JP4904548B2 - プレス素材の位置決めゲージ - Google Patents
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Description
本発明は、金型プレス装置におけるプレス素材の位置決めゲージに関する。
プレス機械は、例えば、クッションリング上にプレス素材の位置決めゲージと雄型とからなる下型を配置し、かつ下型の上方に上型を配置してなり、上型と下型の間にプレス素材を配して、上型を下型に向かって押下することでプレス素材を成形する。位置決めゲージ１２０は、図６に示すように、垂直に起立する約３０〜４０ｍｍ程度の長さのストレート部１２１とストレート部１２１の上部で傾斜して延びるプレス材料ガイド１２２と、ストレート部１２１の下部でストレート部１２１に対して略Ｌ字状に一体成形された固定部１２３とからなる。固定部１２３には、長孔１２４が設けられ、この長孔１２４とボルト１２５により、位置決めゲージ１２０はクッションリング１２６上に固定される（図７参照）。位置決めゲージ１２０は、ボルトの固定位置を長孔１２４の長さ方向に調節することにより、クッションリングに対して水平方向に可動となっている。
プレス素材は、上型と下型の間から供給され、位置決めゲージ１２０によって誘導移動されて下型の所定の位置に配置される。
プレス素材は、上型と下型の間から供給され、位置決めゲージ１２０によって誘導移動されて下型の所定の位置に配置される。
プレス素材は、コイル状に巻き取られた状態で保管されたものを使用するため、巻きぐせを有した板状の鋼板等がプレス機械に供給される場合がある。このため、例えば、板状の鋼板等が上方向に湾曲した巻きぐせを有していると、位置決めの際にプレス素材がプレス材料ガイドのストレート部から外れてしまうことがあり、プレス素材の位置決めが不正確なままプレス成形されて、成形不良が発生してしまうことが起こる。
従来、長孔に沿って位置決めゲージ１２０の位置を水平方向に移動して、プレス材料ガイドの位置をクッションリング上で位置調整することは容易であった。しかし、位置決めゲージ１２０の上下方向への位置調整は、クッションリングから位置決めゲージを取り外し、クッションリングの上面を切削加工や肉盛加工をし、あるいは高さ調節用のプレートを設置してから、加工面に新たなボルト締め付け用のタップを形成する必要があり、手間と時間を要する作業であった。
本発明は、水平方向及び上下方向への位置調節を容易に行えるプレス素材の位置決めゲージを提供することを目的としている。
本発明のプレス素材の位置決めゲージは、固定基板と、長孔及び長孔に隣接する固定孔とを備えて固定基板上に設けられた支柱と、固定孔に嵌合されて支柱に固定される接続棒と、接続棒の他端に固定された素材受けガイドとを備え、接続棒は一端に形成された鍔と外周面に形成されたねじ溝とこのねじ溝に螺合するナットとを有して固定孔に嵌合し、且つナットと前記鍔とによって支柱に固定される。また、固定基板上には、素材受けガイドの側端部に素材受けガイドのガイド面と同一面を形成するブロックが連接されていてもよい。
本発明のプレス素材の位置決めゲージは、上下方向に移動するにあたり、クッションリング上面の切削加工や肉盛加工、あるいは高さ調節用のプレートの設置、そして加工面にボルト締め付け用のタップ加工を行う必要がないため、操作が容易であり、位置調節に要する時間と手間を省くことができ、プレス作業の生産性を向上させることができる。
以下、図面に基づき本発明を詳細に説明する。
〔実施形態１〕
図１は本発明に係る実施形態１のプレス素材の位置決めゲージ側面図、図２は図１の平面図、図３はプレス素材の位置決めゲージの支柱の正面図である。
図１に示すように、本実施形態のプレス素材の位置決めゲージ１aは、固定基板２と、固定基板２上に起立して設けられた支柱３と、一端に鍔４１を有し外面にねじ溝４２が形成された接続棒４と、ねじ溝４２に螺合するナット６と、鍔４１の反対側、すなわち接続棒４の他端に固定された素材受けガイド５とからなり、接続棒４は固定孔３２に嵌合して支柱３を挿通し、且つナット６と鍔４１とによって挟み込まれた状態で支柱３に固定されている。
〔実施形態１〕
図１は本発明に係る実施形態１のプレス素材の位置決めゲージ側面図、図２は図１の平面図、図３はプレス素材の位置決めゲージの支柱の正面図である。
図１に示すように、本実施形態のプレス素材の位置決めゲージ１aは、固定基板２と、固定基板２上に起立して設けられた支柱３と、一端に鍔４１を有し外面にねじ溝４２が形成された接続棒４と、ねじ溝４２に螺合するナット６と、鍔４１の反対側、すなわち接続棒４の他端に固定された素材受けガイド５とからなり、接続棒４は固定孔３２に嵌合して支柱３を挿通し、且つナット６と鍔４１とによって挟み込まれた状態で支柱３に固定されている。
固定基板２は、ゲージ固定用長孔２１を有しており、プレス素材の位置決めゲージ１aは、ゲージ固定用長孔２１を介してボルト２２により水平位置調節可能にクッションリング（図示せず）上に固定される。
支柱３は、図３に示すように、支柱３を厚み方向に貫通して垂直方向に伸びる長孔３１と、長孔３１の長手方向に隣接して上下に設けられた支柱３を厚み方向に貫通する複数の固定孔３２とを備えている。
長孔３１は、支柱３に挿通された接続棒４を垂直方向に移動することで、素材受けガイド５の高さ調節をする機能を有し、短手方向の径は接続棒４の径よりやや大きめになっている。
固定孔３２は、長孔３１から水平方向に突き出して形成された複数の孔であり、長孔３１の長手方向を軸として横に凸型に伸びている。固定孔３２は、接続棒４を係合して、素材受けガイド５を所望の高さに位置させるためのものである。固定孔３２の縦方向及び横方向の長さは、接続棒４が固定孔３２の中で動いて不安定にならない程度にしておけばよい。
長孔３１の頂上部には、長孔３１に連接して支柱３を厚み方向に貫通した脱離孔３３が設けられている。脱離孔３３は、ここから鍔４１を引き抜き、接続棒４を支柱３から脱離させるためのものであって、孔の径は鍔４１の径より大きい。なお、脱離孔３３は長孔３１の途中あるいは下部に長孔３１に連接して設けられていてもよい。
支柱３の下部は、例えば固定手段３４により、固定基板２に固定されている。固定手段３４は特に限定されるものではなく、例えば、支柱３の下部に一体成形されたＬ字型の固定盤をボルト締めにより固定してもよい。
接続棒４は、挿通されたナット６を備え、一端に形成された鍔４１と外周面に形成されたねじ溝４２とを有しており、他端には素材受けガイド５が固定されている。接続棒４は固定孔３２に嵌合して、素材受けガイド５が支柱３に固定される。さらに、接続棒４は、支柱３が鍔４１とナット６とによって締め付けられることで、素材受けガイド５の支柱３への固定が確実になされる。
素材受けガイド５は、ストレート部５１と、ストレート部５１の上部からガイド面５３の背面に傾斜して延びるプレス材料案内部５２とからなり、ガイド面５３の背面に接続棒４が固定されている。なお、本明細書中では、ガイド面５３は直線面を示しているが、Ｌ字型等に変形されていてもよい。
素材受けガイド５の高さ調節は、ナット６を緩めて固定孔３２との嵌合をはずした後、接続棒４を長孔３１内で垂直方向へ移動させ、所望の位置の固定孔３２に嵌合し、さらに、ナット６と鍔４１で支柱３を挟みつけて締め付けることで行う。前述したように、ナット６と支柱３、鍔４１と支柱３、接続棒４と固定孔３２の３点で固定することにより、素材受けガイド５を確実に締め付けることができ、プレス振動等に起因する固定の緩みを防止することができる。
〔実施形態２〕
図４、５は本発明のプレス素材の位置決めゲージの別の実施形態を示した図であり、図４は本発明のプレス素材の位置決めゲージの側面図、図５は図４の平面図である。
図４、５は本発明のプレス素材の位置決めゲージの別の実施形態を示した図であり、図４は本発明のプレス素材の位置決めゲージの側面図、図５は図４の平面図である。
位置決めゲージ１ｂは、固定基板２と、長孔３１及び長孔３１に隣接する固定孔３２とを備え固定基板２上に起立して設けられた支柱３と、固定孔３２に嵌合されて支柱３に固定される接続棒４と、接続棒４の一端に固定された素材受けガイド５とを備え、接続棒４は他端に形成された鍔４１と外周面形成されたねじ溝４２と挿通されたナット６とを有して固定孔３２に嵌合して支柱３を挿通し、鍔４１とナット６とにより支柱３に固定され、且つ、素材受けガイド５の一側端部又は両側端部には、ブロック２３が素材受けガイド５のガイド面５３と同一面を形成して連接されている。
すなわち、素材受けガイド５が長孔３１に沿って支柱３を上方へ移動したとき、固定基板２と素材受けガイド５下部との間に形成される空隙を塞ぐように、ブロック２３が素材受けガイド５のガイド面５３と同一面を形成して設けられている点で実施形態１とは異なる。
本実施形態２の位置決めゲージ１ｂでは、素材受けガイド５が上に移動したときに素材受けガイド５の下部と固定基板２との間にできる隙間にプレス素材が潜り込まないように防止するため、素材受けガイド５の一側端部あるいは両側端部において、ブロック２３がガイド面５３と同一面を形成して連接されている。また、素材受けガイド５がプレス振動等によって動かないよう、ブロック２３をＬ字型として、Ｌ字面の一辺をガイド面５３の背面に沿わせて配置してもよい。
本発明のプレス素材の位置決めゲージは従来の従来の位置決めゲージ同様に、クッションリングの周辺や四隅に複数設置して使用することができる。
１a，１ｂ プレス素材の位置決めゲージ
２ 固定基板
３ 支柱
４ 接続棒
５ 素材受けガイド
６ ナット
２１ ゲージ固定用長孔
２２ ボルト
２３ ブロック
３１ 長孔
３２ 固定孔
３３ 脱離孔
３４ 固定手段
４１ 鍔
４２ ねじ溝
５１ ストレート部
５２ プレス材料案内部
５３ ガイド面
１２０ ゲージ
１２１ ストレート部
１２２ プレス材料ガイド
１２３ 固定部
１２４ 長孔
１２５ ボルト
１２６ クッションリング
２ 固定基板
３ 支柱
４ 接続棒
５ 素材受けガイド
６ ナット
２１ ゲージ固定用長孔
２２ ボルト
２３ ブロック
３１ 長孔
３２ 固定孔
３３ 脱離孔
３４ 固定手段
４１ 鍔
４２ ねじ溝
５１ ストレート部
５２ プレス材料案内部
５３ ガイド面
１２０ ゲージ
１２１ ストレート部
１２２ プレス材料ガイド
１２３ 固定部
１２４ 長孔
１２５ ボルト
１２６ クッションリング
Claims (6)
- 固定基板と、長孔及び該長孔に隣接する複数の固定孔とを備えて上記固定基板上に設けられた支柱と、上記固定孔に嵌合されて上記支柱に固定される接続棒と、上記接続棒の一端に固定された素材受けガイドとを備え、上記接続棒は他端に形成された鍔と外周面に形成されたねじ溝と該ねじ溝に螺合されるナットとを有して上記固定孔に嵌合し、且つ上記鍔と上記ナットとにより上記支柱に固定される、プレス素材の位置決めゲージ。
- 前記固定基板が固定用長孔を有している、請求項１記載のプレス素材の位置決めゲージ。
- 固定基板と、長孔及び該長孔に隣接する複数の固定孔とを備えて上記固定基板上に設けられた支柱と、上記固定孔に嵌合されて上記支柱に固定される接続棒と、上記接続棒の一端に固定された素材受けガイドとを備え、上記接続棒は、他端に形成された鍔と外周面に形成されたねじ溝と該ねじ溝に螺合されるナットとを有して上記固定孔に嵌合し、上記鍔と上記ナットとにより上記支柱に固定され、且つ上記素材受けガイドの側端部にはガイド面と同一面を形成するブロックが連接されている、プレス素材の位置決めゲージ。
- 前記ブロックが前記素材受けガイドの下部を水平方向に断続的又は全長に亘って設けられている、請求項３記載のプレス素材の位置決めゲージ。
- 前記ブロックがＬ字面を有し、該Ｌ字面の一辺が前記素材受けガイドの背面に接している、請求項３記載のプレス素材の位置決めゲージ。
- 前記固定基板が固定用長孔を有している、請求項３〜５の何れかに記載のプレス素材の位置決めゲージ。
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2008
- 2008-11-17 JP JP2008293959A patent/JP4904548B2/ja not_active Expired - Fee Related
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