JP4903332B2 - 区別可能な相を有する接着複合材料 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、滅菌医療用ドレッシングとして使用される接着物品を含む適合性接着物品を目的としている。本発明は特に、接着剤がコーティングされ高い水蒸気透過速度を有するポリマー物品を目的としている。本発明の物品は、医療用テープ、ドレッシング、スキンクロージャー、ドレープ、ならびに通気性で適合性のフィルムが望まれるその他の用途で使用することができる。
【0002】
発明の背景
通気性フィルムは、ドレッシングや手術用ドレープなど創傷を覆う保護層として広く利用されている。これらのフィルムは湿り気のある環境での治癒を促進し、微生物の混入に対するバリアとして機能し、水分の交換を促すことによって液体が過剰に蓄積されるのを防止する。湿気透過速度を高くすることができ、患者の身体の種々の不規則な形状の表面に良く適合するようにするため、通気性フィルムは薄くて可撓性であることが好ましい。このような種類のフィルムは、多数の商品名のものが入手可能であり、例えば、Minnesota Mining and Manufacturing Company(St.Paul、ミネソタ州)製造のTEGADERMTM、Johnson & Johnson Company(New Brunswick、ニュージャージー州)製造のBIOCLUSIVETM、およびT.J.Smith & Nephew(Hull、英国)製造のOP−SITETMを挙げることができる。
【0003】
残念ながら、これらのフィルムを患者に適用する場合には、通気性フィルムの薄くて可撓性である性質のために問題が発生する場合がある。接着剤をコーティングして形成されたドレッシングは、しわがよって自身と接着しやすく、平滑かつ無菌状態で患者の皮膚に適用するときの障害となるために問題が発生しやすい。この問題に対処するために種々の送出システムが提案されている。このような送出システムの1つは米国特許第5,531,855号に開示されており、これはフィルムの接着剤コーティング面を覆う剥離可能な保護ライナーを目的としている。残念ながら、ライナーを除去したときに、やはり接着剤をコーティングしたフィルムにしわがよって自身と接着することが多い。
【0004】
別の送出システムでは通気性フィルムが剥離自在に固定する薄い使い捨ての枠を含み、このような枠は米国特許第5,520,629号に開示されている枠などが挙げられる。フィルムを患者の創傷に適用して、枠を持ち上げて取り外すと、患者に接着した状態でフィルムが残る。このような実施方法では、フィルムは枠よりも患者により強く接着し、そのためフィルムを枠から剥離させることができる。この方法はうまくいくのであるが、大型の通気性フィルムを作製する場合に問題が生じ、製造が困難となる場合がある。
【0005】
したがって、容易で効率的な方法で創傷に適用可能な薄い通気性フィルムが現在も必要とされている。フィルムは湿気を逃しながら、同時に汚染から創傷を保護することが可能となるべきである。そのようなフィルムは、効率的で費用対効果がある製造が可能であり、同時に適用も容易であれば好ましい。
【0006】
発明の要約
本発明は適合性接着物品に関する。本発明の物品は滅菌医療用ドレッシングとしての使用に適しており、通気性のポリマーマトリックスと、複数の相と、ポリマーマトリックスの少なくとも一部の上または内部に配置された接着剤組成物とを含む。通気性ポリマーマトリックスによって、接着物品を通って湿気を放出することが可能となる。複数の相はポリマーマトリックスを補強し、それによってより強靭なマトリックスが形成され、マトリックスの厚さをできるだけ薄くすることができる。これらの補強相は、ハンド(Hand)適合性とF10弾性率適合性で測定した場合の物品の剛性を増大させることができる。これらの相は、適用時の脆性を低下させ適用後の耐久性を向上させる目的で、物品の引張強さを増大させることもできる。
【0007】
本発明の物品の好ましい用途は、創傷上に適用される接着性ドレッシングとしての用途である。ドレッシングは、創傷と接触する湿気量の調節に役立つ。ある実施形態では本発明の物品は、接着破壊を引き起こす可能性のある液体たまりを形成せずに、下にある創傷を乾燥から守るのに十分な湿気環境を維持する。本発明の物品は、湿気環境で構造的完全性を維持しながら十分な水蒸気透過速度を示すことが好ましい。通気性と強度のこのような組み合わせによって、患者の皮膚の熱傷などの外傷を短時間で回復させるのに有用な優れた通気性フィルムが得られる。
【0008】
本発明の物品は、患者に容易に適用するのに十分な弾性率または剛性を有することが好ましいが、覆われた領域の形状に容易に適合させるのに十分な適合性を有する。ある実施形態では、剥離フィルム、物品の周囲の固定枠、または物品端部の固定把手を使用しなくても、本発明の物品は容易に適用可能である。しかしながら本発明の物品は、患者への適用を容易にするためにこれらの機構を併用することもできる。
【0009】
本発明の物品の弾性率は適用を促進するのに十分であると好ましいが、患者への適合性を妨害するほど大きな弾性率ではない。本発明の物品は、創傷ドレッシングとして好適な既存の通気性フィルムと比較すると大きな弾性率と引張強さを示すことが好ましい。通常、本発明の物品の適合性(ハンド(Hand))は、相と平行な方向(ウェブ縦機械方向に同時押出される場合はウェブ横方向)で少なくとも約2であり、さらに約10未満であり、相と垂直な方向(相がウェブ縦機械方向に同時押出される場合は機械方向)で少なくとも約2であり、さらに25未満である。
【0010】
フィルムが略平坦面に適用される場合では、フィルムは、不規則な形状の面に適用されるフィルムよりも大きな弾性率を有してもよい。同様に、フィルムが不規則な形状の面または湾曲面に適用される場合は、フィルムはより可撓性であることが好ましい。しかしながら、フィルムがより大きな可撓性を有する場合でも、コーティングされた接着面どうしが接触する機会を制限するのに十分な弾性率はなお好ましい。
【0011】
通常、本発明の物品は、満足の行く創傷ドレープまたはドレッシングとして機能するのに十分な引張強さも有するべきである。ある実施形態では、本発明の物品の引張強さは、相と垂直な方向(ウェブ横方向)で少なくとも約8N/cm幅であり、相と平行な方向(機械方向)で少なくとも約8N/cm幅、好ましくは少なくとも約16N/cm幅である。引張強さは相の方向に依存して変動しうる。機械方向の引張強さは、複数の相を含有しない同じ厚さの通気性ポリマーマトリックスの引張強さの50%を超えることが好ましい。
【0012】
創傷から湿気が逃げられるようにするために、通常、本発明の物品は、反転水式水蒸気透過速度が少なくとも約300g/m2/24時間であり、好ましくは反転水式水蒸気透過速度が少なくとも約1500g/m2/24時間であり、より好ましくは反転水式水蒸気透過速度が少なくとも約4000g/m2/24時間である。通常、本発明の物品は、直立水式水蒸気透過速度が少なくとも約300g/m2/24時間であり、好ましくは直立水式水蒸気透過速度が少なくとも約600g/m2/24時間であり、より好ましくは直立水式水蒸気透過速度が少なくとも約1000g/m2/24時間である。
【0013】
通気性ポリマーマトリックスは、種々の材料から作製することができる。マトリックスはエラストマー材料を含むことができ、複数の相は実質的に非弾性の材料を含むことができる。あるいは、通気性ポリマーマトリックスと複数の相は、熱可塑性ポリウレタンを含むポリマーマトリックスなどのエラストマー材料で形成されてもよい。マトリックスは1つの層を含むことができるし、あるいは2つ以上の層を含むことができ、それらの複数の層は異なる材料で構成されてもよいし、同じ材料で構成されてもよい。一部の実施形態では、複数の相は、1つの方向で連続であるが別の方向では不連続である相を含む。これらの相は、ポリマーマトリックスの作製に使用される材料とは異なるポリマー材料で構成されてもよい。これらの相は、ポリマーマトリックスよりも有意に大きな剛性を有することができ、これらの相がポリマーマトリックスを補強することによって物品全体の剛性を増大させることができる。これらの相は、物品の適合性を有意に低下させることなくマトリックスを支持し剛性を付与することが好ましい。
【0014】
本発明のある実施形態では、本発明の物品は、ウェブに近接して配置した複数の均一で区別可能な相を含有する押出成形ウェブを含む。これらの相はウェブ横方向で不連続である。ウェブに近接して配置したこれらの相は、完全にウェブ内部にある場合もあるし、部分的にウェブ内部にある場合もあるし、あるいはウェブ外部に接着されている場合もある。埋込相は、幅が均一であるか、3つ続いた不連続相で変動係数が8%未満となる幅を有することが好ましい。これらの相の幅は、横断方向(すなわちウェブ横方向)から機械方向(すなわちウェブ縦方向)に切断したウェブの断面で測定され、ウェブ横方向の相の断面の最大寸法が幅である。
【0015】
ある実施形態では、本発明の物品は、通気性フィルムの取り出しが容易となるロール製品にされる。このロール製品は、第1の面と第2の面を有する通気性ポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックスに近接して保持される実質的に連続の複数の相と、ポリマーマトリックスの第1の面の少なくとも一部の上に配置される接着剤組成物とを含む。ロール製品は、1つ1つの滅菌医療用ドレッシングの長さを形成する穿孔を含むことができる。これらの穿孔は切り取り線となり、ロール製品をより短い長さに切り取りやすくする。
【0016】
マトリックスと相の間に強い界面を有する実質的に一体化した製品を作製するために、マトリックスと相溶性の材料で相を形成することができる。あるいは、非相溶性材料を同時押出して物品を作製することもできる。このような実施形態では、相をその場に固定するために、相がマトリックス内部に封入されることが好ましい。本明細書で使用される場合、「相溶性」は2種類の材料の間で強い界面を形成する性質を意味し、一方「非相溶性」材料は弱い界面を形成する。したがって、本発明の一実施形態では、ポリマーマトリックスによって実質的に取り囲まれマトリックスと相溶性である複数の相が形成され、第2の実施形態では、ポリマーマトリックスによって実質的に取り囲まれポリマーマトリックスとは実質的に相溶性ではない複数の相が形成される。
【0017】
多数の別法を利用して、本発明の物品を作製することができる。これらの方法によって、最終製品の性質、ならびに製品の構造を変更することができる。例えば、接着剤組成物が保持されているポリマーマトリックス表面と同じ表面上に複数の相が保持されてもよいし、あるいは接着剤組成物と反対側の面上に保持されてもよい。接着剤組成物と同じ表面上に複数の層が保持される場合は、これらの相はポリマーマトリックスの表面との間にあってもよいし、あるいは接着剤組成物の上面に配置されてもよい。複数の相は、少なくとも2つの層を有するポリマーマトリックスの間での熱積層、2段階の押出成形、剥離シート上への溶剤キャストなどが可能である。通気性物品を作製するのに好適な具体的方法の1つは、1999年7月30日出願、代理人整理番号54324USA4A、発明の名称「Polymeric Articles Having Embedded Phases(埋込相を有するポリマー物品)」の米国特許出願に記載されるような押出可能材料と押出ダイを提供することを含む。
【0018】
本発明のその他の特徴および利点は、以下の好ましい実施形態の説明、および請求項によって明らかになるであろう。
【0019】
発明の詳細な説明
本発明は、滅菌医療用ドレッシングとして使用するための適合性接着物品を目的としている。本発明の物品は、通気性ポリマーマトリックスと、マトリックスと近接する複数の相と、ポリマーマトリックスの少なくとも一部の上に配置された接着剤組成物とを含む。通気性ポリマーマトリックスによって、接着物品を通って湿気を放出することが可能となる。医療用ドレッシング、ドレープ、またはその他の通気性物品として物品が使用される場合は、このように湿気が放出されると特に有利である。
【0020】
複数の相はポリマーマトリックスを補強し、それによってマトリックスが強化されるので、マトリックスの厚さを減少させることができる。補強によって物品の弾性率も増大させることができ、それによって患者への適用がより容易になり、物品が自身と接着することに関する問題を軽減することができる。物品の耐久性を増大させる目的で、相によって物品の引張強さを増大させることもできる。物品の弾性率は、患者に対する適合性を妨害するほど大きくないことが好ましい。通常、物品の適合性(ハンド(Hand))は、相と平行な方向(棒が相と平行になるように測定)で少なくとも約2であり、さらに約10未満であり、相と垂直な方向(棒が相と垂直になるように測定)で少なくとも約2であり、さらに25未満である。好ましくは物品の適合性(ハンド(Hand))は、相と平行な方向で5未満であり、層と垂直な方向で10未満である。
【0021】
本発明の物品の好ましい用途は、創傷を覆って適用するための接着性ドレッシングとしての用途である。ドレッシングは、ドレッシングの下にある創傷と接触する湿気量を効率的に調節する。ある実施形態では本発明の物品は、接着破壊を引き起こす可能性のある液体のたまりを形成せずに、下にある創傷を乾燥から守るのに十分な湿気環境を維持する。本発明の物品は、湿気環境で構造的完全性を維持しながら高い水蒸気透過速度を示す。マトリックス内に第2の材料の相が存在することで、これらの相を使用せずに得られる他の物品よりも強い物品を作製するのが容易になりうる。さらに、これらの相は、マトリックスを通過する湿気が著しく減少しないように構成され配列されることが好ましい。
【0022】
好ましい実施形態では、本発明の物品は患者への適用を容易にするのに十分な剛性があるが、覆われた領域の形状に容易に適合するのに十分な適合性を有する。剥離フィルム、物品の周囲の固定枠、または物品端部の固定把手を使用しなくても、本発明の物品は患者に容易に適用可能である。
【0023】
本発明の物品は、満足の行く創傷ドレープまたはドレッシングとして機能するのに十分な引張強さを有するべきである。ある実施形態では、本発明の物品の引張強さは、相と垂直な方向(マトリックスと相が同時押出される場合のウェブ横方向)で少なくとも約8N/cm幅であり、相と平行な方向(マトリックスと相が同時押出される場合の機械方向)で少なくとも約8N/cm幅、好ましくは少なくとも約16N/cm幅である。引張強さは相の方向に依存して変動する場合があり、引張強さは、複数の相を含有しない同じ厚さの通気性ポリマーマトリックスの引張強さの50%を超えることが好ましい。
【0024】
創傷から湿気が逃げられるようにするために、通常、本発明の物品は、反転水式水蒸気透過速度が少なくとも約300g/m2/24時間であり、好ましくは反転水式水蒸気透過速度が少なくとも約1500g/m2/24時間であり、より好ましくは反転水式水蒸気透過速度が少なくとも約4000g/m2/24時間である。通常、本発明の物品は、直立水式水蒸気透過速度が少なくとも約300g/m2/24時間であり、好ましくは直立水式水蒸気透過速度が少なくとも約600g/m2/24時間であり、より好ましくは直立水式水蒸気透過速度が少なくとも約1000g/m2/24時間である。
【0025】
ヒトまたは動物の解剖学的表面に物品を適用する場合に、表面が動いたとして物品がその表面に適合するように、本発明の物品は解剖学的表面に対して適合性であることが好ましい。好ましい物品は、動物またはヒトの解剖学的関節に対しても適合性である。関節が曲げられて伸びた状態に戻る場合、関節の屈曲に適応して物品が伸長するが、関節が伸びた位置に戻るときに関節に適合し続けるのに十分な弾力性を物品は有する。一般にフィルムの厚さは12〜25μmである。適合性は厚さにある程度依存するので、フィルムが厚いほどその適合性も増大する。
【0026】
適合性の指標の1つはF10弾性率である。F10弾性率は好ましくは約1.8N/cmを超え、より好ましくは約1.4N/cmを超える。好ましい実施形態では、創傷ドレッシングおよびドレープにはF10弾性率が4.4N/cmを超えるフィルムを使用することができる。F10弾性率が増大すると、適合性が低下し、医療用ドレッシングとしての適合性に関するフィルムの性能が低下する。
【0027】
ここで図面を参照すると、本発明より構成された通気性ポリマー創傷ドレッシング10の一例が図1Aの斜視図に示されている。創傷ドレッシング10は、上面12、底面14、第1および第2の端部16と18、ならびに縁端部20と22を含む。創傷ドレッシング10は、底面14から上面12に湿気を放出することができる薄いポリマーマトリックスで構成されている。接着剤23は底面14の上に配置され、この接着剤もドレッシング10を通して湿気を放出することができる。
【0028】
図に示される実施形態では、米国特許第4,798,201号で教示される方法などによって、接着剤は底面14の一部にのみ適用されている。別の実施形態(図2A〜2Dで後に示される)では、底面14の全体または実質的に全体を接着剤が覆っている。底面の実質的に全体を接着剤が覆う場合には、接着剤自体が通気性となるべきである。しかしながら、底面14の全体よりはるかに小さな部分を接着剤が覆う場合は、接着剤は任意に通気性であってもよいし通気性でなくてもよい。
【0029】
創傷ドレッシング10の面A−A’に沿った部分断面24を図1Bに示す。ドレッシング10の断片24は、マトリックス28内部に配置した複数の相26を含む。この図に示される実施形態では、マトリックス28は単層で構成され、その内部に複数の相26が配置されている。同時に相26とマトリックス28を同時押出するなどの方法によって、相26をマトリックス28の内部に形成することができる。図1Aおよび1Bに示される実施形態では、相は、ドレッシング10の端部16および18の間では連続的であるが、縁端部20から縁端部22までは不連続である。
【0030】
図2A〜2Dは、本発明による別の物品の部分断面図を示している。図2Aでは、断片30は、マトリックス34に完全に取り囲まれた複数の相32を含んでいる。断片30の底面38に接着剤36が適用されている。対照的に、図2Bは、マトリックス46の上面44に固定された複数の相42を有する断片を示している。接着剤48は断片40の底面50の上に配置されている。図2Cはさらに別の実施形態を示しており、この図は、接着剤60によってマトリックス58の対面56に固定された複数の相54を有する断片52を示している。図2Dはさらに別の実施形態を示しており、この図は上層64と下層66を有するマトリックスを有する断片62を示している。層64と66の間でマトリックス内部に相68が配置されている。
【0031】
本発明の特定の実施形態では、本発明の物品は、押出成形された通気性フィルムと、フィルムと近接して配置された複数の区別可能な同時押出された相とを含む。物品は連続的または実質的に連続的なウェブとして押出成形され、相はウェブ横方向で不連続である。フィルムに近接して配置される相は、完全にフィルム内部にある場合もあるし、部分的にフィルム内部にある場合もあるし、あるいはフィルム外部に接着されている場合もある。押出成形された相は、幅が均一であるか、3つ続いた不連続相で変動係数が8%未満となる幅を有することが好ましい。これらの押出された相の幅は、横断方向(すなわちウェブ横方向)から機械方向(すなわちウェブ縦方向)に切断したウェブの断面で測定され、ウェブ横方向の相の断面の最大寸法が幅である。実施形態の1つでは、ウェブ横方向で実質的に均一の間隔で相が配置されている。
【0032】
本発明の物品は、通気性フィルムの取り出しが容易となるロール製品にすることができる。このロール製品は、第1の面と第2の面を有する通気性ポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックスに近接して保持される実質的に連続の複数の相と、ポリマーマトリックスの第1の面の少なくとも一部の上に配置される接着剤組成物とを含む。ロール製品は、1つ1つの滅菌医療用ドレッシングの長さを形成する穿孔を含むことができる。
【0033】
本発明は、通気性ポリマー同時押出物品の作製方法をさらなる目的としている。相をポリマーマトリックスと同時押出することによって、マトリックスと相の間に強い界面を有し実質的に一体化された製品を作製することができる。あるいは、非相溶性材料を同時押出して物品を作製することもできる。これらの実施形態では、相をその場に固定するために、相はマトリックス内部に封入されることが好ましい。したがって、複数の相は、ポリマーマトリックスによって実質的に取り囲まれてマトリックスと強い界面を形成するこ場合もあるし、あるいはポリマーマトリックスによって実質的に取り囲まれるがポリマーマトリックスと強い界面を形成しない場合もある。
【0034】
多数の別法を利用して、本発明の物品を作製することができる。これらの方法によって、最終製品の性質、ならびに製品の構造を変更することができる。例えば、接着剤組成物が保持されているポリマーマトリックス表面と同じ表面上に複数の相が保持されてもよいし、あるいは接着剤組成物と反対側の面上に保持されてもよい。接着剤組成物と同じ表面上に複数の層が保持される場合は、これらの相はポリマーマトリックスの表面との間にあってもよい。複数の相は、少なくとも2つの層を有するポリマーマトリックスの間での熱積層、2段階の押出成形、剥離シート上への溶剤キャストなどが可能である。
【0035】
別の実施形態において通気性ポリマー物品が同時押出によって作製される場合、第1および第2の押出可能材料の溶融物流が2つの押出機によって形成される。第1の押出可能材料が第2の押出可能材料を実質的に取り囲むか、第2の押出可能材料の周囲にマトリックスを形成するかによって、マトリックス内部に埋込相が形成されるように、ダイからこれらの押出可能材料が押出される。あるいは、第3の押出機を使用してダイに第3の材料を送り、各マトリックス層とは異なる材料を有するマトリックスを形成することもできる。
【0036】
通気性物品を作製するのに好適な具体的方法の1つは、1999年7月30日出願、代理人整理番号54324USA4A、発明の名称「Polymeric Articles Having Embedded Phases(埋込相を有するポリマー物品)」の米国特許出願に記載されるような押出可能材料と押出ダイを提供することを含む。ある実施形態では、ダイは、2つのチャンバーと、これらのチャンバーの間にある調節可能なベーンとを含む。このベーンは、押出可能材料を受け取る少なくとも1つの投入オリフィスと、少なくとも1つの出口オリフィスとを有する空隙を含む。一方の端部からもう一方の端部までの溶融ポリマーの圧力差が、埋込相が出口オリフィスから均一に押出されるのに十分小さい圧力差となるようにこの空隙は設計されている。マトリックス材料がダイのチャンバーを通って押出され、相材料は出口オリフィスを通ってベーンに押出されて、マトリックス材料と相材料とを含有する同時押出ウェブが形成される。相材料は、第1の材料の2つの層の間に埋め込まれる。
【0037】
図3Aを参照すると、本発明による通気性ポリマー物品の作製に使用可能な装置の例として押出ダイ70の斜視図を示している。図3Aに示されるダイ70は、本発明の物品の作製に好適な装置の1つであり、その他の装置も種々の実施に適切である。ダイ70は、少なくとも第1のオリフィスと第2のオリフィス74と76を有する本体72を含む。オリフィス74は第1の押出可能材料の入口となり、オリフィス76は第2の押出可能材料の入口となる。押出ダイ70は、出口78も備えている。出口78の幅(ダイ間隙とも称される)は通常1000μm以下である。押出可能材料はそれぞれオリフィス74および76からダイ70に入り、ダイ70を通過し、同時押出ウェブとして出口78でダイ70から離れる。
【0038】
押出ダイ70の内部には、図3Bに示される調節可能ベーン80がある。調節可能ベーン80は、少なくとも2つのオリフィス82と84を備える。入口オリフィス82はベーン80の内部にポリマー材料を送る入口となり、出口オリフィス84はベーン80内部からポリマー材料を送り出す出口となる。出口オリフィス84の形状は、ポリマーウェブ中に区別可能に埋め込まれる複数の相の形状および位置を画定する。有利には、異なる構成のウェブを作製するため、構成が異なるオリフィス84を有する別の先端部を取付けることができるように、ベーン80の先端部86は着脱自在であり取り換え可能であってもよい。次のように、ベーン80は2つの状態の少なくとも1つに調節可能である。ベーンは枢動可能であるので、1つのダイチャンバーの出口に近づくように先端部を動かすことができるか、あるいは2つのマトリックス層の各出口のダイ間隙を変化させることができる。これによって、同様の溶融粘度を有するマトリックス材料で各層が形成されている場合は、異なるマトリックス層厚さが得られる。あるいは、出口間隙が異なることによって、異なる溶融粘度を有するマトリックス材料で各層が構成される場合には、同じマトリックス層厚さを得ることができる。ベーンは、異なる形状および間隔のオリフィスを有する先端部と先端部86を取り換えることによっても調節可能である。
【0039】
この実施形態は、制御しながら材料の同時押出が行われるという点で有利である。材料は溶融状態で接触するため、材料の互いの接着性を向上させることができる。さらに、材料が互いに相溶性でない場合であっても、通気性ポリマー物品を作製するためにこれらの材料を同時押出可能である。
【0040】
一方のマトリックス材料がもう一方よりも低粘度である場合は、2つのマトリックス層のそれぞれの厚さが同じになるようにするために、より低粘度のマトリックス材料が通過する間隙を狭くすることが可能である。温度、圧力、流速、粘度の時間変化などの工程条件の変動を考慮するために、間隙を変更することが可能である。したがって、ダイ70の上部が下部よりも暖かくて上部の間隙を通過する材料の方が低粘度となる場合、この粘度変化を考慮して間隙を調節することができる。さらに、各マトリックス層が異なる厚さになるように間隙を変化させることもできる。マトリックスの各層で性質が異なることが望まれる場合、例えば熱可塑性エラストマーと感圧接着剤の場合など、各マトリックス層で異なる材料の場合に特に有用である。
【0041】
本発明の同時押出方法は、従来知られていなかった程度まで、先端部のオリフィスの相対寸法を相に再現することができる。一態様では、複数のオリフィスが実質的に同じ寸法である場合、組み込まれる不連続相の幅は比較的均一となる。任意の3つ続いた不連続相の幅の変動係数(COV)は、3つ以上の同寸法のオリフィスが使用される場合8%未満であり、好ましくは5%未満であり、より好ましくは3%未満である。
【0042】
本発明のウェブの性質を変更するためのもう1つの方法は、マトリックス層と埋込相に対して所望の性質を有する特定の材料を使用することである。本発明の同時押出ウェブのマトリックス層および埋込相を形成するのに好適なポリマー材料としては、感圧接着剤、熱可塑性材料、エラストマー材料、ポリマーフォーム、高粘度液体などが挙げられる。
【0043】
「感圧接着剤」(PSA)としては、軽い圧力を加えただけで多種多様な基材に対して恒久的で強い粘着性を示す接着剤が挙げられる。PSAは、接着性、凝集性、伸張性、および弾性の4つのバランスが保たれており、通常は室温(すなわち約20℃〜約30℃)である使用温度において通常粘着性である。また通常PSAは、オープンタイム粘着性(すなわち、室温で接着剤が粘着性であり続ける時間)が数日程度であり、数か月から数年の場合も多い。感圧接着剤に関する定量的で妥当な説明は、Dahlquist基準(Handbook of Pressure−Sensitive Adhesive Technology(粘着技術ハンドブック)、第2版、D.Satas編著、Van Nostrand Reinhold,New York,NY,1989、171〜176ページに記載されている)によって得られ、この基準は貯蔵弾性率(G’)が約3×105パスカル未満(温度約20℃〜約22℃において10ラジアン/秒で測定)である材料は感圧接着特性を有するが、G’がこの値を超える材料は感圧接着特性を有さないことを示している。
【0044】
「非感圧接着剤」としては、非粘着性ポリマー材料、ならびに溶融状態では感圧接着特性を示さない粘着性ポリマー材料、あるいは室温で接着性を有するが上記Dahlquist基準を満たさないその他の材料が挙げられる。このような材料は貯蔵弾性率(G’)が少なくとも約3×105パスカル(約20℃〜約22℃の室温において10ラジアン/秒で測定)である。これらの材料は、非粘着性熱可塑性材料であってもよく、その場合エラストマーであってもなくてもよい。あるいは、これらの材料は非粘着性エラストマーであってもよい。
【0045】
本発明の物品の作製に使用すると好ましい材料は、それらが感圧接着剤または非感圧接着剤のいずれを含む場合でも溶融加工が可能である。すなわち、これらの材料はウェブの溶融工程に使用される温度(例えば約50℃〜約300℃)において流動性であるかポンプ圧送可能であり、これらの材料からフィルムが形成される。さらに、好ましい材料は、溶融工程(例えば、押出成形または配合)中に使用される温度で著しく劣化したりゲル化したりしない。好ましくは、このような材料は、押出成形で使用される加工温度および剪断速度においてキャピラリー溶融物流動度測定で測定した場合の溶融粘度が約10ポアズ〜約1,000,000ポアズである。通常、好適な材料は、温度約175℃および剪断速度約100/秒で、この範囲内の溶融粘度を有する。
【0046】
本発明の物品に有用な感圧接着剤は、前述のように通常は室温付近(すなわち約20℃〜約30℃)である使用温度で感圧接着特性を有する任意の材料であってよい。必ずしも必要ではないが一般には、特に有用な感圧接着剤はガラス転移温度(Tg)が約20℃未満の非晶質である。
【0047】
感圧接着材料は、層が感圧接着特性を有する限りは、1種類の感圧接着剤を含んでもよいし、数種類の感圧接着剤の混合物(例えばブレンド)を含んでもよいし、あるいは感圧接着剤と非感圧接着性の材料(例えば、エラストマーの場合も非エラストマーの場合もある非粘着性熱可塑性材料)との混合物(例えばブレンド)んでもよい。関節接着剤ブレンドの一部の例は、PCT公開番号WO97/23577号、97/23249号、および96/25469号に記載されている。同様に、好適な非感圧接着性マトリックス層は、層が感圧接着特性を有さない限りは、非感圧接着性である1種類の材料を含んでもよいし、そのような材料の数種類の混合物を含んでもよいし、非感圧接着剤と感圧接着剤の混合物を含んでもよい。
【0048】
本発明において有用な感圧接着剤は、自己粘着性である場合もあるし、粘着性付与剤の添加が必要な場合もある。限定するものではないが、そのような材料としては、粘着性天然ゴム、粘着性合成ゴム、粘着性スチレンブロックコポリマー、自己粘着性または粘着性を付与したアクリレートまたはメタクリレートコポリマー、自己粘着性または粘着性を付与したポリ−α−オレフィン類、および自己粘着性または粘着性を付与したシリコーン類が挙げられる。好適な感圧接着剤の例は例えば、米国再発行特許第24,906号(Ulrich)、米国特許第4,833,179号(Youngら)、第5,209,971号(Babuら)、第2,736,721号(Dexter)、および第5,461,134号(Leirら)に記載されている。その他の例は、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering(高分子科学工学百科辞典),vol.13,Wiley−Interscience Publishers,New York,1988、およびEncyclopedia of Polymer Science and Technology(高分子科学技術百科事典),vol.1,Interscience Publishers,New York,1964に記載されている。
【0049】
有用な天然ゴム系感圧接着剤は一般に、素練りした天然ゴム、1種類以上の粘着性付与樹脂、および1種類以上の酸化防止剤を含有する。有用な合成ゴム系接着剤は一般にはゴム状エラストマーであり、これらは本来粘着性である場合と、非粘着性であり粘着性付与剤が必要な場合のいずれかである。本来粘着性(すなわち自己粘着性)である合成ゴム系感圧接着剤としては、例えばブチルゴム、イソブチレンと3%未満のイソプレンとのコポリマー、ポリイソブチレン、イソプレンのホモポリマー、ポリブタジエン、またはスチレン/ブタジエンゴムが挙げられる。
【0050】
スチレンブロックコポリマー系感圧接着剤は一般に、A−B型またはA−B−A型のエラストマー(今の場合Aは熱可塑性ポリスチレンブロックを表し、Bはポリイソプレン、ポリブタジエン、またはポリ(エチレン/ブタジエン)のゴム状ブロックを表す)と、粘着性付与樹脂とを含む。ブロックコポリマー系感圧接着剤に有用な種々のブロックコポリマーの例としては、線状、放射状、星形、およびテーパー状のブロックコポリマーが挙げられる。具体例としては、Shell Chemical Co.(Houston,Texas)より商品名Kratonとして入手可能なコポリマー、およびEniChem Elastomers Americas,Inc.(Houston、テキサス州)より商品名Europrene Solとして入手可能なコポリマーが挙げられる。このようなスチレンブロックコポリマーと併用される粘着性付与樹脂の例としては、脂肪族オレフィン誘導樹脂、ロジンエステル、水素化炭化水素、ポリテルペン、石油またはテルペンチン源から誘導されるテルペンフェノール樹脂、多環芳香族、クマロン−インデン樹脂、ならびにコールタールまたは石油から誘導され軟化点が約85℃より高温であるその他の樹脂が挙げられる。
【0051】
(メタ)アクリル酸樹脂(すなわち、アクリル酸樹脂およびメタクリル酸樹脂、または「アクリル」)系感圧接着剤は、一般にガラス転移温度が約−20℃以下であり、通常はアクリル酸イソオクチル、アクリル酸2−エチル−ヘキシル、およびアクリル酸n−ブチルなどのアルキルエステル成分と、アクリル酸、メタクリル酸、エチレン酢酸ビニル、およびN−ビニルピロリドンなどの極性成分とを含む。好ましくは、アクリル系感圧接着剤は、約80重量%〜約100重量%のアクリル酸イソオクチルと、約20重量%を上限とするアクリル酸とを含む。アクリル系感圧接着剤は、本来粘着性であってもよいし、あるいはロジンエステル、脂肪族樹脂、またはテルペン樹脂などの粘着性付与剤を使用して粘着性を付与してもよい。
【0052】
ポリ(1−アルケン)感圧接着剤とも呼ばれるポリ−α−オレフィン感圧接着剤は一般に、実質的に未架橋のポリマー、あるいは米国特許第5,209,971号(Babuら)に記載のように放射線で活性化しうる官能基をグラフトさせてもよい未架橋ポリマーのいずれかを含む。有用なポリ−α−オレフィンポリマーとしては、例えばC3−C18ポリ(1−アルケン)ポリマーが挙げられる。ポリ−α−オレフィンポリマーは本来粘着性であってもよく、さらに/またはC5−C9不飽和炭素モノマー、ポリテルペン類、合成ポリテルペン類などの重合によって誘導される樹脂などの1種類以上の粘着性付与材料を含むことができる。
【0053】
シリコーン感圧接着剤は、ポリマーまたはゴムと、粘着性付与樹脂との2つの主成分を含む。このポリマーは通常、ポリマー鎖末端に残留シラノール官能基(SiOH)を含有する高分子量ポリジメチルシロキサンまたはポリジメチルジフェニルシロキサンであるか、あるいはポリジオルガノシロキサンソフトセグメントと尿素末端ハードセグメントとを含むブロックコポリマーである。一般に粘着性付与樹脂は、トリメチルシロキシ基(OSiMe3)で末端がキャップされ、残留シラノール基も含有する3次元シリケート構造である。シリコーン感圧接着剤は米国特許第2,736,721号(Dexter)に記載されている。シリコーン尿素ブロックコポリマー系感圧接着剤は、米国特許第5,461,134号(Leirら)、ならびにPCT公開番号WO96/34029号および96/35458号に記載されている。
【0054】
本発明の物品に使用される非感圧接着性ポリマー材料は、エラストマー材料であってもなくてもよい1種類以上の熱可塑性材料と、エラストマーとを含む。前述の定義のように接着性材料が非感圧接着性である限りは、これらは溶融状態で接着性(すなわち粘着性)であってもよいし、非接着性(すなわち非粘着性)材料であってもよい。
【0055】
一般に熱可塑性材料は、ガラス転移温度よりも十分高い温度に加熱した場合に流動性であり、冷却した場合に固体になる材料である。これらはエラストマーである場合もそうでない場合もある。本発明で有用な熱可塑性材料で一般にエラストマーではないと考えられているものとしては、例えば、イソタクチックポリプロピレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリブチレン、エチレン/プロピレンコポリマーなどの非エラストマーのポリオレフィンコポリマーまたはターポリマー、およびそれらの混合物などのポリオレフィン類;E.I.DuPont de Nemours,Inc.(Wilmington、デラウェア州)より商品名Elvaxとして入手可能なものなどのエチレン−酢酸ビニルコポリマー;エチレンアクリル酸コポリマー;E.I.DuPont de Nemours,Inc.より商品名Surlyn 1702として入手可能なものなどのエチレンメタクリル酸コポリマー;ポリメチルメタクリレート;ポリスチレン;エチレンビニルアルコール;非晶質ポリエステルを含めたポリエステル;ポリアミド;ポリフッ化ビニリデンおよびフッ素化エチレン/プロピレンコポリマーなどのフッ素化熱可塑性樹脂;塩素化ポリエチレンなどのハロゲン化熱可塑性樹脂;Elf−Atochem North America,Inc.(Philadelphia、ペンシルバニア州)より商品名Pebax 5533として入手可能なものなどのポリエーテル−ブロック−アミドが挙げられる。
【0056】
通常、エラストマー特性を有する熱可塑性材料は熱可塑性エラストマー材料と呼ばれる。熱可塑性エラストマー材料は、周囲温度で共有結合による架橋を起こすかのように高反発弾性および低クリープを示すが、軟化点より高温に加熱すると熱可塑性の非エラストマーのように加工され流動性をもつ材料として一般に定義される。本発明の物品に有用な熱可塑性エラストマー材料としては、例えば、感圧接着剤に関して前述したような線状、放射状、星形、およびテーパー状のブロックコポリマー(例えばスチレン−イソプレンブロックコポリマー、スチレン−(エチレン−ブチレン)ブロックコポリマー、スチレン−(エチレン−プロピレン)ブロックコポリマー、およびスチレン−ブタジエンブロックコポリマー);E.I.DuPont de Nemours,Inc.より商品名Hytrel G3548として入手可能なものなどのポリエーテルエステル類;Atochem(Philadelphia、ペンシルバニア州)より入手可能なPebaxなどのポリエーテルブロックアミド類;エチレン酢酸ビニル、エチレン/プロピレンコポリマーエラストマー、またはエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーエラストマーなどのエチレンコポリマー、ならびにポリエチレン、ポリ(1−ヘキセン)、エチレンと1−ヘキセンのコポリマー、およびポリ(1−オクテン)などのメタロセンポリオレフィン;Morton International,Inc.(Chicago、イリノイ州)の商品名Morthane PE44−203ポリウレタン、およびB.F.Goodrich Company(Cleveland、オハイオ州)の商品名Estane 58237ポリウレタンなどで入手可能なものなどの熱可塑性エラストマーポリウレタン;ポリビニルエーテル類;式−(CH2CHR)x(式中のRは2〜10個の炭素原子を含有するアルキル基である)で表される材料、およびメタロセン触媒系ポリ−α−オレフィン類などのα−オレフィン系熱可塑性エラストマー材料、例えばDow Plastics Co.(Midland、ミシガン州)より入手可能なエチレン/ポリ−α−オレフィンコポリマーのEngage EG8200などが挙げられる。
【0057】
エラストマーは、弾性率、引張強さ、および弾性回復を付与する架橋網目構造を得るために化学反応または放射線照射によって架橋させる必要があるという点において、本明細書で使用される場合のエラストマーは、熱可塑性エラストマー材料とは区別可能である。本発明に有用なエラストマーとしては、例えば、粘度制御グレードのゴムのCV−60、およびリブドスモークドシートゴムのSMR−5などの天然ゴム;Exxon Chemical Co.(Houston、テキサス州)より入手可能なExxon Butyl 268などのブチルゴム;Shell Oil Co.(Houston、テキサス州)より入手可能なCariflex、およびGoodyear Tire and Rubber Co.(Akron、オハイオ州)より入手可能なNatsyn 2210などの合成ポリイソプレン;エチレン−プロピレン;ポリブタジエン;ポリブチレン;Exxon Chemical Co.より入手可能なVistanex MM L−80などのポリイソブチレン;ならびにAmerican Synpol Co.(Port Neches、テキサス州)より入手可能なAmeripol Synpol 1011Aなどのスチレン−ブタジエンランダムコポリマーゴムが挙げられる。
【0058】
フォームは、上記ポリマー材料に発泡剤を併用することによって作製される材料である。得られる混合物を当技術分野で公知のように様々に変化させて、使用した発泡剤を活性化させてポリマー内部に複数のセルを形成させる。得られるフォームをより安定にするためにさらに架橋させることもできる。弾性フォームマトリックスが望ましい場合に特に有用なフォームは、1999年6月4日出願、出願番号09/325,963号、代理人整理番号54664USA4Aの「Breathable Polymer Foams(通気性ポリマーフォーム」(この記載内容を本明細書に援用する)に開示されている。高粘度液体は、マトリックス材料を通って拡散せず、本発明の物品から早期に放出されることがない任意のものである。このようなものとしては、例えば、種々のシリコーン油、鉱油、および室温より低温で鋭い溶融温度を有する特殊な材料が挙げられる。
【0059】
粘度低下ポリマーや可塑剤もエラストマーと混合することができる。このような粘度低下ポリマーとしては、ポリスチレン、低分子量ポリエチレンおよびポリプロピレンポリマーおよびコポリマーなどの熱可塑性合成樹脂、またはGoodyear Tire & Rubber Company(Akron、オハイオ州)のWingtackTM樹脂などの粘着性付与樹脂が挙げられる。粘着性付与剤の例としては、脂肪族または芳香族の液体粘着性付与剤、脂肪族炭化水素樹脂、ポリテルペン樹脂粘着性付与剤、および水素化粘着性付与樹脂が挙げられる。染料、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、結合助剤、ブロッキング防止剤、スリップ剤、熱安定剤、光安定剤、発泡剤、ガラスバブル、分解性のためのデンプンおよび金属塩、または微小繊維などの添加剤もエラストマー相に使用することができる。好適な帯電防止助剤としては、例えば米国特許第4,386,125号(Shiraki)(この特許には好適なブロッキング防止剤、スリップ剤、および潤滑剤も記載されている)などに記載されているエトキシル化アミンまたは4級アミンが挙げられる。軟化剤、粘着性付与剤、または潤滑剤は、例えば米国特許第4,813,947号(Korpman)に記載されており、クマロン−インデン樹脂、テルペン樹脂、炭化水素樹脂などが挙げられる。これらの添加剤は粘度低下助剤としても機能しうる。従来の熱安定剤としては、有機ホスフェート、トリヒドロキシブチロフェノン、またはジチオ炭酸アルキルの亜鉛塩が挙げられる。
【0060】
種々の添加剤を相および/またはマトリックスに混入して、最終物品の性質を変更することができる。例えば、相とマトリックスの互いの接着性を向上させるために添加剤を混入することができる。本発明の物品は繊維状ウェブに積層することもできる。好ましくは繊維状ウェブは、固化または結合カードウェブ、メルトブローンウェブ、スパンボンドウェブなどの不織ウェブである。あるいは、接着剤、熱接合、押出成形、超音波溶接などによってマトリックスに繊維状ウェブが接合または積層される。好ましくは、同時押出ウェブを1つ以上の繊維状ウェブ上に押出すことができる。
【0061】
用途によっては、区別可能な相またはマトリックス層の補強のために短繊維または微小繊維を使用することができる。このような繊維としては、ポリマー繊維、鉱滓綿、ガラス繊維、炭素繊維、シリケート繊維が挙げられる。さらに、炭素や顔料などのある種の粒子を使用することができる。ガラスバブルまたは気泡剤は、マトリックス層または埋込相の密度を低下させるために使用することができ、特定の物品の高価な材料の含有率を低下させるか総重量を減少させることによってコストを削減することができる。好適なガラスバブルは米国特許第4,767,726号および第3,365,315号に記載されている。溶融加工可能な材料中に泡を発生させるために使用される発泡剤は当技術分野で公知であり、SAFOAM RIC−50重炭酸ナトリウム系化学的発泡剤などのアゾジカーボンアミド類が挙げられる。充填剤はある程度コストを削減するために使用することもできる。ブロッキング防止剤としても機能しうる充填剤としては、二酸化チタンおよび炭酸カルシウムが挙げられる。
【0062】
数多くの追加の工程を任意に実施することができる。例えば、本発明の物品は、逐次または同時のいずれかで一軸延伸または二軸延伸することができるし、(熱、電磁放射線などによって)硬化させることができるし、エンボス加工や積層を行うことができるし、あるいは種々の粘着性低下剤を散布することができる。
【0063】
本発明の物品は、創傷ドレッシングおよびテープ、手術用ドレープ、ならびに創傷閉鎖システムなどの種々の医療用物品への使用に好適である。ある実施形態では、ポリマー材料の全体の適合性、透明性、または通気性に影響を与えずに強度を向上させ取り扱いを容易にするために、ポリマーマトリックス内に区別可能な相が形成される。このような医療用物品の作製に使用するのに好ましいマトリックス材料としては、ポリウレタン、ポリエステル(例えばDupont(Wilmington、デラウェア州)のHytrelTM 4056樹脂)、およびポリエーテルブロックアミド(例えば、すべてElf Atochem(Philadelphia、ペンシルバニア州)より入手可能であるPebaxTM 3533、PebaxTM MX−1657、およびPebaxTM MX−1074から合成される)などの通気性ポリマーが挙げられる。多孔質フィルムを作製するために油と同時押出する場合など通気性が得られる方法で作製する場合は、ポリオレフィン類、例えばポリエチレンおよびポリプロピレンも好ましい。これらの2つのタイプの好ましいマトリックス材料の組み合わせも使用可能である。このような医療用物品の作製に使用される好ましい相材料としては、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、およびKratonTMブロックコポリマーなどのスチレンブロックコポリマーが挙げられる。
【0064】
好ましい一実施形態では、ポリエステル(例えば、Eastman Chemical Company(Kingsport、テネシー州)のEastarTM 6763)の区別可能な相を通気性ポリウレタンウェブマトリックス(例えば、B.F.Goodrich Company(Cleveland、オハイオ州)のEstaneTM 58237)中に形成させることによって、強度が増大し、最終シートまたはテープ形態の物品の取り扱いと配置を容易になる。これは、可撓性が高すぎて形状の維持が容易ではないために取り扱いが困難である現在のポリウレタン製手術用ドレッシングを大きく改良したことを表している。相をポリウレタンマトリックスに加えることによって、通気性(水蒸気透過速度(直立法)で測定して少なくとも約300g/m2/24時間、好ましくは少なくとも約600g/m2/24時間)を維持しながら、引張強さを増大させウェブ取り扱い性を向上させることができる。通常、得られるウェブのウェブ縦方向引張強さは、不連続層を有さない類似のウェブより少なくとも50%増大し、好ましくは少なくとも100%増大する。
【0065】
上記通気性物品の別の作製方法は、積層およびその他の押出方法である。積層によって物品を作製する方法の1つは、通気性弾性材料の2枚のシートの間に平衡方向に合成または天然の複数の繊維を配置することを含む。こうして得られるサンドイッチ構造体は、加熱ニップのプラテンプレス機によって加熱しながら互いに加圧することができる。もう1つの押出方法は、2つのマトリックス層が弾性通気性材料であり、不連続相が好ましくは非弾性熱可塑性材料を含むことを除けば、Kruegerらの米国特許第5,429,856号に開示される方法である。
【0066】
本発明の方法に使用される装置について正確に述べることは重要ではなく、溶融物流を本発明のダイに送ることができる任意の装置で十分である。しかしながら、優れたポリマー溶融物の品質、温度の均一性、および処理能力を得るための押出機の能力には、押出機のスクリューの設計が影響することが理解できるであろう。多数の有用な押出機が公知であり、それらには一軸スクリュー押出機と二軸スクリュー押出機が含まれる。これらの押出機は、Davis−Standard Extruders,Inc.(Pawcatuck、コネチカット州)、Black Clawson Co.(Fulton、ニューヨーク州)、Berstorff Corp(ノースカロライナ州)、Farrel Corp.(コネチカット州)、Moriyama Mfg.Works,Ltd.(大阪、日本)などの種々の製造業者より入手可能である。本発明の成形ダイに溶融物を送り出す押出機の代わりに、有機溶融物の圧送が可能な他の装置を使用することができる。このような装置としては、ドラムアンローダー、バルクメーター、およびギヤポンプが挙げられる。これらは、Graco LTI(Monterey、カリフォルニア州)、Nordson(Westlake、カリフォルニア州)、Industrial Machine Manufacturing(Richmond、バージニア州)、Zenith Pumps Div.,Parker Hannifin Corp.(ノースカロライナ州)などの種々の製造業者より入手可能である。
【0067】
ひとたびポンプから溶融物流が出てくると、通常これらは移送管および/またはホースを通ってダイに移送される。溶融温度の変動などの問題を避けるために、管中の滞留時間をできるだけ短くすることが好ましい。このことは、管の長さを最小限にする、管の温度を適切に制御する、および管内部の温度を均一に維持するために管内にスタティックミキサーを使用するなどの種々の技術によって実現可能である。ウェブと接触するパターン形成工具によって表面テクスチャーまたは表面構造を形成して、製品の全体の引張強さまたはその他の物理的性質に影響を与えずにウェブ横方向すなわち横断方向でのウェブの切断性を向上させることができる。
【0068】
実施例
以下の実施例によって本発明をさらに説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定することを意図したものではない。これらの実施例において、他に明記しない限りすべての部、比、およびパーセンテージは重量を基準にしている。以下の実施例の物品の特性決定のために以下の試験方法を使用した。
【0069】
試験方法
引張強さおよび伸び
同時押出物品のウェブ縦方向の引張強さおよび伸びを以下の方法で測定した。ゲージ長さを5.1cmにしたInstronTM Tensile Testerのジョーの間に長さ10.2cm×幅2.5cmの試料を配置した。クロスヘッド速度およびチャート速度は25.4cm/分に設定した。装置が破断を検出するまで、ジョーを25.4cm/分で引き離した。InstronTMソフトウェアを使用して引張強さおよびパーセント伸びを計算した。引張強さ測定(それぞれ3回測定)は、ウェブ横方向(相の方向の垂直に引張り力をかける)と機械方向(相の方向と平行な方向に機械引張り力をかける)に向けた試料について実施した。
【0070】
水蒸気透過速度(MVTR)
下記の直立法(A)または反転法(B)のいずれかを使用して試料の水蒸気透過速度を測定した。
【0071】
A−直立法:ガラスビンに約50mlの水を見たした。3つの試験試料および3つの対照試料を円形打抜機を使用して直径3.8cmの試料に切り取った。これらの試料を、中央に穴をあけた2つの箔のリングの間に配置した。箔の底部とガラス容器の間にゴムガスケットを配置した。直径3.8cmの穴が開いたねじ蓋をガラスビンに取付け、フォイル−試料サンドイッチ構造とガスケットがガラスで囲まれるようにした。40℃相対湿度20%の制御されたチャンバー内で試料を4時間順応させた。蓋をビンに固く締め付けて、ビンをチャンバーから取り出し、0.01gの単位まで化学天秤で秤量した。ビンをチャンバーに戻し少なくとも18時間チャンバーに入れておいた(上記条件)。ビンを取り出し、すぐに0.01gの単位まで秤量した。重量変化と露出面積の積を露出した時間で割ることで水蒸気速度を計算した。速度はg/m2/24時間で記録される。
【0072】
B-反転法:上記概略と同じ手順で実施した。ただし、試料を順応させ秤量した後で、試料をチャンバーに戻し、水が試験表面と接触するようにビンを逆さにした。ビンを少なくとも18時間静置した。次にビンを取り出して秤量し、上述のように水蒸気透過速度を計算した。
【0073】
適合性(ハンド(Hand))
実施例のシート材料またはテープの総合的なハンド適合性(単位g)は、これらの材料のドレープ/適合性の指標となる。ハンド適合性値の比較的高い材料は堅く適合性がない。逆にハンド(Hand)値が比較的低い場合は、柔軟性で適合性の材料を表す。以下の実施例で報告されるHand値は、Thwing−Albert Handle−O−Meter Model No.211−300(Thwing−Albert Instrument Co.(Philadelphia、ペンシルバニア州)を使用し、Model No.211−300に付属の取扱説明書に概説される手順に従って測定した。すべてのハンド(Hand)測定は、摩擦を少なくするためにタルクを振りかけた約10cmの正方形シート材料について実施した。ハンド(Hand)測定(それぞれ3回測定)は、ウェブ横方向(装置のバーが相の方向と平行)と機械方向(装置のバーが相の方向と垂直)に向けた試料について実施した。
【0074】
適合性(弾性率)
本明細書に記載されるF10弾性率は、試料を10%引き伸ばすための力の測定値のことであり、Instron Corp.(2500 Washington Street,Canton、マサチューセッツ州)のInstron Unit Model 1102を使用することで効率的に測定される。Instron装置のクロスヘッド速度は10インチ/分に設定し、チャート速度は10インチ(25.4cm)/分に設定した。ゲージ長さを2インチ(5cm)に設定し、試験試料は試験のために幅1インチ(2.54cm)に切断する。
【0075】
弾性率測定(それぞれ3回測定)は、ウェブ横方向(装置のバーが相の方向と平行)と機械方向(装置のバーが区別可能な相の方向と垂直)に向けた試料について実施した。
【0076】
実施例1および2
実施例1および2では、弾性で連続的なポリウレタンマトリックスと複数の区別可能な非弾性相とを有する押出物品の作製について説明する。非弾性相は、変性ポリエステル(実施例1)またはポリエチレン(実施例2)のいずれかを含んだ。
【0077】
実施例1では、1999年7月30日出願の米国特許出願代理人整理番号54324USA4Aに記載されるように改良した45cm(18インチ)幅のCloerenTM2層式多重マニホールドダイ(Cloeren Co.(Orange、テキサス州)よりModel 96−1502として入手可能)を使用して連続押出を実施した。95個のオリフィスを備えたベーンチップを、ソケットヘッドボルトでベーンマニホールドに取付けた。このベーンチップは、それぞれが直径508μm(20ミル)で、4.1mm(0.160インチ)の間隔の間隔があいた円形オリフィスを有し、これらのオリフィスはベーンチップ2.5mm(0.100インチ)からマトリックス流まで延在するものであった。
【0078】
連続マトリックス材料は、弾性材料のEstaneTM 58237ポリウレタン(B.F.Goodrich,Cleveland、オハイオ州)であった。これを、ゾーン1が149℃(300°F)、ゾーン2が171℃(340°F)、およびゾーン3〜7が204℃(400°F)の温度プロフィールで操作する51mm(2.0インチ)BerlynTM一軸スクリュー押出機で供給した。この51mm押出機を、ヘッド圧31.1MPa(4500psi)を使用し25rpmで運転して、連続マトリックス材料を供給した。不連続相材料は、非弾性熱可塑性ポリマーのEastarTM 6763グリセロール変性ポリエステル(Eastman Chemical Co.,Kingsport、テネシー州)であった。この材料は、32mm(1.25インチ)KillionTM一軸スクリュー押出機(Davis−Standard Killion Systems(Cedar Grove、ニュージャージー州)より入手可能)を使用して供給し、この押出機はゾーン1が188℃(370°F)、ゾーン2が227℃(440°F)、およびゾーン3と4が243℃(470°F)の温度プロフィールで運転した。この32mm押出機を6rpm、ヘッド圧15.9MPa(2300psi)で運転し、ダイの改良ベーンに不連続相材料を供給した。ダイは218℃(425°F)で操作した。ウェブ縦方向に延在して埋込不連続相材料を含有する2層ポリマーマトリックスを含む押出物を、7.2℃(45°F)のクロムキャスティングホイールと、シリコーンをコーティングした7.2℃(45°F)のニップロールで構成されるニップに押出した。ウェブ引取速度は11.3m/分(37フィート/分)であり、全体の厚さは43μm(1.7ミル)となった。このキャストウェブは延伸しなかった。
【0079】
不連続相材料が異なり一部の条件を変えたことを除けば実施例1と同様に実施例2を作製した。連続マトリックス材料を供給した押出機の温度プロフィールは、ゾーン1が149℃(300°F)、ゾーン2が166℃(330°F)、およびゾーン3〜7が199℃(390°F)であった。この51mm押出機を10rpm、ヘッド圧13.8MPa(2000psi)で運転して、連続マトリックス材料を供給した。不連続相材料は、非弾性熱可塑性ポリマーのDowlexTM 10462Nポリエチレンであった。この材料を供給した押出機の温度プロフィールは、ゾーン1が182℃(360°F)、ゾーン2が241℃(465°F)、およびゾーン3と4が249℃(480°F)であった。この32mm押出機を12rpm、ヘッド圧3.5MPa(500psi)で運転して不連続相材料を供給した。ニップロールの温度は約16℃(60°F)であった。材料の引取速度は5.2m/分(17フィート/分)であり、全体の厚さは79μm(3.1ミル)となった。
【0080】
実施例3
実施例3では、弾性で連続的なポリマーマトリックスと、変性ポリエステルを含む複数の区別可能な非弾性相とを含む異なる材料(ポリアクリレートPSAおよびポリウレタン)の2層を有する押出接着物品の作製について説明する。
【0081】
米国特許第4,833,179号(Young)に従って調製したアクリル系PSA(96重量%のアクリル酸イソオクチル/4重量%のメタクリル酸、水性懸濁重合により得た)を約90重量%まで乾燥させ、これをFloralTM 85(Hercules Inc.(Wilmington、デラウェア州)より入手可能な粘着性付与剤)とアクリレートとForalTMの重量比80:20で溶融混合した。このPSAをPSA Aと名付けた。
【0082】
2層の連続マトリックス材料を異なる材料から作製し、追加の押出機を使用したことを除けば、実施例1と同様の方法で実施例3を作製した。連続マトリックス材料の第1の層は粘着性エラストマー材料のPSA Aから作製し、第2の層は弾性熱可塑性ポリマーのEstaneTM 58237ポリウレタンから作製した。第1の連続マトリックス材料は第1の押出機の34mm完全かみ合い同時回転式LeistritzTM二軸スクリュー押出機で供給し、この押出機ではピーク温度が193℃(380°F)に到達する徐々に上昇する温度プロフィールを使用した。この34mm押出機を180rpm、ギアポンプ速度4.7rpm、およびヘッド圧4.2MPa(610psi)で運転して、連続マトリックス材料をダイの第1の供給オリフィスに供給した。第2の材料は51mm押出機を使用してダイの第2の供給オリフィスに供給した。
【0083】
一方の面にPSAを有し、対向する面にポリウレタンを有し、さらにポリエステルが埋め込まれた糸状の区別可能な相を含む物品で構成される構造体が得られたが、これは2種類の異なる材料で構成されるポリマーマトリックスの一例となる。
【0084】
実施例4
実施例4では、押出弾性ポリウレタンフィルムの第1の層と、複数のナイロンモノフィラメントと、押出弾性ポリウレタンフィルムの第2の層と、ポリアクリレートPSA層とを含む積層接着物品の作製について説明する。
【0085】
米国再発行特許第24,906号に従って調製した96%アクリル酸イソオクチル単位と4%のアクリルアミド単位のコポリマーを含む感圧接着剤25g/m2を、漂白剥離ライナーが一方の面にコーティングされた80ポンド(36kg)シリコーン紙(1−80BKG−157)(DCP−Loyha(Willowbrook、イリノイ州))に標準的水平ナイフコーターを使用して適用した。
【0086】
ESTANE 58309ポリウレタン樹脂(B.F.Goodrich(Cleveland、オハイオ州)の0.6ミル(14μm)のフィルムを従来方法を使用して押出成形した。シリコーンライナーをフィルムの第1の層とともに固定具のベッドの上に置いた。4ポンド(1.8kg)の試験用Nylon Monofilament釣り糸(Berkley & Co.Inc.(Spirit Lake、アイオワ州)を、固定具の端部を使用してフィルムの第1の層上に平行にかけ(2mm間隔)、フィルムの第2の層をモノフィラメント上に配置し、第2の剥離ライナーをこのサンドイッチ積層体上に配置した。次にこの積層体を、190℃で圧力2トン(1800kg)の加熱プレス機に入れた。得られた積層体を次に接着剤面に積層して、本発明の接着物品を得た。
【0087】
実施例5
実施例5では、微小球を含有するポリアクリレートPSAをコーティングした押出物品(実施例1で作製)の作製について説明する。
【0088】
Heineckeらの米国特許第5,849,325号の実施例1に記載の手順に従ってポリマー微小球と混合した感圧接着剤マトリックスを作製し、実施例1の押出物品の一方の面上にコーティングして本発明の接着物品を得た。
【0089】
実施例6
実施例6では、ポリアクリレートPSAをパターンコーティングした押出物品(実施例1で作製)の作製について説明する。
【0090】
Rawlingsの米国特許第4,798,201号に記載の手順に従って、空隙領域25%のグリットを形成するように、実施例1の押出物品の一方の面上に実施例4に記載のポリアクリレートPSAをパターンコーティングした。
【0091】
実施例7
実施例7では、弾性で連続的なポリウレタンマトリックスと、超低密度ポリエチレンを含む複数の区別可能な弾性相とを有する押出物品の作製について説明する。
【0092】
米国特許第5,429,856号(Krueger)に記載のように改良した45cm幅のCloerenTM3層式多重間にホールドダイを使用して連続押出を実施した。「櫛状」挿入物を2つの未改良ベーンのうちの1つの内面にボルトで固定し、2つのベーンの回転を一致させるためにこのベーンを第2のベーンとぴったりと連動するようにした。この「櫛状」挿入物は長さが1.6mmで間隔が3.2mmのオリフィスを有するものであった。
【0093】
連続マトリックス材料は、弾性材料のEstaneTM 58309ポリウレタンであった。ゾーン1が149℃(300°F)、ゾーン2が149℃(300°F)、ゾーン3が177℃(350°F)、ゾーン4が182℃(360°F)、ゾーン5〜6が188℃(370°F)の温度プロフィールで操作した63.5mmのDavis StandardTM一軸スクリュー(Davis−Standard Corp.(Pawcatuck,コネチカット州)より入手可能)を使用してマトリックス材料を供給した。この63.5mm押出機を12rpmで運転して連続マトリックス材料を供給した。不連続相材料は、弾性熱可塑性ポリマーのEngageTM 8200(超低密度ポリエチレン、Dupont(Wilmongton、デラウェア州)であった。ゾーン1が155℃(311°F)、ゾーン2が180℃(356°F)、ゾーン3〜4が200℃(392°F)、およびゾーン5が210℃(410°F)の温度プロフィールで操作した19mmのKillionTM一軸スクリュー押出機(Davis−Standard Killion Systems(Cedar Grove、ニュージャージー州)より入手可能)を使用してこの不連続相材料を供給した。この19mm押出機を87.5rpmで運転して、不連続相材料をダイの改良ベーンから切欠き部まで供給した。このダイは204℃(400°F)で操作した。ウェブ縦方向に延在して埋込不連続相を含有する2層のポリマーマトリックスを含む押出物を、クロムキャスティングホイールとシリコーンをコーティングしたニップロールとで構成されるニップに押出した。材料の引取速度は15.2m/分(50フィート/分)であり、全体の坪量は3.0g/cm2となった。
【0094】
実施例8
実施例8では、ポリアクリレート系PSAの層と、押出弾性ポリエーテルブロックアミドマトリックスの層と、ポリエーテルブロックアミドに線状低密度ポリエチレンと白色顔料を混合したものを含む複数の区別可能な弾性相とを含む積層接着物品の作製について説明する。
【0095】
Ultraflex 40フレックスチップダイ(flex lip die)(Extrusion Die Inc.(Chippewa Falls、ウィスコンシン州)を取付けた19mmのRheocordTM System 40一軸スクリュー押出機(Haake Buechler(Saddle Brook、ニュージャージー州))を使用して、Pebax 3533ポリエーテルブロックアミド樹脂(Elf Atochem(Philadelphia、ペンシルバニア州)の13μm(0.5ミル)のフィルムを押出した。この押出機をゾーン1が177℃(350°F)、ゾーン2が182℃(360°F)、ゾーン3が193℃(380°F)、およびダイ温度204℃(400°F)の温度プロフィールで操作した。押出機は35rpmで運転した。従来の実験室積層条件を使用して、この押出フィルムを実施例4に記載のポリアクリレートPSAの層(シリコーン剥離ライナー上)に積層した。
【0096】
上記のように使用したUltraflexTM 40ダイに、長さ10mmに切断された10ミルの真ちゅう製シムストックを取付けて、15mm間隔で並んだ5つの穴を形成した。50%のPebaxTM 3533と50%のLLDPE 7047(Union Carbide)を混合し、さらに3%の白色顔料濃縮物CBE 101 E White(Charles B.Edwards & Co.,Inc.)を加えて、混合熱可塑性ポリマーを調製した。ゾーン1が177℃(350℃)、ゾーン2が188℃(370°F)、およびゾーン3〜4が199℃(390°F)の温度プロフィールで操作した前述の19mmのRheocord System 40押出機を使用して、この混合ポリマーをシムを取付けたUltraflex 40ダイに供給した。この押出機は10rpmで運転した。同じ従来の実験室積層条件を使用して、得られた押出不連続相材料を上記積層体のPebaxTMフィルム層に積層した。
【0097】
実施例9
実施例9では、多孔質ポリプロピレンと複数の区別可能な非弾性ポリプロピレン相とを含む押出成形された弾性連続マトリックスと、ポリアクリレートPSAの層とを含む接着物品について説明する。
【0098】
95%のSD45ポリプロピレン(Union Carbide(Danbury、コネチカット州)と5%の2% Millad 3905(Milliken Chemical(Inman、サウスカロライナ州))核形成剤濃縮物との乾式混合物の熱可塑性ポリマー60重量%を、鉱油40重量%と溶融混合して連続マトリックス材料を作製したことを除けば、実施例1と同様の方法で実施例9を作製した。連続マトリックス全体でのMillad 3905量は0.1%になった。この連続マトリックス材料を、34mm完全かみ合い同時回転式LeistritzTM二軸スクリュー押出機で供給し、この押出機ではピーク温度が232℃(450°F)に到達する徐々に上昇する温度プロフィールを使用した。不連続相材料は、非弾性熱可塑性ポリマーのPP 3374ポリプロピレン(Fina Oil & Chemical Co.(Dallas、テキサス州)であった。32mm(1.25インチ)のKillionTM一軸スクリュー押出機を、ゾーン1が182℃(360°F)、ゾーン2が221℃(430°F)、およびゾーン3と4が243℃(470°F)の温度プロフィールで操作した。この32mmを20rpm、ヘッド圧15.9mPa(2300psi)で運転した。得られた構造体を長さ方向に延伸し、両方向に2.0の倍率で幅出しを行うことによって多孔性を得た。延伸温度は65℃であった。多孔性フィルムの作製方法の詳細な説明はShipmanの米国特許第4,536,256号に見ることができる。
【0099】
従来の実験室積層条件を使用して、この押出フィルムを実施例4に記載のポリアクリレートPSAの層(シリコーン剥離ライナー上)に積層した。
【0100】
評価
実施例1、3、および9で得た物品の試料について、剛性((ハンド)HandおよびF10弾性率測定)、破断時引張強さ、破断時%伸び、およびMVTR(直立法)を評価した。これらの結果は表1に示され、市販の接着性ドレッシングTEGADERMTM HP(3M Company)およびOP−SITETM IV(Smith & Nephew)の比較データと比較している。
【0101】
【表1】
Figure 0004903332
【0102】
表1から分かるように、相を含有しない2種類の市販の接着性ドレッシングと比較すると、実施例3では区別可能な相が存在することで、有意に増大した剛性(より高いハンド(Hand)値およびF10弾性率値)、有意に増大した引張強さ、および高い通気性(MVTRが300g/m2/24時間を超えると)を有する接着物品が得られた。
【0103】
本明細書で挙げたすべての特許、特許文献、および刊行物を本明細書に援用する。これまでの詳細な説明および実施例は、単に理解を明瞭にするために作成したものである。これらから不要な制限があるものと理解するべきでない。請求項によって定義される本発明の範囲内と判断される変形は当業者には明らかであるので、本発明はこれまでに示し説明してきた詳細に厳密に制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明により構成され配列された通気性フィルムを含む医療用ドレッシングの斜視図である。
【図1B】 図1Aに示される医療用ドレッシングの面A−A’に沿った部分断面図である。
【図2A】 本発明により構成され配列された適合性接着物品の部分断面図であり、複数の相を取り囲むポリマーマトリックスが示されている。
【図2B】 本発明により構成され配列された適合性接着物品の部分断面図であり、複数の相が表面に接着したポリマーマトリックスが示されている。
【図2C】 本発明により構成され配列された適合性接着物品の部分断面図であり、複数の相が表面に接着したポリマーマトリックスの別の実施形態が示されている。
【図2D】 本発明により構成され配列された適合性接着物品の部分断面図であり、2つの層を有するマトリックスが示されている。
【図3A】 本発明の一実施形態により構成された押出ダイの斜視図である。
【図3B】 本発明の一実施形態により構成された押出ダイ用ベーンの斜視図である。

Claims (6)

  1. 第1の面と第2の面とを有する通気性ポリマーマトリックスと、
    前記ポリマーマトリックスにより少なくとも一部が取り囲まれている複数の相であって、第1の方向では実質的に不連続であり、第2の方向では実質的に連続である複数の相と、ここで、前記複数の相が前記ポリマーマトリックスと同時押出されており、そして、
    前記ポリマーマトリックスの前記第1の面の少なくとも一部の上に配置される接着剤組成物と、
    を含む滅菌医療用ドレッシングとして使用するための適合性接着物品。
  2. 第1の面と第2の面とを有する通気性ポリマーマトリックスと、
    前記ポリマーマトリックスにより少なくとも一部が取り囲まれている複数の相と、ここで、前記複数の相が前記ポリマーマトリックスと同時押出されており、そして、
    前記ポリマーマトリックスの前記第1の面の少なくとも一部の上に配置される接着剤組成物と、
    を含む滅菌医療用ドレッシングとして使用するための適合性接着物品であって、
    前記複数の相と平行な方向における前記物品のハンド(Hand)適合性(単位g)が2を超え10未満である物品。
  3. 第1の面と第2の面とを有する通気性ポリマーマトリックスと、
    前記ポリマーマトリックスにより少なくとも一部が取り囲まれている実質的に連続である複数の相と、ここで、前記複数の相が前記ポリマーマトリックスと同時押出されており、そして、
    前記ポリマーマトリックスの前記第1の面の少なくとも一部の上に配置される接着剤組成物と、
    を含む滅菌医療用ドレッシングとして使用するための適合性接着ロール製品。
  4. 第1の面と第2の面とを有する通気性ポリマーマトリックスと、
    前記ポリマーマトリックスにより全部が取り囲まれている複数の相であって、第1の方向では実質的に不連続であり、第2の方向では実質的に連続である複数の相と、
    前記ポリマーマトリックスの前記第1の面の少なくとも一部の上に配置される接着剤組成物と、
    を含む滅菌医療用ドレッシングとして使用するための適合性接着物品。
  5. 第1の面と第2の面とを有する通気性ポリマーマトリックスと、
    前記ポリマーマトリックスにより全部が取り囲まれている複数の相と、
    前記ポリマーマトリックスの前記第1の面の少なくとも一部の上に配置される接着剤組成物と、
    を含む滅菌医療用ドレッシングとして使用するための適合性接着物品であって、
    前記複数の相と平行な方向における前記物品のハンド(Hand)適合性(単位g)が2を超え10未満である物品。
  6. 第1の面と第2の面とを有する通気性ポリマーマトリックスと、
    前記ポリマーマトリックスにより全部が取り囲まれている実質的に連続である複数の相と、
    前記ポリマーマトリックスの前記第1の面の少なくとも一部の上に配置される接着剤組成物と、
    を含む滅菌医療用ドレッシングとして使用するための適合性接着ロール製品。
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