JP4900285B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
多くの場合、筐体にねじ挿通孔が形成され、ねじ挿通孔に挿通したねじの雄ねじ部を天井面などの被取り付け面の雌ねじに螺合することで、筐体が被取り付け面に取着されるように構成されている。
特に、撮像装置を天井や天井近傍の壁面などに取り付ける際には、作業者が脚立やはしごなどの高所にいることから、ねじが落下してしまうと、作業者が脚立やはしごからいったん降りて床の上に落下したねじを取り上げ、再び、脚立やはしごなどの高所に登らなくてはならず、取り付け作業の効率化を図る上でも作業者の疲労度の軽減を図る上でも問題となっている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的は、取り付け作業の効率化、作業者の疲労度の軽減を図る上で有利な撮像装置を提供することにある。
図1は本実施の形態の撮像装置10の斜視図、図2撮像装置10の断面図、図3はドームカバー18の断面図、図4はドーム型カバー18を外した撮像装置10の平面図、図5は図4のAA線断面図である。
図6は回転支持機構14から内カバー30を外した状態を示す側面図、図7は図6の平面図である。
図1、図2に示すように、撮像装置10は、筐体12と、回転支持機構14と、撮像部16と、ドーム型カバー18などを含んで構成されている。
本体ケース20は、アルミダイカスト製であり、上壁26と、上壁26の周囲から起立された円筒状の周壁28とを備えている。
基板22は、周壁28の内径よりも小さい寸法のほぼ円板状を呈し、上壁26と間隔をおいて平行した状態で配設されている。
基板22は、後述する制御系の大部分を構成するものであり、プリント基板に複数の電子部品が実装されることで構成されている。
基台部14Aは、平面視した状態で基板22よりも小さい寸法の直径の円筒壁部1402を有している。
円筒壁部1402の上端から半径方向外方に取り付け片1404が延在形成されている。
取り付け片1404は、基板22と共にねじにより上壁26から突設された複数のボス部(図略)に締結され、基台部14Aは基板22の中心軸と同軸上に位置した状態で本体ケース20に取着されている。
また、基台部14Aに基板カバー24が取着されている。
基板カバー24は、図7に示すように、本体ケース20の周壁28の内周と、基台部14Aの円筒壁部1402の外周との間で基板22を覆うものであり環板状を呈している。
基板カバー24は、基板カバー24の内周部に形成された係合爪(図略)が、円筒壁部1402の外周に設けられた係合溝に係合することで基台部14Aに取着されている。
なお、本実施の形態では、基台部14Aと基板カバー24とは、筐体12の一部を構成している。
第1支持部材14Bは、基台部14Aの中心軸である第1の仮想軸X回りに回動可能に基台部14Aに連結されている。
第2支持部材14Cは、第1支持部材14Bに対して第1の仮想軸Xと直交する第2の仮想軸Y回りに回動可能に連結されている。
本実施の形態では、図2、図4に示すように、第2支持部材14を覆う内カバー30が第1支持部材14Bに取着されており、内部カバー30には、撮像部16の第2の仮想軸Y回りの回転を許容する切り欠き3002が形成されている。
撮像部16は、第2支持部材14Cに収容保持されており、したがって、撮像部16は回転支持機構14を介して筐体12に対して第1、第2の仮想軸X、Y周りに回転可能に支持されている。
したがって、撮像部16を手で動かすことにより撮像光学系15の光軸を任意の方向に向けることができ、撮像部16から手を離すと回転支持機構14により撮像部16の姿勢はそのまま維持され、撮像光学系15の向きが固定された状態となる。
撮像部16は、撮像光学系15を収容する鏡筒16Aを含んで構成され、鏡筒16Aには撮像光学系15によって導かれた被写体像を撮像して撮像信号を生成する撮像素子32(図8)が組み込まれている。
ドーム型カバー18は、図2、図3に示すように、ドーム部18Aと、外周部18Bとを備えている。
ドーム部18Aは、透明な合成樹脂などによって形成され、撮像部16の撮像光学系15による撮像を可能としている。
外周部18Bは、ドーム部18Aの外周に環状に延在形成され、不透明な合成樹脂材料で形成され、外周部18Bの内部が視認されないようにしている。
本実施の形態では、図3に示すように外周部18Bの内周面に周方向に間隔をおいて複数個突設された係合凸部1802が、図6に示すように、本体ケース20の周壁28の下端に突設された係合片部2802に係合することでドーム型カバー18が筐体12に取着される。
図8は撮像装置10の制御系の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、撮像装置10は、上記の撮像光学系15、鏡筒16、撮像素子32に加えて、画像処理部34、ネットワーク用通信部36、ネットワーク用コネクタ38、インターフェース用通信部40、インターフェース用コネクタ42、電源部44、第1コネクタ46A、第2コネクタ46B、オーディオ信号処理部48、オーディオ入力用コネクタ50A、オーディオ出力用コネクタ50B、制御部52、パワーランプ54、ネットワークランプ56などを備えている。
画像処理部34は撮像素子32から供給される撮像信号に対して所定の信号処理を行い所定の画像データ(静止画データ、動画データ)を生成するものであり、生成した画像データを制御部52に供給する。
本実施の形態では、ネットワーク用通信部36は例えばLAN、イーサネット(登録商標)によって通信を行う。
前記外部装置に送信する情報としては、画像データや後述するオーディオデータが含まれ、外部装置から受信する情報としては、撮像された画像データの明るさや色調などの調整などを指示する制御コマンド、あるいは、外部装置に入力されたオーディオデータなどが含まれる。
インターフェース用通信部40はインターフェース用コネクタ42に接続され、インターフェース用コネクタ42を介して外部装置と双方向に通信を行うことで、制御部52と前記外部装置との間で情報の授受を行なうものであり、例えば、撮像装置10の保守作業の際に使用される。
電源部44は3種類の電力を選択的に使用可能である。すなわち、第1コネクタ46Aを介して供給される交流電力あるいは直流電力、および、第2コネクタ46Bを介して供給されるネットワーク用の電力の3種類の何れか1つを使用する。
オーディオ信号処理部48は、オーディオ入力用コネクタ50Aに接続されたマイクロフォンなどから入力されるオーディオ信号をデジタル信号に変換して制御部52に供給するとともに、制御部52から供給されるデジタル信号のオーディオ信号をアナログ信号に変換してオーディオ出力用コネクタ50Bに接続されたスピーカーなどに供給することで音響を発生させる。
パワーランプ54は、電源のオン、オフを点灯、滅灯によって示すインジケータランプである。
これらパワーランプ54、ネットワークランプ56は例えば、本体ケース20あるいは基板カバー24の表面に臨むように設けられている。
また、上述したネットワーク用コネクタ38、インターフェース用コネクタ42、第1コネクタ46A、第2コネクタ46B、オーディオ入力用コネクタ50A、オーディオ出力用コネクタ50B、パワーランプ54、ネットワークランプ56は、図示を省略したが、本体ケース20あるいは基板カバー24の表面に臨むように設けられている。
すなわち、制御部52は、画像処理部34から供給される画像データや、オーディオ入力用コネクタ50Aからオーディオ信号処理部48を介して入力されるオーディオ信号をネットワーク用通信部36、ネットワーク用コネクタ38を介して外部装置に供給する。
また、制御部52は、外部装置からネットワーク用コネクタ38、ネットワーク用通信部36を介して供給される音声データをオーディオ信号処理部48、オーディオ出力用コネクタ50Bを介してスピーカーに供給して音響を発生させる。
筐体12は、撮像装置10を天井面T(図5)に取り付けるための取り付け座58を有している。
本実施の形態では、図4、図5に示すように、取り付け座58は上壁26の周方向に間隔をおいた2箇所に設けられている。
取り付け座58にはそれぞれねじ挿通孔60が形成されている。
ねじ挿通孔60にはねじ2が挿通される。
ねじ2は、頭部4と、頭部4の下面に設けられた頭部4よりも大径のワッシャ5と、頭部4の下面から延在する雄ねじ部6とを有している。
ねじ挿通孔60の延在方向の一方の端部に位置する取り付け座58箇所に、ねじ2の頭部4(ワッシャ5)が係止される係止面62が形成されている。
ねじ挿通孔60の延在方向の他方の端部に位置する取り付け座58箇所に、天井面Tに当て付けられる当て付け面64が形成されている。
ねじ挿通孔60に対向する壁部66の箇所に、ねじ2の頭部4よりも大きい内径の貫通孔68が設けられている。
本実施の形態では、貫通孔68はねじ挿通孔60と同軸上に設けられている。
貫通孔68の周囲の壁部66の箇所で周方向に間隔をおいた複数箇所に、係止面62方向に延在し貫通孔68の径方向に弾性変形可能な複数の脚片70が設けられている。
筐体12は合成樹脂製であり、複数の脚片70は筐体12に一体に形成されている。
本実施の形態では、脚片70が180度の位相をずらして2つ設けられている。
複数の脚片70の端部72と係止面62との間は、ねじ2の頭部4の高さよりも大きな寸法が確保されている。
複数の脚片70の内周を結ぶ想像線の内径は、複数の脚片70の延在方向の端部に至るにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている。
また、脚片70は、該脚片70の延在方向の端部72に至るにつれて肉厚が次第に大きくなるように形成されている。
図10は図9(A)からねじ2を取り除いたZ1矢視図、図11は図9(B)のZ2矢視図、図12は図9(D)のZ3矢視図である。
図5に示すように、撮像装置10を取り付ける天井面Tに予め取付金具80が取着されており、取付金具80には、撮像装置10の取り付け座58のねじ挿通孔60に対応した箇所にそれぞれ雌ねじ82が設けられている。
取り付けに先立って、図4、図5に示すように、撮像装置10からドーム型カバー18を取り外しておく。
この状態で、撮像装置10の筐体12の上壁28を取付金具80に臨ませ、図10に示すように、取り付け座58のねじ挿通孔60と取付金具80の雌ねじ82とを合致させる。
次いで、ドライバの先端をねじ2の頭部4に係合させた状態で、図9(A)、図11に示すように、ねじ2の雄ねじ部6を貫通孔68からねじ挿通孔60に向けて挿入する。
さらに、ねじ2の頭部4を押し込むと、図9(B)、図12に示すように、ワッシャ5の外周が各脚片70の内側に当接し、各脚片70を押し広げる。
さらにねじ2の頭部4を押し込むことで、図9(C)に示すように、ワッシャ5の外周が各脚片70の端部72を乗り越える。
このようにワッシャ5が各脚片70の端部72を乗り越えた状態で、ドライバの先端がねじ2の頭部4から外れても、ワッシャ5の外周が各脚部70の端部72に係合し、これにより貫通孔68からのねじ2の脱落防止が図られる。
本実施の形態では、ねじ2のワッシャ5が各脚部70の端部72に当接した状態で雄ねじ部6の先端が雌ねじ82に臨んでいる。
ここで、ドライバによりねじ2の頭部4を回転して雄ねじ部6を雌ねじ82に螺合することで、図9(D)、図12に示すように、ねじ2のワッシャ5が係止面62に当接すると共に、当て付け面64が取付金具80を介して天井面Tに当て付けられる。
これにより、筐体12が取り付け座58を介して天井面Tに取着される。
次いで、図2に示すように、ドーム型カバー18を筐体12に取り付けることで撮像装置10の取り付けが完了する。
したがって、撮像装置10を天井面や天井近傍の壁面などに取り付ける際に、誤ってねじを落下させた場合、作業者が脚立やはしごからいったん降りて床の上に落下したねじを取り上げ、再び、脚立やはしごなどの高所に登るといった煩雑な作業を防止でき、これにより、撮像装置10の取り付け作業の効率化、作業者の疲労度の軽減を図る上で有利となる。
また、筐体12に脚片70を設けるといった極めて簡素な構成で済むため、撮像装置10のコストアップを抑制する上でも有利となる。
これらの変形例は実施の形態と同様に、ねじ2の貫通孔68への挿入を可能とし、かつ、ねじ2の落下の防止を図ったものである。
すなわち、複数の脚片70は、係止面62方向に延在し貫通孔68の径方向に弾性変形可能であり、複数の脚片70の延在方向の端部72は、それらの内周を結ぶ想像線の内径がねじ2の頭部4の外径よりも小さい寸法で形成されている。
図13(A)に示す第1の変形例では、脚片70は、該脚片70の延在方向にわたって脚片70の肉厚が均一に形成されている。
複数の脚片70の内周を結ぶ想像線の内径は、複数の脚片70の延在方向の端部に至るにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている。
図13(B)に示す第2の変形例では、脚片70は、該脚片70の端部72寄りの箇所に傾斜部7002が形成されている。
複数の脚片70の傾斜部7002の内周を結ぶ想像線の内径は、複数の脚片70の延在方向の端部に至るにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている。
複数の脚片70の曲面7002の内周を結ぶ想像線の内径は、複数の脚片70の延在方向の端部に至るにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている。
図13(D)に示す第4の変形例では、脚片70は、該脚片70の端部72寄りの箇所に傾斜部7002と、傾斜部7002に接続され端部72を至る平坦部7006とで形成されている。
平坦部7006の内周を結ぶ想像線の内径は、複数の脚片70の延在方向に沿って一定となる寸法で形成されている。
複数の脚片70の傾斜部7002の内周を結ぶ想像線の内径は、平坦部7006に至るにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている。
このような第1乃至第4の変形例においても第1の実施の形態と同様の効果が奏される。
また、実施の形態では、ねじ2が頭部4よりも大径のワッシャ5を有している場合について説明したが、ワッシャ5を有しないねじ2を用いてもよい。しかしながら、本実施の形態のようにワッシャ5を有するねじ2を用いると、ワッシャ5の面が脚片70の端部72に当接することでねじ2の姿勢の安定化を図る上で有利となる。
また、本実施の形態では、撮像装置10が監視カメラである場合について説明したが、本発明は監視カメラに限定されるものではなく、種々の被写体を撮影するさまざまな撮像装置に広く適用可能である。
Claims (7)
- 筐体と、
前記筐体に設けられねじ挿通孔が形成された取り付け座と、
前記筐体に組み込まれ被写体像を撮像する撮像部とを備え、
前記ねじ挿通孔に挿通したねじの頭部を前記ねじ挿通孔の周囲の係止面に係止させ前記ねじの雄ねじを被取り付け面の雌ねじに螺合することで前記筐体が前記被取り付け面に取着され、
前記筐体に、前記係止面に対向する壁部が設けられ、
前記ねじ挿通孔に対向する前記壁部の箇所に前記ねじの頭部よりも大きい内径の貫通孔が設けられ、
前記貫通孔の周囲の前記壁部の箇所で周方向に間隔をおいた複数箇所から前記係止面方向に延在し前記貫通孔の径方向に弾性変形可能な複数の脚片が設けられ、
前記複数の脚片の延在方向の端部は、それらの内周を結ぶ想像線の内径が前記ねじの頭部の外径よりも小さい寸法で形成されている、
撮像装置。 - 前記複数の脚片の端部と前記係止面との間は、前記ねじの頭部の高さよりも大きな寸法が確保されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記複数の脚片の内周を結ぶ想像線の内径は、前記複数の脚片の延在方向の端部に至るにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記ねじ挿通孔を挟んだ前記係止面と反対の前記取り付け座の箇所に、前記被取り付け面に当て付けられる当て付け面が形成され、
前記当て付け面が前記被取り付け面に当て付けられた状態で前記筐体が前記被取り付け面に取着される、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記貫通孔は前記ねじ挿通孔と同軸上に設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記筐体は合成樹脂製であり、
前記複数の脚片は前記筐体に一体に形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記撮像装置は、前記筐体が、下方を向いた前記被取り付け面に取着される監視カメラ装置である、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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