JP4899809B2 - X線検査装置 - Google Patents
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なお、コリメータは、ベルトコンベア5が移動させる被検査物7の移動方向と直交するように、扇状に広がるX線ビームを形成し、直線状のX線検出器3は、扇状に広がるX線ビームを検出できるように、ベルトコンベア5が移動させる被検査物7の移動方向と直交するように配置されている。
さらに、汚れやすい所で搬送ベルトを用いる場合にも、搬送ベルトに汚れが付着している箇所が存在するので、上述したような問題があることがあった。
また、被検査物載置部に汚れが付着しても、キャリブレーションデータの作成時に、X線検出器により一定の時間で取得した検出信号の値の平均値を算出して、その平均値から補正するための定数を決定するキャリブレーションデータを作成することができる。よって、平均値を算出するので、汚れが付着する箇所に対応する検出信号の値のみを基準とすることもなく、被検査物を移動させながら検査を行っても、被検査物中の異物を正確に検出することができる。
また、本発明のX線検査装置は、X線を照射するX線源と、前記X線源と対向配置され、前記X線を検出して検出信号を出力するX線検出器と、前記X線源と前記X線検出器との間で、前記被検査物を載置し移動させるための被検査物載置部と、前記X線検出器のキャリブレーションデータを作成して記憶させるキャリブレーションデータ作成部と、前記キャリブレーションデータに基づいて、前記被検査物のX線透過像データを作成するX線透過像データ作成部とを備えるX線検査装置であって、前記被検査物載置部は、帆布を有する搬送ベルト又はカーボン繊維を有するカーボン板を備えるベルトコンベアであり、前記キャリブレーションデータ作成部は、前記被検査物の検査時の移動速度と異なる移動速度1〜3m/minで前記被検査物載置部を駆動しながら取得した複数の検出信号に基づいて、前記キャリブレーションデータを作成するようにしている。
また、本発明のX線検査装置においては、前記キャリブレーションデータは、取得した検出信号の値を、平均することにより算出されるものであるようにしてもよい。
このような本発明のX線検査装置によれば、例えば、被検査物載置部が縦糸と横糸とにより構成されていても、キャリブレーションデータの作成時に、各X線検出素子は、糸が存在する箇所と糸が存在しない箇所とに対応する両方の検出信号の値を検出することができる。これにより、例えば、各X線検出素子により一定の時間で取得した検出信号の値の平均値を算出して、各平均値から補正するための定数をそれぞれ決定するキャリブレーションデータを作成することができる。よって、各X線検出素子について、それぞれの平均値を算出するので、糸が存在する箇所に対応する検出信号の値と糸が存在しない箇所に対応する検出信号の値との差が大きくなることもなく、全てのX線検出素子が、被検査物を移動させながら検査を行っても、被検査物中の異物を正確に検出することができる。
このような本発明のX線検査装置によれば、例えば、被検査物載置部が縦糸と横糸とにより構成されている場合に、キャリブレーションデータの作成時に、X線検出器が、糸が存在する箇所と糸が存在しない箇所とに対応する両方の検出信号の値のみを検出すればいいので、被検査物載置部を糸のピッチ(短い距離)移動させるように、被検査物載置部の移動速度を遅くしてもよい。一方、被検査物載置部を長い距離移動させるために、被検査物載置部の移動速度を速くしてもよい。
このような本発明のX線検査装置によれば、キャリブレーションデータ作成部が、被検査物載置部を一定の時間駆動したときに取得した検出信号に基づいて、キャリブレーションデータを作成するので、例えば、被検査物載置部がカーボン繊維を有するカーボン板を備えるステージであっても、X線検出器は、キャリブレーションデータの作成時に、カーボン繊維が存在する箇所とカーボン繊維が存在しない箇所とに対応する両方の検出信号の値を検出することができる。これにより、例えば、X線検出器により一定の時間で取得した検出信号の値の平均値を算出して、その平均値から補正するための定数を決定するキャリブレーションデータを作成することができる。よって、平均値を算出するので、カーボン繊維が存在する箇所に対応する検出信号の値とカーボン繊維が存在しない箇所に対応する検出信号の値との差が大きくなることもなく、被検査物を移動させながら検査を行っても、被検査物中を正確に検出することができる。
入口ベルトコンベア60は、本体70の入口部に設けられるとともに、出口ベルトコンベア50は、本体70の出口部6bに設けられる。
搬送ベルト5bは、図5に示すように、ポリウレタン樹脂層95と帆布98とが積層されたものである。さらに、帆布98は、ポリエステル繊維からなる縦糸97と、ポリエステル繊維からなる横糸96とにより形成されている。
このとき、X線検出器3は、X線管からの扇状に広がるX線ビームを検出できるように、ベルトコンベア5が移動させる被検査物7の移動方向と直交するように配置されている。
また、CPU21が処理する機能をブロック化して説明すると、X線透過像データ作成部31と、検出信号収得部32と、X線透過像データ表示部33と、駆動信号発生部36と、キャリブレーションデータ作成部38とを有する。また、メモリ25は、キャリブレーションデータ記憶領域41と、検出信号記憶領域42とを有する。
ここで、X線検出器3のキャリブレーションデータを作成する方法の一例について説明する。
まず、キーボード22aやマウス22bの種々の操作によって出力されるキャリブレーション信号を受信することによって、駆動信号発生部36は、一定の時間、ベルトコンベア5を設定速度で駆動する駆動信号を出力する。このとき、検出信号収得部32は、X線検出器12の各光ダイオードから出力された電気信号(アナログ信号)から変換されたそれぞれのデジタル信号を収得して、収得した時間とともに検出信号記憶領域42に記憶させることを、一定の時間の間、繰り返す。
XC=(X1+X2+・・・+Xn)/n・・・(1)
YC=(Y1+Y2+・・・+Yn)/n・・・(2)
・
・
・
ここで、被検査物7のX線透過像データを作成する方法の一例について説明する。
まず、ベルトコンベア5に被検査物7を載置する。次に、キーボード22aやマウス22bの種々の操作によって出力される検査信号を受信することによって、駆動信号発生部36は、ベルトコンベア5を設定速度で駆動する駆動信号を出力する。
このとき、検出信号収得部32は、X線検出器12の各光ダイオードから出力された電気信号(アナログ信号)から変換されたそれぞれのデジタル信号を収得して、収得した時間とともに検出信号記憶領域42に記憶させる。
さらに、X線透過像データ作成部31は、時間t1のときに記憶された光ダイオード92aからのデジタル信号の値X1’、光ダイオード92bからのデジタル信号の値Y1’、・・・等に基づいて、下記の式(3)、(4)等によりX線透過像データ(X、Y、・・・等)を作成する。
X=(LEBEL × X1’)/XC・・・(3)
Y=(LEBEL × Y1’)/YC・・・(4)
・
・
・
LEBEL=X線照射時、X線発生器とセンサの間に検査物がない時のX線透過像データと したいレベル。
(1)上述したX線検査装置80において、モニタ画面23aにX線透過画像の画像表示を行う構成としたが、X線透過像データの閾値を記憶させ、算出されたX線透過像データがX線透過像データの閾値を超えたときには、警告音を出力するような構成としてもよい。
(2)上述したX線検査装置80において、被検査物載置部として、ベルトコンベアを用い、X線検出器として、多数のX線検出素子を直線状に配置してなるものを用いる構成としたが、被検査物載置部として、カーボン繊維を有するカーボン板を備えるステージを用い、X線検出器として、イメージインテンシファイアと当該イメージインテンシファイアの裏面に一体的に取り付けられたCCDカメラとを有するような構成としてもよい。
3: X線検出器
5: 被検査物載置部
7: 被検査物
20: 制御系(コンピュータ)
22: 入力装置
23: 表示装置
25: メモリ
31: キャリブレーションデータ作成部
33: X線透過像データ作成部
80: X線検査装置
Claims (4)
- X線を照射するX線源と、
前記X線源と対向配置され、前記X線を検出して検出信号を出力するX線検出器と、
前記X線源と前記X線検出器との間で、前記被検査物を載置し移動させるための被検査物載置部と、
前記X線検出器のキャリブレーションデータを作成して記憶させるキャリブレーションデータ作成部と、
前記キャリブレーションデータに基づいて、前記被検査物のX線透過像データを作成するX線透過像データ作成部とを備えるX線検査装置であって、
前記被検査物載置部は、帆布を有する搬送ベルト又はカーボン繊維を有するカーボン板を備えるベルトコンベアであり、
前記キャリブレーションデータ作成部は、前記被検査物の検査時の移動速度より遅い移動速度で前記被検査物載置部を駆動しながら取得した複数の検出信号に基づいて、前記キャリブレーションデータを作成することを特徴とするX線検査装置。 - X線を照射するX線源と、
前記X線源と対向配置され、前記X線を検出して検出信号を出力するX線検出器と、
前記X線源と前記X線検出器との間で、前記被検査物を載置し移動させるための被検査物載置部と、
前記X線検出器のキャリブレーションデータを作成して記憶させるキャリブレーションデータ作成部と、
前記キャリブレーションデータに基づいて、前記被検査物のX線透過像データを作成するX線透過像データ作成部とを備えるX線検査装置であって、
前記被検査物載置部は、帆布を有する搬送ベルト又はカーボン繊維を有するカーボン板を備えるベルトコンベアであり、
前記キャリブレーションデータ作成部は、前記被検査物の検査時の移動速度と異なる移動速度1〜3m/minで前記被検査物載置部を駆動しながら取得した複数の検出信号に基づいて、前記キャリブレーションデータを作成することを特徴とするX線検査装置。 - 前記キャリブレーションデータは、取得した検出信号の値を、平均することにより算出されるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のX線検査装置。
- 前記X線検出器は、多数のX線検出素子を直線状に配置してなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のX線検査装置。
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