JP4899674B2 - スケジューラ - Google Patents
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Description
無線伝搬環境が劣化すると、無線区間の誤り率が高くなるので、無線レイヤでは、伝送情報量を減らし、誤り訂正情報を増やしたり、または、誤り耐性能力の高い変調方式を用いたりすることで、誤り率が低くなるような方法が用いられる。また、無線区間の誤り率が高くなると、結果として受信側での異常受信を示すNACKの送信機会が増えたり、パケットのターンアラウンドが長くなったりする。そこで、上位レイヤでは、ACK/NACK数の測定や、パケットのターンアラウンドタイムの測定などを行ない、通信品質を監視し、所要品質を満たすように無線リソース(サブキャリア周波数等)の割り当て制御を行なっている。
無線リソースの割り当てを行なうスケジューリングとして、従来から知られている代表的なアルゴリズムにMaximum Carrier-to-Interference-Ratio(MaxCIR)法がある(例えば、後記特許文献1の段落0006参照)。MaxCIR法は、スケジューリング時に瞬時無線品質〔CIRやSINR(Signal-to-Interference-plus-Noise-power-Ratio)〕が最も良いユーザに対して無線リソースを割り当てる方式である。このMaxCIR法では、常に無線品質の良いユーザに無線リソースが割り当てられるので、無線区間での誤り率が低く、システムスループットが最大になる特徴をもつ。システムの利用効率という点ではMaxCIR法が最もシステムスループットが高くなる。そのため、無線システムのオペレータにとっては最もメリットのある方式である。
また、Proportional Fairness(PF)法も良く知られているスケジューリングアルゴリズムである(例えば、特許文献1の段落0007及び後記非特許文献1参照)。このPF法では、平均の無線品質に対して瞬時無線品質の良いユーザに無線リソースを割り当てる。よって、瞬時無線品質の大きさにかかわらず全ユーザに同様に無線リソースの割り当てが行なわれるので、ユーザ間の公平性が高いという特徴をもつ。そのため、セルエッジのユーザにも無線リソースが割り当てられるので、不感地帯は少なくなり、MaxCIRよりも少ない基地局で面的サービスを展開することができる。
本発明は、上記の課題に鑑み創案されたもので、無線品質の瞬時変動に追従した無線リソースの有効活用とセルのカバレッジの確保との両立を実現できるようにすることを目的とする。
(4)また、第2の案として、例えば、無線移動通信システムの受信信号について再送合成を行なう移動端末に無線リソースを割り当てるスケジューラであって、該移動端末との間の無線品質に関する無線品質情報を含む所定の評価式により、前記無線リソースの割り当て優先度に関する評価値をスケジューリング対象の移動端末毎に計算する評価値計算手段と、前記無線品質の瞬時値である瞬時無線品質が所要無線品質以上か否かを判定する無線品質判定手段と、該無線品質判定手段で前記瞬時無線品質が前記所要無線品質未満であると判定された移動端末についての評価値を、前記所要無線品質以上であると判定された移動端末についての評価値よりも低い値に制御する制御手段と、前記所要無線品質を前記再送合成により得られるゲインに応じた分だけ低下する方向に制御する再送時所要品質制御手段とをそなえた、スケジューラを用いることができる。
(6)また、該評価値分布制御手段は、前記統計的分布の変化を検出する分布検出部と、該分布検出部により前記変化が検出されると、前記評価値の計算に関連するパラメータを前記変化後の統計的分布の特性に合わせて動的に再設定するパラメータ再設定部とをそなえて構成されていてもよい。
(8)また、本発明に関連する技術の無線基地局装置は、上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載のスケジューラと、該スケジューラにより割り当てられた無線リソースにより該移動端末への送信を行なう送信手段とをそなえたことを特徴としている。
(1)瞬時無線品質が所要無線品質未満である移動端末(ユーザ)への無線リソースの割り当てを抑えることができるので、誤り率の低い通信が多くなり、無線サービスのカバー地域(カバレッジ)の確保とシステム利用効率の向上とを両立することが可能となる。また、通信品質の判定に瞬時無線品質と所要無線品質とを用いて、物理レイヤで所要無線品質を満たすように制御することができるため、制御遅延が小さいという効果もある。
(5)再送時の無線品質が所要品質より低くても、移動端末での再送合成によるゲインにより誤り率が低くなることを利用して、評価式の前記所要無線品質を元の品質よりも低くなる方向に制御することができる。この場合、より瞬時無線品質の低いユーザの通信が可能となり、カバレッジを拡大することが可能となる。
(7)システム内の瞬時無線品質分布(統計的分布)の変化に合わせて前記評価値の計算に関連するパラメータを動的に再設定することができるので、常に最適な評価値分布をもって無線リソースの割り当てを行なうことができるようになり、ユーザの移動などによる無線環境の変化に対応(追従)することができる。
〔A〕一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態に係る無線基地局装置(以下、単に「基地局」という)の要部構成を示すブロック図で、この図1に示す基地局1は、1台以上の移動端末(移動局:MS)2と無線リンク(基地局1からMS2方向への下りリンク及びその逆方向である上りリンク)により通信するもので、例えば、上位レイヤ処理部11、データフレーム処理部12、ユーザデータ選択部13、送信データ生成部14、無線リソースマッピング部15、送信部16、送信アンテナ17、受信アンテナ21、受信部22、受信回路23、NACK受信判定部24、無線品質情報計算部25、及び、スケジューラ30をそなえて構成され、送信データ部14は、さらに、符号化部141、繰り返し符号化部142及び変調部143をそなえて構成され、スケジューラ30は、評価値計算部31、送信無線リソース/ユーザ決定部32、評価式設定部33、所要品質決定部34及び評価値分布決定部35をそなえて構成されている。
一方、受信アンテナ21は、MS2からの上りリンクのRF信号を受信するものであり、受信部22は、受信アンテナ21で受信された受信RF信号に対して、ベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)や、A/D変換等の所要の無線受信処理を施す機能を具備するものであり、受信回路23は、受信部22からの受信信号について、チャネル推定、チャネル補償、復調、復号(誤り訂正復号)、CRCチェック等の所要の受信信号処理(ディジタル信号処理)を施す機能を具備するものである。
無線品質情報計算部25は、MS2から受信され受信回路23で得られた下りリンクの無線品質情報(瞬時値:以下、瞬時無線品質情報ともいう)を基に、特定期間の平均値(平均無線品質情報)やスケジューリング遅延を考慮した無線品質の予測値(以下、予測無線品質情報ともいう)をユーザ(MS2)毎に計算することができるものである。
所要品質決定部34は、前記所要無線品質を決定するもので、本例では、繰り返し符号化部142でのレペテション数やNACK受信判定部24でNACKの受信検出によって当該所要無線品質が適応的に制御(変更)され得るようになっている。
以下、上述のごとく構成された本実施形態の基地局1の動作の概要について説明すると、IP(Internet Protocol)ネットワーク等の所要のネットワークから受信され上位レイヤ処理部11で処理された各MS2宛の下りリンクのデータ(ユーザデータ)は、データフレーム処理部12で無線リソースの割り当てがあるまで保存された後、無線リソース割り当て後、ユーザデータ選択部13にて、スケジューラ30から前記スケジューリング情報により指定されるユーザデータが送信対象のデータとして選択される。
次に、上記スケジューラ30によるスケジューリング処理の具体例について、図2を参照しながら詳述する。
まず、スケジューラ30(評価値計算部31)は、無線品質情報計算部25から、スケジューリング対象の或るMS2について、その瞬時無線品質情報、平均無線品質情報を取得し(ステップS1)、瞬時無線品質情報と、所要品質決定部34で決定され評価式設定部33により設定された所要無線品質情報とを比較して、瞬時無線品質が既述の所要無線品質以上であるか否かを判定する(ステップS2)。
このように、本例では、従来上位レイヤが行なっていた通信品質の監視を、通信品質として瞬時無線品質を監視し、それをスケジューラ30で行なうためにスケジューラ30に所要無線品質という瞬時無線品質に関する情報〔パラメータ(閾値)〕をもたせることを1つの特徴としている。
(A2)スケジューリング処理の第2態様
次に、スケジューラ30によるスケジューリング処理の第2態様について、図3(A)及び図3(B)を参照しながら詳述する。
次に、スケジューラ30は、スケジューリングタイミングになると、スケジューリング対象の各ユーザに対して評価値計算ループを開始する。即ち、図3(B)に示すように、まず、評価値計算部31は、無線品質情報計算部25から、スケジューリング対象の或るMS2について、その瞬時無線品質情報、平均無線品質情報を取得し(ステップS21)、上記評価式(2)を用いて評価値を計算し(ステップS22)、得られた評価値により暫定最大評価値の更新を行なう(ステップS23)。即ち、今回計算した評価値が現在の暫定最大評価値よりも大きい場合は、暫定最大評価値を今回計算した評価値に更新する。また、暫定割り当てユーザとして今回評価値計算したユーザを登録する。
(A3)スケジューリング処理の第3態様
本態様では、前記の第1及び第2態様のスケジューリング処理の評価式において、例えば図4に示すように、無線品質(横軸)に対して評価値(縦軸)の最大値(瞬時無線品質のピーク)をもつ領域とその分散とを設定(制御)するパラメータ(分布パラメータ)を評価式の中に与えることを特徴とする。ここで、当該パラメータは、評価値分布決定部35により決定され、評価式設定部33により設定される。また、評価値のピークの数は1つでもよいし複数でもよい。
このように、評価値が最大値になる領域とその分散とをパラメータδ,γ,εを用いて設定(制御)することによって、瞬時無線品質の高い領域に評価値のピークを設定すれば、スループットの高いユーザへ無線リソースの割り当てが優先的に行なわれることになり、システム利用効率の向上を図ることができる。逆に、瞬時無線品質の低い領域に評価値のピークを設定すれば、スループットの低いユーザを中心に無線リソースの割り当てが行なわれることになる。スループットの低いユーザは割り当て回数が多くなり、逆にスループットが高いユーザは割り当て回数が少なくなることで、各ユーザが送信するデータ量は平均化され、ユーザスループットの平均化を行なうことができるようになる。このとき、所要品質以下のユーザへの割り当ては制限されるので、パケットロスが頻発することはなく、システムスループットも確保される。
α=1,β=2,γ=ε=1.25,δ=0.01、Sins=Saveとしたときの評価値の分布例を図5に示す。
本シミュレーションでは、適応変調を行なっており、適用したMCS(Modulation and Coding Scheme)の最低所要品質(SINR)は約1.5dBである。評価式(3)では、それ以下の領域の評価値分布が小さくなるようにパラメータγ、δ、εが設定されている。
さらに、図7より、本提案方式の評価式(3)を用いた場合、PF法よりも1.5倍程度高いセクタスループットを実現できることが分かる。
次に、本態様では、項目(A3)で用いた前記スケジューリング評価式(3)において、瞬時無線品質に対する評価値分布をシステム内のユーザの瞬時無線品質分布に合わせて設定(制御)することを特徴とする。例えば図8に示すように、システム内のユーザの瞬時無線品質の統計を基地局1(評価値分布決定部35)で測定し、確率密度分布を作成し、所要品質以下の領域の評価値が低くなるように、所要品質以下の分布を0(あるいは、所要の窓関数を掛けてもよい)とし、所要品質以上の部分をそのまま評価値として用いることができる。
このようにすれば、ユーザの瞬時無線品質分布に合わせて評価値が分布するので、システム内で平均的な無線品質環境に位置するユーザへの割り当て回数が増え、平均的な無線品質環境に位置するユーザのユーザスループットが向上するという効果が得られる。また、良い無線環境に位置するユーザは、一回に送れるデータ量が大きいので、無線リソースの割り当て回数は少なくなるものの、平均ユーザスループットは平均的な無線品質環境にいるユーザと同程度になり、システム内のユーザスループットが平均化されるという効果もある。
本態様では、上述した第1〜第4態様のスケジューリング処理において、過去に取得したユーザの瞬時無線品質から送信を行なう時点の瞬時無線品質を予測し、予測した値を評価式で用いる瞬時無線品質とすることを特徴とする。予測の方法としては、例えば、外挿補間を用いる方法がある。
次に、無線品質情報計算部25は、取得した現在時刻における瞬時無線品質情報を含む過去の瞬時無線品質情報を用いて、スケジューリング遅延後の瞬時無線品質を線形補間等の予測式により計算し(ステップS32)、計算した瞬時無線品質情報をスケジューラ30(評価値計算部31及び/又は評価値分布決定部35)での評価値の計算及び/又は評価値の分布決定に用いる瞬時無線品質として入力する(ステップS33)。
これにより、ユーザの瞬時無線品質を計算した時点から実際に送信が行なわれるまでのスケジューリング遅延を考慮した無線リソース割り当てを行なうことができる。したがって、スケジューリング遅延時間の間に瞬時無線品質が所要品質よりも低くなるようなユーザへの無線リソース割り当てを防ぐことができるので、無線リソースを有効活用できる効果がある。
本態様では、HARQ(Hybrid Automatic Request)に基づく再送制御を行なうことを前提とし、前記の第1〜第5態様におけるスケジューリング処理(評価式)で用いる所要品質(閾値)を、当該再送制御による受信側(MS2)での再送合成によって得られるゲイン(以下、HARQゲインという)分だけ低い値に設定することを特徴とする。
つまり、この場合の所要品質決定部34は、前記所要品質をHARQゲインに応じた分だけ低下する方向に制御する再送時所要品質制御手段としての機能を果たしていることになる。
(A7)スケジューリング処理の第7態様
次に、本態様では、前記の第1〜第6態様におけるスケジューリング処理での所要品質を、繰り返し符号化部142での繰り返し符号により得られるゲイン向上(以下、繰り返し符号ゲインという)分だけ低い値に設定することを特徴とする。
この場合も、元の所要品質(矢印71参照)は、当該誤り率特性において、所要(目標)誤り率から決定することができる。所要品質決定部34は、その元の所要品質から繰り返し符号ゲイン分だけ低い無線品質〔矢印72(繰り返し数=2の場合)参照〕を、評価式における新しい所要品質として決定する。
このように、繰り返し符号ゲイン分だけ、評価式の所要品質パラメータを、元の所要品質よりも低い値に設定することで、より瞬時無線品質の低いユーザの通信が可能となり、セルのカバレッジを拡大することが可能となる。
(A8)スケジューリング処理の第8態様
次に、本態様では、前記の第1〜第7態様におけるスケジューリング処理で使用するパラメータを、システム内のユーザの瞬時無線品質分布に合わせて動的に変化させることを特徴とする。
なお、上記の分布モニタ(分布計算)、分布比較は、定期的に行なってもよいし、不定期に行なってもよい。また、所定閾値よりも大きく分布が変動したときにだけパラメータを作成(設定)するようにしてもよい。
図12に、本態様の分布パラメータ決定フローを示す。
まず、基地局1(評価値分布決定部35)は、無線品質情報計算部25と協働してシステム内の瞬時無線品質をモニタし、瞬時無線品質の分布を作成する(ステップS41)。分布は、確率密度分布でも累積確率密度分布でもよい。
本態様では、HARQに基づく再送制御を行なうことを前提とし、前記の第1〜第8態様におけるスケジューリング処理(評価式)で用いる所要品質(閾値)を、NACKの受信有無に応じて動的に変更することを特徴とする。例えば、基地局1(スケジューラ30)は、NACKが受信されない間は、それまでに設定されている元の所要品質を評価式で用い、NACKが受信されると、NACK受信時の規定の所要品質に変更する。
まず、スケジューラ30(評価値計算部31)は、無線品質情報計算部25から、スケジューリング対象の或るMS2について、その瞬時無線品質情報、平均無線品質情報を取得する(ステップS51)。また、NACK受信判定部24にて、NACKが受信されているか否かが判定され(ステップS52)、NACKが受信されていなければ(ステップS53でnoと判定されれば)、所要品質決定部34は、評価値計算部31で用いる評価式の所要品質を変更せず元の所要品質をそのまま用い、評価式を作成して評価式設定部33と協働して評価値計算部31に設定する(ステップS55)。このとき作成、設定する評価式としては、既述のいずれの評価式でもよい。
その後、評価値計算部31は、無線品質情報計算部25から取得した瞬時無線品質情報、平均無線品質情報を基に、上述のごとく評価式設定部33により設定された評価式による評価値の計算を行ない(ステップS56)、その計算結果(評価値)を図示しない内蔵メモリやレジスタ等の記憶媒体に保存し、最大の評価値に、逐次、更新してゆく(ステップS57)。即ち、評価値計算部31は、評価値を計算すると、当該評価値を前記記憶媒体における暫定最大評価値と比較し、今回計算した現在の評価値の方が大きい場合は暫定最大評価値を今回計算した評価値の値に置き換える(更新する)とともに、現在のユーザを暫定割り当てユーザとして登録する。
〔B〕付記
(付記1)
無線移動通信システムの移動端末に無線リソースを割り当てるスケジューラであって、
該移動端末との間の無線品質に関する無線品質情報を含む所定の評価式により、前記無線リソースの割り当て優先度に関する評価値をスケジューリング対象の移動端末毎に計算する評価値計算手段と、
前記無線品質の瞬時値である瞬時無線品質が所要無線品質以上か否かを判定する無線品質判定手段と、
該無線品質判定手段で前記瞬時無線品質が前記所要無線品質未満であると判定された移動端末についての評価値を、前記所要無線品質以上であると判定された移動端末についての評価値よりも低い値に制御する制御手段とをそなえたことを特徴とする、スケジューラ。
前記評価式が、すべての移動端末に対して割り当て機会を与える評価式であることを特徴とする、付記1記載のスケジューラ。
(付記3)
前記瞬時無線品質に対する評価値の分布特性として、最大値をもつ領域とその分散とを制御するパラメータを前記評価式に与える評価値分布制御手段をさらにそなえたことを特徴とする、付記1又は2に記載のスケジューラ。
該評価値分布制御手段が、
前記瞬時無線品質に対する評価値の分布特性を、前記無線移動通信システム内の移動端末についての前記瞬時無線品質の統計的分布に応じて制御すべく構成されたことを特徴とする、付記3記載のスケジューラ。
該移動端末の過去の瞬時無線品質から当該移動端末への送信を行なう時点の瞬時無線品質を予測し、その予測値を該評価値計算手段に前記評価式の前記無線品質情報として与える瞬時無線品質予測手段をさらにそなえたことを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載のスケジューラ。
該移動端末が受信信号について再送合成を行なう端末であり、
前記所要無線品質を前記再送合成により得られるゲインに応じた分だけ低下する方向に制御する再送時所要品質制御手段をさらにそなえたことを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載のスケジューラ。
前記無線移動通信システムが前記移動端末への送信信号について繰り返し符号化を用いるシステムであり、
前記所要無線品質を前記繰り返し符号化により得られるゲインに応じた分だけ低下する方向に制御する繰り返し符号化時所要品質制御手段をさらにそなえたことを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載のスケジューラ。
該評価値分布制御手段が、
前記統計的分布の変化を検出する分布検出部と、
該分布検出部により前記変化が検出されると、前記評価値の計算に関連するパラメータを前記変化後の統計的分布の特性に合わせて動的に再設定するパラメータ再設定部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記4記載のスケジューラ。
該移動端末からの異常受信を示す信号が受信されると、前記所要無線品質を低下する方向に制御する異常受信時所要品質制御手段をさらにそなえたことを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載のスケジューラ。
(付記10)
付記1〜9のいずれか1項に記載の無線リソースのスケジューラと、
該スケジューラにより割り当てられた無線リソースにより該移動端末への送信を行なう送信手段とをそなえたことを特徴とする、無線基地局装置。
無線移動通信システムの移動端末に無線リソースを割り当てるスケジューリング方法であって、
該移動端末との間の無線品質に関する無線品質情報を含む所定の評価式により、前記無線リソースの割り当て優先度に関する評価値をスケジューリング対象の移動端末毎に計算する評価値計算過程と、
前記無線品質の瞬時値である瞬時無線品質が所要無線品質以上か否かを判定する無線品質判定過程と、
該無線品質判定過程で前記瞬時無線品質が前記所要無線品質未満であると判定された移動端末についての評価値を、前記所要無線品質以上であると判定された移動端末についての評価値よりも低い値に制御する制御過程とを有することを特徴とする、スケジューリング方法。
前記評価式が、すべての移動端末に対して割り当て機会を与える評価式であることを特徴とする、付記11記載のスケジューリング方法。
(付記13)
前記瞬時無線品質に対する評価値の分布特性として、最大値をもつ領域とその分散とを制御するパラメータを前記評価式に与えることを特徴とする、付記11又は12に記載のスケジューリング方法。
該制御過程において、
前記瞬時無線品質に対する評価値の分布特性を、前記無線移動通信システム内の移動端末についての前記瞬時無線品質の統計的分布に応じて制御することを特徴とする、付記13記載のスケジューリング方法。
該移動端末の過去の瞬時無線品質から当該移動端末への送信を行なう時点の瞬時無線品質を予測し、その予測値を前記評価式の前記無線品質情報として用いることを特徴とする、付記11〜14のいずれか1項に記載のスケジューリング方法。
(付記16)
該移動端末が受信信号について再送合成を行なう端末であり、
前記所要無線品質を前記再送合成により得られるゲインに応じた分だけ低下する方向に制御することを特徴とする、付記11〜15のいずれか1項に記載のスケジューリング方法。
前記無線移動通信システムが前記移動端末への送信信号について繰り返し符号化を用いるシステムであり、
前記所要無線品質を前記繰り返し符号化により得られるゲインに応じた分だけ低下する方向に制御することを特徴とする、付記11〜15のいずれか1項に記載のスケジューリング方法。
該制御過程において、
前記統計的分布の変化を検出すると、前記評価値の計算に関連するパラメータを前記変化後の統計的分布の特性に合わせて動的に再設定することを特徴とする、付記14記載のスケジューリング方法。
該移動端末からの異常受信を示す信号が受信されると、前記所要無線品質を低下する方向に制御することを特徴とする、付記11〜18のいずれか1項に記載のスケジューリング方法。
11 上位レイヤ処理部
12 データフレーム処理部
13 ユーザデータ選択部
14 送信データ生成部
141 符号化部
142 繰り返し符号化部
143 変調部
15 無線リソースマッピング部
16 送信部
17 送信アンテナ
2 移動端末(移動局:MS)
21 受信アンテナ
22 受信部
23 受信回路
24 NACK受信判定部
25 無線品質情報計算部
30 スケジューラ
31 評価値計算部
32 送信無線リソース/ユーザ決定部
33 評価式設定部
34 所要品質決定部
35 評価値分布決定部
351 分布検出部
352 パラメータ再設定部
Claims (7)
- 無線移動通信システムの移動端末に無線リソースを割り当てるスケジューラであって、
該移動端末との間の無線品質に関する無線品質情報を含む所定の評価式により、前記無線リソースの割り当て優先度に関する評価値をスケジューリング対象の移動端末毎に計算する評価値計算手段と、
前記無線品質の瞬時値である瞬時無線品質が所要無線品質以上か否かを判定する無線品質判定手段と、
該無線品質判定手段で前記瞬時無線品質が前記所要無線品質未満であると判定された移動端末についての評価値を、前記所要無線品質以上であると判定された移動端末についての評価値よりも低い値に制御する制御手段と、
前記瞬時無線品質に対する評価値の分布特性として、最大値をもつ領域とその分散とを制御するパラメータを前記評価式に与える評価値分布制御手段とをそなえたことを特徴とする、スケジューラ。 - 該評価値分布制御手段が、
前記瞬時無線品質に対する評価値の分布特性を、前記無線移動通信システム内の移動端末についての前記瞬時無線品質の統計的分布に応じて制御すべく構成されたことを特徴とする、請求項1記載のスケジューラ。 - 該移動端末の過去の瞬時無線品質から当該移動端末への送信を行なう時点の瞬時無線品質を予測し、その予測値を該評価値計算手段に前記評価式の前記無線品質情報として与える瞬時無線品質予測手段をさらにそなえたことを特徴とする、請求項1又は2に記載のスケジューラ。
- 無線移動通信システムの受信信号について再送合成を行なう移動端末に無線リソースを割り当てるスケジューラであって、
該移動端末との間の無線品質に関する無線品質情報を含む所定の評価式により、前記無線リソースの割り当て優先度に関する評価値をスケジューリング対象の移動端末毎に計算する評価値計算手段と、
前記無線品質の瞬時値である瞬時無線品質が所要無線品質以上か否かを判定する無線品質判定手段と、
該無線品質判定手段で前記瞬時無線品質が前記所要無線品質未満であると判定された移動端末についての評価値を、前記所要無線品質以上であると判定された移動端末についての評価値よりも低い値に制御する制御手段と、
前記所要無線品質を前記再送合成により得られるゲインに応じた分だけ低下する方向に制御する再送時所要品質制御手段とをそなえたことを特徴とする、スケジューラ。 - 移動端末への送信信号について繰り返し符号化を用いる無線移動通信システムの前記移動端末に無線リソースを割り当てるスケジューラであって、
該移動端末との間の無線品質に関する無線品質情報を含む所定の評価式により、前記無線リソースの割り当て優先度に関する評価値をスケジューリング対象の移動端末毎に計算する評価値計算手段と、
前記無線品質の瞬時値である瞬時無線品質が所要無線品質以上か否かを判定する無線品質判定手段と、
該無線品質判定手段で前記瞬時無線品質が前記所要無線品質未満であると判定された移動端末についての評価値を、前記所要無線品質以上であると判定された移動端末についての評価値よりも低い値に制御する制御手段と、
前記所要無線品質を前記繰り返し符号化により得られるゲインに応じた分だけ低下する方向に制御する繰り返し符号化時所要品質制御手段とをそなえたことを特徴とする、スケジューラ。 - 該評価値分布制御手段が、
前記統計的分布の変化を検出する分布検出部と、
該分布検出部により前記変化が検出されると、前記評価値の計算に関連するパラメータを前記変化後の統計的分布の特性に合わせて動的に再設定するパラメータ再設定部とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項2記載のスケジューラ。 - 無線移動通信システムの移動端末に無線リソースを割り当てるスケジューラであって、
該移動端末との間の無線品質に関する無線品質情報を含む所定の評価式により、前記無線リソースの割り当て優先度に関する評価値をスケジューリング対象の移動端末毎に計算する評価値計算手段と、
前記無線品質の瞬時値である瞬時無線品質が所要無線品質以上か否かを判定する無線品質判定手段と、
該無線品質判定手段で前記瞬時無線品質が前記所要無線品質未満であると判定された移動端末についての評価値を、前記所要無線品質以上であると判定された移動端末についての評価値よりも低い値に制御する制御手段と、
該移動端末からの異常受信を示す信号が受信されると、前記所要無線品質を低下する方向に制御する異常受信時所要品質制御手段とをそなえたことを特徴とする、スケジューラ。
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