JP4898576B2 - フロア基材用合板へ防水処理を施す方法とフロア基材用合板およびそのフロア基材用合板を用いたフロア材の製造方法とフロア材 - Google Patents

フロア基材用合板へ防水処理を施す方法とフロア基材用合板およびそのフロア基材用合板を用いたフロア材の製造方法とフロア材 Download PDF

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Description

本発明は、フロア材の基材として好適に用いられるフロア基材用合板に防水処理を施す方法および防水処理が施されたフロア基材用合板、並びに防水処理が施されたフロア基材用合板を用いてフロア材を製造する方法およびフロア材に関する。
フロア材の基材として合板が用いられる。通常、合板は繊維方向が互いに交叉するようにして単板を3層、5層あるいは7層に積層して作られる。甲板と呼ばれている最上層である表面層の繊維方向は基材合板の長尺方向と同方向とされている。フロア基材用合板が短尺側木口面あるいは長尺側木口面から吸水すると、表面層に波打ち状の凹凸が生じやすい。特に、表面層の繊維方向に直交する面である短尺側木口面が水に浸されると、水分は繊維方向に沿って吸水されやすいことから、内部にまで侵入して行き、表面層に波打ち現象を起こしやすい。
そのために、短尺側木口面に耐水性の樹脂やワックス、パラフィン等を塗りつけて防水処理を施すことが行われる(例えば、特許文献1,特許文献2等参照)。また、特許文献3には、フロア基材用合板に実加工を施すときに実の上垂直面となる位置に内側端がくるようにして、基材用合板の短尺側木口面近傍に断面ほぼV字状の塗料溜まり溝を形成し、その溝内に耐水性塗料を充填して硬化させた後、硬化した塗膜が残るようにして実加工を施し床材とすることが記載されている。この床材では、実の上垂直面に形成されている塗膜が止水壁として機能し、床基材合板への水の浸入を防止している。
特開2005−297262号公報 特開2000−274054号公報 特開2003−245908号公報
特許文献1あるいは2に記載のような、短尺側木口面に耐水性の材料を塗り付けて防水処理を施す方法は、耐水性材料が内部に浸透する距離に限度があり、施工の都合で短尺側木口面側を一部切除あるいは研削するような必要が生じた場合に、短尺側木口面側の防水性が低下する恐れがある。また、後加工として実加工を行う場合にも、防水処理を施した領域が削り取られてしまい短尺側木口面側の防水性が低下する恐れがある。
特許文献3に記載の方法は、実が形成される位置に合わせて塗料溜まり溝を形成するようにしており、実加工によって短尺側木口面の防水性が低下するのを防止することはできる。しかし、特別な形状の塗料溜まり溝を的確な位置に形成する必要があり、また実加工も、形成された塗膜が残るように十分な注意を払って行う必要がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、フロア基材用合板の短尺側およびまたは長尺側の木口面側に、より容易に防水処理が施された領域を形成することができるフロア基材用合板へ防水処理を施す方法およびフロア基材用合板を開示することを課題とする。また、それを用いたフロア材を開示することも課題とする。
第1の発明である本発明によるフロア基材用合板へ防水処理を施す方法は、フロア基材用合板の短尺側木口面および長尺側木口面のいずれか一方または双方から内側に入った位置に当該木口面とほぼ平行な凹溝を形成する工程と、前記凹溝内に防水剤または撥水剤を注入する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
上記の処理方法では、凹溝に注入された防水剤または撥水剤が、凹溝の両側壁からフロア基材用合板の長手方向あるいは短手方向の両側に向けて浸透していき、凹溝の両側に一定幅の防水処理された領域が形成される。短尺方向の木口面に沿って凹溝を形成する場合には、合板の表面層は木目方向がその長手方向となっており、長手方向に幅の広いに防水領域が形成される。形成される防水領域は、短尺側木口面あるいは長尺側の木口面に防水剤または撥水剤を塗布する場合と比較して、ほぼ2倍の大きさ(長手方向または短手方向の広さ)となる。そのために、防水性を低下させずに短尺側木口面側あるいは長尺側木口面から内側に向けて切除あるいは研削できる領域は広くなり、加工の自由度が大きくなる。木口面に実加工する場合でも、凹溝の形成位置を、形成されるべき実の上垂直面に厳密に一致させる必要はなく、実の上垂直面となる予定の位置を目安として、その近傍に適宜の断面形状の凹溝を形成すればよいので、凹溝の加工も容易である。
凹溝の形成位置が、短尺側木口面あるいは長尺側木口面から1mm〜30mm程度内側に入った位置であることは、実際のフロア材を作る場合に実際的な数値である。施工現場で切除あるいは研削することが予測される数値に合わせて、あるいは後加工で形成する実の形状等に合わせて、適宜の位置を選定する。
凹溝の深さは任意である。しかし、吸水によりふくれ等が現れて意匠性を低下させるのは、合板の表面層であり、表面層に前記凹溝を形成することで、所期の目的は充分に達成することができる。特に、前記凹溝を短尺側の木口面に沿って形成する場合には、少なくとも表面層の部分に凹溝を形成することで、所期の目的を達成することができる。表面層にのみ凹溝を形成することで、少ない量の防水剤または撥水剤により、実用上充分な防水効果を上げることができる。
合板の第2層の単板は、繊維方向が短尺方向であり、長尺方向木口面が水に浸された場合、表面層よりも第2層の単板がより多く吸水し、第2層に膨れが生じる恐れがある。その影響は表面層に現れ、表面層が波打ち現象を引き起こす。従って、前記凹溝を長尺側の木口面に沿って形成する場合には、フロア基材用合板の少なくとも表面層と第2層とに亘るように形成することが推奨される。
通常の場合には必要とされないが、フロア基材用合板がその短尺側木口面の全面から水が浸入するような環境に置かれることが予測される場合には、フロア基材用合板の短尺側木口面に対してさらに防水剤または撥水剤を塗布する工程を行うようにしてもよい。
第2の発明である本発明によるフロア材の製造方法は、上記のいずれか方法で作られたフロア基材用合板の表面層の表面に表面化粧材を貼着する工程を少なくとも含むことを特徴とする。フロア基材用合板には、必要に応じて、周囲に実加工を施されるが、そのときに、前記した従来例のように凹溝の形成位置と実加工位置との厳密な位置合わせをしなくても、充分な防水性を備えたフロア基材用合板が得られるので、本発明によるフロア材の製造方法によれば、高い防水性を備えたフロア材を容易に得ることできる。また、防水剤または撥水剤を注入した凹溝がそのまま残っている状態のフロア基材用合板を用いる場合であっても、表面化粧材により凹溝は覆われるので、意匠上の問題は生じない。前記表面化粧材としては、突板や合成樹脂シート、合成紙のほか、MDF等の木質繊維板の上に突板等を貼着した複合材であってもよい。さらに、上記木質繊維板のほか、公知の薄物パーティクルボード等の薄物ボードもまた使用可能である。
第3の発明である本発明によるフロア基材用合板は、フロア基材用合板の短尺側木口面および長尺側木口面のいずれか一方または双方から内側に入った位置に当該木口面とほぼ平行な凹溝が形成されており、形成された前記凹溝内に注入された防水剤または撥水剤がフロア基材用合板に浸透して凹溝の周囲に防水処理の施された領域が形成されていることを特徴とする。本発明によるフロア基材用合板の他の態様は、前記凹溝内に注入された防水剤または撥水剤による止水壁が該凹溝内に形成されていることを特徴とする。
後者の態様において、防水剤または撥水剤により凹溝内に止水壁が形成されるか否かは、注入する防水剤または撥水剤の種類、特に粘性等に基づく合板への浸透性の大小によって定まる。浸透性が小さく、形成される防水領域が狭い場合であっても、凹溝内に形成されたる止水壁を残すようにして必要な切削加工等を行うことにより、所望の防水性を備えたフロア基材用合板が得られる。
前記方法の発明において説明したように、本発明におけるフロア基材用合板において、前記凹溝が木口面から1mm〜30mm程度内側に入った位置に形成されていることは望ましく、また、前記凹溝が少なくとも短尺側の木口面に沿って形成されているフロア基材用合板において、前記短尺側の凹溝はフロア基材用合板の少なくとも表面層に形成されていること、および、前記凹溝が少なくとも長尺側の木口面に沿って形成されているフロア基材用合板において、前記長尺側の凹溝はフロア基材用合板の少なくとも表面層と第2層とに形成されていることが望ましい。それらのメリットは、方法の発明での説明で記載したとおりである。
第4の発明である本発明によるフロア材は、上記したいずれかのフロア基材用合板の表面層表面に表面化粧材が貼着され、好ましくは周囲に実が形成されていることを特徴とするフロア材である。前記したように、前記表面化粧材としては、突板や合成樹脂シート、合成紙のような単層のものでもよく、MDF等の木質繊維板の上に突板等を貼着した複合材であってもよい。さらに、上記木質繊維板のほか、公知の薄物パーティクルボード等の薄物ボードもまた使用可能である。
本発明により、フロア基材用合板の短尺側の木口面側およびまたは長尺側の木口面に幅の広い防水処理が施された領域が形成されたフロア基材用合板を得ることができる。本発明の方法により製造されたフロア基材用合板では、大きな自由度の下で、付与された防水性を損なうことなく、切除加工、切削加工あるいは実加工をすることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は本発明の方法により防水処理が施されたフロア基材用合板の一例を示す斜視図であり、図2は図1に示すフロア基材用合板を用いてフロア材としたときの一例を示す側面図である。また、図3は図1に示すフロア基材用合板に実加工を施してフロア材としたときの3つの例を示す側面図である。図4〜図6は本発明によるフロア基材用合板の他の例を示している。
図1に示す例において、フロア基材用合板1は、約300mm×1800mm×9mm(厚さ)の扁平な直方体形状の3層合板であり、短尺側木口面5は平坦面となっている。表面層2の繊維方向はフロア基材用合板1の長手方向に沿う方向であり、第2層3の繊維方向は長手方向に直交する方向、下層である第3層4の繊維方向は長手方向に沿う方向である。
最初に、このフロア基材用合板1の前記短尺側木口面5から内側に1mm〜30mm程度に入った位置に、短尺側木口面5とほぼ平行に凹溝6を形成する。凹溝6の深さは、図示されるもののように、表面層2の厚さ分であることが望ましいが、第2層3にまで達していてもよい。凹溝6の幅は、0.5mm〜1.5mm程度で十分である。
次に、形成した凹溝6内に、防水剤または撥水剤7を注入する。防水剤または撥水剤7としてはパラフィンワックス系アクリル樹脂を好適な例として挙げることができる。他に、アクリル系樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、変性酢酸ビニル樹脂エマルジョン、ラテックス系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ワックスエマルジョン、撥水剤を混合したパテ等を挙げることができ、その他、防水性または撥水性を備えた適宜の熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂が挙げられる。なかでも、希釈倍率等の調整により低粘度化にした場合は、浸透性が大きいので好ましい。浸透性を得るためには、剤が水溶性の場合は水での希釈倍率を上げることにより浸透効果を生じさせるのが一般的であり、その他界面活性剤を少量添加する方法もまた有効である。注入された防水剤または撥水剤7は、図1に矢印で示すように、特に凹溝6の両側壁から表面層2の長手方向の両側にその繊維方向に沿って浸透していき、凹溝6を中心として所定幅の防水された領域aを形成する。
そのようにして防水処理が施されたフロア基材用合板1の前記表面層2の上に、厚さ0.5mm〜2.5mmの木質繊維板8aを積層し、その上に厚さ0.2mm〜0.3mmの突き板や厚さ100μm〜200μmの合成樹脂シート8bを積層して複合材としての表面化粧層9を貼着積層することにより、図2に示すようなフロア材10となる。上記薄手の木質繊維板8aを介在させる理由は、凹溝6を形成した合板表面層2に直接突板等を貼着すると該凹溝6の上に筋目が現れ、表面意匠性に影響を与える恐れがあるためである。そのような恐れがない場合には、木質繊維板8aの積層を省略してもよい。
このフロア材10では、短尺側木口面5が水に浸された場合でも、少なくとも表面層2の短尺側木口面5側には幅の広い領域の防水領域aが形成されているので、そこを越えてより内側にまで水が浸入するのを防止することができ、表面層2の表面に波打ち等が生じるのを効果的に阻止することができる。また、施工現場の都合で、短尺側木口面5の側を多少の長さ切除したり、研削することが必要となっても、防水機能が喪失してしまう事態となるのを確実に回避することができる。
図3は、図1に示した防水処理が施されたフロア基材用合板1に実加工を施すときの3つの状態を示している。図3(a)の例は、実12の上垂直面11の位置が前記した凹溝6よりも短尺側木口面5側に位置している。図3(b)の例は、実12の上垂直面11の位置が凹溝6の個所に位置している。また、図3(c)の例は、実12の上垂直面11の位置が凹溝6よりも内側であって前記防水処理された領域a内の個所に位置している。このような実加工位置の違いは、得ようとするフロア材の実12の寸法や形状の違いによって、あるいは加工時の誤差等によって生じやすいが、どの場合であっても、表面層2における防水機能が損なわれることはない。すなわち、本発明による方法で防水処理されたフロア基材用合板1を用いることにより、実加工の自由度が極めて大きくなり、加工の容易性が向上する。
上記したフロア基材用合板1において、フロア基材用合板1の短尺側木口面5の全面から水が浸入するような環境に置かれることが予測される場合には、短尺側木口面5に対してさらに防水剤または撥水剤を塗布することにより、より確実な防水性を持たせることができる。また、使用する防水剤または撥水剤の粘性が大きいときに、表面層2への浸透性が小さく、形成される防水領域aが狭い場合がおこる。しかし、そのような場合でも、凹溝6内に注入した防水剤または撥水剤が凹溝6内に止水壁を形成するので、その部分を残すようにして必要な切削加工等を行うことにより、所望の防水性を備えたフロア基材用合板を得ることができる。さらに、図示した3層合板は例示であって、5層あるいは7層合板等であってもよい。
図4に示すフロア基材用合板1Aは、凹溝が、短尺側木口面5にほぼ平行に形成した凹溝6に加えて、長尺側木口面13にほぼ平行に形成した第2の凹溝14を有している点で、図1に示したフロア基材用合板1と相違している。第2の凹溝14は、凹溝6の場合と同様、好ましくは、前記長尺側木口面13から内側に1mm〜30mm程度に入った位置に形成される。また、第2の凹溝14の幅も、0.5mm〜1.5mm程度で十分である。
図5(a)は図4のa−a線による断面図であり、図4(b)は図5のb−b線による断面図である。図示されるように、このフロア基材用合板1Aは5層合板を用いて作られており、短尺側木口面5にほぼ平行に形成した凹溝6は、図5(a)に示すように、第2層3の表面に達する深さとされ、長尺側木口面13にほぼ平行に形成した凹溝14は、図5(b)に示すように、表面層2と第2層3とを切り込んで第3層4の表面に達する深さとされている。
図示は省略するが、このフロア基材用合板1Aにおいても、凹溝6と第2の凹溝14に内に、防水剤または撥水剤7が注入され、注入された防水剤または撥水剤7は、凹溝6と第2の凹溝14を中心としてその両側に含浸していき、所定幅の防水された領域を形成する。凹溝6内に注入された防水剤または撥水剤7は、図1に示したフロア基材用合板1と同様、表面層2に対して所定幅の防水領域を形成する。しかし、第2の凹溝14は、表面層2においては木目方向に平行に、第2層3では木目方向に直交する方向に走っていることから、第2の凹溝14内に注入された防水剤または撥水剤7は、表面層2と比較して第2層3内により多く含浸していき、第2層3内に表面層2と比較してより大きな領域の防水領域を形成する。フロア基材用合板1Aの長尺側木口面13が水に浸される場合に、繊維方向の関係で、表面層2よりも第2層3がより多く吸水しようとするが、第2層3には充分な防水領域が形成されており、第2層3が吸水により膨張するのを確実に阻止することができる。
図6はフロア基材用合板のさらに他の例を示している。このフロア基材用合板1Bは、図4に示したフロア基材用合板1Aの複数枚(図示のものでは3枚)を1枚の合板基材に連続した状態で形成したものであり、凹溝6および第2の凹溝14を形成した後に、切断線Pで切断することにより、3つのフロア基材用合板1Aに分離される。分離後の各フロア基材用合板1Aに対して、前記したようにして凹溝6および第2の凹溝14内への防水剤または撥水剤7の注入が行われる。この形態のフロア基材用合板1Bも本発明によるフロア基材用合板に含まれる。
以下、実施例と比較例により本発明を説明する。
[実施例1]
早生材であり水分浸入が容易であることで知られているラジアタパイン合板(9mm厚さ:3mm厚さ単板×3層)を使用して、50mm(短尺方向)×100mm(長尺方向)の試料を作成した。短尺側木口面より5mm程度内側に入った個所に深さ3mm、幅1mmの切り込み(凹溝)を形成し、そこに、撥水剤としてアクリル系エマルジョン水溶液(30%濃度)を注入した。注入量は0.3g〜0.5gとした。その試料を水中に短尺側木口面が3mm程度浸漬するようにし、浸漬してから5分経過毎に試料重量を測定し吸水率を算出した。試験開始から60分後における吸水率を表1に示した。
[実施例2]
撥水剤として、実施例1で用いたアクリル系エマルジョン水溶液よりも粘度の高いシリコンシーラントを凹溝内に隙間なく充填した以外は、実施例1と同様にして吸水試験を行った。試験開始から60分後における吸水率を表1に示した。
[比較例1]
実施例1と同じ試料を用い、同じ撥水剤を短尺側木口面に塗布したものを用意した。それについて、実施例1と同じ吸水試験を行った。試験開始から60分後における吸水率を表1に示した。
[比較例2]
実施例1と同じ試料を用い、吸水処理を行うことなく、実施例1と同じ吸水試験を行った。試験開始から60分後における吸水率を表1に示した。
Figure 0004898576
[評価]
実施例1、2のものは他のものと比較して5〜25%程度低い吸水率を示している。目視により、表面層の表面を観察したが、比較例のものは浸水による染み出しが観察されたが、実施例のものは2つとも染み出しは観察されなかった。実施例1よりも実施例2の吸水率が低いのは、実施例2では用いた撥水剤の粘度が高いために、凹溝内に止水壁が形成されたからと推測される。
本発明の方法により防水処理が施されたフロア基材用合板の一例を示す斜視図。 図1に示すフロア基材用合板を用いてフロア材としたときの一例を示す側面図。 図1に示すフロア基材用合板に実加工を施してフロア材としたときの3つの例を示す模式的な側面図。 本発明の方法によるフロア基材用合板の他の例を裏面から見た図。 図5(a)は図4のa−a線による断面図、図5(b)は図4のb−b線による断面図。 本発明の方法によるフロア基材用合板のさらに他の例を裏面から見た図。
符号の説明
a…防水された領域、1、1A、1B…フロア基材用合板、2…甲板層である表面層、3…中板、4…下板、5…短尺側木口面、6…凹溝、7…防水剤または撥水剤、8a…木質繊維板、8b…突き板または合成樹脂シート、9…表面化粧材、10…フロア材、11…実の上垂直面、12…実、13…長尺側木口面、14…第2の凹溝

Claims (7)

  1. フロア基材用合板へ防水処理を施す方法であって、フロア基材用合板の短尺側木口面および長尺側木口面のいずれか一方または双方から1mm〜30mm内側に入った位置に当該木口面とほぼ平行な凹溝を形成する工程と、前記凹溝内に防水剤または撥水剤を注入する工程と、を少なくとも含み、
    前記凹溝を短尺側の木口面に沿って形成する場合において、前記短尺側の凹溝をフロア基材用合板の少なくとも表面層に形成することを特徴するフロア基材用合板へ防水処理を施す方法。
  2. 前記凹溝を長尺側の木口面に沿って形成する場合において、前記長尺側の凹溝をフロア基材用合板の少なくとも表面層と第2層とに形成することを特徴する請求項に記載のフロア基材用合板へ防水処理を施す方法。
  3. フロア基材用合板の短尺側木口面に対して防水剤または撥水剤を塗布する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載のフロア基材用合板へ防水処理を施す方法。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の方法で作られたフロア基材用合板の表面層の表面に表面化粧材を貼着する工程を少なくとも含むことを特徴とするフロア材の製造方法。
  5. フロア基材用合板の短尺側木口面および長尺側木口面のいずれか一方または双方から1mm〜30mm内側に入った位置に当該木口面とほぼ平行な凹溝が形成されており、形成された前記凹溝内に注入された防水剤または撥水剤がフロア基材用合板に浸透して凹溝の周囲に防水処理の施された領域が形成されているフロア基材用合板であって、
    前記凹溝内に注入された防水剤または撥水剤による止水壁が該凹溝内に形成されており、
    前記凹溝が少なくとも短尺側の木口面に沿って形成されているフロア基材用合板において、前記短尺側の凹溝はフロア基材用合板の少なくとも表面層に形成されていることを特徴するフロア基材用合板。
  6. 前記凹溝が長尺側の木口面に沿って形成されており、前記長尺側の凹溝はフロア基材用合板の少なくとも表面層と第2層とに形成されていることを特徴とする請求項に記載のフロア基材用合板。
  7. 請求項5または6に記載のフロア基材用合板の表面層表面に表面化粧材が貼着されていることを特徴とするフロア材。
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