JP4896533B2 - 樹脂複合銅箔およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、プリント配線板用に使用される樹脂複合銅箔、該樹脂複合銅箔の製造方法、該樹脂銅箔を使用した銅張積層板、及び該銅張積層板を使用したプリント配線板に関する。本発明で得られる樹脂複合銅箔は、接着力に優れるため、銅箔面の凹凸の極めて小さい銅箔が適用可能となり、これを用いた銅張積層板は、細密回路を有する高密度プリント配線板として好適に使用される。
近年、電子機器に用いられる半導体部品等の電子部品を実装するため、プリント配線板は半導体回路の超高密度化と相まって、その回路導体幅と回路間絶縁スペースは、より極細線化することが要求されている。従来、プリント配線板に使用する銅張積層板の銅箔としては、銅箔接着力が良好な、銅箔マット面の凹凸が顕著な電解銅箔が使用されている。これらの電解銅箔は、接着力は良好であるが、エッチング法により細密回路を形成する際に、銅箔マット面の凹凸の影響により、銅箔の凸部の一部が、絶縁用樹脂表面に残り易く、これを完全に除去するため、エッチング時間を伸ばすと回路がオーバーエッチングされ、回路の位置精度や接着力が低下する等の問題があった。これらの改善手段として、銅箔面の凹凸を抑えた所謂ロープロファイル銅箔が実用化されているが、この銅箔を元来接着力が弱い高耐熱性の熱硬化性樹脂等の銅張積層板に適用すると、細密回路では接着力の不足が問題となり、極細線化に向け大きな障害となっている。また古くから、銅箔と絶縁用樹脂との密着力を向上させるために、銅箔に絶縁性の接着層を形成する方法が実用化されている。例えば、紙フェノール樹脂銅張積層板では、フェノール・ブチラール樹脂を銅箔に形成する手法や、ガラスエポキシ樹脂銅張積層板では、エポキシ樹脂接着剤を銅箔に形成するものなどが知られている。これら接着剤付き銅箔の具体例としては、薄い接着剤層を形成した銅箔を使用する銅張積層板(例えば特許文献1参照)や半硬化樹脂フィルムを張りつけた銅箔を使用する銅張積層板(例えば特許文献2参照)なども提案されているが、接着剤付き銅箔を使用した銅張積層板では、接着力レベルや吸湿耐熱性の点で問題があり、更なる改善が必要であった。
特開平8-216340 号公報 特開平9-011397号公報
本発明の目的は、銅箔面の凹凸の極めて小さい銅箔の適用が可能な、接着力に優れる樹脂複合銅箔および樹脂複合銅箔の製造方法の提供、並びにこの樹脂複合銅箔を使用する耐熱性や吸湿耐熱性が良好な銅張積層板およびプリント配線板を提供するにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、銅箔の片面に特定のブロック共重合ポリイミドとポリマレイミド化合物を含有する樹脂複合銅箔を用いることにより、接着力や耐熱性に優れる銅張積層板が得られることを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明は、銅箔の片面にブロック共重合ポリイミドとマレイミド化合物を含有する樹脂層を形成した樹脂複合銅箔を提供する。好ましいブロック共重合ポリイミドが、一般式(1)及び一般式(2)で表される構造単位を有するブロック共重合ポリイミドであり、好ましい該樹脂層の厚みが0.1μm〜10μmであり、また好ましい該樹脂層におけるブロック共重合ポリイミドとマレイミド化合物との含有比率が、重量比で10〜90:90〜10である樹脂複合銅箔を提供する。本発明は更に、銅箔の片面に該ブロック共重合ポリイミドと該マレイミド化合物を含有する樹脂溶液を塗工した後、該塗工物を250〜360℃の温度範囲で加熱処理して得られる樹脂複合銅箔の製造方法を提供する。本発明は更に、これら樹脂複合銅箔とBステージ樹脂組成物層とを組み合わせ、硬化して得られる銅張積層板および、これを用いたプリント配線板を提供する。


(式中のm,nは、m:n=1:9〜3:1を満たす整数)
本発明で得られる樹脂複合銅箔は、接着力に優れるため、銅箔面の凹凸の極めて小さい銅箔の適用が可能であり、この樹脂複合銅箔を使用することにより、耐熱性や吸湿耐熱性が良好な銅張積層板が得られた。この銅張積層板は、細密回路を有する高密度プリント配線板として好適に使用されることから、本発明の樹脂複合銅箔および樹脂複合銅箔の製造方法の工業的な実用性は極めて高い。
本発明の樹脂複合銅箔の樹脂層に好ましく使用されるブロック共重合ポリイミドとは、第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーの末端に、第二の構造単位よりなるイミドオリゴマーが結合している構造を有する共重合ポリイミドであれば、特に限定されない。これらのブロック共重合ポリイミドは、極性溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させイミドオリゴマーとした後、更にテトラカルボン酸二無水物と別のジアミン、もしくは別のテトラカルボン酸二無水物とジアミンを加え、イミド化する逐次重合反応によって合成される。使用する極性溶媒はN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、テトラメチル尿素等、ポリイミドを溶解する極性溶媒が挙げられる。また、ケトン系又はエーテル系の溶媒を混合して使用する事も可能であり、ケトン系溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル-n-ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキセン−n−オンが、エーテル系溶媒としてはジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチルイソアミルアルコール、エチル-t-ブチルエーテル、エチルベンジルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、クエジルメチルエーテル、アニソール、フェネトールが使用可能である。また、イミド化反応時に生成する水を除去するために、トルエンやキシレン等の水と共沸する溶媒を添加し、系外に取り除く必要がある。また、反応を促進するために、ピリジン等のアミン系触媒や、ピリジンとγ-バレロラクトンの様な塩基と環状エステルの二成分系触媒が好適に用いられる。反応温度は 120〜200℃で、トルエンやキシレン等の水と共沸する溶媒や、ピリジン等の触媒は、最終的に系外に留去させる事により、ブロック共重合ポリイミドのみの極性溶媒溶液を得ることが可能である。
本発明で使用されるブロック共重合ポリイミドとしては、一般式(1)及び一般式(2)で表される構造単位を有する溶剤可溶性ブロック共重合ポリイミドが好適である。このブロック共重合ポリイミドに使用されるテトラカルボン酸二無水物は3,4,3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であり、ジアミンは1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン及び2,2-ビス{4-(4-アミノフェノキシ)フェニル}プロパンである。また、各単位重縮合物の分子量を制御する為に、一段目の反応時にテトラカルボン酸二無水物とジアミンのモル比をずらし、末端を酸無水物またはアミンとし、二段目の反応ではテトラカルボン酸二無水物とジアミンのモル比を一段目と逆にする事などで、充分な分子量のブロック共重合ポリイミドを得ることが可能である。本発明のブロック共重合ポリイミドの重量平均分子量(Mw)は50,000〜300,000が望ましい。より好適には80,000〜200,000である。Mwが50,000未満であると樹脂層が脆くなり本目的に使用できない。一方、Mwが300,000より大きいと樹脂の溶液粘度が高くなりすぎ塗工が困難となる。また、最終的な分子量を制御する為に、使用するテトラカルボン酸二無水物とジアミンとのモル比をずらして合成することも可能である。一般式(1)と一般式(2)の各々の単位重縮合物のモル比は、一般式(1):一般式(2)=1:9〜3:1である。より好適には、一般式(1):一般式(2)=1:3〜3:1である。一般式(1)の構造の比率が 10モル%未満になると接着力の低下が問題となり、一般式(2)の構造の比率が 25モル%未満になるとはんだ耐熱性の低下が問題となる。
本発明の樹脂複合銅箔の樹脂層に使用されるマレイミド化合物とは、1分子中に2個以上のマレイミド基を有する化合物であれば特に限定されない。好適なものとしては、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミド、m-フェニレンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、3,3'-ジメチル-5,5'-ジエチル-4,4'-ジフェニルメタンビスマレイミドが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。またマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマーなども使用可能である。樹脂複合銅箔の樹脂層におけるブロック共重合ポリイミドとマレイミド化合物との含有比率は、重量比で、10〜90:90〜10であり、好ましくは20〜80:80〜20である。
本発明の樹脂複合銅箔に使用される銅箔は、プリント配線板に使用される公知の銅箔であれば、特に限定されないが、好適には電解銅箔、圧延銅箔、これらの銅合金等が使用される。これらの銅箔に、例えばニッケル、コバルト処理、シラン処理剤などの公知の表面処理が施されたものも使用可能である。銅箔の厚さは特に限定されないが、好適には35μm以下である。樹脂層を形成する銅箔面の表面粗さ(Rz)は、4μm以下が好適であり、2μm以下がより好適である。本発明において、Rzとは、JIS B0601で規定される十点平均粗さを意味する。
本発明の樹脂複合銅箔における樹脂層の厚さは、銅箔の表面粗さレベルに応じて樹脂層の厚さを調整することが可能であるが、厚くなると、銅箔への塗工後の加熱乾燥工程での乾燥が不十分となり易く、使用した銅張積層板の耐熱性が低下する場合があることから、0.1〜10μmが好ましく、1〜7μmがより好ましい。
本発明の樹脂複合銅箔は、前述の合成方法で得られたブロック共重合ポリイミドとマレイミド化合物を含有する樹脂溶液を銅箔に塗工し、加熱乾燥することにより作製する。塗工方式としては、リバースロール、ロッド(バー)、ブレード、ナイフ、ダイ、グラビア、ロータリースクリーン等の種々の方式が可能である。加熱乾燥方法は、熱風乾燥機や赤外線乾燥機等、使用溶媒の除去に充分な温度をかける事が出来る物であれば特に限定されないが、銅の酸化を防止するため、真空中又は窒素等の不活性雰囲気中で加熱処理することが好ましい。また加熱処理温度は、最終的に250〜360℃の温度を経ることが好ましく、これより低温または高温では、使用した銅張積層板の吸湿後の耐熱性が低下する傾向が認められる。
樹脂複合銅箔の具体的な製造方法としては、ブロック共重合ポリイミドの極性溶媒溶液中に、マレイミド化合物を配合し、室温又は加温しながら攪拌溶解混合して樹脂溶液とした後、この樹脂溶液を銅箔の片面に塗工し、窒素雰囲気下で、120〜180℃の温度で3〜10分間加熱乾燥処理した後、更に窒素雰囲気下で、250〜360℃の温度で1〜3分間加熱処理することにより樹脂複合銅箔を作成する方法が例示される。
本発明の樹脂複合銅箔と組み合わせるBステージ樹脂組成物層に使用する樹脂組成物は、プリント配線板に使用される公知の熱硬化性樹脂組成物であれば特に限定されない。これらの樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド、シアン酸エステル樹脂、マレイミド樹脂、2重結合付加ポリフェニレンエーテル樹脂、これらの樹脂の臭素やリン含有化合物等の樹脂組成物などが挙げられ、1種或いは2種以上が組み合わせて使用される。耐マイグレーション性等の信頼性、耐熱性等の点から、シアン酸エステル樹脂を必須成分とする樹脂組成物、例えばエポキシ樹脂等との併用が好適である。これら熱硬化性樹脂には、必要に応じて、公知の触媒、硬化剤、硬化促進剤などを使用することが可能である。
Bステージ樹脂組成物層に使用する樹脂組成物に好適に使用されるシアン酸エステル樹脂とは、分子内に2個以上のシアナト基を有する化合物である。具体的に例示すると、1,3-又は1,4-ジシアナトベンゼン、1,3,5-トリシアナトベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナトナフタレン、4,4-ジシアナトビフェニル、ビス(4-シアナトフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブロモー4-シアナトフェニル)プロパン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテル、ビス(4-シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアナトフェニル)スルホン、トリス(4-シアナトフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアナトフェニル)ホスフェート、および各種のノボラック樹脂とハロゲン化シアンとの反応により得られるシアン酸エステル樹脂等である。これらは1種或いは2種以上が適宜組み合わせて使用される。
シアン酸エステル樹脂に好適に併用されるエポキシ樹脂としては、公知のものが使用できる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリフェニレンエーテル樹脂;ブタジエン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンチルエーテル等の二重結合をエポキシ化したポリエポキシ化合物類;ポリオール、水酸基含有シリコン樹脂類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジル化合物類等が挙げられる。又、これらの公知の臭素付加樹脂、リン含有エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種或いは2種類以上が適宜組み合わせて使用される。
本発明で使用するBステージ樹脂組成物層の作製方法は特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂組成物を溶剤に溶解・分散させるか無溶剤でワニスとし、離型フィルムの片面に塗工、乾燥してBステージ樹脂組成物シートとする方法、基材に塗工、乾燥してBステージ化しプリプレグとする方法、導体回路を形成した基板の上に、直接塗工、乾燥してBステージ樹脂組成物層を形成する方法等、公知の方法で作製する。このBステージ樹脂組成物層の厚さは特に限定されないが、シートや塗工する場合は、好適には 4〜150μmであり、プリプレグの場合は、好適には、厚さ 10〜200μmである。
本発明で使用するBステージ樹脂組成物層には、得られる銅張積層板の特性から、基材を使用することが好ましい。使用される基材としては、プリント配線板に使用される公知の基材であれば、特に限定されない。具体的には、E、NE、D、S、Tガラス等の公知のガラス繊維の不織布、織布等が挙げられる。これらの基材は、樹脂組成物との密着性を向上させるため、その基材に公知の表面処理を施すことが好ましい。
本発明における銅張積層板の製造方法は、前記樹脂複合銅箔の樹脂層面を、上記Bステージ樹脂組成物層に対向させて配置し、積層成形するものである。具体的には、Bステージ樹脂組成物層、もしくは積層板の両面にBステージ樹脂組成物層を配置又は形成したものの、少なくとも片面に、樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、加熱、加圧、好ましくは真空下で積層成形して銅張積層板とする。又、多層板を作製する場合は、導体回路を形成した内層基板の両面にBステージ樹脂組成物層を配置又は形成し、このBステージ樹脂組成物層面に、樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、加熱、加圧、好ましくは真空下で積層成形して多層銅張積層板とする。これらの銅張積層板や多層銅張積層板に、公知の方法で導体回路を形成後、メッキ処理等を経て、プリント配線板とする。
これらに使用する積層板や回路基板の種類は、特に限定されず、プリント配線板材料用の公知の積層板、金属箔張板、好適には銅張板が使用できる。具体的には、熱硬化性樹脂組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物などを使用した、無機繊維及び/又は有機繊維基材銅張積層板、耐熱性フィルム基材銅張板、更にはこれらの基材の組み合わせた複合基材銅張積層板及びこれらの多層銅張板、アディティブ法等で作製した多層銅張板等、公知のものが使用できる。回路基板の導体厚さは特に限定されないが、好適には 3〜35μmである。この導体回路上は、Bステージ樹脂組成物層の樹脂との密着性を高める公知の処理、例えば黒色酸化銅処理、薬液処理(例えばメック社のCZ処理)等を施すのが好ましい。
銅張積層板製造時の積層条件は特に限定されないが、好ましくは、温度 100〜250℃、圧力 5〜40kgf/cm2、真空度 30mmHg以下で 30分〜5時間積層成形する。積層は、最初から最後までこの条件でも良いが、ゲル化までは積層成形し、その後、取り出して加熱炉で後硬化することも可能である。
以下に合成例、比較合成例、実施例、比較例で本発明を具体的に説明する。
(合成例)
ステンレス製の碇型攪拌棒、窒素導入管とストップコックのついたトラップ上に、玉付冷却管を取り付けた還流冷却器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコに、3,4,3'4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 117.68g(400mmol)、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン 87.7g(300mmol)、γ-バレロラクトン 4.0g(40mmol)、ピリジン 4.8g(60mmol)、N-メチル-2-ピロリドン(以下NMPと記す) 300g、トルエン 20gを加え、180℃で1時間加熱した後室温付近まで冷却した後、3,4,3'4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 29.42g(100mmol)、2,2-ビス{4-(4-アミノフェノキシ)フェニル}プロパン 82.12g(200mmol)、NMP 200g、トルエン 40gを加え、室温で1時間混合後、180℃で3時間加熱して、固形分 38%のブロック共重合ポリイミドを得た。このブロック共重合ポリイミドは、一般式(1):一般式(2)=3:2であり、数平均分子量:70000、重量平均分子量:150000であった。
(比較合成例)
ステンレス製の碇型攪拌棒、窒素導入管とストップコックのついたトラップ上に、玉付冷却管を取り付けた還流冷却器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコに、エチレングリコールビストリメリテート二無水物 164g(400mmol)、4,4'-ジアミノ-3,3',5,5'-テトラエチルジフェニルメタン 124g(400mmol)、γ-バレロラクトン 4.0g(40mmol)、ピリジン 4.8g(60mmol)、NMP 300g、トルエン 20gを加え、180℃で3時間加熱し、固形分 48%のポリイミドを得た。このポリイミドは、数平均分子量:31000、重量平均分子量:78000であった。
(実施例1〜4)
合成例で得られたブロック共重合ポリイミド溶液をNMPで更に希釈し、固形分 10%のブロック共重合ポリイミド溶液とした。このブロック共重合ポリイミド溶液とビス(4-マレイミドフェニル)メタン(BMI-H、ケイ・アイ化成)を表1に記載した固形分重量比率で各々60℃、20分間溶融混合して各々樹脂溶液とした後、厚み 12μmの電解銅箔(F0-WS箔 Rz=1.5μm、古河サーキットフォイル製)のマット面に、リバースロール塗工機を用いて塗工し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、160℃で3分間乾燥処理後、最後に300℃で2分間加熱処理を行い、各々樹脂複合銅箔を作製した。一方、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 400gを 150℃に溶融させ、撹拌しながら4時間反応させ、これをメチルエチルケトンで溶解し、更にブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピクロン1123P、大日本インキ製)600g、オクチル酸亜鉛 0.1gを加えワニスとした。このワニスを、厚さ 100μmのガラス織布基材に含浸させ、150℃で 6分間乾燥し、樹脂量 45%、厚さ 105μm、ゲル化時間(at170℃) 120秒のBステージ樹脂組成物層(プリプレグ)を作製した。このプリプレグを4枚重ね合わせた上下面に、各々上記の樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、温度 220℃、圧力 40kgf/cm2、真空度 30mmHg以下で1時間積層成形して、厚さ 0.4mmの銅張積層板を各々作製した。評価結果を表1に示す。
(表1) 評価結果

(比較例1)
実施例1において、樹脂複合銅箔の代わりに、厚み12μmの電解銅箔(F0-WS)を使用する以外は実施例1と同様に行い、厚さ 0.4mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例1において、ブロック共重合ポリイミド溶液を固形分 15%のブロック共重合ポリイミド溶液とし、ビス(4-マレイミドフェニル)メタンを使用しない以外は、実施例1と同様に行い、樹脂複合銅箔を作製した。この樹脂複合銅箔を、実施例1の樹脂複合銅箔の代わりに使用する以外は、実施例1と同様に行い、厚さ 0.4mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表2に示す。
(比較例3)
実施例3において、ブロック共重合ポリイミドの代わりに、比較合成例で得られたポリイミドを使用する以外は、実施例3と同様に行い、樹脂複合銅箔を作製した。この樹脂複合銅箔を、実施例3の樹脂複合銅箔の代わりに使用する以外は、実施例3と同様に行い、厚さ 0.4mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表2に示す。
















(表2) 評価結果

(測定方法)
1)全体厚み:
JIS C6481に準じて、500×500mmのサンプルの5点の厚みを、マイクロメータにて測定を行った平均値。
2)銅箔接着力:
JIS C6481に準じて、3回測定した平均値。
3)気中耐熱性:
JIS C6481に準じて、熱風乾燥機中で 240℃及び280℃にて、30分間加熱処理後の外観変化の異常の有無を目視にて観察した。(○:異常なし、×:膨れ、剥がれが発生)
4)吸湿耐熱性:
50mm×50mm角のサンプルの片面の半分以外の全銅箔をエッチング除去し、プレシッヤークッカー試験機(平山製作所製PC-3型)で121℃、2気圧で所定時間処理後、260℃の半田槽に60秒間フロートさせて、外観変化の異常の有無を目視にて観察した。(○:異常なし、×:膨れ、剥がれが発生)


Claims (6)

  1. 銅箔の片面に、一般式(1)及び一般式(2)で表される構造単位を有するブロック共重合ポリイミドとマレイミド化合物とを含有する樹脂層を形成した樹脂複合銅箔。
    (式中のm,nは、m:n=1:9〜3:1を満たす整数)
  2. 該樹脂層の厚みが0.1μm〜10μmである請求項記載の樹脂複合銅箔。
  3. 該樹脂層におけるブロック共重合ポリイミドとマレイミド化合物との含有比率が、重量比で10〜90:90〜10である請求項1または2に記載の樹脂複合銅箔。
  4. 銅箔の片面に該ブロック共重合ポリイミドと該マレイミド化合物を含有する樹脂溶液を塗工した後、該塗工物を250〜360℃の加熱処理をして得られる請求項1〜のいずれかに記載の樹脂複合銅箔の製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の樹脂複合銅箔または請求項記載の製造方法で得られる樹脂複合銅箔と、Bステージ樹脂組成物層とを積層した後、硬化して得られる銅張積層板。
  6. 請求項記載の銅張積層板を用いたプリント配線板。
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