JP4894628B2 - 外観検査方法および外観検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主として生産ラインにおいてワークの外観を検査する方法と、その方法を実施する外観検査装置に関する。
従来から、樹脂成形品などの生産ラインにおいて、目視による外観検査に変えて、画像処理による自動検査が行われている。外観検査では、製品表面の異物、変色、傷などの検出が行われ、これにより製品の修復や不良製品の流出防止がなされる。表面にごみが載った成形品は、後工程でごみを拭き取る修復により良品とされ、異物が樹脂の中に埋まっている成形品や樹脂が変色している成形品は修復できないので不良品とされる。
従って、外観検査の自動化において、製品表面に載ったごみ、製品表面に埋め込まれた異物、製品表面の変色などを精度良く識別することが必要である。識別の精度が悪い場合、修復可能な製品を不良と見做して破棄することにより良品歩留まりが低下したり、作業者が目視により再検査することにより作業工数が増加したりする。これらは、いずれも無駄なコストであり、製品コストのアップにつながる。
ところで、従来簡便に行われている2次元画像を用いる外観検査では、例えば、表面が無地の製品の場合、輝度情報を用いて比較的精度良く検査できる。しかしながら、上述のように、検査精度をより高めて、無駄なコストを削減しようとする場合、2次元画像の処理には限界がある。そこで、例えば、表面に付着したごみの検出のため、製品の3次元表面形状の計測が有効と考えられる。
3次元計測データを用いて外観検査を行う例として、表面実装部品をプリント回路基板に半田実装する工程における半田付け状態の外観検査がある。例えば、半田実装する部品の3次元形状データに基づくマスタパターンと、部品実装後に3次元画像センサによって計測した3次元計測データとの照合を行う外観検査方法や(例えば、特許文献1参照)、クリーム半田を印刷するためのパッドを囲う検査枠を予め設定して記憶させ、部品実装後に3次元計測によって計測した半田の延出部が前記検査枠と交差するか否かによって半田ブリッジを検出する外観検査装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−91932号公報 特開2004−317291号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示されるような検査方法は、特定の場所に実装される単純な形状の部品に関する外観検査に適用できるとしても、成形品の外観検査における異物付着のように任意の場所に発生する欠陥の検査に適用しようとすると問題がある。すなわち、このような検査方法は、被検査対象部品全体の3次元形状について記憶させた形状データと計測データとを、3次元空間中で位置合わせをして照合する必要があるので、成形品の3次元形状が複雑になると、3次元形状を表すデータ量が増大する。3次元空間中での照合は、2次元の場合に比べて多大の処理時間がかかるので、データ量の増大は大きな負担となる。また、成形品の大きさに比べ、欠陥の大きさが通常小さいので、製品全体について照合すると、バックグラウンド量(バイアス成分)が大きくなり、照合の度合いを示すマッチング率に差が出にくく、欠陥検出が難しい。
また、特許文献2に示されるような検査装置においては、半田パッドから発生する半田ブリッジの欠陥の発生場所が特定できるので、検査位置を特定の検査枠周辺に予め設定することができる。しかしながら、異物付着のように任意の場所に発生する欠陥の検査の場合、欠陥が発生する可能性がある場所全てに検査枠を設定せねばならず、検査枠設定に手間がかかり、また、欠陥の発生していない部分も可能性として検査する必要があるので検査に時間がかかるという問題がある。
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、比較用データの入力作業を不要とし、計算処理量の削減、処理時間の短縮、高速処理、複雑な外観形状への対応などが可能で、高精度の外観検査を実現できる外観検査方法および外観検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、被検査物体の外観における欠陥の有無を検査する外観検査方法であって、被検査物体を撮像して2次元画像を生成するステップと、前記2次元画像において所定の輝度値と異なる領域を欠陥候補部として検出するステップと、前記2次元画像を撮像した視点と同じ視点から見た前記被検査物体の3次元形状データであって前記2次元画像の各画素に対応するデータから成る第1の3次元データを取得するステップと、前記2次元画像において前記欠陥候補部とその周辺を通る計測ラインを設定するステップと、前記第1の3次元データから、前記欠陥候補部を除いた領域における前記計測ラインに対応するデータを抽出して第2の3次元データを生成するステップと、前記第2の3次元データにおける前記欠陥候補部に対応する領域の3次元データを補間した3次元データから成る第3の3次元データを求めるステップと、前記第1の3次元データと前記第3の3次元データとの差分値を前記計測ラインに対応するデータについて求め、前記差分値の大小に基づいて前記欠陥候補部における欠陥の有無を判定するステップと、を含むものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の外観検査方法において、前記第2の3次元データは、前記第1の3次元データのうち前記欠陥候補部の端部から予め定めた一定範囲であって、被検査物体表面の曲率が不連続となる点を含まない範囲に対応するデータから抽出して生成するものである。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の外観検査方法において、前記欠陥の有無を判定するステップは、前記計測ラインの各点に対応するデータについて求めた各差分値を加算して総差分和を求めるステップと、前記総差分和と予め設定された閾値とを比較するステップと、を含むものである。
請求項4の発明は、請求項1または請求項2に記載の外観検査方法において、前記欠陥の有無を判定するステップは、前記計測ラインの各点に対応するデータについて求めた各差分値を加算して総差分和を求めるステップと、前記総差分和を求める対象とした前記欠陥候補部の画素数を求めて前記総差分和を前記画素数で割って平均差分値を求めるステップと、前記平均差分値と予め設定された閾値とを比較するステップとを含むものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の外観検査方法を用いる外観検査装置である。
請求項1の発明によれば、2次元画像の画像処理により検出した欠陥候補部分に限定して3次元データの比較を行って欠陥の有無の判定を行うので、少ない計算処理量で高速に検査ができる。また、3次元データに基づいて検査を行うので、表面に付着した異物と表面に埋め込まれた異物や表面の変色部との識別を、凹凸の検出に基づいて、高い精度のもとで実現できる。これらは従来の2次元画像処理では識別できなかったものである。第1および第3の3次元データの差の大小に基づく欠陥の有無の判定は、欠陥候補部における差の最大値と所定の閾値との比較や、欠陥候補部における差の総和値と所定の閾値との比較により、容易に行うことができる。
また、3次元形状の比較対象データすなわち良品形状の3次元データとして、周辺部位のデータから欠陥候補部のデータを補間して得たデータ(第3の3次元データ)を用いるので、予め良品形状の3次元データを比較用データとして入力する作業や、その記憶のためのメモリ容量の確保が不要となる。さらに、第3の3次元データを補間により求める際に、予め設定した計測ラインに沿って処理を行うので、短い処理時間で容易にデータを求められる。このように、少ないデータと処理時間で容易に外観検査ができるので、より多くのデータと処理時間の必要な複雑な外観形状の被検査物体に対しても、高精度の外観検査が容易に行える。計測ラインは、欠陥候補部とその周辺を通る線を複数設定することができる。
請求項2の発明によれば、欠陥候補部の端部から一定範囲であって表面形状の曲率が不連続となる点を含まない領域に限定して第2の3次元データを求めるので、扱うデータが少く処理が容易である。また、第2の3次元データが曲率の不連続点を含まず、第3の3次元データとして得られる曲面が滑らかな曲面となるので、良品形状の3次元データ(第3の3次元データ)が補間により容易に精度よく求められる。従って、精度の高い外観検査を実現できる。
請求項3の発明によれば、欠陥候補部の検査を総差分和を用いて行うので、欠陥部の大きさや形状の変化に影響されることなく安定に検査を行うことができる。
請求項4の発明によれば、欠陥候補部の検査を平均差分値を使って行うので、欠陥形状のばらつきに影響されず安定した検査を行うことができる。
請求項5の発明によれば、簡単な構成により、比較用データの入力作業を行うことなく、計算処理量の削減、処理時間の短縮、高速処理、複雑な外観形状への対応を実現した高精度の外観検査を行える。
以下、本発明の一実施形態に係る外観検査装置および外観検査方法について、図面を参照して説明する。図1は外観検査装置のブロック構成を示し、図2(a)〜(c)は同外観検査装置を用いて行う外観検査方法における2次元画像および3次元データ例を示す。
外観検査装置1は、被検査物体10の外観における欠陥の有無を2次元画像Gおよび3種類の3次元データP1,P2,P3を用いて効率的に行う装置であり、被検査物体10の表面に付着した異物と、表面の傷や変色などの欠陥とを区別して検出する。
外観検査装置1は、2次元画像Gを撮像するカメラ3と、強度が正弦縞パターンとされた照明光を照射するプロジェクタ4と、計算処理と制御を行う外観検査装置本体2とを備えている。
外観検査装置本体2は、データ処理を行って欠陥の有無を判定する計算処理部20と、カメラ3からの画像データを処理して所定の画像とする画像生成部21と、プロジェクタ4を動作させるための正弦縞パターンを生成する正弦縞パターン生成部22と、ユーザからの指示やデータ入力を受けると共に外部機器へのデータ出力を行う入出力部23と、外部のディスプレイ24aに欠陥部の画像や検査結果などを表示するデータを生成する表示作成部24と、画像データ、検査条件、検査結果、などを記憶する記憶部25と、を備えている。
計算処理部20は、欠陥候補部検出手段11と、第1、第2、第3の3次元データ生成手段12,13,14と、欠陥判定手段15と、を備えており、データ処理を行って欠陥有無の判定結果を入出力部23やディスプレイ24aに出力する。以下、計算処理部20の各手段について、処理に注目して説明する。
欠陥候補部検出手段11は、2次元画像Gから欠陥候補部を抽出する。2次元画像Gは、カメラ3によって撮像され、図2(a)に示すように、xy座標面における画素の輝度分布のデータからなる。欠陥候補部検出手段11は、2次元画像Gにおいて所定の輝度値と異なる領域を欠陥候補部として検出する。
第1の3次元データ生成手段12は、正弦縞パターン生成部22、プロジェクタ4、カメラ3、および画像生成部21によって取得された3次元データを処理して、第1の3次元データP1(以下、単に3次元データP1ともいう、他も同様)を生成する。3次元データP1生成の詳細については、後述する(図10、図11、図12参照)。
上述のようにして生成された3次元データP1は、図2(b)に示すように、2次元画像Gを撮像した視点と同じ視点から見た被検査物体10の3次元形状データであり、2次元画像Gの各画素に対応するデータから成る。すなわち、3次元データP1は、2次元画像Gにおける輝度の分布に変えて、Z座標値の分布を示すデータである。
第2の3次元データ生成手段13は、3次元データP1から、図2(c)に示す3次元データP2を生成する。3次元データP2は、3次元データP1から、上述の欠陥候補部を除いた領域における対応するデータを抽出して生成されたデータである。すなわち、3次元データP2における上述の欠陥候補部に対応する領域mのデータは、所定の値、例えばゼロ値とされる。
第3の3次元データ生成手段14は、上述の3次元データP2における領域mの値を、領域mの周辺の値に基づいて内挿することにより補間して、図2(d)に示すような、3次元データP3を生成する。
欠陥判定手段15は、上述の2つの3次元データP1,P3のZ値に関する差分値δZを求め、その差分値δZと所定の閾値との大小比較に基づいて、欠陥候補部における欠陥の有無を判定する。すなわち、差分値δZが閾値よりも大きい場合、欠陥候補部には異物が付着していると判断され、欠陥は存在しないと結論される。これは、被検査物体10の表面に付着している異物は、拭き取りや吹き飛ばしなどの処理によって除去できるので、変色や傷などの修復不能な欠陥とは異なることによる。
このような外観装置1は、3次元形状の比較対象データすなわち良品形状の3次元データとして、周辺部位のデータから欠陥候補部のデータを補間して得たデータ、すなわち第3の3次元データP3を用いるので、予め良品形状の3次元データを比較用データとして入力する作業や、その記憶のためのメモリ容量の確保が不要である。
また、3次元データP2,P3として、欠陥候補部とその周辺領域に限定して、データ生成やデータ比較を行うこともできる。この場合、限定した領域での3次元データの処理を行えばよく、短い処理時間で容易にデータ処理ができる。従って、少ないデータと処理時間で容易に外観検査ができるので、より多くのデータと処理時間の必要な複雑な外観形状の被検査物体に対しても、高精度の外観検査が容易に行える。
また、図2(c)に示した領域mにおける3次元データの補間は、近似平面や2次曲面による近似面を用いることができる。この場合、最小二乗法による推定の手法を用いることができる。
なお、図2(a)〜(d)では、3次元データP2,P3として面的な処理を行ったが、欠陥候補部を通る1本または複数本の計測ラインを定義し、その計測ラインに関して3次元データP2,P3を生成し、計測ラインに関して3次元データP1,P3を比較して欠陥の有無を判別するようにしてもよい。
上述のように、計測ラインを用いる場合、補間により3次元データP3を求める際に、予め設定した計測ラインに沿って処理を行えばよく、欠陥判定も計測ラインに沿って行えばよいので、より短い処理時間でより容易にデータを求められ、少ないデータと処理時間で容易に外観検査ができる。従って、より多くのデータと処理時間の必要な複雑な外観形状の被検査物体に対しても、より高精度の外観検査が容易に行える。
次に、上述の計測ラインを用いる外観検査方法について、図1と共に図3乃至図6を参照して大略工程順に説明する。図3(a)(b)(c)は2次元画像の処理の概要を示し、図4(a)(b)はより具体的な第1の3次元データと2次元画像とを示し、図5は計測ラインを含む断面における第1の3次元データを示し、図6(a1)〜(a4)、(b1)〜(b4)は計測ラインを含む断面における第1、第2、第3の3次元データおよび差分値データを示す。
(2次元画像G)
図3(a)に示す2次元画像Gは、図1に示した外観検査装置1のカメラ3を用いて撮像した画像である。カメラ3は、被検査物体10を上方から撮像し、撮像データは、画像生成部21によって2次元画像Gとされて、xy座標に基づく画素値として各画素の輝度値(濃淡値)が記憶部25に記憶される。ここで、2次元画像Gにおける各領域の輝度値Iが、領域M1においてI1=100、領域M2においてI2=170、領域M1,M2以外の背景領域においてIb=180、のようになっているとする。
(欠陥候補部の検出)
上述の2次元画像Gにおいて所定の輝度値と異なる領域が欠陥候補部として検出される。ここで、所定の輝度値の範囲は、160<所定の輝度値<200とする。
欠陥候補部検出手段11は、2次元画像Gの各画素における輝度値と上述の所定の輝度値の範囲とを比較し、上述の範囲外の輝度値を持つ画素を欠陥候補部として検出する。すると、領域M1における輝度値I1=100が、所定の範囲外とされるので、図3(b)に示すように、領域A1が欠陥候補部(以下、欠陥候補部A1)として検出される。欠陥候補部が検出されない場合は、被検査物体10は良品と判定され、以下の外観検査工程の処理は終了する。欠陥候補部が検出された場合には、第1の3次元データP1の取得が行われる。
(第1の3次元データP1)
上述の2次元画像Gを撮像した視点と同じ視点から見た被検査物体10の3次元形状データであって2次元画像Gの各画素に対応するデータから成る第1の3次元データP1が取得される。この3次元データP1の取得には、後述する位相シフト法を用いることにより、2次元画像Gを撮像した同じカメラ3を用いることができる。同一カメラ3を用いる結果、2次元画像Gの画素と、3次元データP1の画素と、被検査物体10上の点とが互いに1対1対応することになる。後述する手順によって、被検査物体10の表面形状の3次元データが求められる。
これらの2次元画像Gおよび3次元データP1を液晶ディスプレイに表示する場合、液晶画面上の座標(u,v)、画像上の座標(x,y)、3次元空間中の座標(X,Y,Z)の三つの座標の関係には本来制約が無いが、説明を簡単にするために、液晶画面上の座標と画像上の座標の関係は、液晶画面上のu軸と画像上のx軸が平行であるとする。また、画像上のx軸、y軸が、3次元空間中のX軸、Y軸と夫々平行とし、Z軸はカメラの光軸方向にあるとする。
(計測ラインの設定)
上述の欠陥候補部A1が検出された場合に、図3(c)に示すように、2次元画像Gにおいて、欠陥候補部A1とその周辺を通る複数(本例の場合6本)の並行する計測ラインL1〜L6を設定する。この計測ラインの設定は、図1に示した計算処理部20で行われる。これらの計測ラインは、上述の座標系の仮定のもとで、処理の簡単のためx軸方向に平行に設定されているが、これに限定されず、他の方向や任意曲線とすることができる。
ところで、図1および図3(a)〜(c)に示した被検査物体10は、略平面の表面を有し、その表面上の欠陥や異物を対象とするものとなっている。以下では、より一般的に、図4(a)に示す被検査物体の例によって外観検査方法を説明する。図4(a)に示す3次元データP1は、滑らかな曲面を有する凹部斜面10a、上部の平坦面10b、および両面の交線から成る稜線10cを含み、凹部斜面10aの上に異物Mが付着している。図4(b)に示す2次元画像Gには、上述同様に、異物Mに対応する欠陥候補部Aとその周辺を通る6本の計測ラインL1〜L6が設定されている。また、図4(a)に示す3次元データP1にも、2次元画像に対応する6本の計測ラインL1〜L6が示されている。
(第2の3次元データP2)
上述の図4(a)(b)に示すように、計測ラインが設定され、3次元データP1が取得されると、3次元データP1から、欠陥候補部Aを除いた領域における計測ラインL1などに対応するデータを抽出して第2の3次元データP2が生成される。3次元データP2の生成は、第2の3次元データ生成手段13が行う。
上述の3次元データP2の生成、および以降の処理を効率的に行うために、3次元データP2は、データ量を極力抑えて生成される。これを、図5を参照して説明する。図5は、図4(a)における計測ラインL3を含む断面における、X軸に対するZ軸方向の高さの変化を示している。この図において、凹部斜面10aに対応する滑らかな曲線の曲率が、稜線10cに対応する位置で不連続に変化していることが分かる。また、異物Mに対応する凸部が、凹部斜面10aに対応する滑らかな曲線の上に示されている。
そもそも、第2の3次元データP2は、欠陥候補部Aが被検査物体の表面に異物Mが付着している結果であると仮定した場合の、異物Mが付着していないもと被検査物体の表面を推定するための基礎データを与えるものである。従って、3次元データP2は、欠陥候補部Aの周辺領域までの範囲で生成すればよい。さらに、図5に示した稜線10cのような、曲率が不連続に変化する領域のデータは含まないほうが好ましい。
従って、図4(a)(b)の状況において、図5に示すように、異物Mの領域wにその両側の領域dx1,dx2を含めた領域Wにおける3次元データP2を、計測ラインに沿って生成するのが好ましい。この場合、領域Wは、稜線10cの領域を含まない領域である。すなわち、3次元データP2は、3次元データP1のうち欠陥候補部Aの端部から予め定めた一定範囲であって、被検査物体表面の曲率が不連続となる点を含まない範囲に対応するデータから抽出して生成される。
上述の図4(a)における計測ラインL1に沿って抽出された3次元データP1,P2は、図6(a1)(a2)に示すように、計測ラインL1上に欠陥候補部がないので、被検査物体の表面形状(凹部斜面10a)を示す緩やかな曲線となっている。
また、計測ラインL3に沿って抽出された3次元データP1は、計測ラインL3上に欠陥候補部Aがあるので、図6(b1)に示すように、被検査物体の表面形状の緩やかな曲線の途中に幅wの欠陥形状を反映する凸部分を有する曲線となっている。また、計測ラインL3に沿って抽出された3次元データP2は、図6(b2)に示すように、計測ラインL3上の欠陥候補部に対応する幅wのデータが被検査物体の表面形状の緩やかな曲線の途中抜け落ちた曲線となっている。
ここで、再び図5を参照して、第2の3次元データP2の生成手順を説明する。第2の3次元データ生成手段13が3次元データP1から3次元データP2を読み込む(すなわち抽出する)際に、欠陥候補部Aの2次元画像Gにおける重心(xg,yg)に対応する3次元空間中のX座標値Xgから始めて、まず、X軸の正方向にデータを読み込む。第2の3次元データ生成手段13はデータを読み込む都度、その点の曲率、例えば前後のZ値の差分を計算し、読込が所定の読み込み範囲(領域Wの右端)に達するか、曲率が予め決めた閾値より大きく変化して不連続になるかした場合に、データの読込を終了する。次に、座標値Xgから、同様にX軸の負方向にデータ読込と曲率計算が行われ、読込が所定の読み込範囲(領域Wの左端)に達するか、曲率が予め決めた閾値より大きく変化して不連続になるかした場合に、データの読込を終了する。このような読込が各計測ラインについて行われる。
上述のような読込方法を使うことにより、読み込むデータ量がより少なく、かつ、高さデータ(Z値)が滑らかに変化する部分のデータを第2の3次元データP2として読み込むことができる。
(第3の3次元データP3)
第2の3次元データP2が生成されると、第3の3次元データ生成手段14が、3次元データP2における欠陥候補部Aに対応する領域の3次元データを補間した3次元データから成る第3の3次元データP3を生成する。3次元データP3は、欠陥候補部Aが存在しない状態における被検査物体の3次元形状を表す。つまり、3次元データP3は、各計測ライン毎に、各計測ラインを含む平面内において生成された、3次元データP2を近似する曲線や直線の集まりから成る。3次元データP3の例が、図6(a3)(b3)に示されている。
(欠陥の判定)
第1の3次元データP1と第3の3次元データP3とが生成されると、欠陥判定手段15が、図6(a4)(b4)に示すように、両3次元データP1,P3のZ値について計測ライン毎に差分値δZを算出する。欠陥判定手段15は、得られた差分値δZの大小に基づいて欠陥候補部がどのような欠陥であるかを判定する。
最も簡単な判定方法は、所定の閾値と差分値δZとを比較して、その閾値よりも大きな差分値δZが存在する場合、その欠陥候補部Aは被検査物体の表面に異物が付着したものである、と判定する方法である。その他に、欠陥候補部Aにおける差分値δZの最大値を求めて閾値と比較したり、差分値δZの和や平均値を閾値と比較することによって、判定することができる。これらの詳細に付いては、後述する(図7、図8、図9参照)。
上述のような計測ラインを設定して2次元画像Gと3次元データP1,P2,P3を用いる外観検査方法によれば、予め設定した計測ラインに沿って処理を行うので、少ないデータと処理時間で容易に外観検査が可能となる。計測ラインは、欠陥候補部とその周辺を通る線として必要最小領域に限定して複数設定することができる。従って、2次元画像Gに基づく欠陥候補部Aとその周辺領域に処理対象領域を限定した上でさらに計測ライン上に対象を限定して、3次元データP1,P3の比較を行って欠陥の有無の判定を行うので、少ない計算処理量で高速に検査ができる。また、2次元画像処理だけでは識別できなかった、表面に付着した異物と表面に埋め込まれた異物や表面の変色部との識別を、凹凸の検出に基づいて、高い精度のもとで実現できる。
また、3次元形状の比較対象データすなわち良品形状の3次元データP3として、欠陥候補部Aの周辺部位のデータP2から欠陥候補部Aのデータを補間して得たデータ、すなわち第3の3次元データP3を用いるので、予め良品形状の3次元データを比較用データとして入力する作業や、その記憶のためのメモリ容量の確保が不要となる。
また、欠陥候補部Aの端部から一定範囲であって表面形状の曲率が不連続となる点を含まない領域に限定して第2の3次元データP2を求めるので、第3の3次元データP3として得られる曲面の形状が滑らかな曲面となることが予想され、その形状が補間により容易に精度よく求められる。従って、精度の高い外観検査を実現できる。
本発明では、最初に2次元画像Gを使って「異物付着」または「異物混入」の可能性がある欠陥候補部Aを検出し、次に、欠陥候補部A周辺の3次元データP1を使って、欠陥候補部Aに欠陥がない場合、つまり、良品の場合の3次元形状を示す3次元データP3を推定し、次に、この欠陥候補部Aにおいて推定された良品の3次元データP3と計測された3次元データP1との差から、良品の3次元形状の上に何かが載っているようであれば「異物付着」と判定し、良品の3次元形状と同じであれば、「異物混入」と判定する。このように、2次元画像G上の輝度値だけでなく、3次元データも使って異物の状態を識別するため信頼性の高い識別を行うことができる。
ところで、従来の樹脂成形品の生産工程における外観検査を例にとると、以下のようである。射出成形機で成形された各製品は、外観に「欠け」、「傷」、「クラック」、「異物混入」、「異物付着」がないかを検査された後出荷される。この外観検査において、輝度値に基づく2次元画像処理装置で欠陥有無の検査を行う場合、欠陥検出のための検出閾値は、不良品を市場に出さない安全側の判定を行うように過検出気味に設定される。そこで、良品であるのに不良品として過検出された商品を作業者が再検査しなければならないので、再検査対象となる製品を減らすことが課題となる。通常の生産工程はクリーンルームではなく、工程ラインを製品が通過する際に、ごみ付着が発生する。作業者の目視による検査では、拭けば取れるごみか、樹脂の中に混入した異物かの識別は簡単に行うことができるが、従来の輝度値の違いを利用して欠陥の検出をする2次元画像処理装置では、これらの区別ができず、両方とも同じ異物欠陥として判定される。
そこで、本実施形態の外観検査方法を用いることにより、「異物付着」と「異物混入」の区別が容易に実現でき、「異物付着」と判定されたものだけを作業者が確認して異物を拭き取って良品とし、「異物混入」の異物は取り去ることができないため、作業者の手を煩わせず不良として廃棄することが可能となり、作業工数とコストの両方を削減可能となる。
次に、外観検査方法の処理の例を、図7のフローチャートを参照して説明する。上述したように、2次元画像Gの取得(S1)、2次元画像Gから欠陥候補部の検出(S2)、が行われた後、欠陥候補部の存在有無が判断され(S3)、欠陥候補部がない場合(S3でNo)、良品と判定され(S4)、外観検査が終了する。
欠陥候補部が検出された場合(S3でYes)、第1の3次元データP1が取得され(S5)、2次元画像G上に、欠陥候補部とその周辺を通る複数の計測ラインが設定される(S6)。
次に、各計測ラインに関し、第1の3次元データP1から、欠陥候補部に対応するデータを含まないデータが抽出されて、第2の3次元データP2が生成される(S7)。
次に、各計測ラインに関し、第2の3次元データP2における欠陥候補部のデータを補間したデータである第3の3次元データP3が生成される(S8)。
次に、各計測ラインに関し、第1の3次元データP1と、第3の3次元データP3との差分値δZが計算され、各差分値δZが各計測ライン上で加算され、さらに各計測ラインについて加算され、その結果、総差分和Vが算出される(S9)。
ここで、総差分和Vの計算について説明する。計測ラインをkで識別し、全部でm本(k=1〜m)とし、各計測ラインkに含まれるデータ数をn(k)、各計測ライン上のデータ識別変数をj=1〜n(k)とし、第1の3次元データP1のZ値をZP1(k、j)とし、第3の3次元データP3のZ値をZP3(k、j)、とすると、総差分和Vは式(1)のように表される。なお、δZ=ZP1(k,j)−ZP2(k,j)である。
Figure 0004894628
上述の式(1)で求めた総差分和Vが、予め決めた閾値αと比較され(S10)、総差分和Vが閾値αより大きければ(α<V、S10でYes)、異物付着と判定される(S11)。この異物付着の判定は、被検査物体を良品とする判定、すなわち欠陥候補部に欠陥がないとの判定である。
また、総差分和Vが閾値α以下であれば(V≦α、S10でNo)、異物付着ではないと判定され、従って不良、例えば異物混入と判定される(S12)。この判定は、欠陥候補部に欠陥があるとの判定である。
次に、外観検査方法の処理の他の例を、図8のフローチャートを参照して説明する。本例の工程S1〜S9までの処理は、図7のフローチャートに示した工程S1〜S9の処理と同じである。本例は、上述の総差分和Vを、対象とする欠陥候補部の全画素数Sで割って求めた平均差分値Hを用いて欠陥判定を行うものである。そこで、計測ラインに関して、欠陥候補部の画素数Sが算出され(S21)、総差分和Vを全画素数Sで割って平均差分値Hが算出される(S22)。平均差分値Hは、いわば、擬似的な高さである。
次に、平均差分値Hと所定の閾値βとが比較され(S23)、平均差分値Hが閾値βより大きければ(β<H、S23でYes)、異物付着と判定される(S24)。この異物付着の判定は、被検査物体を良品とする判定、すなわち欠陥候補部に欠陥がないとの判定である。
また、平均差分値Hが閾値β以下であれば(H≦β、S23でNo)、異物付着ではないと判定され、従って不良、例えば異物混入と判定される(S25)。この判定は、欠陥候補部に欠陥があるとの判定である。
次に、外観検査方法の処理におけるさらに他の例を、図9のフローチャートを参照して説明する。本例の工程S1〜S22までの処理は、図8のフローチャートに示した工程S1〜S22の処理と同じであり、擬似的な高さを使う他の例となっている。
この例では、平均差分値Hに対し2つの閾値β0,β1を用いて2段階の判定を行う。すなわち、第1段階の判定において、平均差分値Hが予め決めた閾値β1より大きければ(β1<H、S30でYes)、異物付着と判定される(S31)。この異物付着の判定は、被検査物体を良品とする判定、すなわち欠陥候補部に欠陥がないとの判定である。
平均差分値Hが予め決めた閾値β1より大きくなければ(S30でNo)、第2段階の判定が行われる。すなわち、平均差分値Hが予め決めた閾値β0とβ1(但しβ0<β1)の間の範囲に入つていれば(β0<H≦β1、S32でYes)、異物混入と判定する(S33)。この異物混入の判定は、被検査物体を不良とする判定、すなわち欠陥候補部に欠陥があるとの判定である。
また、平均差分値Hが予め決めた閾値β0とβ1の間の範囲に入つていなければ(S32でNo)、欠陥候補部は傷または欠けである、判定する(S34)。これは言い換えると、平均差分値Hが予め決めた閾値β0より小さいか等しい場合に(H≦β0)、傷または欠けと判定することになる。この傷または欠けの判定は、被検査物体を不良とする判定、すなわち欠陥候補部に欠陥があるとの判定である。
(位相シフト法)
次に、図10、図11を参照して、上述の3次元データP1を求める方法である位相シフト法を説明する。図10(a)〜(d)は3次元データを取得する際に用いる正弦縞パターンを投影して撮像した画像の強度変化を示し、図11(a)(b)は正弦縞パターン照明光による照明の様子を示す。図1を再度参照する。
位相シフト法は、正弦縞パターンを有する照明光を被検査物体に照射して行う撮像を、正弦縞パターンの位相をずらして複数回行い、得られた複数の画像における縞パターンの輝度値の変化に基づいて被検査物体の3次元形状を求める3次元計測方法である。この位相シフト法によって、2次元画像Gの各画素毎に第1の3次元データP1のデータ(Z座標値)が得られる。
以下では正弦縞パターンの位相を1/4周期ずつ変化させる4相の位相シフト法を説明する。なお、位相シフト法には、位相を1/3周期ずつ変化させる3相を使う方法や、5相以上を使う方法もあるが、これらのいずれも3次元データP1の取得に用いることができる。
上述の正弦縞パターンデータは、図1に示した外観検査装置1における正弦縞パターン生成部22において生成され、その正弦縞パターンデータがプロジェクタ4に転送され、その正弦縞パターンデータに基づく正弦縞パターンを有する照明光がプロジェクタ4から被検査物体10に投影される。その照明光は、正弦波状に明度が変化する縞パターンを有している。正弦縞パターン生成部22で作られる正弦縞パターンデータL(u,v)は、式(2)ように表される。
Figure 0004894628
ここで、座標(u,v)はプロジェクタ4が有する液晶面上の座標である。正弦縞パターンデータL(u,v)は、バイアスb(u)、振幅a(u)、位相φ(u)、位相シフト量iπ/2,(I=0,1,2,3)で表されている。正弦縞パターンを有する照明光の明度の変化は、u方向に対してのみ変化させれば十分である。従って、L(u,v)は、バイアス、振幅などにv成分を含ず、v方向について同じ値となる。
3次元データP1の取得において、まず、ある1つの位相状態にある正弦縞パターンの照明光で照射した被検査物体10、つまり正弦縞パターンを投影した被検査物体10を、カメラ3で撮像する。撮像データは、画像生成部21で2次元面像とされ、各画素の輝度値I(x,y)が記憶部25に記録される。次に、正弦波の位相状態をπ/2だけ変化させて、前記同様に正弦縞パターンの投影と撮像、および輝度値の記録を行う。最終的に、上述の式(2)におけるiの値を0〜3と変化させた合計4枚の2次元画像の輝度値I(x,y),(i=0,1,2,3)が記憶部25に取り込まれる。
上述の記憶部25に取り込まれた4枚の2次元画像における、x軸方向の輝度値Iの変化の様子を、図10(a)〜(d)に示す。また、平面に正弦縞パターンを投影して撮像した2次元画像の例を、図11(a)に示し、円形凸部が表面にある平面に正弦縞パターンを投影して撮像した2次元画像の例を、図11(a)に示す。
次に、各画素における縞パターンの位相φ(x,y)が、上述の4枚の2次元画像の各画素の輝度値I(x,y)、(i=0,1,2,3)を用いて、計算処理部20によって次式(3)のように算出される。座標(x、y)は、画像上の座標である。
Figure 0004894628
ここでI(x,y),(i=0,1,2,3)は、式(2)と同様に、バイアスB(x)、振幅A(x)、位相φ(x)、位相シフト量iπ/2,(i=0,1,2,3)を用いて次式(4)で記述される。
Figure 0004894628
被検査物体に投影された正弦縞パターンは、被検査物体の3次元表面形状に従って、例えば図11(b)に示すように、変調される(歪められる)。ところが、投影時の位相φ(u)と、撮像した画像から求めた位相φ(x,y)との間には対応関係が有る。そこで、画像上の座標(x、y)と液晶上の座標(u,v)の対応が得られ、三角測量の原理によって被検査物体表面の第1の3次元データP1、すなわち(X,Y,Z)値が、次式(5)から求められる。
Figure 0004894628
ここで、(X,Y,Z)は3次元データP1である3次元空間中の座標、u(φ)は位相と液晶面上の画素へ対応付ける関数、Pはカメラのキャリブレーションで求められる光学情報、3次元空間中での姿勢情報をもつパラメータであり、Pはプロジェクタのキャリブレーションで求められる光学情報、3次元空間中での姿勢情報をもつパラメータであり、これらは次の式(6)、式(7)を満足する。
Figure 0004894628
Figure 0004894628
本手法を実際に適用した例を図12(a)(b)(c)に示す。これは被検査物体の曲面上に異物が付着している例である。図12(a)は第1の3次元データP1の例を示し、図12(b)は第3の3次元データP3の例を示し、図12(c)は第1の3次元データP1と第3の3次元データP3の差分値δZを示す。このように曲面上に欠陥(付着異物)があっても、異物部分だけを検出して欠陥の識別をすることができる。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、第1の3次元データP1を取得する方法として、上記では位相シフト法を説明したが、2次元画像Gと同じ画素に対応させて3次元データP1を取得できる3次元形状計測方法であれば、上記の位相シフト法に代えて用いることができる。例えば、レーザ光によるスキャンデータにより第1の3次元データP1を生成してもよい。また、差分値δZ、従って総差分和Vや平均差分値Hは、例えば、傷による凹部が欠陥候補部に存在すると負数となることもある。
また、2次元画像を生成するステップや欠陥候補部を検出するステップと、第1の3次元データを取得するステップとは、処理の順番を入れ替えることができる。また、計測ラインの設定は、処理データを必要最小限とするものであるので、計測ラインはこの趣旨に沿ったものであればよい。すなわち、画素を間引いた計測ラインとしたり、数画素離れた位置に計測ラインを並行に設定したりすることができる。また、欠陥候補部の検出方法は、輝度の違いに基づく方法の他に、彩度や色度などの色情報に基づく方法を用いることができる。
本発明の一実施形態に係る外観検査装置のブロック構成図。 (a)は同上外観検査装置を用いる本発明の一実施形態に係る外観検査方法における2次元画像例を示す図、(b)は同第1の3次元データ例を示す図、(c)は同第2の3次元データ例を示す図、(d)は同第3の3次元データ例を示す図。 (a)は同上2次元画像の他の例を示す図、(b)は同2次元画像から欠陥候補部を抽出する例を示す図、(c)は2次元画像に計測ラインを設定する様子を示す図。 (a)は第1の3次元データの他の例を示す図、(b)は同3次元データに対応する2次元画像の図。 図4(a)の計測ラインL3を含む断面における第1の3次元データを示すグラフ。 (a1)は図4(a)の計測ラインL1を含む断面における第1の3次元データを示すグラフ、(a2)は同第2の3次元データを示すグラフ、(a3)は同第3の3次元データを示すグラフ、(a4)は同第1と第2の3次元データの差分値を示すグラフ、(b1)は図4(a)の計測ラインL3を含む断面における第1の3次元データを示すグラフ、(b2)は同第2の3次元データを示すグラフ、(b3)は同第3の3次元データを示すグラフ、(b4)は同第1と第2の3次元データの差分値を示すグラフ。 同上外観検査方法における処理のフローチャート。 同上外観検査方法における処理の他の例を示すフローチャート。 同上外観検査方法における処理のさらに他の例を示すフローチャート。 (a)〜(d)は同上外観検査方法における第1の3次元データを取得する際に正弦縞パターンを投影して撮像した画像の強度変化を示す図。 (a)は同上正弦縞パターン照明光による平らな表面の照明の様子を示す図、(b)は同正弦縞照明光による部分的に凸部のある平らな表面の照明の様子を示す図。 (a)は第1の3次元データの例を示す3次元図、(b)は第3の3次元データの例を示す3次元図、(c)は第1と第3の3次元データの差分値を示す3次元図。
符号の説明
1 外観検査装置
10 被検査物体
A,A1 欠陥候補部
G 2次元画像
H 平均差分値
L,L1〜L6 計測ライン
M 欠陥
P1 第1の3次元データ
P2 第2の3次元データ
P3 第3の3次元データ
S 画素数
V 総差分和
α,β,β1,β2 閾値
δZ 差分値

Claims (5)

  1. 被検査物体の外観における欠陥の有無を検査する外観検査方法であって、
    被検査物体を撮像して2次元画像を生成するステップと、
    前記2次元画像において所定の輝度値と異なる領域を欠陥候補部として検出するステップと、
    前記2次元画像を撮像した視点と同じ視点から見た前記被検査物体の3次元形状データであって前記2次元画像の各画素に対応するデータから成る第1の3次元データを取得するステップと、
    前記2次元画像において前記欠陥候補部とその周辺を通る計測ラインを設定するステップと、
    前記第1の3次元データから、前記欠陥候補部を除いた領域における前記計測ラインに対応するデータを抽出して第2の3次元データを生成するステップと、
    前記第2の3次元データにおける前記欠陥候補部に対応する領域の3次元データを補間した3次元データから成る第3の3次元データを求めるステップと、
    前記第1の3次元データと前記第3の3次元データとの差分値を前記計測ラインに対応するデータについて求め、前記差分値の大小に基づいて前記欠陥候補部における欠陥の有無を判定するステップと、を含むことを特徴とする外観検査方法。
  2. 前記第2の3次元データは、前記第1の3次元データのうち前記欠陥候補部の端部から予め定めた一定範囲であって、被検査物体表面の曲率が不連続となる点を含まない範囲に対応するデータから抽出して生成することを特徴とする請求項1に記載の外観検査方法。
  3. 前記欠陥の有無を判定するステップは、前記計測ラインの各点に対応するデータについて求めた各差分値を加算して総差分和を求めるステップと、
    前記総差分和と予め設定された閾値とを比較するステップと、を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の外観検査方法。
  4. 前記欠陥の有無を判定するステップは、前記計測ラインの各点に対応するデータについて求めた各差分値を加算して総差分和を求めるステップと、
    前記総差分和を求める対象とした前記欠陥候補部の画素数を求めて前記総差分和を前記画素数で割って平均差分値を求めるステップと、
    前記平均差分値と予め設定された閾値とを比較するステップと、を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の外観検査方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の外観検査方法を用いる外観検査装置。
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