JP4893169B2 - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4893169B2
JP4893169B2 JP2006236960A JP2006236960A JP4893169B2 JP 4893169 B2 JP4893169 B2 JP 4893169B2 JP 2006236960 A JP2006236960 A JP 2006236960A JP 2006236960 A JP2006236960 A JP 2006236960A JP 4893169 B2 JP4893169 B2 JP 4893169B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
plasma
flame
processing apparatus
workpiece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006236960A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008057012A5 (ja
JP2008057012A (ja
Inventor
充 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006236960A priority Critical patent/JP4893169B2/ja
Publication of JP2008057012A publication Critical patent/JP2008057012A/ja
Publication of JP2008057012A5 publication Critical patent/JP2008057012A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4893169B2 publication Critical patent/JP4893169B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Description

本発明は、プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法に関する。
従来、基板(ワーク)の表面にプラズマ処理を施す装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来のプラズマ処理装置は、基板を支持する第1の電極と、基板を介して第1の電極と対向配置された第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に高周波電圧を印加する電源を備えた電源回路と、基板と第2の電極との間に所定のガスを供給するガス供給部とを有する。
この装置では、高周波電圧が印加された電極間に導入したガス(例えば、希ガスとエッチングガスとの混合ガス)が電離して放電プラズマを発生させ、基板の表面をプラズマに曝すことによりプラズマ処理を施すものである。プラズマに接触した基板では、プラズマ中の活性化原子(ラジカル)と基板材料とが反応する。そして、この反応物が基板から離脱することにより、例えば、ワークの表面を削るエッチング加工が施される。
ところで、従来のプラズマ処理装置では、プラズマを生成するガスとして大量の希ガスが使用される。しかしながら、希ガスは非常に高価なため、ランニングコストが増大するという問題がある。
また、従来のプラズマ処理装置では、放電プラズマを用いているが、放電プラズマは、処理ガス(エッチングガス)の種類によっては、処理ガスをプラズマ化する際の効率が低い場合がある。この場合、発生するプラズマの密度(ラジカルの密度)が低くなるため、プラズマと基板との反応効率が低下し、十分な加工速度が得られない。
さらに、このプラズマ処理装置は、一対の電極と、電源や整合器のような電源回路を構成する装置とを必要とする。しかしながら、これらの部品や装置は一般に体積が大きいため、プラズマ処理装置の大型化の要因となっている。さらに、これらの部品や装置は、非常に高価なため、プラズマ処理装置のコスト上昇を招いている。
特開平6−2149号公報
本発明の目的は、ワークに対して効率よくエッチング加工を行うことができ、かつ小型で安価なプラズマ処理装置、および、効率よくエッチング加工を行うことができるプラズマ処理方法を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のプラズマ処理装置は、ワークに向けてプラズマを供給するプラズマ供給手段を有し、
前記ワークに前記プラズマを接触させることにより反応物を生成し、前記反応物を前記ワークから脱離させることにより、前記ワークにエッチング加工を施すプラズマ処理装置であって、
前記プラズマ供給手段は、前記ワークが位置する空間から隔離された燃焼室を備えており、該燃焼室内において、火炎中に処理ガスを導入することにより、前記処理ガスをプラズマ化して前記プラズマを発生させ、該発生したプラズマを前記ワークに向けて放射するよう構成されており、
前記火炎は、前記処理ガスと水素ガスを主成分とする可燃性ガスとを混合して混合ガスを生成した後、前記混合ガスと酸素ガスを主成分とする助燃性ガスとを合流させ、この合流の位置で、これらのガスを燃焼させて発生させたものであることを特徴とする。
これにより、前記ワークに対して効率よくエッチング加工を行うことができ、かつ小型で安価なプラズマ処理装置が得られる。
また、ワークが位置する空間から隔離された燃焼室を備えているため、高温の火炎が前記ワークに直接接触せず、火炎によってワークが変質・劣化するのを確実に防止するという効果が得られる。これにより、より耐熱性が低いため、火炎に直接曝すことができない材料で構成されたワークに対しても、エッチング加工を施すことができる。
また、火炎として可燃性ガスと助燃性ガスとの混合ガスを燃焼させて発生させたものを用いたため、可燃性ガスを効率よく燃焼させることができ、より高いエネルギーの火炎を発生させることができる。
また、可燃性ガスと処理ガスとをあらかじめ混合した後、得られた混合ガスに助燃性ガスを合流させ、この合流の位置において燃焼させるようにしたため、燃焼前に可燃性ガスと処理ガスとが互いに十分に拡散し合う。このため、可燃性ガスが燃焼した際に発生するエネルギーを、効率よく処理ガスに付与することができる。その結果、処理ガス中のガス分子を確実に熱分解させることができる。また、可燃性ガスと助燃性ガスとが合流する位置で燃焼させているので、火炎が可燃性ガスの供給方向に向かって逆流してしまうのを確実に防止することができる。
また、水素ガスは、燃焼する際に、前記ワークにとって汚染原因となり得る炭素を発生させない。このため、ワークを清浄な状態に維持しつつ、良好なプラズマ処理が可能となる。
また、水素ガスと酸素ガスとが反応すると水が発生するが、水は、前記ワークに付着しても変質・劣化等を招き難く、さらに、環境に対する負荷がないという利点を有する。
本発明のプラズマ処理装置では、前記ワークは、ガラス材料で構成されていることが好ましい。
前記ワークには、火炎が直接接触しないので、比較的耐熱性が低い前記ワークに対して前記エッチング加工を施す際に、その効果が特に発揮される
本発明のプラズマ処理装置では、水を電気分解して水素ガスと酸素ガスとを発生させ、発生したガスを前記プラズマ供給手段に導入するガス発生手段を有することが好ましい。
これにより、火炎の発生に必要なガスを低コストで効率よく得ることができる
本発明のプラズマ処理装置は、前記ワークに向けて前記プラズマを供給する前に、あらかじめ前記ワークを加熱する加熱手段を備えることが好ましい。
これにより、前記ワークに高温のプラズマが接触したときに、前記ワークに急激な温度変化(熱衝撃)が加わるのを防止して、前記ワークに亀裂や反り等が発生するのを防止することができる。
本発明のプラズマ処理方法は、本発明のプラズマ処理装置を用いて、前記ワークにエッチング加工を施すことを特徴とする。
これにより、前記ワークに対して効率よく前記エッチング加工を行うことができる。
以下、本発明のプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法について、図示の好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のプラズマ処理装置の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明のプラズマ処理装置の第1実施形態を示す模式図(縦断面図)である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示すプラズマ処理装置1は、いわゆる大気圧(常圧)プラズマを用いたプラズマ処理装置であって、処理チャンバー2と、処理チャンバー2内に設けられ、基板(ワーク)10を支持する支持手段3と、火炎F中に処理ガスを導入することにより処理ガス(エッチングガス)をプラズマ化し、このプラズマを基板10に向けて供給するプラズマ供給手段4と、処理チャンバー2内を排気する排気手段5とを有する。
このプラズマ処理装置1では、基板10に向けて供給されたプラズマ中の活性化原子(ラジカル)と基板10とが反応し、この反応物を基板10から脱離させることにより、基板(ワーク)10に対してエッチング加工を施すことができる。
ここで、従来、プラズマ処理装置において処理ガス(エッチングガス)をプラズマ化する場合、希ガス(プラズマガス)と処理ガスとを混合し、この混合ガスに高周波電圧を印加することにより、希ガス原子の励起に伴って処理ガスをプラズマ化していた。
しかしながら、このような装置では、高価な希ガスを大量に消費することとなり、ランニングコストの増大が問題となっていた。
また、従来のプラズマ処理装置は、処理ガスの種類(組成)によっては、処理ガスをプラズマ化しても得られるプラズマの密度(ラジカルの密度)が不十分であった。このため、ラジカルと被処理物を構成する材料との反応効率が低くなり、十分な加工速度が得られないという問題もあった。
さらに、このようなプラズマ処理装置は、電極、電源、整合器等の電源回路を構成する高価かつ大型の装置を必要とするため、プラズマ処理装置の大型化および高コスト化の要因となっていた。
これに対し、図1に示すプラズマ処理装置(本発明のプラズマ処理装置)1では、処理ガスと火炎Fとを接触させることにより、処理ガスを熱分解してプラズマを生成している。
このようなプラズマ処理装置1では、高価な希ガスを必要としないため、ランニングコストを抑制するとともに、電源回路も不要であるため、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
また、火炎Fは、処理ガスを熱分解(解離)する効率が比較的高いため、生成されるプラズマの密度を高めることができる。これにより、プラズマ中のラジカルの密度も高くなり、被処理物に対して効率よくエッチング加工を施すことができる。このため、このようなプラズマ処理装置1によれば、エッチング加工の加工速度を高めることができる。
以下、図1に示すプラズマ処理装置1の各部について詳細に説明する。
ここで、プラズマ処理装置1の説明に先立って、プラズマ処理装置1によりエッチング加工を施す基板(ワーク)10について説明する。
基板10は、プラズマ処理装置1により、処理面(上面)にエッチング加工を施されるものである。
このような基板10を構成する材料としては、後に詳述するプラズマ中に含まれる活性化原子(ラジカル)と反応し得る材料が挙げられる。
かかる材料としては、例えば、Si、SiO、SiN、Siのようなシリコン系材料、Al、Au、Cr、Cu、Ga、Mo、Nb、Ta、Ti、V、W、またはこれらの金属を含む合金のような各種金属系材料、ポリオレフィン、ポリイミドのような有機系材料、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスのようなガラス材料、C、GaAs、GaN等が挙げられる。
処理チャンバー2は、架台上に載置されていて、内部に処理室21を備えている。この処理室21は、閉空間で構成されている。これにより、処理室21に供給されたガスや火炎Fが、外部に漏出しないようになっている。その結果、プラズマ処理装置1の安全性を高めることができる。
また、処理チャンバー2の下方には、排気口22が設けられている。この排気口22には排気手段5が接続されており、排気手段5により処理室21内のガスを排気することができる。
このような処理チャンバー2は、火炎による高温に耐え得る材料で構成される。かかる材料としては、例えば、鉄鋼、ステンレス鋼のような金属材料、アルミナのようなセラミックス材料、または、これらの材料の複合体等が挙げられる。
支持手段3は、図1に示すように、基板10の下面を支持するステージ31と、ステージ31をプラズマ供給手段4に対して相対的に移動させる移動手段32とを有する。
図1に示すステージ31は、その内部にヒータ(加熱手段)311を内蔵している。このヒータ311により、ステージ31上に載置された基板10を加熱することができる。これにより、基板10に高温のプラズマが接触したときに、基板10に急激な温度変化(熱衝撃)が加わるのを防止して、基板10に亀裂や反り等が発生するのを防止することができる。
なお、加熱手段は、基板10を加熱し得るものであればよく、ヒータに限定されない。
また、ステージ31は、基板10をステージ31の上面に吸着する吸着機構を備えていてもよい。これにより、移動手段32によりステージ31を高速で移動させても、ステージ31に対して基板10がズレ難くなる。その結果、基板10にエッチング加工を施す際に、加工精度の低下を防止することができる。
このような吸着機構としては、例えば、静電チャック、真空チャック等が挙げられる。
移動手段32は、ステージ31を水平方向および垂直方向に移動させる機構であり、例えば、ステージ31が走行する軌道とステージ31を牽引するワイヤとにより構成される機構や、リニアガイド等で構成される。また、移動手段32は、ステージ31を回転させる機構を備えていてもよい。
プラズマ供給手段4は、図1に示すように、火炎の生成に必要なガス(以下、「火炎用ガス」とも言う。)を発生させるガス発生装置(ガス発生手段)41と、処理ガスを貯留するガス貯留部42と、処理室21の基板10に向けて、火炎Fとともにプラズマを放射する火炎ノズル(火炎放射器)43と、ガス発生装置41と火炎ノズル43とを接続する配管44と、火炎ノズル43とガス貯留部42とを接続する配管45とを有する。
図1に示すプラズマ供給手段4は、前述したように、処理ガスと火炎Fとを接触させることにより、処理ガスを熱分解してプラズマを生成し、このプラズマを火炎Fとともに基板10に供給するようになっている。
ガス発生装置41は、例えば、水の電気分解を行う装置等で構成される。水の電気分解を行うことにより、火炎の生成が可能な水素ガスと酸素ガスとを発生させることができる。
ここで、火炎用ガスは、可燃性ガスが含まれていればよいが、特に、可燃性ガスと助燃性ガスとの混合ガスで構成されているのが好ましい。これにより、可燃性ガスを効率よく燃焼させ、より高いエネルギーの火炎Fを発生させることができる。
このような可燃性ガスと助燃性ガスの組み合わせとしては、例えば、水素ガスと酸素ガス、メタンガスと酸素ガスの他、都市ガスと空気等が挙げられ、この中でも特に、水素ガスと酸素ガスの組み合わせが好ましい。水素ガスは、燃焼する際に、基板10にとって汚染原因となり得る炭素が発生させない。このため、基板10を清浄な状態に維持しつつ、良好なプラズマ処理が可能となる。
また、水素ガスと酸素ガスとが反応すると水が発生する。水は、基板10に付着しても変質・劣化等を招き難く、さらに、環境に対する負荷がないという利点を有する。
さらに、水素ガスと酸素ガスは、前述したように、水の電気分解によって同時に得られるものである。このため、本実施形態のように、水の電気分解を行う装置を備えていれば、火炎用ガスを低コストで効率よく得ることができる。
なお、このガス発生装置41は、火炎用ガスを貯留する容器等で代替することもできる。
ガス貯留部42は、例えば、処理ガス(エッチングガス)を貯留する容器等で構成される。
処理ガスは、火炎との接触により、含まれるガス分子が熱分解してプラズマを生じるガスである。
このような処理ガスには、エッチング加工を施す基板10の構成材料に応じて異なる種類のガスが用いられる。
具体的には、基板10の構成材料が前述のようなシリコン系材料やガラス材料である場合、処理ガスとしては、例えば、CF、CHF、CH、C、C、C,CBrF、SF、NF、Cl、CCl、SiCl、HBrのようなハロゲン系ガスを含むガス等が挙げられる。
また、基板10の構成材料が前述のような金属系材料である場合、処理ガスとしては、例えば、CF、CF、C、CCl、CCl、SF、Cl、BCl、SiCl、CCl、BBr、HBr、HI、HBrのようなハロゲン系ガスを含むガス等が挙げられる。
また、基板10の構成材料が前述のような有機系材料である場合、処理ガスとしては、例えば、Oのような酸素系ガス、CF、SFのようなハロゲン系ガスを含むガス等が挙げられる。
本実施形態では、配管44を介して供給された水素ガス(可燃性ガス)と、配管45を介して供給された酸素ガス(助燃性ガス)と、配管46を介して供給されたCFガス(処理ガス)とを火炎ノズル43内で混合し、この混合ガスを燃焼させて火炎Fを発生させる。この火炎Fは、燃焼のエネルギーにより、火炎ノズル43から基板10に向けて放射される。
なお、本実施形態では、図1に示すように、水素ガスとCFガスとを混合し、その混合ガスと酸素ガスとが合流する火炎ノズル43内で、これらのガスを燃焼させている。このようにして各ガスを混合・燃焼させることにより、燃焼前に水素ガス(可燃性ガス)とCFガス(処理ガス)とが互いに十分に拡散し合うので、水素ガスが燃焼した際に発生するエネルギーを、効率よくCFガスに付与することができる。その結果、CF分子を確実に熱分解させることができる。また、水素ガスと酸素ガスとが合流する位置で燃焼させているので、火炎が配管44を逆流してしまうのを確実に防止することができる。
ここで、処理ガスは、火炎F中で熱分解してプラズマ化する。そして、プラズマやプラズマ中に含まれる活性化原子であるラジカルは、火炎Fとともに、基板10に放射されることとなる。
プラズマ供給手段4がこのような構成になっていると、プラズマの発生から供給までを火炎ノズル43により行うことができる。このため、プラズマ供給手段4の構成部品をより少なくすることができ、プラズマ処理装置1のさらなる簡素化および低コスト化を図ることができる。
また、配管44の途中には、配管44を開閉するバルブ47が設けられ、配管45の途中には、配管45を開閉するバルブ48が設けられ、配管46の途中には、配管46を開閉するバルブ49が設けられている。
なお、火炎ノズル43は、火炎用ガスに着火するための図示しない着火手段を備えていてもよい。
また、火炎ノズル43は、処理室21に対して相対的に移動できるようになっていてもよい。
また、火炎ノズル43は、いわゆる「ガスバーナー」等で構成することもでき、さらに、いかなる形状をなしていてもよく、例えば、筒状、錐状とされる。
ここで、図2は、火炎ノズル(火炎放射器)の他の構成例を示す模式図である。
図2に示す火炎ノズル43では、火炎Fを放射する開口部が、火炎ノズル43の長手方向に沿って一列に並んでいる。このような火炎ノズル43によれば、基板10を長手方向に移動させることにより、基板10に対して火炎Fや火炎F中に含まれるラジカルをムラなく接触させることができる。その結果、基板10の処理面をより均一にエッチング加工することができる。
なお、火炎ノズル43の幅は、基板10の幅と同等以上であるのが好ましい。
排気手段5は、図1に示すように、処理室21内のガスを排気する排気ポンプ51と、排気口22と排気ポンプ51とを接続する配管52とを備えている。
排気ポンプ51を作動させて処理室21内のガスを排出することにより、基板10とラジカルとの反応で生成して脱離した反応物が、基板10に再付着するのを確実に防止することができる。その結果、基板10の処理面に確実かつ適切にエッチング加工を施すことができる。
次に、プラズマ処理装置1を用いて基板10にエッチング加工を施す方法、すなわち本発明のプラズマ処理方法を説明する。
まず、ステージ31上に基板10を載置する。そして、ヒータ311を作動させる。これにより、ヒータ311を所定の温度に加熱する。
基板10の加熱温度は、基板10を構成する材料に応じて異なり、基板10の耐熱温度未満でできるだけ高い温度であるのが好ましい。
また、排気手段5を作動させて、処理室21内のガスを排気する。
一方、ガス発生装置41を作動させるとともに各バルブ47、48を開状態として、水素ガスおよび酸素ガス(火炎用ガス)を、それぞれ火炎ノズル43に供給する。
また、バルブ49を開状態として、処理ガスを火炎ノズル43に供給する。
ここで、処理ガスの火炎用ガスに対する混合比は、特に限定されないが、1〜50vol%程度であるのが好ましく、1〜10vol%程度であるのがより好ましい。これにより、プラズマ化されない過剰な処理ガスの量をできるだけ抑制しつつ、処理ガスを確実にプラズマ化することができる。
火炎用ガスの流量は、火炎ノズル43のサイズ等に応じて若干異なり、特に限定されないが、5〜300L/min程度であるのが好ましく、20〜200L/min程度であるのがより好ましい。火炎用ガスの流量を前記範囲内に設定することにより、処理ガスを確実にプラズマ化し得る熱量の火炎Fを発生させるとともに、プラズマ処理装置1の安全性を高めることができる。
また、処理ガスの流量も、火炎ノズル43のサイズ等に応じて若干異なるが、0.05〜150L/min程度であるのが好ましく、0.2〜20L/min程度であるのがより好ましい。
火炎ノズル43に供給された火炎用ガスは、着火手段により着火されると燃焼し、火炎Fとなって基板10に放射される。
本実施形態では、火炎用ガスと処理ガスとを混合し、このガスに着火されるようになっているため、火炎Fが発生するとともに、火炎Fと処理ガスとが接触する。これにより、処理ガスに火炎Fのエネルギーが付与され、処理ガスが熱分解してプラズマが発生する(第1の工程)。
発生したプラズマやラジカルは、火炎Fとともに基板10に放射される。基板10に接触したラジカルは、基板10の構成材料と反応して反応物を生成する。この反応物が、基板10から脱離することにより、基板10にエッチング加工が施される(第2の工程)。
なお、脱離した反応物は、排気手段5により、処理室21外に排出される。
このとき、エッチング加工の加工量は、火炎Fの熱量に応じて変化するため、この熱量を設定することにより調整することができる。
例えば、火炎Fの熱量、すなわち、火炎Fにより生成されるプラズマの密度やプラズマ中のラジカルの密度は、火炎用ガスの種類(組成)、火炎用ガスの流量、処理ガスの種類(組成)、処理ガスの流量、火炎ノズル43と基板10との距離等の各種処理条件を設定することにより調整することができる。
このうち、火炎用ガスの流量を設定するのが好ましい。これにより、火炎用ガスや処理ガスの種類を変更するといった煩雑な作業を伴うことなく、より容易にプラズマ(ラジカル)の密度を調整することができる。その結果、エッチング加工の加工量を容易に調整することができる。
また、火炎ノズル43と基板10との距離を設定することにより調整してもよい。この方法では、移動手段32による基板10の移動方向と移動距離とを設定すれば、処理面における加工位置と加工量とを調整することができるので、エッチング加工の加工量を容易に調整することができる。
さらに、火炎用ガスや処理ガスの流量を変更する場合、流量の変更が火炎Fの熱量の変化、すなわちエッチング加工の加工量に反映されるのに一定のタイムラグが伴うため、その間、加工を中断する必要があるが、火炎ノズル43と基板10との距離を設定する方法によれば、より少ないタイムラグで加工量の調整を行うことができる。
以上説明したようなプラズマ処理装置1によれば、基板10に対して効率よくエッチング加工を行うことができる。また、このプラズマ処理装置1は、小型かつ安価なものとなる。
<第2実施形態>
次に、本発明のプラズマ処理装置の第2実施形態について説明する。
図3は、本発明のプラズマ処理装置の第2実施形態を示す模式図(縦断面図)である。なお、以下の説明では、図3中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態にかかるプラズマ処理装置は、プラズマ供給手段の構成が異なること以外は、前記第1実施形態と同様である。
図3に示すプラズマ供給手段4は、処理チャンバー2の上方に燃焼チャンバー40を備えている。この燃焼チャンバー40は、前述した処理チャンバー2と同様、火炎による高温に耐え得る材料で構成される。また、燃焼チャンバー40は、その内部に燃焼室401を備えている。この燃焼室401は、閉空間で構成されており、燃焼室401に供給されたガスが、外部に漏出しないようになっている。
また、燃焼チャンバー40の側壁には、火炎ノズル43が設けられており、火炎Fが燃焼室401内に向けて放射されるようになっている。
すなわち、本実施形態では、配管44を介して供給された水素ガスと、配管45を介して供給された酸素ガスと、配管46を介して供給された処理ガスとを火炎ノズル43内で混合し、この混合ガスを燃焼させて火炎Fを発生させる。この火炎Fは、燃焼のエネルギーにより、火炎ノズル43から燃焼室401に向けて放射される。
また、燃焼チャンバー40の側壁の外部には、外周面に沿って冷却管402が巻き付けられている。この冷却管402の両端は、配管404および配管405を介して、チラー403に接続されている。
さらに、配管404の途中には、配管404を開閉するバルブ406が設けられ、配管405の途中には、配管405を開閉するバルブ407が設けられている。
冷却管402、配管404および配管405で構成される流路には、冷却剤(冷媒)が流通しており、チラー403により、この流路に冷却剤を循環させ、燃焼チャンバー40を冷却している。
また、本実施形態にかかるプラズマ供給手段4は、処理チャンバー2と燃焼チャンバー40との間に、反応ガス供給ノズル408を備えている。
この反応ガス供給ノズル408は、その一端が処理室21内に開口し、他端が燃焼室401内に開口しており、これにより、処理室21と燃焼室401とが互いに連通している。
このようなプラズマ供給手段4では、燃焼チャンバー40内の燃焼室401において、処理ガスと火炎Fとが接触し、処理ガスが熱分解してプラズマ化する。そして、プラズマやラジカルを含む反応ガスが、燃焼室401内に発生する。
この反応ガスは、反応ガス供給ノズル408を介して、処理室21内の基板10に向けて供給される。
基板10に反応ガスが接触すると、基板10の構成材料と反応ガス中のラジカルとが反応して、反応物が生成される。この反応物が、基板10から脱離することにより、基板10にエッチング加工が施される。
なお、前記第1実施形態では、プラズマの密度やラジカルの密度を調整するために設定する処理条件の1つとして、火炎ノズルと基板との距離が挙げられるが、本実施形態では、反応ガス供給ノズル408と基板10との距離を設定するようにすればよい。これにより、前記第1実施形態と同様に、エッチング加工の加工量を容易に調整することができ、かつ、より少ないタイムラグで加工量の調整を行うことができる。
また、前記第1実施形態では、火炎とともにプラズマやラジカルが基板10に供給されるようになっているが、本実施形態では、プラズマやラジカルを含む反応ガスが基板10に供給されるようになっている。
このような構成のプラズマ供給手段4では、前記第1実施形態と同様の作用・効果に加え、高温の火炎が基板10に直接接触しないという利点があるので、火炎によって基板10が変質・劣化するのを確実に防止するという効果が得られる。これにより、より耐熱性が低いために、前記第1実施形態にかかるプラズマ処理装置1には使用できない材料で構成された基板10に対しても、エッチング加工を施すことができる。
したがって、本実施形態にかかるプラズマ処理装置1は、ガラス材料で構成され、比較的耐熱性が低い基板10に対してエッチング加工を施す際に、その効果が特に有効に発揮される。
以上、本発明のプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、プラズマ処理装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成と置換することができ、または、任意の構成のものを付加することもできる。
また、前記各実施形態にかかるプラズマ処理方法は、任意の工程を追加することもできる。
本発明のプラズマ処理装置の第1実施形態を示す模式図(縦断面図)である。 火炎ノズル(火炎放射器)の他の構成例を示す模式図である。 本発明のプラズマ処理装置の第2実施形態を示す模式図(縦断面図)である。
符号の説明
1……プラズマ処理装置 10……基板 2……処理チャンバー 21……処理室 22……排気口 3……支持手段 31……ステージ 311……ヒータ 32……移動手段 4……プラズマ供給手段 40……燃焼チャンバー 401……燃焼室 402……冷却管 403……チラー 404、405……配管 406、407……バルブ 408……反応ガス供給ノズル 41……ガス発生装置 42……ガス貯留部 43……火炎ノズル 44、45、46……配管 47、48、49……バルブ 5……排気手段 51……排気ポンプ 52……配管 F……火炎

Claims (5)

  1. ワークに向けてプラズマを供給するプラズマ供給手段を有し、
    前記ワークに前記プラズマを接触させることにより反応物を生成し、前記反応物を前記ワークから脱離させることにより、前記ワークにエッチング加工を施すプラズマ処理装置であって、
    前記プラズマ供給手段は、前記ワークが位置する空間から隔離された燃焼室を備えており、該燃焼室内において、火炎中に処理ガスを導入することにより、前記処理ガスをプラズマ化して前記プラズマを発生させ、該発生したプラズマを前記ワークに向けて放射するよう構成されており、
    前記火炎は、前記処理ガスと水素ガスを主成分とする可燃性ガスとを混合して混合ガスを生成した後、前記混合ガスと酸素ガスを主成分とする助燃性ガスとを合流させ、この合流の位置で、これらのガスを燃焼させて発生させたものであることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記ワークは、ガラス材料で構成されている請求項に記載のプラズマ処理装置。
  3. 当該プラズマ処理装置は、水を電気分解して水素ガスと酸素ガスとを発生させ、発生したガスを前記プラズマ供給手段に導入するガス発生手段を有する請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 当該プラズマ処理装置は、前記ワークに向けて前記プラズマを供給する前に、あらかじめ前記ワークを加熱する加熱手段を備える請求項1ないしのいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載のプラズマ処理装置を用いて、前記ワークにエッチング加工を施すことを特徴とするプラズマ処理方法。
JP2006236960A 2006-08-31 2006-08-31 プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 Expired - Fee Related JP4893169B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006236960A JP4893169B2 (ja) 2006-08-31 2006-08-31 プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006236960A JP4893169B2 (ja) 2006-08-31 2006-08-31 プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008057012A JP2008057012A (ja) 2008-03-13
JP2008057012A5 JP2008057012A5 (ja) 2009-10-15
JP4893169B2 true JP4893169B2 (ja) 2012-03-07

Family

ID=39240108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006236960A Expired - Fee Related JP4893169B2 (ja) 2006-08-31 2006-08-31 プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4893169B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7510664B2 (en) * 2001-01-30 2009-03-31 Rapt Industries, Inc. Apparatus and method for atmospheric pressure reactive atom plasma processing for shaping of damage free surfaces
US7371992B2 (en) * 2003-03-07 2008-05-13 Rapt Industries, Inc. Method for non-contact cleaning of a surface

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008057012A (ja) 2008-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007522935A5 (ja)
JP2009513329A (ja) プラズマリアクタ
JP2009532842A (ja) 直流アークプラズマトロン及び直流アークプラズマトロンを使用する方法
JP5025614B2 (ja) 大気圧プラズマ処理方法
Němcová et al. Chemical Efficiency of $\hbox {H} _ {2}\hbox {O} _ {2} $ Production and Decomposition of Organic Compounds Under Action of DC Underwater Discharge in Gas Bubbles
Konov et al. CO2 laser-induced plasma CVD synthesis of diamond
KR100954486B1 (ko) 전자파 플라즈마토치에서 발생한 활성입자의 화학반응 장치
JP4893169B2 (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
Vadikkeettil et al. Comparative study of plasma torch characteristics using air and carbon dioxide
Korolev et al. Plasma-assisted combustion system for incineration of oil slimes
JP4621848B2 (ja) 酸化薄膜の作成方法
JPH0780287A (ja) 高周波誘導熱プラズマ発生方法および有機ハロゲン化合物の分解方法
JP2004160312A (ja) Pfcガス分解システム及びガス分解方法
JP4158905B2 (ja) ガス浸炭処理装置
JP2006224066A (ja) プラズマ除害機の制御方法および該方法を用いた装置
US6156994A (en) Arc-plasma method for welding metals
JP2024507524A (ja) 極紫外線フォトマスク上でのルテニウム酸化物還元のための方法及び装置
JPS62273047A (ja) 燃焼炎複合高周波熱プラズマ発生装置
Riaby et al. Application of a high-durability DC arc plasmatron to plasma-chemical processing of silicon substrates
JPH10182521A (ja) メタノール合成方法およびメタノール合成装置
JP2907345B2 (ja) プラズマトーチにおける原料ガス励起方法
KR20210026851A (ko) 레이저 가열과 플라즈마를 이용한 산화환원 처리방법
JP2615190B2 (ja) 立方晶窒化ほう素の製造方法
RU2324255C2 (ru) Универсальный дуговой источник вуф-фотонов и химически активных частиц
JP3866854B2 (ja) 表面処理装置および方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090827

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110913

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111122

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees