JP4892587B2 - 移動体通信端末 - Google Patents
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Description
したがって、このようなコンテンツデータが無断で提供されるのを有効に防止することが、コンテンツデータに係る著作権保護を十分に図る上で重要である。
中継装置において、通過するデータの種別をデータ種別情報に基づいて判別し、そのデータがコンテンツデータであると判別されたときに初めて、その通過を制御することが考えられる。この場合、無断で提供されるコンテンツデータに付加されるデータ種別情報が改ざんされ、コンテンツデータではない旨のデータ種別情報に書き換えられると、そのコンテンツは、上記中継装置によって通過制御されることなく、そのまま通過してしまい、移動体通信端末の利用者に利用されるおそれがある。上記コンテンツデータに付加されるデータ種別情報としては、コンテンツデータのヘッダに記述されるファイル形式の情報がある。そこで、本請求項1の移動体通信端末では、取得したコンテンツデータのヘッダに、無断使用が禁止されている所定のファイル形式の情報が記述されているか否かを判断し、ヘッダに所定のファイル形式の情報が記述されていないと判断された場合に、コンテンツデータの再生指示があったとき、そのコンテンツデータの実際のファイル形式が所定のファイル形式か否かを判断する。従って、コンテンツデータのヘッダに記述されたファイル形式の情報が改ざんされていないか否かを判断することができ、改ざんされていた場合には、この利用を禁止することができる。これにより、ヘッダのファイル形式の情報の改ざんがなされたコンテンツデータを取得した場合でも、そのコンテンツデータが移動体通信端末の利用者に利用されるのを防止することができる。
また、請求項2の発明は、請求項1の移動体通信端末において、上記コンテンツデータの実際のファイル形式が上記所定のファイル形式であると判断した場合は、そのコンテンツデータを再生不可リストに登録する手段を、更に有することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の移動体通信端末において、上記再生不可リストに登録されたコンテンツデータは、その再生指示があっても再生されないことを特徴とするものである。
図2は、本実施形態に係る移動体通信システムの全体構成を説明するための説明図である。
この移動体通信システムにおいて、ユーザー1が使用する移動体通信端末としての携帯電話機20は、コンテンツデータであるMP3(MPEG Audio Layer 3)形式の音楽ファイルを再生可能な構成を有している。この携帯電話機20は、通信ネットワークとしての携帯電話通信網10に接続可能である。また、この携帯電話通信網10とインターネット通信網12との間には、ゲートウェイの機能をもつ中継装置30が設置されている。この中継装置30によって、携帯電話機20は、インターネット通信網12に接続されたコンテンツ提供用サーバとしてのコンテンツサーバ11との間で、データ通信を行うことが可能となっている。このコンテンツサーバ11は、携帯電話機20からのダウンロード要求であるリクエストを受け付けると、そのリクエストに係る音楽ファイルを携帯電話機20に対して送信する。なお、本実施形態においては、通信プロトコルとしてHTTP(HyperText Transfer Protocol)を用い、コンテンツサーバ11が携帯電話機20の着信メロディ用の音楽ファイルを提供する場合を例に挙げて、以下説明する。
このコンテンツサーバ11は、システムバス100、CPU101、内部記憶装置、外部記憶装置104、入力装置105及び出力装置106を備えている。上記内部記憶装置は、RAM102やROM103等で構成されている。上記外部記憶装置は、ハードディスクドライブ(HDD)や光ディスクドライブ等で構成されている。上記入力装置105は、外部記憶装置104、マウスやキーボード等で構成されている。上記出力装置106は、ディスプレイやプリンタ等で構成されている。更に、このコンテンツサーバ11は、インターネット通信網12を介して、データの送受信を行う通信装置107も備えている。
上記CPU101やRAM102等の構成要素は、システムバス100を介して、互いにデータやプログラムの命令等のやり取りを行う。このコンテンツサーバ11を所定の手順に従って動作させるためのプログラムは、ROM103や外部記憶装置104に記憶されており、必要に応じてCPU101やRAM102上の作業エリアに呼び出されて実行される。また、このコンテンツサーバ11には、携帯電話機20に提供する着信メロディ用の音楽ファイルが外部記憶装置104に記憶されている。コンテンツサーバ11は、携帯電話機20からのリクエストに応じ、CPU101、RAM102、通信装置107等が協働して、外部記憶装置104に記憶されている音楽ファイルを、インターネット通信網12を介して携帯電話機20に送信する機能を有している。
この携帯電話機20は、クラムシェル(折り畳み)タイプの携帯電話機であり、システムバス200、CPU201、RAM202やROM203等からなる内部制御装置、操作手段としての入力装置204、出力装置205、携帯電話用通信装置206を備えている。CPU201やRAM202等の構成要素は、システムバス200を介して、互いに各種データや後述のプログラムの命令等のやり取りを行っている。上記CPU201は、RAM202、ROM203、出力装置205、携帯電話用通信装置206を制御する。CPU201は、ROM203に記憶されている閲覧プログラム(ブラウザ)を実行することで、上記コンテンツサーバ11のWebサイトを閲覧し、入力装置204を用いた所定の入力作業を行うことを可能にする。また、CPU201は、ROM203に記憶されているファイルダウンロードプログラムを実行することで、上記コンテンツサーバ11から着信メロディ用の音楽ファイルをダウンロードして、これをRAM202に保存することができる。上記入力装置204は、データ入力キー(テンキー、*キー、#キー)21、通話開始キー22、終話キー23、スクロールキー24、多機能キー25、マイク26等から構成されている。この入力装置204を操作することにより、ユーザーは、携帯電話機20に対してURL等のデータを入力してWebサイトを閲覧したり、ダウンロードする音楽ファイルを選択したり、電話着信の際に通話の開始及び終了を行ったりすることができる。上記出力装置205は、液晶ディスプレイ(LCD)27、スピーカ28等から構成されている。上記携帯電話用通信装置206は、データ取得手段として機能するものであり、携帯電話通信網10を介して他の携帯電話機や上記コンテンツサーバ11と通信するためのものである。具体的には、携帯電話機通信網10を介して他の携帯電話機とメールのやり取りを行ったり、携帯電話機通信網10及びインターネット通信網12を介して上記コンテンツサーバ11から音楽ファイルをダウンロードしたりするためのものである。
この中継装置30のハードウェア構成は、上記コンテンツサーバ11と同様、システムバス300、CPU301、内部記憶装置、外部記憶装置304、入力装置305及び出力装置306から構成されている。更に、この中継装置30は、インターネット通信網12を介してデータの送受信を行う第1通信装置307と、携帯電話通信網10を介してデータの送受信を行う第2通信装置308も備えている。
上記CPU301やRAM302等の構成要素は、システムバス300を介して、互いにデータやプログラムの命令等のやり取りを行い、その基本的な動作は上記コンテンツサーバ11とほぼ同様である。本実施形態における中継装置30は、携帯電話通信網10とインターネット通信網12とを接続するゲートウェイとしての機能を有しており、一方から他方へデータを通過させる際にCPU301等によりプロトコル変換を行う。
図7及び図8は、着信メロディ用の音楽ファイルをダウンロードするときのシーケンスフロー図である。
携帯電話機20で着信メロディ用の音楽ファイルをダウンロードする場合、まず、ユーザーは、入力装置204に対して所定の操作を行い、ブラウザを起動して音楽ファイルの提供を行う提供サイトのURLを入力する。そうすると、ブラウザを実行するCPU201は、そのURLによって特定されるコンテンツサーバ11に対してリクエストを送信する。このリクエストは、携帯電話通信網10を介して中継装置30に受信される。中継装置30では、そのリクエストをそのままインターネット通信網12に向けて送信する。そして、そのリクエストは、インターネット通信網12を介してコンテンツサーバ11に受信される。このリクエストを受けたコンテンツサーバ11は、そのリクエストに係る提供サイトの閲覧画面データ(リスト画面データ)を、リクエストの送信元である携帯電話機20に向けて送信する。このレスポンスは、インターネット通信網12を介して中継装置30に受信され、中継装置30から、携帯電話通信網10を通って携帯電話機20に受信される。このレスポンスを受信した携帯電話機20は、ブラウザを実行するCPU201の制御の下、そのリスト画面データに基づいてLCD27上にリスト画面を表示する。
図1は、上記中継装置30の動作の流れを示すフローチャートである。
中継装置30は、インターネット通信網12からのデータを第1通信装置307で受信すると(S1)、そのHTTPヘッダに記述されている項目の中の「Content-Type」を参照する。この「Content-Type」の内容は、そのデータがどのような種類(ファイルタイプ等)のデータであるかを示すものである。そして、この「Content-Type」を参照して、そのデータがMP3形式の音楽ファイルであるか否かを判断する(S2)。この判断において、MP3形式の音楽ファイルでないと判断された場合、第1通信装置307で受信したデータは、そのまま第2通信装置308から携帯電話機20へ送信される(S6)。
第1に、音楽ファイルをダウンロードするための通信がSSL(Secure Socket Layer)等による暗号化通信である場合である。この場合、HTTPヘッダが暗号化されており、中継装置30において、これに記述されたCPIDを参照することができない。そのため、上記S2の処理において音楽ファイルでないと判断され、その音楽ファイルは携帯電話機20へダウンロードされてしまう。よって、不正なコンテンツサーバがSSL等の暗号化通信により音楽ファイルを提供する場合には、本実施形態においては、これを阻止できない。よって、このような暗号化通信を用いてダウンロードされた音楽ファイルについては、携帯電話機20で再生できないようにしている。
第2に、HTTPヘッダに記述されている「Content-Type」の内容が、その音楽ファイルの内容と一致しない場合である。この場合、音楽ファイルの内容は、本実施形態において規制対象となっているMP3形式の音楽ファイルであっても、そのHTTPヘッダに記述されている「Content-Type」の内容が、他の形式の音楽ファイル又は全く別のファイルを示すものに不正に改変されていると、上記S2の処理において規制対象の音楽ファイルでないと判断され、その音楽ファイルは携帯電話機20へダウンロードされてしまう。よって、不正なコンテンツサーバが「Content-Type」の内容を不正に改変して規制対象の音楽ファイルを提供する場合には、本実施形態においては、これを阻止できない。よって、このようにして提供された音楽ファイルについては、携帯電話機20において「Content-Type」の内容と音楽ファイルの内容とが一致しているかを判断し、一致していない場合には、その音楽ファイルを再生できないようにしている。
携帯電話機20は、コンテンツデータを取得したら(S11)、そのHTTPヘッダに記述されている「Content-Type」を参照して、そのデータがMP3形式の音楽ファイルであるか否かを判断する(S12)。この判断において、MP3形式の音楽ファイルであると判断された場合、その取得時のデータ通信が暗号化通信であるか否かをCPU201によって判断する(S13)。この判断において、暗号化通信であると判断された場合、CPU201は、利用禁止手段として機能し、RAM202に記憶される再生不可リストに、そのコンテンツデータを登録する(S14)。この再生不可リストに登録されたコンテンツデータは、その再生指示があっても再生されない。これに対し、この判断において、暗号化通信でないと判断された場合、そのまま処理を終了し、そのコンテンツデータは、再生指示に応じて再生することができる。
一方、上記S12の判断において、MP3形式の音楽ファイルでないと判断された場合、そのコンテンツデータの再生指示があったときに(S15)、そのコンテンツデータの実際のファイル形式がMP3形式であるか否かを判断する(S16)。この判断においてMP3形式であると判断された場合、CPU201は、利用禁止手段として機能し、上記再生不可リストに、そのコンテンツデータを登録する(S14)。一方、この判断において、MP3形式でないと判断された場合、そのまま処理を終了し、そのコンテンツデータは、そのデータ形式に応じて再生される。
次に、上記実施形態における中継装置30の変形例について説明する。
上記実施形態において、中継装置30のIDリストに登録されているCPIDが不正なコンテンツ事業者に漏れる場合がある。この場合、その事業者が管理運営する不正なコンテンツサーバから、そのCPIDを使って無断で音楽データが提供される危険性がある。このような提供が行われると、上記中継装置30では、その音楽ファイルは正規のコンテンツサーバから提供されたものと判断され、携帯電話機20へダウンロードされてしまう。本変形例では、この危険性を少なくすべく、判断対象となる識別情報を2つ用意し、これら2つの識別情報の全てについて判断を行うこととしている。
本変形例では、上記S3の判断において、MP3形式の音楽ファイルであると判断された場合であっても、すぐに、その音楽ファイルを第2通信装置308から携帯電話機20へ送信しない。具体的には、中継装置30のCPU301は、更に、第1通信装置307で受信したデータのHTTPヘッダに記述されている識別情報としてのFQDN(Fully Qualified Domain Name)を参照する。このFQDNは、その音楽ファイルの送信元のサーバのフルドメイン名であり、各コンテンツサーバ11に固有のものであるものである。そして、本変形例では、外部記憶装置304に記憶されたIDリストは、発行した各CPIDと、それぞれの発行先のコンテンツ事業者が管理運営するコンテンツサーバのFQDNとが関連付けられた状態となっている。よって、CPU301は、CPIDがIDリスト内に存在している場合(S3)、IDリスト内においてそのCPIDに関連付けられたFQDNと、HTTPヘッダに記述されているFQDNとが互いに一致するか否かを判断する(S21)。この判断において一致すると判断されて初めて、上記音楽ファイルが、第2通信装置308から携帯電話機20へ送信される(S6)。なお、この判断において一致しないと判断された場合には、その音楽ファイルを破棄し(S4)、エラーメッセージを第2通信装置308から携帯電話機20へ送信する(S5)。
また、上記実施形態では、判断対象となる識別情報として、CPIDやFQDNを用いる場合について説明したが、中継装置30において規制対象となるコンテンツデータの送信元を識別可能な情報であれば、これらに限られるものではない。
また、上記実施形態では、移動体通信端末として携帯電話機20を例に挙げて説明したが、上述したコンテンツサーバ11から提供されるコンテンツデータをダウンロードして利用可能なものであれば、PHS、自動車電話機等の電話機、携帯型のPDAなどの他の移動体通信端末であっても、同様な効果を得ることができる。
11 コンテンツサーバ
12 インターネット通信網
20 携帯電話機
30 中継装置
Claims (3)
- 通信ネットワークを介してコンテンツデータを取得するデータ取得手段を有し、該データ取得手段により取得したコンテンツデータを利用可能な移動体通信端末において、
上記データ取得手段により取得したコンテンツデータのヘッダに、無断使用が禁止されている所定のファイル形式の情報が記述されているか否かを判断する手段と、
上記ヘッダに上記所定のファイル形式の情報が記述されていないと判断された場合に、上記コンテンツデータの再生指示があったとき、そのコンテンツデータの実際のファイル形式が上記所定のファイル形式か否かを判断する手段と、を有することを特徴とする移動体通信端末。 - 請求項1の移動体通信端末において、
上記コンテンツデータの実際のファイル形式が上記所定のファイル形式であると判断した場合は、そのコンテンツデータを再生不可リストに登録する手段を、更に有することを特徴とする移動体通信端末。 - 請求項2の移動体通信端末において、
上記再生不可リストに登録されたコンテンツデータは、その再生指示があっても再生されないことを特徴とする移動体通信端末。
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