JP4892401B2 - 光干渉式測定装置 - Google Patents
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Description
第1の実施の形態に係る光干渉式測定装置は、図1に示すように、照射光を発する光源114、照射光を第1参照光と第1検査光に分割する第1半透鏡41、第1参照光と被測定物190の第1測定点91に照射されて第1測定光路長を進んだ第1検査光とを干渉させ、第1干渉縞を形成させる第1光学素子31、照射光を第2参照光と第2検査光に分割する第2半透鏡42、第2参照光と被測定物190の第2測定点92に照射されて第2測定光路長を進んだ第2検査光とを干渉させ、第2干渉縞を形成させる第2光学素子32、及び第1干渉縞と第2干渉縞の合成干渉縞を検出する干渉縞検出素子153を備える。光干渉式測定装置はさらに中央演算処理装置(CPU)300を備える。CPU300は、合成干渉縞から第1測定光路長と第2測定光路長との光路差に応じて変動する干渉縞成分を抽出する抽出モジュール310、及び干渉縞成分に基づいて第1測定点91と第2測定点92の高さの差を算出する算出モジュール330を備える。なお第1測定点91が含まれる第1測定面291と、第2測定点92が含まれる第2測定面292とは平行である。
S0(λ) = D×exp{-(λ-λCS / ΔλS)2} …(1)
(1)式においてDは定数を表し、λCSは光源114から照射される照射光の照射光中心波長を表し、ΔλSは光源114の発光帯域幅を表す。
(2)式においてcは光速を表す。照射光のコヒーレンス長LCは、下記(3)式で与えられる。
LC = c / Δν …(3)
図1に示すように分光器3には、分光器3を透過した照射光を伝搬する光ファイバ等の共通光導波路30が接続されている。共通光導波路30には照射光を2方向に分割するスプリッタ21が接続されている。スプリッタ21には、光ファイバカプラ(光ファイバ型ビームスプリッタ)、ハーフミラー、あるいは薄膜導波路分岐装置等が使用可能である。スプリッタ21には、それぞれ光ファイバ等の光導波路である第1光学素子31及び第2光学素子32が接続されている。第1光学素子31及び第2光学素子32は照射光を伝搬する。ここで第2光学素子32の光路長LR2は、コヒーレンス長LCの半分よりも長い下記(4)式で与えられる迂回光路長LFだけ第1光学素子31の光路長LR1よりも長い。
第1光学素子31の端面は、第1測定面291の第1測定点91と対向するように配置される。図4に示すように、第1光学素子31は石英(SiO2)等からなるコア130a及びクラッド131aを有する。石英と空気との屈折率差により、第1光学素子31の端面が第1半透鏡41として機能する。照射光の一部は第1半透鏡41で第1参照光として反射され、照射光の他の一部は第1半透鏡41を第1検査光として透過する。第1半透鏡41は、図1に示す第1測定面291に対して垂直方向に第1の測定距離LT1をおいて配置される。第1半透鏡41から放射された第1検査光の光軸は、第1測定面291に対して垂直である。第1検査光は第1測定点91で反射されて、第1半透鏡41に戻ってくる。したがって第1検査光は、第1半透鏡41と第1測定点91との間で、第1の測定距離LT1の2倍の長さである下記(6)式で与えられる第1測定光路長F1を進む。下記(5)式及び(6)式に示すように、第1の測定距離LT1はコヒーレンス長LCの半分よりも短くなるよう設定され、第1測定光路長F1はコヒーレンス長LCよりも短くなるよう設定される。:
2LT1 < LC …(5)
F1 = 2LT1 …(6)
第1半透鏡41に戻った第1検査光の一部は第1半透鏡41を透過し、第1光学素子31に入射してスプリッタ21に向かって進行する。他に、第1半透鏡41に戻った第1検査光の一部は第1半透鏡41で反射され、再び第1測定点91に向かって進行する。このとき、第1測定点91から第1半透鏡41に進行する第1検査光の波長成分と、第1半透鏡41から第1測定点91に進行する第1検査光の波長成分との位相が揃う場合、波長成分の光強度は減衰しない。しかし、 第1測定点91から第1半透鏡41に進行する第1検査光の波長成分と、第1半透鏡41から第1測定点91に進行する第1検査光の波長成分との位相が揃わない場合、波長成分の光強度は減衰する。したがって第1検査光において、第1半透鏡41と第1測定点91との間の多重反射の時に位相が揃わない波長帯域の光強度は減衰する。
RS1={R1Ra+ηaR2Ra-2(ηaR1RaR2Ra)1/2cos2φa}/{1+ηaR1RaR2Ra-2(ηaR1RaR2Ra)1/2cos2φa} …(7)
ここで、R1Raは第1半透鏡41の反射率、R2Raは第1測定面291の反射率を表す。ηaは第1半透鏡41と第1測定点91の間での光損失を表し、下記(8)式で与えられる。またφaは位相を表し、下記(9)式で与えられる。(8)式においてqは照射光のビーム径を表す。:
ηa= 1 / {1 + (λ×F1) / (2πq2)}2 …(8)
φa= πF1 / λ …(9)
以下において簡略化のため、Aを第1半透鏡41と第1測定点91との間の可干渉度を表す定数として、第1の光強度比RS1を下記(10)式で与える。
第1参照光及び第1検査光は、第1光学素子31で伝搬され、スプリッタ21で2方向に分割される。さらに第1参照光及び第1検査光は、共通光導波路33で伝搬される。
2LT2 < LC …(11)
F2 = 2LT2 …(12)
第2測定光路長F2に相当する光路差によって、第2半透鏡42で反射された第2参照光は、第2測定点92で反射され再び第2光学素子32に入射した第2検査光と干渉する。照射光の光強度に対する、第2光学素子32内をスプリッタ21に向かって進行する第2参照光と第2検査光の干渉強度の比である第2の光強度比RS2は、下記(13)式で与えられる。:
RS2={R1Rb+ηbR2Rb-2(ηbR1RbR2Rb)1/2cos2φb}/{1+ηbR1RbR2Rb-2(ηbR1RbR2Rb)1/2cos2φb} …(13)
ここでR1Rbは第2半透鏡42の反射率、R2Rbは第2測定面292の反射率を表す。ηbは第2半透鏡42と第2測定点92の間での光損失を表し、下記(14)式で与えられる。またφbは位相を表し、下記(15)式で与えられる。:
ηb= 1 / {1 + (λ×F2) / (2πq2)}2 …(14)
φb= πF2 / λ …(15)
以下において簡略化のため、Bを第2半透鏡42と第2測定点92との間の可干渉度を表す定数として、第2の光強度比RS2を下記(16)式で与える。
第2参照光及び第2検査光は、図1に示す第2光学素子32で伝搬され、スプリッタ21で2方向に分割される。さらに第2参照光及び第2検査光は共通光導波路33で伝搬される。よって共通光導波路33は、第1参照光、第1検査光、第2参照光、及び第2検査光を伝搬する。ここで第2光学素子32の光路長LR2は、(4)式で与えられる迂回光路長LFだけ第1光学素子31の光路長LR1より長い。したがって第1光学素子31を往復した光の光路と、第2光学素子32を往復した光の光路との光路差は、迂回光路長LFの2倍以上となる。そのため光路差はコヒーレンス長LCより長くなるため、第1参照光と第2参照光は干渉しない。
また第1光学素子31の光路長LR1の2倍及び第1測定光路長F1の和と、第2光学素子32の光路長LR2の2倍との差の絶対値は、下記(18)式に示すようにコヒーレンス長LCよりも長くなるよう設定される。したがって、第1検査光と第2参照光は干渉しない。
また第1光学素子31の光路長LR1の2倍と、第2光学素子32の光路長LR2の2倍及び第2測定光路長F2の和との差の絶対値は、下記(19)式に示すようにコヒーレンス長LCよりも長くなるよう設定される。したがって、第1参照光と第2検査光は干渉しない。
共通光導波路33には、第1参照光、第1検査光、第2参照光、及び第2検査光を受光する干渉縞検出素子153が接続されている。干渉縞検出素子153には、CCDイメージセンサ等が使用可能である。ここで、干渉縞検出素子153が受光する第1参照光及び第1検査光が形成する第1干渉縞の光強度である第1検査光強度S1(λ)は下記(20)式で与えられる。
(20)式において照射光強度S0(λ)に係る1/4は、照射光がスプリッタ21を合計2回経由することによる光強度の損失を示している。TL1(λ)は、照射光、第1参照光及び第1検査光が干渉縞検出素子153に到着するまで経由する共通光導波路29、共通光導波路30、第1光学素子31及び共通光導波路33等の透過率を示している。
(21)式においてTL2(λ)は、照射光、第2参照光及び第2検査光が干渉縞検出素子153に到着するまで経由する共通光導波路29、共通光導波路30、第1光学素子31、及び共通光導波路33等の透過率を示している。(20)式及び(21)式より、第1干渉縞と第2干渉縞の合成干渉縞の光強度である出力光強度SOUT(λ)は、下記(22)式で与えられる。図5は、中心波長λCSが880nm、波長分解能ΔλRが3.6nm、迂回光路長LFが7.2m、コヒーレンス長LCが200μmの場合の出力光強度SOUT(λ)のスペクトルの一例である。
= (1/4) × S0(λ) ×{TL1(λ) ×RS1 + TL2(λ) ×RS2}
= (1/4)×S0(λ) [{TL1(λ)+TL2(λ)}+TL1(λ)×A cos{2π×F1 /λ}
+ TL2(λ)×B cos {2π×F2 /λ}] …(22)
ここで下記(23)式及び(24)式で与えられる変数α, βを定義すると、(22)式で与えられた出力光強度SOUT(λ)は下記(25)式に変形される。
β= TL2(λ)×B …(24)
SOUT(λ)=(1/4)×S0(λ) [{TL1(λ)+TL2(λ)}+
2αcos{(π/λ)(F1 - F2)}cos{(π/λ)(F1+F2)}
+(β-α)cos{(2π/λ)×F2}]
=(1/4)×S0(λ) [{TL1(λ)+TL2(λ)}+
2αcos{(π/λ)(F1 - F2)}cos{(π/λ)(F1+F2)}
+(β-α)cos{(2π/λ)×F2}] …(25)
(25)式の第2項のcos{(π/λ)(F1 - F2)}は、出力光強度SOUT(λ)のスペクトルの低周波成分として現れる。低周波成分は、図6に示すように、出力光強度SOUT(λ)のスペクトルの包絡線で表現される。ここで低周波成分の極大点又は極小点は2πの周期ごとに現れる。そこでnを2以上の整数として、n番目の極大点を与える波長をλnとし、n-1番目の極大点を与える波長をλn-1とすると、下記(26)式が成立する。
(26)式より、出力光強度SOUT(λ)の低周波成分の極大点どうしの間隔、又は極小点どうしの間隔であるピーク間隔Pは下記(27)式で与えられる。
= 2 / (F1 - F2) …(27)
第1半透鏡41及び第2半透鏡42の位置が固定されていれば、第1測定点91と第2測定点92の高さの差(LT1 - LT2)のみに依存して第1測定光路長と第2測定光路長との光路差(F1 - F2)は変動し、結果として合成干渉縞の低周波成分のピーク間隔Pが変動する。なお低周波成分のピーク間隔Pの変動は、第1検査光の光強度と第2検査光の光強度との差に影響されない。
= (1/4)[{TL1(λ)+TL2(λ)}+
2αcos{(π/λ)(F1 - F2)}cos{(π/λ)(F1 + F2)}
+(β-α)cos{(2π/λ)×F2}] …(28)
ここで光の周波数νと、光速cと、波長λの関係は、下記(29)式で与えられる。
図1に示す変換モジュール307は(29)式を用いて、波長λの関数である(28)式を図9に示す周波数νの関数に変換する。周波数νの関数で表される補正された出力光強度SOUT_C(ν)は、下記(30)式で与えられる。
2αcos{(πν/ c)(F1 - F2)}cos{(πν/ c)(F1 + F2)}
+(β-α)cos{(2πν/ c)×F2}] …(30)
(30)式で与えられる出力光強度SOUT_C(ν)の低周波成分のn番目の極大点を与える周波数をνnとし、n-1番目の極大点を与える波長をνn-1とすると、下記(31)式が成立する。
(31)式より、出力光強度SOUT_C(ν)の低周波成分のピーク間隔Pは下記(32)式で与えられる。
= 2 / (F1 - F2) …(32)
よって出力光強度SOUT_C(ν)の低周波成分のピーク間隔Pも、第1測定点91と第2測定点92の高さの差(LT1 - LT2)のみに依存して変動する。例えば図10は、第1測定点91と第2測定点92の高さの差(LT1 - LT2)が0μm、4.56μm、7.89μm、11.04μmの時の出力光強度SOUT_C(ν)のスペクトルである。高さの差(LT1 - LT2)が小さくなるにつれて、合成干渉縞の低周波成分のピーク間隔Pが広くなる。図1に示す抽出モジュール310は出力光強度SOUT_C(ν)から、低周波成分のピーク間隔Pを抽出する。算出モジュール330は、例えば図11に示す予め取得された2つの測定点の高さの差(LT1 - LT2)と低周波成分のピーク間隔Pとの関係を用いて、図1に示す抽出モジュール310が抽出した低周波成分のピーク間隔Pから第1測定点91と第2測定点92の高さの差(LT1 - LT2)を算出する。
上記(25)式の第2項に含まれるcos{(π/λ)(F1 - F2)}に着目すると、出力光強度SOUT(λ)のスペクトルの低周波成分の任意の第1の波長λ1における第1の周期G1は下記(33)式で与えられ、第1の波長λ1と異なる第2の波長λ2における低周波成分の第2の周期G2は下記(34)式で与えられる。また第1の周期G1と第2の周期G2との差は、下記(35)式で与えられる。さらに(35)式から、第1測定光路長F1と第2測定光路長F2との差(F1 - F2)は下記(36)式で与えられる。
G2 = (F1 - F2) / (2×λ2) …(34)
G1 - G2 = (F1 - F2)×{(1 / (2×λ1)) - (1 / (2×λ2))} …(35)
F1 - F2 = (G1 - G2) / {(1 / (2×λ1)) - (1 / (2×λ2))} …(36)
上記(6)式、(12)式、及び(36)式より、第1測定点91と第2測定点92の高さの差(LT1 - LT2)は下記(37)式で与えられる。
ここで、第1の周期G1と第2の周期G2との差(G1 - G2)は、第1の波長λ1から第2の波長λ2までの間の低周波成分の干渉縞の数を表す。したがって第1の波長λ1から第2の波長λ2までの間における出力光強度SOUT(λ)のスペクトルの低周波成分による干渉縞の数が分かれば、上記(37)式から、第1測定点91と第2測定点92の高さの差(LT1 - LT2)を算出可能である。
第2の変形例に係る光干渉式測定装置は、図14に示すように、第2光学素子32の端面の配置位置を設定するレール170を備える。第2光学素子32の端面は、レール170に沿って移動する。第1測定面291の垂直方向において、レール170が配置された位置の高さはどこも同じである。したがって第2光学素子32の端面は、第1測定面291に対して平行に移動する。図14に示す光干渉式測定装置のその他の構成要素は、図1と同様であるので説明は省略する。第2の変形例に係る光干渉式測定装置によれば、第2光学素子32の端面をレール170に沿って移動させながら、複数の高さの差(LT1 - LT2)を測定することが可能となる。したがって、第1測定点91を基準とする高さの面内分布を測定することが可能となる。
図1に示す光干渉式測定装置においては、光源114とスプリッタ21の間に、共通光導波路29、分光器3、及び共通光導波路30が配置されている。これに対し第2の実施の形態に係る光干渉式測定装置においては、図15に示すように、光源114とスプリッタ21の間には、共通光導波路34のみが配置されている。但しスプリッタ21と干渉縞検出素子153の間に、共通光導波路35及び分光器3が配置されている。分光器3は例えば図16に示すように、レンズ53及び回折格子54を備える。レンズ53は、共通光導波路35の端部から照射される第1検査光、第1参照光、第2検査光、及び第2参照光を平行光にする。回折格子54は、第1検査光、第1参照光、第2検査光、及び第2参照光を干渉縞検出素子153に向けて反射する。ここで回折格子54は、第1検査光、第1参照光、第2検査光、及び第2参照光のそれぞれの波長成分を、波長毎に異なる方角に反射される。そのため干渉縞検出素子153の複数の画素のそれぞれに、異なる波長成分が入射される。第2の実施の形態に係る光干渉式測定装置のその他の構成要素は、図1又は図12と同様であるので説明は省略する。
第3の実施の形態に係る光干渉式測定装置は図15に示す光干渉式測定装置と異なり、図18に示す変調駆動回路115を備える。変調駆動回路115は、図19に示すように、時間tに応じて変動する駆動電流を図18に示す光源114に供給する。時間tに応じて変動する駆動電流が供給されることにより、半導体レーザ共振器等の光源114は、図2に示すように時間tに応じて照射光の波長を変化させる。光源114が照射光の波長を変化させるため、図18に示す光干渉式測定装置は分光器が不要であり、共通光導波路35は干渉縞検出素子153に直接接続されている。図18に示す光干渉式測定装置のその他の構成要素は、図15に示す光干渉式測定装置と同様であるので説明は省略する。
第4の実施の形態に係る光干渉式測定装置は、図18に示す光干渉式測定装置と異なり、図21に示すように光源114に共通光導波路34aが接続され、共通光導波路34aにスプリッタ20が接続されている。スプリッタ20には、照射光導波路80aと共通光導波路34bとが接続されている。照射光導波路80aには波長フィルタ85が接続されている。波長フィルタ85は、照射光導波路80aで伝搬された照射光の一部の波長成分を選択的に透過させる。波長フィルタ85は、多層膜干渉フィルタ、ファブリペロフィルタ、あるいはファイバブラッググレーティング等が使用可能である。波長フィルタ85には、波長フィルタ85を透過した照射光を伝搬する照射光導波路80bが接続されている。照射光導波路80bには、照射光を受光する照射光受光素子154が接続されている。波長フィルタ85が配置されているため、光源114から発せられた照射光の波長が波長フィルタ85の透過波長帯域の中心と一致した場合に、照射光受光素子154は最も強い光強度で照射光を受光する。以下、照射光の波長が透過波長帯域の中心と一致するときの駆動電流を、設定駆動電流と呼ぶことにする。
第1の実施の形態においては、図1に示すように、段を有する被測定物190の第1測定面291と第2測定面292の高さの差を求めた。これに対し、図27に示すように、被測定物290の平坦な表面に密着して配置された被測定膜390の膜厚を測定することも可能である。この場合、第1半透鏡41は被測定膜390の表面である第1測定面391に対して垂直方向に第1の測定距離LT1をおいて配置される。第1半透鏡41を透過した第1検査光は、第1測定面391上の第1測定点491で反射されて、第1半透鏡41に戻ってくる。また第2半透鏡42は被測定物290の表面である第2測定面292に対して垂直方向に第2の測定距離LT2をおいて配置される。第2半透鏡42を透過した第2検査光は、第2測定面392上の第2測定点492で反射されて、第2半透鏡42に戻ってくる。図27に示すその他の構成要素は図1と同様であるので、説明は省略する。
図27に示す被測定膜390の材料がガラス、石英、サファイア等からなり、被測定膜390が透明である場合、第1検査光は一部が第1測定面391上で反射され、他の一部が被測定膜390に入射して被測定物290の表面で反射する。被測定膜390の膜厚の2倍がコヒーレンス長LCよりも短い場合、被測定膜390に入射して被測定物290の表面で反射した第1検査光は、被測定膜390表面で反射した第1検査光と干渉する。この場合、照射光の光強度に対する、(7)式で与えられた第1の光強度比RS1に含まれる第1測定面391の反射率R2Raは、下記(38)式で与えられる。:
R2Ra={R3Ra+ηMR4Ra-2(ηMR3RaR4Ra)1/2cos2φM}/{1+ηMR3RaR4Ra-2(ηMR3RaR4Ra)1/2cos2φM} …(38)
ここで、R3Raは被測定膜390の表面の反射率、R4Raは被測定膜390の裏面の反射率を表す。ηMは被測定膜390の表面と裏面の間での光損失を表し、下記(39)式で与えられる。またφMは位相を表し、下記(40)式で与えられる。:
ηM= 1 / {1 + (λ×2M) / (2πq2)}2 …(39)
φM= 2πM / λ …(40)
この場合、Hを定数として、第1の光強度比RS1は下記(41)式で簡略化される。
よって、出力光強度SOUT_C(ν)の低周波成分の包絡線の極大点を与える周波数は、(41)式に含まれる(H×cos4Mπ/λ)によって変調される。しかし極小点を与える周波数は、(H×cos4Mπ/λ)によって変調されない。したがって被測定膜390が透明な場合、抽出モジュール310は、出力光強度SOUT_C(ν)の低周波成分の包絡線の極小点どうしの間隔を低周波成分のピーク間隔Pとして抽出するとよい。
上記のように本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。例えば図33に示す光干渉式測定装置において、第1光学素子31の端面には、図34に示すように第1反射防止膜61が配置されている。したがって第1光学素子31で伝搬された照射光は第1光学素子31の端面で反射されず、第1測定面291に向かって放射される。また図33に示す第2光学素子32の端面には第2反射防止膜62が配置されている。さらに第1反射防止膜61及び第2反射防止膜62と被測定物190の間には、半透鏡基板140が配置されている。半透鏡基板140面151と第1測定面291との間の垂直方向距離を第1の測定距離LT1とし、半透鏡基板140の面151と第2測定面292との間の垂直方向距離を第2の測定距離LT2とする。なお第1測定面291の垂直方向において、半透鏡基板140の面151が配置された位置の高さはどこも同じである。
12…出力側内部筐体
13…入力側内部筐体
14…筐体
20, 21…スプリッタ
29, 30, 33, 34, 34a, 34b, 35…共通光導波路
31…第1光学素子
32…第2光学素子
41…第1半透鏡
42…第2半透鏡
45, 46, 53…レンズ
54…回折格子
61…第1反射防止膜
62…第2反射防止膜
80a, 80b…照射光導波路
85…波長フィルタ
91…第1測定点
92…第2測定点
114…光源
115…変調駆動回路
116…フィードバック回路
124…出力側半透鏡
125…入力側半透鏡
130a…コア
131a…クラッド
140…半透鏡基板
141…第1半透鏡
142…第2半透鏡
150, 151…面
153…干渉縞検出素子
154…照射光受光素子
170…レール
190…被測定物
191, 192…フェルール
200…データ記憶装置
201…干渉縞成分記憶モジュール
202…関係記憶モジュール
203…結果記憶モジュール
290…被測定物
291…第1測定面
292…第2測定面
300…CPU
306…補正モジュール
307…変換モジュール
310…抽出モジュール
330…算出モジュール
390…被測定膜
391…第1測定面
392…第2測定面
491…第1測定点
492…第2測定点
Claims (8)
- 照射光を発する光源と、
前記照射光を第1参照光と第1検査光に分割する第1半透鏡と、
前記第1参照光と第1測定点に照射されて第1測定光路長を進んだ前記第1検査光との第1干渉縞を形成させる第1光学素子と、
前記照射光を第2参照光と第2検査光に分割する第2半透鏡と、
前記第2参照光と第2測定点に照射されて第2測定光路長を進んだ前記第2検査光との第2干渉縞を形成させる第2光学素子と、
前記第1干渉縞と前記第2干渉縞の合成干渉縞を検出する干渉縞検出素子と、
前記合成干渉縞から、前記第1測定光路長と前記第2測定光路長との光路差に応じて変動する干渉縞成分を抽出する抽出モジュールと、
前記干渉縞成分から、前記第1測定点と前記第2測定点の高さの差を算出する算出モジュールとを備え、
前記第1光学素子及び前記第2光学素子が、前記第1検査光と前記第2検査光の干渉、前記第1検査光と前記第2参照光の干渉、前記第1参照光と前記第2検査光の干渉、及び前記第1参照光と前記第2参照光の干渉を妨げ、
前記抽出モジュールが、前記合成干渉縞のスペクトルの包絡線を算出することを特徴とする光干渉式測定装置。 - 前記第1半透鏡が、前記第1測定点に対して前記照射光のコヒーレンス長の半分よりも短い第1の測定距離をおいて配置されることを特徴とする請求項1に記載の光干渉式測定装置。
- 前記第2半透鏡が、前記第2測定点に対して前記照射光のコヒーレンス長の半分よりも短い第2の測定距離をおいて配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の光干渉式測定装置。
- 前記抽出モジュールが、前記包絡線の極値点の間隔を抽出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光干渉式測定装置。
- 前記照射光の波長成分を選択的に透過させる分光器を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光干渉式測定装置。
- 前記第1検査光、前記第1参照光、前記第2検査光、及び前記第2参照光のそれぞれの波長成分を選択的に透過させる分光器を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光干渉式測定装置。
- 前記光源が、前記照射光の波長を変化させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光干渉式測定装置。
- 前記合成干渉縞のスペクトル分布から前記照射光のスペクトル分布を除去する補正モジュールを更に備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光干渉式測定装置。
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