JP4891946B2 - 防水層の施工方法、アスファルトパネルの製造方法及びアスファルトパネル用型枠 - Google Patents
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また例えば、図17に示す従来の防水層の施工方法2は、一対のアスファルトパネル103,104の端面同士を突き合わせて、この突合せ面106に沿って被覆材105を張り付けて隣り合うアスファルトパネルを連結し、防水層110を形成している。
前記敷設工程では、隣り合う前記アスファルトパネルの前記連結段部同士を重ね合わせ、前記アスファルトパネル同士の下面及び上面をそれぞれ面一に形成することを特徴とする。
本発明の最良の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、第一実施形態に係る防水層を示した斜視図である。図2の(a)は、防水層の中央側に配置されるアスファルトパネルを示した斜視図であり、(b)は、防水層の端部側に配置されるアスファルトパネルを示した斜視図である。図3は、図2の(a)に係るアスファルトパネルを示した側面図である。なお、説明における上下、左右、前後は、図1の矢印に従う。
なお、本実施形態では、防水層Uを貯水池に用いる場合を例に説明するが、これに限定されるものではなく、例えば、堤防、調整池、ダム、水路等に形成してもよい。
まず、アスファルトパネル10,30の詳細な構成について説明する。
第一実施形態に係るアスファルトパネル10は、図2の(a)に示すように、アスファルト系材料からなり、平面視長方形を呈する薄い板状部材である。アスファルトパネル10は、本実施形態では主として防水層Uの中央側に敷設される。
本体部11の下面11dと、連結段部12の下面12dとは面一に形成されており、本体部11の上面11cと、連結段部13の上面13cとは面一に形成されている。また、アスファルトパネル10の左右両側面15,15(本体部11、連結段部12,13の両側面)はそれぞれ面一に形成されている。
アスファルトパネル10は、中央部分に形成された芯材層21と、芯材層21の上面及び下面に形成された繊維層22(22a,22b)と、繊維層22aの上面及び繊維層22bの下面に形成された保護層23(23a,23b)と、保護層23aの上面及び保護層23bの下面に形成された付着防止層(図示省略)とを有する。
また、図3に示すように、以下の説明においては、アスファルトパネル10のうち下半分の下層部を下層部A、上半分の上層部を上層部Bともいう。
次に、防水層Uの施工方法について説明する。図4は、第一実施形態に係る防水層の施工方法を示した側面図であって、(a)は、敷設前の状態を示し、(b)は、図1のX1−X1線断面図、(c)は、図1のX2−X2線断面図を示す。
また、図4の(c)に示すように、アスファルトパネル10bとアスファルトパネル10cとが左右軸方向に突き合わせて形成された面を突合せ面18とする。突合せ面18の平面線形は、鉛直方向に延びる直線形状を呈する。
次に、アスファルトパネルの製造方法について説明する。図5は、第一実施形態に係るアスファルトパネル用型枠を示した斜視図であって、(a)は、分解図、(b)は、合体図を示す。図6は、第一実施形態に係るアスファルトパネル用型枠を示した側断面図である。図7は、第一実施形態に係るアスファルトパネルの製造工程を示した工程図である。なお、図5乃至図7は、説明を分かりやすくするため、実際の型枠とは一部縮尺を変えて示している。
したがって、図5の(b)及び図6に示すように、有底第一型枠51と、第二型枠52とを重ね合わせて断面視すると、第一中空部57及び第二中空部60が連通する連通領域Mと、被覆部59によって第一中空部57の上方が覆われた被覆領域Lと、第二中空部60のみからなる開放領域Nとに分けられる。
これにより、アスファルトパネル用型枠50にアスファルト系材料を流し込むと、連通領域Mによってアスファルトパネル10の本体部11が成形され、被覆領域Lによってアスファルトパネル10の連結段部12が成形され、開放領域Nによってアスファルトパネル10の連結段部13が成形される。
まず、準備工程では、有底第一型枠51のみを用意して、有底第一型枠51を予め高温養生しておく。予め高温養生することにより、流入するアスファルト系材料の早期の硬化を防ぐことができるため、アスファルトパネル10の各積層間の密着性を高めることができる。
ここで、第二型枠52を設けることにより、芯材層21b及び土台部56の上面を底面とし、上方に開放した第二中空部60’が形成される。また、第二型枠52の被覆部59によって芯材層21bの一部が覆われる。
即ち、図8の(b)に示すように、アスファルトパネル用型枠50’は、有底第一型枠51’と第二型枠52とから形成されている。第二型枠52は、アスファルトパネル用型枠50の第二型枠52と同等である。一方、有底第一型枠51’は、底部53と、第一枠状部55’とから形成されている。第一枠状部55’には土台部が形成されていない点でアスファルトパネル用型枠50と相違する。第一枠状部55’には、平面視矩形の枠部材が底部53の外縁に沿って形成されている。
次に本発明の第二実施形態に係るアスファルトパネルについて説明する。図9は、第二実施形態に係るアスファルトパネルを示した図であって、(a)は、斜視図、(b)は、平面図、(c)は、(b)のX3−X3線断面図である。
第二実施形態に係るアスファルトパネル70は、本体部及び連結段部の形状において第一実施形態のアスファルトパネルと相違する。なお、第一実施形態のアスファルトパネルと共通する部分については説明を省略する。
第二実施形態に係るアスファルトパネル70は、図9の(a)乃至(c)に示すように、肉厚部分である本体部71(ハッチングで示す部分)と、本体部71の端部から前後軸方向及び左右軸方向に延設された連結段部72及び連結段部73とを有する。即ち、アスファルトパネル70は、平面視正方形を呈する板状の下層部C及び上層部Dを上下に積層させ、両者の対角線を重ねつつ、当該対角線の延長線上にずらして配置されている。
なお、本実施形態では、平面視正方形を呈する板状の下層部C及び上層部Dの一辺を100cm、本体部71の一辺を80cmに設定したが、当該寸法は適宜変更しても構わない。
次に、アスファルトパネル70を用いた防水層の施工方法について説明する。図10は、第二実施形態に係る防水層の敷設方法を示した斜視図である。図11は、第二実施形態に係る防水層を示した平面図である。図12の(a)は、図11のX4−X4線断面図を示し、(b)は、図11のX5−X5線断面図を示す。
前記した第一実施形態では、図1に示すように、一のアスファルトパネルの連結段部に対して一のアスファルトパネルの連結段部を重ね合わせて防水層Uを形成したが、本実施形態では、3つのアスファルトパネルの連結段部に対して、一のアスファルトパネルの連結段部を重ね合せて防水層U1を形成していくことを特徴とする。
次に、アスファルトパネル70の製造方法について説明する。図13は、第二実施形態に係るアスファルトパネル用型枠を示した斜視図であって、(a)は、分解図、(b)は、合体図を示す。図14は、第二実施形態に係るアスファルトパネル用型枠を示した図であって、(a)は、平面図、(b)は、(a)のX6−X6線断面図である。
したがって、図13の(b)及び図14に示すように、有底第一型枠81と、第二型枠82とを重ね合わせて断面視又は平面視すると、第一中空部87及び第二中空部90が連通する連通領域M’と、被覆部89によって第一中空部87が覆われた被覆領域L’(図14の(a)のハッチング部分)と、第二中空部90のみからなる開放領域N’とに分けられる。
次に、本発明の第三実施形態に係るアスファルトパネルについて説明する。アスファルトパネルは、前記した第一実施形態及び第二実施形態の形状に限定されるものではなく、適宜変形が可能である。図15の(a)は、第三実施形態に係るアスファルトパネルを示した側面図、(b)は、第三実施形態に係るアスファルトパネルを用いて形成された防水層を示す。
11 本体部
12 連結段部
13 連結段部
17 突合せ面
30 アスファルトパネル
50 アスファルトパネル用型枠
51 有底第一型枠
52 第二型枠
U 防水層
Claims (3)
- 複数のアスファルトパネルを用いて形成する防水層の施工方法であって、
アスファルトパネル用型枠を用いて前記アスファルトパネルを製造するアスファルトパネル製造工程と、
製造されたアスファルトパネルを敷設する敷設工程と、を含み、
前記アスファルトパネル用型枠は、平板状の底部と、この底部の上に設けられ、第一中空部を備えた第一枠状部と、この第一枠状部の上に設けられ第二中空部を備えた第二枠状部と、を有し、前記第二枠状部は、前記第一中空部の端部側の一部を覆う被覆部を備え、前記アスファルトパネル製造工程では、前記アスファルトパネル用型枠に材料を流し込むことにより肉厚の本体部と、この本体部の少なくとも一方の端部に延設され前記本体部よりも肉薄の連結段部と、を有する前記アスファルトパネルを成形し、
前記敷設工程では、隣り合う前記アスファルトパネルの前記連結段部同士を重ね合わせ、前記アスファルトパネル同士の下面及び上面をそれぞれ面一に形成することを特徴とする防水層の施工方法。 - アスファルトパネル用型枠を用いてアスファルトパネルを製造するアスファルトパネルの製造方法であって、
前記アスファルトパネル用型枠は、平板状の底部と、この底部の上に設けられ、第一中空部を備えた第一枠状部と、この第一枠状部の上に設けられ第二中空部を備えた第二枠状部と、を有し、前記第二枠状部は、前記第一中空部の端部側の一部を覆う被覆部を備え、
前記アスファルトパネル用型枠に材料を流し込むことにより、肉厚の本体部と、この本体部の少なくとも一方の端部に延設され前記本体部よりも肉薄の連結段部と、を有する前記アスファルトパネルを成形することを特徴とするアスファルトパネルの製造方法。 - 肉厚の本体部と、この本体部の少なくとも一方の端部に延設され前記本体部よりも肉薄の連結段部と、を有するアスファルトパネルを成形するアスファルトパネル用型枠であって、
平板状の底部と、
この底部の上に設けられ、第一中空部を備えた第一枠状部と、
この第一枠状部の上に設けられ第二中空部を備えた第二枠状部と、を有し、
前記第二枠状部は、前記第一中空部の端部側の一部を覆う被覆部を備えていることを特徴とするアスファルトパネル用型枠。
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