JP4891834B2 - 分割ステータ、ステータ、モータおよび分割ステータの製造方法 - Google Patents

分割ステータ、ステータ、モータおよび分割ステータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータの構成部材に利用される分割ステータとその製造方法、並びにその分割ステータを用いたステータおよびモータに関するものである。特に、断面が多角形の巻線をティースの外側に複数層に巻回したモータ用分割ステータにおいて、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、巻線の絶縁被覆に損傷が生じにくいモータ用分割ステータに関するものである。
モータの構成部材として、図4(A)に示すように、磁性材料からなるコア100と、巻線を巻回して形成したコイル200とを備えるステータが広く知られている。例えば、このステータは、複数の分割コア100を環状部材Rにて組み合わせて構成されたもので、各分割コア100は、図4(B)に示すように、四角柱状のティース101と、ティース101の一端側にほぼ直交するように設けられたヨーク102と、ティース101の他端側に設けられたつば部103とからなるT字状部材である。ティース101の外周、つまりヨーク102とつば部103との間には、図4(C)に示すように、金属線に絶縁被覆を形成した巻線201が巻回されてコイル200が構成される。この図では、分割コア100の左側部分にのみ巻線201(コイル200)を配した状態を示しており、右側部分の巻線は省略しているが、実際には右側部分にも巻線が存在する。そして、コイル200を形成した複数の分割コア100(その各々を分割ステータと呼ぶ)を、ヨーク102が隣接し、ティース101が内周側に向くように環状に配置することでステータを構成している。その際、各ティース101の外周面のうち、隣接するコイル同士が対向する側の面をコイルサイド面101S、ステータの軸方向に向く側の面をコイルエンド面101Eという。
ところで、ティース101に巻線201を巻回してコイル200を形成する場合、いわゆる整列巻きといわれる巻回方法が一般に採用されている。この巻回方法は、巻線201をティース101の一端側から他端側方向に向かって巻回し、ティース101の他端側でターンの進行方向を反転して、先に巻回された巻線201の上に巻線201を積み重ねながら他端側から一端側まで巻回していく。そして、この一連の巻回動作を繰り返すことによって巻線201を所望の複数層に巻回する。
巻線を整列巻きした際、断面が円形状の巻線を用いると、巻線間の隙間が大きく占積率が低下する。占積率とは、ヨーク102、ティース101およびつば部103で囲まれるスロット104の断面積内に存在する巻線201の導体面積の占める割合を言う。そこで、断面が多角形状の巻線を用いることで巻線間の隙間を小さくし、占積率を向上させることが提案されている。巻線の断面形状としては六角形や四角形が知られている(例えば特許文献1)。
例えば、断面が正六角形の巻線を整列巻きする場合、図5(A)に示すように、コイルサイド面101Sでは、巻線間の隙間をなくすために、巻線201の断面を形成する正六角形の対角線がコイルサイド面101Sに実質的に垂直となるように巻線201が配置される。この巻線は、そのままの向きでコイルエンド面に移行されるため、図5(B)に示すように、コイルエンド面101Eでも同様に巻線201の断面を形成する正六角形の対角線がコイルエンド面101Eに実質的に垂直となる。しかし、コイルエンド面101Eでは、図6に示すように、下層の巻線201と上層の巻線201とが交差して巻線の層が変わる箇所(この交差箇所が生じるティースの面をクロス面101Cという)が生じる。このクロス面101Cにおける巻線201の交差箇所(図6のY-Y断面)では、下層の巻線201の角部と上層の巻線201の角部とがほぼ点接触するように巻回されることとなり(図5(B)参照)、巻線201の絶縁被覆が損傷することがある。
このような巻線の損傷を低減するため、例えば特許文献2に記載の技術が提案されている。この技術は、クロス面において、巻線の断面形状を部分的に平角から丸形にすることで、巻線の角部同士が接触することを回避し、巻線の絶縁被覆の損傷を低減している。
特開2005−204422号公報(図1、図10) 特開2000−197294号公報
しかし、特許文献2の技術であっても、次のような問題があった。
(1)巻線の断面形状を塑性変形させるので、絶縁被覆が損傷することがある。
特許文献2の技術では、丸形の巻線をティースに巻回する前に平角に圧延装置で塑性変形させ、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所において、巻線の断面が平角とならないように圧延装置の駆動を規制している。しかし、巻線の長手方向の一部に断面形状の異なる箇所を形成しようとすれば、巻線に対して何らかの塑性加工が必要になり、その塑性加工時に巻線の絶縁被覆が損傷する可能性が高い。
(2)クロス面においてのみ巻線の断面形状を丸形に制御することが困難である。
巻線の長手方向のうち、クロス面において、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所でのみ巻線の断面形状を平角から丸形に変形させるのは非常に困難である。先に述べた圧延装置の制御を行えば、理論的には巻線の断面を部分的に変えることができるが、そもそもこのような圧延装置の制御に加え、断面が丸形の部分がクロス面の適切な位置となるように巻線を巻回することも容易ではない。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、巻線の絶縁被覆が損傷しにくいモータ用分割ステータ、その分割ステータを用いたステータおよびその分割ステータを用いたモータを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、巻線の絶縁被覆が損傷しにくいモータ用分割ステータの製造方法を提供することにある。
本発明は、クロス面における各層の巻線の断面の向きを変えることで、クロス面において積層される巻線同士が面接触するように巻回することで上記の目的を達成する。
本発明モータ用分割ステータは、ティースを有するコアと、ティースの外側に複数層に巻回される断面が多角形の巻線とを備える。この巻き線は、断面形状が多角形で、角部と辺部とを備える。また、このティースはコイルサイド面とコイルエンド面とを備る。コイルサイド面側では、巻線がその角部をコイルサイド面に向けて巻回されている。そして、コイルエンド面側において、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触するように巻回されてなることを特徴とする。
この構成によれば、クロス面において、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触するため、巻線の角部同士が接触することがなく、巻線の絶縁被覆の損傷を回避することができる。
また、巻線の断面形状を長手方向で部分的に変える必要もないため、断面形状を部分的に変えるための塑性加工も必要なく、巻線の絶縁被覆の損傷を回避することができ、塑性加工のための煩雑な制御も必要ない。
本発明モータ用分割ステータにおいて、巻線の断面形状は正六角形であることが好ましい。
巻線の断面形状が正六角形であれば、多層に整列巻きした各ターン同士を面接触するようにコイルを形成でき、巻線間の隙間を極小化して占積率の低下を抑制することができる。
本発明モータ用分割ステータにおいて、巻線の断面形状は四角形であることが好ましい。
巻線の断面形状が四角形である場合も、多層に整列巻きした各ターン同士を面接触するようにコイルを形成でき、巻線間の隙間を極小化して占積率の低下を抑制することができる。特に、ティースへの巻回のし易さなどを考慮すると、巻線の断面形状を正方形とすることが好適である。
また、本発明モータ用分割ステータにおいて、前記巻線が単線巻きされてなることが好ましい。
ティースに巻線を巻回する場合、1本の巻線を繰り出して巻回する単線巻きと、複数本の巻線群を並列した状態で繰り出して巻回する複線巻きとがある。本発明分割ステータは、後述する製造方法で述べるように、巻線をねじることにより得られる。複線巻きであれば、巻線群の単位でねじると、各巻線が撚り合わされてしまい、並列した状態を保持してティースに巻回することが難しい。その点、単線巻であれば、巻線をねじりながら巻回しても、複線巻きの場合のような問題がなく、容易に巻回作業を行なうことができる。
一方、本発明モータ用ステータは、上述したいずれかのモータ用分割ステータを複数並列して環状に組み合わせてなることを特徴とする。
本発明モータ用分割ステータを複数並列して環状に組み合わせれば、クロス面における巻線の絶縁被覆の損傷が生じにくいステータを構成することができる。
また、本発明モータは、上述したいずれかのモータ用分割ステータを備えることを特徴とする。
本発明モータ用分割ステータを複数並列して環状に組み合わせれば、クロス面における巻線の絶縁被覆の損傷が生じにくいモータを構成することができる。
以上のようなモータ用分割ステータは、例えば次のような本発明製造方法により得ることができる。
この製造方法は、コイルサイド面とコイルエンド面とを有するティースの外側に、断面形状が多角形の巻線を複数層に巻回するモータ用分割ステータの製造方法である。ここで、コイルサイド面には、巻線をその角部がコイルサイド面に向くように巻回する。一方、コイルエンド面では、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触するように巻線をねじって巻回する。
この構成によれば、巻線の巻回時に、クロス面上で巻線をねじることで、容易に下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触する状態を形成することができる。そのため、クロス面で巻線の角部同士が接触することを回避でき、巻線の絶縁被覆の損傷を防止することができる。
また、巻回時に巻線をねじるという簡単な手法でクロス面において巻線の角部同士が接触することを回避でき、巻線の断面形状を長手方向で部分的に変える必要もない。そのため、断面形状を変えるための塑性加工も必要なく、巻線の絶縁被覆の損傷を回避することができ、塑性加工のための煩雑な制御も必要ない。
この製造方法において、巻線の断面形状が正六角形であれば、コイルエンド面を巻線が渡る間に巻線をねじる角度は60°であることが好ましい。
ティースのコイルサイド面において、巻線を構成する正六角形の対角線がティースの表面に対して実質的に垂直となるように巻回されていた場合、クロス面を巻線が渡る間に巻線を60°ねじって巻回すると、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触する状態を容易に形成できる。
その他、本発明製造方法において、巻線の断面形状が四角形であれば、コイルエンド面を巻線が渡る間に巻線をねじる角度は90°であることが好ましい。
ティースのコイルサイド面において、巻線を構成する四角形の対角線がティースの表面に対して実質的に垂直となるように巻回されていた場合、クロス面を巻線が渡る間に巻線を90°ねじって巻回すると、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触する状態を容易に形成できる。
本発明モータ用分割ステータによれば、クロス面において、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触するため、巻線の角部同士が接触することがなく、巻線の絶縁被覆の損傷を回避することができる。
また、本発明モータ用分割ステータの製造方法は、多角形の巻線をティースに巻回する際、その巻線にねじりを加えて巻回することで、クロス面において積層される巻線の角部同士が接触しない分割ステータを容易に形成することができる。
以下、本発明の構成要件をより詳しく説明する。
<分割コア>
分割コアは磁性材料で形成されていればよい。具体的には、電磁鋼板を積層して構成した分割コアや、軟磁性体の圧粉体で構成した分割コアが挙げられる。分割コアの形態としては、巻線を巻回できる形態であればよい。例えば、四角柱状のティースを有する分割コアが挙げられる。特に、ティースの一端側にヨークが形成され、他端側につば部が形成された分割コアが好適に利用できる。通常、ヨークおよびつば部はティースの長手方向に対して直行する方向に突出する。とりわけ、ティースの全周にわたって突出するヨークを備える分割コアが好適に利用できる。そして、ヨーク、ティースおよびつば部で囲まれる空間に巻線が巻回されて収納される。
<巻線>
巻線は、金属線の表面に絶縁被覆を形成したものが用いられる。金属線は、断面形状が正六角形や四角形のものが利用できる。特に、四角形の代表例としては正方形が挙げられる。絶縁被覆としては、エナメルなどが挙げられる。
<巻線の巻回方法>
巻線は分割コアのティース上に整列巻きされる。その際、ティースのコイルサイド面では、巻線の角部がコイルサイド面に面するように巻線を巻回する。例えば、巻線の断面を形成する多角形の対角線がコイルサイド面と実質的に垂直となるように巻線を巻回し、各ターンの巻線同士が面接触し、巻線の間に隙間が形成されないようにする。それにより、占積率を向上させることができる。
一方、コイルエンド面のうちクロス面では、巻線の辺部がクロス面に面するように巻線を巻回する。つまり、コイルサイド面からクロス面に移行する巻線をねじって巻回する。それにより、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触するように巻線が巻回されることになる。その結果、巻線同士が角部で接触して絶縁被覆が損傷することが防止される。
巻線をねじる方向は一方向とする。下層の巻線と上層の巻線とが交差する箇所でのみ一方向にねじり、この箇所を過ぎると巻線の断面の向きを戻して巻回することも理論上は考えられるが、ねじられた巻線の断面の向きを保持することが難しく、実用的とは言い難い。それに対して一方向へのみ巻線をねじって巻回することにより、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所でのみ巻線の断面の向きを容易に変更させることができる。
巻線をねじる角度は、巻線の断面形状に応じて適宜調整する。例えば、正六角形の巻線であれば、30°巻回することで巻線の断面の向きを変える。また、正方形の巻線であれば、45°巻回することで巻線の断面の向きを変える。
<インシュレータ>
分割コアの表面には、通常、絶縁材料から形成されるインシュレータが配置される。分割コアの表面にインシュレータを配置して、そのインシュレータ上に巻線を巻回することで、巻線と分割コアとの間にインシュレータを介在させ、万一巻線の絶縁被覆が損傷しても、分割コアと巻線との絶縁を確保することができる。
インシュレータを形成する絶縁材料としては、PPS(Poly Phenylene Sulfide ポリフェニレンスルフィド)、LCP(Liquid
Crystal Polymer 液晶ポリマー)などの樹脂が挙げられる。これらの樹脂にガラス(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸化チタンなどの無機充填材を添加させてインシュレータを形成すると、インシュレータ自体の放熱性を向上できる。
<ステータおよびモータ>
上述した分割ステータを組み合わせてステータを構成し、あるいはこのステータを用いてモータを構成することができる。分割ステータ同士を環状に組み合わせるには、環状部材を用いて、その環状部材の内側に分割ステータを配することが好適である。本発明分割ステータを用いて形成されるステータは、インナーロータ型モータのステータや、アウターロータ型モータのステータが挙げられる。環状に配された各分割ステータは、個々のコイルをつくる巻線端部を接続し、集中巻き構造とすることが好ましい。
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
<実施例1:正六角形>
まず、断面が正六角形の巻線を分割コアに巻回した本発明分割ステータを図1、図2および図4に基づいて説明する。
この分割ステータも、図4の分割ステータと同様に、分割コア100の外周に巻線を巻回してコイル200を形成したものである。この分割ステータを複数並列して組み合わせることで、図4に示したように、環状のステータが構成される。
分割コア100は、図1および図2に示すように、軟磁性体粉末の圧粉成型体で構成されており、四角柱状のティース101と、ティース101の一端に一体に形成されるヨーク102と、ティース101の他端に形成されるつば部103とからなるT字状部材である。ただし、ここでの分割コアのヨーク102は、ティース101の全周にわたって外周方向に突出している。
このティース101における巻線201の巻回面のうち、複数の分割ステータを並列したときにコイル同士が隣接する側の一対の面がコイルサイド面101Sとなり、残りの一対の面がコイルエンド面101Eとなる。さらに、一対のコイルエンド面101Eのうちの一方が、図1に示すように、下層の巻線201と上層の巻線201とが交差して巻線の層が変わるクロス面101Cとなる。
一方、巻線201は、銅線の表面にエナメルの絶縁被覆を形成したものである。本例では、断面形状が正六角形の巻線を用いている。そして、この巻線をティース101の外周に単線巻きする。以下の説明では、この巻線表面のうち、平面で構成される箇所、つまり断面において正六角形の辺で構成される箇所を辺部201Sとし、この平面同士が付き合わされた稜線で構成される箇所、つまり断面において正六角形の頂角で構成される箇所を角部201Cとする(図2(B))。
巻線201は、例えば分割コア100のつば部103側から導入され、クロス面101Cから巻き始めて、ヨーク102側に巻線201のターンが進行するようにティース101の外周に巻回される。そして、ヨーク102に巻線201のターンが達すると、クロス面101Cで下層の巻線201に上層の巻線201を乗り上げ、この上層のターンがヨーク側からつば部側に進行するように巻線201の巻回を行う。以下同様に、この巻回作業を繰り返すことで、ティース上に多層に巻線201を巻回し、最終的にヨーク102側から巻線201を引き出す。
ここで、本発明の分割ステータが従来の分割ステータと最も相違する点は、クロス面101Cにおける巻線201の断面の配列方向である。ティースのコイルサイド面101Sおよび図1におけるX-X断面、Z-Z断面においては、コイルサイド側の巻線の配置(図2(A))と同様、巻線を構成する正六角形の対角線がティース101の表面に対して実質的に垂直となるように巻線201が巻回されている。つまり、各ターンの巻線同士は辺部201S同士による面接触をして隣接されている。そのため、巻線同士の間に生じる隙間を実質的になくし、コイルサイド側における占積率を高くすることができる。
一方、このコイルサイド側の巻線がコイルエンド側に移行された際、クロス面101Cでは巻線201をねじって巻回する。具体的には、一方のコイルサイド面101Sからクロス面101Cの幅方向の中間までに巻線201を30°ねじり、この中間から他方のコイルサイド面101Sまでの間にさらに巻線201を30°ねじって巻回する。つまり、クロス面101Cを通過するまでの間に巻線201に与えられるトータルのねじり角度は60°となる。この巻線201のねじりは、巻回時に巻線201の供給方向に対する分割コア100の配置角度を変えることなどの簡易な手法で実現することができる。
この巻回により、クロス面幅方向の中間部(図1のY-Y断面)で巻線201の断面を見た場合、辺部201Sがクロス面101Cに平行に位置し、かつ各巻線201は辺部201S同士の面接触によって積層されることになる(図2(B))。そのため、巻線201の角部201C同士が接触して積層されることがなく、この角部201C同士の接触による絶縁被覆の損傷を抑制することができる。このとき、ティース101の長さ方向(図2の左右方向)に隣接する各巻線201は角部201C同士が接触して巻回されることになるが、巻回時に、この隣接する巻線201同士が互いに押し付けられる力はさほど強くなく、かつ巻線同士が交差していないため、角部201C同士の接触は線接触となるため、この角部201Cでの絶縁被覆の損傷はほとんど生じない。そして、クロス面101Cを経た巻線201は他方のコイルサイド面101S側に移行される。
また、この巻線201の巻回の結果、コイルエンド側の巻線間には隙間が形成される。ただし、占積率は、隣接する分割ステータのコイル200同士が近接して対面するコイルサイド側が重要なため、コイルエンド側の巻線同士の間に間隔が生じても実質的に支障はない。むしろ、本発明分割ステータの構成によれば、コイルエンド側において、巻線断面の対辺間隔を巻線201の高さとして積層するため、対角間隔を巻線201の高さとして積層する場合に比べて、巻線201の積層方向の高さを小さくすることができる。
なお、図2では省略しているが、通常、分割コア100とコイル200との間にはインシュレータが介在されている。インシュレータは、プラスチックなどの絶縁材料で構成され、射出成形により分割コアの外面形状に沿った形状に成形された薄型部材である。このインシュレータは、巻線を整列巻きしたときのコイルの内周形状に沿った形状とすることが好ましい。例えば図2(A)ではコイルサイド面101Sと巻線201との間に生じる山形の空間を埋めるようなインシュレータとすれば、巻回時の巻線201の位置ずれを抑制できる。
<実施例2:正方形>
次に、断面が正方形の巻線を分割コアに巻回した本発明分割ステータを図3に基づいて説明する。
本例の分割ステータは、巻線の断面形状が正方形である点を除いて実施例1と同様の構成であるため、以下の説明では実施例1との相違点を中心に説明する。
本例でも、図3に示すように、コイルサイド面101Sでは巻線201を構成する正方形の対角線がティース101の表面に対して実質的に垂直となるように巻線201が巻回され、巻線間の隙間をなくして占積率を高くすることができる。
一方、クロス面101Cでは、一方のコイルサイド面101Sからクロス面101Cの幅方向の中間までに巻線を45°ねじり、この中間から他方のコイルサイド面101Sまでの間にさらに巻線を45°ねじって巻回する。つまり、クロス面101Cを通過するまでの間に巻線に与えられるトータルのねじり角度は90°となる。
本例の場合も、クロス面幅方向の中間部で巻線201の断面を見た場合、辺部201Sがクロス面101Cに平行に位置し、かつ各巻線201は辺部201S同士の面接触によって積層されることになる。そのため、巻線201の角部201C同士が接触して積層されることがなく、この角部201C同士の接触による絶縁被覆の損傷を抑制することができる。
本発明モータ用分割ステータは、ステータ及びモータの構成部材に好適に利用することができる。この分割ステータを備えるステータ及びモータは、電気自動車やハイブリッド自動車などの高出力が要求されるモータに好適に利用することができる。
本発明実施例1の分割ステータにおけるクロス面の巻線の配置を示す概略平面図である。 本発明実施例1におけるティースの外周に巻回された巻線の配置を示し、(A)はコイルサイド面側における巻線の配置を示す断面図、(B)はクロス面(コイルエンド面)側中央における巻線の配置を示す断面図である。 本発明実施例2におけるティースの外周に巻回された巻線の配置を示し、(A)はコイルサイド面側における巻線の配置を示す断面図、(B)はクロス面(コイルエンド面)側中央における巻線の配置を示す断面図である。 (A)はステータの一例を示す概略部分構成図、(B)はそのステータを構成する分割コアの斜視図、(C)はその分割コアにコイルを形成した状態のB図X-X断面図である。 従来の分割ステータにおける巻線の配置を示し、(A)はコイルサイド面側の巻線の配置を示す断面図、(B)はクロス面(コイルエンド面)側の巻線の配置を示す断面図である。 分割ステータにおけるクロス面の巻線の配置を示す概略平面図である。
符号の説明
100 分割コア 101 ティース 102 ヨーク 103 つば部
101S コイルサイド面 101E コイルエンド面 101C クロス面
104 スロット
200 コイル 201 巻線 201S 辺部 201C 角部
R 環状部材

Claims (9)

  1. ティースを有するコアと、ティースの外側に複数層に巻回される巻線とを備えるモータ用分割ステータであって、
    前記巻線は、断面が多角形で、角部と辺部とを備え、
    前記ティースはコイルサイド面とコイルエンド面とを備え、
    前記コイルサイド面側では、巻線がその角部をコイルサイド面に向けて巻回され、
    前記コイルエンド面側において、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触するように巻回されてなることを特徴とするモータ用分割ステータ。
  2. 前記巻線の断面形状が正六角形であることを特徴とする請求項1に記載のモータ用分割ステータ。
  3. 前記巻線の断面形状が四角形であることを特徴とする請求項1に記載のモータ用分割ステータ。
  4. 前記巻線が単線巻きされてなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のモータ用分割ステータ。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のモータ用分割ステータを複数並列して環状に組み合わせてなることを特徴とするモータ用ステータ。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載のモータ用分割ステータを備えることを特徴とするモータ。
  7. コイルサイド面とコイルエンド面とを有するティースの外側に、断面形状が多角形の巻線を複数層に巻回するモータ用分割ステータの製造方法であって、
    コイルサイド面には、巻線をその角部がコイルサイド面に向くように巻回し、
    コイルエンド面では、下層の巻線と上層の巻線とが交差して巻線の層が変わる箇所で、下層の巻線の辺部と上層の巻線の辺部とが面接触するように巻線をねじって巻回することを特徴とするモータ用分割ステータの製造方法。
  8. 前記巻線の断面形状が正六角形で、コイルエンド面を巻線が渡る間に巻線をねじる角度が60°であることを特徴とする請求項7に記載のモータ用分割ステータの製造方法。
  9. 前記巻線の断面形状が正方形で、コイルエンド面を巻線が渡る間に巻線をねじる角度が90°であることを特徴とする請求項7に記載のモータ用分割ステータの製造方法。
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