JP4891429B2 - 酵素電極、酵素電極を有するデバイス、センサ、燃料電池、電気化学的反応装置 - Google Patents

酵素電極、酵素電極を有するデバイス、センサ、燃料電池、電気化学的反応装置 Download PDF

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Description

本発明は、酵素電極に関し、より詳細には、空隙を有する導電性部材に担体と酵素を固定化した酵素電極、酵素電極の製造方法、酵素電極を用いたデバイス、およびその用途に関する。
生細胞内で作られる蛋白質性の生体触媒である酵素は、通常の触媒と比べて温和な条件下で強力に作用する。また、酵素の作用を受けて化学反応を起す物質である基質の特異性が高く、一般に各酵素は、一定基質の一定反応のみを触媒する。酵素のこれらの特性を、電極における酸化還元反応に理想的に利用できれば、低過電圧、高選択性の電極が作成可能となる。しかし、多くの酸化還元酵素の活性中心は、一般に、糖蛋白質の3次元構造の奥深いところに閉じ込められた形態で利用されている場合が多く、酸化還元酵素と電極との間で直接、高速の電子移動を行うことが困難であった。このため、酵素と電極間をメディエータと呼ばれる物質によって電子的に繋ぐ手法が提案されてきた。このメディエータを介して酸化還元酵素反応と電極を繋ぐ手法の導入によって、電極電位による酵素反応の制御や、エネルギー変換素子としての機能が実現可能となった。なかでも、生物燃料電池と呼ばれるデバイスは、通常の白金のような金属触媒を用いた燃料電池とは全く異なり、生体触媒の特徴が電池に反映され、負極では、糖、アルコール、アミン、水素等、正極では、酸素、硝酸イオン、硫酸イオン等、生物が利用する基質が、原理的には全て利用可能であるといった特徴を有する。研究の初期段階では、これら、酵素、およびメディエータは、実験系の簡便性、それぞれの移動の自由度の確保のため電解質溶液中に溶解されていたが、それらの有効利用、系中への漏出防止、および、電極の連続、長期使用の要請にこたえるため、電極に固定化する手法が提案されてきた。酵素、メディエータを導電性部材に固定化する手法としては、担体を使用する手法が挙げられる。担体を使用し、酵素、メディエータを化学的、静電的に固定化する手法は、酵素を物理的に吸着させる手法と比較して、一般に酵素、メディエータの保持能が高く、系外への流出を防止し、酵素電極の繰返し使用を可能にする。
酵素電極の性能を表現する重要な値のひとつに、導電性部材の投影面積あたりの電流値である電流密度が挙げられる。この値が高いと、電流値の検知を原理とするセンサの場合には、検出感度の向上、測定部位の簡便化、検知部位の小型化を図ることができ、また、燃料電池の電極として用いる場合には、出力の向上を図ることができ、電気化学的反応装置として使用する場合には、反応時間の短縮を図ることができる、といった利点がある。
この酵素電極の電流密度は、単位時間に酵素分子が変換する基質分子の数であるターンオーバー数の増加、酵素/メディエータ間の電子移動速度および効率の向上、メディエータ/電極間の電子移動速度および効率の向上、メディエータの電子輸送効率の向上、導電性部材の投影面積あたりの酵素担持量である酵素担持密度を高めること、などによって高くすることができる。
担体を用いた固定化手法の代表として、ポリマーなどの担体中に酵素を包括し、導電性部材表面上に固定化した包括固定化法(図1)が挙げられる。図1は、包括固定によって酵素を固定した状態を概念的に断面図として示したもので、導電性部材からなる基板1上の担体3から形成された層内に酵素2が包括固定されており、例えば4で示される電荷の流れを生じさせることができる。この包括固定化法においては、酵素/基質反応で生じた電荷は、担体中のメディエータに取り出され、メディエータ間の電子ホッピングにより導電性部材近傍まで輸送され、最終的にメディエータと導電性部材間の電荷の授受により外部回路において検出される。ここで、導電性部材の投影面積あたりの酵素担持量を増大させることを目的として、担体量に対する酵素の担持量を単純に増大させても、一般に酵素/担体間の電子移動速度が低下し、電流密度の向上には、限界がある。これに対して、メディエータを用いた包括固定化法においては、酵素を酵素の専有面積を導電性部材の実効表面積で割った量以上に固定しても、担体を通じて電極と酵素間の電荷輸送が可能であるため、担体量を増大させ、担体の厚さを増大させることで、担体量に対する酵素の担持量を増大させることなく酵素の投影面積あたりの酵素担持密度(固定層全体としての酵素の担持量)を向上させることが可能である。しかし、担体を含む層内での電子の拡散は一般的に遅く、担体を介した電子の拡散速度に限界があるため、酵素の担体による固定層が一定の厚さ以上になると電荷の輸送効率が低下する。このため、担体を用いた固定層の厚さは、一定の値以下であることが好ましく、この点を考慮すると、結果として導電性部材の投影面積あたりの酵素担持量の増大による電流密度の向上には、限界がある。包括固定化法を利用した酵素電極の利用については、米国特許第6,531,239号明細書(Hellerら)には、メディエータを分子内に含むポリマーによって酵素を包括固定した酵素電極を用いた燃料電池が開示されている。
また、酵素担持密度を向上させるには、電極の実効表面積を拡大することも有効である。代表的な手法としては、炭素材料からなる粒子とバインダーポリマーからなる導電性部材に酵素を物理的に吸着させる手法(図2)が挙げられる。図2の酵素電極は、バインダーポリマー6を用いて酵素2を導電性部材としての炭素粒子5に固定した層を導電性の基材1の表面に形成した構造を有する。この酵素電極では、例えば矢印4で示される炭素粒子5の粒界7を経由する電荷の流れを得ることができる。この場合、炭素材料の粒子間7での抵抗が高く、また全体の抵抗値も、導電性部材の厚さとともに上昇し、酵素電極の内部抵抗を増大させ、酵素電極の特性を低下させる。このため導電性部材は、一定の厚さ以下で用いることが好ましく、結果として、導電性部材の投影面積あたりの酵素担持量の増大(電極の実効表面積の拡大に起因する増大)、による電流密度の向上には、限界がある。さらに、この場合は、包括固定化法におけるような担体を使用していないため、酵素の保持能が低く、酵素電極の繰返し使用にも限界がある。この手法として、米国特許第4,970,145号明細書(Bennettoら)では、カーボン粒子を白金系金属粒子と共に樹脂で固定化した導電性部材を用いた酵素電極が開示されている。
米国特許第6,531,939号明細書 米国特許第4,970,145号明細書
上述した包括固定化法では、担体を含む層内に酵素を固定した酵素固定層の厚さを増大させることで、酵素と導電性部材間の電子的な接続を保ったまま、酵素の担持量を増大させることが可能であるが、一般的に担体の電子拡散係数が低いことから、酵素固定層が一定の厚さ以上になると電荷の輸送効率が低下するため、酵素固定層の厚さは、一定の値以下であることが好ましく、一般的に、酵素電極の投影面積当たりの酵素担持密度を高くするには限界があった。一方、上述した炭素材料からなる粒子とバインダーポリマーからなる導電性部材に酵素を物理的に吸着させる手法では、炭素材料の粒子間抵抗が高いこと、また抵抗値は、導電性部材と酵素を含む酵素固定層の厚さとともに上昇し、酵素電極の内部抵抗を増大させるため、導電性部材の厚さは、一定の値以下で用いることが好ましい。さらに、この炭素素材からなる粒子を用いる方法では、酵素の固定にバインダーポリマーを使用し、包括固定化法における担体は使用しておらず、酵素の保持能が低いため、たとえばディスポーザル型センサの用途で使用することが好ましい。従って、この固定化方法においても、一般的に、電荷の輸送効率の向上や酵素電極の用途の拡大といった観点において限界がある。
そこで、本発明の目的は、高い酵素担持密度によって電流密度を向上させることが可能な酵素電極などを提供することにある。
本発明に係る酵素電極は、導電性部材及び酵素を有する酵素電極であって、前記導電性部材は、多孔質構造を備え、且つ前記酵素が、前記多孔質構造を構成する孔内に、担体を介して固定されていることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池の一態様は、アノード電極及びカソード電極が多孔質構造を有し、前記アノード電極とカソード電極の少なくとも一方が、前記多孔質構造を構成する孔内に酵素を保持している酵素電極であることを特徴とする。
本発明にかかる酵素電極デバイスは、上記構成の酵素電極と、該酵素電極の有する導電性部材に接続した配線と、を有するものである。
本発明にかかるセンサは、上記構成の酵素電極デバイスを物質を検知するための検知部位として用いることを特徴とするものである。
本発明にかかる燃料電池の他の態様は、アノード電極とカソード電極との間に電解液を保持し得る領域を設けた燃料電池において、これらのアノード電極とカソード電極の少なくとも一方が、上記構成の酵素電極デバイスからなることを特徴とするものである。
本発明にかかる電気電気化学的反応装置は、反応領域と、該反応領域に導入された原料に電気化学的反応を生じさせて目的とする生成物を得るための電極と、を有する電気電気化学的反応装置において、前記電極が、上記構成の酵素電極デバイスであることを特徴とするものである。
本発明にかかる酵素電極の製造方法は、互いに連通する多数の空隙を有し、これらの空隙が更に外部と連通している導電性部材と、前記導電性部材と電子との受け渡しを行うための酵素を固定化させるための担体とを用意する工程と、前記導電性部材の空隙内への前記担体の固定化に伴って前記酵素を前記空隙内に固定する工程と、を有することを特徴とする酵素電極の製造方法である。
本発明によれば、導電性部材が有する外部と連通する多数の空隙中に、担体により酵素を固定しており、比表面積の大きい導電性部材内に高い酵素担持密度を確保するによって電流密度を向上させることが可能な酵素電極を提供することができる。
特に、板状あるいは層状に酵素電極を形成した場合に厚さを大きくした場合でも酵素と導電性部材との間隔が増大せず、酵素と導電性部材間の電子の移動効率の低下が抑制される。
包括固定化法を用いた酵素電極の概念図である。 カーボン粒子を部材に使用した酵素電極の概念図である。 空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極の概念図である。 三極セルの構造を示す図である。 センサの基質濃度-電流密度の関係を示す図である。 センサの基質濃度-電流密度の関係を示す図である。 二極セルの構造を示す図である。 五層式フローセルの構造を示す図である。 本発明に適用できる多孔質状の導電性部材の例である。
次に本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
本発明の好ましいひとつの形態における酵素電極は、空隙を有する導電性部材と、その空隙内に、導電性部材と電子の受け渡しを行うための酵素とその酵素を固定化させるための担体とを有することを特徴とする。この電極は、酵素の固定化に担体を使用することで、酵素を導電性部材に安定に固定化することが可能であり、また、導電性部材の実効表面積当たりの酵素担持密度を高くすることが可能であり、その結果、安定性、電流密度を向上させることができる。この酵素電極は、互いに対向する2つの作用面を少なくとも有し、かつこれらの一方の面から他方の面に導電性部材の有する多数の空隙を介して液体が透過可能である構造とすることができる。例えば、板状(あるいは膜状や層状)の導電性部材を用いて、その対向する2面(厚み方向で対向する表面及び裏面)に空隙の開口を保持して作用面(電極と相互作用を起す成分を含む液体との接触面)とし、これらの作用面の一方から他方へ液体が透過できる構成とすることができる。あるいは、このような形状の導電性部材の側面でも空隙の開口を保持して側面からの液体の浸透及び他の面への透過を可能としてもよい。
さらに、導電性部材の投影面積と比較して、広い実効面積、高い導電性を持つ、空隙を有する導電性部材を使用することで、酵素と導電性部材間の距離を増大させることなく、また、電極全体としての抵抗をほとんど増大させることなく酵素電極の厚みを向上させることが可能であり、その結果、電流密度を向上させることが可能となる。図3に本発明の空隙を有する導電性部材とその空隙内に、導電性部材と電子の受け渡しを行うための酵素とその酵素を固定化させるための担体とを有する酵素電極の概念図(断面図)を示す。図3の酵素電極は、導電性部材8の有する多数の空隙内に酵素2が担体3により固定されており、例えば矢印4で示される電荷の移動を得ることができる。なお、図3の各空隙は、不図示の空隙を介して外部と連通している。
更に、酵素電極に、電子の授受を行う配線を接続することで各種用途に利用できる酵素電極デバイスを得ることができる。このデバイスは、上記の酵素電極を酵素電極反応の反応極として使用し、上記の板状(あるいは膜状または層状)の酵素電極を単層で、あるいは、その複数を用いて構成することができる。その複数を用いる場合は、互いの表面と裏面が対向するように積層配置することができる。なお、複数の場合は、各酵素電極の特性を均一としても、異なる特性の酵素電極の組合せが含まれるようにしてもよい。例えば、後述する燃料電池における場合にように、アノード電極とカソード電極とが交互に配置されるようにすることができる。このデバイスは、電極を単層から多層へと段数を変更することで、要求される電流、電圧、出力に対応することができる。この際、酵素電極の触媒として用いられている酵素は、一般に電気化学の分野で用いられている、貴金属触媒(例えば白金)と比較して、高い基質選択性を有するため、一方の電極と、他方の電極における反応物質を隔離する機構を必要とせず、その結果、デバイスを簡素化することが可能となる。さらに、このデバイスで用いる酵素電極は、電極の導電性部材に空隙を有するため、電解液流路を別段設けなくても導電性部材の空隙を介して、電解液を透過させることが可能で、その結果、デバイスを簡素化することが可能となる。また、外部に電解液の透過を加速する機構を備えることで、基質の供給を増大させ、その結果として、電流密度を増大が可能となる。
本発明の好ましいひとつの形態であるセンサは、酵素電極を単層で用いた、または多層に積層したデバイスを、物質を検知するための検知部位として用いることを特徴とする。
代表的な構成としては、酵素電極を作用電極として、対極とセットで使用し、必要な場合は、参照電極を使用して、酵素電極で(電極に固定した酵素の機能により)検知可能な電流を検知して、これらの電極が接している液体中の物質の検出に利用する構成を挙げることができる。センサの構成は、酵素電極での検知が可能であるものであれば特に制限されない。その一例を図4に示す。この図4のセンサは、アノード(陽極)12、白金線電極13、銀塩化銀参照電極14を有して構成され、それぞれの電極にはリード線15、16、20が配線され、ポテンショスタット18と接続されている。このセンサを、蓋10で密閉可能なウォータージャケットセル9内の電解質11の貯溜領域に配置する。作用電極に電位を印加して定常電流を測定することで、電解質中での基質の検出を行なうことができる。なお、不活性ガス雰囲気での測定が必要な場合は、ガスチューブ20の外部末端のガス吹き込み口19から窒素などの不活性ガスを導入する。また、温度は、温調水流入口21及び温調水排出口22を利用した温度調節用の液体の供給により行なうことができる。このセンサは、電極反応の触媒として用いる酵素に特有の基質の高い選択性に加え、空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極による、高い電流密度によって、検出装置の簡略化、かつ/または、検知部位の小型化が可能となる。このセンサは、酵素電極に用いた酵素の基質に対応する物質の検知を行うことができ、その用途の例としては、グルコースセンサ、フルクトースセンサ、ガラクト−スセンサ、アミノ酸センサ、アミンセンサ、コレステロールセンサ、アルコールセンサ、乳酸センサ、酸素センサ、過酸化水素センサ等が挙げられ、より具体的な応用例としては、血中のグルコース濃度や、乳酸濃度を測定するセンサ、果物の糖度を測定するセンサ、呼吸気中のアルコール濃度を測定するセンサ等が挙げられる。
本発明の好ましいひとつの形態である燃料電池は、酵素電極を単層で用いた、または多層に積層したデバイスを、アノードまたはカソードの少なくとも一方として用いることを特徴とする。更に、多層に積層した構成において、積層方向にアノードとカソードを所定の配列に配置してもよい。代表的な構成としては、燃料となる物質を含む電解液を貯溜し得る反応槽と、反応槽中に所定の間隔で配置されたアノードとカソードとを有し、このアノード及びカソードの少なくとも一方に本発明にかかる酵素電極を用いた構成を挙げることができる。なお、この燃料電池は電解液を補充あるいは循環させるタイプや、電解液の補充や循環をしないタイプとすることができる。この燃料電池は、酵素電極が使用できるものであれば、燃料の種類、構造、機能などは制限されない。この燃料電池は、電極反応の触媒として用いる酵素に特有の高い触媒作用によって、物質を低い過電圧で酸化還元できることにより、高い駆動電圧を得ることが可能であり、また空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極を用いることにより高い電流密度を得ることが可能である。その結果、高出力化、かつ/または、燃料電池を小型化することができる。燃料電池の一例を図8に示す。この図8の燃料電池は、アクリルケース27中に、アノードリード15と接続してい
るアノード12と、カソードリード16と接続しているカソード24と、を多孔質ポリプロピレンフィルム23を介して積層した構成の電極ユニットを配置し、電解液導入口25から電解液を導入し、電解液排出口26から電解液を排出できるようにして、燃料電池として作用させるものである。
本発明の好ましいひとつの形態である電気化学的反応装置は、酵素電極を単層、または多層に積層したデバイスを反応極として用いることを特徴とする。代表的な構成としては、一対の電極と必要に応じて設けられた参照電極とを反応液を貯溜し得る反応層内に配置して、一対に電極間に電流を流して、反応液中の物質に電気化学的反応を起させて目的とする反応生成物、分解物などを得る構成を挙げることができ、一対の電極の少なくとも一方に本発明にかかる酵素電極を用いる。反応液の種類や反応の条件などにかかる装置構成は、酵素電極が利用できるものであれば特に限定されない。例えば、酸化還元反応による反応生成物の取得や、目的とする分解物の取得などに利用できる。一例として、図4及び7に示す構造のものを挙げることができる。図4及び7の装置を電気化学的反応装置とする場合は、先に記載したセンサや燃料電池とした場合とは逆に、リード線に電流や電圧を印加して、電気化学的反応を生じさせて目的とする生産物を得るものである。
電気化学的反応装置は、電極反応の触媒として用いる酵素に特有の基質の高い選択性、触媒能に加え電気化学反応の特徴である、反応の定量性を得ることが可能で、その結果、高選択的、高効率で定量的に制御可能な反応装置を製作することが可能となる。この電気化学的反応装置は、酵素電極に用いた酵素の基質に対応する物質の反応を選択的に行うことができ、その用途の例としては、グルコース、フルクトース、ガラクト−ス、アミノ酸、アミン、コレステロール、アルコール、乳酸、の酸化や酸素、過酸化水素の還元反応が挙げられ、より具体的な応用例としては、エタノールの存在下、コレステロールの選択的酸化、酸素の低過電圧での還元反応等が挙げられる。
導電性部材の多数の空隙は、一次元、二次元、もしくは三次元的に連結したもので、これらの連結形態の2以上が混在しているものであってもよい。一次元に連結した空隙の例としては柱状の空隙、二次元に連結した空隙の例としては、網状の空隙、三次元に連結した空隙の例としては、スポンジ状、微小粒子を接合した後に生じる空隙、またそれらをテンプレートにして作成した構造材料の空隙が挙げられる。それらの空隙は、酵素が導入できる程度、かつ/または基質の流動、拡散が十分に行われる程度に大きく、投影面積に対する実効表面積の比が十分にえられる程度に小さい必要がある。空隙の平均径の例としては、5nmから、5mmの範囲、より好ましくは、10nmから500μmが挙げられる。また、導電性部材の厚さは、酵素が導電性部材の深部まで均一に導入できる程度、かつ/または基質の流動、拡散が十分に行われる程度に小さく、導電性部材の投影面積に対する実効表面積の比が十分にえられる程度に大きい必要があり、この空隙を有する導電性部材の厚さの例としては、100nmから1cm、より好ましくは、1μmから5mmが挙げられる。この空隙を有する導電性部材の投影面積に対する実効表面積の比は、投影面積に対する実効表面積の比が十分にえられる程度に大きい必要があり、その例としては、10倍以上、より好ましくは、100倍以上が挙げられる。また、この空隙を有する導電性部材の気孔率は、導電性部材の投影面積に対する実効表面積の比が十分にえられる程度に、かつ/または、充分な酵素、担体量が導入できる程度に、かつ/または、基質の流動、拡散が充分に行われる程度に大きく、充分な機械的強度が得られる程度に小さい必要があり、その例としては、20%以上99%以下、より好ましくは、30%以上98%以下が挙げられる。また、酵素固定後の気孔率は、電解液の流動、基質の拡散が充分行われる程度に大きく、担体、酵素の高い充填率が得られる程度に小さい必要があり、その例としては、15%以上98%以下、より好ましくは、25%以上95%以下が挙げられる。
また、導電性部材の多数の空隙は、空隙の大きさが、導電性部材の外縁部と電解質が接する部位から、すなわち、導電性部材の空隙と連通する開口が存在する外表面の電解質と接触する部分から、前記導電性部材の内部へと距離が増大するにしたがって、減少する構造を備えていてよい(この構造を備える多数の空隙を有する導電性部材を、今後、空隙の大きさ(たとえば孔径)に傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材と呼称する)。電極反応に有効な酵素を孔内に高密度に担持するためには、ある程度以下の空孔の大きさを有する多数の空隙をもつ導電性部材を使用することが有効であるが、酵素を高密度に担持した場合には、基質の酵素への拡散が電極全体の電流を制限する要因となることがあり、多数の空隙を有する導電性部材の外縁部と電解質が接する部位から、前記導電性部材の内部へと距離が増大する部位に担持された酵素への基質の充分な拡散が得られない場合がある。この場合に空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を用いることで、電極反応に有効な酵素の担持密度を十分に確保することと、導電性部材の内部までの基質の充分な拡散を両立させることが可能となる。この空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材としては、当初から空隙の大きさに傾斜があるように製造した導電性部材を用いるほか、空隙の大きさの異なる複数の導電性部材を積層して用いてもよい。また、組成の異なる複数の部材を積層して用いてもよい。また、この空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材の空隙の平均径の例としては、空隙の大きい物で100nmから、5mm、より好ましくは、1μmから1mm、空隙の小さい物で5nmから500μmが挙げられる。この空孔の大きさが変化する領域を設ける位置は、例えば導電性部材が板状の場合を例とすると、相対する一方の面(表面)から他方(裏面)に向けて空孔の大きさが連続的あるいは段階的に小さくなる(表面よりも裏面の空孔が小さい)構成や、中心に向けて表面と裏面からそれぞれ空孔が連続的あるいは段階的に小さくなる構成など、目的用途に応じて選択できる。
本発明に係る構想電極に用いる導電性部材は、その厚み方向に、多孔質構造における空孔の孔径(あるいは多孔度)が一定の部材も勿論用いることができる。また、以下で示すように、多孔質部材の孔径あるいは多孔度に傾斜分布をもたせてもよい。
なお、図9(A)から(D)に導電性部材の構造として多孔質構造を用いる場合の例を示している。同図において、801は電解質層、802は空孔、803が導電性部材である。また、804は必要に応じて用いることのできる支持基板である。図のように、導電性部材に設けられている空孔の孔径が、電解質層側(即ち、導電性部材の外部表面側)で大きく、その内側(導電性部材の内部)で小さくなっていることが好ましい。即ち、本発明に適用できる導電性多孔質部材は、該導電性多孔質部材の表面側における孔径は、該導電性多孔質部材の内部における孔径よりも大きいことが望ましい。両者の孔径の差は、2倍以上、より好ましくは4倍以上、更に好ましくは10倍以上である。上限としては、例えば1000倍以下である。
孔径の異なる2つの領域間で、多孔度は同じであってもよい。より好適には、導電性部材に設けられている空孔の孔径及び多孔度がともに、電解質層側で大きく、その内側で小さくなっていることが好ましい。
なお、多孔質体の孔径や多孔度は、窒素ガス吸着測定(BET(Brunauer-Emmett-Teller)法)にて測定可能である。例えば、AUTOSORB-1 (Quantachrome Instruments製)により測定できる。また、部材表面の孔径を算出する場合は、SEM(走査型電子顕微鏡)写真により、いくつか(例えば50-300個程度)の孔径を測定して算出できる。
酵素電極を構成する導電性の多孔質層は、多孔質層の電解質側の面から他方の面に向かって、孔の大きさが小さくなる領域を有することが好適である。本発明に係る多孔質層の孔の大きさは、例えば、多孔質層の一方の面側(電解質側)から多孔度大領域、多孔度小領域、となっていたり、多孔度大領域、多孔度中領域、多孔度小領域となっていたり、あるいは、多孔度大領域、多孔度小領域、多孔度大領域とすることも可能である。
担体は、少なくとも酵素を導電性部材に固定化するものである。例としては、(1)高分子化合物、(2)無機化合物、及び(3)有機化合物であり、共有結合性の結合部を分子内に有し、酵素と導電性部材とを、かつ/または、酵素と酵素とを、結合するものを挙げることができ、これら三種のうち少なくとも1つを含むものが挙げられる。これらの担体は、酵素を電極に固定するために電極の使用条件下で酵素が持つ表面電荷と反対の電荷を有していることが好ましい。この担体は、酵素を共有結合、静電的相互作用、空間的閉じ込め等により保持するものであってよく、その結果、電極上、または、電極の粘結に用いるバインダーポリマー等への物理吸着による酵素の保持方法と比較してより安定、かつ高密度に酵素を保持することが可能となる。
担体用の高分子化合物の例として、導電性高分子化合物としては、ポリアセチレン類、ポリアリーレン類、ポリアリーレンビニレン類、ポリアセン類、ポリアリールアセチレン類、ポリジアセチレン類、ポリナフタレン類、ポリピロール類、ポリアニリン類、ポリチオフェン類、ポリチエニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリイソチアナフテン類、その他の高分子の例としては、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニル硫酸、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリフマル酸、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリリシン、デオキシリボ核酸、リボ核酸、ペクチン、シリコーン樹脂、セルロース、アガロース、デキストラン、キチン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ナイロンが挙げられる。
担体用の無機化合物の例としては、In、Sn、Zn、Ti、Al、Si、Zr、Nb、Mg、Ba、Mo、W、V、Srから選択される少なくとも1つの元素を含む金属カルコゲナイド化合物が挙げられる。
有機化合物であり、共有結合性の結合部を分子内に有し、酵素と導電性部材かつ/または、酵素と酵素を結合する担体用の有機化合物の例としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アルデヒド基、ヒドラジノ基、チオシアネート基、エポキシ基、ビニル基、ハロゲン基、酸エステル基、リン酸基、チオール基、ジスルフィド基、ジチオカルバメート基、ジチオホスフェート基、ジチオホスホネート基、チオエーテル基、チオ硫酸基及びチオ尿素基のうちから選択される少なくとも1つの官能基を含む化合物があげられる。代表例としては、グルタルアルデヒド、ポリエチレングリコールジグリシデルエーテル、塩化シアヌール、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、ジメチルー3、3'−ジチオプロピオンイミデート塩酸塩、3、3'−ジチオ−ビス(サルホスクシンイミジルプロピオネート)、シスタミン、アルキルジチオール、ビフェニレンジチオール、ベンゼンジチオールが挙げられる。
メディエータは、酵素と導電性部材間の電子の受け渡しを促進させるものであり、必要に応じて用いることができる。このメディエータは、担体及び酵素の少なくとも一方に化学結合していてもよい。例としては、金属錯体、キノン類、複素環式化合物、ニコチンアミド誘導体、フラビン誘導体、導電性高分子、導電性微粒子材料、炭素材料が挙げられる。この金属錯体としては、中心金属にOs、Fe、Ru、Co、Cu、Ni、V、Mo、Cr、Mn、Pt、Rh、Pd、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Ir、Zn、Cd、Hg、Wの内から少なくとも1種類の元素を含むものを用いることができる。また、この金属錯体の配位子としては、窒素、酸素、リン、硫黄、炭素原子を含有し、少なくともこれらの原子を介して中心金属と錯体形成するもの、または、シクロペンタジエニル環を骨格として有する物が挙げられる。例としては、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、1、2、3−または1、2、4−トリアゾール、テトラゾール、2、2'−ビイミダゾール、ピリジン、2、2'−ビチオフェン、2、2'−ビピリジン、2、2':6'、2"−ターピリジン、エチレンジアミン、ポルフィリン、フタロシアニン、アセチルアセトン、キノリノール、アンモニア、シアンイオン、トリフェニルホスフィンオキサイドおよびそれらの誘導体が挙げられる。キノン類の例としては、キノン、ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、ピロロキノリンキノン、テトラシアノキノジメタン、およびそれらの誘導体が挙げられる。
複素環式化合物の例としては、フェナジン、フェノチアジン、ビオローゲン、およびそれらの誘導体が挙げられる。ニコチンアミド誘導体の例としては、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸が挙げられる。フラビン誘導体の例としては、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)が挙げられる。ここで、導電性高分子の例としては、ポリアセチレン類、ポリアリーレン類、ポリアリーレンビニレン類、ポリアセン類、ポリアリールアセチレン類、ポリジアセチレン類、ポリナフタレン類、ポリピロール類、ポリアニリン類、ポリチオフェン類、ポリチエニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリイソチアナフテン類が挙げられる。
ここで、導電性微粒子材料とは、金属微粒子材料を含んでよく、例としては、Au、Pt、Ag、Co、Pd、Rh、Ir、Ru、Os、Re、Ni、Cr、Fe、Mo、Ti、Al、Cu、V、Nb、Zr、Sn、In、Ga、Mg、Pbのうち少なくとも一種類の元素を含む金属、導電性高分子微粒子が挙げられ、これらは、合金であっても、めっきを施したものであってよい。ここで、炭素材料の例としては、グラファイト微粒子、カーボンブラック微粒子、フラーレン化合物、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、およびその誘導体が挙げられる。
導電性部材は、外部と連通する多数の空隙が内部に形成されたものであり、空隙を仕切る壁が構成材料から一体的に形成されている構造や、空隙を仕切る壁を構成する材料同士が強固に結合しているものが好ましい。このような導電性部材の構成材料としては、導電性の金属、高分子、金属酸化物及び炭素材料などを挙げることができる。
導電性部材を構成できる金属としては、導電性を有し、保存、測定時に充分な剛性を有し、電極が使用される条件において充分な電気化学安定性を有する材料であれば用いることができる。例としては、Au、Pt、Ag、Co、Pd、Rh、Ir、Ru、Os、Re、Ni、Cr、Fe、Mo、Ti、Al、Cu、V、Nb、Zr、Sn、In、Ga、Mg、Pb、Si、Wのうち少なくとも一種類の元素を含むものがあげられ、これらは、合金であっても、めっきを施したものであってよい。この空隙を有する金属の例としては、発泡金属、電析金属、電解金属、焼結金属、繊維状金属、あるいは、これらの内の単数、もしくは、複数の種別に該当する材料が挙げられる。また、本発明では、導電率が、0.1 S/cm 以上 700000 S/cm 以下の導電性材料が好ましい。例えば、1 S/cm 以上 100000 S/cm 以下の材料、あるいは100 S/cm 以上 100000 S/cm 以下の材料を用いることができる。なお、S (ジーメンス)は、オームの逆数 (1/Ω)である。酵素電極に多孔質構造を用いる場合においても、上記範囲の導電性部材とすることが望ましい。
導電性部材として用い得る導電性高分子は、導電性を有し、保存、測定時に充分な剛性を有し、電極が使用される条件において充分な電気化学安定性を有する材料であれば用いることができる。その例としては、ポリアセチレン類、ポリアリーレン類、ポリアリーレンビニレン類、ポリアセン類、ポリアリールアセチレン類、ポリジアセチレン類、ポリナフタレン類、ポリピロール類、ポリアニリン類、ポリチオフェン類、ポリチエニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリイソチアナフテン類のうち少なくともひとつの化合物を含むものが挙げられる。この空隙を有する導電性高分子の製造方法の例としては、空隙となる部分を構成する鋳型としての物質を導電性高分子中に配置して所定の形状に成形した後、鋳型としての物質を除く方法;導電性高分子の前駆体中に空隙となる部分の鋳型としての物質を含有させ、前駆体を重合させて高分子とした後、鋳型としての物質を除く方法;空隙となる部分を構成する鋳型となる粒子からなる層を形成し、その粒子間の空隙に高分子を充填して層を形成し、この層から粒子を除去する方法;空隙となる部分を構成する鋳型となる粒子からなる層を形成し、その粒子間の空隙に高分子の前駆体を充填して層を形成し、前駆体を重合させて高分子層としてから粒子を除去する方法;など、多孔質樹脂の
製造に利用されている方法を挙げることができる。
導電性部材として用い得る金属酸化物は、保存、測定時に充分な剛性を有し、電極が使用される条件において充分な電気化学安定性を有する材料であれば用いることができる。
この金属酸化物は、他の導電性材料によって導電性を向上、もしくは、付与されていてよい。金属酸化物の例としては、In、Sn、Zn、Ti、Al、Si、Zr、Nb、Mg、Ba、Mo、W、V、Srのうち、少なくとも一種類の元素を含むものがあげられる。
この際の導電性材料の例としては、金属、導電性高分子、炭素材料が挙げられる。金属酸化物の製造方法の例としては、電析、スパッタリング、焼結、化学気相成長法(CVD)、電解およびこれらの組合せが挙げられる。
本発明において導電性部材として用いられる炭素材料は、保存、測定時に充分な剛性を有し、電極が使用される条件において充分な電気化学安定性を有する材料であれば用いることができる。この炭素材料は、他の導電性材料によって導電性を向上、もしくは、付与されていてよい。炭素材料の例としては、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレン化合物およびこれらの誘導体が挙げられる。炭素材料を用いた導電性部材の製造方法の例としては、焼結が挙げられる。
導電性部材に固定する酵素としては、酸化還元酵素が好適に利用できる。この酵素は酸化還元反応を触媒する酵素であり、同一酵素電極中に、目的とする特性を得る上で、複数の異なる酵素の組合せを用いることもできる。例としては、グルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、ビリルビンオキシダーゼ、ピルビン酸オキシダーゼ、D−またはL−アミノ酸オキシダーゼ、アミンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ、L−乳酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、チトクロムオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、コレステロールデヒドロゲナーゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ソルビトールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、17Bヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ、エストラジオール17Bデヒドロゲナーゼ、アミノ酸デヒドロゲナーゼ、グリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ、3−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ、ジアホラーゼ、チトクロムC、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルタチオンレダクターゼ、NADH−チトク
ロムb5レダクターゼ、NADPH−アドレノキシンレダクターゼ、チトクロムb5レダクターゼ、アドレノドキシンレダクターゼ、硝酸レダクターゼが挙げられる。
また、この酵素の基質としては、それぞれの酵素に対応する化合物が挙げられ、有機物、酸素、過酸化水素、水、硝酸イオンが挙げられる。また、この有機物の例としては、糖類、アルコール類、カルボン酸類、キノン類、ニコチンアミド誘導体、フラビン誘導体が挙げられる。また、この糖類には、セルロース、デンプン糖の多糖も含まれていてよい。
本発明において担体を固定する工程においては、導電性部材の空隙内に担体を均一に固定化することが好ましい。導電性部材の空隙内に担体を均一に固定化するためには、担体を導電性部材に導入する前に導電性部材の表面を親水化する工程を実施することが好ましい。この導電性部材の表面を親水化する工程の例としては、UVオゾン処理、または、アルコール等の水溶性の有機溶媒を導電性部材の空隙に浸透させた後に、水に置換する工程、さらにこれらの工程の際に超音波を照射する工程が挙げられる。この担体を固定化する工程には、酵素を固定化する工程かつ/または、メディエータを固定化する工程が同時に含まれていてよい。この担体を固定する工程の例としては、
(1)担体の溶液、または分散液に、空隙を有する導電性部材を浸漬する工程、
(2)担体の溶液、または分散液を、空隙を有する導電性部材に塗布、注入、スプレーする工程、
(3)担体の前駆体の溶液、または、分散液に空隙を有する導電性部材を浸漬、もしくは、担体の前駆体の溶液、または分散液を空隙を有する導電性部材に塗布、注入、スプレーする工程を行い、その後、前駆体の加水分解、重合、架橋反応を行うことで、固定化する工程
などが挙げられる。
以下に実施例等を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明の方法は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
はじめに、本発明に用いる空隙を有する導電性部材の調製法を記述する。粒子の粒径は、走査型電子顕微鏡観察より、膜厚は、表面粗さ計を用いて測定することができる。
(調製例1)
市販のポリスチレン系ラテックスコロイド分散液(日本ゼオン、平均粒径100nm)の溶媒をエタノールに置換し、その分散溶液中に洗浄済の金基板を立て、30℃でエタノールを蒸発させることで、ポリスチレン球からなる多孔質膜を得る。この工程を複数回行うことで、目的とする膜厚のポリスチレン球からなる多孔質膜(膜厚100μm)を作成する。70℃で30分間加熱した後、エタノールで洗浄する。この多孔質膜を作用極とし、0.1M硫酸ニッケル水溶液中、白金電極を対極として、ガルバノスタットで0.1mA/cm2の電流密度を与えて電析を行う。電析時間は、電解電流のプロファイルを参照して、ポリスチレン膜の膜厚と同程度になるよう、電解時間を調整することで制御する。
電析後、トルエン中に2日間浸漬し、ラテックスを除去し、ニッケルからなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例2)
洗浄済の金板にスクリーン印刷法で、白金ペースト(田中貴金属、白金粒子径1μm)を印刷し、500℃で1時間焼結し、白金からなる多数の空隙を有する導電性部材(膜厚100μm)を調製する。
(調製例3)
洗浄済の金板にスクリーン印刷法で、金ペースト(田中貴金属、金粒子径1μm)を印刷し、500℃で1時間焼結し、金からなる多数の空隙を有する導電性部材(膜厚100μm)を調製する。
(調製例4)
パラジウム粒子(田中貴金属、粒径1μm)をおよそ2倍の重量のターピノールに分散し、エチルセルロースを加えて粘度を調整し、パラジウムペーストを調製する。洗浄済の金基板にスクリーン印刷法で、パラジウムペーストを印刷し、500℃で1時間焼結し、パラジウムからなる多数の空隙を有する導電性部材(膜厚100μm)を調製する。
(調製例5)
市販のシリカコロイド分散液(日産化学、平均粒径100nm)をエタノール置換し、その分散溶液中に洗浄した金基板を立て、30℃でエタノールを蒸発させることで、シリカ球からなる多孔質膜を調製する。この工程を複数回行うことで、シリカ球からなる多孔質膜の膜厚を増大させる(膜厚100μm)。200℃で3時間加熱した後、エタノールで洗浄し、0.1Mピロール、0.1M過塩素酸リチウムのアセトニトリル溶液中、この多孔質膜を作用極に、白金対極、銀/塩化銀参照電極を用いた三極セルで、ポテンショスタットを用いて、1.1V(vsAg/AgCl)の電位で電解重合を行う。重合時間は、電解電流のプロファイルを参照して、シリカ球多孔質膜の膜厚と同程度になるよう、電解時間を調整することで制御する。電解重合後、20%フッ化水素酸溶液中に2日間浸漬、シリカ球を除去し、導電性高分子であるポリピロールからなる多数の空隙を有する導電性部材(膜厚100μm)を調製する。
(調製例6)
調製例5のピロールに代えて3、4−エチレンジオキシチオフェンを用いて、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の多数の空隙を有する導電性部材(膜厚100μm)を調製する。
(調製例7)
市販のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルフォネート)水分散液(バイエル)の溶媒をエタノールに置換(ポリマー濃度10g/L)し、調製例5と同様の手法で調製したシリカ球からなる多孔質膜に滴下、乾燥の工程を繰返し、シリカ球の多孔質膜の空隙にポリマーを充填する。70℃で30分間アニールを行った後、20%フッ化水素酸溶液中に2日間浸漬を行うことで、シリカ球を除去し、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルフォネート)からなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例8)
0.5Mアニリン、1M過塩素酸リチウム水溶液中、調製例5と同様の手法で調製したシリカ球からなる多孔質膜を作用極に、白金線を対極に用いて、ガルバノスタットで、0.1mA/cm2の電流密度で電析を行った。この際、電解電流のプロファイルを参照して、シリカ球の多孔質膜の膜厚と同程度になるよう、電解時間を調整した。電解重合後、20%フッ化水素酸溶液中に2日間浸漬、シリカ球を除去し、ポリアニリンからなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例9)
針状のインジウムスズ酸化物(ITO、住友金属鉱山、30−100nm長、アスペクト比10以上)をターピノールに分散し、エチルセルロースで粘度を調整し、ITOペーストを調製する。洗浄済の金基板にスクリーン印刷法で、ITOペーストを印刷し、250℃で1時間焼結し、ITOの多孔質焼結電極(膜厚100μm)を調製する。さらにこの上にプラズマ化学気層合成(CVD)を行い約10nmのITOを堆積させ、ITOからなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例10)
市販の導電性酸化チタン微粒子(チタン工業、EC−300、粒径300nm)をターピノールに分散し、エチルセルロースで粘度を調整し、酸化チタンペーストを調製する。洗浄済の金基板にスクリーン印刷法で、酸化チタンペーストを印刷し、450℃で1時間焼結し、酸化チタンの多孔質焼結膜(膜厚100μm)を調製する。この膜を作用電極に、対極に白金線、金めっき液(上村工業535LC)を用いて、噴流、超音波照射中、電解金めっきをガルバノスタットで、0.1mA/cm2の電流密度に設定し1時間めっきを行い、金めっき多孔質酸化チタンからなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例11)
洗浄済の金基板を、0.01M硝酸亜鉛の水/エタノール=9/1溶液に浸漬し、白金線を対極に、銀/塩化銀電極を参照電極として、85℃、−1.2V(vsAg/AgCl)の電位を1.5時間印加、針状の酸化亜鉛結晶を成長させる。基板を洗浄した後、炭素被覆を行う。基板を管状炉内に入れ、設定温度まで毎分5℃ずつ上昇させる。熱処理中は、常に2%水素/98%ヘリウムを33sccmで流し、炭化水素ガスとして1%エチレン/99%ヘリウム、1%エチレン/99%ヘリウムを66sccmで流して使用する。炭化水素熱分解時は、合計ガス量100sccm、エチレン:水素:ヘリウム=1:1:100の条件を用いる。2%水素/98%ヘリウム雰囲気で1000℃まで200分かけて加熱、10分間保持、その後1%エチレン/99%ヘリウムを10分間流した。その後、1000℃で1時間保持した後、200分かけて冷却させ、炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶からなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例12)
アルミニウム板(厚さ100μm)を電解研磨法により電解研磨した後、0.3M硫酸を用い、25Vで1時間陽極酸化を行い、周期60nmのポーラスアルミナを作製する。
この電極に白金対極を用いて、噴流、超音波照射中、電解金めっき(上村工業535LC)をガルバノスタットで、0.1mA/cm2の電流密度で1時間めっきを行い、金めっきされた多数の空隙を有する多孔質アルミナからなる導電性部材を調製する。
(調製例13)
天然黒鉛粒子(粒径11μm)に黒鉛粒子に対して10wt.%のポリフッ化ビニリデンとN−メチル−2−ピロリドンを混合し、ポリフッ化ビニリデンを溶解させる。さらに、混練、調製した黒鉛のペーストを直径11.3mm、厚さ0.5mmの膜に成型し60℃で乾燥させた後、240℃で加熱、さらに200℃で真空乾燥し、互いに結合した多数のグラファイト粒子間に多数の空隙が形成された導電性部材を調製する。
(調製例14)
調製例13の黒鉛粒子に代えて、カーボンブラック(ライオン、カーボンECP600JD)を用いて互いに結合した多数のカーボンブラック粒子間に多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例15)
調製例14のカーボンブラックに対して20重量%の単層カーボンナノチューブ(カーボン・ナノテク・リサーチ・インスティテュート)を加え、同様の工程を用いて、互いに結合した多数のカーボンナノチューブ間に多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
次にメディエータ分子の調製について記述する。
(調製例16)
以下の式(1)に示す錯体ポリマーの合成法を記述する。
Figure 0004891429
100gの40%グリオキサール水溶液に氷浴中、370mLの濃アンモニア水を滴下、45℃で24時間攪拌し、空冷後沈殿物を濾過、50℃で24時間真空乾燥し、2、2'−ビイミダゾールを得る。同定は、シリカゲルの薄層クロマトグラフィー(10%メタノール/90%クロロホルム)で行う。100mLのN、N'−ジメチルホルムアミド(DMF)の2、2'−ビイミダゾール(4.6g)溶液に氷浴中、窒素雰囲気下2.7gの水素化ナトリウムを加え、室温で1時間攪拌後、12.8gのパラトルエンスルホン酸メチルのDMF溶液5mLを20分かけて滴下、室温で4時間攪拌する。真空下、50℃で溶媒を留去し、残留した固体を50mLヘキサンで洗浄、160℃で真空乾燥し、N、N'−ジメチル−2、2'−ビイミダゾールの無色透明の結晶を得る。同定は、1H−NMRで行う。
10gの2、2'−ビイミダゾールのDMF溶液100mLに、氷浴中、窒素雰囲気下3.3gの水素化ナトリウムを加え、氷浴で1時間攪拌後、ヨウ化メチル(4.6mL)を滴下、氷浴下30分攪拌、さらに室温で12時間攪拌する。反応溶液を300mLの酢酸エチルに注ぎ、濾過した後、溶媒を減圧、真空留去し、残留物を沸騰酢酸エチルに溶かし、濾過する。濾液を再び酢酸エチル中で煮込み、300mLのヘキサンで飽和させる。冷凍庫で12時間静置し、結晶を成長させ、吸引濾過で回収し、酢酸エチル/ヘキサン溶媒から再結晶させ、N−メチル−2、2'−ビイミダゾールを得る。同定は、1H−NMRで行う。
80mLのDMFに1gのN−メチル−2、2'−ビイミダゾールを溶解させ、窒素雰囲気下0.32gの水素化ナトリウムを加え、氷浴で1時間攪拌後、2.5gのN−(6−ブロモへキシル)フタルイミドと1.0gのヨウ化ナトリウムを徐々に加え、窒素雰囲気下、80℃で24時間攪拌する。室温まで冷却し、150mLの水に注ぎ、150mLの酢酸エチルで2度抽出し、塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去を行う。中性のアルミナカラム、(酢酸エチル/ヘキサン10−40%)で精製し、N−メチル−N'−(6−フタルイミドへキシル)−2、2'−ビイミダゾールを得る。
同定は、1H−NMRで行う。
25mLのエタノールに2.5gのN−メチル−N'−(6−フタルイミドへキシル)−2、2'−ビイミダゾールを溶解させ、水素化ヒドラジン0.39gを加え、2時間還流、室温まで冷却し、濾過後、シリカゲルカラムにエタノールで、その後10%アンモニアのアセトニトリル溶液で生成物を回収、減圧留去し、N−(6−アミノへキシル)−N'−メチル−2、2'−ビイミダゾールを得る。同定は、1H−NMRで行う。
1.1gのN−メチル−2、2'−ビイミダゾールと1.4g六塩化オスミウム酸アンモニウムを40mLのエチレングリコールに溶かし、窒素雰囲気下140℃で24時間攪拌、0.8gのN−(6−アミノへキシル)−N'−メチル−2、2'−ビイミダゾールを溶解させたエチレングリコール5mLを加え、さらに24時間攪拌後、室温に冷却、濾過する。濾液を200mLの水で薄め、40mLの陰イオン交換樹脂(DOWEX(登録商標)1X4)を加え、空気中で、24時間攪拌した。溶液を10.2gの六フッ化リン酸アンモニウムの水溶液150mLに徐々に注ぎ、沈殿物を吸引ろ過し、アセトニトリルに溶かし、六フッ化リン酸アンモニウム水溶液で再沈殿させ、水洗し、45℃で24時間真空乾燥し、オスミウム(III)(N、N'−ジメチル−2、2'−ビイミダゾール)2(N−(6−アミノへキシル)−N'−メチル−2、2'−ビイミダゾール)六フッ化リン酸塩をえる。同定は、元素分析でおこなう。
20gポリビニルピリジン(平均分子量15万)、5.6gの6−ブロモヘキサン酸を150mLのDMFに加え、攪拌機で90℃、24時間攪拌、室温まで冷却し、強攪拌中の酢酸エチル1.2Lにゆっくりと注ぐ。溶媒をデカンテーションし、固体をメタノールに溶解させ、濾過、減圧留去で溶媒を200mL程度に減らしてから、1Lのジエチルエーテル中で再沈殿を行い、50℃で24時間真空乾燥、さらに固体を粉砕し、48時間乾燥し、ポリ(4−(N−(5−カルボキシペンチル)ピリジニウム)−コ−4−ビニルピリジン)を得る。
0.52gのポリ(4−(N−(5−カルボキシペンチル)ピリジニウム)−コ−4−ビニルピリジン)を10mLのDMFに分散させ、0.18gのO−(N−スクシンイミジル)―N、N、N'、N'−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)を加え、15分間攪拌し、0.1mLのN、N−ジイソプロピルエチルアミンを加え、8時間攪拌し、0.89gのポリ(4−(N−(5−カルボキシペンチル)ピリジニウム)−コ−4−ビニルピリジン)を加え、5分間攪拌、さらに、0.1mLのN、N−ジイソプロピルエチルアミンを加え、室温で24時間攪拌し、200mLの酢酸エチルに加える。沈殿を濾過、回収し、30mLのアセトニトリルに加え、40mLのDOWEX(登録商標)1X4、100mLの水を加え、36時間攪拌し、ポリマーを溶解させる。吸引濾過を行った後に、50mLに濃縮し、分子量10000カットオフフィルタ(ミリポア)で、275kPaの窒素圧で押し出す。さらにDOWEX(登録商標)1X4のカラムに水溶媒で通し、水中で透析を行い、式(1)のポリマー(塩化物塩)を得る。
(調製例17)
以下の式(2)に示す錯体ポリマーの合成法を記述する。
Figure 0004891429
6mLの1−ビニルイミダゾールに0.5gのアゾビスイソブチロニトリルを加え、アルゴン雰囲気下70℃で2時間反応をおこなう。反応溶液を空冷し、生じた沈殿物をメタノールに溶解させ、強攪拌中のアセトンに滴下し、沈殿を濾取し、ポリ−1−ビニルイミダゾールを得る。0.76gの2、2':6'、2''−ターピリジン、1.42gの六塩化オスミウム酸アンモニウムを5mLのエチレングリコールに加えアルゴン雰囲気下1時間還流をおこなう。さらに、この反応用液に0.60gの4、4'ジメチル−2、2'−ビピリジンを加えさらに24時間還流、反応溶液を空冷した後、不純物を濾取、濾液を減圧留去し、オスミウム(2、2':6'、2''−ターピリジン)(4、4'−ジメチル−2、2'−ビピリジン)クロライド塩化物塩を得る。
0.38gの(2、2':6'、2''−ターピリジン)(4、4'ジメチル−2、2'−ビピリジン)クロライド塩化物塩と0.2gのポリビニルイミダゾールに200mLのエタノールを加え、窒素雰囲気下3日間還流をおこない、濾液を濾過した後、強攪拌中の1Lジエチルエーテル中に滴下、生成した沈殿物を回収、乾燥し、式(2)に示すオスミウム錯体を得る。化合物の同定は、元素分析で行われる。
(調製例18)
以下の式(3)に示す錯体ポリマーの合成法を記述する。
Figure 0004891429
7.5mLの濃硫酸に1.9gの2、2'−ビピリジル−N、N'−ジオキサイドを加え、塩氷浴下、発煙硝酸を1.6gゆっくりと滴下、5分間攪拌後、砕氷上へ注ぎ、析出固体を濾取し、4、4'−ジニトロ−2、2'−ビピリジル−N、N'−ジオキサイドを得る。0.5gの4、4'−ジニトロ−2、2'−ビピリジル−N、N'−ジオキサイドを2.0gの塩化アセチル中に入れ、1時間還流を行い、反応溶液を冷却後過剰の塩化アセチルを留去し、生成物をクロロホルムから再結晶し、4、4'−ジクロロ−2、2'−ビピリジンを得る。同定は、1H−NMRで行う。
24gのアセチルアミド、7mLの1−ビニルイミダゾールを150mLの水に溶解させ、0.69mLのN、N、N'、N'−テトラメチルエチレンジアミンの水溶液50mLを加え、0.6gの過硫酸アンモニウムを溶かした水溶液150mLを加え、アルゴン雰囲気下40℃で30分間反応をおこなう。反応溶液を空冷し、生じた沈殿物を2Lのメタノールに沈降させる。沈殿物は、300mLの水に再溶解させ2Lのメタノールに再沈降させる。生成物を分離し、メタノール中で4℃、12時間静置した後、溶媒を減圧留去し、ポリアクリルアミド−ポリビニルイミダゾールの7/1コポリマーを得る。
1.5gの4、4'−ジクロロ−2、2'−ビピリジン、1.4gの六塩化オスミウム酸アンモニウムに5mLのエチレングリコールを加えアルゴン雰囲気下1時間還流をおこなう。反応溶液を空冷した後、不純物を濾取、濾液を減圧留去し、オスミウム(4、4'−ジクロロ−2、2'−ビピリジン)2ジクロライド塩化物を得る。
1.0gのオスミウム(4、4'−ジクロロ−2、2'−ビピリジン)2ジクロライド塩化物、0.90gのポリアクリルアミド−ポリビニルイミダゾールの7/1コポリマーに200mLのエタノールを加え、窒素雰囲気下3日間還流をおこない、濾過した後、濾液を、強攪拌中の1Lのジエチルエーテル中に滴下、生成した沈殿物を回収、乾燥し、式(3)に示すオスミウム錯体を得る。化合物の同定は、元素分析で行われる。
(調製例19)
以下の式(4)に示すフェロセン誘導体、およびそのフェロセン誘導体を修飾したグルコースオキシダーゼの調製法を記述する。
Figure 0004891429
200mLのDMFに、4.1gのジエチレントリアミンを溶解させ、100mLのDMFに溶解させた2.1gのフェロセンカルボアルデヒドを加え、100℃で1時間攪拌する。1gの水素化ホウ素ナトリウム飽和水溶液を加え室温でさらに1時間攪拌し、溶媒を減圧留去、ジクロロメタン/メタノール=10/1溶媒でシリカカラムをかけ、二量体を除き、式(4)に示すフェロセン誘導体化合物を得る。化合物の同定は、1H−NMRで行われる。サンプル管中で濃度0.1Mの炭酸水素ナトリウム水溶液1.3mLに、0.052gのグルコースオキシダーゼ(Aspergillus niger)を加え、さらに7mg/mLの過ヨウ素酸ナトリウム0.7mLを加え、暗所で1時間攪拌する。その溶液を0.2Mクエン酸緩衝液2mLに加え、さらに20mgの式(4)に示すフェロセン誘導体化合物0.01gを加えて15時間攪拌し、遠心分離をかける.上澄み液を孔径0.2μmのフィルタ(ミリポア)で濾過し、ゲル濾過カラム(Sephadex(登録商標)G25)をかけ、未反応のフェロセン誘導体を除き、フェロセン誘導体の結合したグルコースオキシダーゼを得る。
(調製例20)
以下の式(5)に示す錯体ポリマー(M=Ru)の調製法を記述する。
Figure 0004891429
0.21gの三塩化ルテニウム、0.31gの2、2'−ビピリジンに20mLのエチレングリコールを加えアルゴン雰囲気下24時間還流をおこない、反応溶液を空冷した後、不純物を濾取、濾液を減圧留去し、ルテニウム(2、2'−ビピリジン)2ジクロライド塩化物塩を得る。
0.11gポリビニルピリジン(平均分子量15万)のDMF溶液30mLに0.1gのルテニウム(2、2'−ビピリジン)2ジクロライド塩化物塩を加え、90℃で24時間攪拌、室温まで冷却し、強攪拌中の酢酸エチル1.2Lにゆっくりと注ぐ。溶媒をデカンテーションし、固体をメタノールに溶解させ、濾過、減圧留去で溶媒を200mL程度に減らしてから、1Lジエチルエーテル中で再沈殿を行い、50℃で24時間真空乾燥、さらに固体を粉砕し、48時間乾燥し、式(5)に示すルテニウム錯体ポリマーを得る。同定は、元素分析で行われる。
(調製例21)
以下に式(5)に示す錯体ポリマー(M=Co)の調製法を記述する。
調製例20の0.21gの三塩化ルテニウムに代えて0.13gの二塩化コバルト、0.10gのルテニウム(2、2'−ビピリジン)2ジクロライド塩化物塩に代えて0.088グラムのコバルト(2、2'−ビピリジン)2ジクロライド塩化物塩を使用し、式(5)に示すコバルト錯体ポリマーを得る。
(調製例22)
N6−(2−アミノエチル)FADの調製法について記述する。FADの10%水溶液に等モルのエチレンイミンを加え、pHを6−6.5に調整し、50℃で6時間反応させる。反応溶液を冷却し、氷浴中のエタノールに加え沈殿を回収する。回収した沈殿を、アニオン交換クロマトグラフィー、逆層高速クロマトグラフィーにかけ、精製されたN6−(2−アミノエチル)FADを得る。
(調製例23)
以下の式(6)に示すフェノチアジン修飾グルコースオキシダーゼの調製法を記述する。
Figure 0004891429
50mLの0.01M水酸化カリウム水溶液に0.40gのフェノチアジン、3.0gのポリエチレングリコール(分子量3000)を入れ、氷浴中攪拌しながらエチレンオキサイド0.040gを加えたのち、常温で6時間攪拌したのち、限外濾過を行い残留する原料のフェノチアジンを除いた後、真空留去し、ポリエチレングリコール修飾フェノチアジンを得る。ポリエチレン修飾フェノチアジン3.2gをテトラヒドロフラン(THF)50mLに溶解し、0.11gの塩化メタンスルホニル、0.10gのトリエチルアミンを加え室温で2時間攪拌する。溶媒を留去し、メタンスルホニル化ポリエチレングリコール修飾フェノチアジンを得る。これを5%アンモニア水100mLに溶かし、2日間室温で攪拌し、アミノ化ポリエチレングリコール修飾フェノチアジンを得る。グルコースオキシダーゼ(Aspergillus niger)表面のカルボキシル基をリン酸緩衝液中、10mMのN−ヒドロキシスクシンイミド、10mMの1−エチル−3−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)カルボジイミドで活性化し、アミノ化ポリエチレングリコール修飾フェノチアジンを加え25℃、24時間攪拌し、その後、限外濾過で過剰のアミノ化ポリエチレングリコール修飾フェノチアジンを除き、フェノチアジン修飾グルコースオキシダーゼを得る。
さらに、酵素の調製を記述する。
(調製例24)
FADを除去した、アポグルコースオキシダーゼの調整法について記述する。グルコースオキシダーゼ(Aspergillus niger)をグリセロールを30%含む0.25Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6、3mL)に溶解する。溶液を0℃に冷却し、グリセロールを30%含むpH1.1の0.025Mリン酸ナトリウム緩衝液−硫酸溶液でpH1.7に調整する。この溶液を(Sephadex(登録商標)G−25)カラムに、グリセロールを30%含む0.1Mリン酸ナトリウム溶液(pH1.7)を溶媒として通し、280nmの波長で検知しながら回収する。デキストラン被覆チャコールを溶液に加え、1Mの水酸化ナトリウム溶液を加えることで、pH7に調整、その後4℃で1時間攪拌を行う。精製した溶液を遠心分離、0.45μmのフィルタで濾過し、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液を用いて透析を行い、アポグルコースオキシダーゼを得る。
(調製例25)
チトクロムオキシダーゼの調製法について記述する.洗浄したウシ心臓の筋肉のひき肉1Kgを0.02Mのリン酸緩衝液(pH7.4)4Lと6分間攪拌し、2500Gで20分間遠心分離する。上清を回収し、沈殿物を再度0.02Mのリン酸緩衝液(pH7.4)2Lと3分間攪拌し、2500Gで20分間遠心分離する。上清を回収し、先の上清とあわせ、1Mの酢酸で、pHを5.6に調整し、2500Gで20分間遠心分離する。沈殿物を1Lの純水で再分散させ、2500Gで20分間遠心分離する。沈殿物を0.02Mのリン酸緩衝液(pH7.4)450mLで再分散し、125mLの10%NaCl溶液、90gの硫酸アンモニウムを加え、室温で2時間静置する。41gの硫酸アンモニウムを加え、7000Gで20分間遠心分離する。上清(500mL)を回収し、50gの硫酸アンモニウムを加え7000Gで20分間遠心分離する。沈殿物を回収し、2%のNaClを含む0.1Mのリン酸緩衝液(pH7.4)200mLに溶解させ、66mLの飽和硫酸アンモニウム水溶液を加え、0℃で12時間静置し、7000Gで20分間遠心分離する。上清(200mL)を回収し、31mLの飽和硫酸アンモニウム水溶液を加え、7000Gで20分間遠心分離する。沈殿物を回収し、2%のNaClを含む0.1Mのリン酸緩衝液(pH7.4)100mLに溶解させ、7000Gで20分間遠心分離を行い沈殿を回収する。さらに、沈殿を100mLリン酸緩衝液に溶解/31mL飽和硫酸アンモニウム水溶液添加/遠心分離/沈殿を回収の工程を4度繰返し、回収した沈殿を1%のTween80を含む0.1Mのリン酸緩衝液(pH7.4)30mLに溶解させ、チトクロムオキシダーゼ溶液を得る。
(調製例26)
市販のポリスチレン系ラテックスコロイド分散液(日本ゼオン、平均粒径100nm)の溶媒をエタノールに置換し、その分散溶液中に洗浄済の金基板を立て、30℃でエタノールを蒸発させることで、ポリスチレン球からなる多孔質膜を得る。この工程を複数回行うことで、目的とする膜厚のポリスチレン球からなる多孔質膜(膜厚150μm)を調製し、70℃で30分間加熱した後、エタノールで洗浄する。この多孔質膜を作用極とし、0.1M硫酸ニッケル水溶液中、白金電極を対極として、ガルバノスタットで0.1mA/cm2の電流密度を加えて電析を行う。電析時間は、電解電流のプロファイルを参照して、ポリスチレン膜の膜厚と同程度になるよう、電解時間を調整することで制御する。電析後、トルエン中に2日間浸漬し、ポリスチレン球を除去し、ニッケルからなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
さらに、本発明に用いる空隙の大きさに傾斜をもつ導電性部材の調製法を調製例27〜29、21、33、34及び36に記述する。粒子の粒径は、走査型電子顕微鏡観察より、空隙の大きさは、ガス吸着測定より、膜厚は、表面粗さ計を用いて測定することができる。
(調製例27)
市販のポリスチレン系ラテックスコロイド分散液(日本ゼオン、平均粒径100nm、200nmの2種)の溶媒をエタノールに置換し、まず平均粒径100nmの分散溶液中に洗浄済の金基板を立て、30℃でエタノールを蒸発させることで、ポリスチレン球からなる多孔質膜を得る。この工程を複数回行うことで、100nmのポリスチレン球からなる多孔質膜(膜厚約50μm)を調製する。続いて調製した平均粒径100nmのポリスチレン球からなる多孔質膜の上に、平均粒径200nmのポリスチレン球からなる多孔質膜(膜厚約100μm、合計約150μm)を、100nmのときと同様の手順で調製する。70℃で30分間加熱した後、エタノールで洗浄する。この多孔質膜を用いて調製例26と同様の手法を用いてニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例28)
市販のポリスチレン系ラテックスコロイド分散液(日本ゼオン、平均粒径100nm、200nm、300nmの3種)の溶媒をエタノールに置換し、まず平均粒径100nmの分散溶液中に洗浄済の金基板を立て、30℃でエタノールを蒸発させることで、ポリスチレン球からなる多孔質膜を得る。この工程を複数回行うことで、100nmのポリスチレン球からなる多孔質膜(膜厚約50μm)を調製する。続いて調製した平均粒径100nmのポリスチレン球からなる多孔質膜の上に、平均粒径200nmのポリスチレン球からなる多孔質膜(膜厚約50μm、合計約100μm)を、100nmのときと同様の手順で調製する。さらに調製した平均粒径100及び200nmのポリスチレン球からなる多孔質膜の上に、平均粒径300nmのポリスチレン球からなる多孔質膜(膜厚約50μm、合計約150μm)を、100nmのときと同様の手順で調製する。70℃で30分間加熱した後、エタノールで洗浄する。この多孔質膜を用いて調製例26と同様の手法を用いてニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例29)
市販のシリカコロイド分散液(日産化学、平均粒径100nm、300nmの3種)をエタノール置換し、まず平均粒径100nmの分散溶液中に洗浄した金基板を立て、30℃でエタノールを蒸発させることで、シリカ球からなる多孔質膜を調製する。この工程を複数回行うことで、シリカ球からなる多孔質膜の膜厚を増大させる(膜厚50μm)。続いて調製した平均粒径100nmのシリカ球からなる多孔質膜の上に、平均粒径300nmのシリカ球からなる多孔質膜(膜厚約50μm、合計約100μm)を、100nmのときと同様の手順で調製する。200℃で3時間加熱した後、エタノールで洗浄し、0.1Mの3、4−エチレンジオキシチオフェン、0.1M過塩素酸リチウムのアセトニトリル溶液中、この多孔質膜を作用極に、白金対極、銀/塩化銀参照電極を用いた三極セルで、ポテンショスタットを用いて、1.1V(vsAg/AgCl)の電位で電解重合を行う。重合時間は、電解電流のプロファイルを参照して、シリカ球多孔質膜の膜厚と同程度になるよう、電解時間を調整することで制御する。電解重合後、20%フッ化水素酸溶液中に2日間浸漬、シリカ球を除去し、導電性高分子であるポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例30)
市販の導電性酸化チタン微粒子(チタン工業、粒径約250nm)をターピノールに分散し、エチルセルロースで粘度を調整し、酸化チタンペーストを調製する。洗浄済の金基板にスクリーン印刷法で、酸化チタンペーストを印刷し、450℃で1時間焼結し、酸化チタンの多孔質焼結膜(膜厚100μm)を調製する。この膜を作用電極に、対極に白金線、金めっき液(上村工業535LC)を用いて、噴流、超音波照射中、電解金めっきをガルバノスタットで、0.1mA/cm2の電流密度に設定し1時間めっきを行い、金めっき多孔質酸化チタンからなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例31)
市販の導電性酸化チタン微粒子(チタン工業、粒径約250nm、400nmの2種)をそれぞれターピノールに分散し、エチルセルロースで粘度を調整し、酸化チタンペーストを調製する。洗浄済の金基板にスクリーン印刷法で、まず、粒径250nmの酸化チタンペーストを印刷し(焼成後膜厚約50μm)、150℃で5分間仮焼する。その上に、粒径約400nmの酸化チタンペーストを印刷し450℃で1時間焼結し、酸化チタンの多孔質焼結膜(合計膜厚100μm)を調製する。この多孔質膜を用いて調製例29と同様の手法を用いて金めっき多孔質酸化チタンからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例32)
ニッケル合金製の発泡金属(三菱マテリアル、MA600、厚み0.5mm、空孔径50μm)を三枚重ねスポット溶接によって接合を行いニッケル合金からなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例33)
ニッケル合金製の発泡金属(三菱マテリアル、MA600、厚み0.5mm、空孔径50、150μm)を空孔径50μmを一枚、150μmを二枚の順に、計三枚重ねスポット溶接によって接合を行いニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例34)
ニッケル合金製の発泡金属(三菱マテリアル、MA600、厚み0.5mm、空孔径50、150μm、300μmの2種)を50μmのもの,150μmのもの,300μmのものの順に一枚ずつ計三枚重ねスポット溶接によって接合を行いニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例35)
炭素繊維(東レ、トレカクロス、厚み0.2mm、繊維密度40本/25cm)を2枚重ね1cm角に切断、カーボンペースト(SPI製)を四辺に塗布することで一体化し、炭素繊維からなる多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
(調製例36)
2種類の炭素繊維(東レ、トレカクロス、厚み0.2mm、繊維密度40本/25cm、および22.5本/25cm)を1枚ずつ重ね1cm角に切断、カーボンペースト(SPI製)を四辺に塗布することで一体化し、炭素繊維からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を調製する。
次に、本発明の酵素電極の作成法について記述する。
(実施例1)
金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、乾燥を行った後、UVオゾン処理を行い親水化する。1.0mg/mLグルコースオキシダーゼ(Aspergillus niger)、1重量%トリトンX−100(登録商標)水溶液1mLを調製し、0.1Mのピロール、0.1Mの過塩素酸リチウム水溶液9mLと混合したものを電解液とし、発泡金属を作用極に、白金線を対極に、窒素雰囲気下、銀/塩化銀電極を参照電極に1.1V(vs Ag/AgCl)を1秒、0.35Vを30秒の間隔でパルスを100回印加して、電気化学重合を行い、水で洗浄することでポリピロールを担体兼メディエータとするグルコースオキシダーゼ酵素電極を調製する。
(実施例2)
実施例1の1.0mg/mLグルコースオキシダーゼ(Aspergillus niger)に代えて、245U/mLキノヘモプロテイン−アルコールデヒドロゲナーゼ(Gluconobacter sp−33)を用いることで、ポリピロールを担体兼メディエータとするアルコールデヒドロゲナーゼ酵素電極を調製する。
(実施例3)
実施例1のピロールに代えて3、4−エチレンジオキシチオフェンを用いることで、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)を担体兼メディエータとするグルコースオキシダーゼ酵素電極を調製する。
(実施例4)
実施例2のピロールに代えて3、4−エチレンジオキシチオフェンを用いることで、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)を担体兼メディエータとするアルコールデヒドロゲナーゼ酵素電極を調製する。
(実施例5)
実施例1のピロールに代えてアニリンを用いることで、ポリアニリンを担体兼メディエータとするグルコースオキシダーゼ酵素電極を調製する。
(実施例6)
実施例2のピロールに代えてアニリンを用いることで、ポリアニリンを担体兼メディエータとするアルコールデヒドロゲナーゼ酵素電極を調製する。
(実施例7)
サンプル管中で5mLの水に、10mg/mLの濃度で調製例17に記載のオスミウムポリマーを溶解させ、0.2Mのクエン酸緩衝液1mLに加え、さらに30mg/mLのラッカーゼ(Coriolus hirsutus)水溶液1mLを加える。攪拌した後、10mg/mLのポリエチレングリコールジグリシデルエーテル水溶液2mLを加え攪拌を行う。その後、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを先に用意した酵素、オスミウムポリマー溶液に浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例8)
サンプル管中で10mg/mLの調製例18に示すオスミウムポリマーの水溶液5mLを調製し、さらにリン酸緩衝液を1mL、46mg/mLのビリルビンオキシダーゼ水溶液を1mL、7mg/mLのポリエチレングリコールジグリシデルエーテル水溶液を1mL加える。その後、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L、含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au、厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを先に用意した酵素、オスミウムポリマー溶液に浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例9)
サンプル管中で40mg/mLの調製例19に示すフェロセン修飾グルコースオキシダーゼの0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液1mLを調製し、7mg/mLの過ヨウ酸ナトリウム水溶液0.5mLを加え暗所で1時間攪拌する。これに4mg/mLのポリビニルイミダゾール水溶液を6mL、2.5mg/mLのポリエチレングリコールジグリシデルエーテル水溶液0.4mLを加えたものに、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L、含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au、厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例10)
サンプル管中で0.1Mの炭酸水素ナトリウム、40mg/mLのグルコースオキシダーゼ(Aspergillus niger)の水溶液1mLを調製し、7mg/mLの過ヨウ酸ナトリウム水溶液0.5mLを加え暗所で1時間攪拌する。これに10mg/mLの調製例20にしめすルテニウム錯体ポリマーの水溶液を6mL、2.5mg/mLのポリエチレングリコールジグリシデルエーテル水溶液0.4mLを加えたものに、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L、含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au、厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例11)
実施例10の調製例20に示すルテニウム錯体ポリマーに代えて調製例21に示すコバルト錯体ポリマーを用い、同様の手法をもちいて酵素電極を調製する。
(実施例12)
34ユニットのグルコースデヒドロゲナーゼ(Thermoplasma acidophilum)、27ユニットのジアホラ−ゼ(Spinacia oleracea)、0.22mgのビタミンK3、0.15mgのニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)、0.13mgのポリビニルピリジン(平均分子量15万)を5mLのリン酸緩衝液に加え、2.5mg/mLのポリエチレングリコールジグリシデルエーテル水溶液0.4mLを加えて攪拌したものに、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例13)
実施例12の0.022mgのビタミンK3に代えて0.027mgのアントラキノンを用い、同様の手法で酵素電極を調製する。
(実施例14)
実施例9の調製例19に示すフェロセン修飾グルコースオキシダーゼに代えて調製例23に示すフェノチアジン修飾グルコースオキシダーゼを用い、同様の手法で酵素電極を調製する。
(実施例15)
サンプル管中で0.1M炭酸水素ナトリウム、40mg/mLグルコースオキシダーゼ(Aspergillus niger)の水溶液1mLを調製し、7mg/mLの過ヨウ酸ナトリウム水溶液0.5mLを加え暗所で1時間攪拌する。これに10mg/mLの調製例16に示すオスミウム錯体ポリマーの水溶液を6mL、2.5mg/mLのポリエチレングリコールジグリシデルエーテル0.4mLを加えたものに、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例16)
1.8mLの0.1Mリン酸緩衝液に、1MのN−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)エチレンジアミン溶液を0.25mL、0.01Mの塩化金酸溶液を0.25mL加え、超音波を10分間照射する。塩酸を加えpHを7に調整し、さらに0.1M水素化ホウ素ナトリウム溶液0.013mLを加えた後、ゾルを24時間攪拌し、金微粒子を含むシリカゾルを調製する。グルコースオキシダーゼ10mgを0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)6mLに溶解させ、1.6gのポリビニルピリジンを加え、均一になるまで攪拌し、得られた混合液を先に調製した金微粒子を含むシリカゾルに加え、均一になるまで攪拌したものに、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例17)
実施例16の塩化金酸に代えて塩化パラジウムを用い、同様の手法で酵素電極を調製する。
(実施例18)
窒素雰囲気下、チタン(IV)イソプロポキサイド0.25mLを少量のイソプロパノールに溶解し、0.1Mリン酸緩衝液を1.8mL、0.01Mの塩化金酸溶液を0.25mL加え、超音波を1時間照射する。0.1M塩酸を加えてpHを7に調整し、さらに0.1M水素化ホウ素ナトリウム溶液0.013mLを加えた後、ゾルを24時間攪拌し、金微粒子を含むチタニアゾルを調製する。グルコースオキシダーゼ10mgを0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)6mLに溶解させ、1.6gのポリビニルピリジンを加え、均一になるまで攪拌したものを、先に調製した金微粒子を含むチタニアゾルに加え、均一になるまで攪拌し、得られた混合液に、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例19)
実施例18の塩化金酸に代えて塩化パラジウムを用い、その他は同様の手法で酵素電極を調製する。
(実施例20)
20mgのポリリシン塩酸塩(平均分子量7万)を0.1Mのリン酸緩衝液8mLに溶解し40mgのビリルビンオキシダーゼ、27mgのオクタシアノタングステン酸カリウムを加え、0℃で1時間攪拌し、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例21)
34ユニットのグルコースデヒドロゲナーゼ(Thermoplasma acidophilum)、27ユニットのジアホラ−ゼ(Spinacia oleracea)、0.22mgのビタミンK3、0.15mgのNADHを5mLのリン酸緩衝液に加え、1%ウシ血清アルブミン0.5mL、2.5mg/mLのグルタルアルデヒド溶液0.4mLを加えて攪拌する。金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを0.02Mのアミノエタンチオール水溶液に2時間浸漬し、引き上げ水洗をおこなう。その後、酵素担持溶液に浸漬し、引き上げ、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例22)
金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを0.02Mのシスタミン水溶液に2時間浸漬し、引き上げ、水洗をおこないシスタミン修飾電極を調製する。3mMのピロロキノリンキノン(PQQ)、10mMの1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドの0.01MのN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N'−2−エタンスルホン酸(HEPES)緩衝液溶液に、1時間浸漬し、水洗することでPQQ修飾を行う。1mMの調製例22に記載のN6−(2−アミノエチル)FAD、10mMの1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドの0.01MのHEPES緩衝液溶液(pH7.3)に、先のPQQ修飾電極を2時間浸漬し、水洗することでFAD修飾を行う。さらに4mg/mLの調製例24に記述のアポグルコースオキシダーゼの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に25℃で4時間、4℃で12時間浸漬、引き上げ、リン酸緩衝液(pH7.0)中で一時間浸漬
することで、酵素電極を調製する。
(実施例23)
0.06mMのスルホ−N−ヒドロキシスクシンイミド修飾金微粒子(Nanoprobes)、0.68mMの調製例22に記載のN6-(2−アミノエチル)FADを溶解させた0.01MのHEPES緩衝液溶液(pH7.9)を室温で1時間、4℃で12時間撹拌し、金微粒子とN6−(2−アミノエチル)FADを反応させる。スピンカラム(シグマ)を用いて未反応のN6−(2−アミノエチル)FADを除き、FAD修飾金微粒子を調製する。さらに3mg/mLの調製例24に記述のアポグルコースオキシダーゼと4.8μMのFAD修飾金微粒子を30%グリセロール、0.1%ウシ血清アルブミン、0.1%アジ化ナトリウムを含む0.1Mリン酸緩衝液を室温で4時間、4℃で12時間撹拌し、その後、遠心分離で、グルコースオキシダーゼ修飾金微粒子を分離する。金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを0.
02Mのシスタミン水溶液に2時間浸漬し、引き上げ、水洗をおこないシスタミン修飾電極を調製し、1μMのグルコースオキシダーゼ修飾金微粒子のリン酸バッファー溶液中に4℃、12時間浸漬し酵素電極を調製する。
(実施例24)
金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを1mMのシスタミンのエタノール溶液に2時間浸漬し、引き上げ、エタノールで洗浄をおこない、シスタミン修飾基材を調製する。この基材を1mMの1、2−デヒドロ−1、2−メタノフラーレン[60]−61−カルボン酸(Material Technologies Research Limited)、5mMの1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドのエタノール:ジメチルスルホキサイド(DMSO)=1:1溶液に室温で4時間浸漬し、基材をエタノールとDMSOの混合溶媒で洗浄することで、フラーレン修飾基材を調製する。30mg/mLのグルコースオキシダーゼ(Aspergillus niger)のリン酸緩衝液10mLに2.5mg/mLのグルタルアルデヒド0.8mLを加えて攪拌し、先のフラーレン修飾基材を室温で1時間、4℃で12時間浸漬し、引き上げ、リン酸緩衝液で洗浄後、デシケータ中で2日間乾燥させ、酵素電極を調製する。
(実施例25)
金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを0.02Mのシスタミン水溶液に2時間浸漬し、引き上げ、水洗をおこなう。0.3mMのマイクロペルオキシダーゼ−11(MP11)、10mMの1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドの0.01MのHEPES緩衝液溶液に、3時間浸漬、引き上げ、0.01MのHEPES緩衝液溶液(pH7.3)中で一時間浸漬することで、酵素電極を調製する。
(実施例26)
金めっきを行ったステンレス製の発泡金属(三菱マテリアル、SUS316L(含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、Au)厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を1cm角に切断、洗浄、UVオゾン処理を行ったものを0.02Mのシスタミン水溶液に2時間浸漬し、引き上げ、水洗をおこない、シスタミン修飾電極を調製する。3mMのN−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、10mMの1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを含む0.01MのHEPES緩衝液溶液に、1時間、シスタミン修飾電極を浸漬し、0.01MのHEPES緩衝液溶液で洗浄することで修飾を行う。この電極を4mg/mLのチトクロムCを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に25℃で4時間、4℃で12時間浸漬、引き上げ、リン酸緩衝液(pH7.0)中で一時間浸漬することで、酵素のチオール基によりマレイミドを修飾する。さらに、この電極を4mg/mLの調製例25に記載のチトクロムオキシダーゼを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に25℃で4時間、4℃で12時間浸漬、引き上げ、リン酸緩衝液(pH7.0)中で一時間浸漬するこ
とで、チトクロムC/チトクロムオキシダーゼをカップリングさせたのち、10mMのグルタルアルデヒドの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に25℃で10分、4℃で1時間浸漬することで、固定化酵素電極を調製する。
(実施例27)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えてニッケル合金製の発泡金属(三菱マテリアル、含有元素Ni、Cr、Ti、Nb、Al、Mn、Si、C、厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例28)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えてニッケル合金製の発泡金属(三菱マテリアル、含有元素Ni、Cr、Ti、Nb、Al、Mn、Si、C、厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例29)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えてニッケル合金製の発泡金属(三菱マテリアル、含有元素Ni、Cr、Ti、Nb、Al、Mn、Si、C、厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例30)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えてニッケル合金製の発泡金属(三菱マテリアル、含有元素Ni、Cr、Ti、Nb、Al、Mn、Si、C、厚み0.5mm、金めっき厚0.5μm、空孔径50μm)を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例31)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例1に記述のニッケルの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例32)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例1に記述のニッケルの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例33)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例1に記述のニッケルの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例34)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例1に記述のニッケルの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例35)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えてステンレス網(ニラコ、含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、400メッシュ)を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例36)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えてステンレス網(ニラコ、含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、400メッシュ)を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例37)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えてステンレス網(ニラコ、含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、400メッシュ)を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例38)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えてニッケル合金製の網ステンレス網(ニラコ、含有元素Fe、Cr、Ni、Mo、Si、O、Mn、C、P、S、400メッシュ)を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例39)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例2に記述の白金の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例40)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例2に記述の白金の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例41)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例2に記述の白金の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例42)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例2に記述の白金の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例43)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例3に記述の金の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例44)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例3に記述の金の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例45)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例3に記述の金の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例46)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例3に記述の金の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例47)
実施例24の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例3に記述の金の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例48)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例4に記述のパラジウムの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例49)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例4に記述のパラジウムの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例50)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例4に記述のパラジウムの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例51)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例4に記述のパラジウムの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例52)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例5に記述のポリピロール電極の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例53)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例5に記述のポリピロール電極の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例54)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例5に記述のマクロポーラスポリピロール電極を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例55)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例5に記述のポリピロール電極の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例56)
実施例1の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例57)
実施例2の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例58)
実施例3の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例59)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例60)
実施例5の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例61)
実施例6の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例62)
実施例7の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例63)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例64)
実施例9の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例65)
実施例10の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例66)
実施例11の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例67)
実施例12の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例68)
実施例13の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例69)
実施例14の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例70)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例71)
実施例16の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例72)
実施例17の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例73)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例74)
実施例19の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例75)
実施例20の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例76)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例7に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルフォネート)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例77)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例7に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルフォネート)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例78)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例7に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルフォネート)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例79)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例7に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルフォネート)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例80)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例8に記述のポリアニリンの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例81)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例8に記述のポリアニリンの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例82)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例8に記述のポリアニリンの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例83)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例8に記述のポリアニリンの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例84)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例9に記述のITOの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例85)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例9に記述のITOの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例86)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例9に記述のITOの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例87)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例9に記述のITOの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例88)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例10に記述の金めっき多孔質酸化チタンの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例89)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例10に記述の金めっき多孔質酸化チタンの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例90)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例10に記述の金めっき多孔質酸化チタンの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例91)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例10に記述の金めっき多孔質酸化チタンの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例92)
実施例24の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例10に記述の金めっき多孔質酸化チタンの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例93)
実施例1の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例94)
実施例2の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例95)
実施例3の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例96)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例97)
実施例5の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例98)
実施例6の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例99)
実施例7の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例100)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例101)
実施例9の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例102)
実施例10の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例103)
実施例11の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例104)
実施例12の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例105)
実施例13の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例106)
実施例14の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例107)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例108)
実施例16の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例109)
実施例17の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例110)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例111)
実施例19の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例112)
実施例20の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例11に記述の炭素被覆された酸化亜鉛の針状結晶の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例113)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例12に記述の金めっきアルミナナノホールの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例114)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例12に記述の金めっきアルミナナノホールの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例115)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例12に記述の金めっきアルミナナノホールの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例116)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例12に記述の金めっきアルミナナノホールの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例117)
実施例24の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例12に記述の金めっきアルミナナノホールの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例118)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例13に記述のグラファイトの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例119)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例13に記述のグラファイトの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例120)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例13に記述のグラファイトの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例121)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例13に記述のグラファイトの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例122)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例14に記述のカーボンブラックの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例123)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例14に記述のカーボンブラックの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例124)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例14に記述のカーボンブラックの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例125)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例14に記述のカーボンブラックの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例126)
実施例1の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例127)
実施例2の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例128)
実施例3の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例129)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例130)
実施例5の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例131)
実施例6の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例132)
実施例7の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例133)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例134)
実施例9の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例135)
実施例10の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例136)
実施例11の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例137)
実施例12の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例138)
実施例13の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例139)
実施例14の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例140)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例141)
実施例16の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例142)
実施例17の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例143)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例144)
実施例19の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例145)
実施例20の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例15に記述のカーボンナノチューブの空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例146)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例26に記述のニッケルからなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例147)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例26に記述のニッケルからなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例148)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例26に記述のニッケルからなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例149)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例26に記述のニッケルからなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例150)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例27に記述のニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例151)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例27に記述のニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例152)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例27に記述のニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例153)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例27に記述のニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例154)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例28に記述のニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例155)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例28に記述のニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例156)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例28に記述のニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例157)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例28に記述のニッケルからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例158)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例159)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例160)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例161)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例6に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例162)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例29に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例163)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例29に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例164)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例29に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例165)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例29に記述のポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例166)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例30に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例167)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例30に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例168)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例30に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例169)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例30に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例170)
実施例24の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例30に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例171)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例31に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例172)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例31に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例173)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例31に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例174)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例31に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例175)
実施例24の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例31に記述の金めっき多孔質酸化チタンからなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例176)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例32に記述のニッケル合金からなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例177)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例32に記述のニッケル合金からなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例178)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例32に記述のニッケル合金からなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例179)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例32に記述のニッケル合金からなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例180)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例33に記述のニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例181)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例33に記述のニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例182)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例33に記述のニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例183)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例33に記述のニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例184)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例34に記述のニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例185)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例34に記述のニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例186)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例34に記述のニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例187)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例34に記述のニッケル合金からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例188)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例35に記述の炭素繊維からなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例189)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例35に記述の炭素繊維からなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例190)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例35に記述の炭素繊維からなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例191)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例35に記述の炭素繊維からなる多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例192)
実施例4の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例36に記述の炭素繊維からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例193)
実施例8の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例36に記述の炭素繊維からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例194)
実施例15の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例36に記述の炭素繊維からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例195)
実施例18の金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて調製例36に記述の炭素繊維からなる空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(比較例1〜26)
実施例1〜26のそれぞれについて、金めっきを行ったステンレス製の発泡金属に代えて金板(1cm角、厚さ0.3mm、ニラコ)を導電性部材として使用し、その他の構成を同様にして酵素電極を調製する。
(実施例196)
実施例1から195、及び比較例1−26に記載の酵素電極を使用して、センサを作成する。測定器具である三極セルの概観を図4に示す。酵素電極にリードを取り付けたものを作用電極に、銀塩化銀電極を参照電極に、白金線を対極とし、フタ付のウォータージャケットセル中にガスチューブを通してガス吹き込み口より空気を供給する。測定温度は、恒温循環槽によって37℃にたもたれる。測定は、それぞれの電極を、ポテンショスタット(東方技研、モデル2000)に接続し、作用電極に表1に示す電位を印加した際の定常電流を記録する。電解質には、それぞれの酵素電極に担持された酵素に対応した表1に示す電解質を用いて測定を行う。表2中の記号S12、13、21、25、67、68、104、105、137、138、157、158、166、170に記載のセンサについては、対極として、ポリジメチルシロキサンを修飾した白金線を用いる。表2中の記号S1から30、35から38、118から145、176から195に記載のセンサについては、単層電極だけでなく、酵素電極を5枚積層した電極を作成し、測定を行う。全ての酵素電極を用いたセンサは、図5(A)及び(B)、並びに図6(A)及び(B)に結果の一例を示すように、基質濃度の増加に対して直線的な電流密度の増大を示し、センサとして機能することが明らかである。各センサより観測される電流密度の結果を表2に示す。
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実施例1から149、158から161、166から170、176から179、188から191に記載の空隙を有する導電性部材を有する酵素電極を用いたセンサは、いずれも対応する担体、メディエータ、酵素、基質を用いた平滑金電極を用いたセンサよりも高い電流密度を示す。特に5層に電極を重ねたセンサは、平滑金電極と比較してはるかに高い、最大30倍近い電流密度を示す。このことから、空隙を有する導電性部材の導入により、センサを高感度化可能なことが確認される。さらに、実施例150から157、162から165、171から175、180から187、192から195に記載の空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極は、比較対象に挙げた空隙の大きさに傾斜をもたない多数の空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極と比較して高い電流密度を示す。このことから空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材の導入により、センサをさらに高感度化可能なことが確認される。
(実施例197)
実施例の酵素電極から、表4に示される酵素電極の組合せ、表3に示される電解液の組合せ、表1に示される酵素に対する基質の種類、濃度を使用して、燃料電池を作成する。測定器具である二極セルの概観を図7に示す。多孔質ポリプロピレンフィルム(厚さ20μm)を間に挟んでアノードとカソードを配置し、これをフタ付のウォータージャケットセル中の電解液中に配置する。酸素を基質とする酵素を使用する酵素電極の電解液中には、ガスチューブを通してガス吹き込み口より空気を供給する。測定温度は、恒温循環槽によって37℃にたもたれる。それぞれのリードをポテンショスタット(東方技研、モデル2000)に接続し、−1.2Vから0.1Vまで電圧を変化させ、電圧−電流特性を測定する。電解液は、表3に記載の酵素を使用する酵素電極を一方もしくは、両方の電極に使用する燃料電池においては、表3に記載の電解質組成を、表3に記載の酵素をアノード、カソードのどちらか一方にも使用しない酵素電極を使用する場合には、0.1M、NaCl、20mM、リン酸緩衝液、酸素飽和の条件を用いる。また、グルコースデヒドロゲナーゼ/ジアホラ−ゼを含む酵素電極を使用する場合、MP−11を使用する場合の測定セルには、隔膜つき電気化学測定セル(北斗電工製)を使用して、アノード槽、カソード槽を分離して測定を行う。また、表4中の記号FC1から25、FC29から31、FC98から121、145から159で示す燃料電池については、酵素電極を単層に配置して測定するだけでなく、アノード、およびカソードそれぞれを5層積層した場合の測定も行う。結果を表4に示す。
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上記表4中の記号FC1から124、131から133、137から140、145から147,154から156で示す空隙を有する導電性部材を有する酵素電極を用いた燃料電池は、すべて対応する担体、メディエータ、酵素、基質を用いた平滑金電極を組み合わせた燃料電池よりも高い電流密度を示し、また、ほとんどの燃料電池において対応する平滑金電極を用いた燃料電池よりも高い最大電力をしめす。特に5層に電極を重ねた燃料電池は、平滑金電極と比較してはるかに高い、最大30倍近い電流密度と、最大25倍程度の最大電力を示す。このことから、空隙を有する導電性部材の導入により、燃料電池を高出力化可能なことが確認される。さらに、上記表4中の記号FC125から130、134から136、141から144、148から153、157から159で示す空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極を用いた燃料電池は、比較対象に挙げた空隙の大きさに傾斜をもたない多数の空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極を用いた燃料電池と比較して高い電流密度、最大電力を示す。また、5層に電極を重ねた燃料電池においても、この空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を用いた燃料電池は、比較対象に挙げた空隙の大きさに傾斜をもたない多数の空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極と比較して高い電流密度、最大電力を示す。このことから空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材の導入により、燃料電池をさらに高出力化可能なことが確認される。
(実施例198)
さらに、上記表4中の記号FC1から9、FC12から18、FC21から25、FC29から31、FC98から112、FC115から121、145から159で示す燃料電池についてフローセルを作成する。図8に示すようにアノードとカソードが多孔質ポリプロピレンフィルム(20μm厚、気孔率80%)を挟んで交互になるように5組、アクリル製のケースにつめ、ケースにあけた穴から直径0.1mmの金線をアノード、カソードに接触させ、電気的接触を確保、それぞれのリードとし、金線をアクリルケースにシリコーン樹脂を用いて固定した。アクリルケースの両端にあけた穴にチューブを接続し、精密ポンプを用いて流量0.25mL/秒で電解液を透過させながら測定を行った。そして、電解液の温度は、恒温槽を通し、37℃に保たれる。電解液の組成は、実施例197で使用した物と同様のものを使用する。測定結果を表5に示す。
Figure 0004891429
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フローセル化した燃料電池は、比較対象として示す、対応する導電性部材、担体、メディエータ、酵素、基質を用いた表4に示す燃料電池と比較して、およそ2.5倍近い電流密度と、出力を示す。このことから、フローセル構造の導入により、燃料電池を高出力化可能なことが確認される。また、フローセル構造を導入した燃料電池においても、表5中の記号FCF50から55、59から61で示す空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を用いた燃料電池は、比較対象に挙げた空隙の大きさに傾斜をもたない多数の空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極と比較して高い電流密度、最大電力を示す。このことから空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材の導入により、フローセル構造を導入した燃料電池においても、さらに高出力化可能なことが確認される。
(実施例199)
実施例の酵素電極から、表6に示される酵素電極を使用して、電気化学的反応装置を作成する。図4に示すように、酵素電極を作用電極に、銀塩化銀電極を参照電極に、白金線を対極とした三極セルを使用し、0.1MNaCl、20mMリン酸緩衝液、10mMのグルコース、10mMのエタノール電解液を使用し、ウォータージャケットセル中窒素雰囲気下0.3VvsAg/AgClの電位を100分間印加し、生成物を高速液体クロマトグラフィーで定量する。表6中の記号CR10、11、18、53、54、83、84、110、111、127、128、135に記載の反応装置については、対極として、ポリジメチルシロキサンを修飾した白金線を用いる。結果を表6に示す。
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反応電解液からは、グルコースを基質とする酵素(グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ)を有する酵素電極を用いた反応装置の反応液からは、グルコノラクトンが検出され、アセトアルデヒドは検出されず、アルコールを基質とする酵素(アルコールデヒドロゲナーゼ)を有する酵素電極を用いた反応装置の反応液からはアセトアルデヒドが検出され、グルコノラクトンは検出されず、いずれの酵素電極を用いた反応装置においても、基質選択的に反応が進行していることがわかる。また、いずれの反応装置においても、反応電荷量と、生成物質間には、高い相関関係があり、反応が定量的に進行することがわかる。表6中の記号CR1から120、127から129、133から136、141から143、150から152で示す空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極を用いた反応装置は、いずれも比較対象として示す、対応する担体、メディエータ、酵素、基質を用いた平滑金電極よりも高い反応電荷量を示し、このことから、空隙を有する導電性部材の導入により、反応時間を短縮可能なことが確認される。さらに、表6中の記号CR121から126、130から132、137から140、144から149、153から155で示す空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極を用いた化学反応装置は、比較対象に示す空隙の大きさに傾斜をもたない多数の空隙を有する導電性部材を用いた酵素電極を用いた化学反応装置と比較して高い反応電荷量、生成物量を示し、このことから空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材の導入により、反応時間をさらに短縮可能なことが確認される。
(実施例200)
さらに、上記表中の記号CR1から9、CR12から17、CR19から24、CR28から30、CR95から109、CR112から117、141から155で示す電気化学的反応装置についてフローセルを作成する。酵素電極を作用極に、白金金網(ニラコ、150メッシュ)を対極に用い、図8に示すように、作用極と対極が多孔質ポリプロピレンフィルム(20μm厚、気孔率80%)を挟んで交互になるように5組、アクリル製のケースにつめ、ケースにあけた穴から直径0.1mmの金線を酵素電極、直径0.1mmの白金線を対極、に接触させ、電気的接触を確保し、それぞれの線をアクリルケースにシリコーン樹脂を用いて固定した。アクリルケースの両端にあけた穴にチューブを接続し、精密ポンプを用いて流量0.5mL/秒で電解液を循環させながら測定を行った。電解液の組成は、0.1MNaCl、20mMリン酸緩衝液、10mMのグルコース、10mMのエタノール電解液を使用し、窒素雰囲気下1.5Vの電圧を100分間印加し、生成物を高速液体クロマトグラフィーで定量する。結果を表7に示す。
Figure 0004891429
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フローセル化した電気化学的反応装置は、反応の基質特異性、反応の定量性を損なうことなく、比較対象として示す、対応する導電性部材、担体、メディエータ、酵素、基質を用いた表6に示す電気化学的反応装置と比較して、およそ3倍近い反応電荷量と、反応物生成量を示す。このことから、フローセル構造の導入により、反応時間を短縮可能なことが確認される。また、フローセル構造を導入した化学反応装置においても、表5中の記号CRF49から54、58から60で示す空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材を用いた化学反応装置は、比較対象に挙げた空隙の大きさに傾斜をもたない多数の空隙を有する導電性部材を用いた化学反応装置と比較して高い反応電荷量と、反応物生成量を示す。このことから空隙の大きさに傾斜をもつ多数の空隙を有する導電性部材の導入により、フローセル構造を導入した化学反応装置においても、さらに反応時間を短縮可能なことが確認される。
1 導電性部材
2 酵素
3 担体
4 電荷の流れ
5 カーボン粒子
6 バインダーポリマー
7 グラファイト粒界
8 空隙を有する導電性部材
9 ウォータージャケットセル
10 ウォータージャケットセルのフタ
11 電解液
12 アノード(陽極、負極)
13 白金線電極
15 アノードリード
16 カソードリード
17 参照電極リード
18 ポテンショスタット
19 ガス吹込口
20 ガスチューブ
21 温調水流入口
22 温調水排出口
23 多孔質ポリプロピレンフィルム
24 カソード
25 電解液導入口
26 電解液排出口
27 アクリルケース
801 電解質層
802 空孔
803 導電性部材
804 支持基板

Claims (5)

  1. 導電性部材及び酵素を有する酵素電極であって、
    前記導電性部材は、多孔質構造を備え、且つ
    前記酵素が、前記多孔質構造を構成する孔内に、担体を介して固定されており、
    前記導電性部材の表面側における孔径は、該導電性部材の内部における孔径よりも大きいことを特徴とする酵素電極。
  2. 前記酵素と前記導電性部材との電子の受け渡しを促進させるためのメディエータを前記多孔質構造を構成する孔内に有することを特徴とする請求項1に記載の酵素電極。
  3. 前記導電性部材は、金属、導電性高分子、金属酸化物及び炭素材料から選択される材料の少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1または2に記載の酵素電極。
  4. 前記酵素が酸化還元酵素である請求項1〜3のいずれかに記載の酵素電極。
  5. 燃料電池であって、
    アノード電極及びカソード電極が多孔質構造を有し、前記アノード電極とカソード電極の少なくとも一方が、前記多孔質構造を構成する孔内に酵素を保持している酵素電極であり、
    前記酵素電極の表面側における孔径は、該導電性部材の内部における孔径よりも大きいことを特徴とする燃料電池。
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