JP4890946B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、処理ガスを放電空間でプラズマ化し、放電空間の外部に配置した被処理物に当てて表面処理を行なうプラズマ処理装置に関し、特に、同心筒状電極構造を有し、上記放電空間が筒状になるプラズマ処理装置に関する。
例えば、特許文献1には、内側電極とこれを囲む筒状の外側電極からなる同心筒状電極構造を有するプラズマ処理装置が記載されている。内側電極と外側電極の間には、筒状の誘電部材が設けられ、この誘電部材の内周面と内側電極の間に筒状の放電空間が形成されるようになっている。この放電空間に処理ガスを導入してプラズマ化し、このプラズマ化された処理ガスを外部の被処理物に吹き付け、処理するようになっている。内側電極と誘電部材と外側電極の組付け手段については明記がない。
特許文献2には、同心筒状電極構造において、複数段の環状ホルダを用いて、内側電極と外側電極を互いに絶縁しつつ組み付けることが記載されている。外側電極を下段の環状ホルダで囲み、内側電極の上端部を外側電極より上へ突出させ、この内側電極の上端部を上記下段の環状ホルダの上の段の環状ホルダで囲むようになっている。外側電極の上端部の外周にはフランジが設けられている。この外側電極を囲む下段環状ホルダの上面の内周縁には段差が形成されている。この段差に外側電極のフランジを引っ掛けるようになっている。同様に内側電極の上端部の外周にはフランジが設けられ、これを囲む環状ホルダの上面の内周縁には段差が形成されている。この段差に内側電極のフランジを引っ掛けるようになっている。
特開平4−212253号公報 特開2003−197397号公報
上掲の環状ホルダを用いた電極組立構造は、複雑で部品点数が多く、メンテナンス等に際しての分解作業や組立て作業が容易でなかった。また、環状ホルダと電極との間のクリアランスの分だけ内側電極と外側電極が軸ずれしやすく、軸合わせが容易でなかった。
上記課題を解決するため、本発明は、処理ガスを、軸線を一方向に向けた筒状の放電空間に導入するとともに前記放電空間より前記軸線方向の先端側に配置した被処理物に向けて吹出し、前記被処理物の表面処理を行なうプラズマ処理装置において、
前記軸線に沿って直線状に延びる第1電極(内側電極)と、
前記第1電極を囲む筒状の第2電極(外側電極)と
前記第1、第2電極の間に設けられた筒状の固体誘電体にて構成され、前記第1電極の外周面又は前記第2電極の内周面のうち一方の固体誘電体層となり、他方との間に前記放電空間を形成する誘電部材と、を備え、
前記第1電極又は第2電極と前記誘電部材とにおける前記軸線方向の基端部の互いに向き合う周面に、互いに螺合されるネジ部が形成されていることを特許請求しない特徴とする。
これによって、これら電極及び誘電部材を簡単に分解したり組み立てたりすることができ、メンテナンスの容易化を図ることができる。
また、同心筒状電極構造における軸合わせも正確かつ容易に行なうことができる。前記誘電部材との間に前記放電空間を形成する側の電極と前記誘電部材とを前記ネジ部にて互いに螺合すれば、それらが正確に同心に配置されるようにすることができる。これにより、筒状放電空間の厚さを全周及び全長にわたって均一にでき、均一な処理ガス流を得ることができる。前記誘電部材が固体誘電体層として提供されるべき側の電極と前記誘電部材とを前記ネジ部にて互いに螺合すれば、それらが正確に同心に配置されることにより確実に接触させることができ、誘電部材の固体誘電体層としての機能を確実に発揮させることができる。
本発明は、処理ガスを、軸線を一方向に向けた筒状の放電空間に導入するとともに前記放電空間より前記軸線方向の先端側に配置した被処理物に向けて吹出し、前記被処理物の表面処理を行なうプラズマ処理装置において、
前記軸線に沿って直線状に延びる第1電極と、
前記第1電極を囲む筒状の第2電極と、
前記第1、第2電極の間に設けられ、前記軸線に沿って延び、前記軸線方向の先端部が塞がれ基端部が開口された筒状の固体誘電体にて構成された誘電部材と、
を備え、前記誘電部材が、前記塞がれた先端部を含む被覆部と、該被覆部の前記軸線方向の基端側に連なり前記開口された基端部を含む基部とを一体に有し、前記被覆部の前記軸線方向の長さが前記基部の前記軸線方向の長さより大きく、かつ前記基部の外径が前記被覆部の外径より大きく、前記第1電極が前記誘電部材の内部に挿入され、前記被覆部が、前記第1電極の外周面と接触してこれを被覆することによって前記第1電極の外周面の固体誘電体層となり、前記被覆部の外周面と前記第2電極との間には筒状空間が形成され、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されて放電が生成されることによって、前記筒状空間が前記放電空間になり、前記第1電極又は第2電極の前記筒状空間より前記軸線方向の基端側の基端部と前記基部との互いに向き合う周面に、互いに直接に螺合されるネジ部が形成され、前記第1、第2電極の基端部どうしが、前記基部によって絶縁されて連結されていることを特許請求する特徴とする。
前記ネジ部が、前記放電空間より基端側に配置されていることが好ましい。
これにより、放電状態がネジ部に影響されないようにすることができる。
前記第1、第2電極のうち前記誘電部材との間に前記放電空間を形成する側の電極の内部に処理ガスの導入路が形成され、この処理ガス導入路が、前記ネジ部より先端側において前記放電空間に連通していることが好ましい。
これによって、処理ガスを放電空間に確実に導入することができる。
また、本発明は、処理ガスを、軸線を一方向に向けた筒状の放電空間に導入するとともに前記放電空間より前記軸線方向の先端側に配置した被処理物に向けて吹出し、前記被処理物の表面処理を行なう装置において、
前記軸線に沿って直線状に延びる第1電極(内側電極)と、
前記軸線に沿って延び、基端部が開口され先端部が塞がれた筒状の固体誘電体にて構成され、前記第1電極が挿入される誘電部材と、
この誘電部材を囲み、該誘電部材の外周面との間に前記放電空間を形成する筒状の第2電極(外側電極)と、を備え、
前記第1電極の基端部の外周に第1雄ネジ部が形成され、
前記誘電部材の基端部の内周に前記第1雄ネジ部と螺合される第1雌ネジ部が形成され、
前記第2電極の前記放電空間より基端側の内周に第2雌ネジ部が形成され、
前記誘電部材の前記放電空間より基端側の外周に前記第2雌ネジ部と螺合される第2雄ネジ部が形成されていることを特許請求しない他の特徴とする。
これによって、第1、第2電極及び誘電部材を簡単に分解したり組み立てたりすることができ、メンテナンスの容易化を図ることができる。しかも、内外の第1電極と第2電極を、誘電部材を挟んで容易かつ正確に同心に 配置でき、放電の安定性や処理ガス流の均一性を確保することができる。
本発明の上記特許請求する特徴において、前記基部の内周部が前記第1電極の基端部と螺合され、かつ前記基部の外周部が前記第2電極の基端部と螺合されることが好ましい。
前記第1雄ネジ部と第1雌ネジ部が、前記放電空間より基端側に配置されていることが好ましい。
これにより、これらネジ部に放電状態が影響されないようにすることができる。
前記第2電極の内部に処理ガスの導入路が形成され、この処理ガス導入路が、前記筒状空間の基端部に連通していることが好ましい。
これによって、処理ガスを放電空間に確実に導入することができる。
前記筒状空間の前記処理ガス導入路との連通口より基端側の部分において、前記第2電極と前記誘電部材との間にOリングが設けられていることが好ましい。
本発明は、大気圧近傍下でプラズマを生成し表面処理するのに好適である。大気圧近傍(略常圧)とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Pa(100〜800Torr)が好ましく、9.331×104〜10.397×104Pa(700〜780Torr)がより好ましい。
本発明によれば、筒状の放電空間を有するプラズマ処理装置の電極構造の組付け作業や分解作業を簡易化でき、メンテナンスを容易化することができる。軸合わせも正確かつ容易に行なうことができる。
以下、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、大気圧プラズマ処理装置Mを示したものである。装置Mは、チャンバー10と、このチャンバー10に着脱可能に設けられた処理ユニット20とを備えている。チャンバー10の内部に半導体基板やガラス基板等の被処理物Wが配置されるようになっている。チャンバー10には、コラム11が上に突出するように設けられている。コラム11は、軸線を上下に向けた両端開口の筒状をなし、その内部空間が下端の開口を介してチャンバー10に連なっている。コラム11の上端部の外周には環状の支持フランジ12が一体に固定されている。
処理ユニット20は、連結部21と、プラズマ生成部30とを備えている。連結部21は、連結プレート22と、連結ロッド23とを有している。連結プレート22は、コラム11の上端開口を塞ぐようにして支持フランジ12の上に重ねられている。この連結プレート22と支持フランジ12とが、ボルト締めにて連結されている。
連結ロッド23は、コラム11の内部の周方向に間隔を置いて複数配置されている(図2参照)。各連結ロッド23は、ステンレス等の金属棒で構成され、垂直に延びている。この連結ロッド23の上端部が、連結プレート22にネジ結合や閂結合等で連結されている。連結ロッド23の下側部は、コラム11より下方へ延出し、チャンバー10の内部に垂下されている。連結ロッド23の下端部にプラズマ生成部30が吊り下げられるようにして支持されている。プラズマ生成部30の下方に少し離れて被処理物Wが配置されるようになっている。連結ロッド23の長さ等を調節することにより、プラズマ生成部30を高さ調節することができる。
図3に示すように、プラズマ生成部30は、中央の第1電極31と、これを囲む第2電極32と、これら電極31,32の間に設けられた誘電部材33とを有している。
第1電極31は、ニッケル等の金属にて構成され、軸線Lを上下に向けて直線状に延びる棒形状をなしている。第1電極31の軸線Lは、上記支持部20のコラム11の軸線と一致している。
第1電極31の上端部(基端部)は、後記誘電部材33の上端部33bより突出し、給電ソケット43を介して給電線41に接続されている。給電線41は、セラミックス、ガラス、樹脂等の絶縁体からなる絶縁チューブ44にて被覆されている。図1に示すように、給電線41の上端部は、連結プレート22に設けられた給電端子42を介して電源40に接続されている。これにより、第1電極31が高圧電極になっている。
図3に示すように、誘電部材33は、被覆部33aと、その上側(基端側)に連なる基部33bとを一体に有している。被覆部33aは、有底(上端開口、下端閉塞)の筒状をなし、上下に延びている。基部33bは、被覆部33aと同一軸線上に配置されるとともに、被覆部33aより外径が大きく短い筒状をなしている。基部33bの中心孔が被覆部33aの有底の中心孔に一直線に連なっている。この誘電部材33の中心孔に第1電極31が差し入れられている。これにより、第1電極31の外周面と下端面(先端面)が誘電部材33で被覆されている。誘電部材33の被覆部33aは、第1電極31の表面における安定放電を得るための固体誘電体層を構成している。
誘電部材33は、セラミックスやガラス等の誘電体で構成されている。誘電部材33を構成する誘電体材料は、使用するガス種や電圧等に応じて選択するとよい。比較的低い電圧で放電を発生させたい場合には誘電率の大きな誘電体を用いるのが好ましい。耐プラズマ性を考慮すると、例えばアルミナやイットリア等のセラミックスを用いるとよい。処理ガスとして純窒素を用い、窒素プラズマにて表面処理を行なう場合、窒化アルミニウムや窒化珪素等のセラミックスを用いるとよい。耐熱性や成形の容易性を考慮すると、石英等のガラスを用いるとよい。
第2電極32は、第2電極本体部32aと、その上側(基端側)に設けられたフランジ32fとを一体に有している。第2電極本体部32aは、軸線を上下に向けた両端開口の筒状をなしている。第2電極本体部32aの内径は、誘電部材33の被覆部33aの外径より大きい。この第2電極本体部32aの内部に誘電部材33の被覆部33aひいては第1電極31が同軸をなすようにして収容されている。
第2電極本体部32aの内周面には、安定放電を得るための固体誘電体層34が被膜されている。固体誘電体層34は、例えばアルミナ等の溶射膜、またはセラミックス管もしくはガラス管などにて構成されている。固体誘電体層34の内周面と誘電部材33の外周面との間に、軸線を上下に向けた筒状の空間30aが形成されている。筒状空間30aの上端部(基端部)は、Oリング37にてシールされ閉塞されている。筒状空間30aの下端部(先端部)は、開口され、プラズマ吹出し口を構成している。
上記第1電極31が高圧電極を構成するのに対し、第2電極32は、図示しない接地線を介して電気的に接地され、接地電極を構成している。
電源40から第1電極31への電圧供給により、第1電極31と第2電極本体部32aとの間に大気圧グロー放電が形成され、筒状空間30aが放電空間になるようになっている。
第2電極32の上端(基端)のフランジ32fは、第2電極本体部32aの中心孔と同軸をなして一直線に連なる中心孔を有し、第2電極本体部32aより半径外側へ突出する円板形状をなしている。図1に示すように、このフランジ32fの外周部に連結ロッド23の下端部がボルト24にて連結されている。
図3に示すように、フランジ32fの中心孔から誘電部材33及び第1電極31の上端部が突出されている。フランジ32fの上面の中央部には、二段筒状の絶縁ブロック35が設けられている。この絶縁ブロック35が、上記誘電部材33及び第1電極31の上端部に被せられている。絶縁ブロック35は、セラミックや樹脂等の絶縁体にて構成されている。この絶縁ブロック35によって、第1電極31の上端部と第2電極32のフランジ32fとが絶縁されている。絶縁ブロック35の上端部は、上記絶縁チューブ44の下端部と連結されている。
図2に示すように、第2電極32のフランジ32fには、冷媒の導入及び排出、並びに処理ガス導入のための3つのポート52,55,62が周方向に離れて設けられている。冷媒導入ポート52の上端部には、冷媒導入管51が接続されている。図示は省略するが、冷媒導入管51は、コラム11内を通り、その上端部が連結プレート22に設けられた冷媒供給コネクタに接続されている。この冷媒供給コネクタから冷媒供給管が延び、この冷媒供給管が冷媒供給源50に接続されている。冷媒供給源50は、冷媒として例えば水を供給するようになっている。
図3に示すように、フランジ32fの内部には、冷媒導入ポート52に連なる冷媒導入路53が形成されている。第2電極32のフランジ32fより下側(先端側)の筒状本体部32aの外周部には、カップ形状の外殻36が設けられている。この外殻36と筒状本体部32aとの間に冷却路54(温調路)が形成されている。この冷却路54に冷媒導入路53が連なっている。
図2に示すように、冷媒排出ポート55は、フランジ32fの周方向に冷媒導入ポート52から180度離れて配置されている。図示は省略するが、フランジ32fの内部には、冷媒排出路が、フランジ32fの中心軸に関して冷媒導入路53と180度回転対称をなすようにして形成されている。この冷媒排出路の一端部が、冷却路54に連なり、他端部が冷媒排出ポート55に連なっている。冷媒排出ポート55から冷媒排出管56が上へ延びている。冷媒排出管56は、コラム11内を通り、連結プレート22に設けられた冷媒排出コネクタ(図示せず)に接続され、このコネクタを介して外部の排出管(図示せず)に連なっている。
冷媒供給源50からの冷却水が、上記冷媒供給管、冷媒供給コネクタ、冷媒導入管51、冷媒導入ポート52、冷媒導入路53を順次経て、冷却路54に導入されるようになっている。これによって、第2電極32を冷却(温調)でき、第2電極32の熱歪みを抑制することができる。その後、冷却水は、上記冷媒排出路、冷媒排出ポート55、冷媒排出管56を順次経て排出されるようになっている。
第1電極31の内部にも冷却路54(温調路)を形成することにしてもよい。なお、電極31,32の冷却(温調)は必須ではない。
図2に示すように、処理ガス導入ポート62は、冷媒導入ポート52と冷媒排出ポート55からそれぞれ90度離れて配置されている。図1に示すように、処理ガス導入ポート62の上端部には、処理ガス導入管61が接続されている。図示は省略するが、処理ガス導入管61は、コラム11内を通り、連結プレート22に設けられた処理ガス導入コネクタ65に接続されている。この処理ガス導入コネクタ65から処理ガス供給管66が延び、この処理ガス供給管66が処理ガス供給源60に接続されている。処理ガス供給源60には、処理目的に応じた種類の処理ガスが蓄えられている。
図3に示すように、第2電極32のフランジ32fの内部には、処理ガス導入ポート62に連なる処理ガス導入路63が形成されている。処理ガス導入路63は、半径内側へ延びている。処理ガス導入路63の内端部は、第2電極32の内周面に達して開口し、上記筒状空間30aの上端部に連なる連通口64となっている。
処理ガス供給源60からの処理ガスが、処理ガス供給管66、処理ガス導入コネクタ65、処理ガス導入管61、処理ガス導入ポート62、処理ガス導入路63を順次経て、連通口64から筒状空間30aに導入されるようになっている。併行して、電源40から第1電極31に電圧を供給し、筒状空間30aを放電空間とすることにより、筒状空間30aに導入された処理ガスをプラズマ化(ラジカル化、活性化、イオン化を含む)することができる。このプラズマ化された処理ガスが、筒状空間30aの下端開口(吹出し口)から下方へ吹き出され、被処理物Wの表面にスポット的に接触し、反応が起きる。これにより、所望の表面処理を行なうことができる。
本発明の最も特徴的な部分であるプラズマ生成部30の電極組付け構造について説明する。
図3に示すように、第1電極31の上端部(基端部)の外周面には、第1雄ネジ部31aが形成されている。誘電部材33の上端(基端)の基部33bの内周面には、第1雌ネジ部33cが形成されている。誘電部材33の雌ネジ部33cに第1電極31の雄ネジ部31aが螺合されている。
誘電部材33の基部33bの外周面には、第2雄ネジ部33dが形成されている。第2電極32のフランジ32fの内周面には第2雌ネジ部32bが形成されている。誘電部材33の雄ネジ部33dに第2電極32の雌ネジ部32bが螺合されている。ネジ部32b,33dは、連通口64より上側(基端側)に配置されており、これにより、処理ガス導入路63と放電空間30aとの連通が確保されている。
上記の特徴構成によれば、第1電極31と誘電部材33のネジ部31a,33cを互いに螺合するだけで、これら部材31,33を容易かつ正確に同心になるようにして組付けることができる。したがって、誘電部材33の被覆部33aの内周面の全体を第1電極31の外周面に確実に接触させることができ、両者間に隙間が形成されないようにすることができる。これにより、被覆部33aと第1電極31の間に異常放電等が発生するのを防止できるとともに、被覆部33aの第1電極31に対する固体誘電体層としての機能を確実に果たすことができる。
また、誘電部材33と第2電極32のネジ部33d,32bを互いに螺合するだけで、これら部材33,32を容易かつ正確に同心になるようにして組付けることができる。したがって、これら第2電極32と誘電部材33間の放電空間30aの厚さを全周及び全長にわたって均一にでき、均一な処理ガス流を得ることができる。
ひいては、第1電極31と第2電極32を、誘電部材33を挟んで正確かつ容易に同心に配置することができる。これによって、これら第1電極31と第2電極32間に安定で均一なプラズマ放電を形成することができる。この結果、上記放電空間30a内の処理ガス流の均一化と相俟って、放電空間30a内に均一なプラズマガスを得ることができる。
第1電極31と誘電部材33と第2電極32を、他の部材を用いることなくこれら3つの部材31〜33だけで直接的に連結、結合することができるので、部品点数を最小限に抑えることができ、構造を簡素できるだけでなく、組付け作業や分解作業を簡易化でき、メンテナンスの容易化を図ることができる。
誘電部材33の大径の基部33bによって第1電極31と第2電極32の上端部(基端部)どうしを絶縁することができる。
誘電部材33の下端部(先端部)が閉塞され、第1電極31の下端面(先端面)に被さることにより、第1電極31から被処理物Wへアーク等の異常放電が飛ぶのを防止することができる。
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、誘電部材33が、第2電極32の内周面に接する一方、第1電極31の外周面から離れ、この誘電部材33と第1電極31の間に放電空間30aが形成されるようになっていてもよい。この場合、誘電部材33は、両端開口の筒状に形成する。また、固体誘電体層34は、第2電極32の内周面に代えて第1電極31の外周面に設けるとよい。
放電空間30aを周方向及び軸方向に均一化する観点からは、第1、第2電極31,32のうち少なくとも誘電部材33との間に放電空間30aを形成するものと誘電部材33とがネジ結合されていればよい。
誘電部材33の被覆部33aと、この被覆部33aを固体誘電体層とする電極31又は32との組付け性の観点からは、第1、第2電極31,32のうち少なくとも上記被覆部33aを固体誘電体層とする電極と誘電部材33とがネジ結合されていればよい。
処理ガス導入路63が、第2電極32に代えて、第1電極31又は誘電部材33に設けられていてもよく、これら部材31〜33の2つ以上に跨って形成されていてもよい。
本発明は、洗浄、表面改質、エッチング、アッシング、成膜等の種々のプラズマ表面処理に遍く適用可能である。
本発明は、液晶パネル等のフラットパネル用ガラス基板や半導体製造におけるシリコン基板のプラズマ表面処理に利用可能である。
本発明の第1実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置の側面断面図である。 上記大気圧プラズマ処理装置のプラズマ発生ユニットを、図1のII−II線に沿って矢視する平面図である。 図2のIII−III折曲線に沿う上記プラズマ発生ユニットの断面図である。
符号の説明
M 大気圧プラズマ処理装置
W 被処理物
L 軸線
30 プラズマ生成部
30a 筒状空間(放電空間)
31 第1電極
31a 第1雄ネジ部(ネジ部)
32 第2電極
32b 第2雌ネジ部(ネジ部)
33 誘電部材
33c 第1雌ネジ部(ネジ部)
33d 第2雄ネジ部(ネジ部)
63 処理ガス導入路
64 連通口

Claims (4)

  1. 処理ガスを、軸線を一方向に向けた筒状の放電空間に導入するとともに前記放電空間より前記軸線方向の先端側に配置した被処理物に向けて吹出し、前記被処理物の表面処理を行なうプラズマ処理装置において、
    前記軸線に沿って直線状に延びる第1電極と、
    前記第1電極を囲む筒状の第2電極と、
    前記第1、第2電極の間に設けられ、前記軸線に沿って延び、前記軸線方向の先端部が塞がれ基端部が開口された筒状の固体誘電体にて構成された誘電部材と、
    を備え、前記誘電部材が、前記塞がれた先端部を含む被覆部と、該被覆部の前記軸線方向の基端側に連なり前記開口された基端部を含む基部とを一体に有し、前記被覆部の前記軸線方向の長さが前記基部の前記軸線方向の長さより大きく、かつ前記基部の外径が前記被覆部の外径より大きく、前記第1電極が前記誘電部材の内部に挿入され、前記被覆部が、前記第1電極の外周面と接触してこれを被覆することによって前記第1電極の外周面の固体誘電体層となり、前記被覆部の外周面と前記第2電極との間には筒状空間が形成され、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されて放電が生成されることによって、前記筒状空間が前記放電空間になり、前記第1電極又は第2電極の前記筒状空間より前記軸線方向の基端側の基端部と前記基部との互いに向き合う周面に、互いに直接に螺合されるネジ部が形成され、前記第1、第2電極の基端部どうしが、前記基部によって絶縁されて連結されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記基部の内周部が前記第1電極の基端部と螺合され、かつ前記基部の外周部が前記第2電極の基端部と螺合されることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記第2電極の内部に処理ガスの導入路が形成され、この処理ガス導入路が、前記筒状空間の基端部に連通していることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記筒状空間の前記処理ガス導入路との連通口より基端側の部分において、前記第2電極と前記誘電部材との間にOリングが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。
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