JP2009272165A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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栄司 宮本
Takeshi Uehara
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Abstract

【課題】筒状の放電空間を有するプラズマ処理装置において、処理空間の圧力に関わらず、放電空間より基端側の部分で異常放電が生じるのを防止する。
【解決手段】筒状の隔壁21の先端部に放電生成部30を設け、基端側空間21aと処理空間10aを隔壁21で仕切る。第1電極31を収容する筒状の誘電部材33の基端部33bの外周に環状閉塞部36を一体に接合する。第2電極32の基端部に設けた環状の連結部35を隔壁21の取り付け穴24aの周辺に連結する。環状閉塞部36と環状連結部35の間に第1シール部材91を挟み、これら環状閉塞部36及び環状連結部35を第1ボルト81で連結する。
【選択図】図3

Description

この発明は、処理ガスを放電空間でプラズマ化し、放電空間に連なる処理空間に配置した被処理物に吹き付けて表面処理を行なうプラズマ処理装置に関し、特に、処理空間の内圧を放電空間より基端側の空間の圧とは異なる圧力にして表面処理を行なうのに適したプラズマ処理装置に関する。
例えば特許文献1では、同心筒状の電極構造を有する処理ユニットがチャンバーの内部の処理空間に挿入されている。この処理ユニットの筒状の放電空間の先端部が処理空間に連なっている。筒状放電空間でプラズマ化した処理ガスを処理空間内の被処理物に吹き付け、表面処理を行っている。放電空間は、大気圧近傍(1.013×104〜50.663×104Pa)になっている。処理ユニットの中央の電極を包む誘電部材の基端部には雄ネジが形成されている。外側の電極の基端部にはフランジが設けられ、このフランジの内周面に雌ネジが形成されている。誘電部材の雄ネジがフランジの雌ネジにねじ込まれている。誘電部材とフランジのネジ結合部分の放電空間側の端部にはOリングが設けられている。
特許文献2では、プラズマ生成室を形成する壁部とマイクロ波導波管との間に導電性のシール材を設けている。
特開2007−323900号公報 実開平5−94999号公報
特許文献1の装置では、処理ユニットの内部が処理空間と隔離されていない。したがって、処理空間を大気圧から少し減圧すると、処理ユニットの内部も少し減圧される。一方、放電空間は、処理ガスの流れ方向に沿って処理空間の上流側に位置するため、処理空間より圧が高い。また、誘電部材のフランジへのねじ込み量によっては、誘電部材とフランジのネジ結合部分の放電空間側の端部に段差ができ、そうするとOリングの気密性が損なわれる。そのため、放電空間に導入した処理ガスが誘電部材とフランジのネジ結合部分に入り込みやすくなる。更に、誘電部材とフランジのネジ結合部分内に異常放電が発生するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、筒状の放電空間を有するプラズマ処理装置において、処理空間の圧力に関わらず、処理ガスが放電空間より基端側に漏れたり、放電空間より基端側の部分で異常放電が生じたりするのを防止することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、処理ガスを、軸線を一方向に向けた筒状の放電空間に導入し、前記放電空間の軸線方向の先端側に連なる処理空間に吹出し、前記処理空間内の配置部に配置された被処理物の表面をプラズマ処理する装置において、
前記放電空間より軸線方向の基端側の、前記処理空間とは圧が異なる基端側空間を前記処理空間から仕切り、かつ前記配置部と軸線方向に対向する箇所に取り付け穴が形成された隔壁と、前記取り付け穴を塞ぐようにして前記隔壁に取り付けられた放電生成部と、を備え、
前記放電生成部が、前記軸線に沿って延びる第1電極と、前記第1電極を収容する筒状の固体誘電体からなる誘電部材と、前記誘電部材を前記放電空間を介して囲む筒状の第2電極と、を含み、
前記第2電極の前記軸線方向の基端部には、前記隔壁の前記取り付け穴の周辺部に連結されて支持される環状の連結部が設けられ、この環状連結部の内周側の部分が前記取り付け穴の周縁より径方向の内側に突出し、
前記誘電部材の基端部は、前記環状連結部より前記軸線方向の基端側に突出し、この誘電部材の基端部の外周には、前記環状連結部の前記内周側部分と前記軸線方向に重ねられる環状の閉塞部が設けられ、前記環状閉塞部と前記環状連結部の内周側部分とが、互いの間に環状の第1シール部材を挟み、かつ前記軸線方向を向く第1ボルトで連結されていることを特徴とする。
これによって、放電空間より基端側の空間を処理空間及び放電空間から隔離でき、処理空間及び放電空間の圧力に関わらず、処理ガスが放電空間より基端側に漏れたり、放電空間より基端側の部分で異常放電が生じたりするのを防止できる。
前記環状閉塞部が、前記誘電部材とは別の部材で構成され、前記誘電部材の外周面の全周にロウ付け又は接着にて一体に接合されていることが好ましい。
これによって、誘電部材と環状閉塞部との接合面に異常放電が形成されるのを一層確実に防止できる。
前記環状連結部と前記隔壁とが、互いの間に前記第1シール部材より大径の環状の第2シール部材を挟み、かつ前記軸線方向を向く第2ボルトで連結されていることが好ましい。
これによって、処理空間と基端側空間とを確実に隔離できる。
前記隔壁が、前記処理空間を画成するチャンバーの壁面から前記軸線に沿って前記配置部へ延びる筒状をなし、この筒状隔壁の内部が前記基端側空間となり、筒状隔壁の先端部に前記放電生成部が設けられていることが好ましい。
これによって、筐体の内部に給電ライン、処理ガスの供給ライン、電極を冷却するための冷媒流通ライン等を配置することができる。
前記放電空間は、大気圧近傍にするのが好ましい。ここで、大気圧近傍(略常圧、略大気圧)とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Pa(100〜800Torr)が好ましく、9.331×104〜10.397×104Pa(700〜780Torr)がより好ましい。
本発明によれば、放電空間より基端側の空間を処理空間及び放電空間から隔離でき、処理空間及び放電空間の圧力に関わらず、処理ガスが放電空間より基端側に漏れたり、放電空間より基端側の部分で異常放電が生じたりするのを防止できる。
以下、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、プラズマ処理装置Mを示したものである。装置Mは、チャンバー10と、このチャンバー10に着脱可能に設けられた処理ユニット20とを備えている。チャンバー10の内部は処理空間10aになっている。処理空間10aにステージ11(配置部)が設けられている。このステージ11に半導体基板やガラス基板等の被処理物Wが配置されている。図示は省略するが、チャンバー10には真空ポンプが接続されている。この真空ポンプによってチャンバー10の内圧が、上述した略常圧(1.013×104〜50.663×104Pa、好ましくは1.333×104〜10.664×104Pa、より好ましくは9.331×104〜10.397×104Pa)に調整されている。
チャンバー10の上側の壁には、コラム12が上に突出するように設けられている。コラム12は、軸線を上下に向けた両端開口の筒状をなしている。コラム12の内部空間が下端の開口を介してチャンバー10の内部空間10aに連なっている。コラム12の上端部の外周には環状の支持フランジ13が一体に固定されている。
コラム12に処理ユニット20が支持されている。処理ユニット20は、ステージ11の真上に離れて配置されている。処理ユニット20は、筐体21(筒状の隔壁)と、放電生成部30とを備えている。筐体21は、筐体本体22と、外端キャップ23と、内端キャップ24とを有している。筐体本体22は、軸線を上下に向けた筒状になっている。筐体本体22の上側部分がコラム12の内部に挿通されている。筐体本体22の下側部分は、コラム12の下端ひいてはチャンバー10の壁面より下に突出し、ステージ11に向かって垂直に延びている。
筐体本体22の上端部に外端キャップ23が設けられている。外端キャップ23は、筐体本体22の上端部を塞ぎ、筐体本体22より径方向外側に突出されている。この外端キャップ23が、支持フランジ13の上に重ねられ、支持フランジ13にボルト締めにて連結されている。
筐体本体22の下端部に内端キャップ24が設けられている。内端キャップ24は、環状になっている。内端キャップ24の外径は、筐体本体22の外径と等しく、内端キャップ24の外周面が、筐体本体22の外周面の下方に段差なく連続している。図3に示すように、内端キャップ24の中央には取り付け穴24aが形成されている。
筐体21の内部は、処理ユニット20の内部空間のうち後記放電空間30aより軸線方向の基端側の空間21aになっている。筐体内部空間すなわち基端側空間21aは、処理空間10aとは圧が異なっている。例えば、基端側空間21aは、減圧された処理空間10aより高圧の大気圧になっている。筐体21は、処理空間10aと基端側空間21aを仕切る隔壁を構成している。
図3に示すように、放電生成部30は、中央の第1電極31と、これを囲む第2電極32とを有している。第1電極31は、ニッケル等の金属にて構成され、軸線Lを上下に向けて直線状に延びる棒形状をなしている。第1電極31の軸線Lは、筐体21の軸線と一致している。
第1電極31の上端部(基端部)は、給電ソケット43を介して給電線41に接続されている。給電線41は、セラミックス、ガラス、樹脂等の絶縁体からなる絶縁チューブ44にて被覆されている。図1に示すように、給電線41の上端部は、外端キャップ23に設けられた給電端子42を介して電源40に接続されている。これにより、第1電極31が高圧電極になっている。
図3に示すように、第1電極31には誘電部材33が被せられている。誘電部材33は、セラミックスやガラス等の誘電体で構成されている。誘電部材33を構成する誘電体材料は、使用するガス種や電圧等に応じて選択するとよい。比較的低い電圧で放電を発生させたい場合には誘電率の大きな誘電体を用いるのが好ましい。耐プラズマ性を考慮すると、例えばアルミナやイットリア等のセラミックスを用いるとよい。処理ガスとして純窒素を用い、窒素プラズマにて表面処理を行なう場合、窒化アルミニウムや窒化珪素等のセラミックスを用いるとよい。耐熱性や成形の容易性を考慮すると、石英等のガラスを用いるとよい。
誘電部材33は、被覆部33aと、その上側(基端側)に連なる基部33bとを一体に有している。被覆部33aは、有底(上端開口、下端閉塞)の筒状をなし、上下に延びている。基部33bは、被覆部33aと同一軸線上に配置されるとともに、被覆部33aより外径が大きい筒状をなしている。基部33bの中心孔が被覆部33aの有底の中心孔に一直線に連なっている。この誘電部材33の中心孔に第1電極31が差し入れられている。これにより、第1電極31の外周面と下端面(先端面)が誘電部材33で被覆されている。誘電部材33の被覆部33aは、第1電極31の表面における安定放電を得るための固体誘電体層を構成している。誘電部材33の下端部(先端部)が閉塞されることにより、第1電極31から被処理物Wへアーク等の異常放電が飛ぶのを防止できる。
誘電部材の基部33bは、取り付け穴24aに挿入されている。誘電部材33の基部33bの内周面には、雌ネジ33cが形成されている。第1電極31の上端部(基端部)の外周面には、雄ネジ31aが形成されている。誘電部材33の雌ネジ33cに第1電極31の雄ネジ31aが螺合されている。
第2電極32は、軸線を上下に向けた両端開口の筒状をなしている。第2電極32の内径は、誘電部材33の被覆部33aの外径より大きい。この第2電極32の内部に誘電部材33の被覆部33aひいては第1電極31が同軸をなすようにして収容されている。第2電極32は、後記筒状空間30aを介して誘電部材33の被覆部33aを囲んでいる。
第2電極32の内周面には、安定放電を得るための固体誘電体層34が被膜されている。固体誘電体層34は、例えばアルミナ等の溶射膜、またはセラミックス管もしくはガラス管などにて構成されている。固体誘電体層34の内周面と誘電部材33の外周面との間に、軸線を上下に向けた筒状の空間30aが形成されている。筒状空間30aの下端部(先端部)は、開口され、処理空間10aに連なっている。この筒状空間30aの下端開口の直下にステージ11ひいては被処理物Wが位置している。筒状空間30aの内圧は、略大気圧であり、処理空間10aの内圧以上であり、筐体内部空間21aの内圧以下になっている。なお、処理ガス供給前の筒状空間30aの内圧は、処理空間10aの内圧と等しい。
上記第1電極31が高圧電極を構成するのに対し、第2電極32は、図示しない接地線を介して電気的に接地され、接地電極を構成している。
電源40から第1電極31への電圧供給により、第1電極31と第2電極32との間に略大気圧のグロー放電が形成され、筒状空間30aが放電空間になる。
第2電極32の上端(基端)には、第2電極32より径方向外側に大きく突出する環状の連結部35(フランジ)が一体に設けられている。環状連結部35の中央の孔部は、第2電極32の内部空間と一体に連通している。環状連結部35の外径は、筐体21の外径と等しく、環状連結部35の内径は、筐体21の取り付け穴24aの内径より小さい。
環状連結部35の外周面は、筐体21の外周面の下方に段差なく連続している。環状連結部35の外周側(取り付け穴24aより径方向外側)の部分35aは、筐体21の内端キャップ24の下面に重ねられている。環状連結部35の外周側部分35aと内端キャップ24とは、互いの間にOリング92(環状の第2シール部材)を挟み、かつ第2ボルト82によって連結されている。内端キャップ24の下面には環状のシール溝24bが形成されている。このシール溝24bにOリング92が収容されている。Oリング92の径方向外側の直近にボルト82が配置されている。ボルト82は、頭部を下にし、環状連結部35の外周側部分35aを通して内端キャップ24にねじ込まれている。このボルト82のねじ込みによって、Oリング92が圧縮され、シール溝24bの内周面と環状連結部35の外周側部分35aの上面に押し当てられている。
環状連結部35の内周側の部分35bは、内端キャップ24の取り付け穴24aより径方向内側に突出している。
環状連結部35の中央孔部から上(基端側)に誘電部材基部33bが突出し、この誘電部材基部33bの外周に環状の閉塞部36が設けられている。環状閉塞部36は、誘電部材33とは別の部材で構成されている。環状閉塞部36の材質は、金属でもよく、樹脂でもよく、誘電部材33と同様のセラミックスでもよい。
環状閉塞部36は、誘電部材基部33bの外周面の全周にロウ付けにて一体に接合されている。環状閉塞部36と誘電部材基部33bとの接合手段として、ロウ付けに代えて、接着剤を用いてもよい。
環状閉塞部36は、取り付け穴24aの内部に配置され、環状連結部35の内周側部分35bの上面に重ねられている。環状閉塞部36の外径は、取り付け穴24aの内径とほぼ等しい。環状閉塞部36の外周面と取り付け穴24aの内周面との間には、環状閉塞部36を差し入れ可能なクリアランスが形成されている。環状閉塞部36によって、取り付け穴24aの内周面と誘電部材基部33bの外周面との間が略閉塞されている。さらに、環状閉塞部36は、後述するように環状連結部35の内周側部分35b及び後記Oリング91と協働して放電空間30aの基端側の部分を確実に閉塞している。
誘電部材基部33b及び環状閉塞部36の上側には、二段筒状の絶縁ブロック37が被せられている。絶縁ブロック37は、セラミックや樹脂等の絶縁体にて構成されている。この絶縁ブロック37によって、第1電極31の上端部と筐体21が絶縁されている。絶縁ブロック37は、筐体21の内部に位置され、その上端部は、上記絶縁チューブ44の下端部と連結されている。絶縁ブロック37の下端部は、内端キャップ24の取り付け穴24aに挿し入れられ、環状閉塞部36の上面に載せられている。
絶縁ブロック37と環状閉塞部36と環状連結部35とが、第1ボルト81によって連結されている。ボルト81は、頭部を上に向け、絶縁ブロック37及び環状閉塞部36を貫通して環状連結部35の内周側部分35bにねじ込まれている。このボルト81のねじ込みによって、環状閉塞部36が環状連結部35の内周側部分35bに強く押し当てられている。
環状連結部35の内周側部分35bの上面には、シール溝35cが形成されている。シール溝35cは、環状連結部35の内周面に達している。誘電部材基部33bの外周面がシール溝35cに面している。シール溝35cにOリング91(環状の第1シール部材)が収容されている。Oリング91は、上記Oリング92より小径である。Oリング91は、環状閉塞部36と環状連結部35とによって上下から挟まれている。Oリング91の径方向外側の直近に上記ボルト81が配置されている。Oリング91は、ボルト81のねじ込みによって圧縮され、環状閉塞部36の下面と、環状連結部35のシール溝35cの内周面と、誘電部材基部33bの外周面に押し当てられている。
さらに、処理ユニット20には、処理ガスの供給ラインと、冷媒の流通ラインとが設けられている。
処理ガス供給ラインは、次のように構成されている。
図1に示すように、筐体21の内部には、処理ガス導入管61が収容されている。処理ガス導入管61の基端部は、外端キャップ23から引き出され、処理ガス供給源60に連なっている。処理ガス供給源60には、処理目的に応じた種類の処理ガスが蓄えられている。
図3に示すように、処理ガス導入管61の先端部(下端部)は、内端キャップ24を貫通し、環状連結部35の内部に差し入れられている。図2及び図3に示すように、環状連結部35の内部には、処理ガス導入路62が形成されている。処理ガス導入路62は、環状連結部35の径方向に延びている。処理ガス導入路62の径方向の外端部に処理ガス導入管61が連なっている。処理ガス導入路62の径方向の内端部は、環状連結部35の内周面に達し、筒状放電空間30aの上端部に連なっている。
処理ガス供給源60からの処理ガスが、処理ガス導入管61、処理ガス導入路62を順次経て、筒状空間30aに導入される。併行して、電源40から第1電極31に電圧を供給し、筒状空間30a内に略大気圧の放電を形成する。これにより、筒状空間30aに導入された処理ガスをプラズマ化(ラジカル化、活性化、イオン化を含む)することができる。このプラズマ化された処理ガスgが、筒状空間30aの下端開口(吹出し口)から下方へ吹き出され、被処理物Wの表面にスポット的に接触し、反応が起きる。これにより、所望の表面処理を行なうことができる。
冷媒流通ラインは、次のように構成されている。
図1に示すように、筐体21の内部には、冷媒導入管51と冷媒排出管5655(図2)が収容されている。冷媒導入管51は、処理ガス導入管61から90度離れて配管されている。
なお、図1において、冷媒導入管51を含む処理ユニット20の左側の断面と、処理ガス導入管61を含む処理ユニットの右側の断面は、角度が互いに90度をなしている。
冷媒導入管51の基端部は、外端キャップ23から引き出され、冷媒供給源50に接続されている。冷媒供給源50は、冷媒として例えば水を供給するようになっている。
図3に示すように、冷媒導入管51の先端部(下端部)は、内端キャップ24を貫通し、環状連結部35の内部に差し入れられている。図2及び図3に示すように、環状連結部35の内部には、冷媒導入路52が形成されている。冷媒導入路52は、処理ガス導入管61から90°ずれて配置され、環状連結部35の径方向に延びている。冷媒導入路52の径方向の外端部に冷媒導入管51が連なっている。図3に示すように、冷媒導入路52の径方向の内端部は、環状連結部35の下面に達して開口している。
第2電極32の外周部には、カップ形状の外殻38が設けられている。外殻38の上端部は、環状連結部35の下面に接合されている。この外殻38の上端部の接合部は、冷媒導入路52の径方向の内端部より径方向の外側に位置している。外殻38と第2電極32の外周面との間に冷却路53(温調路)が形成されている。この冷却路53に冷媒導入路52の径方向の内端部が連なっている。
図2に示すように、環状連結部35の内部には、冷媒排出路54が形成されている。冷媒排出路54は、環状連結部35の周方向に冷媒導入路52から180度離れて配置されている。冷媒排出路54は、環状連結部35の中心軸に関して冷媒導入路52と180度回転対称をなし、環状連結部35の径方向に延びている。冷媒排出路54の径方向の内端部が、冷却路53に連なっている。冷媒排出路54の径方向の外端部に冷媒排出管55の下端部が連なっている。図示は省略するが、冷媒排出管55は、内端キャップ24を貫通し、筐体21の内部を通過し、更に外端キャップ23を貫通して外部に引き出されている。
冷媒供給源50からの冷却水が、冷媒導入管51、冷媒導入路52を順次経て、冷却路53に導入される。これによって、第2電極32を冷却(温調)でき、第2電極32の熱歪みを抑制することができる。その後、冷却水は、冷媒排出路54、冷媒排出管55を順次経て排出される。
第1電極31の内部にも冷却路53(温調路)を形成することにしてもよい。なお、電極31,32の冷却(温調)は必須ではない。
プラズマ処理装置Mによれば、筐体21(隔壁)によって放電生成部30の基端側(上側)の空間21aを処理空間10aから隔離できる。したがって、処理空間10aを減圧しても、基端側空間21aまでもが減圧されるのを防止でき、空間21a内を例えば大気圧等の所望の圧力に維持できる。これによって、処理ガスが放電空間30aから基端側空間21aに漏れたり、放電空間30aより基端側の部分で異常放電が生じたりするのを防止できる。さらに、Oリング91を環状閉塞部36と環状連結部35と誘電体基部33bの外周面とに確実に押し当ててシールでき、これによって放電空間30aと基端側空間21aとを確実に遮断できる。よって、処理ガスが放電空間30aから基端側空間21aに漏れるのを確実に防止でき、放電空間30aより基端側の部分で異常放電が生じるのを確実に防止できる。さらには、誘電部材33と環状閉塞部36とがロウ付け等で一体に接合されているため、これら誘電部材33と環状閉塞部36との接合面に異常放電が形成されるのを一層確実に防止できる。この結果、処理ユニット20の各構成部材の損傷を防止でき、装置の耐久性を向上できる。さらには、プラズマを効率よく生成でき、良好な表面処理を行うことができる。
Oリング92によって、処理空間10aと基端側空間21aとを確実に隔離できる。
筐体21の内部には、給電線41、冷媒導入管51、冷媒排出管55、処理ガス導入管61等を配置することができる。
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、筐体21が省略され、チャンバー10に放電生成部30が直接取り付けられ、チャンバー10の外部が基端側空間となり、チャンバー10が、基端側空間を処理空間10aから仕切る隔壁となっていてもよい。
誘電部材33の外周部に環状閉塞部36を一体成形してもよい。
第1シール部材91を収容する溝が、環状連結部35に代えて、環状閉塞部36に形成されていてもよい。
第2シール部材92を収容する溝が、内端キャップ24に代えて、環状連結部25に形成されていてもよい、
本発明は、洗浄、表面改質、エッチング、アッシング、成膜等の種々のプラズマ表面処理に遍く適用可能である。
本発明は、液晶パネル等のフラットパネル用ガラス基板や半導体製造におけるシリコン基板のプラズマ表面処理に利用可能である。
本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置を、図2のI−I折曲線に沿って部分的に断面で示した正面図である。 図1のII−II線に沿う平面断面図である。 図2のIII−III折曲線に沿う断面図である。
符号の説明
M プラズマ処理装置
W 被処理物
10 チャンバー
10a 処理空間
11 ステージ(配置部)
20 処理ユニット
21 筐体(隔壁)
21a 筐体内部空間(基端側空間)
24a 取り付け穴
30 放電生成部
30a 筒状空間(放電空間)
31 第1電極
32 第2電極
33 誘電部材
33b 誘電部材基部(誘電部材の基端部)
35 環状連結部
35a 環状連結部の外周側部分
35b 環状連結部の内周側部分
36 環状閉塞部
81 第1ボルト
82 第2ボルト
91 Oリング(第1シール部材)
92 Oリング(第2シール部材)

Claims (4)

  1. 処理ガスを、軸線を一方向に向けた筒状の放電空間に導入し、前記放電空間の軸線方向の先端側に連なる処理空間に吹出し、前記処理空間内の配置部に配置された被処理物の表面をプラズマ処理する装置において、
    前記放電空間より軸線方向の基端側の、前記処理空間とは圧が異なる基端側空間を前記処理空間から仕切り、かつ前記配置部と軸線方向に対向する箇所に取り付け穴が形成された隔壁と、前記取り付け穴を塞ぐようにして前記隔壁に取り付けられた放電生成部と、を備え、
    前記放電生成部が、前記軸線に沿って延びる第1電極と、前記第1電極を収容する筒状の固体誘電体からなる誘電部材と、前記誘電部材を前記放電空間を介して囲む筒状の第2電極と、を含み、
    前記第2電極の前記軸線方向の基端部には、前記隔壁の前記取り付け穴の周辺部に連結されて支持される環状の連結部が設けられ、この環状連結部の内周側の部分が前記取り付け穴の周縁より径方向の内側に突出し、
    前記誘電部材の基端部は、前記環状連結部より前記軸線方向の基端側に突出し、この誘電部材の基端部の外周には、前記環状連結部の前記内周側部分と前記軸線方向に重ねられる環状の閉塞部が設けられ、前記環状閉塞部と前記環状連結部の内周側部分とが、互いの間に環状の第1シール部材を挟み、かつ前記軸線方向を向く第1ボルトで連結されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記環状閉塞部が、前記誘電部材とは別の部材で構成され、前記誘電部材の外周面の全周にロウ付け又は接着にて一体に接合されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記環状連結部と前記隔壁とが、互いの間に前記第1シール部材より大径の環状の第2シール部材を挟み、かつ前記軸線方向を向く第2ボルトで連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記隔壁が、前記処理空間を画成するチャンバーの壁面から前記軸線に沿って前記配置部へ延びる筒状をなし、この筒状隔壁の内部が前記基端側空間となり、筒状隔壁の先端部に前記放電生成部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のプラズマ処理装置。
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