JP4890884B2 - 油圧式トルクレンチ - Google Patents

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Description

本発明は、ボルト、ナットなどのねじ嵌合部材、その他の回転部材に回転トルクや締め付け又は弛めのためのトルクを与える油圧式トルクレンチに関する。
この種の油圧式トルクレンチは、内部に液密室を形成し作動油を収容したシリンダを回転駆動し、該シリンダから前方に突出した出力軸に駆動力を伝達するものである。その伝達のために、液密室において、シリンダ内周面には、対向する1対の隆起部、及びこれらに直交する向きに対向する1対のシール用突部を設け、出力軸には径方向に出没する1対の摺動体及び1対のシール用突起を設け、シリンダと共に回転して摺動体を出没させるロータをシリンダの後端から出力軸の軸孔内に延ばした構造が採用されている。これにより、シリンダの回転に伴って、隆起部と突出した摺動体、シール用突部とシール用突起のが各々接触する位置で、液密室内が分割される。この状態でシリンダが高速回転をすることにより、分割室内に形成される高圧で駆動力を伝達して摺動体を軸回りに押し動かし、出力軸を回転させる。この構造の油圧式トルクレンチは、隆起部と摺動体が各々1対設けられているので、出力軸に対して、シリンダの半回転毎に1回、前述の接触位置に到達する。したがって、シリンダの1回転で2回の衝撃的トルクが出力軸に発生する。
これに対し、シリンダの1回転で出力軸に1回の衝撃的トルクを発生させることにより、発生トルクを増大した油圧式トルクレンチが提案されている。このような油圧式トルクレンチとしては、例えば、特開昭64−45582号公報(特許文献1)、特開平5−253858号公報(特許文献2)などに記載されたものがある。
特許文献1のものは、ロータ及び出力軸に油路を形成し、シリンダの1回転中に1対の隆起部と摺動体とが合う2つの位置の内、一方の位置でロータと出力軸の各油路が連通し他方の位置では連通しない構造とされている。これにより、油路が連通した位置では高圧が形成されず、他方の合致位置でのみ駆動力の伝達が行なわれる。これによりシリンダの1回転で1回のトルクが発生する。
特許文献2のものは、ロータから径方向に180°をなす位置で張り出した1対の扁平部が設けられている。1対の摺動体は、径方向内方に突き出た係合部を有し、該係合部がロータの扁平部で内側から押圧されて径方向に突出し、シリンダの隆起部と接触し得る位置に至る。係合部については、1対の内、一方に切欠きを設け、摺動体の係合部については、1対の内、一方の幅を大きく、他方の幅を小さくしてある。これにより、小さい方の係合部は切欠きを通過するので扁平部から押圧されず、大きい方の係合部は切欠きを通過しないので扁平部から押圧されるというように作動する。これにより、シリンダの1回転中における扁平部と摺動体との2つの合致位置の一方でのみ摺動体が突出して高圧が形成され、その結果、シリンダの1回転で1回のトルクが発生する。
特開昭64−45582号公報 特開平5−253858号公報
しかしながら、油圧式トルクレンチについては、近年の加工時間の短縮や操作性向上の要請に応えるべく、より高いトルクが求められ、或いは、同じトルクであればより小型化したものが求められる傾向が強い。
したがって、本発明は、従来の装置に比して、より高いトルクを発生することができ、或いは、同じトルクであればより小型化が可能な油圧式トルクレンチを提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するため、対象物にトルクを与える出力軸と、該出力軸を回転可能に支持し前方へ突出するように貫通させた前壁、駆動入力軸を後部に接続される後壁、及びこれらの間に位置する側壁を備えて、内部に作動油収容の液密室を形成するシリンダと、少なくとも入力歯車部と出力歯車部とを備え、入力歯車部を前記後壁に接続された変速歯車列と、前記液密室内で前記出力軸により径方向に摺動可能に保持された摺動体と、該摺動体の径方向への動作に対して作用し、前記出力軸から突出した位置を保持する作動状態に該摺動体を至らしめるロータとを備え、前記出力軸は、前記前壁に支持され前方へ突出した軸先部と、前記液密室内に位置する軸基部とを備えており、前記シリンダの側壁内面には、前記摺動体との接触に基づいて前記軸基部に回転駆動力を及ぼすための隆起部が周方向に複数形成されており、前記軸基部は、軸線方向に延びる収容孔を内部に形成された囲繞壁を備え、該囲繞壁の外周面には軸方向に延びる複数のガイド溝が前記隆起部に対応した間隔で形成されており、前記ロータは、前記軸基部の収容孔内において軸線回りに回転可能に保持され、前記変速歯車列の出力歯車部に接続されており、前記摺動体は、前記軸基部のガイド溝の各々に径方向に摺動可能に受け入れられており、前記変速歯車列は、前記シリンダが前記隆起部を前記摺動体に接触させ且つ前記ロータが前記摺動体を作動状態とする位置にある出力状態から、前記シリンダが前記摺動体に対して1回転を越える回転をしたときに、前記摺動体を作動状態とする位置に前記ロータが再到達するように、変速動作を行なう油圧式トルクレンチであって、
前記軸基部には、前記摺動体をシリンダの側壁内面に押しつけるように付勢する弾性部材が装着されており、前記ロータは、中空部を有した円筒状をなし前記軸基部と同一の軸線回りに回転する弁体であり、前記軸基部の囲繞壁には、該囲繞壁を貫通する複数のリリース孔が形成されており、該弁体は、回転位置によって前記軸基部のリリース孔と通じる複数の連通孔を周壁に備えており、前記弁体は、前記連通孔が前記リリース孔と通じる位置にあるときに前記中空部内の圧力を該連通孔を経て逃し、前記弁体の周壁が前記リリース孔を閉じる位置にあるときに前記中空部内の圧力を保持して該摺動体を作動状態とするように配設されていることを特徴とする油圧式トルクレンチと(請求項1)、
前記摺動体は、前記ガイド溝から一部を突出させた状態で僅かに傾斜することにより該ガイド溝と接触して作動油の流出をシールするように、前記ガイド溝に微小クリアランスで嵌合されており、前記ロータは、前記軸基部と同一の軸線回りに回転し前記摺動体に接触する扁平カムであり、該扁平カムの長径部において前記摺動体に接触したときに該摺動体を前記ガイド部から突出方向に移動させ、前記隆起部との接触による前記摺動体の傾斜に基づく作動油シール下に該摺動体を作動状態に至らしめるように該長径部の寸法が決められており、前記ガイド溝に、前記摺動体と前記扁平カムとの間に配置され、前記扁平カムから前記摺動体に押圧力を及ぼす際に転がり接触により摩擦抵抗を軽減する中間ローラが設けられていることを特徴とする油圧式トルクレンチと(請求項2)、
前記変速歯車列が、前記シリンダの後壁に同軸的に固着された駆動歯車と、前記後壁に支持され該駆動歯車に噛合する前段中間歯車と、前記後壁に支持され該前段中間歯車に連動する後段中間歯車と、前記ロータに固着され該後段中間歯車に噛合する被駆動歯車とを備えていることを特徴とする油圧式トルクレンチと(請求項4)、
前記シリンダの隆起部が、前記摺動体との接触時に該摺動体が微小変位により該隆起部を通過するように設定されており、前記隆起部と前記摺動体との接触に基づく前記軸基部への回転駆動力が、前記接触から通過に至るまでの接触圧により形成されることを特徴とする油圧式トルクレンチと(請求項5)と、をそれぞれ提供するものである。
なお、請求項1,2の発明においては、前記変速歯車列が、遊星歯車機構を備えており、該遊星歯車機構における太陽歯車、内歯歯車、及び遊星歯車のキャリアが、前記シリンダの後壁、前記軸基部及び前記ロータのいずれかに固着されて相互に作用することとするのが望ましい(請求項3)。
また、各発明においては、前記シリンダと前記軸基部との間に油収容空間が形成され、前記軸基部には、前記摺動体と異なる周方向の位置にシール用突起が形成されており、前記シリンダには、前記摺動体が前記隆起部に接触したときに前記シール用突起に接触して前記油収容空間を分割空間に仕切るためのシール用凸部がさらに設けられており、前記隆起部と前記摺動体との接触に基づく前記軸基部への回転駆動力が、該接触によるシール下で前記分割空間に生じる圧力により形成されるのが望ましい(請求項6)。
本発明によれば、次の効果を奏する油圧式トルクレンチを提供することができる。すなわち、シリンダに駆動入力軸が接続され、該シリンダの後壁に変速歯車列の入力歯車部が接続される。出力軸から突出した位置を保持する作動状態に摺動体を至らしめるロータは、出力軸(軸基部)に回転可能に保持され、変速歯車列の出力歯車部に接続される。シリンダの側壁内面には、摺動体との接触に基づいて出力軸(軸基部)に回転駆動力を及ぼす複数の隆起部が形成されている。そして、前記変速歯車列は、(i)シリンダが隆起部を摺動体に接触させ且つロータが摺動体を作動状態とする位置にある出力状態から、(ii)シリンダが摺動体に対して1回転を越える回転をしたときに、(iii)摺動体を作動状態とする位置にロータが再到達し出力状態となる、というように変速動作を行なう。油圧式トルクレンチは、これらの出力状態毎に、駆動入力軸からの駆動力をシリンダから出力軸に伝えてトルクを出力する。したがって、出力の周期は、シリンダが1回転を越える回転をした時に得られることになり、入力軸の回転に対する出力頻度が減少した分、各出力時のエネルギが増大する。その結果、より高いトルクを発生することができ、或いは、同じトルクであれば装置をより小型化することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図面中の同一又は同種の部分については、同じ符号を付して説明を省略することがある。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る油圧式トルクレンチの第1の実施形態を示している。この油圧式トルクレンチは、ボディ1とハンドル2とを備え、ボディ1は、後部に駆動モータ3、前部に伝動装置4を備え、前端から出力軸10を突出させている。ハンドル2は、片手で把持される大きさとされ、前側にモータ作動のオン・オフ用スイッチ5が設けられている。駆動モータは、電動モータ、エアモータ等、適宜の駆動源を備えたものを用いることができる。
図2は伝動装置4の縦断面、図3は図2のIII−III線に沿う断面を各々示している。伝動装置4は、対象物にトルクを与える出力軸10を前方へ突出させたシリンダ20を備え、該シリンダの後部が駆動モータ3の回転軸3aに接続されている。シリンダ20は、出力軸10を回転可能に支持し前方へ突出するように貫通させた前壁21と、回転軸3aを後方に接続される後部部材22、及びこれらの間に位置する側壁23を備えている。
この実施形態においては、前壁21と側壁23とが一体的に形成され、後部部材22は側壁23後端の開口を閉じる後壁の役割をする。後部部材22は、筒状壁26と、該筒状壁の前端から径方向外方へ広がったフランジ27と、筒状壁26の後端から後方へ延びた接続用軸部28とを備え、フランジ27が側壁23の開口に嵌合された状態で、後方から保持リング29を側壁23にねじ嵌合して固定されている。
前壁21と主軸10との間、及びフランジ27と側壁23との間には、シールリング21a,27aが配置され、シリンダ20内部は液密室24を形成し、内部に作動油が収容されている。
出力軸10は、シリンダ20の前壁21に支持され前方へ突出した軸先部11と、液密室24内に位置する軸基部12とを備えており、軸基部12は後端部を後部部材22の筒状壁26の内側に回転可能に支持されている。また、軸基部12は、軸線方向に延びる収容孔14を内部に形成された囲繞壁15を備え、該囲繞壁には径方向に貫通した1対のガイド溝16が形成されている。また、囲繞壁15におけるガイド溝16の底には、1対の貫通孔17が形成されている。
液密室24内では、軸基部12のガイド溝16に摺動体40が径方向に摺動可能に保持されている。摺動体40は、液密室24の軸方向長さに亘って延びる長尺部41と、該長尺部41の中央から径方向内方に突出した補助部42とを備え、軸基部12のガイド溝16により径方向に摺動可能に保持されている。ガイド溝16は、補助部42を受け入れるように軸方向中央部(貫通孔17を前後に挟む部分)が深くされている。また、囲繞壁15の1対の貫通孔17を通して圧縮コイルばね45が装着されており、ばね45の両端は補助部42に当接して摺動体40を径方向外方へ押圧している。
シリンダ20の側壁23は、内周面の断面形状がほぼ円形とされ、なだらかに隆起した1対の隆起部31が対向位置に設けられており、これらと直交する方向の対向位置に隆起部31より低く隆起したシール用凸部32が設けられ、これらの隆起部31及びシール用凸部32は各々軸方向に延びている。軸基部12には、シール用凸部32に対応してシール用突起18が形成されている。これらの部分は、図3に示すように、シリンダ20の回転位置において、隆起部31と摺動体40、シール用凸部32とシール用突起18が、同時に対向位置に至るように配置されており、その位置で隆起部31は摺動体40に接して径方向に押し込み力を与え、シール用凸部32はシール用突起18とほぼ接する状態に接近する。
軸基部12にはさらに、隆起部31と摺動体40、シール用凸部32とシール用突起18が各々対向位置にあるときに、これらにより仕切られた液密室部分に臨むように軸基部の囲繞壁15を貫通するリリース孔19が合計4箇所に設けられている。
また、軸基部12の収容孔14には、円筒状の弁体50が収容されている。弁体50は、収容孔14内で軸基部12と同一の軸線回りに回転するロータとして機能し、後述するように摺動体40に作用する。また、図3及び図4A〜図4Cに示すように、弁体50は、回転位置によって軸基部12のリリース孔19と一致し得る連通孔51を備えている図4A、図4Bは弁体50の斜視図であり、図4Cは弁体50を軸線に沿う平面で4分の1に切り取った状態を示す斜視図である。連通孔51は、該弁体の中空部52を弁体外に通じるように周壁を貫通している。この実施形態においては、連通孔51は、相互に対向する位置にあり周方向に2つのリリース孔19に跨る大きさを有した長孔51aと、これらの対向方向と直交して対向し各々1つのリリース孔19に通じ得る大きさの小孔51bとが設けられている。弁体50の前端部は開放され、後端部は閉じられており、該後端部には後述する変速歯車列の軸棒を挿入するための先端が閉じた穴53が4箇所に設けられている。
シリンダ20の後部には、変速歯車列60が設けられている。この実施形態においては、変速歯車列60は、以下の構造の遊星歯車装置とされている。後部部材22の接続用軸部28から液密室24内へ短軸61が延び、該短軸は外歯が形成されて太陽歯車となっている。また、軸基部12の後端部は中空の筒状部62となり内歯が設けられて冠歯車となっている。弁体50の後端には短軸61を挟む位置に1対の軸棒63が穴53に挿入されて回転自在に保持され、該軸棒は外歯が設けられて遊星歯車となり、弁体50がそのキャリアとなっている。短軸61と軸棒63、軸棒63と筒状部62は各々の歯を相互に噛合させている。この変速歯車列60(遊星歯車装置)は、後部部材22の短軸61(太陽歯車)が入力歯車部となり、軸棒63(遊星歯車)のキャリアである弁体50が出力歯車部となる。使用時には出力軸10(軸基部12)が、対象物からのトルク反力で回転を抑制されてほぼ静止状態となり、その結果、軸棒63(遊星歯車)が短軸61(太陽歯車)の回りに公転し、弁体50を回転させる。
次に、図5を参照しつつ実施形態1についてさらに説明する。図5の各図は、図2に示した貫通孔17の位置で伝動装置4を切断した横断面図であり(ばね45は図示を省略されている)、油圧式トルクレンチの使用状態において、シリンダ20等が回転する様子を位相別に表示している。右回りに回転するシリンダ20の図中の位相(A)を初期状態(0°)とすると、各位相でのシリンダ20の回転角は、位相(B):12°、位相(C):90°、位相(D):180°、位相(E):360°、位相(F):540°、位相(G):720°となっている。
位相(A)では、ばね45で径方向外方へ押圧された摺動体40に対し、シリンダ20の隆起部31が接触している。また、弁体50は、連通孔51がリリース孔19から外れた位置にあり、リリース孔19は弁体50の周壁で内端を閉じられている。その結果、摺動体40より内方にある作動油は、ガイド溝16及び弁体50の中空部52に密閉されている。この状態で、摺動体40は、隆起部31から径方向内方への押し込み力を受けるが、密閉された作動油の抵抗を受ける結果、ガイド溝16内方へ移動することはなく突出位置を保持し、隆起部31と摺動体40との接触部位のシールが保たれる。この摺動体40の突出位置保持状態を、摺動体が作動状態にあると称する。また、シール用凸部32はシール用突起18に対向してほぼ接する状態にあり、作動油に対するシール作用が得られる。
シリンダ20と軸基部12との間には、油収容空間が形成され、位相(A)では、油収容空間が隆起部31と摺動体40、シール用凸部32とシール用突起18の各々の対向により分割空間に仕切られる。油収容空間は、シリンダ20の回転により、隆起部31を境にして回転の上流側の分割空間を高圧、下流側の分割空間を低圧とするように形状が決められている。この形状には、従来の油圧式トルクレンチにおける油収容空間の一般的な形状を採用することができる。図では、高圧部分を斜線で示している。
なお、この状態では、上側の摺動体40について見ると、隆起部31からの押圧力により、摺動体40は右回りに傾斜して長尺部41の右端面をガイド溝16の右側開口縁に接触させて押しつけ、シール作用をする(接触点をPで示す)。一方、摺動体40の左端面は、補助部42がガイド溝16に接する結果、シール作用は生じない。その結果、高圧部分は、摺動体40の左側を通って弁体50の中空部52にまで及ぶ。
このようにして、隆起部31と摺動体40との接触に基づく軸基部12への回転駆動力の伝達が、該接触にともなう押圧力、及び、シール下で分割空間に発生する圧力によって行なわれる。この状態は、位相(A)において瞬間的に生じ、出力軸10にパルス状トルクとして伝達される。この位相(A)の状態を、出力状態と称する。
位相(B)では、シール用凸部32がシール用突起18への対向位置から外れる。したがって、両者間のシールが解かれ、作動油の流動が生じるので、油収容空間での駆動圧力が解消される。
位相(C)では、連通孔51が、ガイド溝16、リリース孔19、弁体の中空部52を連通状態とするので、油収容空間での圧力の高低差は生じない。
位相(D),(E),(F)では、シリンダ20が初期状態から各々半回転、1回転、1.5回転し、摺動体40と隆起部31、シール用凸部32とシール用突起18が各々対向している。しかし、連通孔51が、ガイド溝16、リリース孔19、弁体の中空部52を連通状態としているので、油収容空間で駆動圧力は生じない。また、摺動体40は、隆起部31からの押圧力によってガイド溝16を内方へ移動するので、隆起部31との接触による駆動力も受けない。
位相(G)では、シリンダ20が初期状態から2回転し、摺動体40と隆起部31、シール用凸部32とシール用突起18が各々対向している。ここで、弁体50は初期状態から半回転しており、初期状態と同様に、連通孔51がリリース孔19から外れた位置にあり、リリース孔19は弁体50の周壁で内端を閉じられている。その結果、初期状態と同様にして、シリンダ20の回転が出力軸10にパルス状トルクとして伝達される。
このように、この実施形態においては、最初の出力状態から摺動体40に対してシリンダ20が2回転したときに、弁体50が半回転してリリース孔19を閉じ摺動体40を作動状態とする位置に至り、次の出力状態が得られる。これは、変速歯車列60が、シリンダ20(短軸61)に対する弁体50の回転の変速比を4:1とし、弁体50を異なる速度で回転させ、両者間に差動を生じさせたことにより得られるものである。こうして駆動モータ3からの入力に対して、出力軸10の回転数を低くすることにより、1回のパルス状トルクに強い出力が得られる。
なお、図3に示した7は、圧力調節機構であり、シリンダ20の前壁21から側壁23に延びる孔に流量調節弁7aが装着されており、側壁23には、該孔からシール用凸部32の両側へ開く2つの通路7b、7cが形成されている。流量調節弁7aは、前壁21の外からネジ回しなどにより、回転させることにより通路7b、7c間の流動抵抗を変化させる。したがって、シール用凸部32でのシールに基づいて形成される駆動圧力は、流量調節弁7aによって調節することができ、これによって出力軸10から出力されるトルクの調節が可能となっている。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る油圧式トルクレンチの第2の実施形態について説明する。図6は、油圧式トルクレンチの全体を示す正面図、 図7は伝動装置104の縦断面、図8は図7のVIII−VIII線に沿う断面を各々示している。この油圧式トルクレンチは、第1実施形態の場合と同様に、ボディ101、ハンドル102、駆動モータ103、伝動装置104、及びオン・オフ用スイッチ105を備え、前端から出力軸110を突出させている。
この実施形態において、次の構造は、第1実施形態と同様である。すなわち、伝動装置104はシリンダ120を備え、シリンダ120は、前壁121、後部部材122、及び側壁123を備えており、後部部材122は、筒状壁126、フランジ127、接続用軸部128、及び保持リング129を備えている。また、シールリング121a,127aが配置され、シリンダ120内部は、作動油を収容した液密室124を形成している。出力軸110は、軸先部111及び軸基部112を備えており、軸基部112は、後端部を後部部材122の筒状壁126の内側に回転可能に支持され、収容孔114を内部に形成された囲繞壁115を備え、該囲繞壁には1対のガイド溝116が形成されている。また、ガイド溝116には、長尺部141及び補助部142を備えた摺動体140が摺動可能に保持されている。シリンダ120の側壁123には、1対の隆起部131及び1対のシール用凸部132が設けられ、軸基部112にはシール用突起118が形成されている。
この実施形態においては、第1実施形態と異なり、軸基部112の収容孔114には、図9に示す扁平カム150が収容されている。図9の(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は()のc−c線に沿う断面図、(d)は側面図である。扁平カム150は、前端部151,中央部152及び後端部153が、収容孔114の内径に近い外径を有した円板状とされ、前端部151と中央部152との間、及び中央部152と後端部153と間に、扁平部154,155が各々設けられている。2つの扁平部154,155は、相反する径方向に延びている。円板状の前端部151,中央部152及び後端部153には、周縁の一部を平らにした切欠部151a,152a,153aが設けられ、収容孔114内での作動油の流通と圧力の均一化、及び変速歯車列への潤滑が図られている。扁平カム150の中心部には軸線方向に延びる貫通孔が形成され、そこに保持軸119が通されている。
保持軸119は、前端部が断面角形とされて出力軸110の中心穴に嵌入され、該出力軸と共に回転するようになっている。保持軸119の後端部は、径を拡大され周面に外歯を形成されて中心歯車119aとなっており、後述する変速歯車列160の一部をなしている。扁平カム150は、保持軸119に対し回転可能に嵌合され、収容孔114内で軸基部112と同一の軸線回りに回転するロータとして機能し、摺動体140に作用する。
ガイド溝116には、摺動体140の補助部142と扁平カム150の扁平部154,155との間に、中間ローラ143が配置されている。この中間ローラ143は、扁平部154,155から摺動体140に押圧力を及ぼす際に、両者間に介在して転がり接触により摩擦抵抗を軽減する役割をなす。したがって、摺動体140は、図8に示すように扁平部154,155の先端部に接しているときにガイド溝116から突出した位置にあり、扁平カム150の回転に伴って、扁平部154,155の扁平面へと接触部が移行するに従ってガイド溝116内へ没入可能な状態となる。なお、中間ローラ143を省略し、扁平部154,155と摺動体140とを直接接触させることも可能である。
シリンダ120の後部には、変速歯車列160が設けられている。この実施形態においては、変速歯車列160は、以下の構造の遊星歯車装置とされている。保持軸119の後端部に設けられた中心歯車119aは、太陽歯車となっており、後部部材122の筒状壁126は、内周面に内歯が設けられて冠歯車となっている。扁平カム150の後端部153には中心歯車119aを挟む位置に1対の軸棒163が回転自在に保持され、該軸棒は外歯が設けられて遊星歯車となっている。中心歯車119aと軸棒163、軸棒163と筒状壁126は各々の歯を相互に噛合させている。
この変速歯車列160(遊星歯車装置)は、後部部材122の筒状壁126(冠歯車)が入力歯車部となり、軸棒163(遊星歯車)を支持する扁平カム150が出力歯車部となる。使用時には出力軸110が、対象物からのトルク反力で回転を抑制されて保持軸119と共にほぼ静止状態となり、その結果、軸棒163(遊星歯車)が中心歯車119a(太陽歯車)の回りに公転し、扁平カム150を回転させる。
次に、図10を参照しつつ実施形態2についてさらに説明する。図10は、油圧式トルクレンチの使用状態において、シリンダ120等が回転する様子を位相別に表示している。右回りに回転するシリンダ120の図中の位相(A)を初期状態(0°)とすると、各位相でのシリンダ120の回転角は、位相(B):15°、位相(C):90°、位相(D):180°、位相(E):270°、位相(F):360°、位相(G):450°となっている。
位相(A)では、扁平カム150で径方向外方へ押圧された摺動体140に対し、シリンダ120の隆起部131が接触している。また、シール用凸部132はシール用突起118に対向してほぼ接する状態にあり、作動油に対するシール作用が得られる。この状態で、シリンダ120は、図において右回りに回転するので、上側の摺動体140について見ると、隆起部131からの押圧力により、摺動体140は右回りに傾斜して長尺部141の右端面をガイド溝116の右側開口縁に接触させて押しつけ、シール作用をする(接触点をPで示す)。シリンダ120と軸基部112との間には、油収容空間が形成され、位相(A)では、油収容空間が隆起部131と摺動体140、シール用凸部132とシール用突起118の各々の対向により分割空間に仕切られる。油収容空間は、シリンダ120の回転により、隆起部131を境にして回転の上流側の分割空間を高圧、下流側の分割空間を低圧とするように形状が決められている。図では、高圧部分を斜線で示している。なお、摺動体140の左端面は、補助部142がガイド溝116に接する結果、シール作用は生じない。その結果、高圧部分は、摺動体140の左側を通って収容孔114内にまで及ぶ。したがって、隆起部131との接触圧は摺動体140をガイド溝116内へ押し込もうとするが、上記高圧部分の作用により、摺動体は突出位置を保持した作動状態となる。
このようにして、隆起部131と摺動体140との接触に基づく軸基部112への回転駆動力が、該接触にともなう押圧力、及び、シール下で生じる分割空間の圧力により伝達される。この出力状態は、位相(A)において瞬間的に生じ、出力軸110にパルス状トルクが発生する。
位相(B)では、シール用凸部132がシール用突起118への対向位置から外れる。したがって、両者間のシールが解かれ、作動油の流動が生じるので、油収容空間での圧力の高低差が解消される。
位相(C),(E),(G)では、シール用凸部132が摺動体140に接触するが、隆起部131とシール用突起118とは離間しているので、油収容空間に駆動圧力は生じない。
位相(D),(F)では、シリンダ120が初期状態から各々半回転、1回転し、摺動体140と隆起部31、シール用凸部32とシール用突起18が各々対向位置にある。しかし、扁平カムの扁平部154,155は摺動体140をガイド溝116から押出していないので、油収容空間に駆動圧力は生じず、隆起部31との接触による駆動力も受けない。
位相(H)では、シリンダ20が初期状態から1.5回転し、摺動体140と隆起部131、シール用凸部132とシール用突起118が各々対向している。ここで、扁平カム150は初期状態から1回転しており、初期状態と同様に摺動体140をガイド溝116から押出した状態となる。その結果、初期状態と同様にして、出力軸110にパルス状トルクが発生する。
このように、この実施形態においては、最初の出力状態から摺動体140に対してシリンダ120が1.5回転したときに、扁平カム150が摺動体140を作動状態とする位置に至り、次の出力状態が得られる。これは、変速歯車列160が、シリンダ120に対する扁平カム150の回転の変速比を3:2とし、扁平カム150を異なる速度で回転させ、シリンダ120と扁平カム150との間に差動を生じさせたことにより得られるものである。
[第3実施形態]
次に、本発明に係る油圧式トルクレンチの第3の実施形態について説明する。ここでは、図1に示した油圧式トルクレンチの伝動装置4に置き換えて使用し得る伝動装置を中心に説明する。図11は、第3実施形態の油圧式トルクレンチにおける伝動装置、図12はその縦断面、図16は図12のXVI-XVI線に沿う断面を各々示している。
この伝動装置204において、次の構造は、第1実施形態と同様である。すなわち、伝動装置204はシリンダ220を備え、シリンダ220は、前壁221、後部部材222、及び側壁223を備えており、後部部材222は、筒状壁226、フランジ227、接続用軸部228、及び保持リング229を備えている。また、シールリング221a,227aが配置され、シリンダ220内部は、作動油を収容した液密室224を形成している。出力軸210は、軸先部211及び軸基部212を備えており、軸基部212は、後端部を後部部材222の筒状壁226の内側に回転可能に支持され、収容孔214を内部に形成された囲繞壁215を備え、該囲繞壁には1対のガイド溝216が形成されている。ガイド溝216には、摺動体240が摺動可能に保持されている。
この実施形態は、第1実施形態と異なり、図16に示すように、シリンダ220の側壁223に、1対の隆起部231が設けられており、シール用凸部及びシール用突起は設けられていない。軸基部212の収容孔214には、扁平カム250が収容されている。図17に示すように、扁平カム250は、前端部251,中央部252及び後端部253が、収容孔214の内径に近い外径を有した円板状とされ、前端部251と中央部252との間、及び中央部252と後端部253と間に、扁平部254,255が各々設けられている。2つの扁平部254,255は、相反する径方向に延びている。円板状の前端部251,中央部252及び後端部253には、周縁の一部を平らにした切欠部251a,252a,253aが設けられ、収容孔214内での作動油の流通と圧力の均一化、及び変速歯車列への潤滑が図られている。後端部253のさらに後方には、被駆動歯車267が設けられており、後述する変速歯車列260の一部をなしている。前端部251は、後述する出力調節機構の一部をなすように、前端面が周縁部257を残して後方へへこみ、凹所258を形成しており、周縁部257には、切欠部251aの位置に小孔259が切欠かれている。扁平カム250は、収容孔214内で軸基部212と同一の軸線回りに回転するロータとして機能し、摺動体240に作用する。
摺動体240は、シリンダ220の前壁221とフランジ227との間に延びる摺動体の本体241と、ピン243とを備えている。1対の摺動体240は、各1本のピン243を相互に前後方向にずれた位置に備えている。軸基部212のガイド溝216は、摺動本体241に対応した凹部216aと、その底部から径方向内方へ軸基部212を貫通して延びた内孔216bとを備えている。内孔216bは、1対の摺動体240の各々が有するピン243のいずれをも受け入れ得るように、1つの凹部216aに2箇所形成され、合計4箇所設けられており、対向する側の2箇所にピン243が摺動可能に通されている。このピン243は、先端が球面とされており、扁平カム250の扁平部254,255は該球面に接する。摺動体240は、ピン243が扁平部254,255の先端部に接しているときにガイド溝216から突出した位置にあり、扁平カム250の回転と共に扁平部254,255の扁平面へとピン243の接触部が移行するに従ってガイド溝216内へ没入可能な状態となる。図16は、扁平部254,255が摺動体240をガイド溝216から突出させた後、ピン243との接触を解いた直後の状態を示している。
軸基部212にはさらに、図13、図14に示すように、収容孔214から径方向に対向する位置で外方へ貫通するリリース孔217が1対形成されている。図13は、図12における軸基部212を中心に示す縦断面図、図14は、図13のXIV-XIV線に沿う断面図である。リリース孔217は、図12に破線で示すように、扁平カム250の後端部253に対応する位置に設けられている。一方、扁平カム250の後端部253には、切欠部253aと異なる位置に該切欠部より大きく切欠かれた連通部253bが、径方向に対向する位置に1対形成されている。連通部253bは、後述するように、扁平カム250の回転位置により、ガイド孔216の内孔216bとリリース孔217とを連通させたり(図15)、その連通を閉じたり(図14)するように機能する。
シリンダ220の後部には、以下の構造を有する変速歯車列260が設けられている。図18は油圧式トルクレンチからシリンダ220を取り外したものを一部断面で示す平面図、図19は変速歯車列の一部を示す断面図であり、(a)は図18のa−a線に沿う断面、(b)は図18のb−b線に沿う断面を各々示す。図12、図18及び図19に示すように、軸基部212の後端部には、保持プレート261がビス262により固定されている。保持プレート261の中心部には貫通孔が設けられており、該貫通孔には後方から短軸263が通され回転可能に支持されている。短軸263は、先端側に歯が設けられて駆動歯車263aを形成しており、後端部263bは角形断面とされ後部部材222の対応する角穴に嵌められることにより、後部部材222と共に回転するようになっている。扁平カム250の後端部には被駆動歯車267が形成され、短軸263の前方直近で同軸に位置している。軸基部212後部の端面と保持プレート261との間には軸棒264が支持されている。軸棒264の後部には前段中間歯車265、前部には後段中間歯車266が各々一体的に形成され、前段中間歯車265は駆動歯車263a、後段中間歯車266は被駆動歯車267に各々噛合している。したがって、後部部材222が駆動モータ3から駆動力を受けて回転すると、その回転は、駆動歯車263a、前段中間歯車265,後段中間歯車266を経て、被駆動歯車267に伝達され、これに伴って扁平カム250が回転する。このように、変速歯車列260は、駆動歯車263aが入力歯車部、被駆動歯車267が出力歯車部として機能する。駆動歯車263aから被駆動歯車264への伝達の変速比は、これらの歯車及び前段中間歯車265,後段中間歯車266の歯数によって決まる。
次に、図20を参照しつつ実施形態3についてさらに説明する。図20は、油圧式トルクレンチの使用状態において、シリンダ220等が回転する様子を位相別に表示している。右回りに回転するシリンダ220の図中の位相(A)を初期状態(0°)とすると、各位相でのシリンダ220の回転角は、位相(B):65°、位相(C):90°、位相(D):180°、位相(E):270°、位相(F):360°、位相(G):450°、位相(H):540°、位相(I):630°となっており、720°回転して位相(A)に戻る。
位相(A)では、摺動体240が扁平カム250の扁平部254,255で径方向外方に押出されている。この状態では、図14に示すように、扁平カム250の後端部253に形成された連通部253bは、内孔216bに対応した位置にあり、該内孔216bとリリース孔217とは連通していない。この状態から、位相(B)では、隆起部231が摺動体240に当接する。この当接力により、図16に示すように、図の上方に位置する摺動体240は、僅かに傾斜して右側面の外方部P1をガイド溝216の外方縁に接し、左側面の内方端P2をガイド溝216の内方縁に接する。したがって、位相(B)では、扁平部254,255は摺動体240から外れているが、摺動体240とガイド溝216縁部との接触によりシールが形成され、ガイド溝216内方の作動油は密閉され、摺動体240の突出状態が保持された作動状態となる。この状態で、隆起部231が回転することにより、隆起部231と摺動体240との接触圧により、軸基部212への回転駆動力が伝達される。摺動体240は、作動油の圧縮変形と接触部分での僅かな漏出とに従ってガイド溝216内へ若干移動する。この伝達による出力状態は瞬間的に生じ、出力軸210にパルス状トルクが発生する。
位相(B)から僅かに扁平カム250が回転した状態を図15に示す。この状態では、扁平カム250の連通部253bは、図の右上及び左下に位置して内孔216bとリリース孔217とに跨り、両者を連通させている。したがって、作動油は、内孔216bからリリース孔217を経て、軸基部212とシリンダ220との間へと流出し得る状態となる。したがって、隆起部231からの押圧力が摺動体240に作用することにより、摺動体240は作動油の上記流出を伴ってガイド溝216内へと押し込まれる。
位相(C)では、この押し込みが進行した状態となっている。上記連通状態でシリンダ220及び扁平カム250がさらに回転しており、隆起部231に押圧された摺動体240はガイド溝216の内端まで移動している。
位相(D),(F),(H)では、シリンダ220が各々、半回転、1回転、1.5回転した位置にあるが、扁平部254,255も隆起部231も摺動体240から外れた位置にあり、回転力は伝達されない。
位相(E),(G),(I)では、隆起部231が摺動体240に対向する位置にあるが、摺動体240は扁平部254,255による押出しを受けていないので、回転力は伝達されない。
そして、シリンダ220の2回転で位相(A)に戻り、摺動体240が扁平カム250の扁平部254,255で径方向外方に押出された状態となる。この押出し過程では、扁平カム250が図15の位置からほぼ3/4回転し、連通部253bは図15の左上及び右下に位置して内孔216bとリリース孔217とに跨り、両者を連通させる。したがって、作動油は、軸基部212とシリンダ220との間から、リリース孔217を経て内孔216bへと流入し得る状態となる。そして、扁平部254,255からの押出し力が摺動体240に作用することにより、摺動体240は作動油の上記流入を伴ってガイド溝216から外方へ押出される。
このように、この実施形態においては、最初の出力状態から摺動体240に対してシリンダ220が2回転したときに、扁平カム250が1回転して摺動体240を作動状態とする位置に至り、次の出力状態が得られる。これは、変速歯車列260が、シリンダ220に対する扁平カム250の回転の変速比を2:1とし、扁平カム250を異なる速度で回転させ、シリンダ220と扁平カム250との間に差動を生じさせたことにより得られるものである。
なお、本実施形態においては、以下の構造を有する出力調節機構が設けられている。軸基部212には、扁平カム250の前端部251より僅かに前方に該軸基部212外へ貫通する調節孔218が設けられている。軸基部212の収容孔214には、調節孔218を囲む位置から前方へ雌ねじ219が設けられており、これに調節ボルト270が螺合している。調節ボルト270は、雌ねじ219に螺合している栓体271と、該栓体から前方へ延びたネック272と、ネック272の前端に位置するヘッド273とを備えており、ヘッド273にはネジ回しの先端を受け入れる溝273aが設けられている。ネック272と収容孔214との間には、シールリング274が介在している。したがって、ヘッド273をネジ回しで回すことにより、調節ボルト270は雌ねじ219に沿って前後に移動する。調節ボルト270の移動範囲の最後端では栓体271の後端部が扁平カム250の凹所258内に入り込み、このとき調節孔218は栓体271に覆われて全閉状態となる。また、調節ボルト270の最前位置では、栓体271が前進して調節孔218を全開状態とする。
この構造により、出力調節機構は、次のように作動する。前述のとおり、収容孔214の内部は、扁平カム250の切欠部251a,252a,253aを通じて連通されている。したがって、図20の位相Bにおいて摺動体240に作用する押し込み力は、ガイド溝216内の作動油を高圧とし、その圧力は収容孔214を通じ、扁平カム250の小孔259から凹所258を経て、調節孔218に達する。その結果、調節孔218からの作動油の流出量に応じて、収容孔214内の圧力が低下する。したがって、調節ボルト270を移動し、調節孔218を全閉状態とすれば、収容孔214内の圧力低下がほとんどない状態となるので、摺動体240はガイド溝216への押し込みに対して大きな抵抗力を発揮する。その結果、シリンダ220から軸基部212へ大きなトルクが伝達され、出力軸210から強いトルクが得られる。一方、調節ボルト270を移動して、調節孔218の開度を大きくするほど、収容孔214内の圧力低下が大きくなるので、摺動体240をガイド溝216へ押し込むときの抵抗力が小さくなる。その結果、シリンダ220から軸基部212への伝達トルクが小さくなり、出力軸210のトルクは小さくなる。この機能に基づき、作業者は、適切なトルクに調節してボルト締め付けなどの作業を行なうことができることとなる。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形を伴うことができる。例えば、第1実施形態に用いた圧縮コイルばねに代えて、摺動体を径方向外方に付勢する種々の弾性部材を用いることができる。
変速歯車列に遊星歯車機構を用いる場合は、第1実施形態及び第2実施形態の構成例に基づいて、該遊星歯車機構における太陽歯車、内歯歯車、及び遊星歯車のキャリアが、シリンダの後壁、軸基部及びロータのいずれかに固着されて相互に作用するように構成することができる。また、変速歯車列は、シリンダとロータとの間に、出力状態を形成する所定の位置関係が得られるように、適宜の中間歯車を実施形態のものに介在させることができ、また他の種々の歯車列を採用することができる。
摺動体の数は、上記実施形態のように1対とする他、出力軸の回転軸回りに等間隔で3個又はそれ以上とすることも可能であり、その場合は、摺動体の配置に対応してシール用凸部、シール用突起、ロータの扁平部や連通孔等が配置される。
また、シリンダ又は他の部分に、液密室へ通じるアキュームレータを設け、作動油の圧力の変動に対して緩衝乃至調整をすることができる。
本発明の第1実施形態に係る油圧式トルクレンチを一部断面で示す正面図である。 図1の油圧式トルクレンチにおける伝動装置を一部断面で示す正面図である。 図2のIII-III線に沿う断面図である。 図1の油圧式トルクレンチにおける伝動装置の弁体を示す斜視図である。 図4Aに示す弁体の他の角度から見た斜視図である。 図4Aに示す弁体を軸線に沿う平面で4分の1に切り取った状態を示す斜視図である。 図1の油圧式トルクレンチの作動説明図である。 本発明の第2実施形態に係る油圧式トルクレンチを一部断面で示す正面図である。 図6の油圧式トルクレンチにおける伝動装置を一部断面で示す正面図である。 図7のVIII-VIII線に沿う断面図である。 図7の伝動装置における扁平カムを示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は(b)のc-c線に沿う断面図、(d)は右側面図である。 図6の油圧式トルクレンチの作動説明図である。 本発明の第3実施形態に係る油圧式トルクレンチに使用される伝動装置の正面図である。 図11の伝動装置を一部断面で示す正面図である。 図12の伝動装置における軸基部を中心に示す縦断面図である。 図13のXIV-XIV線に沿う断面図である。 図14と同じ断面についてシリンダ回転の異なる位相を示す図である。 図12のXVI-XVI線に沿う断面図である。 図11の伝動装置における扁平カムの斜視図である。 図11の伝動装置を一部断面で示す平面図である。 図11の伝動装置の断面図であり、(a)は図18のa-a線に沿う断面、(b)は図18のb-b線に沿う断面を示す。 第3実施形態の油圧式トルクレンチの作動説明図である。
符号の説明
10,110,210 出力軸
11,111,211 軸先部
12,112,212 軸基部
14,114,214 収容孔
15,115,215 囲繞壁
16,116,216 ガイド溝
18,118 シール用突起
19 リリース孔
20,120,220 シリンダ
21,121,221 前壁
22,122,222 後部部材
23,123,223 側壁
24,124,224 液密室
31,131,231 隆起部
32,132 シール用凸部
40,140,240 摺動体
45 圧縮コイルばね
50 弁体(ロータ)
51 連通孔
52 中空部
60,160,260 変速歯車列
61 短軸(太陽歯車)
62 筒状部(冠歯車)
63 軸棒(遊星歯車)
119a 中心歯車8(太陽歯車)
126 筒状壁(冠歯車)
150 扁平カム(ロータ)
163 軸棒(遊星歯車)
250 扁平カム(ロータ)
263a 駆動歯車
265 前段中間歯車
266 後段中間歯車
267 被駆動歯車

Claims (6)

  1. 対象物にトルクを与える出力軸と、
    該出力軸を回転可能に支持し前方へ突出するように貫通させた前壁、駆動入力軸を後部に接続される後壁、及びこれらの間に位置する側壁を備えて、内部に作動油収容の液密室を形成するシリンダと、
    少なくとも入力歯車部と出力歯車部とを備え、入力歯車部を前記後壁に接続された変速歯車列と、
    前記液密室内で前記出力軸により径方向に摺動可能に保持された摺動体と、
    該摺動体の径方向への動作に対して作用し、前記出力軸から突出した位置を保持する作動状態に該摺動体を至らしめるロータとを備え、
    前記出力軸は、前記前壁に支持され前方へ突出した軸先部と、前記液密室内に位置する軸基部とを備えており、
    前記シリンダの側壁内面には、前記摺動体との接触に基づいて前記軸基部に回転駆動力を及ぼすための隆起部が周方向に複数形成されており、
    前記軸基部は、軸線方向に延びる収容孔を内部に形成された囲繞壁を備え、該囲繞壁の外周面には軸方向に延びる複数のガイド溝が前記隆起部に対応した間隔で形成されており、
    前記ロータは、前記軸基部の収容孔内において軸線回りに回転可能に保持され、前記変速歯車列の出力歯車部に接続されており、
    前記摺動体は、前記軸基部のガイド溝の各々に径方向に摺動可能に受け入れられており、
    前記変速歯車列は、前記シリンダが前記隆起部を前記摺動体に接触させ且つ前記ロータが前記摺動体を作動状態とする位置にある出力状態から、前記シリンダが前記摺動体に対して1回転を越える回転をしたときに、前記摺動体を作動状態とする位置に前記ロータが再到達するように、変速動作を行なう油圧式トルクレンチであって、
    前記軸基部には、前記摺動体をシリンダの側壁内面に押しつけるように付勢する弾性部材が装着されており、
    前記ロータは、中空部を有した円筒状をなし前記軸基部と同一の軸線回りに回転する弁体であり、
    前記軸基部の囲繞壁には、該囲繞壁を貫通する複数のリリース孔が形成されており、
    該弁体は、回転位置によって前記軸基部のリリース孔と通じる複数の連通孔を周壁に備えており、
    前記弁体は、前記連通孔が前記リリース孔と通じる位置にあるときに前記中空部内の圧力を該連通孔を経て逃し、前記弁体の周壁が前記リリース孔を閉じる位置にあるときに前記中空部内の圧力を保持して該摺動体を作動状態とするように配設されていることを特徴とする油圧式トルクレンチ。
  2. 対象物にトルクを与える出力軸と、
    該出力軸を回転可能に支持し前方へ突出するように貫通させた前壁、駆動入力軸を後部に接続される後壁、及びこれらの間に位置する側壁を備えて、内部に作動油収容の液密室を形成するシリンダと、
    少なくとも入力歯車部と出力歯車部とを備え、入力歯車部を前記後壁に接続された変速歯車列と、
    前記液密室内で前記出力軸により径方向に摺動可能に保持された摺動体と、
    該摺動体の径方向への動作に対して作用し、前記出力軸から突出した位置を保持する作動状態に該摺動体を至らしめるロータとを備え、
    前記出力軸は、前記前壁に支持され前方へ突出した軸先部と、前記液密室内に位置する軸基部とを備えており、
    前記シリンダの側壁内面には、前記摺動体との接触に基づいて前記軸基部に回転駆動力を及ぼすための隆起部が周方向に複数形成されており、
    前記軸基部は、軸線方向に延びる収容孔を内部に形成された囲繞壁を備え、該囲繞壁の外周面には軸方向に延びる複数のガイド溝が前記隆起部に対応した間隔で形成されており、
    前記ロータは、前記軸基部の収容孔内において軸線回りに回転可能に保持され、前記変速歯車列の出力歯車部に接続されており、
    前記摺動体は、前記軸基部のガイド溝の各々に径方向に摺動可能に受け入れられており、
    前記変速歯車列は、前記シリンダが前記隆起部を前記摺動体に接触させ且つ前記ロータが前記摺動体を作動状態とする位置にある出力状態から、前記シリンダが前記摺動体に対して1回転を越える回転をしたときに、前記摺動体を作動状態とする位置に前記ロータが再到達するように、変速動作を行なう油圧式トルクレンチであって、
    前記摺動体は、前記ガイド溝から一部を突出させた状態で僅かに傾斜することにより該ガイド溝と接触して作動油の流出をシールするように、前記ガイド溝に微小クリアランスで嵌合されており、
    前記ロータは、前記軸基部と同一の軸線回りに回転し前記摺動体に接触する扁平カムであり、該扁平カムの長径部において前記摺動体に接触したときに該摺動体を前記ガイド部から突出方向に移動させ、前記隆起部との接触による前記摺動体の傾斜に基づく作動油シール下に該摺動体を作動状態に至らしめるように該長径部の寸法が決められており、
    前記ガイド溝に、前記摺動体と前記扁平カムとの間に配置され、前記扁平カムから前記摺動体に押圧力を及ぼす際に転がり接触により摩擦抵抗を軽減する中間ローラが設けられていることを特徴とする油圧式トルクレンチ。
  3. 前記変速歯車列が、遊星歯車機構を備えており、該遊星歯車機構における太陽歯車、内歯歯車、及び遊星歯車のキャリアが、前記シリンダの後壁、前記軸基部及び前記ロータのいずれかに固着されて相互に作用することを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧式トルクレンチ。
  4. 対象物にトルクを与える出力軸と、
    該出力軸を回転可能に支持し前方へ突出するように貫通させた前壁、駆動入力軸を後部に接続される後壁、及びこれらの間に位置する側壁を備えて、内部に作動油収容の液密室を形成するシリンダと、
    少なくとも入力歯車部と出力歯車部とを備え、入力歯車部を前記後壁に接続された変速歯車列と、
    前記液密室内で前記出力軸により径方向に摺動可能に保持された摺動体と、
    該摺動体の径方向への動作に対して作用し、前記出力軸から突出した位置を保持する作動状態に該摺動体を至らしめるロータとを備え、
    前記出力軸は、前記前壁に支持され前方へ突出した軸先部と、前記液密室内に位置する軸基部とを備えており、
    前記シリンダの側壁内面には、前記摺動体との接触に基づいて前記軸基部に回転駆動力を及ぼすための隆起部が周方向に複数形成されており、
    前記軸基部は、軸線方向に延びる収容孔を内部に形成された囲繞壁を備え、該囲繞壁の外周面には軸方向に延びる複数のガイド溝が前記隆起部に対応した間隔で形成されており、
    前記ロータは、前記軸基部の収容孔内において軸線回りに回転可能に保持され、前記変速歯車列の出力歯車部に接続されており、
    前記摺動体は、前記軸基部のガイド溝の各々に径方向に摺動可能に受け入れられており、
    前記変速歯車列は、前記シリンダが前記隆起部を前記摺動体に接触させ且つ前記ロータが前記摺動体を作動状態とする位置にある出力状態から、前記シリンダが前記摺動体に対して1回転を越える回転をしたときに、前記摺動体を作動状態とする位置に前記ロータが再到達するように、変速動作を行なう油圧式トルクレンチであって、
    前記変速歯車列が、前記シリンダの後壁に同軸的に固着された駆動歯車と、前記後壁に支持され該駆動歯車に噛合する前段中間歯車と、前記後壁に支持され該前段中間歯車に連動する後段中間歯車と、前記ロータに固着され該後段中間歯車に噛合する被駆動歯車とを備えていることを特徴とする油圧式トルクレンチ。
  5. 対象物にトルクを与える出力軸と、
    該出力軸を回転可能に支持し前方へ突出するように貫通させた前壁、駆動入力軸を後部に接続される後壁、及びこれらの間に位置する側壁を備えて、内部に作動油収容の液密室を形成するシリンダと、
    少なくとも入力歯車部と出力歯車部とを備え、入力歯車部を前記後壁に接続された変速歯車列と、
    前記液密室内で前記出力軸により径方向に摺動可能に保持された摺動体と、
    該摺動体の径方向への動作に対して作用し、前記出力軸から突出した位置を保持する作動状態に該摺動体を至らしめるロータとを備え、
    前記出力軸は、前記前壁に支持され前方へ突出した軸先部と、前記液密室内に位置する軸基部とを備えており、
    前記シリンダの側壁内面には、前記摺動体との接触に基づいて前記軸基部に回転駆動力を及ぼすための隆起部が周方向に複数形成されており、
    前記軸基部は、軸線方向に延びる収容孔を内部に形成された囲繞壁を備え、該囲繞壁の外周面には軸方向に延びる複数のガイド溝が前記隆起部に対応した間隔で形成されており、
    前記ロータは、前記軸基部の収容孔内において軸線回りに回転可能に保持され、前記変速歯車列の出力歯車部に接続されており、
    前記摺動体は、前記軸基部のガイド溝の各々に径方向に摺動可能に受け入れられており、
    前記変速歯車列は、前記シリンダが前記隆起部を前記摺動体に接触させ且つ前記ロータが前記摺動体を作動状態とする位置にある出力状態から、前記シリンダが前記摺動体に対して1回転を越える回転をしたときに、前記摺動体を作動状態とする位置に前記ロータが再到達するように、変速動作を行なう油圧式トルクレンチであって、
    前記シリンダの隆起部が、前記摺動体との接触時に該摺動体が微小変位により該隆起部を通過するように設定されており、前記隆起部と前記摺動体との接触に基づく前記軸基部への回転駆動力が、前記接触から通過に至るまでの接触圧により形成されることを特徴とする油圧式トルクレンチ。
  6. 前記シリンダと前記軸基部との間に油収容空間が形成され、前記軸基部には、前記摺動体と異なる周方向の位置にシール用突起が形成されており、前記シリンダには、前記摺動体が前記隆起部に接触したときに前記シール用突起に接触して前記油収容空間を分割空間に仕切るためのシール用凸部がさらに設けられており、前記隆起部と前記摺動体との接触に基づく前記軸基部への回転駆動力が、該接触によるシール下で前記分割空間に生じる圧力により形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の油圧式トルクレンチ。
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