JP4890531B2 - 画像形成装置および印刷処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、プリンタなどの画像形成処理にかかるユーザサービスをネットワークで接続された一または複数の画像形成装置に対して要求して実行させる画像形成装置および印刷処理方法に関するものである。
近年では、プリンタ、コピー、ファクシミリ、スキャナなどの各装置の機能を1つの筐体内に収納した画像形成装置(以下、「複合機」という。)が知られている。この複合機は、1つの筐体内に表示部、印刷部および撮像部などを設けるとともに、プリンタ、コピーおよびファクシミリ装置にそれぞれ対応した3種類のソフトウェアを設け、これらのソフトウェアを切り替えることによって、当該装置をプリンタ、コピー、スキャナまたはファクシミリ装置として動作させるものである。
従来の複合機あるいはプリンタ装置は、インターネットなどのネットワークに接続されて、ネットワーク上のPC(Personal Computer)などのクライアント端末からプリンタ装置に対して印刷文書の印刷要求を行い、印刷要求を受けたプリンタ装置がPC上の印刷文書をプリントするようになっている。そして、印刷文書をプリンタ装置でプリントする際にプリンタ装置を制御するため、ネットワーク上のPCには、プリンタ装置に対応したプリンタドライバソフトウェアをインストールしておく必要がある。
ところで、このような従来の複合機では、プリンタ、コピー、スキャナおよびファクシミリ装置に対応するソフトウェアをそれぞれ別個に設けているため、各ソフトウェアの開発に多大の時間を要する。このため、出願人は、表示部、印刷部および撮像部などの画像形成処理で使用されるハードウェア資源を有し、プリンタ、コピーまたはファクシミリなどの各ユーザサービスにそれぞれ固有の処理を行うアプリケーションを複数搭載し、これらのアプリケーションとハードウェア資源との間に介在して、ユーザサービスを提供する際に、アプリケーションの少なくとも2つが共通的に必要とするハードウェア資源の管理、実行制御並びに画像形成処理を行う各種コントロールサービスからなるプラットホームを含む画像形成装置(複合機)を発明した。
特開2002−82806号公報
しかしながら、ネットワーク上にこのような複合機またはプリンタ装置が接続されている環境では、クライアント端末のPCに使用する複合機またはプリンタ装置ごとにそれぞれのプリンタドライバプログラムをインストールしなければならず、プリンタドライバプログラムのインストールされていないクライアント端末からはプリンタ装置を利用できないという問題がある。
特に、ネットワーク上に多数のクライアント端末が接続された環境では、全てのクライアント端末に必要なプリンタ装置のプリンタドライバプログラムを全てインストールする必要があり、プリンタ環境の構築に労力を要するという問題がある。
また、クライアント端末から一つのファイルを複数部数印刷する場合、ネットワーク上の一つのプリンタ装置を利用して、一つのファイルを必要部数だけ連続して印刷することが通常行われているが、これでは、印刷部数が多い場合に、印刷完了まで長時間を要するという問題がある。
この発明は上記に鑑みてなされたもので、クライアント端末に特別なプリンタ環境を構築することなく複数のプリンタ等への印刷を行うことを可能とする画像形成装置および印刷処理方法を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ネットワークに接続された複数の画像形成装置の中から一または複数の画像形成装置を選択するための画面データを、クライアント端末に対して提供し、前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置の識別情報を含む情報を、各画像形成装置が有する機能と対応付けて記憶手段に格納する情報提供手段と、前記クライアント端末から印刷対象データの名前と印刷を行う画像形成装置の機能を含む印刷指示を受信した場合に、前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置のうち、前記印刷指示に含まれている機能を有する一または複数の画像形成装置の識別情報を前記記憶手段から抽出し、当該識別情報を指定して、印刷対象データおよび印刷要求を前記機能を有する一または複数の画像形成装置に配信する印刷要求手段と、を備える画像形成装置であって、前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置の中に自己の画像形成装置が含まれる場合に、前記印刷要求手段は、当該自己の画像形成装置が前記印刷指示に含まれている機能を有するかどうか判断して、前記印刷指示に含まれている機能を有する場合に、自己の画像形成装置の印刷手段に対して印刷対象データの印刷を要求して印刷を実行させる一方、前記印刷指示に含まれている機能を有しない場合に、自己の画像形成装置を含む複数の画像形成装置の一覧から当該機能を有する自己の画像形成装置以外の他の画像形成装置を選定して、当該選定された他の画像形成装置に印刷対象データの印刷を要求することを特徴とする画像形成装置として構成される。

本発明によれば、クライアント端末に複数の画像形成装置のプリンタドライバプログラムがインストールされていない場合でも、クライアント端末の印刷対象ファイルをネットワーク上の複数の画像形成装置で印刷することができ、ネットワーク上の複数の画像形成装置に対応するプリンタ環境の構築という煩雑な作業が不要となる。また、印刷部数が複数ある場合でも、複数の画像形成装置を利用して同時に印刷を行うことができ、複数部数の印刷を迅速に行うことができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置およびマルチプリント処理方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる画像形成装置(以下、「複合機」という。)100は、配信アプリ117によってネットワーク上のクライアント端末であるPC(Personal Computer)200からの要求を受け、ネットワーク上で印刷可能な複合機140aまたはプリンタ装置140bを選択し、複合機140aまたはプリンタ装置140bに印刷文書のプリント要求を配信して、選択された複合機140aまたはプリンタ装置140bで印刷を実行させるものである。
図1は、実施の形態1にかかる複合機100を含むネットワーク構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態では、複合機(MFP0)100と、複合機(MFP1,MFP2)140a、プリンタ装置(PRT1,PRT2)140bなどの画像形成装置と、これら画像形成装置からプリントする印刷ファイルを生成するクライアント端末としてのPC200とがイーサネット(登録商標)220に接続されたLAN環境が構築されている。また、イーサネット(登録商標)220にはルータ210も接続されている。複合機100、140a、プリンタ装置140bおよびPC200の間の通信プロトコルはTCP /IPを利用している。
ここで複合機(MFP0)100は、PC200からの印刷要求を受けて、イーサネット(登録商標)220上の複合機140aやプリンタ装置140bから印刷可能なものを選定し、その選定された各装置に対して印刷対象ファイルとプリント要求メッセージを送信するものである。
次に、本実施の形態にかかる複合機100の全体の機能的構成について説明する。図2は、実施の形態1の複合機100の構成を示すブロック図である。図2に示すように、複合機100は、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101と、カラーレーザプリンタ(Color LP)102と、ハードディスク装置(HDD)103と、ネットワークコントローラ104と、スキャナ、ファクシミリ、メモリなどのハードウェアリソース105を有するとともに、プラットホーム120と、アプリケーション130とから構成されるソフトウェア群110とを備えている。
プラットホーム120は、アプリケーションからの処理要求を解釈してハードウェア資源の獲得要求を発生させるコントロールサービスと、一または複数のハードウェア資源の管理を行い、コントロールサービスからの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(SRM)123と、汎用OS121とを有する。 コントロールサービスは、複数のサービスモジュールから形成され、SCS(システムコントロールサービス)122と、ECS(エンジンコントロールサービス)124と、MCS(メモリコントロールサービス)125と、OCS(オペレーションパネルコントロールサービス)126と、FCS(ファックスコントロールサービス)127と、NCS(ネットワークコントロールサービス)128とから構成される。このプラットホーム120は、あらかじめ定義された関数により前記アプリケーション130から処理要求を受信可能とするアプリケーションプログラムインタフェース(API)を有する。
汎用OS121は、UNIX(登録商標)などの汎用オペレーティングシステムであり、プラットホーム120並びにアプリケーション130の各ソフトウェアをそれぞれプロセスとして並列実行する。
SRM123のプロセスは、SCS122とともにシステムの制御およびリソースの管理を行うものである。SRM123のプロセスは、スキャナ部やプリンタ部などのエンジン、メモリ、HDDファイル、ホストI/O(セントロI/F、ネットワークI/F、IEEE1394 I/F、RS232C I/Fなど)のハードウェア資源を利用する上位層からの要求にしたがって調停を行い、実行制御する。
具体的には、このSRM123は、要求されたハードウェア資源が利用可能であるか(他の要求により利用されていないかどうか)を判断し、利用可能であれば要求されたハードウェア資源が利用可能である旨を上位層に伝える。また、SRM123は、上位層からの要求に対してハードウェア資源の利用スケジューリングを行い、要求内容(例えば、プリンタエンジンにより紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成など)を直接実施している。
SCS122のプロセスは、アプリ管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、リソース管理、割り込みアプリ制御などを行う。
ECS124のプロセスは、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101、カラーレーザプリンタ(Color LP)102、スキャナ、ファクシミリなどからなるハードウェアリソース105のエンジンの制御を行う。
MCS125のプロセスは、画像メモリの取得および解放、ハードディスク装置(HDD)の利用、画像データの圧縮および伸張などを行う。
FCS127のプロセスは、システムコントローラの各アプリ層からPSTN/ISDN網を利用したファクシミリ送受信、BKM(バックアップSRAM)で管理されている各種ファクシミリデータの登録/引用、ファクシミリ読みとり、ファクシミリ受信印刷、融合送受信を行うためのAPIを提供する。
NCS128のプロセスは、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するためのプロセスであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、アプリケーションからデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。
OCS126のプロセスは、オペレータ(ユーザ)と本体制御間の情報伝達手段となるオペレーションパネル(操作パネル)の制御を行う。OCS126は、オペレーションパネルからキー押下(またはタッチ操作)をキーイベントとして取得し、取得したキーに対応したキーイベント関数をSCS122に送信するOCSプロセスの部分と、アプリケーション130またはコントロールサービスからの要求によりオペレーションパネルに各種画面を描画出力する描画関数やその他オペレーションパネルに対する制御を行う関数などがあらかじめ登録されたOCSライブラリの部分とから構成される。このOCSライブラリは、アプリケーション130およびコントロールサービスの各モジュールにリンクされて実装されている。なお、OCS126のすべてをプロセスとして動作させるように構成しても良く、あるいはOCS126のすべてをOCSライブラリとして構成しても良い。
アプリケーション130は、ページ記述言語(PDL)、PCLおよびポストスクリプト(PS)を有するプリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ111と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ112と、ファクシミリ用アプリケーションであるファックスアプリ113と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ114と、ネットワークファイル用アプリケーションであるネットファイルアプリ115と、工程検査用アプリケーションである工程検査アプリ116と、プリント要求メッセージを配信する配信アプリ117と、仮想アプリケーションサービスとしてのVAS(Virtual Application Service)118とを有している。
アプリケーション130の各プロセス、コントロールサービスの各プロセスは、関数呼び出しとその戻り値送信およびメッセージの送受信によってプロセス間通信を行いながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを実現している。
このように、実施の形態1にかかる複合機100には、複数のアプリケーション130および複数のコントロールサービスが存在し、いずれもプロセスとして動作している。そして、これらの各プロセス内部には、一または複数のスレッドが生成されて、スレッド単位の並列実行が行われる。そして、コントロールサービスがアプリケーション130に対し共通サービスを提供しており、このため、これらの多数のプロセスが並列動作、およびスレッドの並列動作を行って互いにプロセス間通信を行って協調動作をしながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを提供するようになっている。
また、複合機100には、複合機100の顧客、サードベンダなどの第三者がコントロールサービス層の上のアプリケーション層に外部アプリを開発して搭載することが可能となっている。
なお、実施の形態1にかかる複合機100では、複数のアプリケーション130のプロセスと複数のコントロールサービスのプロセスとが動作しているが、アプリケーション130とコントロールサービスのプロセスがそれぞれ単一の構成とすることも可能である。また、各アプリケーション130は、アプリケーションごとに追加または削除することができる。
図3に複合機100のハードウェア構成例を示す。
複合機100は、コントローラ160と、オペレーションパネル175と、ファックスコントロールユニット(FCU)176と、プリンタ等の画像形成処理に特有のハードウェア資源であるエンジン部177とを含む。コントローラ160は、CPU161と、システムメモリ162と、ノースブリッジ(NB)163と、サウスブリッジ(SB)164と、ASIC166と、ローカルメモリ167と、HDD168と、ネットワークインターフェースカード(NIC)169と、SDカード用スロット170と、USBデバイス171と、IEEE1394デバイス172と、セントロニクス173とを含む。なお、メモリ162、167はRAM、ROM等を含む。FCU176およびエンジン部177は、コントローラ160のASIC166にPCIバス178で接続されている。
CPU161が、複合機100にインストールされるアプリケーション、コントロールサービス等のプログラムを、メモリから読み出して実行する。
図1に示したイーサネット(登録商標)220に接続された複合機140aの構成も図2に示す複合機100と同様の構成をしているが、複合機140aには配信アプリ117が搭載されていない点で複合機100と構成が異なっている。
次に、配信アプリ117について詳細に説明する。図4は、実施の形態1にかかる複合機100における配信アプリ117の構成およびマルチプリント処理を行うための複合機100の主要構成を示すブロック図である。
マルチプリント処理を行うための複合機100の主要構成としては、図4に示すように、配信アプリ117と、VAS(Virtual Application Service:仮想アプリケーションサービス)118と、NCS128と、汎用OS121のデーモン(プロセス)として動作するinetd305、tcpd306、ipd307、rshd308、httpd304の各デーモンと、共有メモリ303と、フラッシュメモリ310と、HDD(ハードディスク装置)103と、ネットワークコントローラ104とを主に備えた構成となっている。ここで、フラッシュメモリ310は、本発明における記憶手段を構成する。
配信アプリ117は、プリント要求部301とWEB情報提供部302とから構成される。WEB情報提供部302は、イーサネット(登録商標)220に接続されたクライアント端末としてのPC200に対してWEBサーバ(httpサーバ)として動作し、PC200上で動作するWEBブラウザに対しWEBページで構成されるマルチプリント画面201やマルチプリント初期設定画面202を表示する。なお、WEB情報提供部302による各画面のPC200上のWEBブラウザへの表示および各種要求および各種設定の受信は、httpd304を経由してhttpプロトコルに従って行われる。ここで、マルチプリント画面201およびマルチプリント初期設定画面202は、html形式(Hyper Text Markup Language)で記述されたファイルである。
また、配信アプリ117のWEB情報提供部302は、マルチプリント画面201やマルチプリント初期設定画面202からの操作入力による要求に応じた実行処理を、CGI(Common Gateway Interface)スクリプトによって実行し、その処理結果をマルチプリント画面201やマルチプリント初期設定画面202に反映して、PC200のWEBブラウザに返すようになっている。
具体的には、WEB情報提供部302は、プリント用ファイルのアップロード要求をマルチプリント画面201から受けた場合、プリント用ファイルをPC200からHDD103にアップロードしたファイルを格納し、その処理結果をマルチプリント画面201に表示する処理をCGIスクリプトを実行することによって行う。また、WEB情報提供部302は、マルチプリント画面201からプリント要求を受信した場合、プリント要求部301にその旨を通知する処理をCGIスクリプトを実行することによって行う。
また、WEB情報提供部302は、PC200のWEBブラウザに表示されたマルチプリント初期設定画面202からの設定情報を受信した場合、各設定内容をマルチプリント設定データとしてフラッシュメモリ310に格納する処理をCGIスクリプトを実行することによって行う。
なお、本実施の形態では、CGIスクリプトを実行することにより、WEB情報提供部302による各処理を実行しているが、CGIスクリプトから呼び出される別のプログラムで実行するように構成しても良い。また、マルチプリント画面201およびマルチプリント初期設定画面202をXML形式(eXtensible Markup Language)で記述するように構成することも可能である。
また、配信アプリ117のプリント要求部301は、WEB情報提供部302からプリント要求の旨の通知を受けたときに、イーサネット(登録商標)220上の複合機140a、プリンタ装置140bの中から印刷可能な装置を選択し、選択された装置のIPアドレスを指定してプリント要求を行うようになっている。このとき、HDD103にPC200からアップロードされたプリント用ファイルも指定したIPアドレスの装置に送信する。プリント要求部301による印刷可能な複合機140a、プリンタ装置140bの選択は、フラッシュメモリ310に保存されているマルチプリント設定データ312に設定されている装置が選択されるようになっている。
プリント要求部301による選択された複合機140a、プリンタ装置140bへのプリント要求は、IPアドレスを指定して、リモートプリント関数呼び出しを行うことによって実行される。このリモートプリント関数は、指定されたIPアドレスの複合機のプリンタアプリ111あるいはプリンタ装置140bのプリンタアプリケーションに対して、UNIX(登録商標)のrsh(remote shell)プロトコルに従ってプリント要求メッセージを送信するものであり、リモート関数ライブラリに登録され、配信アプリ117はこのリモート関数ライブラリをリンクして生成されている。
ここで、rshプロトコルとは、UNIX(登録商標)で実現されている機能であり、ネットワーク上の他のホスト(本実施形態の場合、ネットワーク上の複合機)で任意のコマンドを実行するための手順を定めたプロトコルである。
なお、配信アプリは、SDカード等の記録媒体から複合機にインストールすることが可能である。また、ネットワーク経由で複合機にダウンロードし、インストールすることも可能である。
VAS118は、コントロールサービスとアプリケーションとの間に配置され、アプリケーションからのコントロールサービスに対するアクセス、またはコントロールサービスからのアプリケーションに対するアクセスを仲介するものである。また、VAS118は、NCS128から通知されたイーサネット(登録商標)220経由のリクエストメッセージ受信の旨を配信アプリ117のWEB情報提供部302に通知する。NCS128は、ネットワークを制御するものであり、httpd304から通知されたリクエストメッセージ受信の旨をVAS118に通知する。
httpd304は、httpプロトコルで送信されてくるメッセージを受信するポート80番を常時監視しており、このポート80番でリクエストメッセージの受信を行うとともに、レスポンスメッセージの送信を行うものである。なお、リクエストメッセージおよびレスポンスメッセージの構造は、通常のhttpプロトコルにおける各メッセージの構造と同様であり、各メッセージには、html形式で記述されたメッセージボディが含まれている。また、httpd304は、イーサネット(登録商標)220経由で受信したリクエストメッセージ受信の旨をNCS128に通知するとともに、リクエストメッセージを共有メモリ303に格納する。
inetd305は、リモートプリント関数の各呼び出しを受けるとともに、ネットワーク上の各種プロトコル(rshプロトコルを含む)の着信を常時監視し、特定のプロトコルに対する接続要求を検出したら、それぞれのプロトコルを処理するサーバプログラムを起動するデーモンであり、通常のUNIX(登録商標)におけるinetdと同様の処理が行われる。実施の形態1の複合機100では、rshプロトコルでの着信監視のため、rsh用ポートを常時監視して、rsh用ポートでの接続要求を検出した場合に、rshd308を起動する。
tcpd306、ipd307は、それぞれTCP/IPプロトコルのTCP層、IP層に関する手順で通信処理を行うデーモンであり、通常のUNIX(登録商標)におけるtcpd、ipdと同様の処理が行われる。rshd308は、本発明におけるリモート通信手段を構成するものであり、rshプロトコルによる手順で通信処理を行うデーモンである。このrshd308は、ネットワーク経由で制御用コマンドを受信したときに、inetd305により起動され、受信したリモート制御用コマンドや受信データをNCS128のプロセスに送信する処理を行っている。
ネットワークコントローラ104は、rshプロトコル、SNMPプロトコルの通信準備、rshプロトコルでのコマンド、データ、ステータスの送受信などの処理を行うものである。
フラッシュメモリ310に保存されているプリンタ一覧データ311は、ネットワーク(イーサネット(登録商標))220上の印刷可能な複合機140a、プリンタ装置140bの一覧を示すデータである。このプリンタ一覧データ311は、複合機100のシステム管理者やネットワーク管理者が予めイーサネット(登録商標)220に接続されている複合機140a(自己の複合機100も含む)やプリンタ装置140bのプリンタ名、IPアドレス、設置場所、印刷機能を把握した上で予め作成しておくものである。
図5は、プリンタ一覧データ311の一例を示す説明図である。図5に示すように、プリンタ一覧データ311は、プリンタ名と、IPアドレスと、各装置の設置場所と、各装置の有する印刷機能とを対応づけて保持している。
フラッシュメモリ310に保存されているマルチプリント設定データ312は、プリンタ一覧データ311の中から予め印刷を行う複合機140a、プリンタ装置140bを抽出して設定したデータである。図6は、マルチプリント設定データ312の一例を示す説明図である。図6に示すように、マルチプリント設定データ312は、プリンタ一覧データ311の中からプリント要求を行う複合機140a、プリンタ装置140bを予め抽出しておき、各装置についてプリンタ名と、IPアドレスと、各装置の設置場所と、各装置の有する印刷機能とを対応づけて保持している。配信アプリ117のプリント要求部301は、このマルチプリント設定データ312を参照して、プリント設定データ312に登録されている複合機140a,プリンタ装置140bのIPアドレスを指定してリモートプリント関数呼び出しを行って、プリント要求メッセージを送信する。
マルチプリント設定データ312の設定は、WEB情報提供部302によってPC200のWEBブラウザに表示されるマルチプリント初期設定画面202から行う。図7は、マルチプリント初期設定画面202の一例を示す説明図である。配信アプリ117が搭載された複合機(MFP0)100のシステム管理者またはそれに準ずるものがPC200のWEBブラウザでマルチプリント初期設定画面202を表示し、プリント要求を行う複合機140a,プリンタ装置140bを予め設定しておく。図7に示すように、マルチプリント初期設定画面202のプリンタ一覧のリストボックスには、プリンタ一覧データ311に登録されている複合機140a,プリンタ装置140bのプリンタ名、IPアドレス、設定場所、機能が表示され、この中からプリンタ要求を行う装置を一または複数選択すると、WEB情報提供部302によって選択された装置を設定したマルチプリント設定データ312がフラッシュメモリ310に生成されるようになっている。
次に、このように構成された複合機100の配信アプリ117を利用したマルチプリント処理方法について説明する。まず、利用者は、PC200上の任意のアプリケーションによって生成したファイルを印刷すべく、アプリケーションの印刷コマンドを指定し、印刷画面を表示させる。図8(a)は、印刷画面の一例を示す説明図である。そして、PC200の利用者は、マルチプリントを行う場合には、図8(a)に示すように、印刷画面のプリンタの名前フィールドに、配信アプリ117が搭載されている複合機(MFP0)100のURLを含むプリンタ名を指定する。図8(a)では、プリンタ名は「¥¥MFP0¥¥192.168.10.1」となっているが、プリンタ名の記述はこれに限定されるものではない。
図8(a)に示すように、印刷画面において複合機(MFP0)のプリンタ名を指定して「OK」ボタンをクリックすると、PC200上のアプリケーションは、複合機(MFP0)100にアクセスする。複合機100では配信アプリ117のWEB情報提供部302がhttpプロトコルに従って、マルチプリント画面201をPC200のWEBブラウザに表示させる。なお、上記のように、上記アプリケーションの印刷コマンドを指定する代わりに、WEBブラウザを用いて直接アドレスを指定してマルチプリント画面201を表示させてもよい。
図8(b)は、PC200のWEBブラウザに表示されたマルチプリント画面201の一例を示す説明図である。このマルチプリント画面201は、htm l形式で記述されたものである。図8(b)に示すように、マルチプリント画面201には、印刷対象のプリント用ファイルの名前を指定するファイル名フィールドと、印刷部数を指定する部数フィールドと、印刷の際に使用する機能(ステープル、両面印刷など)を指定する機能フィールドが表示される。また、ボタンとしては、ファイル名フィールドに指定されたプリント用ファイルを配信アプリ117が搭載されている複合機(MFP0)100に送信するアップロードボタンと、プリント用ファイルのマルチプリント処理の実行を指示するマルチプリントボタンと、マルチプリント処理を中止する際に操作するキャンセルボタンが表示される。
図9は、PC200からのアップロード要求およびプリント要求時における複合機100とPC200のデータの流れを示す説明図である。PC200の利用者は、このマルチプリント画面201から印刷対象のプリンタ用ファイルをファイル名フィールドに、印刷部数を部数フィールドに、使用する印刷機能を機能フィールドに設定して、アップロードボタンをクリック操作すると、その設定内容とアップロード要求のリクエストメッセージが複合機100の配信アプリ117に送信される。
ここで、リクエストメッセージを受信した複合機100における処理について説明する。図10は、リクエストメッセージを受信した複合機100における処理の手順を示すフローチャートである。
httpd304は、ポート80番を常時監視しており、PC200からリクエストメッセージをポート80番で受信する(ステップS901)。そして、httpd304は、受信したリクエストメッセージを読み出し、リクエストメッセージを共有メモリ303に書き込む(ステップS902)。次に、httpd304は、リクエストメッセージ受信の旨をNCS128に通知する(ステップS903)。
通知を受けたNCS128は、さらにリクエストメッセージ受信の旨をVAS118に通知する(ステップS904)。通知を受けたVAS118は、さらにリクエストメッセージ受信の旨を配信アプリ117に通知する(ステップS905)。配信アプリ117のWEB情報提供部302は、リクエストメッセージ受信の旨の通知を受けたことをトリガとして、共有メモリ303を参照して、リクエストメッセージを読み出す(ステップS906)。そして、リクエストメッセージの内容を解析して(ステップS907)、リクエストメッセージのメッセージボディに記述された内容に応じた処理を実行する(ステップS908)。このとき、メッセージボディにCGIを実行する旨が記述されていれば、対応するCGIを実行する。
そして、配信アプリ117は、処理の実行結果をレスポンスメッセージとして、httpd304経由でリクエストメッセージの送信元であるPC200に返信する(ステップS909)。
なお、本実施の形態では、リクエストメッセージ受信の旨の通知を受けたNCS128は、VAS118に当該受信の旨を通知し、VAS118から配信アプリ117にリクエストメッセージ受信の旨の通知を行っているが、NCS128から配信アプリ117に直接リクエストメッセージ受信の旨の通知を行うように構成しても良い。
従って、図9に示すように、PC200のマルチプリント画面201においてアップロードボタンがクリックされると、アップロード要求と指定ファイル名を含むリクエストメッセージが複合機100に送信される(ステップS801)。複合機100では、ネットワークコントローラ104経由でhttpd304がリクエストメッセージを受信する(ステップS802)。そして、httpd304は、受信したリクエストメッセージを共有メモリに保存するとともに(ステップS803)、リクエストメッセージ受信の旨をNCS128に通知する(ステップS804)。そうして、上述したとおりリクエストメッセージ受信の旨の通知は、NCS228、VAS118を経由して配信アプリ117に通知される(ステップS805、S806)。配信アプリ117がリクエストメッセージ受信の旨の通知を受けると、WEB情報提供部302によって共有メモリ303からリクエストメッセージを読みだし(ステップS807)、その内容を解析する。そして、WEB情報提供部302は、アップロード要求であると判断して、リクエストメッセージで指定されたプリント用ファイル801をPC200から受信してHDD103に格納する(ステップS808)。
次に、本実施の形態にかかる複合機100によるネットワーク220上の印刷可能な複合機140a、プリンタ装置140bの選定処理およびプリンタ要求の配信処理について説明する。図11は、印刷可能な複合機140a、プリンタ装置140bの選定処理およびプリンタ要求の配信処理におけるデータの流れを示す説明図である。また、図12は、印刷可能な複合機140a、プリンタ装置140bの選定処理およびプリンタ要求の配信処理の手順を示すフローチャートである。
PC200のWEBブラウザに表示されたマルチプリント画面201においてマルチプリントボタンがクリック操作されると、プリント要求、指定されたファイル名、部数および機能をメッセージボディにしたリクエストメッセージが複合機100に送信される。このとき複合機100では、図10で説明した処理と同様の処理によってリクエストメッセージの受信を行い、リクエストメッセージがプリント要求であると判断する。
リクエストメッセージがプリント要求であると判断したら、配信アプリ117のプリント要求部301は、フラッシュメモリ310からマルチプリント設定データを読み出す(ステップS1101)。そして、プリント要求部301は、共有メモリ303のリクエストメッセージに機能の指定があるか否かを判断する(ステップS1102)。
リクエストメッセージ中に機能の指定がある場合には、マルチプリント設定データ312から指定された機能を有する複合機、プリンタ装置を抽出する(ステップS1103)。リクエストメッセージ中に機能の指定がない場合には、かかる処理は行わない。
次に、プリント要求部301は、リクエストメッセージで指定された部数分の複合機、プリンタ装置をマルチプリント設定データ312またはステップS1103で抽出した複合機、プリンタ装置の中から選択する(ステップS1104)。そして、プリント要求部301は、選択された複合機、プリンタ装置のIPアドレスを指定して、リモートプリンタ関数呼び出しを行う(ステップS1105)。このリモートプリンタ関数呼び出しによって、指定されたIPアドレスの複合機のプリンタアプリ111、プリンタ装置のプリンタアプリケーションにプリント要求メッセージが送信される。なお、リモートプリンタ関数の処理については後述する。
次に、プリント要求部301は、リモートプリンタ関数呼び出しによる戻り値が正常か否かを判断する(ステップS1106)。そして、戻り値が異常である場合には、エラーメッセージをレスポンスメッセージとしてPC200に送信する(ステップS1107)。戻り値が正常である場合には、ステップS1104で選択されたすべての複合機、プリンタ装置に対してステップS1105からS1107までの処理を繰り返し行う(ステップS1108)。これによって、指定された全てのIPアドレスの複合機のプリンタアプリ111、プリンタ装置のプリンタアプリケーションにプリント要求メッセージが送信される。
次に、リモートプリント関数で実行されるプリント要求メッセージ送信処理について説明する。図13は、リモートプリント関数におけるプリント要求メッセージ送信処理の手順を示すフローチャートである。
リモートプリント関数では、まず引数として受け渡された入力データ中の指定IPアドレスと、予め定められているrsh用ポート番号とを組み合わせたソケットをオープンする(ステップS1201)。そして、rsh用ポートを使用して、他の任意のポート番号を指定IPアドレスの複合機100に送信する(ステップS1202)。これ以降、rshプロトコルによるリモート制御用コマンドの送信が可能となる。
ついで、リモートプリント関数は、リモート制御用コマンドのプリンタ予約コマンドを発行し(ステップS1203)、正常応答があった場合には、プリンタ動作確認コマンドを発行する(ステップS1204、S1205)。一方、正常でない旨の応答があった場合には、異常の関数戻り値で呼び出し元の配信アプリ117に復帰する。
プリンタ動作確認コマンドは、正常応答があるまで繰り返して発行する(ステップS1206)。正常応答があった場合には、引数として入力データのプリントパラメータに基づいてPJL(Printer Job Language)の設定を行い(ステップS1207)、引き続きプリント開始コマンドを発行する(ステップS1208)。これにより、指定されたファイル名のプリント用ファイル801が複合機140a、プリンタ装置140bに送信され、複合機140aのプリンタアプリ111またはプリンタ装置140bのプリンタアプリケーションによってプリント処理が開始する。
プリント処理が完了した場合には、プリンタ解放コマンドを発行し(ステップS1209)、最後にソケットのクローズを行って(ステップS1210)、正常の関数戻り値を返す。以上によって、配信アプリ117によるリモートプリント関数呼び出しによって、rshプロトコルでリモート制御用コマンドの一連の発行が行われ、選択された複合機、プリンタ装置でプリント処理が実行される。
すなわち、図11に示すように、選択された複合機140aでは、rsh用ポートの着信監視をinetd307によって行っており、着信があるとrshd308を起動して受信データをNCS128のプロセスに受け渡す。NCS128は、受信データの内容を判断して、プリント要求であればプリンタアプリ111に受け渡す。各アプリでは、NCS128からの受信データに記述されたリモート制御用コマンドを解析し、プリント処理を実行するようになっている。
また、本実施の形態の複合機100では、自己の複合機100を指定してプリント要求を行うこともできる。次に、自己の複合機100が選択されている場合のプリント要求処理について説明する。
マルチプリント設定データ312に、プリント要求を行う複合機として自己の複合機(MFP0)100が設定されている場合には、配信アプリ117のプリント要求部301は、図12において説明したステップS1105の処理において、ループバックアドレス(IPアドレス:127.0.0.0)を指定して、リモートプリント関数呼び出しを行う。
このループバックアドレスとは、送信データを複合機外部に送出せずに複合機内部で帰還させるために指定されるIPアドレスである。配信アプリ117は、ループバックアドレスを指定してリモートプリント関数呼び出しを行うことによって、自己の複合機内で動作するプリンタアプリ111に対してプリント要求を行う。ここで、配信アプリ117のプリント要求部301による処理は、ループバックアドレスを指定してリモートプリント関数呼び出しを行う点以外は、図12に示した処理と同様の処理が行われる。
このようなループバックアドレスが指定された場合に、プリント要求を処理する汎用OS121のデーモン(プロセス)について説明する。図14は、複合機100における配信アプリ117と各デーモンの関係およびデータの流れを示す説明図である。
配信アプリ117のプリント要求部301がリモートプリント関数呼び出しを行うと、図14に示すように、各関数から受け渡されるループバックアドレスやリモート制御用コマンドをinetd305が受信して、tcpd306、ipd307を起動し、各デーモンによってパケットの生成を行う。そして、ipd307は、アドレス解析の結果、ループバックアドレスが指定されている場合には、その旨をinetd305に送信する。このとき、inetd305は、rshd308を起動せずに、NCS128のプロセスに、リモート制御用コマンド、パラメータ、プリント用ファイルなどのデータを送信する。NCS128のプロセスがこれらの各データをinetd305から受信すると、プリンタアプリ111に受け渡す。プリンタアプリ111では、NCS128からの受信データに記述されたリモート制御用コマンドを解析し、プリント処理を実行する。このような配信アプリ117によって、rshプロトコルを利用してネットワーク上の他の複合機にプリント要求を行える構成のまま、自己の複合機内でプリント処理を実行することが可能となる。
このように実施の形態1にかかる複合機100では、配信アプリ117のプリント要求部301によって、イーサネット(登録商標)220上のPC200からの要求を受けて、イーサネット(登録商標)220上の一または複数の印刷可能な複合機140a,プリンタ装置140bを選定し、PC200のプリンタ用ファイルおよびプリント要求を配信しているので、イーサネット(登録商標)220上のPC200に複合機140a,プリンタ装置140bのプリンタドライバプログラムをインストールしなくても印刷することができ、ネットワーク上の複合機140a,プリンタ装置140bに対応するプリンタ環境の構築という煩雑な作業が不要となる。
また、実施の形態1にかかる複合機100では、配信アプリ117のプリント要求部301によって、イーサネット(登録商標)220上の複数の複合機140a,プリンタ装置140bにプリント要求を配信しているので、印刷部数が複数ある場合でも、複数の複合機140a,プリンタ装置140bを利用して同時に印刷を行うことができ、複数部数の印刷を迅速に行うことができる。
また、実施の形態1にかかる複合機100では、配信アプリ117のプリント要求部301によって、ループバックアドレスを指定してリモートプリント関数を呼び出すことによりプリンタ要求を行っているので、イーサネット(登録商標)220上の他の複合機140a、プリンタ装置140bにプリント処理を要求するようなインタフェースを有している場合でも、指定アドレスをループバックアドレスに変更するだけで、自己の複合機100内のプリンタアプリ111がリモート制御用コマンドを受けて各処理を実行することができる。このため、配信アプリ117を大きく変更することなく、アプリケーション開発者の労力軽減を図ることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1にかかる複合機100は、イーサネット(登録商標)220上の複合機140a,プリンタ装置140bを予めマルチプリント設定データ312に設定しておき、このマルチプリント設定データ312によってプリント要求を配信する装置を選定していたが、この実施の形態2にかかる複合機100は、プリント要求を配信する複合機140a,プリンタ装置140bを利用者が印刷時に選択するものである。
実施の形態2にかかる複合機100を含むネットワーク構成は図1に示した実施の形態1と同様であり、複合機100の構成は、図2および図4で示した実施の形態1の複合機100と同様である。実施の形態2の複合機100の配信アプリ117も、プリント要求部301と、WEB情報提供部302とから構成される。
本実施の形態の複合機100では、配信アプリ117のプリント要求部301によるイーサネット(登録商標)220上の複合機140a,プリンタ装置140bの選定処理、およびWEB情報提供部302がPC200のWEBブラウザにプリンタ選択画面を表示し、利用者にプリンタを選択させる点が実施の形態1の複合機100と異なっている。
図15は、実施の形態2の複合機100における配信アプリ117によるイーサネット(登録商標)220上の複合機140a,プリンタ装置140bの選定処理の手順を示すフローチャートである。
実施の形態1と同様に、PC200のWEBブラウザに表示されたマルチプリント画面201からマルチプリントボタンのクリック操作が行われた場合、プリント要求を受けた配信アプリ117では、まずWEB情報提供部302がPC200のWEBブラウザにプリンタ選択画面1501を表示する(ステップS1401)。
図16は、PC200のWEBブラウザに表示されるプリンタ選択画面1501の一例を示す説明図である。このプリンタ選択画面1501のプリンタ一覧のリストボックスには、WEB情報提供部302によってフラッシュメモリ310に保存されているプリンタ一覧データ311が読み込まれ、読み込んだプリンタ一覧データ311に設定されているすべての複合機、プリンタ装置が表示される。
PC200の利用者がプリンタ選択画面1501で一または複数の複合機、プリンタ装置を選択し、OKボタンのクリック操作を行うと、選択された複合機、プリンタ装置のプリンタ名、マルチプリント画面201で指定されたファイル名、部数、機能をメッセージボディとしたリクエストメッセージが複合機100に送信される。かかるリクエストメッセージを受信した複合機100における処理は、実施の形態1の複合機100と同様である。
次に、配信アプリ117がリクエストメッセージを受信すると、プリント要求部301は、リクエストメッセージで指定された複合機、プリンタ装置のIPアドレスを指定して、リモートプリント関数呼び出しを行う(ステップS1402)。このリモートプリンタ関数呼び出しによって、指定されたIPアドレスの複合機のプリンタアプリ111、プリンタ装置のプリンタアプリケーションにプリント要求メッセージが送信される。なお、リモートプリンタ関数の処理については実施の形態1の複合機100と同様である。
次に、プリント要求部301は、リモートプリンタ関数呼び出しによる戻り値が正常か否かを判断する(ステップS1403)。そして、戻り値が異常である場合には、エラーメッセージをレスポンスメッセージとしてPC200に送信する(ステップS1404)。戻り値が正常である場合には、プリンタ選択画面1501で選択されたすべての複合機、プリンタ装置に対してステップS1402からS1404までの処理を繰り返し行う(ステップS1405)。これによって、プリンタ選択画面1501で選択された全てのIPアドレスの複合機のプリンタアプリ111、プリンタ装置のプリンタアプリケーションにプリント要求メッセージが送信される。
このように実施の形態2にかかる複合機100では、配信アプリ117のWEB情報提供部302によって、PC200にネットワーク上の一または複数の印刷可能な複合機、プリンタ装置を選択させるプリンタ選択画面1501を表示し、プリント要求部301によって、プリンタ選択画面1501から選択された複合機、プリンタ装置に対してプリント用ファイル801およびプリント要求を配信しているので、PC200に複合機、プリンタ装置のプリンタドライバプログラムがインストールされていない場合でも、プリント用ファイルを、PC200の利用者の希望する複合機、プリンタ装置で印刷することができ、イーサネット(登録商標)220上の複合機、プリンタ装置に対応するプリンタ環境の構築という煩雑な作業が不要となる。
また、実施の形態2にかかる複合機100では、配信アプリ117のプリント要求部301によって、イーサネット(登録商標)220上の複数の複合機、プリンタ装置に印刷要求を配信しているので、印刷部数が複数ある場合でも、PC200の利用者の希望する複数の複合機、プリンタ装置を利用して同時に印刷を行うことができ、複数部数の印刷を迅速に行うことができる。
(実施の形態3)
実施の形態1および2にかかる複合機100は、イーサネット(登録商標)220上の複合機、プリンタ装置のプリンタ名、IPアドレスなどをプリンタ一覧データ311として予め作成しておいて、そのプリンタ一覧データ311の中から実際にプリント要求を行う複合機、プリンタ装置を選択するものであったが、この実施の形態3にかかる複合機100は、一定時間ごとにイーサネット(登録商標)220上の複合機、プリンタ装置のプリンタ名、IPアドレスを自動的に取得してプリンタ一覧データ311を生成するものである。
図17は、実施の形態3にかかる複合機100の主要構成およびIPアドレス取得処理時のデータの流れを示すブロック図である。複合機1600のその他の機能的構成は、図2に示した実施の形態1の複合機100の構成と同様である。また、実施の形態3にかかる複合機1600を含むネットワーク構成は図1に示した実施の形態1のネットワーク構成と同様である。
実施の形態3の複合機1600における配信アプリ1617は、図17に示すように、IP取得部1601と、プリント要求部301と、WEB情報提供部302とを備えている。
IP取得部1601は、イーサネット(登録商標)220上のルータ210に保存されているネットワーク管理情報ベース(MIB:Management Information Base)1610に一定時間ごとにアクセスし、MIBに設定されているTCP/IPに関するデータブロックからイーサネット(登録商標)220上の各複合機、プリンタ装置のIPアドレスを取得する。また、IP取得部1601は、取得したIPアドレスから各装置の名称を対応付けたプリンタ一覧データ311を生成し、フラッシュメモリ310に保存する処理を行う。なお、各装置の名称は、例えば、各装置から取得することができる。
snmpd1602は、IP取得部1601がルータ210のMIB1610からIPアドレスを取得するときに、MIB1610に対してSNMPプロトコル(Simple Network Management Protocol)に従ってルータ210にアクセスするためのデーモン(プロセス)であり、inetd305によって起動される。なお、MIB1610の取得のやりとりは、通常のSNMPプロトコルに従って行われる。
このように実施の形態3にかかる複合機1600では、配信アプリ1617のIP取得部1601によって、イーサネット(登録商標)220上の複合機、プリンタ装置のIPアドレスを取得し、プリント要求部301よって、取得したIPアドレスを指定して複合機、プリンタ装置に対して、PC200のプリント用ファイル801のプリント要求を配信しているので、イーサネット(登録商標)220上の複合機、プリンタ装置のIPアドレスが変更された場合や、イーサネット(登録商標)220上で複合機やプリンタ装置が追加された場合においても、プリンタドライバプログラムをインストールしていないPC200から確実に印刷を行うことができる。
なお、実施の形態3にかかる複合機1600では、MIB1610からIPアドレスを取得してプリンタ一覧データを生成しているが、PC200からプリント要求に関するリクエストメッセージを受信するごとに、IP取得部1601によって、MIB1610にアクセスしてIPアドレスを取得するように構成してもよい。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
(構成1)
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の中から一または複数の画像形成装置を選択するための画面データを、クライアント端末に対して提供する情報提供手段と、
選択された一または複数の画像形成装置に印刷対象データおよび印刷要求を配信する印刷要求手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
本構成によれば、クライアント端末に複数の画像形成装置のプリンタドライバプログラムがインストールされていない場合でも、クライアント端末の印刷対象ファイルをネットワーク上の複数の画像形成装置で印刷することができ、ネットワーク上の複数の画像形成装置に対応するプリンタ環境の構築という煩雑な作業が不要となる。また、印刷部数が複数ある場合でも、複数の画像形成装置を利用して同時に印刷を行うことができ、複数部数の印刷を迅速に行うことができる。
(構成2)
前記情報提供手段は、印刷指示を入力するための画面データを前記クライアント端末に送信し、
前記印刷要求手段は、当該画面から入力された前記クライアント端末からの印刷指示を受けて、前記印刷対象データおよび印刷要求を、前記選択された一または複数の画像形成装置に配信する構成1に記載の画像形成装置。
本構成によれば、クライアント端末からの指示により複数の画像形成装置に印刷を行わせることが可能となる。
(構成3)
前記情報提供手段は、前記印刷対象データのアップロードを行うための画面データを前記クライアント端末に送信し、
前記画像形成装置は、当該クライアント端末による前記印刷対象データのアップロードを受けて、当該印刷対象データを受信する構成1に記載の画像形成装置。
本構成によれば、クライアント端末から印刷対象データを画像形成装置に送ることができる。画像形成装置は、アップロードされたデータを蓄積し、印刷指示を受けたときに指定されたデータのみを配信してもよいし、アップロードされたデータをすぐに配信してもよい。
(構成4)
前記画面データは、前記クライアント端末におけるWebブラウザにより表示される構成1ないし3のうちいずれか1項に記載の画像形成装置。
本構成によれば、クライアント端末のユーザはWebブラウザを用いて印刷操作を行うことができるので、ユーザの利便性が向上する。
(構成5)
前記画面データは、複数の画像形成装置を各設置場所と対応付けて表示するためのデータを含む構成1に記載の画像形成装置。
本構成によれば、ユーザは画像形成装置の設置場所を考慮して画像形成装置を選択することが可能となる。
(構成6)
前記画面データは、複数の画像形成装置を各画像形成装置が有する機能と対応付けて表示するためのデータを含む構成1に記載の画像形成装置。
本構成によれば、ユーザは画像形成装置の機能を考慮して画像形成装置を選択することが可能となる。
(構成7)
前記画像形成装置は、前記選択された一または複数の画像形成装置のアドレスを含む情報を格納する記憶手段を有し、
前記印刷要求手段はその記憶手段に格納された情報を参照して、前記印刷対象データおよび印刷要求を前記選択された一または複数の画像形成装置に配信する構成1に記載の画像形成装置。
本構成によれば、記憶手段に格納されたアドレスに対応する画像形成装置に印刷対象データおよび印刷要求を配信できる。
(構成8)
前記印刷指示は、印刷を行う画像形成装置における機能の指示を含み、前記印刷要求手段は、前記選択された一または複数の画像形成装置の中から、当該指示された機能を有する一または複数の画像形成装置を選定し、選定された画像形成装置に対して、前記印刷対象データおよび印刷要求を配信する構成2に記載の画像形成装置。
本構成によれば、所望の機能を有する画像形成装置のみに印刷を行わせることが可能となる。
(構成9)
前記印刷要求手段は、自己の画像形成装置における印刷手段に対して印刷を要求する構成1に記載の画像形成装置。
本構成によれば、ユーザにとっての画像形成装置の選択の幅を広げることが可能となる。
(構成10)
前記印刷要求手段は、送信データを自己の画像形成装置内部で帰還させるループバックアドレスを指定して前記印刷手段に対して印刷を要求する構成9に記載の画像形成装置。
本構成によれば、指定アドレスをループバックアドレスに変更するだけで、ネットワーク経由で他の画像形成装置に印刷要求を送信するプロトコルを利用したまま、自己の画像形成装置によって印刷対象データの印刷が可能となる。
(構成11)
ネットワークに接続された画像形成装置のアドレスを取得するアドレス取得手段をさらに備え、
前記印刷要求手段は、前記アドレス取得手段によって取得したアドレスを指定して、前記印刷対象データおよび印刷要求を配信する構成1に記載の画像形成装置。
本構成によれば、ネットワーク上の画像形成装置のネットワークアドレスが変更された場合や、ネットワーク上に新たな画像形成装置が追加された場合でも、それらの画像形成装置に印刷を行わせることができる。
(構成12)
前記アドレス取得手段は、SNMPを用いてMIBからアドレスを取得する構成11に記載の画像形成装置。
本構成によれば、規格化された手法で画像形成装置のネットワークアドレスを取得することができる。
(構成13)
前記画像形成装置は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、アプリケーションからの要求に基づき当該ハードウェア資源の制御を含むシステム側の処理を行うコントロールサービスとを備え、当該コントロールサービスとは別に複数のアプリケーションを搭載可能に構成され、
前記画像形成装置は、前記情報提供手段および前記印刷要求手段を前記アプリケーションとして備えた構成1ないし12のうちいずれか1項に記載の画像形成装置。
(構成14)
画像形成装置が一または複数の画像形成装置に印刷を行わせるための印刷処理方法であって、
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の中から一または複数の画像形成装置を選択するための画面データを、クライアント端末に対して提供する情報提供ステップと、
選択された一または複数の画像形成装置に印刷対象データおよび印刷要求を配信する印刷要求ステップと
を有することを特徴とする印刷処理方法。
(構成15)
前記情報提供ステップにおいて、印刷指示を入力するための画面データを前記クライアント端末に送信し、
前記印刷要求ステップにおいて、当該画面から入力された前記クライアント端末からの印刷指示を受けて、前記印刷対象データおよび印刷要求を、前記選択された一または複数の画像形成装置に配信する構成14に記載の印刷処理方法。
(構成16)
前記印刷対象データのアップロードを行うための画面データを前記クライアント端末に送信し、当該クライアント端末による前記印刷対象データのアップロードを受けて、当該印刷対象データを受信するステップを更に有する構成14に記載の印刷処理方法。
(構成17)
前記画面データは、前記クライアント端末におけるWebブラウザにより表示される構成14ないし16のうちいずれか1項に記載の印刷処理方法。
(構成18)
前記画面データは、複数の画像形成装置を各設置場所と対応付けて表示するためのデータを含む構成14に記載の印刷処理方法。
(構成19)
前記画面データは、複数の画像形成装置を各画像形成装置が有する機能と対応付けて表示するためのデータを含む構成14に記載の印刷処理方法。
(構成20)
前記画像形成装置は、前記選択された一または複数の画像形成装置のアドレスを含む情報を格納する記憶手段を有し、
前記印刷要求ステップにおいて、その記憶手段に格納された情報を参照して、前記印刷対象データおよび印刷要求を前記選択された一または複数の画像形成装置に配信する構成14に記載の印刷処理方法。
(構成21)
前記印刷指示は、印刷を行う画像形成装置における機能の指示を含み、
前記印刷要求ステップにおいて、前記選択された一または複数の画像形成装置の中から、当該指示された機能を有する一または複数の画像形成装置を選定し、選定された画像形成装置に対して、前記印刷対象データおよび印刷要求を配信する構成15に記載の印刷処理方法。
(構成22)
前記印刷要求ステップにおいて、自己の画像形成装置における印刷手段に対して印刷を要求する構成14に記載の印刷処理方法。
(構成23)
前記印刷要求ステップにおいて、送信データを自己の画像形成装置内部で帰還させるループバックアドレスを指定して前記印刷手段に対して印刷を要求する構成22に記載の印刷処理方法。
(構成24)
ネットワークに接続された画像形成装置のアドレスを取得するアドレス取得ステップを更に備え、
前記印刷要求ステップにおいて、前記アドレス取得ステップにおいて取得したアドレスを指定して、前記印刷対象データおよび印刷要求を配信する構成14に記載の印刷処理方法。
(構成25)
前記アドレス取得ステップにおいて、SNMPを用いてMIBからアドレスを取得する構成24に記載の印刷処理方法。
(構成26)
前記画像形成装置は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、アプリケーションからの要求に基づき当該ハードウェア資源の制御を含むシステム側の処理を行うコントロールサービスとを備え、当該コントロールサービスとは別に複数のアプリケーションを搭載可能に構成され、
前記画像形成装置におけるアプリケーションが前記情報提供ステップおよび前記印刷要求ステップを実行する構成14ないし25のうちいずれか1項に記載の印刷処理方法。
(構成27)
画像形成装置を、
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の中から一または複数の画像形成装置を選択するための画面データを、クライアント端末に対して提供する情報提供手段、
選択された一または複数の画像形成装置に印刷対象データおよび印刷要求を配信する印刷要求手段
として機能させるプログラム。
(構成28)
構成27に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
実施の形態1にかかる複合機100を含むネットワーク構成を示すブロック図である。 実施の形態1の複合機100の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の複合機100のハードウェア構成を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる複合機100における配信アプリ117の構成およびマルチプリント処理を行うための複合機100の主要構成を示すブロック図である。 プリンタ一覧データ311の一例を示す説明図である。 マルチプリント設定データ312の一例を示す説明図である。 マルチプリント初期設定画面202の一例を示す説明図である。 図8(a)は、印刷画面の一例を示す説明図である。図8(b)は、PC200のWEBブラウザに表示されたマルチプリント画面201の一例を示す説明図である。 PC200からのアップロード要求およびプリント要求時における複合機10 0とPC200のデータの流れを示す説明図である。 リクエストメッセージを受信した複合機100における処理の手順を示すフローチャートである。 印刷可能な複合機140a、プリンタ装置140bの選定処理およびプリンタ要求の配信処理におけるデータの流れを示す説明図である。 印刷可能な複合機140a、プリンタ装置140bの選定処理およびプリンタ要求の配信処理の手順を示すフローチャートである。 リモートプリント関数におけるプリント要求メッセージ送信処理の手順を示すフローチャートである。 複合機100における配信アプリ117と各デーモンの関係およびデータの流れを示す説明図である。 実施の形態2の複合機100における配信アプリ117によるイーサネット(登録商標)220上の複合機140a,プリンタ装置140bの選定処理の手順を示すフローチャートである。 PC200のWEBブラウザに表示されるプリンタ選択画面1501の一例を示す説明図である。 実施の形態3にかかる複合機100の主要構成およびIPアドレス取得処理時のデータの流れを示すブロック図である。
符号の説明
100,140a,1600 複合機
101 白黒レーザプリンタ
102 カラーレーザプリンタ
103 ハードディスク装置(HDD)
104 ネットワークコントローラ
105 ハードウェアリソース
110 ソフトウェア群
111 プリンタアプリ
112 コピーアプリ
113 ファックスアプリ
114 スキャナアプリ
115 ネットファイルアプリ
116 工程検査アプリ
117,1617 配信アプリ
118 VAS
120 プラットホーム
121 汎用OS
122 SCS
123 SRM
124 ECS
125 MCS
126 OCS
127 FCS
128 NCS
130 アプリケーション
201 マルチプリント画面
202 マルチプリント初期設定画面
210 ルータ
220 イーサネット(登録商標)
301 プリント要求部
302 WEB情報提供部
303 共有メモリ
310 フラッシュメモリ
311 プリンタ一覧データ
312 マルチプリント設定データ
801 プリント用ファイル
140b プリンタ装置
1501 プリンタ選択画面
1601 IP取得部

Claims (21)

  1. ネットワークに接続された複数の画像形成装置の中から一または複数の画像形成装置を選択するための画面データを、クライアント端末に対して提供し、前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置の識別情報を含む情報を、各画像形成装置が有する機能と対応付けて記憶手段に格納する情報提供手段と、
    前記クライアント端末から印刷対象データの名前と印刷を行う画像形成装置の機能を含む印刷指示を受信した場合に、前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置のうち、前記印刷指示に含まれている機能を有する一または複数の画像形成装置の識別情報を前記記憶手段から抽出し、当該識別情報を指定して、印刷対象データおよび印刷要求を前記機能を有する一または複数の画像形成装置に配信する印刷要求手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置の中に自己の画像形成装置が含まれる場合に、前記印刷要求手段は、当該自己の画像形成装置が前記印刷指示に含まれている機能を有するかどうか判断して、前記印刷指示に含まれている機能を有する場合に、自己の画像形成装置の印刷手段に対して印刷対象データの印刷を要求して印刷を実行させる一方、前記印刷指示に含まれている機能を有しない場合に、自己の画像形成装置を含む複数の画像形成装置の一覧から当該機能を有する自己の画像形成装置以外の他の画像形成装置を選定して、当該選定された他の画像形成装置に印刷対象データの印刷を要求する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記印刷要求手段は、自己の画像形成装置の印刷手段に対して印刷対象データの印刷を要求する場合に、送信データを自己の画像形成装置内部で帰還させるループバックアドレスを指定して、当該印刷対象データの印刷を要求する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記情報提供手段は、前記印刷対象データのアップロードを行うための画面データを前記クライアント端末に送信し、
    前記画像形成装置は、当該クライアント端末による前記印刷対象データのアップロードを受けて、当該印刷対象データを受信する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画面データは、前記クライアント端末におけるWebブラウザにより表示される請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記画面データは、複数の画像形成装置を各設置場所と対応付けて表示するためのデータを含む請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記画面データは、複数の画像形成装置を各画像形成装置が有する機能と対応付けて表示するためのデータを含む請求項1に記載の画像形成装置。
  7. ネットワークに接続された画像形成装置の識別情報であるアドレスを取得するアドレス取得手段をさらに備え、
    前記印刷要求手段は、前記アドレス取得手段によって取得したアドレスを指定して、前記印刷対象データおよび印刷要求を配信する請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 前記アドレス取得手段は、SNMPを用いてMIBからアドレスを取得する請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、アプリケーションからの要求に基づき当該ハードウェア資源の制御を含むシステム側の処理を行うコントロールサービスとを備え、当該コントロールサービスとは別に複数のアプリケーションを搭載可能に構成され、
    前記画像形成装置は、前記情報提供手段および前記印刷要求手段を前記アプリケーションとして備えた請求項1ないし8のうちいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 画像形成装置が一または複数の画像形成装置に印刷を行わせるための印刷処理方法であって、
    ネットワークに接続された複数の画像形成装置の中から一または複数の画像形成装置を選択するための画面データを、クライアント端末に対して提供し、前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置の識別情報を含む情報を、各画像形成装置が有する機能と対応付けて記憶手段に格納する情報提供ステップと、
    前記クライアント端末から印刷対象データの名前と印刷を行う画像形成装置の機能を含む印刷指示を受信した場合に、前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置のうち、前記印刷指示に含まれている機能を有する一または複数の画像形成装置の識別情報を前記記憶手段から抽出し、当該識別情報を指定して、印刷対象データおよび印刷要求を前記機能を有する一または複数の画像形成装置に配信する印刷要求ステップと、を有し
    前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置の中に自己の画像形成装置が含まれる場合に、前記印刷要求ステップにおいて、当該自己の画像形成装置が前記印刷指示に含まれている機能を有するかどうか判断して、前記印刷指示に含まれている機能を有する場合に、自己の画像形成装置の印刷手段に対して印刷対象データの印刷を要求して印刷を実行させる一方、前記印刷指示に含まれている機能を有しない場合に、自己の画像形成装置を含む複数の画像形成装置の一覧から当該機能を有する自己の画像形成装置以外の他の画像形成装置を選定して、当該選定された他の画像形成装置に印刷対象データの印刷を要求する
    ことを特徴とする印刷処理方法。
  11. 前記印刷要求ステップにおいて、自己の画像形成装置の印刷手段に対して印刷対象データの印刷を要求する場合に、送信データを自己の画像形成装置内部で帰還させるループバックアドレスを指定して、当該印刷対象データの印刷を要求する請求項10に記載の印刷処理方法。
  12. 前記印刷対象データのアップロードを行うための画面データを前記クライアント端末に送信し、当該クライアント端末による前記印刷対象データのアップロードを受けて、当該印刷対象データを受信するステップを更に有する請求項10又は11に記載の印刷処理方法。
  13. 前記画面データは、前記クライアント端末におけるWebブラウザにより表示される請求項10ないし12のうちいずれか1項に記載の印刷処理方法。
  14. 前記画面データは、複数の画像形成装置を各設置場所と対応付けて表示するためのデータを含む請求項10に記載の印刷処理方法。
  15. 前記画面データは、複数の画像形成装置を各画像形成装置が有する機能と対応付けて表示するためのデータを含む請求項10に記載の印刷処理方法。
  16. ネットワークに接続された画像形成装置の識別情報であるアドレスを取得するアドレス取得ステップを更に備え、
    前記印刷要求ステップにおいて、前記アドレス取得ステップにおいて取得したアドレスを指定して、前記印刷対象データおよび印刷要求を配信する請求項10に記載の印刷処理方法。
  17. 前記アドレス取得ステップにおいて、SNMPを用いてMIBからアドレスを取得する請求項16に記載の印刷処理方法。
  18. 前記画像形成装置は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、アプリケーションからの要求に基づき当該ハードウェア資源の制御を含むシステム側の処理を行うコントロールサービスとを備え、当該コントロールサービスとは別に複数のアプリケーションを搭載可能に構成され、
    前記画像形成装置におけるアプリケーションが前記情報提供ステップおよび前記印刷要求ステップを実行する請求項10ないし17のうちいずれか1項に記載の印刷処理方法。
  19. 画像形成装置を、
    ネットワークに接続された複数の画像形成装置の中から一または複数の画像形成装置を選択するための画面データを、クライアント端末に対して提供し、前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置の識別情報を含む情報を、各画像形成装置が有する機能と対応付けて記憶手段に格納する情報提供手段、
    前記クライアント端末から印刷対象データの名前と印刷を行う画像形成装置の機能を含む印刷指示を受信した場合に、前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置のうち、前記印刷指示に含まれている機能を有する一または複数の画像形成装置の識別情報を前記記憶手段から抽出し、当該識別情報を指定して、印刷対象データおよび印刷要求を前記機能を有する一または複数の画像形成装置に配信する印刷要求手段、として機能させるためのプログラムであって、
    前記クライアント端末において選択された複数の画像形成装置の中に自己の画像形成装置が含まれる場合に、前記印刷要求手段は、当該自己の画像形成装置が前記印刷指示に含まれている機能を有するかどうか判断して、前記印刷指示に含まれている機能を有する場合に、自己の画像形成装置の印刷手段に対して印刷対象データの印刷を要求して印刷を実行させる一方、前記印刷指示に含まれている機能を有しない場合に、自己の画像形成装置を含む複数の画像形成装置の一覧から当該機能を有する自己の画像形成装置以外の他の画像形成装置を選定して、当該選定された他の画像形成装置に印刷対象データの印刷を要求する
    ことを特徴とするプログラム。
  20. 前記印刷要求手段は、自己の画像形成装置の印刷手段に対して印刷対象データの印刷を要求する場合に、送信データを自己の画像形成装置内部で帰還させるループバックアドレスを指定して、当該印刷対象データの印刷を要求する請求項19に記載のプログラム。
  21. 請求項19又は20に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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