JP4890198B2 - 高周波発振源 - Google Patents

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Description

この発明は、例えばマイクロ波帯、ミリ波帯の高周波信号を発振する低位相雑音の高周波発振源に関するものである。
従来の高周波発振源として、発振用の能動素子を有する増幅部と、増幅部の出力側に接続された負荷抵抗と、増幅部の入力側に接続された共振回路と、周波数同期をとるための基準信号源とを備えた注入同期発振器がある。
この注入同期発振器の発振動作は次の通りである。
発振器の回路内の雑音が能動素子によって増幅される一方、能動素子の各端子に接続されているキャパシタ、インダクタ及び共振回路などのリアクタンス回路によって、その増幅された電力の一部が能動素子に戻され、能動素子によって電力が更に増幅されることで発振動作が行われる。
なお、発振電力は負荷抵抗から出力されるが、注入信号がない場合、高周波発振源の発振周波数は、共振回路の共振周波数で概略決定され、位相雑音は共振回路の負荷Q値に大きく依存する。基準信号源の信号を注入すると、発振周波数は基準信号源の周波数に同期し、基準信号源の信号と同等の位相雑音が得られる(例えば、非特許文献1参照)。
"A60−GHz−band Subharmonically Injection Locked VCO MMIC Operating over Wide Temperature Range", 2005 IEEE MTT−S International Microwave Symposium Digest,TH3A−2,June 2005.
従来の高周波発振源は、注入信号となる低位相雑音の基準信号源がない場合、位相雑音が共振回路の負荷Q値に大きく依存しており、電気信号の低位相雑音化を図るには、高Qの共振回路が必要である。しかしながら、高周波の電気信号に対応可能な高Qの共振回路の実現が困難であるため、高周波の電気信号を発振する場合には、電気信号の低位相雑音化を図ることが難しいという課題があった。
なお、基準信号源の信号を注入して、注入同期を行う場合、位相雑音が注入信号の位相雑音に依存するため、位相雑音が低い注入信号を発振する発振器が必要になる。そこで、発振周波数が低い低位相雑音の水晶発振器を実装して、その水晶発振器から発振される信号を所望の周波数まで逓倍して使用しようとすると、多くの高調波が発生してしまうため、所望の発振周波数を得ることが困難になる。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、高Qの共振回路を用いることなく、電気信号の低位相雑音化を図ることができる高周波発振源を得ることを目的とする。
この発明に係る高周波発振源は、入力信号に遅延を与えて出力する遅延手段と、遅延手段の出力信号と周波数fr2の信号とをミキシングする2つの入力端子を有したミキシング手段を備え、遅延手段の出力端子とミキシング手段の一方の入力端子が接続されたユニットをN段(Nは1以上の整数)備え、遅延手段の入力端子をユニットの入力端子とし、ミキシング手段の出力端子をユニットの出力端子とし、Nが2以上の場合はn−1段目(n=2,3,・・・N)のユニットの出力端子とn段目のユニットの入力端子が接続され、1段目のユニットの入力端子には、周波数fr1の信号を出力する第1の発振手段が接続され、N段目のユニットの出力端子には、N段目のユニットの出力信号と第1の発振手段の出力周波数と同じ周波数fr1の信号とをミキシングする2つの入力端子を有した出力用ミキシング手段の一方の入力端子が接続され、N段のミキシング手段の他方の入力端子のそれぞれに周波数fr2の信号が入力され、出力用ミキシング手段の他方の入力端子に周波数fr1の信号が入力され、出力用ミキシング手段の出力端子から当該高周波発振源の出力信号が得られることを特徴とするものである。
この発明によれば、高Qの共振回路を用いることなく、電気信号の低位相雑音化を図ることができるという効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による高周波発振源の構成を示す図である。図1に示すように、実施の形態1による高周波発振源では、遅延器3とミクサ4が交互に複数段接続されており、最初の遅延器3と最終段のミクサ4には発振器101が各々接続される。また、最初の遅延器3と最終段のミクサ4の間における各ミクサ4には、発振器102がそれぞれ接続される。
ここでは、遅延器3とミクサ4を、遅延器3から交互にN(Nは1以上の整数)段接続したユニットを構成し、このユニットの最終段のミクサ4として第N段目のミクサ4に第(N+1)段目のミクサ4を接続する。また、第1段目の遅延器3と第(N+1)段目のミクサ4の入力に発振器101を接続し、第1段目から第N段目のミクサ4に発振器102をそれぞれ接続する。
発振器(第1の発振手段)101は、周波数fr1の発振波を出力し、発振器(第2の発振手段)102は、周波数fr2の発振波を出力する。これら発振器101,102は、例えばシンセサイザであってもよい。また、発振周波数fr1,fr2は同一であってもよい。遅延器(遅延手段)3は、入力信号に遅延を与えて出力する。ミクサ4は、遅延器3の出力信号と発振器101又は発振器102の出力信号とをミキシングする。このミクサ(ミキシング手段)4は、ダイオードミクサ、FETミクサ、イメージリジェクションミクサなどとしても良く、変調器としても良い。
次に動作について説明する。
発振器101から出力される周波数fr1の発振波は、最初の遅延器3で遅延され、該遅延器3の次段に繋がるミクサ4に出力される。ミクサ4では、発振器102から出力された周波数fr2の発振波と最初の遅延器3で遅延された信号をミキシングし、各信号における周波数の和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号とを生成して次段に繋がる遅延器3に出力する。
次段の遅延器3は、前段のミクサ4の出力信号を遅延して次段に繋がるミクサ4に出力する。このミクサ4では、前段の遅延器3の出力信号と発振器102から出力された発振波とをミキシングして、各信号における周波数の和の周波数|fr1+2・fr2|の信号と差の周波数|fr1−2・fr2|の信号を生成する。これら信号は、該ミクサ4の次段に繋がる遅延器3に出力される。
上述の動作を各段で繰り返すことにより、第N番目のミクサ4は、前段の遅延器3の出力信号と発振器102の出力信号とをミキシングして、各信号の和の周波数|fr1+N・fr2|の信号と差の周波数|fr1−N・fr2|の信号を生成する。これら信号は遅延器3を介さずに最終段のミクサ4(第(N+1)段目のミクサ4)に入力される。
最終段のミクサ4では、上述した前段のミクサ4の出力信号と発振器101から出力された周波数fr1の発振波とをミキシングすることにより周波数N・fr2の信号を生成して出力する。このようにして、発振器102の発振波のN倍の周波数の出力波を得ることができる。
なお、各段のミクサ4は、本来入力した発振波及びその位相雑音PNをコヒーレントに加算するが、上述のように遅延器3を介してその信号に遅延を与えることにより位相雑音PNをインコヒーレントに加算する。このため、位相雑音PNの平均電力は、コヒーレントに加算された場合よりも抑制される。従って、遅延をN回与えることにより位相雑音PNがインコヒーレントに逐次加算されて十分な位相雑音低減効果が得られる。下記式(1)は、信号に遅延を与えない場合と、上述のように遅延を与えた場合とにおける位相雑音PNを表している。
Figure 0004890198
上記式(1)から明らかなように、遅延器3による遅延をN回行うことにより、周波数N・fr2の出力波における位相雑音PNが、周波数fr2の発振波の位相雑音に10LogNを加えた値となる(上記式(1)の遅延が十分あるとき)。従って、遅延を与えずにN倍の周波数の発振波を得たときと比較して、10LogNだけ位相雑音PNが改善されることになる。
以上のように、この実施の形態1によれば、周波数fr1の発振波を出力する発振器101と、該発振器101の出力端子に交互にN段接続される遅延器3及びミクサ4と、第1から第N番目の各ミクサ4に周波数fr2の発振波を出力する発振器102と、第N番目のミクサ4に接続する最終段の第(N+1)段目のミクサ4に周波数fr1の発振波を出力する発振器101を備えたので、各段のミクサ4において位相雑音PNがインコヒーレントに加算されることから、高Qの共振回路を用いることなく、位相雑音を低減した周波数N・fr2の発振波を得ることができ、高周波信号の低位相雑音化を図ることができる。
実施の形態2.
図2は、この発明の実施の形態2による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態2による高周波発振源は、上記実施の形態1で示した構成において、分波回路(分波手段)5を介して最終段のミクサ4とその前段のミクサ4を接続し、最終段のミクサ4に対して発振器101からの発振波の代わりに分波回路5の出力を入力する。なお、図2において、図1と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付しており、その説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力される周波数fr1の発振波は、最初の遅延器3で遅延され、該遅延器3の次段に繋がるミクサ4に出力される。ミクサ4では、発振器102から出力された周波数fr2の発振波と前段の遅延器3の出力信号とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段の遅延器3に出力する。
次段の遅延器3は、前段のミクサ4の出力信号を遅延して次段に繋がるミクサ4に出力する。当該ミクサ4では、発振器102からの発振波と遅延器3の出力信号をミキシングして、和の周波数|fr1+2・fr2|の信号と差の周波数|fr1−2・fr2|の信号を生成し、次段に繋がる遅延器3に出力する。
上述の動作を各段で繰り返すことにより、N番目のミクサ4が、和の周波数|fr1+N・fr2|の信号と差の周波数|fr1−N・fr2|の信号を生成し、分波回路5に出力する。なお、各段のミクサ4における処理では、上記実施の形態1で示したように、位相雑音PNがインコヒーレントに加算される。このため、位相雑音PNの平均電力が、コヒーレントに加算された場合よりも抑制されることになる。従って、ミキシング回数Nを適切な回数だけ与える段数で構成することにより十分な位相雑音低減効果が得られる。
また、分波回路5では、図2に示すように、前段のミクサ4の出力信号を、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号とに分波して最終段のミクサ4に出力する。最終段のミクサ4は、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号をミキシングすることで、周波数2N・fr2の発振波を出力する。
この周波数2N・fr2の発振波における位相雑音PNは、周波数fr2の発振波における位相雑音PNに10LogN及び20Log2を加えた値となり、遅延を与えずに2N倍の周波数の発振波を得たときの位相雑音(=20Log2N)と比較して10LogNだけ改善される。
以上のように、この実施の形態2によれば、上記実施の形態1で示した構成において、最終段のミクサ4とその前段のミクサ4を分波回路5を介して接続し、最終段のミクサ4に対して発振器101からの発振波の代わりに分波回路5の出力を入力するので、上記実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
実施の形態3.
図3は、この発明の実施の形態3による高周波発振源の構成を示す図である。図3に示すように、実施の形態3による高周波発振源は、上記実施の形態2で示した構成において最初の遅延器3と最終段のミクサ4の間に介在する各ミクサ4に、発振器102の代わりに分配器6を接続している。分配器(分配手段)6は、発振器102とも接続しており、該発振器102から出力された周波数fr2の発振波を各ミクサ4に分配する。なお、図3において、図1、2と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付しており、その説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力される周波数fr1の発振波は、最初の遅延器3で遅延され、該遅延器3の次段に繋がるミクサ4に出力される。また、ミクサ4では、該遅延器3の出力信号と、分配器6を介して入力された周波数fr2の発振波とをミキシングして、各信号における周波数の和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる遅延器3に出力する。
次段の遅延器3では、前段のミクサ4の出力信号を遅延して次段に繋がるミクサ4に出力する。当該ミクサ4では、分配器6を介して入力された発振波と前段の遅延器3の出力信号とをミキシングして、各信号における周波数の和の周波数|fr1+2・fr2|の信号と差の周波数|fr1−2・fr2|の信号を生成する。これら信号は、該ミクサ4の次段に繋がる遅延器3に出力される。
上述の動作を各段で繰り返すことにより、N番目のミクサ4では、前段の遅延器3の出力信号と分配器6を介して入力された発振波をミキシングすることで、和の周波数|fr1+N・fr2|の信号と差の周波数|fr1−N・fr2|の信号を生成し、分波回路5に出力する。各段のミクサ4では、上記実施の形態1で示したように、位相雑音PNがインコヒーレントに加算されるため、位相雑音PNの平均電力がコヒーレントに加算された場合よりも抑制される。従って、遅延をN回与えることにより十分な位相雑音低減効果を得ることができる。
分波回路5は、図3に示すように、前段のミクサ4からの出力信号を、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号とに分波して最終段のミクサ4に出力する。最終段のミクサ4では、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号をミキシングすることで、周波数2N・fr2の発振波を出力する。
この周波数2N・fr2の発振波における位相雑音PNは、周波数fr2の発振波における位相雑音に10LogN及び20Log2を加えた値となり、遅延を与えずに2N倍の周波数の発振波を得たときの位相雑音(=20Log2N)と比較して10LogNだけ改善される。
以上のように、この実施の形態3によれば、最初の遅延器3と最終段のミクサ4の間に介在する各ミクサ4に発振器102の発振波を分配する分配器6を設けたので、高Qの共振回路や、各段のミクサ4に発振器102を設けることなく、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態3では、分配器6を上記実施の形態2の構成に設けた例を示したが、上記実施の形態1の構成に適用しても構わない。
実施の形態4.
図4は、この発明の実施の形態4による高周波発振源の構成を示す図である。実施の形態4による高周波発振源は、発振器101から出力された発振波を通過させる帯域通過フィルタ701、帯域通過フィルタ701の出力信号を遅延する遅延器3、遅延器3により遅延された発振波と発振器102から出力された発振波をミキシングするミクサ4、該ミクサ4の出力信号のうち所定帯域の信号のみを通過させる帯域通過フィルタ702、帯域通過フィルタ702の出力を分波する分波回路5、分波回路5で分波された信号をミキシングするミクサ4を備える。
また、図4に示すように、帯域通過フィルタ(第1の帯域通過フィルタ)701、遅延器3、ミクサ4及び帯域通過フィルタ(第2の帯域通過フィルタ)702が直列に接続されており、帯域通過フィルタ701では、周波数fr1の信号が通過し、帯域通過フィルタ702では、周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号が通過する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる遅延器3に出力される。遅延器3は、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4では、遅延器3を介して入力された周波数fr1の発振波と、発振器102からの周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、各段で遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音がインコヒーレントに加算され、位相雑音の平均電力がコヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
また、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、ミクサ4からの周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器3まで戻されて再び遅延され、該遅延信号がミクサ4で発振器102から出力された周波数fr2の発振波とミキシングされる。
このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の周波数の信号が該帯域通過フィルタ間を往復し、周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号となるまで遅延を与えられながらミキシングされる。このとき、ミクサ4でミキシングされるたびに位相雑音PNがインコヒーレントに加算されるため、十分な位相雑音低減効果を得ることができる。
遅延とミキシングが繰り返されてN回変調された周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の変調波は分波回路5に入力される。分波回路5では、前段のミクサ4の出力信号を、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号とに分波して最終段のミクサ4に出力する。最終段のミクサ4は、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号をミキシングすることで、周波数2N・fr2の発振波を出力する。
この周波数2N・fr2の発振波における位相雑音PNは、周波数fr2の発振波における位相雑音PNに10LogN及び20Log2を加えた値となり、遅延を与えずに2N倍の周波数の発振波を得たときの位相雑音(=20Log2N)と比較して10LogNだけ改善される。
以上のように、この実施の形態4によれば、発振器101から出力された発振波を通過させる帯域通過フィルタ701、帯域通過フィルタ701の通過信号を遅延する遅延器3、遅延器3により遅延された発振波と発振器102から出力された発振波とをミキシングするミクサ4、該ミクサ4の出力信号のうち所定帯域の信号のみを通過させる帯域通過フィルタ702、帯域通過フィルタ702の出力を分波する分波回路5、分波回路5で分波された信号をミキシングするミクサ4を備えたので、高Qの共振回路や、複数段に遅延器3及びミクサ4を設けることなく、位相雑音を低減した周波数2N・fr2の発振波を得ることができ、高周波信号の低位相雑音化を図ることができる。
また、上記実施の形態4では、帯域通過フィルタ701、遅延器3、ミクサ4及び帯域通過フィルタ702を直列に接続し、遅延器3とミクサ4からなるユニットの両側に帯域通過フィルタ701,702を設けたので、遅延器3とミクサ4からなるユニットを1段としても、周波数2N・fr2の低位相雑音化された出力波を得ることができる。
実施の形態5.
図5は、この発明の実施の形態5による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態5による高周波発振源は、上記実施の形態4で示した構成において、分波回路(分波手段)5を介さず最終段のミクサ4とその前段のミクサ4を接続し、最終段のミクサ4に対して発振器101から出力される発振波を入力する。なお、図5において、図4と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付しており、その説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる遅延器3に出力される。遅延器3は、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4では、遅延器3を介して入力された周波数fr1の発振波と、発振器102からの周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、各段で遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音がインコヒーレントに加算され、位相雑音の平均電力がコヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
また、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、ミクサ4からの周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器3まで戻されて再び遅延され、該遅延信号がミクサ4で発振器102から出力された周波数fr2の発振波とミキシングされる。
このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の周波数の信号が該帯域通過フィルタ間を往復し、周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号となるまで遅延を与えられながらミキシングされる。このとき、ミクサ4でミキシングされるたびに位相雑音PNがインコヒーレントに加算されるため、十分な位相雑音低減効果を得ることができる。
遅延とミキシングが繰り返されてN回変調された周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の変調波は最終段のミクサ4に入力される。最終段のミクサ4では、上述した前段のミクサ4の出力信号と発振器101から出力された周波数fr1の発振波とをミキシングすることにより周波数N・fr2の信号を生成して出力する。このようにして、発振器102の発振波のN倍の周波数の出力波を得ることができる。
この周波数N・fr2の発振波における位相雑音PNは、周波数fr2の発振波における位相雑音PNに10LogNを加えた値となり、遅延を与えずにN倍の周波数の発振波を得たときの位相雑音(=20LogN)と比較して10LogNだけ改善される。
以上のように、この実施の形態5によれば、発振器101から出力された発振波を通過させる帯域通過フィルタ701、帯域通過フィルタ701の通過信号を遅延する遅延器3、遅延器3により遅延された発振波と発振器102から出力された発振波とをミキシングするミクサ4、該ミクサ4の出力信号のうち所定帯域の信号のみを通過させる帯域通過フィルタ702、帯域通過フィルタ702出力と発振器101から出力された発振波とをミキシングする最終段のミクサ4を備えたので、高Qの共振回路や、複数段に遅延器3及びミクサ4を設けることなく、位相雑音を低減した周波数N・fr2の発振波を得ることができ、高周波信号の低位相雑音化を図ることができる。
実施の形態6.
この実施の形態6は、分波回路の周波数|fr1−N・fr2|の出力波が周波数fr2の信号となるように周波数fr1とミキシング回数Nを設定し、この分波回路の出力波の電力の一部を注入同期発振器に帰還するものである。
図6は、この発明の実施の形態6による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態6による高周波発振源は、上記実施の形態4による構成において、分波回路5の周波数|fr1−N・fr2|の出力波が周波数fr2の信号となるように周波数fr1とミキシング回数Nを設定し、この分波回路5の出力波の電力の一部を注入同期発振器802に帰還する。なお、図6において、図4と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる遅延器3に出力される。遅延器3は、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4では、遅延器3を介して出力された周波数fr1の発振波と、注入同期発振器802から出力された周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、発振波に遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算されるため、位相雑音の平均電力がコヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
また、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が該帯域通過フィルタ間を往復し、遅延器3に繋がるミクサ4の出力信号が周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号となるまで遅延を与えられながらミキシングされる。このとき、信号の位相雑音はインコヒーレントに加算されていくため、十分な位相雑音低減効果を得ることができる。
上述のようにして遅延とミキシングが繰り返されてN回変調された周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の変調波は、分波回路5に入力される。分波回路5では、前段のミクサ4の出力信号を、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号とに分波して最終段のミクサ4に出力する。
最終段のミクサ4では、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号をミキシングすることで、周波数2N・fr2の発振波を出力する。このとき、周波数2N・fr2の発振波の位相雑音PNは、周波数fr2の発振波の位相雑音PNに10LogN及び20Log2を加えた値となり、遅延を与えずに2N倍の周波数の発振波を得た場合(=20Log2N)と比較して10LogNだけ改善される。
ここで、実施の形態6では、分波回路5の出力波のうち周波数|fr1−N・fr2|の信号が周波数fr2の信号となるように、発振器101が出力する発振波の周波数fr1とミキシング回数Nとを設定しておく。この分波回路5の出力信号(周波数|fr1−N・fr2|=fr2となる信号)を注入同期発振器802に注入すると、注入同期発振器802からの出力波の位相雑音は、注入された信号の位相雑音と等しくなるため、上述のように位相雑音PNが改善される。また、これを繰り返すことで、注入同期発振器802から出力される発振波の位相雑音をさらに低減することができる。
以上のように、この実施の形態6によれば、分波回路5の周波数|fr1−N・fr2|の出力波が周波数fr2の信号となるように周波数fr1とミキシング回数Nを設定し、この分波回路5の出力波の電力の一部を注入同期発振器802に帰還するので、高Qの共振回路を用いることなく、位相雑音を低減した周波数2N・fr2の発振波を得ることができ、高周波信号の低位相雑音化を図ることができる。
実施の形態7.
図7は、この発明の実施の形態5による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態7による高周波発振源は、上記実施の形態4による構成において、帯域通過フィルタ702に繋がるミクサ4に発振器102を接続する代わりに注入同期発振器802を接続し、最終段のミクサ4の出力を分周して該注入同期発振器802に帰還する分周器(第1の分周手段)902を備える。
注入同期発振器802は、入力(注入)された信号の周波数に同期して、該入力信号と同一周波数の信号をミクサ4に出力する。分周器902は、最終段のミクサ4の出力波である周波数2N・fr2の信号電力の一部を2N分周して注入同期発振器802に出力する。なお、図7において、図4と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる遅延器3に出力される。遅延器3は、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4では、遅延器3を介して出力された周波数fr1の発振波と、注入同期発振器802から出力された周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、発振波に遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算される。このため、位相雑音の平均電力は、コヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
また、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、ミクサ4から出力された周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器3まで戻されて再び遅延され、ミクサ4によって注入同期発振器802から出力された周波数fr2の発振波とミキシングされる。
このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が、帯域通過フィルタ701,702間を往復し、遅延器3に繋がるミクサ4の出力信号が周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号となるまで遅延器3で遅延を与えられながらミクサ4で周波数fr2の発振波とミキシングされる。このとき、信号の位相雑音は、インコヒーレントに加算されていくため、十分な位相雑音低減効果を得ることができる。
上述のようにして遅延とミキシングが繰り返されてN回変調された周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の変調波は、分波回路5に入力される。分波回路5では、前段のミクサ4の出力信号を、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号とに分波して最終段のミクサ4に出力する。
最終段のミクサ4では、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号をミキシングすることで、周波数2N・fr2の発振波を出力する。このとき、該周波数2N・fr2の発振波における位相雑音PNは、周波数fr2の発振波における位相雑音に10LogN及び20Log2を加えた値となり、遅延を与えずに2N倍の周波数の発振波を得たときの位相雑音(=20Log2N)と比較して10LogNだけ改善されている。
ここで、最終段のミクサ4の出力波である周波数2N・fr2の信号の電力の一部を分周器902に入力すると、分周器902は、該信号を2N分周して周波数fr2の信号を出力する。このとき、該周波数fr2の信号は、遅延器3を介さず遅延が与えられていないため、その位相雑音は20Log2Nだけ低くなる。
従って、分周器902から出力される周波数fr2の信号の位相雑音PNは、(元の周波数fr2の信号の位相雑音+10LogN+20Log2)−(20Log2N)=(元の周波数fr2の信号の位相雑音−10LogN)となり、十分に低位相雑音化されているのがわかる。
この低位相雑音化された周波数fr2の信号を、注入同期発振器802に注入すると、注入同期発振器802から出力される発振波の位相雑音は、注入された信号の位相雑音と等しくなる。このため、上述のように位相雑音PNが改善される。また、これを繰り返すことで、注入同期発振器802から出力される発振波の位相雑音をさらに低減することができる。
以上のように、この実施の形態7によれば、遅延器3に繋がるミクサ4に注入同期発振器802を接続し、該注入同期発振器802に対して最終段のミクサ4からの出力波を分周して帰還をかける分周器902を設けたので、高Qの共振回路を用いることなく、位相雑音を低減した周波数2N・fr2の発振波を得ることができ、高周波信号の低位相雑音化を図ることができる。
また、上記実施の形態7では、最終段のミクサ4からの出力波を分周して周波数fr2の信号を注入同期発振器802に入力する構成を示したが、分周器902をミクサに置き換え、該ミクサの出力波の周波数をその入力信号の周波数の1/2Nとなるように構成しても良い。
なお、上記実施の形態7では、上記実施の形態4の構成において、発振器102を注入同期発振器802とし、分周器902を設けた例を示したが、上記実施の形態1から5における発振器102の代わりに、注入同期発振器802及び分周器902を設ける構成であってもよい。
実施の形態8.
図8は、この発明の実施の形態8による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態8による高周波発振源は、上記実施の形態7による構成において、最終段のミクサ4の出力を分周する代わりに、分波回路5で分波された信号の一部を分周器(第1の分周手段)902を介して該注入同期発振器802に帰還する。なお、図8において、図7と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる遅延器3に出力される。遅延器3では、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4は、遅延器3を介して入力された周波数fr1の発振波と、注入同期発振器802からの周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、発振波に遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算される。このため、位相雑音の平均電力は、コヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
また、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、ミクサ4からの周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器3まで戻されて再び遅延され、ミクサ4によって注入同期発振器802から出力された周波数fr2の発振波とミキシングされる。
このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が、帯域通過フィルタ701,702間を往復し、遅延器3に繋がるミクサ4からの出力が周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号となるまで遅延器3で遅延を与えられながらミクサ4で周波数fr2の発振波とミキシングされる。このとき、信号の位相雑音は、インコヒーレントに加算されていくため、十分な位相雑音低減効果を得ることができる。
上述のようにして遅延とミキシングが繰り返されてN回変調された周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の変調波は、分波回路5に入力される。分波回路5では、前段のミクサ4の出力信号を周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号とに分波して最終段のミクサ4に出力する。
最終段のミクサ4は、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号をミキシングすることで、周波数2N・fr2の発振波を出力する。このとき、周波数2N・fr2の発振波の位相雑音PNは、周波数fr2の発振波の位相雑音PNに10LogN及び20Log2を加えた値となり、遅延を与えずに2N倍の周波数の発振波を得た場合(=20Log2N)と比較して10LogNだけ改善される。
ここで、分周器902は、分波回路5の出力波である周波数|fr1−N・fr2|の信号の電力の一部を入力し、出力信号が周波数fr2となるように分周する。このとき、該周波数fr2の出力信号は、遅延器3を介さず遅延が与えられていないため、低位相雑音化された状態が維持される。
この低位相雑音化された周波数fr2の信号を、注入同期発振器802に注入すると、注入同期発振器802から出力される発振波の位相雑音は、注入された信号の位相雑音と等しくなる。このため、上述のように位相雑音PNが改善される。また、これを繰り返すことで、注入同期発振器802により注入される発振波の位相雑音をさらに低減することができる。
以上のように、この実施の形態8によれば、遅延器3に繋がるミクサ4に発振器として注入同期発振器802を設け、該周波数|fr1−N・fr2|の出力波における信号電力の一部を分周器902を通して注入同期発振器802に帰還をかけるので、最終的な出力波である周波数2N・fr2の発振波を、低位相雑音化することができる。
なお、上記実施の形態8では、上記実施の形態4の構成において、発振器102を注入同期発振器802とし、分周器902を設けた例を示したが、上記実施の形態2及び上記実施の形態3における発振器102の代わりに、注入同期発振器802及び分周器902を設ける構成であってもよい。
実施の形態9.
上記実施の形態7では、最終段のミクサにおける出力波の電力の一部を分周器を介して注入同期発振器に帰還する構成例を示した。この実施の形態9では、注入同期発振器を帯域通過フィルタと増幅器に置き換えることで、低位相雑音化された周波数2N・fr2の出力波を得る。
図9は、この発明の実施の形態9による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態9による高周波発振源では、上記実施の形態7による構成において、注入同期発振器802の代わりに、分周器902の出力を増幅する増幅器(増幅手段)10、増幅器10の出力から周波数fr2の信号のみを通過させる帯域通過フィルタ703を設ける。なお、図9において、図7と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる遅延器3に出力される。遅延器3では、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4は、遅延器3を介して入力した周波数fr1の発振波と、帯域通過フィルタ703を介して入力した周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、発振波に遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算されるため、位相雑音の平均電力がコヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
また、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、ミクサ4からの周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器3まで戻されて再び遅延され、ミクサ4によって帯域通過フィルタ703を介して入力された周波数fr2の発振波とミキシングされる。
このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が、該帯域通過フィルタ間を往復し、遅延器3に繋がるミクサ4からの出力が周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号となるまで遅延を与えられながらミキシングされる。このとき、信号の位相雑音は、インコヒーレントに加算されていくため、十分な位相雑音低減効果を得ることができる。
上述のように遅延とミキシングを繰り返してN回変調された周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の変調波は、分波回路5に入力される。分波回路5では、前段のミクサ4の出力信号を、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号とに分波して最終段のミクサ4に出力する。
最終段のミクサ4は、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号をミキシングすることで、周波数2N・fr2の発振波を出力する。このとき、該周波数2N・fr2の発振波における位相雑音PNは、周波数fr2の発振波における位相雑音PNに10LogN及び20Log2を加えた値となり、遅延を与えずに2N倍の周波数の発振波を得たときの位相雑音(=20Log2N)と比較して10LogNだけ改善される。
ここで、最終段のミクサ4の出力波である周波数2N・fr2の信号の電力の一部を分周器902に入力すると、分周器902は、該信号を2N分周して得た周波数fr2の信号を増幅器10に出力する。このとき、該周波数fr2の信号は、遅延器3を介さず遅延が与えられていないため、その位相雑音は20Log2Nだけ低くなる。
従って、分周器902から出力される周波数fr2の信号の位相雑音PNは、(元の周波数fr2の信号の位相雑音+10LogN+20Log2)−20Log2N=(元の周波数fr2の信号の位相雑音−10LogN)となり、十分に低位相雑音化されているのがわかる。この低位相雑音化された周波数fr2の信号を増幅器10で増幅し、この増幅信号から帯域通過フィルタ703により周波数fr2の信号のみを通過させてミクサ4に出力する。
このことから、熱雑音により生じた周波数fr2の信号の電力が大きくなり、安定した出力波を得ることができ、かつその位相雑音を低減することができる。
以上のように、この実施の形態9によれば、上記実施の形態7の構成において注入同期発振器802を帯域通過フィルタ703と増幅器10に置き換えた構成とすることで、低位相雑音化された2N倍の発振波2N・fr2が得るので、高Qの共振回路を用いることなく、位相雑音を低減した周波数2N・fr2の出力波を安定した電力で得ることができる。
なお、上記実施の形態9では、上記実施の形態7の構成において注入同期発振器802を帯域通過フィルタ703と増幅器10に置き換えた構成を示したが、上記実施の形態6及び上記実施の形態8において上記置き換えを行った構成であってもよい。
実施の形態10.
この実施の形態10では、上記実施の形態7の構成にサーキュレータを追加し、帯域通過フィルタで反射信号が異なる経路を通る場合においても低位相雑音化された出力波を得るものである。
図10は、この発明の実施の形態10による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態10による高周波発振源では、上記実施の形態7による構成において、帯域通過フィルタ701と遅延器3の間、及び該遅延器3に繋がるミクサ4と帯域通過フィルタ702の間にサーキュレータ12をそれぞれ設け、サーキュレータ12間を結ぶ経路上に増幅器10を設ける。なお、図10において、図7と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701及びサーキュレータ12を通過して次段に繋がる遅延器3に出力される。遅延器3は、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4では、遅延器3を介して入力した周波数fr1の発振波と、注入同期発振器802から出力された周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、発振波に遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算されるため、位相雑音の平均電力がコヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
ここで、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、ミクサ4からの周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器3まで戻されて再び遅延され、ミクサ4によってミキシングされる。このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が、該帯域通過フィルタ間を往復する。
このとき、一方の帯域通過フィルタを反射した信号は、遅延器3とミクサ4を通過する経路をとり、もう一方の帯域通過フィルタを反射した信号は、サーキュレータ12から増幅器10を通る経路をとる。従って、帯域通過フィルタ701,702間での信号損失を軽減することができ、位相雑音を低減した出力波を安定して得ることができる。なお、以降の処理は、上記実施の形態7と同様である。
以上のように、この実施の形態10によれば、帯域通過フィルタ701,702で反射する信号のうち、遅延器3とミクサ4を通らない経路をとる信号成分を増幅して該経路に戻すサーキュレータ12と増幅器10を設けたので、高Qの共振回路を用いることなく、位相雑音を低減した周波数2N・fr2の発振波を安定した出力電力で得ることができる。
実施の形態11.
この実施の形態11は、上記実施の形態7の構成において、遅延された周波数fr1の発振波と周波数fr2の発振波とをミキシングするミクサと後段の帯域通過フィルタとの間に遅延器を設けたものである。
図11は、この発明の実施の形態11による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態11による高周波発振源は、上記実施の形態7と基本的な構成は同様であるが、帯域通過フィルタ701の次段に遅延器301を接続し、該遅延器301で遅延された周波数fr1の発振波と周波数fr2の発振波とをミキシングするミクサ4と帯域通過フィルタ702との間に遅延器302を接続している。なお、図11において、図7と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる遅延器301に出力される。遅延器301は、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4では、遅延器301を介して入力した周波数fr1の発振波と、注入同期発振器802から出力された周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる遅延器302に出力する。このように、発振波に遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算されるため、位相雑音の平均電力がコヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
遅延器302は、ミクサ4の出力信号に遅延を与えて次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。ここで、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、遅延器302で遅延された周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器301まで戻されて再び遅延され、ミクサ4によってミキシングされる。
このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が、周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|となるまで、帯域通過フィルタ701,702間を往復し、発振器101からの周波数fr1の発振波が遅延を与えられながら、周波数fr2の信号とミキシングされる。このとき、本実施の形態11では、ミクサ4の前後に遅延器301,302を接続しており、1回のミキシングで与えられる遅延量がミクサ4の前段だけに遅延器を設けた場合の2倍となるため、十分な位相雑音低減効果を得やすくなる。なお、以降の処理は、上記実施の形態7と同様である。
以上のように、この実施の形態11によれば、遅延器301と繋がるミクサ4と後段の帯域通過フィルタとの間にさらに遅延器を設けたので、1回のミキシングで与えられる遅延量が増加することから、より位相雑音低減効果が得られやすい高周波発振源を提供することができる。
なお、上記実施の形態11では、上記実施の形態7の構成において、遅延された周波数fr1の発振波と周波数fr2の発振波とをミキシングするミクサと後段の帯域通過フィルタとの間に遅延器を設けた例を示したが、上記実施の形態6から後述する実施の形態15までの構成に設けた構成であってもよい。
実施の形態12.
図12は、この発明の実施の形態12による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態12による高周波発振源は、上記実施の形態7の構成において、周波数fr1の発振波を出力する発振器101の代わりに注入同期発振器801を設け、最終段のミクサ4の出力波の電力の一部を周波数変換器である分周器(第2の分周手段)901を通して注入同期発振器801に帰還する。なお、図12において、図7と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
注入同期発振器801から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる遅延器3に出力される。遅延器3は、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4では、遅延器3を介して入力した周波数fr1の発振波と、注入同期発振器802から出力された周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、発振波に遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算される。このため、位相雑音の平均電力は、コヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
また、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、ミクサ4からの周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器3まで戻されて再び遅延され、ミクサ4によってミキシングされる。
このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が、該帯域通過フィルタ間を往復し、遅延器3に繋がるミクサ4からの出力が周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号となるまで遅延を与えられながらミキシングされる。このとき、信号の位相雑音は、インコヒーレントに加算されていくため、十分な位相雑音低減効果を得ることができる。
上述のようにして遅延とミキシングが繰り返されてN回変調された周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の変調波は、分波回路5に入力される。分波回路5では、前段のミクサ4の出力信号を、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号とに分波して最終段のミクサ4に出力する。
最終段のミクサ4では、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号をミキシングすることで、周波数2N・fr2の発振波を出力する。このとき、該周波数2N・fr2の発振波における位相雑音PNは、周波数fr2の発振波における位相雑音PNに10LogN及び20Log2を加えた値となり、遅延を与えずに2N倍の周波数の発振波を得たときの位相雑音(=20Log2N)と比較して10LogNだけ改善される。
ここで、最終段のミクサ4の出力波である周波数2N・fr2の信号の電力の一部は、分周器901,902に入力され、分周器902は、該信号を2N分周して周波数fr2の信号を注入同期発振器802に出力する。このとき、周波数fr2の信号は、遅延器3を介さず遅延が与えられていないため、その位相雑音は20Log2Nだけ低くなる。
従って、分周器902から出力される周波数fr2の信号の位相雑音PNは、(元の周波数fr2の信号の位相雑音+10LogN+20Log2)−20Log2N=(元の周波数fr2の信号の位相雑音−10LogN)となり、十分に低位相雑音化されているのがわかる。
この低位相雑音化された周波数fr2の信号を、注入同期発振器802に注入すると、注入同期発振器802から出力される発振波の位相雑音は、注入された信号の位相雑音と等しくなる。このため、上述のように位相雑音PNが10LogNだけ改善されることになる。また、これを繰り返すことで、注入同期発振器802により注入される発振波の位相雑音をさらに低減することができる。
一方、分周器901は、最終段のミクサ4の出力波である周波数2N・fr2の信号を周波数変換して周波数fr1の信号とし、注入同期発振器801に出力する。このとき、該周波数fr1の信号は、遅延器3を介さず遅延が与えられていないため、その位相雑音は、20Log2Nだけ低くなる。分周器901から出力される周波数fr1の信号の位相雑音PNは、(元の周波数fr1の信号の位相雑音+10LogN+20Log2)−20Log2N=(元の周波数fr1の信号の位相雑音−10LogN)となり、十分に低位相雑音化されている。
この低位相雑音化された周波数fr1の信号を、注入同期発振器801に注入すると、注入同期発振器801から出力される発振波の位相雑音は、注入された信号の位相雑音と等しくなる。このため、上述のように位相雑音PNが10LogNだけ改善されることになる。また、これを繰り返すことで、注入同期発振器801により注入される発振波の位相雑音をさらに低減することができる。
以上のように、この実施の形態12によれば、上記実施の形態7の構成において、周波数fr1の発振波を出力する発振器101の代わりに注入同期発振器801を設け、最終段のミクサ4の出力波の電力の一部を周波数変換器である分周器901を通して注入同期発振器801に帰還するので、高Qの共振回路を用いることなく、位相雑音を低減した周波数2N・fr2の発振波を得ることができる。
なお、上記実施の形態12では、上記実施の形態7の構成において、周波数fr1の発振波を出力する発振器101の代わりに注入同期発振器801を設け、最終段のミクサ4の出力波の電力の一部を周波数変換器である分周器901を通して注入同期発振器801に帰還する構成を示したが、上記実施の形態1から上記実施の形態11までに該構成を適用してもよい。
実施の形態13.
図13は、この発明の実施の形態13による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態13による高周波発振源は、上記実施の形態12で示した構成において、注入同期発振器801の代わりに、分周器901の出力を増幅する増幅器20と、この増幅器20の出力信号を濾波する帯域通過フィルタ704を備える。なお、図13において、図7と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
増幅器20で増幅された熱雑音を帯域通過フィルタ704で濾波することで得られる周波数fr1の入力波は、帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる遅延器3に出力される。遅延器3では、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4では、遅延器3を介して入力した周波数fr1の信号と、注入同期発振器802からの周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、発振波に遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算される。このため、位相雑音の平均電力は、コヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
また、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、ミクサ4からの周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器3まで戻されて再び遅延され、ミクサ4によってミキシングされる。
このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が、該帯域通過フィルタ間を往復し、遅延器3に繋がるミクサ4の出力信号が周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号となるまで遅延を与えられながらミキシングされる。このとき、信号の位相雑音は、インコヒーレントに加算されていくため、十分な位相雑音低減効果を得ることができる。
上述のようにして遅延とミキシングが繰り返されてN回変調された周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の変調波は、分波回路5に入力される。分波回路5では、前段のミクサ4の出力信号を、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号とに分波して最終段のミクサ4に出力する。
最終段のミクサ4は、周波数|fr1+N・fr2|の信号と周波数|fr1−N・fr2|の信号をミキシングすることで、周波数2N・fr2の発振波を出力する。このとき、該周波数2N・fr2の発振波における位相雑音PNは、周波数fr2の発振波における位相雑音PNに10LogN及び20Log2を加えた値となり、遅延を与えずに2N倍の周波数の発振波を得たときの位相雑音(=20Log2N)と比較して10LogNだけ改善される。
ここで、最終段のミクサ4の出力波である周波数2N・fr2の信号の電力の一部は、分周器901,902に入力され、分周器902は、該信号を2N分周して周波数fr2の信号を出力する。このとき、該周波数fr2の信号は、遅延器3を介さず遅延が与えられていないため、その位相雑音は20Log2Nだけ低くなる。
従って、分周器902から出力される周波数fr2の信号の位相雑音PNは、(元の周波数fr2の信号の位相雑音+10LogN+20Log2)−20Log2N=(元の周波数fr2の信号の位相雑音−10LogN)となり、十分に低位相雑音化される。
この低位相雑音化された周波数fr2の信号を、注入同期発振器802に注入すると、注入同期発振器802から出力される発振波の位相雑音は、注入された信号の位相雑音と等しくなる。このため、上述のように位相雑音PNが10LogNだけ改善されることになる。また、これを繰り返すことで、注入同期発振器802により注入される発振波の位相雑音をさらに低減することができる。
一方、分周器901は、最終段のミクサ4の出力波である周波数2N・fr2の信号を周波数変換して周波数fr1の信号とし増幅器20に出力する。増幅器10により信号増幅すると、熱雑音により生じた周波数fr1の信号の電力が大きくなり、安定した出力波を得ることができ、かつその位相雑音を低減することができる。
以上のように、この実施の形態13によれば、上記実施の形態12で示した構成において、注入同期発振器801の代わりに、分周器901の出力を増幅する増幅器20と、この増幅器20の出力信号を濾波する帯域通過フィルタ704を設けたので、高Qの共振回路や注入同期発振器を用いることなく、位相雑音を低減した周波数2N・fr2の発振波を得ることができる。
また、上記実施の形態13では、上記実施の形態12で示した構成において、注入同期発振器801の代わりに、分周器901の出力を増幅する増幅器20と、この増幅器20からの出力を濾波する帯域通過フィルタ704を設ける構成を示したが、上記実施の形態1から上記実施の形態12までに上記実施の形態13の概念を適用した構成において、上述の代替構成を適用してもよい。
なお、上記実施の形態4〜13では、最終段のミクサ4が分波回路5の出力信号をミキシングして周波数2N・fr2の出力波を得る構成例を示したが、上記実施の形態1と同様に、最終段のミクサ4に発振器101を接続し、第N番目のミクサ4から入力した信号と発振器101の発振波とをミキシングして周波数N・fr2の出力波を得る構成としてもよい。
実施の形態14.
図14は、この発明の実施の形態14による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態14による高周波発振源では、上記実施の形態7の構成における遅延器3の代わりに遅延量を変更できる可変遅延器11を設けている。なお、図14において、図7と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701を通過して次段に繋がる可変遅延器11に出力される。可変遅延器11は、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて、次段に繋がるミクサ4に出力する。
ミクサ4では、可変遅延器11を介して入力した周波数fr1の発振波と、注入同期発振器802からの周波数fr2の発振波とをミキシングして、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる帯域通過フィルタ702に出力する。このように、発振波に遅延を与えてミクサ4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算されるため、位相雑音の平均電力がコヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
ここで、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、ミクサ4からの周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、可変遅延器11まで戻されて再び遅延され、ミクサ4によってミキシングされる。このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が、該帯域通過フィルタ間を往復する。
この実施の形態14では、帯域通過フィルタ701,702間を信号が往復するにあたり、不要な共振点が発生することがないように可変遅延器11の遅延量を調節しておく。これにより、十分な位相雑音低減効果を得やすくなる。なお、以降の処理は、上記実施の形態7と同様である。
以上のように、この実施の形態14によれば、遅延量を調節できる可変遅延器11を設けたので、遅延量を不要な共振点が発生しないように調整可能である。従って、より位相雑音低減効果が得られやすい高周波発振源を提供することができる。
なお、上記実施の形態14では、上記実施の形態7の構成において、遅延器3を可変遅延器11とする例を示したが、上記実施の形態1から後述する実施の形態15までの構成に適用した構成であってもよい。
実施の形態15.
図15は、この発明の実施の形態15による高周波発振源の構成を示す図である。この実施の形態15による高周波発振源は、上記実施の形態10の構成におけるミクサ4(注入同期発振器802に接続するミクサ)を変調器(以下、変調器4とする)で構成し、前段のサーキュレータ12に遅延器301を接続し、後段のサーキュレータ12にも遅延器302を接続した構成を有する。なお、変調器4は、上記実施の形態10で示したミクサ4と同様に機能するものとする。また、図15において、図10と同一又はそれに相当する構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
次に動作について説明する。
発振器101から出力された周波数fr1の発振波は、帯域通過フィルタ701に入力され、該帯域通過フィルタ701及びサーキュレータ12を通過して次段に繋がる遅延器301に出力される。遅延器301は、帯域通過フィルタ701の出力信号に遅延を与えて増幅器10で増幅し、該増幅器10の次段に繋がる変調器4に出力する。
変調器4では、遅延器301で遅延された周波数fr1の発振波を、注入同期発振器802から出力された周波数fr2の発振波により変調して、和の周波数|fr1+fr2|の信号と差の周波数|fr1−fr2|の信号を生成し、次段に繋がる遅延器302に出力する。このように、発振波に遅延を与えて変調器4に入力することで、位相雑音はインコヒーレントに加算されるため、位相雑音の平均電力がコヒーレントに加算されたときよりも抑制される。
ここで、帯域通過フィルタ702は周波数|fr1+N・fr2|、|fr1−N・fr2|の信号を通過させ、帯域通過フィルタ701は周波数fr1の信号を通過させる。このため、変調器4からの周波数|fr1+fr2|、|fr1−fr2|の信号は、遅延器301まで戻されて再び遅延され、変調器4によって変調される。このようにして、帯域通過フィルタ701,702の通過帯域以外の信号が、該帯域通過フィルタ間を往復する。
このとき、一方の帯域通過フィルタを反射した信号は、遅延器301,302と変調器4を通過する経路をとり、もう一方の帯域通過フィルタを反射した信号は、サーキュレータ12から増幅器10を通る経路をとる。これらの経路上を信号が伝搬する際、遅延器301,302で減衰された信号成分は、各経路上の増幅器10による増幅で補償される。これにより、遅延または変調回数Nが大きい場合であっても、十分大きな電力の出力波を得ることができる。なお、以降の処理は、上記実施の形態5と同様である。
以上のように、この実施の形態15によれば、帯域通過フィルタ701,702で反射する信号のうち、遅延器301,302と変調器4を通過しない経路をとる信号成分を増幅して該経路に戻すサーキュレータ12と増幅器10を設け、かつ遅延器301,302で減衰した信号成分を増幅する増幅器10を該経路上に設けたので、位相雑音を低減した周波数2N・fr2の出力波を安定した出力電力で得ることができる。
また、上記実施の形態15によれば、遅延器301と繋がる変調器4と後段の帯域通過フィルタ702との間にさらに遅延器302を設けたので、1回の変調で与えられる遅延量が増加することから、より位相雑音低減効果が得られやすい高周波発振源を提供することができる。
なお、上記実施の形態15では、上記実施の形態10の構成において、遅延器の前段又は後段に増幅器10を設ける例を示したが、上記実施の形態1から実施の形態15までの構成に設けてもよい。
この発明の実施の形態1による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態2による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態4による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態5による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態6による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態7による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態8による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態9による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態10による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態11による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態12による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態13による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態14による高周波発振源の構成を示す図である。 この発明の実施の形態15による高周波発振源の構成を示す図である。
符号の説明
101 発振器(第1の発振手段)、102 発振器(第2の発振手段)、3,301,302 遅延器(遅延手段)、4 ミクサ(ミキシング手段)、5 分波回路(分波手段)、6 分配器(分配手段)、10,20 増幅器(増幅手段)、11 可変遅延器、12 サーキュレータ、701〜704 帯域通過フィルタ、802 注入同期発振器、901 分周器(第2の分周手段)、902,902a 分周器(第1の分周手段)。

Claims (21)

  1. 入力信号に遅延を与えて出力する遅延手段と、前記遅延手段の出力信号と周波数fr2の信号とをミキシングする2つの入力端子を有したミキシング手段を備え、前記遅延手段の出力端子と前記ミキシング手段の一方の入力端子が接続されたユニットをN段(Nは1以上の整数)備え、
    前記遅延手段の入力端子を前記ユニットの入力端子とし、前記ミキシング手段の出力端子を前記ユニットの出力端子とし、
    Nが2以上の場合はn−1段目(n=2,3,・・・N)の前記ユニットの出力端子とn段目の前記ユニットの入力端子が接続され、
    1段目の前記ユニットの入力端子には、周波数fr1の信号を出力する第1の発振手段が接続され、
    N段目の前記ユニットの出力端子には、N段目の前記ユニットの出力信号と前記第1の発振手段の出力周波数と同じ周波数fr1の信号とをミキシングする2つの入力端子を有した出力用ミキシング手段の一方の入力端子が接続され、
    前記N段のミキシング手段の他方の入力端子のそれぞれに周波数fr2の信号が入力され、前記出力用ミキシング手段の他方の入力端子に周波数fr1の信号が入力され、
    前記出力用ミキシング手段の出力端子から当該高周波発振源の出力信号が得られることを特徴とする高周波発振源。
  2. 入力信号に遅延を与えて出力する遅延手段と、前記遅延手段の出力信号と周波数fr2の信号とをミキシングする2つの入力端子を有したミキシング手段を備え、前記遅延手段の出力端子と前記ミキシング手段の一方の入力端子が接続されたユニットをN段(Nは1以上の整数)備え、
    前記遅延手段の入力端子を前記ユニットの入力端子とし、前記ミキシング手段の出力端子を前記ユニットの出力端子とし、
    Nが2以上の場合はn−1段目(n=2,3,・・・N)の前記ユニットの出力端子とn段目の前記ユニットの入力端子が接続され、
    1段目の前記ユニットの入力端子には、周波数fr1の信号を出力する第1の発振手段が接続され、
    N段目の前記ユニットの出力端子には、N段目の前記ユニットから出力される周波数(fr1+N・fr2)の信号と周波数(fr1−N・fr2)の信号を周波数ごとに分離し、それぞれを出力する分波手段の入力端子が接続され、
    前記分波手段から出力される前記周波数(fr1+N・fr2)と(fr1−N・fr2)の信号をミキシングする2つの入力端子を有した出力用ミキシング手段の2つの入力端子が前記分波手段の2つの出力端子にそれぞれ接続され、
    前記N段のミキシング手段の他方の入力端子のそれぞれに周波数fr2の信号が入力され、前記出力用ミキシング手段の出力端子から当該高周波発振源の出力信号が得られることを特徴とする高周波発振源。
  3. 周波数fr2の信号は、N個の第2の発振手段から出力され、前記第2の発振手段は、それぞれミキシング手段の他方の入力端子に接続されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の高周波発振源。
  4. 入力された信号をN個の出力に電力分配する分配手段の入力端子に周波数fr2の信号を出力する1個の第2の発振手段が接続され、前記分配手段のN個の出力端子はそれぞれN個のミキシング手段の他方の入力端子に接続されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の高周波発振源。
  5. 第1から第3までの3つの端子を有し、2つの入力信号をミキシングして出力するミキシング手段と、
    前記ミキシング手段の第1の端子に接続され、入力信号に遅延を与えて出力する遅延手段と、
    前記遅延手段の入力端子に出力端子が接続され、通過周波数をfr1とした第1の帯域通過フィルタと、
    前記第1の帯域通過フィルタの入力端子に接続された周波数fr1の信号を出力する第1の発振手段と、
    前記ミキシング手段の第3の端子に接続され、通過周波数を(fr1+N・fr2)及び(fr1−N・fr2)(Nは1以上の整数)とした第2の帯域通過フィルタと、
    前記第2の帯域通過フィルタの出力信号である周波数(fr1+N・fr2)の信号と周波数(fr1−N・fr2)の信号とをそれぞれ周波数ごとに分離する分波手段と、
    前記分波手段から出力される周波数(fr1+N・fr2)と(fr1−N・fr2)の信号をミキシングして出力する出力用ミキシング手段とを備え、
    前記ミキシング手段の第2の端子に周波数fr2の信号が入力され、
    前記ミキシング手段から出力される周波数(fr1+N・fr2)及び(fr1−N・fr2)となるまで、前記第1の帯域通過フィルタと前記第2の帯域通過フィルタとの間を往復し、前記ミキシング手段にミキシングが行われることを特徴とする高周波発振源。
  6. 第1から第3までの3つの端子を有し、2つの入力信号をミキシングして出力するミキシング手段と、
    前記ミキシング手段の第1の端子に接続され、入力信号に遅延を与えて出力する遅延手段と、
    前記遅延手段の入力端子に出力端子が接続され、通過周波数をfr1とした第1の帯域通過フィルタと、
    前記第1の帯域通過フィルタの入力端子に接続された周波数fr1の信号を出力する第1の発振手段と、
    前記ミキシング手段の第3の端子に接続され、通過周波数を(fr1+N・fr2)及び(fr1−N・fr2)(Nは1以上の整数)とした第2の帯域通過フィルタと、
    前記第2の帯域通過フィルタの出力信号である周波数(fr1+N・fr2)と(fr1−N・fr2)と前記第1の発振手段の出力周波数と同じ周波数fr1の信号とをミキシングして出力する出力用ミキシング手段とを備え、
    前記ミキシング手段の第2の端子に周波数fr2の信号が入力され、
    前記ミキシング手段から出力される周波数(fr1+N・fr2)及び(fr1−N・fr2)となるまで、前記第1の帯域通過フィルタと前記第2の帯域通過フィルタとの間を往復し、前記ミキシング手段にミキシングが行われることを特徴とする高周波発振源。
  7. 第1から第3までの3つの端子を有し、前記第1の端子から前記第2の端子に、前記第2の端子から前記第3の端子に、前記第3の端子から前記第1の端子に信号が伝達する第1及び第2のサーキュレータと、
    出力端子が前記第1のサーキュレータの第1の端子に接続され、通過周波数をfr1とした第1の帯域通過フィルタと、
    前記第1の帯域通過フィルタの入力端子に接続され、周波数fr1の信号を出力する第1の発振手段と、
    入力端子が前記第1のサーキュレータの第2の端子に接続され、入力信号に遅延を与えて出力する遅延手段と、
    第1の入力端子が前記遅延手段の出力端子に接続され、第2の入力端子には周波数fr2の信号が入力され、出力端子が前記第2のサーキュレータの第1の端子に接続された2つの入力端子と1つの出力端子を有し、入力信号をミキシングして出力するミキシング手段と、
    入力端子が前記第2のサーキュレータの第3の端子に接続され、出力端子が前記第1のサーキュレータの第3の端子に接続された電力を増幅する電力増幅手段と、
    入力端子が前記第2のサーキュレータの第2の端子に接続され、通過周波数を(fr1+N・fr2)及び(fr1−N・fr2)(Nは1以上の整数)とした第2の帯域通過フィルタと、
    前記第2の帯域通過フィルタの出力信号である周波数(fr1+N・fr2)と(fr1−N・fr2)をそれぞれ周波数ごとに分離する分波手段と、
    前記分波手段から出力される前記周波数(fr1+N・fr2)及び(fr1−N・fr2)の信号をミキシングして出力する出力用ミキシング手段とを備え、
    前記ミキシング手段から出力される周波数が(fr1+N・fr2)及び(fr1−N・fr2)となるまで、前記第1の帯域通過フィルタと前記第2の帯域通過フィルタとの間を往復し、前記ミキシング手段にてミキシングが行われることを特徴とする高周波発振源。
  8. 第1から第3までの3つの端子を有し、前記第1の端子から前記第2の端子に、前記第2の端子から前記第3の端子に、前記第3の端子から前記第1の端子に信号が伝達する第1及び第2のサーキュレータと、
    出力端子が前記第1のサーキュレータの第1の端子に接続され、通過周波数をfr1とした第1の帯域通過フィルタと、
    前記第1の帯域通過フィルタの入力端子に接続され、周波数fr1の信号を出力する第1の発振手段と、
    入力端子が前記第1のサーキュレータの第2の端子に接続され、入力信号に遅延を与えて出力する遅延手段と、
    第1の入力端子が前記遅延手段の出力端子に接続され、第2の入力端子には周波数fr2の信号が入力され、出力端子が前記第2のサーキュレータの第1の端子に接続された2つの入力端子と1つの出力端子を有し、入力信号をミキシングして出力するミキシング手段と、
    入力端子が前記第2のサーキュレータの第3の端子に接続され、出力端子が前記第1のサーキュレータの第3の端子に接続された電力を増幅する電力増幅手段と、
    入力端子が前記第2のサーキュレータの第2の端子に接続され、通過周波数を(fr1+N・fr2)及び(fr1−N・fr2)(Nは1以上の整数)とした第2の帯域通過フィルタと、
    前記第2の帯域通過フィルタの出力信号である周波数(fr1+N・fr2)と(fr1−N・fr2)と前記第1の発振手段の出力周波数と同じ周波数fr1の信号とをミキシングして出力する出力用ミキシング手段とを備え、
    前記ミキシング手段から出力される周波数が(fr1+N・fr2)及び(fr1−N・fr2)となるまで、前記第1の帯域通過フィルタと前記第2の帯域通過フィルタとの間を往復し、前記ミキシング手段にてミキシングが行われることを特徴とする高周波発振源。
  9. ミキシング手段の出力端子から出力された信号は、第2の遅延手段を介して、第2の帯域通過フィルタに入力されることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の高周波発振源。
  10. ミキシング手段の出力端子から出力された信号は、第2の遅延手段を介して、第2のサーキュレータの第1の端子に入力されることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の高周波発振源。
  11. 周波数fr2の信号は、第2の発振手段から出力され、前記第2の発振手段は、ミキシング手段の第2の入力端子に接続されたことを特徴とする請求項5から請求項10のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  12. 遅延手段又は第2の遅延手段の前段又は後段に設けられ、前記遅延手段又は前記第2の遅延手段への入力信号又は出力信号を増幅する増幅手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4、請求項7から請求項8、請求項10のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  13. 出力用ミキシング手段の入力信号の周波数である(fr1−N・fr2)が、ミキシング手段の入力信号の周波数fr2と等しくなるように、Nと第1の発振手段の出力信号の周波数fr1を設定し、
    前記ミキシング手段への入力信号である周波数fr2は、前記出力用ミキシング手段に入力される周波数(fr1−N・fr2)の信号の一部が入力され、当該信号に同期して周波数fr2の信号を出力する注入同期発振器から得られることを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  14. 出力用ミキシング手段の出力の一部を分周する第1の分周手段を備え、
    ミキシング手段への入力信号である周波数fr2は、前記第1の分周手段で分周された信号が入力され、当該信号に同期して周波数fr2の信号を出力する注入同期発振器から得られることを特徴とする請求項1から請求項12のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  15. 出力用ミキシング手段に入力される周波数(fr1−N・fr2)の信号の一部を分周する第の分周手段を備え、
    ミキシング手段の入力信号である周波数fr2は、前記第1の分周手段で分周された信号が入力され、当該信号に同期して周波数fr2の信号を出力する注入同期発振器から得られることを特徴とする請求項1から請求項12のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  16. 出力用ミキシング手段の入力信号である周波数(fr1−N・fr2)が、ミキシング手段の入力信号の周波数fr2と等しくなるように、Nと第1の発振手段の出力信号の周波数fr1を設定し、
    前記出力用ミキシング手段に入力される周波数(fr1−N・fr2)の信号の一部が入力され、当該信号を増幅する第2の増幅手段と、
    前記第2の増幅手段の出力端子に接続され、周波数fr2の信号を通過させる第3の帯域通過フィルタを備え、
    前記ミキシング手段への入力信号である周波数fr2は、前記第3の帯域通過フィルタの出力であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項5から請求項10、請求項12のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  17. 出力用ミキシング手段の出力の一部を分周する第1の分周手段と、
    前記第1の分周手段からの信号が入力され、当該信号を増幅する第2の増幅手段と、
    前記第2の増幅手段の出力端子に接続され、周波数fr2の信号を通過させる第3の帯域通過フィルタとを備え、
    前記ミキシング手段への入力信号である周波数fr2は、前記第3の帯域通過フィルタの出力であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項5から請求項10、請求項12のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  18. 出力用ミキシング手段に入力される周波数(fr1−N・fr2)の信号の一部を分周する第1の分周手段と、
    前記第1の分周手段からの信号が入力され、当該信号を増幅する第2の増幅手段と、
    前記第2の増幅手段の出力端子に接続され、周波数fr2の信号を通過させる第3の帯域通過フィルタとを備え、
    前記ミキシング手段への入力信号である周波数fr2は、前記第3の帯域通過フィルタの出力であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項5から請求項10、請求項12のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  19. 出力用ミキシング手段の出力の一部を分周する第2の分周手段を備え、
    第1の発振手段は、前記第2の分周手段で分周された信号が入力され、当該信号に同期して周波数fr1の信号を出力する注入同期発振器であることを特徴とする請求項1から請求項18のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  20. 出力用ミキシング手段の出力の一部を分周する第2の分周手段と、
    前記第2の分周手段からの信号が入力され、当該信号を増幅する第3の増幅手段と、
    前記第3の増幅手段の出力端子に接続され、周波数fr1の信号を通過させる第4の帯域通過フィルタとを備え、
    前記周波数fr1の信号は、前記第4の帯域通過フィルタの出力であることを特徴とする請求項1から請求項18のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
  21. 遅延手段又は第2の遅延手段は、入力信号に与える遅延量が可変な可変遅延器であることを特徴とする請求項1から請求項20のうちのいずれか1項記載の高周波発振源。
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