JP4889555B2 - 回路遮断器 - Google Patents
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Description
したがって、CPUに外部からの設定信号を付加することで、この電子式回路遮断器の定格電流を容易に変更することができ、特に負荷機器(例えば電動機の始動電流)との協調を得るうえで威力を発揮していることも、やはり周知の通りである。
この場合、定格電流が最小値に設定されることは、いわゆるフェールセーフの観点からは好ましい(定格電流が最大値設定では、電線の焼損防止が図れない可能性大)とは言えるものの、プラグが未挿入のままでの通電は、例えば、凹部から内部に塵埃・粉塵、あるいは異物の侵入が考えられ、あまり好ましい状態であるとは言い難い。また、プラグ未挿入による回路遮断器の定格電流の不認知、さらには、この不認知による、定格電流の勝手な思い込みが引き起こす突然のトリップなど、いずれにしろ、本来挿入すべき部材を挿入しないままでの通電は改善すべき課題であった。
この発明の実施の形態1を図1〜図5を参照しながら説明する。
図1はこの発明が適用される、プラグの交換によって回路遮断器の定格電流が変更できる機能を備えた回路遮断器の概略構成図、図2〜図5は、実施の形態1の回路遮断器の具体的な構成および動作を説明するための説明図である、なお、図中、同一符号は、同一または相当部分を示すものとする。
このように構成された回路遮断器において、ハンドル2をオンオフ操作すると、開閉機構部3を介して可動接触子mが開閉される。設定値より過大な電流が電路11に流れると
、バイメタル16で検知し、ラッチ4を動作させることによって、開閉機構部3はトリップ状態となり、可動接触子mを開極する。
図2(a)は、実施の形態1の要部を示す正面図、同図(b)は、図(a)の右側面図、
同図(c)は、図(b)の側面図(図(b)を紙面の下方から見た図)であり、図3に示す形状の異なる複数のプラグの内、図3(a)のプラグを遮断器の凹部に挿入した例を示すものである。同様に、図4(a)、(b)は、図3(a)のプラグに変えて、図3(c)のプラグを遮断器の凹部に挿入した例、図5は、プラグを遮断器の凹部から抜いた場合を示すものである。
遮断器の電路11に長限時特性領域の過電流が流れると、バイメタル16が湾曲し、トリップバー7に設けられた傾斜作動面8に接触してトリップバー7を回動する。トリップバー7はトリップアーム9を介して開閉機構部3のラッチ4を引き外す。ここで、このバイメタル16と傾斜作動面8とのギャップ長を変更することによって、トリップ電流を設定している。すなわち、ギャップ長の設定は、トリップバー7に設けられた可変アーム10の位置を、プラグ12の第一の突起13と第二の突起14の間に規制し、傾斜作動面8のプラグ設定範囲aの範囲で、任意の位置を利用するように設定する。
なお、図3に示すように、プラグ12には、可変アーム10の位置を調整するため、突起13、14の幅を変えた(a)〜(c)などの複数のプラグが存在する。
また、トリップバー7は左右方向にスライド可能なように貫通ピン6を介して配置されており、ばね18によって軸方向(図の左方向)に加圧されている。
偏移せられ、その結果、バイメタル16と、傾斜作動面8とのギャップ長は、図2(b)のgap1から図4(a)のgap2に変更することができる。すなわち、回路遮断器の定格電流の設定を変更することができる。
図5は回路遮断器の凹部からプラグ12を抜いた状態を示すものである。
この実施の形態1においては、プラグ12を抜いた状態では、トリップバー7は可変アーム10の規制がなくなり、ばね18に押されて左方に移動する。また、傾斜作動面8には、
プラグ設定範囲外となる右端部bが設けられている。
したがって、プラグ12を抜いた場合、バイメタル16は、傾斜作動面8のプラグ設定範囲外となる右端部bでトリップバー7の傾斜作動面8と接触し、過電流による湾曲の無い状態でもバイメタル16とトリップバー7が接触し、トリップバー7は回動して遮断器はトリップに至る。
図6〜図8はこの発明の実施の形態2の回路遮断器を示すもので、図6は回路遮断器の凹部にプラグを挿入した図、図7はプラグの形状の一例を示す図、図8は回路遮断器の凹部からプラグを抜いた場合を示すものである。なお、図中、前記実施の形態1との同一符号は、同一または相当部分を示し、重複説明は省略する。
逆に、この状態でプラグ12を挿入すると、プラグ12の横斜面15とロッド21の斜面23が接触し、プラグ12を押し込むと、横斜面15をロッド21が滑りながら下方向に押し下げられ、トリップ状態から開放される。(図6参照)
図9〜図11はこの発明の実施の形態3の回路遮断器を示すもので、図9は回路遮断器の凹部にプラグを挿入した図、図10は、回路遮断器の操作ハンドルがオン位置の時にプラグを抜いた図、図11は、回路遮断器の操作ハンドルがオフ位置の時にプラグを抜いた図
である。なお、図中、前記実施の形態2との同一符号は、同一または相当部分を示し、重複説明は省略する。
この操作ハンドル2がオフ位置の状態でプラグ12を抜くと、実施の形態2で述べたように、ロッド21はばね19によって図の上方向に押されるが、ストッパー24とハンドル先端30によってロッド21の移動は阻止され、トリップ部22は引き外しトリップには至らない。(図11参照)
従って、操作ハンドル2がオフ位置の状態では、トリップ動作をせずにプラグ12の着脱入れ替えを行うことができる。
6 貫通ピン、7 トリップバー、8 傾斜作動面、9 トリップアーム、
10 可変アーム、11 電路、12 プラグ、13 第一の突起、14 第二の突起、15 横斜面、16 バイメタル、21 ロッド、22 トリップ部、23 斜面、
24 ストッパー、30 ハンドル先端。
Claims (5)
- 電路に流れる通電電流に基づく発熱量に応じて所定量変形するバイメタルを備えた過電流引き外し素子と、この過電流引き外し素子に沿うように配置され、上記バイメタルに対応して設けられた傾斜作動面を有するトリップバーと、上記バイメタルと上記傾斜作動面の係合による上記トリップバーの回動で、該回路遮断器に流れる上記通電電流を遮断させる開閉機構部とを備え、上記トリップバーは、このトリップバーの軸方向に偏移可能であると共に、該回路遮断器に設けられた凹部に挿入されるプラグによって位置決めがなされ、かつ、形状が異なる複数のプラグが具備され、該プラグを交換することによって、上記バイメタルと上記傾斜作動面との係合位置が、上記トリップバーの偏移に応じて可変できる機能を有した回路遮断器であって、
上記プラグを上記凹部に挿入しない状態では、上記回路遮断器が閉路されることを禁止する閉路禁止手段を備えたことを特徴とする回路遮断器。 - 上記閉路禁止手段は、上記プラグを凹部から抜いた場合、該回路遮断器がトリップ動作するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
- 上記閉路禁止手段は、上記プラグを凹部から抜いた場合に、上記傾斜作動面が上記バイメタルに当接する位置に上記トリップバーを偏移させ、上記回路遮断器がトリップ動作するように構成したことを特徴とする請求項2に記載の回路遮断器。
- 上記閉路禁止手段は、ばねによって加圧され、上記プラグを凹部から抜いた場合に偏移して、上記開閉機構部を動作させ、上記回路遮断器をトリップするロッドを備えたことを特徴とする請求項2に記載の回路遮断器。
- 上記ロッドの先端にストッパーを形成し、上記プラグを凹部から抜いた場合に、上記回路遮断器の操作ハンドルがオフ位置にある時は、上記ストッパーが上記ハンドル先端に当接して上記ロッドの移動を阻止し、回路遮断器の開状態を保持すると共に、上記操作ハンドルがオン位置にある時は、上記ロッドが偏移して上記開閉機構部を動作させるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の回路遮断器。
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