JP4889054B2 - ドセタキセル免疫測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、存在を決定しおよび/または化学療法中に急速に最適な薬物濃度を決定するために人間の生体液中のドセタキセル量を定量化する免疫学的分析の技術分野に関する。
癌は、身体の一部の細胞がコントロールできずに成長し始める場合に発展するという共通の特性をすべて共有する一群の悪性腫瘍について記述するために使用される用語である。ほとんどの癌は腫物として生ずるが、血液にも同様に現れ、それらが成長する他の組織を通して循環することもある。癌悪性腫瘍には、外科、化学療法、放射線治療、及びこれらの組み合わせが最も一般に扱われる。特定の癌を治療するために使用される治療のタイプは、癌悪性のタイプ、およびそれが診断された段階を含むいくつかの要因に依存する。
タキソテール(その化学名はドセタキセルである)は、乳癌、アンドロゲン非依存性前立腺癌及び非小細胞肺癌の治療に使用される一般的な細胞毒性薬である。ドセタキセル(さらに、それはタキソテールとして知られている)は次の一般式からなる。
Figure 0004889054
この化合物は、骨髄密度ロス、アレルギー反応、好中球減少、吐き気および嘔吐といった「衰弱させる副作用に関係している。身体中のドセタキセルのレベルのモニターおよび服用量の調整によって、これらの副作用を、患者において一層よくコントロールし制限することができる。
同時に、多くの場合ドセタキセルの服用量と、治療効果に影響する血清薬物濃度の結果との間に非常に可変関係がある。個人間でのドセタキセルの薬物動能学の可変性の程度は4倍にもなることがあり、次のものを含む多くの要因によって強い影響が生じる。
・器官機能
・遺伝子調節
・病状
・年齢
・薬物間相互作用
・薬物接摂取時間
・投薬の方法
・投薬に関するテクニック
この可変性の結果、異なる個人が同じ薬を等しい量で服用して、結果的に劇的に異なる臨床結果をもたらされることもある(非特許文献1参照)。同じドセタキセル投薬の有効性は、個々の薬物クリアランスおよび患者の中の最終の血清薬物濃度に基づいて著しく変わる。治療薬管理によって、臨床医は静脈注射用薬の投与で患者の個々の変化を洞察することができるだろう。治療薬管理によって、患者への投薬を個別的に取り扱うことができるかもしれない。また、望まない副作用なしで癌を有効に治療する見込みは、はるかに高いだろう。
さらに、ドセタキセルの治療薬管理は、実際に処方された投薬及び効果的効な血清濃度レベルの達成を備えた投薬化学療法を施す際にコンプライアンスを保証する優れたツールとして役立つだろう。血清濃度での可変性は生理学の要因によるだけでなく、投薬技術における変化からの結果にさらに起因することがあることが分かった。
Hon et. al. Clinical Chemistry 44,pp 388−400,1998
ドセタキセルの型通りの治療薬管理では、一般的な実験装置に適応可能な単純な自動テストに利用できることが要求されるだろう。最もこれらの基準に適合するテストは免疫測定方法である。有効な免疫測定方法であるために、薬の活性形態に反応する抗体が開発されなければならないだろう。現在、血漿または血液中のドセタキセルのレベルの決定に利用可能な免疫測定方法はない。
本発明によれば、ドセタキセルに結合するために、ドセタキセルに実質的に反応する新しい抗体クラスが生産される。
一般式
Figure 0004889054
の10−ヒドロキシドセタキセル誘導体、
一般式
Figure 0004889054
の7−ヒドロキシドセタキセル誘導体、
Figure 0004889054
の7,10−ジヒドロキシドセタキセル誘導体
(式中、Bは−CH−、
Figure 0004889054
又は
Figure 0004889054
であり、
Yは有機スぺーシング(spacing)基、Xは担体に結合可能な官能基であり、pは0から1の整数である)
またはそれの混合物からなるグループから選ばれた配位子を伴う免疫原担体の共役である免疫原の使用によって、ドセタキセルに反応する抗体を生成することがわかった。これらのドセタキセルで反応する抗体を準備することにより、ドセタキセルで治療されている患者の体液試料中のドセタキセルを特に検出しモニターすることができる免疫測定方法を生ずることを可能とする。さらに、前記免疫測定方法のための試薬およびキットが本発明内に含まれている。
本発明によれば、ドセタキセルに反応する新しいクラスの抗体か供給される。免疫原として一般式II−A、II−B又はII−Cのこれらドセタキセル誘導体又はその混合物の使用を通して、本発明の抗体のこれらの新しいクラスが供給されることがわかった。これらの抗体の使用を通して、血液、血漿または他の体液試料中のドセタキセルの検出及び/または定量のためのそのような免疫測定のための試薬およびキットを含む免疫測定が開発された。この免疫測定方法の使用によって、体液試料中、好ましくは血液又は血漿試料中のドセタキセルの存在及び量を検出及び/又は定量することができる。この方法で、ドセタキセルで治療されている患者を、前記モニタリングに従って調整された治療及び処置の間にモニターすることができる。本発明によって、化学療法薬としてドセタキセルで治療されている癌患者においてドセタキセルの治療の薬管理を達成する。好ましい抗体は、ドセタキセルと反応し、タキソールと実質的に交差反応しないものであり、薬学的に不活性なドセタキセル関連化合物は我々に10−O−デアセチルバッカチンIIIを与えた。
本発明の測定方法において使用される試薬は、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物又はその混合物を伴う、好ましくはポリアミン官能基を含む担体の共役である。これらの共役は、本発明の抗体との結合のための試料中にあるドセタキセルと結合する競合的結合パートナーである。したがって、抗体に結合する共役試薬の量は試料中のドセタキセルの量に反比例するだろう。本発明によれば、測定方法は、抗体に結合又は未結合の前記共役の検出及びその量の測定に対してどんな従来の測定手段も利用する。前記手段の使用を通じて、結合又は未結合共役の量を測定することができる。一般に、試料中のドセタキセルの量は、試料中のドセタキセルによって生成された結合又は未結合共役の測定量と、既知量(既知量は、テストされる試料に予想される範囲内にある)のドセタキセルを含んでいる標準または較正曲線の試料から測定された結合又は未結合共役の値とを、相互に関連付けることにより決定される。較正曲線を作るためのこれらの研究は試料に使用されるのと同じ免疫測定方法手順を使用して決定される。免疫原と同様に共役も、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物又はそれの混合物から生成される。共役又は免疫原では、担体及びポリアミンポリマーは、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物の配位子部分に連結する。配位子部分は一般式。
Figure 0004889054
(式中、Y,B及びpは上述のとおりであり、X´は−CH−又は官能結鎖基である)、
一般式
Figure 0004889054
の化合物、及び一般式
Figure 0004889054
の化合物を有している。
これらの配位子部分は、共役または免疫原の担体上の1つ以上の活性部位に連結されていてもよい。一般に、これらの担体は、ポリマー、最も好ましくは反応性に富むアミノ基を有するポリアミンポリマーを有している。共役を形成する際、Xにはアミノ基に反応することができる官能基が好適である。一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物を、免疫原を作るために使用する場合、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物中のXにはポリアミンポリマーに結合又は連結可能な任意の官能基が好適である。
(定義)
この記述の全体にわたって、次の定義の意に解釈される。
「アルキレン」という用語は、1〜10の炭素原子を含む二価の飽和直鎖又は分岐鎖炭化水素置換基を示す。
「免疫原」、「免疫原の」という用語は、有機体中の免疫反応を誘発する、作り出す、又は生じさせることが可能な物質を指す。
「共役」という用語は、2つの部分をともに結合することから形成された物質を指す。本発明に従う代表的な共役は、一般式II−A、II−B、II―Cの化合物のような小さな分子と、担体(好ましくはポリアミンポリマーを含む担体、特にタンパク質)のような大きな分子とがともに結合することによって作られたものを含む。共役では、小さな分子は大きな分子の1つ以上の活性部位と結合又は連結されていてもよい。共役という用語は免疫原という用語を含む。試薬として使用される共役では、担体は任意の担体になりえる。また、Xは担体に連結することができるどんな官能基にもなりえる。免疫原では、担体はポリアミンポリマーであり、Xはポリアミンポリマーに連結可能な任意の官能基である。
「ハプテン」は部分的または不完全な抗原である。それらは、抗体形成を刺激することができないが、抗体と反応する、タンパク質なしの物質(ほとんど低い分子量物質)である。後者は、高い分子量の免疫原担体にハプテンが結合し、その後この結合物、例えば免疫原、を人間または動物の被験者に注射することによって形成される。本発明のハプテンは、ドセタキセルである。
ここで使用されるように、「スぺーシング基」あるいは「スペーサ」は、CHあるいは官能結鎖基により、ハプテン、担体、免疫原、標識あるいはトレーサのような2つ以上の下部構造を接続する化学構造の一部を指す。これらのスペーサ基は、本出願で後述で列挙する。スぺーシング基の原子及びスぺーシング基内の鎖の原子は、化学結合によってそれら自身接続される。好ましいスペーサは、直鎖か分岐鎖か、飽和か不飽和の炭素鎖である。これらの炭素鎖は、さらに鎖内で、あるいは鎖の末端で、1つ以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。「ヘテロ原子」は、酸素、窒素および硫黄からなる基から選ばれる、炭素以外の原子を意味する。スぺーシング基は、さらに鎖の一部として又は鎖内の原子のうちの1つと置換して、環式又は芳香族基を含んでいてもよい。
スぺーシング基中の原子の数は水素以外の原子を数えることにより決定される。スぺーシング基内の鎖中の原子の数は、接続している下部構造間の最短のルートに沿った水素以外の原子の数を数えることにより決定される。官能結鎖基は、ハプテンと標識又は担体又はポリアミンポリマーとの共役を合成するためのハプテン又はスぺーシング基を活性化する、例えば、利用可能な官能部をオンする、ために使用されてもよい。
ここで使用される「免疫原担体」という用語は、免疫原物質(一般にタンパク質)であり、それはハプテン、本ケースでは前述されたドセタキセルあるいはドセタキセル誘導体、と結合することができ、それによってこれらのハプテン誘導体が免疫反応を引き起こすことができるようにし、これらのハプテンと特異的に結合する抗体の生成を誘発する。免疫原担体及び結鎖基は、本明細書で後述して列挙されるだろう。免疫原の担体物質は、宿主から異物として認識され、それによって免疫原反応を誘発する、タンパク質、糖タンパク質、複合ポリアミノ−多糖類、粒子、及び核酸が含まれる。ポリアミノ−多糖類は、この生成で知られている従来の手段を使用して、多糖から生成されてもよい。
さらに様々なタンパク質タイプが、ポリ(アミノ酸)免疫原担体として使用されてもよい。これらのタイプは、アルブミン、血清蛋白質、リポタンパク質などを含んでいる。実例となるタンパク質はウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘモシニアン(KLH)、卵オボアルブミン、牛のチログロブリン(BTG)などを含んでいる。あるいは、合成ポリ(アミノ酸)を利用してもよい。
免疫原担体はさらにポリアミノ多糖類を含んでもよい。それは、単糖の繰り返しの縮合によって作られた高分子量ポリマーである。多糖類の例は、デンプン、グリコーゲン、セルロース、アラビアゴムのような炭水化物ガム、寒天などである。多糖類はさらにポリアミノ酸残基および/または脂肪酸残基を含んでいる。
免疫原の担体は、さらに単独または上述のポリ(アミノ酸)又は多糖類の内の1つに共役するポリ(核酸)であってもよい。
免疫原担体はさらに固形粒子を含んでいてもよい。粒子は、大体少なくとも約0.02ミクロン(μm)で約100μm以下であり、そして通常およそ0.05〜10μmの直径である。粒子は有機又は無機であってもよく、膨張可能又は膨張不可能であってもよく、多孔性又は非多孔性であってもよく、最適にはおおよそ水の密度である通常約0.7〜1.5g/mLであり、透明な、又は部分的に透明な、又は不透明な物質から構成されている。粒子は、赤血球、白血球、リンパ細胞、ハイブリドーマ、連鎖球菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌およびウィルスのような例に制限されない細胞及び微生物のような生体物質であってもよい。粒子は、更に有機および無機ポリマー、リポソーム、ラテックス、リン脂質小胞あるいはリポタンパク質で構成されていてもよい。
「ポリ(アミノ酸)」あるいは「ポリペプチド」は、アミノ酸から形成されたポリアミドである。ポリ(アミノ酸)は、約2,000分子量から、分子量の上限はなく、通常10,000,000未満、通常多くても約600,000ダルトンの範囲にある。免疫原担体あるいは酵素が含まれているかどうかに依存して、通常範囲が異なるだろう。
「ペプチド」は、アミド(ペプチド)結合による2つ以上のアミノ酸の連結によって形成された化合物であり、通常α―アミノ酸のポリマーであり、各アミノ酸残基(NH末端を除く)のα―アミノ基が線鎖中の隣の残基のα―カルボキシ基に連結している。ここでは、ペプチド、ポリペプチドおよびポリ(アミノ酸)という用語を、サイズに関する制限なく、この種の化合物を現すために同じ意味で使用する。この種の最大の部分はタンパク質と言う。
「標識」、「検出分子」あるいは「トレーサ」は、検出信号を作る、あるいは作ることを引き起こすことができるあらゆる分子である。標識は、分析物、免疫源、抗体、又は、配位子(特にハプテン)のような受容体に結合し得る受容体や分子のような他の分子に、共役することができる。標識の制限されない例は、放射性同位体および酵素、酵素破片、酵素基質、酵素阻害物、補酵素、触媒、蛍光物質、染料、化学ルミネセンス、ルミネセンス、又は感光剤を含み、磁性がない又は磁性のある粒子、固形支持体、リポソーム、配位子あるいは受容体を含む。
用語「抗体」は、抗原の結合パートナーである特異タンパク質を指し、他の物質を除外して抗原に対して特異結合親和力を持つ物質又は物質のグループである。一般的な用語の抗体は、ポリクロナール抗体、モノクロナール抗体および抗体断片を包含する。
用語「誘導体」は、1つ以上の化学反応によって母化合物から作られた化合物か分子を指す。
用語「担体」は、上述したような免疫原ポリマーのような固形粒子及び/又は重合体ポリマーを指す。担体が固形粒子である場合、固形粒子は、好ましくは一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物中の末端官能基Xに結合するための1つ以上の反応部位を提供するためのポリアミンポリマーである重合体物質に結合される、覆われる、あるいは付着されていてもよい。
用語「試薬キット」又は「テストキット」は、測定を行うのに使われる用具一式を指す。試薬は、それらの交差反応性および安定性、液中かあるいは凍結乾燥状態下であるかによって、同じ又は個別の容器の中に化合物がパッケージされた状態で提供することができる。キット中に供給される試薬の量および割合は、個々の用途に最適の結果がでるように選択することができる。本発明の特徴を具体化する試薬キットは、ドセタキセルに特異な抗体を含んでいる。キットは、さらに分析物の配位子及び較正制御物質を含んでいてもよい。試薬は液体の形態で残ってもよいし、凍結乾燥されていてもよい。
「較正制御物質」という表現は、測定される薬の既知量を含んでいる任意の標準あるいは参照物質を指す。薬の濃縮は、標準に対して得られた結果と未知の資料に対して得られた結果との比較により計算される。これは、較正曲線を描くことにより一般に行われる。
用語「生体試料」は、生き物あるいは以前は生きているものからの物質の任意の量を含むが、これに限定されるものではない。そのような生き物は、人間、マウス、猿、ラット、ウサギ、馬、及び他の動物を含むが、これらに限定されるものではない。そのような物質は、血液、血清、血漿、尿、細胞、臓器、組織、骨、骨髄、リンパ液、リンパ節、滑膜組織、軟骨細胞、骨膜マクロファージ、内皮細胞、及び皮膚を含むが、これらに限定されるものではない。
(試薬と免疫原)
免疫測定方法を構築する際、ドセタキセルの共役は、抗体上の結合部位に対して試料中のドセタキセルと競合するために構築される。本発明の免疫測定方法では、試薬は、担体と、a)一般式II−Aの化合物の10位置換ドセタキセル誘導体、b)一般式II−Bの7−ドセタキセル誘導体、及びc)一般式II−Cのドセタキセルの7,10位二置換誘導体又はそれの混合物との共役である。一般式III−A、III−B及びIII−Cの化合物では、リンカースぺーサは、この分子の‘−B−(Y)−X´−’の部分を構成する。リンカーX´及びスぺーサ‘−B−(Y)p−’は、共役及び免疫原の従来の生成方法で生成される。免疫測定方法のために共役と免疫原を生成するために利用される、従来のスペーサー結鎖基(spacer-linking group)のうちのどれでも、一般式III-A,III−B及びIII−Cの化合物において使用することができる。そのような従来のリンカーおよびスペーサは米国特許5,501,987及び米国特許5,101,015に開示されている。
好ましいスペーサ基中に、前述したスペーサ基が含まれている。特に好ましいスぺーシング基は、1から10の炭素原子を含むアルキレンのような基、
Figure 0004889054
Figure 0004889054
Figure 0004889054
又は
Figure 0004889054
である。式中、n及びoは0から6の整数であり、mは特に好ましいスぺーシング基であるアルキレンを伴う1から6の整数である。
一般式III−A、III−B及びIII−Cの化合物では、X´は−CH−又は、担体、好ましくは重合体の担体上のアミン基に、スぺーサを連結する官能基である。基X´は、担体、好ましくは担体中に存在する又は免疫原として使用されるポリアミンポリマーにおけるアミノ基に、結合可能な一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物における末端官能基Xの結果である。担体、好ましくはアミンに反応可能な担体に、結合可能な末端官能基は、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物中の官能基Xとして利用することができる。これらの末端官能基は、好ましくはXが、
Figure 0004889054
Figure 0004889054

又は
Figure 0004889054
であるものを含む。式中、Rは水素又はそれに結びつく酸素原子と一緒に得られる反応性エステルであり、Rは酸素又は硫黄である。ラジカル−N=C=Rはイソシアン酸塩またはイソチオシアン酸塩になりえる。ORによって形成された反応性エステルは、N-ヒドロキシスクシンアミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びp−ニトロフェニルエステルのようなイミドエステルを含む。しかしながら、アミン基と反応することができるどんな反応性エステルも使用することができる。カルボキシル基及び反応性エステルは、従来の手段によって担体又は免疫原のポリマーに結合する。タンパク質のようなポリアミンポリマー上のアミン基は、本発明のポリマー、免疫原または担体及び/又は共役にスペーサを接続するアミド基を生成する。他方、担体を、アミノ基が配位子部分に連結させるポリアミンポリマーで覆うことができる。
本発明の免疫原および共役では、カルボキシル基を含んでいるドセタキセルハプテンと、担体又は免疫原上のポリアミンポリマー上のアミノ基との間の化学結合は、当業者に既知の様々な方法を使用して確立することができる。アミド結合を形成することはたびたび望ましい。アミド結合は、カルボキシ基と脱離基試薬(例えばN-ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、p−ニトロフェノールなど)とを反応させることにより、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物中のドセタキセルハプテンのカルボン酸半分を最初に活性化することにより形成される。ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミドなどのような活性化試薬を使用することができる。その後、タンパク質担体を含む緩衝液と、一般式II-A、II−B及びII−Cのドセタキセルハプテン中のカルボキシル基の活性化形態を反応させる。
一般式II-A、II−B及びII−Cのドセタキセル誘導体が、カルボキシル基と同様に第1又は第2アミノ基を含む場合は、共役がそれら自身で反応するのを防ぐために、活性化及びカップリング反応中にアミン保護基を使用することが必要である。典型的には、共役上のアミンは、対応するN-トリフルオロアセトアミド、N−第三ブチルオキシカルボニルウレタン(N−t−BOCウレタン)、N−カルボベンジルオキシウレタンまたは同様の構造を形成することによって保護される。上述されるように、一旦、免疫原のポリマー又は担体へのカップリング反応が行われたならば、アミン保護基は、免疫原か共役の構造を他の状態に変えない試薬を使用して除去することができる。そのような試薬および方法は、当業者に知られており、弱い又は強い水又は無水の酸、弱い又は強い水又は無水の塩基、水素化ホウ素ナトリウムやシアノ水素化ホウ素ナトリウムのような水素化物を含む試薬及び接触的水素添加を含んでいる。ハプテン及び担体を共役させる様々な方法も、米国特許3,996,344及び米国特許4,016,146に開示され、ここでは参照によって組込まれる。
他方、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物においてXが末端イソシアン酸塩又はイソチオシアン酸塩である場合、ポリアミンポリマーの自由なアミンと反応させられた時、これらのラジカルは、一般式III−A、III−B及びIII−Cの化合物の担体又は免疫原ポリペプチドを含むポリアミンのアミノ基に機能的に結合する配位子部分においてX´が
Figure 0004889054
である共役または免疫原を生成する。
一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物においてXがアルデヒド基である場合、これらの化合物は還元アミノ化によってアミン連結を通してポリアミンポリペプチドや担体のアミン基に結合してもよい。還元アミノ化によってのようなアミンを伴うアルデヒドを縮合する従来の方法をこの連結形成に用いることができる。この場合、一般式III−A、III−B及びIII−Cの化合物の配位子部分中のX´は、−CH−である。
一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物の7−及び−10−モノ誘導体及びドセタキセルの7,10−二置換誘導体の生成において、ドセタキセルの2´−ヒドロキシ基が最初に保護される。この2´-ヒドロキシ基は、ドセタキセル環構造の13位から伸びる側鎖上にある。これはドセタキセル中のヒドロキシ基の中で最も反応性に富むものである。反応に自由な7位及び10位にヒドロキシ基を置いている間、エステル化によってのようなヒドロキシ基を保護する従来方法を、2´位にあるこのヒドロキシ基を保護するために利用することができる。従来のヒドロキシ基の保護基はこの目的を行うために利用することができる。好ましいヒドロキシ基の保護基は、当業者によって周知の従来の手段によって、一般式Iの化合物をアリルクロロギ酸塩と反応させることにより形成されるアリルクロロギ酸塩エステルである。これは、工程中、後の段階で容易に除去することができる、容易に生成される保護基である。
2´ヒドロキシ基を保護した後、一般式Iのこの保護されたドセタキセルは、一般式Iの2´保護ドセタキセルと反応させるために利用される試薬のモル量によって、一般式II−Aの10−ドセタキセル誘導体、一般式II−Bの7−ドセタキセル誘導体又は一般式II−Cの7,10−ドセタキセル誘導体に転化することができる。一般に、試薬のモル過剰が一般式Iの2´保護ドセタキセルに反応する場合、7,10−O二置換誘導体と同様に、生じる最終生産物は、7−Oと10−O置換誘導体との混合物になるだろう。これらの誘導体はシリカゲルカラム、およびジクロロメタンと酢酸エチルを含むグラディエント(通常はスタート時が100%ジクロロメタンで徐々に酢酸エチルをカラムに加えていく)を使用して、分離することができる。個々の成分は集めることができ、それらの構造はNMRによって確認される。
この反応を行なう際に、2´ヒドロキシ基保護ドセタキセル中の7ヒドロキシ基は、一般式V−Aの化合物のような試薬と最初に反応するだろう。したがって、1モルあたり約0.9〜1.5モルというように一般式Iの化合物と反応する一般式V−A又はVIの化合物のような試薬の比率を制限することによって、最終生成物は、実質的に一般式II−Bの化合物からなるだろう。一般式Iの2´保護ヒドロキシドセタキセルと反応する試薬のモル比率を増加させることは、生成物中の一般式II−A及びII−Cの化合物を更に生成するだろう。これらの誘導体は上述されるような生成物から分離することができる。
一般式II−Cの7,10位二置換誘導体と同様に、一般式II−A及びII−B(式中Bは−CH2-)の10位及び7位置換誘導体は、7及び10−ヒドロキシ基が次の一般式のハロゲン化物と反応することによって生成される。
halo−CH−(Y)−X V−A
式中、p、Y及びXは上述のとおりである。
これら誘導体を生成する際、エーテルを形成するためにアルコールを反応させるどんな従来の手段も、ドセタキセル上での7−ヒドロキシ基の位置を伴う一般式V−Aの化合物の縮合に利用することができる。一般式V−Aの化合物でのハロゲン化物の使用は、アルコールで縮合することによってエーテルを形成するための効率的な手段となる。他方では、一般式V−Aの化合物が官能基(それらはこれらの誘導体を形成するためにこの反応の邪魔をしてもよい)を含んでいる場合、これらの官能基は、上記されるようなこの反応の後に除去することができる適切な保護基によって保護することができる。
2´保護ドセタキセル上の1つ以上の自由なヒドロキシ基をクロロギ酸塩基
Figure 0004889054
に最初に添加した後に、
Bが
Figure 0004889054
である一般式II−A、II−B又はII−Cの上記の誘導体は、1つ以上の2´保護ドセタキセルでの自由なヒドロキシ基と、一般式
NH−CH−(Y)p−X VI
(式中、X、Y及びpは上述のとおりである)
のアミノ化合物とを反応させることにより生成される。
ヒドロキシ基をクロロギ酸塩基に転化するどんな従来の手段も使用することができる。クロロギ酸塩の調合の後、クロロギ酸塩のハロ基は一般式VIの化合物のアミン基で縮合される。この反応に先立って、上述されるように従来の保護基で、ドセタキセルおよび/又は一般式VIの化合物上の反応基は保護される。これらの保護基は、前述されたような従来の手段によってこのハロゲン化物縮合の後に除去することができる。
一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物は、これらの化合物と担体、好ましくはポリアミンポリペプチド又はポリアミンポリペプチドで覆われた担体、を反応することによって、本発明の免疫原及び/または共役試薬に転化することができる。同じポリペプチドは、担体として、及び、ポリアミンまたはポリペプチドを免疫学的に活性にする本発明の免疫原中の免疫原ポリマーとして、利用することができる。しかしながら、免疫測定法において試薬として使用される共役を形成するために、これらのポリマーは、免疫原用に求められるような免疫反応を生じる必要はない。本発明に従って、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物中のXによって表わされるさまざまな官能基は、担体に官能基をつける従来の方法によって、担体に共役することができる。好ましい実施形態よれば、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物において、Xはカルボン酸基である。
(抗体)
本発明は、さらに前述の免疫原の利用により生成されたドセタキセルに対するモノクロナール抗体を含む新規の抗体に関する。本発明によれば、本発明に従って生成されたこれらの抗体は、ドセタキセルに反応的で、ドセタキセル免疫測定法を邪魔するドセタキセル誘導体の代謝物質と反応しないことが分かった。さらに、本発明の抗体は、実質的にタキソールに反応しない。タキソールは、その化学名はパクリタクセルであり、ドセタキセル又はタキソール環構造を含む10−O−デアセチルバッカチンIIIのような化合物のようなドセタキセルである。化合物10−O−デアセチルバッカチンIIIは一般式
Figure 0004889054
を有する。
本発明は、新規な抗体及びドセタキセルに対するモノクロナール抗体に関する。発明の抗血清は、本発明の免疫原を宿主動物に免疫することにより好都合に生成することができる。適切な宿主動物は、例えばネズミ、ラット、ウサギ、モルモットおよびその他同種のもののようなげっ歯動物、またはヤギ、羊、馬およびその他同種のもののような高等哺乳動物を含んでいる。初回量、出血および追加免疫注射は、動物中の免疫反応を誘発するために認められた試験計画書(protocols)に従って与えることができる。周期的な出血を通して、免疫されたネズミの血液試料は、従来の免疫測定法を利用することを邪魔するドセタキセルに対する免疫反応を起こすことが認められた。これらの方法は、好ましい活性を有する抗血清を生成している宿主および抗体に対して選別するための便利な方法を提供する。抗体はまたタキソールに対して選別され、タキソールに実質的な結合を示さなかった抗体が生成された。
モノクロナール抗体は、細胞融合に先立って3日のスタートを切る連続3日に腹腔内投与(i.p.)又は静脈内投与(i.v.)で追加免疫原をマウスに注射するスケジュールに従って、Balb/cマウスを免疫することにより好都合に生成される。抗体技術において周知の他の試験計画書をもちろん同様に利用してもよい。ここに詳述された完全な免疫処置試験計画書は、ドセタキセルの抗体用の血清抗体反応に最適な試験計画書を提供した。
脾臓、末梢血、リンパ節または宿主の他の組織から得られたBリンパ球は、細胞を生成するモノクロナール抗体として使用されてもよい。最も好まれるものは、脾臓から得られるBリンパ球である。発明の望むモノクロナール抗体を生成することができるハイブリドーマは、そのようなBリンパ球と無限増殖できる細胞系(それはハイブリッド細胞上の長期的な組織培養安定性を与える細胞系である)を融合させることにより得られる。発明の好ましい実施形態では、無限増殖できる細胞は、骨髄腫細胞のようなリンパ芽球状細胞あるいはプラズマ細胞腫細胞でもよい。ドセタキセルモノクロナール抗体を生成するマウスのハイブリドーマは、前述の免疫原共役で免疫されたマウスから、マウス骨髄腫細胞および脾臓細胞の融合によって生成される。キメラ的及びヒトモノクロナール抗体は、ハイブリドーマ細胞から遺伝子を発現させる抗体をクローン化し、ヒトの定常部領域にマウス可変領域の続きを結合するか、あるいは、ドナーマウスかラットの免疫グロブリンから相補性決定領域(CDRの)とヒトのフレームワーク領域を組み合わせる現在当業者によって知られている組み換えDNA方法を使用することによって生成することができる。親和力が高められた抗体を提供するマウスのモノクロナール抗体をヒトに適用するための改良方法は、国際特許出願WO92/11018に述べられる。
一次抗体構造の一部だけを含むポリペプチド断片を生成してもよく、その断片は1つ以上の免疫グロブリン活性を有している。これらのポリペプチド断片は、当業者によって知られている方法によって手をつけていない抗体のタンパク質分解開裂によって、又は、Fab断片又は(Fab´)断片を生成するために部位特異的突然変異誘発を用いる抗体遺伝子を含んでいる発現ベクターに望ましい位置に終止コドンを挿入することによって、生成してもよい。単鎖抗体は、DNAリンカーにVLとVHの部位を結合することによって生成してもよい(ヒューストンら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,85:5879−5883(1988)及びバードら、Science, 242:423−426(1988)参照)。
本発明の抗体はドセタキセルに反応的である。さらに、好ましい抗体はタキソールまたは10−O−デアセチルバッカチンIIIに実質的に交差反応性を持たない。実質的な交差反応性によって、本発明の抗体はタキソールまたは20%以下の10−O−デアセチルバッカチンIIIを伴うドセタキセルに関する交差反応性を持つことを意味している。
(免疫測定法)
本発明によれば、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物又はそれの混合物の免疫原から生じた共役および抗体は、患者試料中のドセタキセルの測定試薬として利用することができる。この測定は免疫測定法によって行なわれる。一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物から形成された試薬共役は、本発明に従って生じた抗体中の結合部位に向けて試料中のドセタキセルと競合するどんな免疫測定法も、患者試料中のドセタキセルの存在を決定するために使用することができる。ドセタキセルを含んでいるという疑いをかけられた試料中のドセタキセルの測定を行うための方法は、(a)水性媒質試料、(b)本発明に従って生成されたドセタキセルの抗体、(c)一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物又はそれの混合物から形成された共役を、混合することを含む。試料中のドセタキセル量は、試料と抗体との混合物に既知量で加えられた共役の特異抗体への結合の阻害を測定することにより決定することができる。未知の試料による既知量の共役のそのような結合の阻害の結果は、ドセタキセルの既知の標準溶液を使用して同じ測定で得られた結果と比較される。未知の試料中のドセタキセルの量を測定する際、試料、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物から形成された共役、および抗体は、任意の順に加えられてもよい。
抗体に結合した一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物から形成された共役量を測定するために、様々な手段を使用することができる。1つの方法は、抗体への共役の結合が蛍光団共役の回転率の減少を引き起こす点である。液体混合物中の蛍光団共役の回転率の減少量は、米国特許4,269,511及び米国特許4,420,568に開示されているような蛍光性の極性化技術によって検出することができる。
他方で、粒子が一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物から形成されたドセタキセル共役と反応する時、これらの微粒子が集合体を形成するように、抗体は微粒子に覆われているか吸収されていてもよい。しかしながら、微粒子に覆われた或いは吸収された抗体が試料中のドセタキセルと反応するとき、これらの微粒子に結合する試料からのドセタキセルは、抗体微粒子の集合を生じさせない。集合または凝集の量は、吸光度による混合測定で測定することができる。
他方、これらの測定は、マイクロタイタープレートのような固形支持体あるいは固形微粒子を含む他の従来の固形支持体に、抗体あるいはドセタキセル共役のいずれかを付着することにより実行することができる。そのような固形微粒子に抗体とタンパク質を付着することは当業者によって知られている。どんな従来方法もそのような付着を行うために使用することができる。多くの場合では、測定を促進するために、放射性標識や酵素標識のような標識を、抗体と結合または結合していない一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物から形成された共役量の検出を助けるものとして、抗体、共役あるいは固形微粒子に配置してもよい。他の適切な標識としては、発色団、蛍光団などがある。
便宜の問題として、本発明の測定コンポーネントは、ドセタキセルを測定するのに使用される所定量の新しい試薬を備えた化合物がパッケージされた状態でキットとして提供することができる。これらの試薬は、本発明の抗体を含んでいることに加え、一般式II−A、II−B及びII−Cの化合物又はその混合物から生成された共役も含んでいる。行われる免疫測定法において、もし一般式II−Bの化合物から形成された共役が利用されるならば、一般式II−Bの化合物から形成された免疫原によって生じた抗体であることが通常好ましい。同様の方法で、もし一般式II−B又はII−Cの化合物から形成された共役が利用されるならば、同じ化合物から形成された免疫原によって生じる抗体が共役に使用される。しかし、これは、事例にならないことを要し、行われる測定法での抗体及び共役は、これらの共役及び免疫原の任意の1つから得ることができる。本発明による免疫測定法を実行する場合、行われる免疫測定法で使用される抗体を形成する試薬及び免疫原中のラジカルp、X、Y及びBは、これらのラジカルそれぞれを規定する基の範囲内で同じ又は異なる置換基であってもよい。したがって、ラジカルp、X、Y及びBの定義が試薬および免疫原に対して同じである間、行われる測定方法で、これらのラジカルが免疫原及び共役試薬に対して表わす特別な置換基は異なるかもしれない。
これらの必要な試薬に加えて、補助試薬のような添加物には、例えば安定剤、緩衝材などが含まれていてもよい。様々な試薬の相対量は、実質的に測定の感度を最適化するような試薬の溶液濃度を提供するために、広く変わってもよい。試薬は、溶液又は乾燥パウダー(通常は凍結乾燥されたもの)として供給され、溶解して測定を行うのに適した濃度の試薬溶液を提供する補形薬を含んでいる。
(例)
例において、次の略語は、下記に指し示すように使用される。
EA エチルアルコール
MeOH メタノール
EtOAc 酢酸エチル
DCM ジクロロメタン
DMAP ジメチルアミノピリジン
EtN トリエチルアミン
NHS N−ヒドロキシ−スクシンイミド
EDC 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
TLC 薄層クロマトグラフィー
KLH キーホールリンペットヘモシアニン
ANS 8−アニリノ-1-ナフタリンスルホン酸
i.p. 腹腔内の
HRP 西洋わさびペルオキシダーゼ
TMB 3,3´,5,5´―テトラメチルベンチジン
TRIS トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩
BSA ウシ血清アルブミン
BTG ウシチログロブリン
PBS リン酸塩緩衝生理的食塩水
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸
di 脱イオン水
例において、図式1及び図式2は、例の番号に従って生成され言及された特異化合物を下記に示す。図式は以下の通りである。
Figure 0004889054
Figure 0004889054
(例)
(例1)
C7,C10ドセタキセルジアシッド誘導体[4]の生成 図式1
ドセタキセル[1](500mg)を、アルゴンを連続的に流した状態で、新しく蒸留して得たジクロロメタン20mlが入った三つ口フラスコに加えた。温度を−15℃に保ち、その時にジイソプロピルエチアミン(2当量)及びアリルクロロギ酸塩(1.1当量)を加えた。反応混合物温度を室温にし、5時間攪拌した。ジクロロメタン20mlを加え、混合物を0.1Nの塩酸(60ml)で洗浄し、NaSOで乾燥し、ロータリーエバポレータで濃縮した。そのままの物質を、EtOAc/DCMのグラディエント(30%EtOAc:71%DCM)のシリカゲルカラムで精製し、オフホワイト固形物の[2](468mg、84.78%)を得た。
窒素下、DCM(50ml)中にアロック保護ドセタキセル、[2](511mg、0.57mmol)及びDMAP(0.22mmol)が溶解した溶液に、グルタル酸無水物(2当量)の添加に続いてEtN(0.22mmol)を加えた。得られた混合物を室温で夜通し攪拌した。DCMを真空下で除去し、そのままの物質をEtOAc/DCMのグラディエント(40%EtOAc:60%DCM)のシリカゲルカラムで精製し、オフホワイト固形物の[3](194mg、30.23%)を得た。
誘導体[3](0.173mmol)をアルゴン下で6mlのジクロロメタンに溶解し、その後PhSiH(1.04mmol)をPd(PPh(0.008mmol)と共に加えた。4時間後、1.5mlのMeOHを加え、混合物を10分間更に攪拌した。反応混合物を蒸留して乾燥し、保護基が脱離されたドセタキセル誘導体[4]を得た。
誘導体[4]をシリカゲルカラム(溶媒系として60%EtOAc:40%DCM)で精製し、7−モノドセタキセル誘導体及び10−モノドセタキセル誘導体のような他の誘導体の存在からこの誘導体を分離した。誘導体[4]は、オフホワイト粘性ゴム(145.1mg、80.86%)として、出発物質から24.25%で分離され、その構造はNMRによって確認された。
(例2)
化合物[4]からの活性化C7,C10ドセタキセルジアシッド誘導体の生成
ジグルタル酸誘導体[4](125.1mg、0.121mmol)を無水のDMSO10ml中に溶解した。窒素下攪拌しながら、EDC(102.4mg、0.534mmol、4.4当量)の後に続いてN-ヒドロキシスルホスクシンイミドナトリウム塩(114.7g、0.528mmol、4.4当量)を加えた。追加EDCを加えた時(96mg、0.501mmol、4.15当量)、反応を室温で夜通し起こした。室温で継続的に起こされた7時間の反応後、反応はTLCによって完了した。TLC条件は、酢酸2滴を伴う酢酸エチル:ジクロロメタン(3:2)だった。
(例3)
活性化C7,C10ドセタキセルジアシッド誘導体を伴うドセタキセル−BSA共役(1:1比率)の生成
氷上で攪拌しながら50mMリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)中にBSA(50mg/mL)を溶解した20ml溶液に、例2で生成された活性化N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステルドセタキセル誘導体1.34mL(0.016mmol)を滴下して加えた。BSAに対するジアシッド共役を生成するため、室温で反応混合物を夜通し攪拌した。その後この共役は、以前に記載した手順(Wu et. al., Bioconj. Chem., 8:pp385-390, 1997, Li et al., Bioconj. Chem., 8:pp896-905, 1997, Salamone et al., J. Forensic Sci. pp821-826, 1998)に従って透析によって精製され、特色づけられた。
(例4)
BTGを伴うC7,C10ドセタキセルジアシッド誘導体免疫原の生成
氷上で攪拌しながらリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)中にBTG(32.9mg/mL)を溶解した6.1ml溶液に、例2で生成された活性化N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステルドセタキセル誘導体5.1mL(0.0617mmol)を滴下して加えた。BTGに対するジアシッド共役を生成するため、室温で反応混合物を夜通し攪拌した。その後免疫原共役は、以前に記載した手順(Wu et. al., Bioconj. Chem., 8:pp385-390, 1997, Li et al., Bioconj. Chem., 8:pp896-905, 1997, Salamone et al., J. Forensic Sci. pp821-826, 1998)に従って透析によって精製され、特色づけられた。
(例5)
KLHを伴うC7,C10ドセタキセルジアシッド誘導体免疫原の生成
氷上で攪拌しながらリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)中にKLH(8.9mg/mL)を溶解した5.4ml溶液に、例2で生成された活性化N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステルドセタキセル誘導体5.1mL(0.0145mmol)を滴下して加えた。KLHに対するジアシッド共役を生成するため、室温で反応混合物を夜通し攪拌した。その後免疫原共役は、以前に記載した手順(Wu et. al., Bioconj. Chem., 8:pp385-390, 1997, Li et al., Bioconj. Chem., 8:pp896-905, 1997, Salamone et al., J. Forensic Sci. pp821-826, 1998)に従って透析によって精製され、特色づけられた。
(例6)
C7置換ドセタキセル酸誘導体[6]の生成 図式2
窒素下、DCM(6ml)中にアロック保護ドセタキセル、[2](201mg、0.23mmol)及びDMAP(110mg、0.9mmol)を溶解した溶液に、p−ニトロフェニルクロロギ酸塩(54.6mg、0.27mmol)に続いてEtN(0.9mmol、0.13mL)を加えた。反応混合物を室温で3.5時間攪拌し、その後DCM(2mL)中に6−アミノ−ヘキサン酸アリルエステル(52.6mg、0.29mmol)を溶解した溶液を加えた。得られる混合物を室温で夜通し攪拌した。DCMを真空下で除去し、そのままの物質をEtOAc/ヘキサンのグラディエント(Rf=0.39、50%EtOAc/ヘキサン)のシリカゲルカラムで精製し、オフホワイト粘性ゴムとして[5](81.4mg、35%)を得た。
窒素下、DCM(6mL)に[5](100mg、0.094mmol)及びPd(PPh(15.3mg,0.013mmol)を溶解した溶液に、DCM(1mL)にPhSiH(40.8mg、0.38mmol)を溶解した溶液を加えた。得られる混合物を室温で夜通し攪拌した。DCMを除去し、そのままの物質をMeOH/DCMのグラディエント(Rf=0.2、10%MeOH/DCM)のシリカゲルカラムで精製し、黄褐色粘性ゴムとして[6](39.6mg、41%)を得、その構造はNMRによって確認された。
(例7)
化合物[6]からの活性化C7置換ドセタキセル酸誘導体の生成
誘導体[6](39.6mg、0.042mmol)を無水DCM5mLに溶解した。窒素下攪拌しながらEDC(24.0mg、0.126mmol、3.0当量)の後に続いてNHS(14.5mg、0.126mmol、3.0当量)を加えた。室温で29時間反応を起こさせ、その後、塩酸(3mL、0.3N)及びDCM15mLを加えることによって急冷した。混合物を10分間攪拌し、有機相を分離し、乾燥(NaSO)し、濾過し、DCMを真空内で除去し、オフホワイトのアモルファスの固形物を得た。
(例8)
活性化C7置換ドセタキセル酸誘導体を伴うドセタキセル-BSA共役(1:1比率)の生成
例6で生成された活性化エステルを700μLのDMSOに溶解し、この溶液50μLをBSA溶液(4mLDMSO/4mL50mMリン酸塩、pH7.5)に滴下法で加えた。BSAの共役とドセタキセル誘導体[6]を生成するため溶液を室温で24時間攪拌した。この共役を前述した手順(Wu et. al., Bioconj. Chem., 8:pp385-390, 1997, Li et al., Bioconj. Chem., 8:pp896-905, 1997, Salamone et al., J. Forensic Sci. pp821-826, 1998)で透析によって精製した。
(例9a)
BTGを伴うC7置換ドセタキセル酸誘導体免疫原の生成
氷上で攪拌している50mMリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)中にBTG(21.1mg/mL)を溶解した6.3mlの溶液に、12.6mLのDMSOをゆっくり滴下法で加えた。この溶液に、例7(650μL、DMSO中に62mg/mL)で生成したC7置換ドセタキセル(誘導体[6])の活性化NHSエステルを滴下法で加えた。C7ドセタキセル誘導体にBTGを共役させるために、生じる混合物を室温で夜通し攪拌した。その後免疫原共役は、以前に記載した手順(Wu et. al., Bioconj. Chem., 8:pp385-390, 1997, Li et al., Bioconj. Chem., 8:pp896-905, 1997, Salamone et al., J. Forensic Sci. pp821-826, 1998)に従って透析によって精製され特色づけられた。
(例9b)
KLHを伴うC7置換ドセタキセル酸誘導体免疫原の生成
66.6%DMSO/43.4%50mMリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)中にKLH(4.92mg/mL)を溶解した27.02mlの溶液に、例7(1000μL、DMSO中に62mg/mL)で生成したC7置換ドセタキセル(誘導体[6])の活性化NHSエステルを滴下法で加えた。C7ドセタキセル誘導体にKLHを共役させるために生じる混合物を室温で夜通し攪拌した。その後免疫原共役は、以前に記載した手順(Wu et. al., Bioconj. Chem., 8:pp385-390, 1997, Li et al., Bioconj. Chem., 8:pp896-905, 1997, Salamone et al., J. Forensic Sci. pp821-826, 1998)に従って透析によって精製され、特色づけられた。
(例10)
C7,C10ドセタキセルジアシッド誘導体抗体の生成
10匹の雌のBALB/cのマウスを、完全フロイントアジュバントで乳化された、例4で生成したドセタキセル−BTG又は例5で生成したドセタキセル−KLHのどちらかのドセタキセル免疫原で、一匹につき100μg、腹腔内投与(i.p.)で免疫した。マウスに、不完全フロイントアジュバントで乳化された同じ免疫原を一匹につき100μgで最初の注射の4週間後に追加免疫した。追加免疫テストの6〜10日後、各マウスからの出血を、眼窩出血によって得た。マウスそれぞれからのドセタキセル抗体を含む最後のテスト出血からの抗血清は、ドセタキセルへの反応性及び10−O−デアセチルバッカチンIII及びパクリタクセル[タキソール]への交差反応性を測定するために、例14a及び15の手順によって評価した。ドセタキセルに対して選択的で10−O−デアセチルバッカチンIIIを伴うドセタキセルに交差反応性を有する抗体を有する抗血清及びこれらの選別手順によって測定された6%以下のパクリタクセルだけが選択された。
(例11)
C7置換ドセタキセル酸誘導体抗体の生成
10匹の雌のBALB/cのマウスを、完全フロイントアジュバントで乳化された、例9aで生成したドセタキセル−BTG又は例9bで生成したドセタキセル−KLHのどちらかのドセタキセル免疫原で、一匹につき100μg、腹腔内投与(i.p.)で免疫した。マウスは、不完全フロイントアジュバントで乳化された同じ免疫原を一匹につき100μgで最初の注射の4週間後に追加免疫した。追加免疫テストの10日後、各マウスからの出血を、眼窩出血によって得た。マウスそれぞれからのドセタキセル抗体を含む最後のテスト出血からの抗血清は、ドセタキセルへの反応性及び10−O−デアセチルバッカチンIII及びパクリタクセル[タキソール]への交差反応性を測定するために、例14a及び16の手順によって評価した。ドセタキセルに対して選択的で10−O−デアセチルバッカチンIIIを伴うドセタキセルに交差反応性を有する抗体を有する抗血清及びこれらの選別手順によって測定された6%以下のパクリタクセルだけが選択された。
融合前の4日のスタートを切るモノクロナール抗体のために、マウスに、連続3日間、PBS中のドセタキセル−BTG又はドセタキセル−KLH(最初の免疫原による)を、400μg(融合前3日)、200μg(融合前2日)、200μg(融合前1日)で、腹腔内投与(i.p.)で注射した。コリガン(Coligan)などの試験計画書に従って、脾臓細胞を選択されたマウスから分離し、50%ポリエチレングリコール1500を用いる骨髄腫融合パートナー細胞系(SP2/O)の2×10細胞と融合した[Coligan, J.E. et.,al., eds., Current Protoclos in Immunology,2.5.1-2.5.8,(1992), Wiley&Sons,NY.]。融合細胞をコリガンなどの方法に従ってコロニーを作る抗体に育てるために、20%ウシ胎児血清代替物が追加され、2%L−グルタミン(100mM)、2%50X HATを含むDMEM/F12(1:1のL−グルタミンとHEPESを伴うダルベッコの変性したイーグル培養液)のような通常のHAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン及びチミジン)選択発育培地に、融合細胞を、10個の96ウェル形式プレートで培養した。2週間後、ハイブリドーマ上澄みを例4bに記載するようなELISAによって抗-ドセタキセル抗体の存在のために測定した。陽性ウェルを拡大し、再び同じELISA方法によって選別した。陽性クローンは、直接サブクローン化され、又は例16に記載されるような競合的ELISAによって結合するドセタキセルとして確認された。例14bに示されるようなELISAによる陽性クローンは、Coligan、J.E.et al., Current Protocols in Immunology, 2.5.8-2.5.17,(1992),Wiley & Sons, NYで開示されている限界希釈法によって、一、二度サブクローン化された。
ドセタキセルに選択的で10−O−デアセチルバッカチンIIIに交差反応性を示すモノクロナール抗体及びこれらの選別手順によって限定される15%以下のパクリタクセルのみが選択された。
(例12)
C7,C10ドセタキセルジアシッド誘導体―BSA共役を伴うマイクロタイタープレート感作手順
酵素免疫測定法(ELISA)によって抗体を選別し、ドセタキセル濃度を測定する目的のために、タンパク質結合に最適化されたプレートにつき96ウェルを含むポリスチレンマイクロタイタープレートを用いた。pH9.6の0.05M重炭酸ナトリウム中に10μg/mLでドセタキセル―BSA共役を混合したもの300μLを加え、室温で3時間培養することによって、各ウェルをドセタキセル−BSA共役(例3でのように生成)でコーティングした。ウェルをpH9.6の0.05M重炭酸ナトリウムで洗浄し、その後5%スクロース、0.2%カゼインナトリウム溶液400μLで室温で30分間ブロックした。ポストコート溶液を除去したのち、プレートを37℃で夜通し乾燥した。
(例13)
C7置換ドセタキセル酸誘導体―BSA共役を伴うマイクロタイタープレート感作手順
酵素免疫測定法(ELISA)によって抗体を選別しドセタキセル濃度を測定する目的のために、タンパク質結合に最適化されたプレートにつき96ウェルを含むポリスチレンマイクロタイタープレートを用いた。pH9.6の0.05M重炭酸ナトリウム中に10μg/mLでドセタキセル―BSA共役を混合したもの300μLを加え、室温で3時間培養することによって、各ウェルをドセタキセル−BSA共役(例8でのように生成)でコーティングした。ウェルをpH9.6の0.05M重炭酸ナトリウムで洗浄し、その後5%スクロース、0.2%カゼインナトリウム溶液400μLで室温で30分間ブロックした。ポストコート溶液を除去したのち、プレートを37℃で夜通し乾燥した。
(例14a)
抗体選別手順−滴定量
抗体を酵素免疫測定法(ELISA)によって選別した。ドセタキセル抗体(例10及び11で生成される)を選別するこの方法は、例12及び13で記載されるようなドセタキセル―BSAで感作されたマイクロタイタープレートで行なった。抗体選別検査を、ドセタキセル抗体を含む抗血清を、0.1%BSA及び0.01%チメロサールを含むリン酸緩衝生理食塩水で1:100、1:1000、1:10,000及び1:100,000に希釈することによって行った。感作されたドセタキセル―BSAウェル(例12,13で生成)のそれぞれのウェルに、希釈抗体100μLを加え、振動させながら室温で10分間培養した。この培養中、抗体はウェル内でドセタキセル共役に結合する。未結合抗体を除去するために、プレートのウェルを、3回、0.02Mのトリス、0.9%塩化ナトリウム、0.5%Tween−80及び0.001%チメロサール、pH7.8で、洗浄した。ウェル内でドセタキセル―BSA共役に結合するドセタキセル抗体の量を検出するために、培養基で培養する時、特にマウス科の免疫グロブリンに結合可能で有色の生成物を生成することが可能な、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを伴うPBSに予め決められた比活性に希釈(約1/2400)されたヤギ抗マウス抗体―HRP酵素共役(ジャクソン イムノリサーチ)100μLを、各ウェルに加えた。振動させながら室温で10分間培養した後、ヤギ抗マウス抗体―HRP酵素共役がウェル内でドセタキセル抗体に結合する間、未結合ヤギ抗マウス抗体―HRP酵素共役を除去するために、プレートを再び3回洗浄した。ウェル内に適度な色をつけるために、洗浄後TMB(TMB Liquid Substrate、HRP用培養基)100μLを加え、室温で振動させながら10分培養する間に適度な色をつけた。着色のための培養に続いて、停止液(1.5%フッ化ナトリウムの脱イオン水)50μLを着色を停止するために各ウェルに加え、10秒間の振動後、650nmの吸光度を96ウェルプレートリーダ-で測定した。ウェル内の抗体量は、測定される吸光度に比例し、1.5の吸光度となる希釈(滴定量)として表わされる。滴定量は、測定された抗体の抗体希釈(x軸)対650nmでの吸光度(y軸)をログで図示し、1.5の吸光度での滴定量を推定することによって測定される。滴定量は、例15及び16に記載された間接競合マイクロタイタープレート測定で使用された抗体の濃度(希釈)を決定した。
(例14b)
抗体選別手順―モノクロナール選別
抗体を酵素免疫測定法(ELISA)によって選別した。ドセタキセルモノクロナール抗体(例11で生成される)を選別するこの方法は、例13で記載されるようなドセタキセルC7置換―BSA(例8)で感作されたマイクロタイタープレートで行なった。ドセタキセルC7置換―BSA感作ウェル(例13で生成)の各ウェルに、0.1%BSA及び0.01%チメロサールを含む50μLリン酸緩衝生理食塩水と、そして次にモノクロナール培養上澄み50μLを加え、10分間室温で振動させながら培養した。この培養の間、抗体はウェル内でドセタキセルC7置換共役に結合する。未結合抗体を除去するために、プレートのウェルを3回、0.02Mトリス、0.9%塩化ナトリウム、0.5%Tween−80及び0.001%チメロサール、pH7.8で、洗浄した。ウェル内でドセタキセルC7置換―BSA共役に結合するドセタキセル抗体の量を検出するために、培養基で培養する時、特にマウス科の免疫グロブリンに結合可能で有色の生成物を生成することが可能な、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを伴うPBS中に予め決められた比活性に希釈(約1/2400)されたヤギ抗マウス抗体―HRP酵素共役(ジャクソン イムノリサーチ)100μLを各ウェルに加えた。振動させながら室温で10分間培養した後、ヤギ抗マウス抗体―HRP酵素共役がウェル内でドキソルビシン抗体に結合する間、未結合ヤギ抗マウス抗体―HRP酵素共役を除去するためにプレートを再び3回洗浄した。ウェル内に適度な色をつけるために、洗浄後TMB(TMB Liquid Substrate、HRP用培養基)100μLを加え、室温で振動させながら10分培養する間に着色した。着色のための培養に続いて、停止液(1.5%フッ化ナトリウムの脱イオン水)50μLを着色を停止するために各ウェルに加え、10秒間の振動後、96ウェルプレートリーダ−で650nmの吸光度を測定した。ウェル内の抗体量は、測定される吸光度に比例した。バックグラウンドの3倍以上の大きい吸光度を有する試料を陽性とした。
(例15)
C7、C10ドセタキセルジアシッド誘導体共役の抗体におけるIC50及び交差反応性を測定する間接競合マイクロタイタープレート免疫測定手順
ドセタキセル濃度を間接競合酵素免疫測定法(ELIZA)によって測定した。ドセタキセル濃度を測定するこの方法を、例13に記載するドセタキセル―BSAで感作したマイクロタイタープレートで行った。ドセタキセル、パクリタクセル及び10−O−デアセチルバッカチンIIIは、0.01〜10,000ng/mLの濃度範囲の間で、0.1%BSA及び0.01%チメロサールを伴うPBS中に10倍希釈された。測定は、例14aで測定された滴定量に希釈された50μLの抗体(例5の免疫原を用いて例10で生成)で測定するために、50μLの分析物を培養することによって行った。10分間の培養(振動を伴うローテーター(R.T.))の間、ウェル内のドセタキセル共役及び溶液中の分析物に結合する抗体の競合が生じる。この培養に続いて、結合しないあらゆる物質を除去するために、プレートのウェルを、0.02Mトリス、0.9%塩化ナトリウム、0.5%Tween−80及び0.001%チメロサール、pH7.8で、3回洗浄した。ウェル内のドセタキセル―BSA共役に結合したドセタキセル抗体の量を検出するために、培養基で培養するとき、特にマウス科の免疫グロブリンに結合可能で有色の生成物を生成することが可能な、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを伴うPBS中に予め決められた比活性に希釈(約1/2400)されたヤギ抗マウス抗体−HRP酵素共役(ジャクソン イムノリサーチ)100μLを、各ウェルに加えた。振動させながら室温で10分間培養した後、ヤギ抗マウス抗体−HRP酵素共役がウェル内のドセタキセル抗体に結合する間、結合していない第二の共役を除去するために、プレートを再び3回洗浄した。ウェル内で測定可能な色をつけるために、洗浄後、TMB(TMB Liquid Substrate、HRP用培養基)を100μL加え、室温で振動させながら10分培養して着色した。着色のための培養に続いて、停止液(1.5%フッ化ナトリウムの脱イオン水)50μLを、着色を停止するために各ウェルに加え、10秒間の振動後、96ウェルプレートリーダ−で650nmの吸光度を測定した。ウェル内の抗体量は、測定される吸光度に比例し、試料中のドセタキセル量に反比例した。分析物を含むウェル内の色の吸光度を、分析物のないものと比較し、標準曲線を形成した。与えられた分析物に対するIC50値は、分析物を含んでいないウェルにおける吸光度の50%を阻害するために欠かせない分析物の濃度と定義した。与えられた分析物の交差反応性は、ドセタキセルに対するIC50とパクリタクセル及び10−O−デアセチルバッカチンIIIに対するIC50との比率で、パーセント表示で計算した。例4及び例5の免疫原で例10で生成した抗体で測定するとき、パクリタクセル及び10−O−デアセチルバッカチンIIIに対するドセタキセルに関連するパーセント表示で表わした交差反応性は6%以下であった。
(例16)
C7置換ドセタキセル酸誘導体共役の抗体におけるIC50及び交差反応性を測定する間接競合マイクロタイタープレート免疫測定手順
ドセタキセル濃度を間接競合酵素免疫測定法(ELIZA)によって測定した。ドセタキセル濃度を測定するこの方法を、モノクロナール抗体に対して例13及びポリクロナール抗体に対して例12及び13に記載するドセタキセル-BSAで感作したマイクロタイタープレートで行った。ドセタキセル、パクリタクセル及び10−O−デアセチルバッカチンIIIは、0.01〜10,000ng/mLの濃度範囲の間で、0.1%BSA及び0.01%チメロサールを伴うPBS中に10倍希釈された。測定は、例14aで測定された滴定量に希釈された50μLの抗体(例11で生成)で測定するために、50μLの分析物を培養することによって行った。10分間の培養(振動を伴うローテーター(R.T.))の間、ウェル内及び溶液中の分析物にドセタキセル共役に結合する抗体の競合が生じる。この培養に続いて、結合しないあらゆる物質を除去するために、プレートのウェルを、0.02Mトリス、0.9%塩化ナトリウム、0.5%Tween−80及び0.001%チメロサール、pH7.8で、3回洗浄した。ウェル内のドセタキセル―BSA共役に結合したドセタキセル抗体の量を検出するために、培養基で培養するとき、特にマウス科の免疫グロブリンに結合可能で有色の生成物を生成することが可能な、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを伴うPBS中に予め決められた比活性に希釈(約1/2400)されたヤギ抗マウス抗体−HRP酵素共役(ジャクソン イムノリサーチ)100μLを、各ウェルに加えた。振動させながら室温で10分間培養した後、ヤギ抗マウス抗体−HRP酵素共役がウェル内のドセタキセル抗体に結合する間、結合していない第二の共役を除去するために、プレートを再び3回洗浄した。ウェル内で測定可能な色をつけるために、洗浄後、TMB(TMB Liquid Substrate、HRP用培養基)を100μL加え、室温で振動させながら10分培養して着色した。着色のための培養に続いて、停止液(1.5%フッ化ナトリウムの脱イオン水)50μLを、着色を停止するために各ウェルに加え、10秒間の振動後、96ウェルプレートリーダ−で650nmの吸光度を測定した。ウェル内の抗体量は、測定される吸光度に比例し、試料中のドセタキセル量に反比例した。分析物を含むウェル内の色の吸光度を、分析物のないものと比較し、標準曲線を形成した。与えられた分析物に対するIC50値は、分析物を含んでいないウェルにおける吸光度の50%を阻害するために欠かせない分析物の濃度と定義した。与えられた分析物の交差反応性は、ドセタキセルに対するIC50とパクリタクセル及び10−O−デアセチルバッカチンIIIに対するIC50との比率で、パーセント表示で計算した。例9aの免疫原で例11で生成した抗体で測定したとき、例12のように生成されたマイクロタイタープレート上でパクリタクセルに対するドセタキセルに関するパーセント表示で表わした交差反応性は2%未満で、10−O−デアセチルバッカチンIIIに対しては0.02%未満であった。例9aの免疫原で例11で生成された抗体で測定した場合、例13のように生成されたマイクロタイタープレート上でパクリタクセルに対するドセタキセルに関するパーセント表示で表わした交差反応性は1%未満で、10−O−デアセチルバッカチンIIIに対しては0.01%未満であった。例9a及び9bの免疫原で例11で生成された抗体で測定した場合、例13のように生成されたマイクロタイタープレート上でパクリタクセルに対するドセタキセルに関するパーセント表示で表わした交差反応性は12%未満で、10−O−デアセチルバッカチンIIIに対しては1.0%未満であった。

Claims (26)

  1. 試料と、ドセタキセルに反応する抗体と、一般式
    Figure 0004889054
    (式中、Bは−CH−、
    Figure 0004889054
    又は
    Figure 0004889054
    であって、Yは有機スぺーシング基、Xは担体に結合可能な官能基、pは0から1の整数である)
    の化合物、
    一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B,X,Y及びpは上述のとおり)
    の化合物、
    Figure 0004889054
    (式中、B,X,Y及びpは上述のとおり)
    の化合物
    及びその混合物から選択された配位子を伴う担体の共役とを含む混合物を準備することを含む試料中のドセタキセル検出のための免疫測定法であって、
    試料中のドセタキセル及び前記共役を前記抗体と結合させ、その後、前記抗体に結合又は未結合の前記混合物中の前記共役量を測定し、それによって試料中のドセタキセルの存在を測定することができることを特徴とする免疫測定法。
  2. 請求項1記載の免疫測定法であって、一般式II−A、II−B及び/またはII−Cの化合物においてpは0であることを特徴とする免疫測定法。
  3. 請求項1記載の免疫測定法であって、一般式II−A、II−B及び/またはII−Cの化合物においてpは1であることを特徴とする免疫測定法。
  4. 請求項1又は2記載の免疫測定法であって、一般式II−A、II−B及び/またはII−Cの化合物において、Yは1から10の炭素原子を含むアルキレン、
    Figure 0004889054
    Figure 0004889054
    又は
    Figure 0004889054
    又は
    Figure 0004889054
    であり、式中n及びOは0から6の整数であり、mは1から6の整数であることを特徴とする免疫測定法。
  5. 請求項1から4いずれか一項に記載の免疫測定法であって、一般式II−A、II−B及び/またはII−Cの化合物において、Xは、
    Figure 0004889054
    Figure 0004889054
    又は
    Figure 0004889054
    であり、式中Rは水素又はそれに結びつく酸素原子と一緒に得られる反応エステルであり、Rは酸素又は硫黄であることを特徴とする免疫測定法。
  6. 請求項1から5いずれか一項に記載の免疫測定法であって、一般式II−A、II−B及び/またはII−Cの化合物において、Xは、
    Figure 0004889054
    であり、Rは水素であることを特徴とする免疫測定法。
  7. 請求項1から5いずれか一項に記載の免疫測定法であって、一般式II−A、II−B及び/またはII−Cの化合物において、Xは、
    Figure 0004889054
    であり、Rは反応エステルを形成することを特徴とする免疫測定法。
  8. 請求項7記載の免疫測定法であって、一般式II−A、II−B及び/またはII−Cの化合物において、形成されたエステルは低級アルキルエステル、イミドエステル又はアミドエステルであることを特徴とする免疫測定法。
  9. 請求項1から8いずれか一項に記載の免疫測定法であって、試料はヒトの試料であることを特徴とする免疫測定法。
  10. 請求項1から9いずれか一項に記載の免疫測定法であって、前記抗体は、一般式
    Figure 0004889054
    (式中、p,Y及びBは請求項1から8のいずれかで規定されるとおりで、Xは担体に結合可能な官能基である)
    の化合物、
    一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B,X,Y及びpは上述のとおり)
    の化合物、
    一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B,X,Y及びpは上述のとおり)
    及びその混合物を含むグループから選択された配位子に連結する免疫原担体を有する免疫原から生成されることを特徴とする免疫測定法。
  11. 請求項10記載の免疫測定法であって、前記抗体は、一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B、X、Y及びpは請求項1から8のいずれかで規定されるとおりである)
    の配位子を伴う免疫原担体の免疫原から誘導されることを特徴とする免疫測定法。
  12. 請求項10記載の免疫測定法であって、前記抗体は、一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B、X、Y及びpは請求項1から8のいずれかで規定されるとおりである)
    の配位子を伴う免疫原担体の免疫原から誘導されることを特徴とする免疫測定法。
  13. 請求項10記載の免疫測定法であって、前記抗体は、免疫原ポリアミンポリマー及び一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B、X、Y及びpは請求項1から8のいずれかで規定されるとおりである)
    の配位子の免疫原から誘導されることを特徴とする免疫測定法。
  14. 請求項1から13いずれか一項に記載の免疫測定法であって、前記抗体は固形支持体に付着していることを特徴とする免疫測定法。
  15. 請求項14記載の免疫測定法であって、前記固形支持体はマイクロタイタープレートであることを特徴とする免疫測定法。
  16. 請求項14記載の免疫測定法であって、前記固形支持体は微粒子であることを特徴とする免疫測定法。
  17. 請求項1から16いずれか一項に記載の免疫測定法であって、前記抗体はマウス、ウサギ又はラットから誘導されることを特徴とする免疫測定法。
  18. 請求項1から16いずれか一項に記載の免疫測定法であって、前記抗体はモノクロナール抗体であることを特徴とする免疫測定法。
  19. ドセタキセルに反応し、ドセタキセルと比較したタキソールとの交差反応率が20%以下であることを特徴とする抗体。
  20. 請求項19記載の抗体であって、前記抗体は、一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B、X、Y及びpは請求項1から8のいずれかで規定されるとおりである)
    の化合物、
    一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B,X,Y及びpは上述のとおり)
    の化合物、
    一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B,X,Y及びpは上述のとおり)
    の化合物及びその混合物を含むグループから選択された配位子に連結された免疫原担体を含む免疫原から生成されることを特徴とする抗体。
  21. 請求項20記載の抗体であって、前記抗体は、一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B、X、Y及びpは請求項1から8のいずれかで規定されるとおりである)
    の配位子を伴う免疫原担体の免疫原から誘導されることを特徴とする抗体。
  22. 請求項20記載の抗体であって、前記抗体は、一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B、X、Y及びpは請求項1から8のいずれかで規定されるとおりである)
    の配位子を伴うポリアミンポリマーの免疫原から誘導されることを特徴とする抗体。
  23. 請求項20記載の抗体であって、前記抗体は、一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B、X、Y及びpは請求項1から8のいずれかで規定されるとおりである)
    の配位子を伴う担体の免疫原から誘導されることを特徴とする抗体。
  24. 請求項19から23いずれか一項に記載の抗体であって、前記抗体はマウス、ウサギ又はラットから誘導されることを特徴とする抗体。
  25. 請求項19から24いずれか一項に記載の抗体であって、前記抗体はモノクロナール抗体であることを特徴とする抗体。
  26. 分離した容器に詰められた試薬を含む患者試料中のドセタキセルの存在を検出するキットであって、
    試薬の1つはドセタキセルに反応する抗体であり、他の試薬は一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B、X、Y及びpは請求項1から8のいずれかで規定されるとおりである)
    の化合物、
    一般式
    Figure 0004889054
    (式中、B,X,Y及びpは上述のとおり)
    の化合物、
    Figure 0004889054
    (式中、B,X,Y及びpは上述のとおり)
    の化合物
    及びその混合物から選択された配位子を伴う担体の共役であることを特徴とするキット。
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