JP4889047B2 - ロータ素子構造体および乾燥空気供給装置 - Google Patents

ロータ素子構造体および乾燥空気供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4889047B2
JP4889047B2 JP2008045760A JP2008045760A JP4889047B2 JP 4889047 B2 JP4889047 B2 JP 4889047B2 JP 2008045760 A JP2008045760 A JP 2008045760A JP 2008045760 A JP2008045760 A JP 2008045760A JP 4889047 B2 JP4889047 B2 JP 4889047B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
frame
rotor element
zone
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008045760A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009202083A (ja
Inventor
修 物江
勝宏 山下
裕太 渡部
操 海老原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichias Corp
Original Assignee
Nichias Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichias Corp filed Critical Nichias Corp
Priority to JP2008045760A priority Critical patent/JP4889047B2/ja
Publication of JP2009202083A publication Critical patent/JP2009202083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4889047B2 publication Critical patent/JP4889047B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)

Description

本発明は、2段直列のロータ素子構造体及びこれを備える乾燥空気供給装置に関するものである。
回転式の乾燥空気供給装置の基本構造は、ハニカム状のロータ素子構造体と、ロータ素子構造体が自在に回転するように付設されるケーシングと、該ロータ素子の軸方向の両側に処理ゾーンと再生ゾーンを形成する固定プレートとからなるものである。これらの回転式ガス処理装置で使用されるロータ素子構造体は種々の構造のものが知られている。
特開2004−113844号公報は、ハニカム状吸着ロータに関するものであり、中心部のボスと外周板とを板状のスポークで固定し、該固定はそれぞれボルトにより固定し、大きな力がハニカム体にかからないようにしている。また、ハニカム体はスポーク間に装着される8個の扇形状のものが開示されている。
また、特開2001−276552号公報には、放射状に延びるスポークにより断面円弧状に仕切られた多数の小透孔を有するハニカム構造のガス吸着素子からなる円弧状セクタをロータを画成する円筒形のリム内に各々配置し、これら各セクタとスポーク及びリムとの接合面間にシリコーン等のコーキング材を介して一体化し、スポークの軸方向端面に、該端面及び該端面の両側に接触する2つの前記円弧状セクタの接合部を覆う不燃材料製の板から成る遮熱シールを備えた回転型吸着機用ロータが開示されている。
また、特開2003−126641号公報に記載の吸着ロータは、基本フレームと複数のブロックとを備えるものであり、該基本フレームは、内周フレーム(ボス)と、内周フレームから放射状に延びる複数のフィンと、外周フレームとを有している。
上記のように、従来のロータ素子構造体(吸着ロータ)は、ハニカム状のロータ素子に大きな力が作用しないように、中心部のボスと円筒状の外周板(リム)とを板状のスポークで結合し、外周板とスポーク間に形成される8個の扇形状の小透孔に扇形断面形状のハニカム体を装着したものである。
また、特開2004−321964号公報には、吸着剤を担持すると共に直列に連接されそれぞれ回転可能に支持された2段のロータを有する乾燥空気供給装置が開示されている。この乾燥空気供給装置は、ロータ間に、ロータをシールすると共に、ロータの回転域を吸着ゾーン、再生ゾーン及び冷却ゾーンに仕切る仕切部材を設置することで、ロータ間を接続する配管等を省略しており、簡易な構造のものである。
特開2004−113844号公報(請求項1、段落番号0014〜0016) 特開2001−276552号公報(請求項1、図1、図10) 特開2003−126641号公報(請求項、図3〜図5) 特開2004−321964号公報(請求項、段落番号0016、図1)
しかしながら、従来のロータ素子構造体は、見かけ円柱状のハニカム状のロータ素子に8個の板状のスポークを軸方向に貫通して付設しているため、有効利用できるロータ素子領域が減少し、処理効率が悪いという問題がある。また、板状リブは見かけ円柱状のハニカム状のロータ素子の軸方向全長に亘って付設されているため、ロータ素子構造体が重量物となり、回転に要する電力消費が高いという問題がある。また、特開2004−321964号公報には、両端が開口された金属製の円筒体と、円筒体内に取り付けられ基材に吸着剤が担持されたハニカム構造体から構成される、板状のスポークを使用しないロータも開示されているものの、このようなロータ素子構造体は、外周部をロータ等で支えて回転させるため、ハニカム状のロータ素子に大きな力が作用して、ロータが損傷するなど円滑な回転ができないなどの問題を生じる。
従って、本発明の目的は、ハニカム状のロータ素子に大きな力が作用せず、ロータ素子中の有効処理領域を大きく採れ、且つ重量を抑制した2段直列のロータ素子構造体及び乾燥空気供給装置を提供することにある。
すなわち、本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、吸着剤を担持すると共に直列に連接されそれぞれ回転可能に支持された第1ロータ、第2ロータと、これらロータの最外端及びロータ間に配置され、ロータの回転域を吸着ゾーン、再生ゾーン及び冷却ゾーンに分割する固定プレートとを備え、該第1ロータと該第2ロータは、それぞれ、両端面に軸方向の中心側に向けて非貫通溝を、径方向の中心に軸方向に貫通する中心孔をそれぞれ設けたハニカム状のロータ素子と、該ロータ素子の外周を覆う外周リングと、該中心孔に嵌合する円筒状のボス部と、該外周リングと該ボス部を連結すると共に、該ハニカム状ロータ素子の一方の非貫通孔に嵌合する板状リブからなる第1フレームと、該ロータ素子の外周を覆う外周リングと、該中心孔に嵌合する円筒状のボス部と、該外周リングと該ボス部を連結すると共に、該ハニカム状ロータ素子の他方の非貫通孔に嵌合する板状リブからなる第2フレームと、該第1フレームと該第2フレームとを連結する外周パネルとを備え、該第1フレームのボス部の内側の先端部と該第2フレームのボス部の内側の先端部とが嵌合するものであることを特徴とするロータ素子構造体を提供するものである。
また、本発明は、前記ロータ素子構造体と、前記第1ロータ及び前記第2ロータを回転駆動する駆動手段と、被処理空気を該吸着ゾーンに通過させて乾燥空気を供給する供給経路と、再生空気を該冷却ゾーンに通過させた後、加熱して該再生ゾーンに通過させる排気経路とを備えた乾燥空気供給装置前記ロータ素子構造体を備える回転式ガス処理装置を提供するものである。
本発明のロータ素子構造体及び乾燥空気供給装置は、2段直列に配置される第1ロータ及び第2ロータのそれぞれが、ロータ素子を覆う外筒フレームを、第1フレーム、第2フレーム及び外周パネルの3つの部材で構成し、第1フレームと第2フレームのみに板状リブを付設したため、従来のように、ハニカム状のロータ素子に大きな力が作用しない構造を保持しつつも、ロータ素子中の有効処理領域が大きく採れ、且つ軽量にすることができる。
次に、本発明の実施の形態におけるロータ素子構造体を図1〜図3を参照して説明する。図1は本例のロータ素子構造体の分解斜視図、図2は本例のロータ素子構造体で使用する第1ロータの斜視図、図3は第1ロータの分解斜視図をそれぞれ示す。
本例のロータ素子構造体20は、吸着剤を担持すると共に直列に連接されそれぞれ回転可能に支持された第1ロータ10、第2ロータ10aと、これらロータの最外端とロータ間の3箇所に配置され、ロータの回転域を吸着ゾーン65、再生ゾーン63及び冷却ゾーン64に分割する固定プレート6a、6b、6cからなる。なお、符号6cは中間固定プレートである。また、ロータ10、10aと固定プレート6a、6b、6cはこれらの中心孔に通された連結棒(不図示)により連結される。第1ロータ10と第2ロータ10aは、軸方向の長さが異なる以外は、同じ形状、構造であるため、第1ロータ10についてのみ説明する。
第1ロータ10は、円柱状外観の吸着剤が担持されたハニカム状のロータ素子1と、ロータ素子1の円周部を被覆する外筒フレーム2とからなる。ハニカム状のロータ素子1は、両端面に軸方向の中心側に向けて非貫通溝を、径方向の中心に軸方向に貫通する中心孔をそれぞれ設けたものである。すなわち、ハニカム状のロータ素子1は、円柱状物の一方の端面11a(図3では右側)から軸方向の中心側に向けて所定深さで且つ周方向に3つの扇状に分割する非貫通溝12aと、円柱状物の他方の端面11b(図3では左側)から軸方向の中心側に向けて所定深さで且つ周方向に3つの扇状に分割する非貫通溝12bを有し、且つ径方向の中心に第1フレーム及び第2フレームのボス部4a、4bが挿通する中心孔13を備えたものである。非貫通溝12aには、第1フレーム2aの板状リブ3が嵌合し、非貫通溝12bには、第2フレーム2bの板状リブ3が嵌合する。
非貫通溝12a、12bは、3つに限定されず、4つ又はそれ以上でもよい。また、非貫通溝12a、12bにおける設置数はそれぞれ同じでも異なっていてもよいが、同じであると製作効率が向上する点で好適である。非貫通溝12a、12bが2つであると、第1フレーム2a、第2フレーム2bの円筒形状が維持できず偏心し易くなり、また多過ぎると、有効なハニカム内の処理領域が減少することになる。なお、本明細書において、第1フレーム及び第2フレームを共に説明する場合、「第1」及び「第2」は省略することがある。
非貫通溝12a、12bの深さ(軸方向長さ)は、ロータ素子1の強度、ロータ素子1の処理領域及びフレームの装着安定性等を考慮して決定されるが、非貫通溝12a又は非貫通溝12bの深さは、それぞれロータ素子1の全長の1/10〜1/3程度である。非貫通溝12a又は非貫通溝12bの深さが浅すぎると、フレームの装着安定性が低下し、深すぎると、ロータ素子1の処理領域が低下すると共に、強度が低下する。本例では、非貫通溝12a、12bの深さは、フレーム2a、2bをロータ素子1に取り付けた際、第1フレーム2aのボス部4aの軸方向の内側の先端部(第1嵌合部)42aと第2フレーム2bのボス4bの軸方向の内側の先端部(第2嵌合物)42bが互いに嵌合すると共に、板状リブ3の外側の先端31a、31bとロータ素子1の端面11a、11bがそれぞれ面一となる寸法である。非貫通溝12a、12bで形成される3分割の領域は、処理ゾーンや再生ゾーンのゾーン分割領域とは無関係のものである。
中心穴13は、円筒状のロータ素子1の径方向の中心に形成された軸方向に貫通する穴であり、第1フレーム2a及び第2フレーム2bのボス部4a、4bの外径と略同じ内径を有する。
第1フレーム2aは、ロータ素子1の一方の端面側(図2及び図3では右側)に嵌合するものであって、径方向の中心に位置すると共に軸方向の内側端に第1嵌合部42aを有する所定長さのボス部4aと、ボス部4aから放射状に延びて円筒状の外周リング32aと接続する非貫通溝12aに嵌る3つの板状リブ31aを有する。板状リブ31aの設置数はロータ素子1の非貫通溝12aの形成数と同じである。板状リブ31aが3つであれば、外周リング32aを偏心させることがなく、且つロータ素子1の処理領域を低減させることがない。
また、板状リブ31aの幅寸法(軸方向の長さ)は非貫通溝12aの深さと同じであり、また外周リング32aの幅寸法と同じである。すなわち、外周リング32aの軸方向の外側の端面33aと、板状リブ31aの外側の端面31aとは同一面である。これにより、回転式ガス処理装置とした場合、処理ゾーンや再生ゾーンを形成するゾーン形成機能と、ゾーン間シールとゾーンと外気をシールする外シールのシール機能を有する固定プレートの構造を簡易なものとすることができる。第1フレーム2aの第1嵌合部42aは本例では第2フレーム2bの第2嵌合部42bの円筒状雄部の外径と略同じ内径を有する嵌合孔42aを有する円筒状雌部である。
第1フレーム2aの外周部分には、周方向に所定のピッチで4つの係合部材(係合部)5が付設されている。この係合部材5は回転式ガス処理装置とした場合、この部分に巻きつけられる無端ベルトとの係合を向上させるものである。従って、無端ベルトと同じ例えばゴム材が使用できる。
第2フレーム2bは、ロータ素子1の他方の端面側(図2及び図3では左側)に嵌合するものであって、径方向の中心に位置すると共に軸方向の内側端に第2嵌合部42bを有する所定長さのボス部4bと、ボス部4bから放射状に延びて円筒状の外周リング32bと接続する非貫通溝12bに嵌る3つの板状リブ31bを有する。板状リブ31bの設置数はロータ素子1の非貫通溝12bの形成数と同じである。また、板状リブ31bの幅寸法(軸方向の長さ)は非貫通溝12bの深さと同じであり、また外周リング32bの幅寸法と同じである。すなわち、外周リング32bの軸方向の外側の端面33bと、板状リブ31bの外側の端面31bとは同一面である。第2フレーム2bの第2嵌合部42bは本例ではボス孔41bを有すると共に、ボス部本体411の外径より小さい外径を有する円筒状雄部である。
第1フレーム2a及び第1フレーム2bのボス部4a、4b内には軸受け(不図示)が挿入されている。これにより、ロータ素子構造体10の回転が滑らかとなる。
外周パネル2cは、第1フレーム2aと第2フレーム2bを連結するものであり、円柱状のロータ素子1の軸方向の中央部分の外周に付設されるものである。また、本例の外周パネル2cは、半割円筒部材25a、25bの側端を外側に突出するような鍔部24同士を当接して、円筒状となるようにしたものである。
第1ロータ10を形成するには、ロータ素子1の非貫通溝12a、12bに、第1フレーム2aの板状リブ31a、第2フレーム2bの板状リブ31bをそれぞれ嵌め込み、第1フレーム2aのボス部4aの第1嵌合物42aに第2フレーム2bのボス部4bの第2嵌合部42bを差し込み、ロータ素子1とフレーム2a、2bを一体化する。ロータ素子1とフレーム2a、2bとの嵌め込みの際、接着剤を使用してもよい。次いで、半円筒部材25a、25bをロータ素子1の中央部の外周に被せ、鍔部24同士を当接してビス止めする。また、半円筒部材25a、25bの幅方向(軸方向)における縁部の円周方向に所定のピッチで形成されたビス穴21と第1フレーム2aのビス穴を、ビス穴21と第2フレーム2bのビス穴をそれぞれ合わせてビス止めする。この際、ロータ素子1の外周面と半割円筒部材25a、25bの内周面とは接着剤で接合してもよい。このように組み立てられた第1ロータ10は、従来のように、ハニカム状のロータ素子1に大きな力が作用しない構造を保持しつつも、ロータ素子1中の有効処理領域が大きく採れ、且つ軽量にすることができる。第1ロータ10においてはロータ素子1の軸方向の長さが長い場合に特に有効である。
第1ロータ10は上記形態に限定されず、例えば第1フレーム2aの第1嵌合部を円筒状雄部とし、第2フレーム2bの第2嵌合部を円筒状雌部とすることができる。また、係合部材5を第2フレーム2bの外周リング32bに設置しても、また、第1フレーム2aの外周リング32aと第2フレーム2bの外周リング32bの双方に設置してもよい。また、外周パネル2cと第1フレーム2aとの接合、外周パネル2cと第2フレーム2bとの接合は溶接による接合や接着剤による接合であってもよい。また、外周パネル2cは当初から円筒部材であってもよい。外周パネル2cが円筒部材の場合、先ずロータ素子1に外周パネル2cを組み付け、その後第1フレーム2aと第2フレーム2bを組み付ける。また、係合部材5は第1フレーム2aの外周リング32aの全周面に亘って形成してもよい。
固定プレート6a、6bはロータ素子1の端面11a、11bを少なくとも処理ゾーンと再生ゾーンに画成すると共に、シール手段を備えたものである。固定プレート6a、6bは互いに同形状の対称部材であるため、一方の固定プレート6aについてのみ説明する。固定プレート6aは、通常、乾燥空気供給装置のケーシングに固定され、ロータ素子1の端面を処理ゾーン65と再生ゾーン63と冷却ゾーン64に画成するものであって、外周リング32aの軸方向の外側端33aと摺動接触する平坦面の環状シール部61と、ロータ素子1の端面11aと摺動接触すると共に、ロータ素子1の端面をゾーン毎に画成する環状シール部61と同一面のゾーンシール部62を有する。また、中心には連結棒が通る軸孔66が形成されている。なお、環状シール部61とゾーンシール部62を併せて、単に「シール部」と言うこともある。
環状シール部61の環形状は、フレーム2aの外周リング32aの外側端33aの環形状と同一で、外側端33aの端面幅より大きな幅のものとすればよい。これにより、外側端33aを環状シール部61で覆うことができ、完全にシールすることができる。
ゾーンシール部62は、ロータ素子1の端面をゾーン毎に画成する仕切り機能とシール機能を有する。すなわち、環状シール部61とゾーンシール部62からなるシール部は、側面視すなわち回転軸方向から見る形状は、所定幅の大環形状部と、大還形状と同軸の所定幅の小還形状部と、大環形状部と小還形状部を接続するとともにゾーン間を区画する長方形状部からなる。
ゾーンシール部62の幅寸法wは、ロータ素子1の大きさにより一概に決定できないが、概ね10〜30mmである。wがこの範囲にあれば、ロータ素子に大小の凹凸が存在してもゾーン間シールを確実に行なうことができる。wが小さ過ぎるとゾーン間シールが不十分となり、大き過ぎるとゾーンを狭め有効処理領域が減少する。
また、環状シール部61の幅寸法wは、概ね10〜30mmである。wが大き過ぎるとロータ素子の有効処理領域が減少する。
固定プレート6aは、例えば、中央に連結棒(不図示)が通る軸孔66が形成されたSUSなどの金属プレート601の一方の面に、シール部が形成されたものである。シール部としては、金属プレート601側に、フロロフレックス(登録商標)等の発泡フッ素系ゴム、シリコーンフォームなどを付設し(内層部)、更にその上の摺動接触部側に、耐熱シートを貼付したもの(摺動接触部)が挙げられる。フロロフレックスはふっ素ゴムを発泡させた独立気泡のシート状フォームであり、耐熱性、圧縮復元特性に優れ、加熱時の脱ガス成分が少なく、クリーンな環境が要求される装置が稼動する空間内に乾燥空気を供給する場合に好適である。
耐熱シートとしては、200℃以上の温度に耐える耐熱性を有するものであり、例えばPTFE樹脂シートが挙げられる。環状シール部61及びゾーンシール部62の摺動接触部に耐熱シートを使用すれば、再生ゾーンに300℃以上の高温の脱着空気が流れてもシール部分で滑らかな摺動を実現でき、摺動時に発生する粒子を低減することができる。
第1ロータ10と第2ロータ10a間に配置される中間固定プレート6cは、金属プレート601の他方の側にも環状シール部61及びゾーンシール部62を設けたものである。すなわち、中間固定プレート6cは、金属プレート601の両方の側に環状シール部61及びゾーンシール部62が対称に設置されている以外は、固定プレート6a、6bと同じである。
ロータ素子構造体20は、第1ロータ10、第2ロータ10aおよび固定プレート6a、6b、6cの組み付け体である。すなわち、ロータ素子構造体20は、先ず、第1ロータ10、第2ロータ10aの最外側端に、固定プレート6a、6bを、第1ロータ10と第2ロータ10a間に固定プレート6cを、ロータのボス孔4と固定プレート6a、6bの軸孔が一致するように嵌め込み、中心の軸孔66に連結棒を通して両端をボルトで締め付ける。ロータ素子構造体10と最外端の固定プレート6a、6bは圧縮荷重が0.01〜0.2MPaとなるように締め付けられる。これにより、2段ロータ素子構造体20の円滑な回転と確実なシールを発現することができる。
ロータ素子構造体20は、第1ロータ10と第2ロータ10aを中間固定プレート6cを介して連結した一体構造であり、且つ中間固定プレート6cの両面には環状シール部61とゾーンシール部62を配置したため、第1ロータ10と第2ロータ10aの端面を吸着ゾーン65、再生ゾーン63及び冷却ゾーン64に区画でき、また、隣接するゾーンへの空気の混入や漏れを防止できる。また、中間固定プレート6cのロータ素子の端面と摺動する部分に耐摩耗性を有する耐熱性の樹脂シートを使用するため、パーティクルの発生を防止できる。
本発明の乾燥空気供給装置は、第1ロータ及び前記第2ロータを回転駆動する駆動手段と、被処理空気を該吸着ゾーンに通過させて乾燥空気を供給する供給経路と、再生空気を該冷却ゾーンに通過させた後、加熱して該再生ゾーンに通過させる排気経路とを備えたものである。本例の乾燥空気供給装置を図4及び図5を参照して説明する。図4は本例の乾燥空気供給装置の概略断面図、図5はロータ素子に対するガスの流れ方向を説明する図である。
乾燥空気供給装置30において、第2ロータ10aを吸着上流側且つ脱着下流側に配置し、第1ロータ10を吸着下流側且つ脱着上流側に配置する場合、第2ロータ10aのロータ素子に担持される吸着剤としては、低温再生可能なゼオライトが好適であり、第1ロータ10のロータ素子に担持される吸着剤としては、低湿度空気から水分を除去する汎用ゼオライトが好適である。低温再生可能なゼオライトとしては、シリカ/アルミナ比が3〜30、細孔径が6〜8Åのモルデナイト又はY型ゼオライトが挙げられる。また、汎用ゼオライトとしては、3A、4A、5A及び13X型ゼオライトが挙げられる。
乾燥空気供給装置において、第1ロータ10及び前記第2ロータ10aを回転駆動する駆動手段としては、不図示のギヤードモータ及び一端がモータの回転軸に付設されたプーリーに、他端が係合部材5に掛けられる無端ベルトとからなるものが挙げられる。また、第1ロータ10及び第2ロータ10aはそれぞれ独立して回転可能になっている。すなわち、第1ロータ10と第2ロータ10aは、モータ側のプーリーの径を異なるものとするか、あるいはモータの回転数を制御することにより、それぞれ異なる回転数とすることができる。第1ロータ10及び第2ロータ10aの回転数はそれぞれ0.1〜30rphの範囲で適宜決定される。
乾燥空気供給装置30は、図4及び図5に示すように、被処理空気を第2ロータ10aの吸着ゾーン65及び第1ロータ10の吸着ゾーン65に順次通過させて被処理空気中の水分や有機物を除去した乾燥空気を供給する供給経路X、Xと、再生空気を第2ロータ10aの冷却ゾーン64及び第1ロータ10の冷却ゾーン64に順次通過させた後、加熱器40で加熱して第1ロータ10の再生ゾーン63及び第2ロータ10aの再生ゾーン63に順次通過させる排気経路Y〜Yとを備える。供給経路の入口側はケミカルフィルタ、処理送風機及び被処理空気供給配管などからなり、出口側は乾燥空気流出配管及びULPAフィルターなどからなる。また排気経路の入口側はケミカルフィルタ及び再生空気供給配管などからなり、第2ロータ10aの出口側は再生送風機及び排気流出配管などからなる。なお、固定フレーム6a〜6cは、不図示のケーシングに固定される。再生空気は、被処理空気又は乾燥空気のいずれも使用できる。乾燥空気が供給される空間としては、例えば半導体装置製造におけるウエハの自然酸化膜の成長を抑制することが要求される工程を実施する空間等が挙げられる。
乾燥空気供給装置30の装置仕様及び運転条件の一例を下記に示す。なお、乾燥空気供給装置30の運転方法は公知の方法が適用される。
(装置仕様及び運転条件)
・ 第2ロータ:直径500mm、厚み(幅);200mm、回転数;5〜20rph
・ 第1ロータ:直径500mm、厚み(幅);400mm、回転数;3〜10rph
・ ゾーン比{(脱着ゾーン面積)/((吸着ゾーン面積)+(脱着ゾーン面積))};0.25
・ 再生空気比(吸着風量)/(脱着風量);3
・ 被処理空気;流量10m/分、温度25℃、絶対湿度45%RH
・ 出口露点;−85℃DP以下
・ 出口温度;53℃
・ 再生空気;流量7m/分、温度25℃、絶対湿度45%RH
・ 加熱温度;200℃
・ 排気温度;80℃
本発明のロータ素子構造体によれば、2段直列に配置される第1ロータ及び第2ロータのそれぞれが、ロータ素子を覆う外筒フレームを、第1フレーム、第2フレーム及び外周パネルの3つの部材で構成し、第1フレームと第2フレームのみに板状リブを付設したため、ハニカム状のロータ素子に大きな力が作用しない構造を保持しつつも、ロータ素子中の有効処理領域が大きく採れ、且つ軽量にすることができる。また、本発明の乾燥空気供給装置によれば、ロータ素子構造体の回転に要する消費電力を抑制できると共にゾーン間シールと外シールを安定して行えるため、ガスの処理効率が向上すると共に、パーティクルの発生を防止できる。
本例のロータ素子構造体の分解斜視図である。 図1のロータ素子構造体で使用する第1ロータの斜視図である。 第1ロータの分解斜視図である。 本例の乾燥空気供給装置の概略断面図である。 ロータ素子に対するガスの流れ方向を説明する図である。
符号の説明
1 ハニカム状のロータ素子
2 外筒フレーム
2a 第1フレーム
2b 第2フレーム
2c 外周パネル
3 板状リム
5 係合部材
6a、6b 固定フレーム
10 第1ロータ
10a 第2ロータ
12a、12b 非貫通溝
20 2段直列ロータ素子構造体
30 乾燥空気供給装置
63 再生ゾーン
64 冷却ゾーン
65 処理ゾーン

Claims (6)

  1. 吸着剤を担持すると共に直列に連接されそれぞれ回転可能に支持された第1ロータ、第2ロータと、これらロータの最外端及びロータ間に配置され、ロータの回転域を吸着ゾーン、再生ゾーン及び冷却ゾーンに分割する固定プレートとを備え、
    該第1ロータと該第2ロータは、それぞれ、
    両端面に軸方向の中心側に向けて非貫通溝を、径方向の中心に軸方向に貫通する中心孔をそれぞれ設けたハニカム状のロータ素子と、
    該ロータ素子の外周を覆う外周リングと、該中心孔に嵌合する円筒状のボス部と、該外周リングと該ボス部を連結すると共に、該ハニカム状ロータ素子の一方の非貫通孔に嵌合する板状リブからなる第1フレームと、
    該ロータ素子の外周を覆う外周リングと、該中心孔に嵌合する円筒状のボス部と、該外周リングと該ボス部を連結すると共に、該ハニカム状ロータ素子の他方の非貫通孔に嵌合する板状リブからなる第2フレームと、
    該第1フレームと該第2フレームとを連結する外周パネルとを備え、該第1フレームのボス部の内側の先端部と該第2フレームのボス部の内側の先端部とが嵌合するものであることを特徴とするロータ素子構造体。
  2. 第1ロータと第2ロータ間に配置される固定プレートの両面には、それぞれのロータの端面と摺動接触するシール材を備えることを特徴とする請求項1に記載のロータ素子構造体。
  3. 前記ロータの端面と摺動接触するシール材の接触面に、耐熱性の樹脂製シートを設けたことを特徴とする請求項2に記載のロータ素子構造体。
  4. 前記ハニカム状ロータ素子の端面と該第1フレーム及び第2フレームそれぞれの端面とは同一面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータ素子構造体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のロータ素子構造体と、
    前記第1ロータ及び前記第2ロータを回転駆動する駆動手段と、
    被処理空気を該吸着ゾーンに通過させて乾燥空気を供給する供給経路と、
    生空気を該冷却ゾーンに通過させた後、加熱して該再生ゾーンに通過させる排気経路とを備えることを特徴とする乾燥空気供給装置。
  6. 前記第1ロータ及び前記第2ロータはそれぞれ独立して回転可能にしたものであることを特徴とする請求項5記載の乾燥空気供給装置。
JP2008045760A 2008-02-27 2008-02-27 ロータ素子構造体および乾燥空気供給装置 Expired - Fee Related JP4889047B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008045760A JP4889047B2 (ja) 2008-02-27 2008-02-27 ロータ素子構造体および乾燥空気供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008045760A JP4889047B2 (ja) 2008-02-27 2008-02-27 ロータ素子構造体および乾燥空気供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009202083A JP2009202083A (ja) 2009-09-10
JP4889047B2 true JP4889047B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=41144886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008045760A Expired - Fee Related JP4889047B2 (ja) 2008-02-27 2008-02-27 ロータ素子構造体および乾燥空気供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4889047B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3570622B2 (ja) * 2000-03-31 2004-09-29 ニチアス株式会社 回転型吸着機用ロータ
JP2002224768A (ja) * 2001-01-29 2002-08-13 Matsumoto Giken Kk ハニカム状ローターとその製造方法
JP2003025034A (ja) * 2001-07-09 2003-01-28 Matsumoto Giken Kk ハニカム状ローターとその製造方法
JP3948248B2 (ja) * 2001-10-29 2007-07-25 ダイキン工業株式会社 吸着ロータ及びそれを用いた吸着装置
JP3818508B2 (ja) * 2002-09-24 2006-09-06 株式会社西部技研 ハニカム状吸着ロータ
JP3896343B2 (ja) * 2003-04-25 2007-03-22 東京エレクトロン株式会社 乾燥空気供給装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009202083A (ja) 2009-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3896343B2 (ja) 乾燥空気供給装置
JP4708562B2 (ja) モジュール圧力スイング吸収装置
CN1549912A (zh) 交换能量和/或质量的方法和设备
EP1275431A3 (en) Air filter
JP6516003B2 (ja) 吸着処理装置
WO2022030066A1 (ja) 空調回転体及び空気処理装置
JP4955645B2 (ja) 除湿装置
JP4889047B2 (ja) ロータ素子構造体および乾燥空気供給装置
JP5243062B2 (ja) ロータ素子構造体及び回転式ガス処理装置
JP4870698B2 (ja) 回転式ガス処理装置のシール構造体及びシール方法
JPH05508802A (ja) 除湿機
JP2003126641A (ja) 吸着ロータ及びそれを用いた吸着装置
JP2020044493A (ja) 吸着再生装置
CN106031838B (zh) 转轮、流体处理设备及处理材块体拆卸方法
CN108187448B (zh) 一种高浓缩比耐高温轻型有机废气浓缩装置及方法
WO2020217857A1 (ja) 吸着処理装置
WO2017170207A1 (ja) 吸着処理装置
JPH10146514A (ja) 排ガス処理装置
JP5356783B2 (ja) 除湿ロータの外周シール構造
JP2020089858A (ja) 空気浄化装置
JPH0116508Y2 (ja)
TW201632245A (zh) 轉輪、流體處理設備及處理材塊體拆卸方法
TWI580466B (zh) 臥式轉輪及流體淨化處理系統
WO2022030067A1 (ja) 空調回転体及び空気処理装置
JP2019084489A (ja) ガス分離装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111209

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees