JP4889014B2 - コーヒーメーカー - Google Patents
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特許文献1に開示のコーヒーメーカーでは、案内路として、水タンクが蓄える水の最高水位より高い位置にオーバーフロー部を備え、このオーバーフロー部の下流側(抽出器側)に加熱部を介する流路を設けることにより、最初に加熱部からオーバーフロー部までに溜まる水を加熱部で加熱して、抽出器に送るようにしている。この従来技術では、加熱部が最初に抽出器側へ送られる水の加熱を行う構成を採用することで、コーヒー抽出開始時から十分に加熱された熱湯を抽出器に導くことができる。
一方で、特許文献2に開示の技術では、水が抽出器に導かれる前に水タンク内と加熱部内を相互に循環しながら、水タンクと加熱部の内部に存在する全ての循環水が十分に加熱されて所定温度以上となった後に、抽出器に導かれる構成をとる。
そして、上述した特許文献1又は2のような構成をとることにより、コーヒー抽出開始時から十分に加熱された熱湯のみを抽出器に導くことができる。
また、抽出器側に熱湯を送るのに、加熱部内の水だけでなく、加熱部と水タンクの内部を循環する水全てを所定温度以上に加熱する必要がある。従って、この構造では、一度に加熱する水量が水タンク内部の水量だけ多くなるため、水全体を加熱するまでに時間がかかり、未だ改良の余地がある。また、熱湯が常に水タンクと加熱部を循環するため、循環している間に系外へ輻射される熱量が大きく余分に電力が消費される可能性がある。
ここで、加熱部の出口に備えられた開閉弁は、加熱部内で熱湯が生成され蒸気圧が発生し圧力が所定以上になった場合に開弁状態となるが、蒸気を含む熱湯は、蒸気圧と突沸による効果により案内路内に瞬時に吐出され、抽出器に勢いよく導かれることとなる。
よって、本願構造においては、熱湯を順次直接抽出器に供給できるためコーヒー抽出に適した高温の熱湯のみを迅速に供給可能となる。また、加熱部を一度だけ通す構造となるため、複雑な構成のパイプを必要とせず装置全体を簡易な構成とすることができ、部品点数を減少させることができる。また、水タンクと案内路との間に接続部を設ける必要がないため、水タンクを取り外し可能な構成を容易に実現することができる。
さらに、開閉弁は、一端が加熱部に連結され、一端に対峙する他端が封鎖され、分枝端が案内路に連結している三股パイプの交差部に備えられる構成が採用されている。即ち、この開閉弁は、三股パイプの内周に備えられた弁座と、弁座に圧着する弁体と、弁体に連結し弁体を弁座へ押圧するバネと、バネの他端を固定するキャップとを備えて構成されている。そして、バネの設定は、加熱部内の圧力が所定以上となった場合に開弁状態となり熱湯の吐出を許容し、所定未満の場合には閉弁状態となり熱湯の吐出を禁止するようバネ定数が調整されており、キャップは、このキャップに設けられた内ねじと三股パイプの他端に設けられた外ねじとを螺合させることで、当該他端の封止を実現でき、キャップの螺合量を調整することでバネによる弁体の開閉力を調整できる。
また、複雑な構成のパイプを必要とせず装置全体を簡易な構成とすることができ、部品点数を減少させることができる。さらに、水タンクと案内路との間に接続部を設ける必要がないため、水タンクを取り外し可能な構成を容易に実現することができる。
さらに、開閉弁は、一端が加熱部に連結され、一端に対峙する他端が封鎖され、分枝端が案内路に連結している三股パイプの交差部に備えられる構成が採用されている。即ち、この開閉弁は、三股パイプの内周に備えられた弁座と、弁座に圧着する弁体と、弁体に連結し弁体を弁座へ押圧するバネと、バネの他端を固定するキャップとを備えて構成されている。そして、バネの設定は、加熱部内の圧力が所定以上となった場合に開弁状態となり熱湯の吐出を許容し、所定未満の場合には閉弁状態となり熱湯の吐出を禁止するようバネ定数が調整されており、キャップは、このキャップに設けられた内ねじと三股パイプの他端に設けられた外ねじとを螺合させることで、当該他端の封止を実現でき、キャップの螺合量を調整することでバネによる弁体の開閉力を調整できる。
参考例について、図1、2及び3に基づいて説明する。この参考例は、開閉弁を加熱部の出口に設けた例である。
図1に示すように、水を蓄える水タンク1は、加熱部20に連通する給水パイプ3と連結しており、給水パイプ3は水タンク1から加熱部20への水の移流のみを許容する逆止弁5を備える。水タンク1は、コーヒーメーカーから簡単に取り外し可能なように構成されている。
なお、この例では、開閉弁は、加熱部の出口に設けられるとともに、加熱部の出口と同じ高さに設けられるようになっている。
図4に示すように、第1実施形態の開閉弁30は、一端がシリコンゴム45により加熱部20に連結され、上記一端に対峙する他端が封鎖され、分枝端が揚水パイプ2に連結している三股パイプ40の交差部に備えられる構成を採用している。
即ち、この例の開閉弁30は、三股パイプ40の内周に備えられた弁座33と、当該弁座33に圧着するパッキン42をコートした弁体31と、当該弁体31に連結し弁体31を弁座33へ押圧するバネ35と、当該バネ35の他端を固定するキャップ44とから構成されている。このバネ35の設定は、その開弁及び閉弁動作に関して、先に説明した参考例のバネ35の設定と同様である。この構造においては、キャップ44は、このキャップ44に設けられた内ねじ41aと三股パイプ40の一端に設けられた外ねじ41bを螺合させることで、端部の封止を実現できるが、Oリング43で水密を実現しながら、螺合量を調整することで、バネ35による弁の開閉力を調整できる。
本発明の第2実施形態を、図1のコーヒーメーカーを左側視から見た図5を用いて説明する。この例は、開閉弁を水タンクの最下面より低い位置に設ける例である。
図5に示すように、この形態では開閉弁30が揚水パイプ2内に備えられており、当該開閉弁30の高さ位置が、水タンク1の最下面bより低い位置に備えられる。水タンク1に水が注がれると、開閉弁30まで水が満たされ開閉弁30の抽出器10側には移流しないこととなる。
加熱部20と開閉弁30による熱湯の生成及び供給過程は、第1実施形態と同様であるが、本実施形態では、加熱部20の出口から開閉弁30までの間に蓄えられた水も加熱されることとなる。
加熱部の別実施形態
(イ)本発明の第1実施形態及び第2実施形態における加熱部20は、図6に示すように、加熱部20を構成するヒーターパイプ22及びヒータ21を側面視がL型になるように屈曲させて構成してもよい。ヒータ21は、L型のヒーターパイプ22内を流れる水を加熱しながら、プレート16の下部にあるヒータ21の水平部によりプレート16を介してコーヒー容器15内のコーヒーを加熱して保温する。
2: 揚水パイプ(案内路)
4: 吐出口(案内路)
5: 逆止弁
10: 抽出器
20: 加熱部
21: ヒータ
22: ヒーターパイプ
30: 開閉弁
31: 弁体
33: 弁座
35: バネ
40: 三股パイプ
41a:内ねじ(キャップ)
41b:外ねじ(三股パイプ)
44: キャップ
Claims (3)
- 水タンクと、当該水タンクから供給される水を加熱する加熱部と、前記加熱部で生成された熱湯を案内路を介して抽出器に導き、コーヒーを抽出するコーヒーメーカーであって、
前記水タンクから前記加熱部への水の移流のみを許容する逆止弁を備え、
前記加熱部の出口に、前記加熱部内の圧力が所定以上で前記加熱部から前記案内路への前記熱湯の吐出を許容し、所定未満で吐出を禁止する開閉弁を備え、前記開閉弁から吐出される熱湯の全てを前記案内路を介して前記抽出器に導いてコーヒーを抽出する構成で、
前記開閉弁が、一端が前記加熱部に連結され、前記一端に対峙する他端がキャップにより閉塞され、さらに、分枝端が前記案内路に連結される三股パイプの交差部に配設され、
前記開閉弁が、前記三股パイプの内周に備えられた弁座と、前記弁座に圧着する弁体と、前記弁体に連結し前記弁体を前記弁座へ押圧するバネと、前記バネの他端を固定する前記キャップとを備えて構成され、
前記バネが、前記加熱部内の圧力が所定以上となった場合に開弁状態となり前記熱湯の吐出を許容し、所定未満の場合には閉弁状態となり前記熱湯の吐出を禁止するようバネ定数を調整されてなるとともに、
前記キャップが、前記キャップに設けられた内ねじと前記三股パイプの前記他端に設けられた外ねじとを螺合することで、当該他端を封止するように構成され、かつ、前記キャップの螺合量を調整することで前記バネによる前記弁体の開閉力を調整可能に構成されているコーヒーメーカー。 - 水タンクと、当該水タンクから供給される水を加熱する加熱部と、前記加熱部で生成された熱湯を案内路を介して抽出器に導き、コーヒーを抽出するコーヒーメーカーであって、
前記水タンクから前記加熱部への水の移流のみを許容する逆止弁を備え、
前記加熱部内の圧力が所定以上で前記加熱部から前記抽出器側への前記熱湯の移流を許容し、所定未満で前記移流を禁止する開閉弁を、前記案内路の前記水タンクの最下面より低い位置に備え、前記開閉弁から前記抽出器側へ吐出される熱湯の全てを前記抽出器に導いてコーヒーを抽出する構成で、
前記開閉弁が、一端が前記加熱部に連結され、前記一端に対峙する他端がキャップにより閉塞され、さらに、分枝端が前記案内路に連結される三股パイプの交差部に配設され、
前記開閉弁が、前記三股パイプの内周に備えられた弁座と、前記弁座に圧着する弁体と、前記弁体に連結し前記弁体を前記弁座へ押圧するバネと、前記バネの他端を固定する前記キャップとを備えて構成され、
前記バネが、前記加熱部内の圧力が所定以上となった場合に開弁状態となり前記熱湯の吐出を許容し、所定未満の場合には閉弁状態となり前記熱湯の吐出を禁止するようバネ定数を調整されてなるとともに、
前記キャップが、前記キャップに設けられた内ねじと前記三股パイプの前記他端に設けられた外ねじとを螺合することで、当該他端を封止するように構成され、かつ、前記キャップの螺合量を調整することで前記バネによる前記弁体の開閉力を調整可能に構成されているコーヒーメーカー。 - 前記開閉弁が、前記加熱部の出口と同じ高さ位置に配設されている請求項2に記載のコーヒーメーカー。
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