JP4887480B2 - 樹脂クリップ座 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車部品の取り付けに使用される樹脂クリップ座に関する。
自動車部品、例えば、インストルメントパネル(以下、インパネと記す)用の樹脂製内装部品の取り付けに樹脂クリップが用いられる。具体的には、内装部品の裏側の数箇所に設けられた樹脂クリップ座にクリップを装着し(このとき、樹脂クリップ座の被クリップ板がクリップに挟まれる)、このクリップをインパネの取り付け用孔部等に挿入することで、内装部品を自動車に取り付けることができる。このような樹脂クリップ座として、例えば、特許文献1に記載されているようなものが知られている(特許文献1の図2、図3参照)。
説明のため、図14、図15には、それぞれ、特許文献1の図2、図3と同様の樹脂クリップ座を示した。従来、図14に示すように、樹脂クリップ座には、クリップの外れ防止用の係止孔(係止溝)910hが設けられている(特許文献1の図2参照)。そして、図示しないクリップが図のクリップ方向に沿って装着され、この際、当該クリップの係止用凸部が係止孔910hに係止される。ここで、樹脂クリップ座9を含む樹脂製内装部品は、射出成形により製造される。そして、樹脂クリップ座9のような形状の場合、成形用金型の型抜き方向は、図のクリップ方向に沿った方向(図の上方向)となる。一方、図のような係止孔910hを形成するには、図のスライド方向に沿って金型の型抜きを行なう必要がある。しかし、樹脂クリップ座9の型抜き方向が図のクリップ方向に沿った方向であるために、係止孔910hを形成するためには、係止孔910hの形状に合った凸状の型を有し、且つ、図のスライド方向に沿ってスライド可能な係止孔形成用スライド機構を樹脂クリップ座9の金型内に設ける必要がある(特許文献1の図9参照)。
スライド機構を金型に設ける場合、スライド機構のスライド経路とするためのスライドスペースを確保する必要がある。一方で、近年、内装部品表面の形状が複雑化しており、それに伴い、スライドスペースの確保が必要なスライド機構を設けることが、他の型との位置関係上、不可能である場合が多くなっている。ここで、内装部品の裏側において、スライドスペースの方向を変えるために、クリップ方向は変えずに係止孔(係止溝)の開口方向を変えた場合、すなわち、被クリップ板910の向きを変えた場合には、クリップのインパネへの挿入性が悪化してしまうため、係止孔の開口方向は変えないことが望ましい。そこで、特許文献1に開示されている技術においては、図15のように、補強板(リブ)921Aに孔部920hを設け、係止孔910h’と連通させることで、スライド機構のスライド方向を、図14のスライド方向(係止孔の正面方向)とは垂直な方向に変更している。このようにすることにより、他の型との位置関係上、スライド機構のスライド方向を図14のような方向とすることが不可能であっても、それに対して垂直のスライド方向へと変更することで、係止孔910h’を形成するためのスライド機構の配置の自由度を高くして、係止孔910h’を形成し易くすることできる。
特開2004−210114号公報
しかしながら、特許文献1の技術を用いたとしても、係止孔(係止溝)を形成するためのスライド機構のスライド方向は、従来の係止孔(係止溝)正面へのスライド方向、及び、それに垂直な方向のスライド方向の2方向だけである。近年の内装部品形状の複雑化を考えると、スライド機構のスライド方向の自由度はさらに高いことが望ましい。
そこで、本発明の目的は、スライド機構のスライド方向の自由度が高く、内装部品の形状が複雑であっても係止溝を形成し易い樹脂クリップ座を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
上記の目的を達成するために、本発明の樹脂クリップ座は、自動車の内装部品に用いられる樹脂クリップ座であって、板状に形成されており、クリップにより挟まれ、当該クリップが装着される方向であるクリップ方向に平行な被クリップ板と、前記クリップ方向に垂直で前記被クリップ板に垂直な一の方向を第1方向と、前記クリップ方向に垂直で前記第1方向に垂直な一の方向を第2方向としたときに、当該第2方向に関して前記被クリップ板の両側端部に設けられており、前記クリップ方向に平行な補強板と、を有している。また、前記被クリップ板及び前記第2方向側の前記補強板には、前記クリップの係止用凸部が係止される係止部を備える係止溝が、前記第2方向に沿って前記被クリップ板の中央部から前記第2方向側の前記補強板へと連通し、且つ、その内部空間が前記第1方向及び前記第2方向へ開放するように形成され、前記第2方向側の前記補強板には、前記係止溝から、前記クリップ方向に垂直な前記係止溝の内部空間からの放射方向のうち前記第1方向から前記第2方向までの90度の範囲における方向に向かって開放された開放空間を確保するように区画された縁部が形成されており、前記係止溝を成形するスライド金型のスライド方向が、前記第1方向と前記第2方向との間の90度の範囲内における全方向に選択可能とされている。
この構成によると、補強板に、係止溝の内部空間から開放された開放空間を確保するように区画された縁部が形成されているために、射出成形により係止溝を形成するためのスライド機構におけるスライド方向を、係止溝の正面方向(第1方向)からそれに垂直な方向(第2方向)までの90度の範囲内での各方向とすることができる。それにより、スライド方向の自由度が高くなるため、樹脂クリップ座が設けられている内装部品の形状が複雑であっても、係止溝を形成し易くなる。また、第1方向、第2方向がこのように定められることで、射出成形用金型の構成を簡易なものとすることができる。
前記係止溝は、前記第1方向に関して、前記被クリップ板の厚み分の奥行きを有していてもよい。これによると、被クリップ板における係止溝を、貫通孔とすることができるので、クリップが、被クリップ板の両面から被クリップ板を狭持でき、クリップが被クリップ板へ確実に装着される。
前記補強板は、前記第1方向に平行であってもよい。これによると、簡易な構成によりスライド機構のスライド方向の自由度を高くすることができる。
前記被クリップ板における前記第2方向側と反対側の前記側端部では、前記被クリップ板は、前記補強板の前記第1方向に関して中央部に配置されていてもよい。これによると、樹脂クリップ座の構造的強度を高くすることができる。
前記被クリップ板における前記第2方向側の前記側端部では、前記補強板は、前記被クリップ板と前記補強板とが接続する接続部が、前記第1方向に関する前記補強板の端部となるように形成されていてもよい。これによると、より簡易な構成により、スライド機構のスライド方向の自由度を高くすることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(全体構成)
まず、図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係る樹脂クリップ座の全体構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂クリップ座の概略斜視図であり、図2は、図1のA−A’概略断面図である。
図1に示す樹脂クリップ座1は、被クリップ板10、補強板21、22を含んで構成されており、図示しない自動車用内装部品の裏側に形成されているものである。また、当該内装部品は樹脂製であり、内装部品と樹脂クリップ座1とは射出成形により一体形成されている。ここで、図1において樹脂クリップ座1の下方は、図示しないが、内装部品の裏側であるとする。そして、図2に示すように、樹脂クリップ座1にクリップ50を装着し、内装部品裏側の樹脂クリップ座1に装着された状態のクリップ50を、自動車のインパネ側に形成された取り付け用孔部(図示せず)に挿入することで、内装部品が自動車のインパネに取り付けられる。
(被クリップ板)
被クリップ板10は、板状に形成されており、この部分がクリップ50により挟まれる。そして、被クリップ板10は、クリップ50によって被クリップ板10が挟まれる際にクリップ50が移動する方向、すなわちクリップ50の装着方向をクリップ方向とすると(図1、図2参照、図1、図2では上下方向となる)、このクリップ方向に平行に形成されている。
(第1方向及び第2方向について)
以下の説明において、クリップ方向に垂直で、被クリップ板10に垂直な一の方向を第1方向とし、クリップ方向に垂直で第1方向に垂直な一の方向を第2方向とする(図1の矢印参照)。
(補強板)
第2方向に関して被クリップ板10の両側端部10x、10yには補強板21、22が設けられている。また、補強板21、22は、被クリップ板10と同様に、それぞれがクリップ方向に平行に形成されている。補強板21、22は、樹脂クリップ座1の構造的強度を確保し、且つ、クリップ50の装着時のガイドとなるものである。また、図1から分かるように、補強板21は、被クリップ板10の第2方向側の側端部10xに設けられており、補強板22は、被クリップ板10の第2方向側とは反対側の側端部10yに設けられている。また、補強板21、22は、第1方向にも平行である。すなわち、補強板21、22は被クリップ板10に対して垂直になっている。
また、被クリップ板10において側端部10y(第2方向側と反対側の側端部)では、被クリップ板10は、補強板22の第1方向に関して中央部に配置されている(図1、図3参照)。また、被クリップ板10において側端部10x(第2方向側の側端部)では、補強板21は、被クリップ板10と補強板21とが接続する接続部21fが、第1方向に関する補強板21の端部となるように形成されている。その結果、上面視(図1のB−B’矢視)において、樹脂クリップ座1は図3のようになる。従来の樹脂クリップ9、9Aは、上面視において「H形」となるように形成されている(図14、17参照)のに対して、片方の補強板21が短くなっており、補強板21は、被クリップ板10よりも第1方向へは突出していない。
(係止溝)
また、被クリップ板10及び補強板21(第2方向側の補強板)には、係止溝10hが形成されており、係止溝10hの一部は、後述するクリップ50の係止用凸部50f、50fが係止される係止部10kとなっている。クリップ50が樹脂クリップ座1に装着される際には、このようにして係止されることにより、クリップ50が外れないようになっている(図2参照)。
係止溝10hについて、図1、及び、C−C’概略断面図である図4を参照しながら、より具体的に説明する。図4において、クリップ方向は、図4の紙面に対して垂直な方向となる。係止溝10hは、第2方向に沿って、被クリップ板10の中央部から補強板21へと連通している。さらに、係止溝10hは、係止溝10hの内部空間10sが、第1方向及び第2方向へ開放するように形成されている。そして、係止溝10hは、第1方向に関して、被クリップ板10の厚み分の奥行きを有している。そのため、被クリップ板10においては、係止溝10hは、被クリップ板10を第1方向に貫通した貫通孔となっている。
(クリップの装着)
また、樹脂クリップ座1に対して、クリップ50は、図2のように装着される。クリップ50は、被クリップ板10を両面から挟み込むように形成されており、クリップ50の内側には係止用凸部50f、50fが設けられている。クリップ50もまた樹脂製であり、弾性を有している。
クリップ50は、図の上方から下方向(クリップ方向)へと移動することで樹脂クリップ座1へと装着される。まず、クリップ50と樹脂クリップ座1との接触時に、弾性を有する係止用凸部50f、50fが被クリップ板10の上端部により外側へ押圧されて変形する。そして、その状態でクリップ50がさらに下方へ移動すると、係止用凸部50f、50fの先端部が弾性力により元の状態に戻って係止溝10hの内部へと入り、係止溝10hの係止部10kに係止されることで、クリップ50が樹脂クリップ座1に装着され、且つ、図のクリップ方向(上方向)に外れないように係止される。ここで、上記のように、被クリップ板10においては、係止溝10hは、被クリップ板10を貫通した貫通孔となっているので、クリップ50が、被クリップ板10の両面から被クリップ板10を狭持でき、クリップ50が被クリップ板10へ確実に装着される。
(補強板の縁部について)
次に、図4及び図5を参照しつつ、補強板21の縁部21eについて説明する。図5は、スライド機構のスライド方向を説明するための樹脂クリップ座1の概略斜視図である。補強板21(第2方向側の補強板)には縁部21eが形成されている。縁部21eは、係止溝10hから、クリップ方向に垂直な、係止溝10hの内部空間10s(図5において斜線で示している)からの放射方向のうち、第1方向から第2方向までの90度の範囲における各方向に向かって開放された開放空間15sを確保するように補強板21を区画している。ここで、開放空間15sについて説明する。図4及び図5において、開放空間は一点鎖線で仕切られた空間として示されている。第1方向についての開放空間15a、第2方向についての開放空間15s、及び、これらの間の全ての方向についての開放空間からなるものが、開放空間15sである。すなわち、開放空間15sは、クリップ方向についての厚みのある扇形状の空間である。図5においては、第1方向と第2方向との間の方向の一例として、第3方向についての開放空間15sを示している。ここで、第1方向と第2方向との間の方向は第3方向に限られるわけではなく、第1方向と第2方向との間の全方向が含まれる(図5の開放空間15s参照)。なお、図5においては、第1、第2、第3方向についての開放空間15a、15b、15cの一断面を斜線で示している。また、図4及び図5において、開放空間15sの径方向の範囲は、図のような範囲には限られない。
(スライド方向について)
次に、図4〜図8を参照しつつ、樹脂クリップ座1に用いられる係止溝形成用スライド機構のスライド方向について説明する。図6〜図8は、図1の樹脂クリップ座1の係止溝10h形成の際の、スライド機構のスライド方向の自由度を示す、樹脂クリップ座1及び金型の概略断面説明図である。なお、図6〜図8の断面は、図1のC−C’位置での断面に相当する。また、図6〜8においては、金型の断面のみを斜線にて示し、樹脂クリップ座1の断面を示す斜線を省略する。
樹脂クリップ座1のような形状の場合、成形用金型の型抜き方向は、図のクリップ方向に沿った方向(図の上方向)となる(図5の矢印参照)。一方、このような樹脂クリップ座1において、係止溝10hを形成するためには、クリップ方向とは垂直な方向に沿って金型の型抜きを行なう必要がある。しかし、樹脂クリップ座1の型抜き方向が図のクリップ方向に沿った方向であるために、係止溝10hを形成するためには、係止溝10hの形状に合った凸状の型を有し、且つ、スライド可能な、係止溝形成用スライド機構を、樹脂クリップ座1の金型内に設ける必要がある。
そして、図4及び図5を参照して説明した、上記の開放空間15sは、係止溝形成用スライド機構のスライド可能空間に相当する。そして、上記の第1、第2、第3方向についての開放空間15a、15b、15cは、それぞれ、第1、第2、第3方向へのスライド機構のスライド経路となる。
図6〜図8は、それぞれ、樹脂クリップ座1成形用の金型において、係止溝10hの成形のためのスライド機構の配置例を示している。まず図6の金型について説明する。図6の金型60mは、樹脂クリップ座1全体を形成するために用いられるものであり、スライド方向が第1方向であるスライド機構60sが含まれて構成されている。そして、図6に示しているように、金型60mの型抜き方向は、図6の紙面に垂直な手前方向である。以下、図6の金型を用いた成形方法について説明する。まず、樹脂クリップ座1の係止溝10hとなる部分に、スライド機構(スライド金型)60sの先端部が配置された状態(図6の状態)において、成形空間に樹脂が充填されて樹脂クリップ座1の射出成形が行われる。ここで、スライド機構60sの先端部は、係止溝10hの形状に合った金型となっている。そして、スライド機構60sが、スライド機構60sのスライド経路を形成するスライドスペース60hに沿って第1方向へスライドすることで、スライド機構60sの先端部の型抜きが行なわれ、これにより係止溝10hが形成される。そして、スライド機構60sを含む金型60mを図の型抜き方向へと移動させることで、樹脂クリップ座1の成形が完了する。
次に、図7の金型について、図6の金型と異なる部分を中心に説明する。図7の金型61mも、樹脂クリップ座1全体を形成するために用いられるものであり、スライド方向が第3方向であるスライド機構61sが含まれて構成されている。図7の金型を用いた樹脂クリップ座1の成形方法は、図6の金型の場合と同様であるが、図6の場合と異なり、スライド機構61sが、スライド機構61s先端部のスライド経路を形成するスライドスペース61hに沿って第3方向へスライドすることで、スライド機構61sの先端部の型抜きが行なわれ、これにより係止溝10hが形成される。
次に、図8の金型について、図6の金型と異なる部分を中心に説明する。図8の金型62mも、樹脂クリップ座1全体を形成するために用いられるものであり、スライド方向が第2方向であるスライド機構62sが含まれて構成されている。図8の金型を用いた樹脂クリップ座1の成形方法は、図6の金型の場合と同様であるが、図6の場合と異なり、スライド機構62sが、スライド機構62sのスライド経路を形成するスライドスペース62hに沿って第2方向へスライドすることで、スライド機構62sの先端部の型抜きが行なわれ、これにより係止溝10hが形成される。
また、第1方向と第2方向との間のスライド方向は、第1方向と第2方向との間の90度の範囲内における全方向を選択可能であるが、ここでは、図7において、第3方向に代表させている。しかし、第1方向と第3方向の間の方向、及び、第3方向と第2方向との間の方向についても、スライド方向として選択可能である。そして、このスライド方向及びスライド機構については、図示しない内装部品の形状に関連して設計される金型の配置との関係で適宜選択される。このように、樹脂クリップ座1においては、スライド機構のスライド方向選択の自由度が高い。
そして、図6乃至8におけるスライド機構先端部のスライド経路、すなわち、第1、第3、第2方向へのスライド経路は、それぞれ、上記のように、上記の第1、第3、第2方向についての開放空間15a、15c、15bに対応する。そして、開放空間15sは、スライド機構先端部のスライド可能空間となる。
以上のように構成された樹脂クリップ座1によると、補強板21に、係止溝10hの内部空間10sから開放された開放空間15sを確保するように区画された縁部21eが形成されているために、射出成形により係止溝10hを形成するためのスライド機構におけるスライド方向を、係止溝10hの正面方向である第1方向から、それに垂直な方向である第2方向までの90度の範囲内での各方向とすることができる。それにより、スライド方向の自由度が高くなる。そのため、樹脂クリップ座1が設けられている内装部品の形状が複雑であっても、係止溝10hを形成し易くなる。また、第1方向、第2方向がこのように定められることで、射出成形用金型の構成を簡易なものとすることができる。
また、補強板21は、第1方向に平行であるために、簡易な構成によりスライド機構のスライド方向の自由度を高くすることができる。
また、被クリップ板10における側端部10y(第2方向側と反対側の側端部)では、被クリップ板10は、補強板22の第1方向に関して中央部に配置されているために、樹脂クリップ座1の構造的強度を高くすることができる。
また、被クリップ板10における側端部10x(第2方向側の側端部)では、補強板21は、被クリップ板10と補強板21とが接続する接続部21fが、第1方向に関する補強板21の端部となるように形成されているために、より簡易な構成(単純な形状)により、スライド機構のスライド方向の自由度を高くすることができる。
(変形例)
次に、本発明に係る樹脂クリップ座の変形例について、図9乃至13を参照しながら、上記の実施形態と異なる部分を中心に説明する。図9乃至13は、それぞれ、第1乃至第5変形例を示しており、図9、図10は概略斜視図を、図11乃至13は、図1のB−B’矢視に相当する上面概略図である。なお、上記の実施形態と同様の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
まず、第1変形例に係る樹脂クリップ座2は、図9に示すように、第2方向側の補強板221の形状が上記の実施形態とは異なっているため、それに伴って、係止溝210hの形状も上記の実施形態とは異なっている。本変形例に係る樹脂クリップ座2のように、被クリップ板210において側端部210x(第2方向側の側端部)では、補強板221は、被クリップ板210と補強板221とが接続する接続部221fが、第1方向に関する補強板221の端部となるように形成されておらず、補強板221は、被クリップ板210よりも第1方向側へ突出形成されているが、補強板はこのように形成されていてもよい。また、補強板221には縁部221eが形成されており、上記の実施形態と同様に、縁部321eは、第1方向から第2方向までの90度の範囲における各方向に向かって開放された開放空間(図9では図示しないが、図5と同様である)を確保するように補強板221を区画している。このような形状とすることによっても、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
第2変形例に係る樹脂クリップ座3は、図10に示すように、第2方向側の補強板321の形状が上記の実施形態とは異なっている。本変形例に係る樹脂クリップ座3のように、被クリップ板310において側端部310x(第2方向側の側端部)においても、補強板321は、被クリップ板310と補強板321とが接続する接続部321fが、第1方向に関する補強板321の端部となるように形成されておらず、補強板321は、下部において、被クリップ板310よりも第1方向側へ突出形成されているが、補強板321はこのように形成されていてもよい。また、補強板321には縁部321eが形成されており、上記の実施形態と同様に、縁部321eは、第1方向から第2方向までの90度の範囲における各方向に向かって開放された開放空間(図10では図示しないが、図5と同様である)を確保するように補強板321を区画している。このような形状とすることによっても、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
また、第3変形例に係る樹脂クリップ座4のように、被クリップ板410の側端部410yでは、被クリップ板410は、補強板422の第1方向に関して中央部に配置されておらず、補強板422の(第1方向に関して、第1方向側とは反対側の)端部に配置されていてもよい(図11参照)。また、第4変形例に係る樹脂クリップ座5のように、上面視において、補強板21、522と被クリップ板510とが、コの字状に形成されていてもよい(図12参照)。また、第5変形例に係る樹脂クリップ座6のように、補強板621、622が、上面視において第1方向に平行でなく、「くの字」状に形成されていてもよい。ただし、補強板621、622は、クリップ方向には平行である必要がある。このような第3乃至第5変形例のような構成とすることによっても、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
例えば、上記の実施形態において、係止溝は、第1方向に関して、被クリップ板の厚み分の奥行きを有しているが、係止溝の奥行きは被クリップ板の厚みより小さくてもよい。この場合には、係止溝は、被クリップ板において貫通孔とはならず、クリップの係止用凸部は、被クリップ板の片面においてのみ係止される。
本発明の一実施形態に係る樹脂クリップ座の概略斜視図。 図1のA−A’概略断面図。 図1のB−B’矢視上面概略図。 図1のC−C’概略断面図。 スライド機構のスライド方向を示す樹脂クリップ座の概略斜視説明図。 図1の樹脂クリップ座の係止溝形成に用いる、スライド方向が第1方向であるスライド機構を含む金型を示す概略断面説明図。 図1の樹脂クリップ座の係止溝形成に用いる、スライド方向が第3方向であるスライド機構を含む金型を示す概略断面説明図。 図1の樹脂クリップ座の係止溝形成に用いる、スライド方向が第2方向であるスライド機構を含む金型を示す概略断面説明図。 本発明の一実施形態に係る樹脂クリップ座の第1変形例を示す概略斜視図。 本発明の一実施形態に係る樹脂クリップ座の第2変形例を示す概略斜視図。 本発明の一実施形態に係る樹脂クリップ座の第3変形例を示す上面概略図。 本発明の一実施形態に係る樹脂クリップ座の第4変形例を示す上面概略図。 本発明の一実施形態に係る樹脂クリップ座の第5変形例を示す上面概略図。 従来の樹脂クリップ座を示す概略斜視図。 従来の樹脂クリップ座(特許文献1に係る発明)を示す概略斜視図。
符号の説明
1、2、3、4、5、6 樹脂クリップ座
10、210、310、410、510、610 被クリップ板
10h、210h 係止溝
10k 係止部
10s 内部空間
10x、210x、310x、410x 第2方向側の側端部
10y 第2方向側と反対側の側端部
15s 開放空間
21、221、321、621 補強板(第2方向側の補強板)
21e、221e、321e 縁部
21f、221f、321f 接続部
22、422、522、622 補強板
50 クリップ
50f 係止用凸部

Claims (5)

  1. 自動車の内装部品に用いられる樹脂クリップ座において、
    板状に形成されており、クリップにより挟まれ、当該クリップが装着される方向であるクリップ方向に平行な被クリップ板と、
    前記クリップ方向に垂直で前記被クリップ板に垂直な一の方向を第1方向と、前記クリップ方向に垂直で前記第1方向に垂直な一の方向を第2方向としたときに、当該第2方向に関して前記被クリップ板の両側端部に設けられており、前記クリップ方向に平行な補強板と、を有し、
    前記被クリップ板及び前記第2方向側の前記補強板には、前記クリップの係止用凸部が係止される係止部を備える係止溝が、前記第2方向に沿って前記被クリップ板の中央部から前記第2方向側の前記補強板へと連通し、且つ、その内部空間が前記第1方向及び前記第2方向へ開放するように形成され、
    前記第2方向側の前記補強板には、前記係止溝から、前記クリップ方向に垂直な前記係止溝の内部空間からの放射方向のうち前記第1方向から前記第2方向までの90度の範囲における方向に向かって開放された開放空間を確保するように区画された縁部が形成されており、
    前記係止溝を成形するスライド金型のスライド方向が、前記第1方向と前記第2方向との間の90度の範囲内における全方向に選択可能とされていることを特徴とする樹脂クリップ座。
  2. 前記係止溝は、前記第1方向に関して、前記被クリップ板の厚み分の奥行きを有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂クリップ座。
  3. 前記補強板は、前記第1方向に平行であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂クリップ座。
  4. 前記被クリップ板における前記第2方向側と反対側の前記側端部では、前記被クリップ板は、前記補強板の前記第1方向に関して中央部に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂クリップ座。
  5. 前記被クリップ板における前記第2方向側の前記側端部では、前記補強板は、前記被クリップ板と前記補強板とが接続する接続部が、前記第1方向に関する前記補強板の端部となるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の樹脂クリップ座。
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