JP4887342B2 - 誘電体導波路及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、誘電体導波路及びその製造方法に係り、特にミリ波と呼ばれる周波数が数10から数100ギガヘルツである電磁波の伝送に必要な誘電体導波路及びその製造方法に関する。
近年、高周波エレクトロニクスの発展により、ミリ波と呼ばれる周波数が数10から数100ギガヘルツの電磁波応用が注目されている。ミリ波技術は、これまで宇宙天文学やプラズマ物理学等の学術分野で活用されてきたが、高周波技術の発展により、最近は車載レーダ、高速無線LAN、画像伝送、危険物検査等の民生技術への適用も行われはじめている。
ミリ波は、光波としての性質が強く、その伝送には光波に対するのと同様に導波路が用いられる。ミリ波の導波には平行2線(レッヘル線)、同軸線、ストリップ線に代表される2導体系伝送路、中空導波管、誘電体導波路等のマイクロ波伝送技術が用いられる。2導体系伝送路及び中空導波管は、導体が電磁波を反射することを利用してミリ波を導波する。誘電体導波路は、屈折率が異なる誘電体の界面で電磁波が反射されることを利用するものであり、光ファイバーと同じ原理によりミリ波を伝送する。これらの従来技術は、たとえば内藤著「マイクロ波・ミリ波工学」(コロナ社、1986年)に示されている。
ミリ波はマイクロ波より周波数が高いため、2導体系伝送路や導波管等のマイクロ波技術により伝送を行うと伝送損失が大きくなるという問題がある、これは、ミリ波に対しては導体の抵抗はゼロでなく、導体表面でジュール損が発生するためである。
ミリ波の伝送技術としては、これら導体を用いる伝送技術より、導体を用いない誘電体導波路がより適している。誘電体導波路の提案例としては、たとえば特許文献1(特開2005-31574)、特許文献2(特開2004-23697)等がある。誘電体導波路は、屈折率が異なる2種類の誘電体からなり、屈折率が高い誘電体を伝送路(コア)とし、コアの周囲を屈折率の低い誘電体(クラッド)で覆うことにより形成される。誘電体導波路の形成法に関しては、たとえば特許文献3(特開2003-161852)の提案がある。
誘電体導波路は、一般に伝送損失が小さいが放射損失が大きいという問題点がある。放射損失は、特に屈曲した形状を有する導波路で大きい。放射損失を抑制する誘電体導波路としては、非放射誘電体導波路(Non Radiative Dielectric Guide)が知られている。非放射誘電体導波路は、互いに平行に対向するように配置した2枚の金属板の間に誘電体導波路を保持し、金属板の間隔を導波路中を伝播する電磁波の波長の2分の1以下とした導波路である。非放射誘電体導波路に関しては多くの出願があるが、たとえば特許文献4(特開2004-266380)がある。
一方、最近では、フォトニック結晶を用いてミリ波をはじめとする高周波を伝送する提案もなされている。フォトニック結晶は、誘電体に空孔を多周期に的に多数形成したものであり、空孔の周期により決まる波長の電磁波を強く反射する。フォトニック結晶のこの性質を利用して電磁波の伝送系を構成した例として、特許文献5(特開2001-230608)がある。
特開2005-31574号公報 特開2004-23697号公報 特開2003-161852号公報 特開2004-266380号公報 特開2001-230608号公報 C. Kittel, "Introduction to Solid State Physics 6-th edition, pp.368-372, John Wiley & Sons, Inc. New York, 1986. UVSOR 3.10東京大学生産技術研究所,2008; http://www.rss21.iis.u-tokyo.ac.jp/result/download/index.php.
従来の誘電体導波路に関する提案では、導波路コアとクラッドに化学組成が異なる誘電体を用いてコア−クラッド間に屈折率差を形成している。これは、屈折率が化学組成に依存して変化することを利用した提案であるが、異なる誘電体を組み合わせる必要があるため、材料プロセスが複雑であり、複雑な導波路を作成するには適さない。
また、フォトニック結晶を用いる導波路は、小型化できないという問題がある。たとえば、空孔の周期性を実現するのに10周期の空孔が必要とすると、60ギガヘルツで波長が5ミリのミリ波に対するフォトニック結晶の長さは5センチとなり、複雑な形状の導波路では必要とされる結晶のサイズはより大きくなる。
このように、従来の誘電体導波路に関する技術は、複雑な形状のミリ波導波路を形成するには適さない。
本発明は、複雑な形状の導波路を形成できるミリ波用誘電体導波路及びその生成方法を提供することにある。
1.誘電体導波路に係る第1の発明は、誘電体間の屈折率差を利用して電磁波を伝送する誘電体導波路であって、電磁波が導入されるコア部とそのコア部の周囲に配置されたクラッド部とを備え、コア部およびクラッド部が結晶相あるいはアモルファス相のいずれかの相を有する金属酸化物で構成され、コア部とクラッド部を構成する金属酸化物の相が互いに異なることを特徴とする。
2.電子部品装着装置に係る第2の発明は、第1の発明において、コア部とそのコア部の両側面に接して設けられたクラッド部を具備してなる薄膜基板を有し、その薄膜基板の一主面とそれに対向する他主面のそれぞれに金属板がコア部とクラッド部を狭持するように設けられ、金属板の各々の間隔で決定される薄膜基板の厚さが、コア部に導入される電磁波の該コア部中での波長の半分以下であることを特徴とする。
3.電子部品装着装置に係る第3の発明は、第1または2の発明において、金属酸化物を構成するイオンの振動数が、金属酸化物の結晶相とアモルファス相で異なり、コア部を構成する金属酸化物相の電磁波に対する屈折率が、クラッド部を構成する金属酸化物相の電磁波に対する屈折率よりも大きいことを特徴とする。
4.電子部品装着装置に係る第4の発明は、第1または2の発明において、コア部に導入される電磁波の周波数が、そのコア部あるいはクラッド部を構成するアモルファス相からなる金属酸化物のイオンの振動数の下限値以下であることを特徴とする。
5.電子部品装着装置に係る第5の発明は、第1または2の発明において、金属酸化物がハフニアであり、コア部に導入される電磁波の周波数が400ギガヘルツ以下であり、コア部がアモルファスハフニアからなり、クラッド部がモノクリニック相結晶ハフニアからなることを特徴とする。
6.電子部品装着装置に係る第6の発明は、第5発明において、コア部の形状が直線型、曲線型及びY時型であることを特徴とする。
7.電子部品装着装置に係る第7の発明は、第1の発明において、電磁波がミリ波領域であることを特徴とする。
8.電子部品装着装置に係る第8の発明は、電磁波が導入されるコア部とこのコア部の周囲に配置されたクラッド部とを備えた誘電体導波路の製造方法であって、基板を準備する工程と、基板上にアモルファス金属酸化物を堆積する工程と、アモルファス金属酸化物のクラッド部が形成される予定領域を短時間高温熱処理することにより結晶化する工程と、結晶化されたアモルファス金属酸化物の一主面に金属膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
9.電子部品装着装置に係る第9の発明は、第8の発明において、アモルファス金属酸化物が、アモルファスハフニア膜であることを特徴とする。
10.電子部品装着装置に係る第10の発明は、第9の発明において、結晶化する工程が、クラッド部が形成される予定領域となる前記アモルファスハフニア膜の表面上に薄膜ヒータあるいは金属板を圧着し、薄膜ヒータを通電加熱あるいは金属板を高周波加熱することにより、薄膜ヒータあるいは金属板が圧着された部分を結晶化する工程であることを特徴とする。
11.電子部品装着装置に係る第11の発明は、第9の発明において、金属膜の形成工程は、結晶化されたアモルファスハフニア膜の表面上にアルミニウム薄膜をスパッタリング法あるいは蒸着法により堆積する工程であることを特徴とする。
12.電子部品装着装置に係る第12の発明は、第9の発明において、アモルファスハフニア膜上にフォトマスクを配置する工程と、フォトマスク上およびアモルファスハフニア膜上に赤外レーザを照射することにより、アモルファスハフニア膜を選択的に加熱結晶化させる工程と、加熱結晶化工程後のアモルファスハフニア膜上に、基板と同じ化学組成を有する材料層を形成する工程とを有することを特徴とする。
13.電子部品装着装置に係る第13の発明は、第12の発明において、基板がシリコンまたはアルミニウムであることを特徴とする。
本発明では、誘電体導波路は、コアとクラッドを同一の金属酸化物で構成するので、材料プロセスが単純であるため、性能向上とともに、プロセスコストを低減でき、歩留まりの向上も図れる。
また、本発明では、前記誘電体導波路のコアとクラッドを、金属板が両面に対向するように配置された薄膜基板中に金属板にはさまれて形成し、薄膜基板の厚さがコアを導波するコア中での波長の半分以下とすることにより、非放射誘電体導波路として導波路の放射損失を低くできる。
本発明は、金属酸化物の結晶相とアモルファス相の屈折率がミリ波域で異なるという従来にはない知見に基づくものであるので、まずこれについて述べる。
材料の屈折率は、誘電率の平方根として与えられ、誘電率は、材料に光が入射された場合に、材料に電気的な分極が生じることに起因する。材料の電気的分極には、電磁波の電場により材料を構成するイオンの位置が変化することに起因するイオン分極と、光の電場によりイオンの電子が偏ることに起因する電子分極がある。材料の電気分極は、電磁波の周波数により異なり、ミリ波帯での分極には、イオン分極と電子分極の双方が寄与する。一方、光学域での分極には、電子分極のみが寄与する。電磁波周波数と分極成分の関係は、非特許文献1に詳しく記載されている。
したがって、材料の誘電率は、材料のイオン分極と電子分極が予測できれば計算により予測できることになる。我々は、第一原理法によりイオン分極と電子分極を計算するプログラムを開発し、ミリ波周波数域の誘電率ならびに屈折率を計算し、各種金属酸化物の結晶相とアモルファス相の屈折率を計算した。開発したプログラムは、物質の誘電率(屈折率)を正確に計算できる。
我々が開発し計算に用いたプログラムに関する情報は、非特許文献2に記載されている。
図1に計算により得られたミリ波周波数域でのアルミナ(Al2O3)の結晶相(α相)とアモルファス相の屈折率実部を示す。アモルファス相の屈折率は、分子動力学計算により得られたモデル構造に対するものである。モデル構造は、分子動力学計算において、溶融状態(温度3000K)のアルミナを室温まで急冷することにより作成している。
結晶相及びアモルファス相の屈折率は、静電場に対してはどちらも約3程度であるが、周波数が数10から数100ヘルツのミリ波周波数域では値が異なる。300ギガヘルツ以下では、結晶相のほうが高い屈折率を示し、それ以上ではアモルファス相のほうが高い屈折率を示す。
図2に計算により得られたアルミナの屈折率虚部を示す。結晶相の屈折率虚部は、ミリ波周波数域でほとんどゼロであるが、アモルファス相の屈折率虚部は300ギガヘルツ以上でゼロでない。
図3及び4に、同様な計算により得られたハフニア(HfO2)のミリ波周波数域での屈折率の実部及び虚部をそれぞれ示す。
ハフニアのモノクリニック結晶相とアモルファス相の屈折率実部は、1テラヘルツ以下の領域で異なり、結晶相はアモルファス相よりも大きな屈折率を有する。結晶相の屈折率虚部は、高周波域でほとんどゼロであるが、アモルファス相の屈折率虚部は430ギガヘルツ以上でゼロでない。
金属酸化物の結晶相とアモルファス相が異なる屈折率を有する理由は、これの相でイオンの振動数が異なるためである。アモルファスアルミナ及びハフニアの屈折率実部(図1及び3参照)は、周波数が約1テラヘルツ(1000ギガヘルツ)付近で変動するが、これはアモルファス相に存在する周波数が1テラヘルツ程度のイオン振動によるものである。
一方、結晶アルミナ及びハフニアにおけるイオンの振動数は数10テラヘルツであり、イオンの振動は、結晶のミリ波周波数域での屈折率にほとんど影響しない。結晶アルミナ及びハフニアの屈折率実部(図1及び2参照)がミリ波周波数域でほとんど変化しないのはこのためである。
金属酸化物の結晶相とアモルファス相のイオン振動数が異なる理由は、これらの相でイオンの配位数(隣接イオン数)が異なるためである。たとえば、結晶アルミナ(α相)のAlイオンの配位数は6であるが、アモルファスアルミナにおけるAlイオンの配位数は4.1から4.8程度である。アモルファス中のAlイオンは、配位数が低く隣接イオンとの相互作用が弱いため、結晶イオンと比較して低い振動数で振動する。
従来は、金属酸化物のアモルファス相は結晶相と類の誘電体であり、ミリ波周波数域でも同様な誘電率(屈折率)を有すると考えられてきた。しかし、以上の計算結果は、金属酸化物の結晶相とアモルファス相は異なる誘電体であり、ミリ波周波数域で異なる屈折率を有することを示している。
我々は、この知見に基づき、電磁波が導入されるコアとコアの周囲に配置されたクラッドが同一の金属酸化物の結晶相あるいはアモルファス相のいずれかで形成され、コアとクラッドの金属酸化物相が異なることを特徴とする本発明の誘電体導波路を見出した。
本発明は、ミリ波周波数域での材料の屈折率が未知であるため、第一原理計算に基づいた提案となっている。第一原理計算は実測が可能な周波数域での誘電率(屈折率)を精度よく計算できることが知られており、ミリ波に対する屈折率も同様に計算できると考えてよい。
本発明の誘電体導波路のコア及びクラッドを構成する材料は、結晶相とアモルファス相のミリ波に対する屈折率が異なるものであれば何でもよく、原理的には、金属酸化物のほか共有結合性材料あるいは分子性結晶材料を用いて構成することも可能である。材料のミリ波に対する屈折率は、材料の電子分極とイオン分極で決まり、前者は材料を構成する原子の種類、後者は原子(イオン)の振動数に依存する。アモルファス相と結晶相は化学組成が同じであり、材料を構成する原子の種類が同じである。したがって、アモルファス相と結晶相のミリ波に対する屈折率の差はそれらの相における原子の振動数差に起因すると考えてよい。共有結合性材料では、アモルファスと結晶を構成する化学結合が同じであるため、原子の振動数はそれらの相でほぼ同じである。このため、共有結合性材料は、結晶相とアモルファス相のミリ波に対する屈折率が小さく、本発明を構成する材料としては適さない。またまた、分子結晶の場合も、アモルファス相と結晶相で化学結合の種類が同じであるため、同様な欠点を有する。一方、金属酸化物では、結晶相とアモルファス相で金属原子の酸素配位数が異なるため、それらの相における金属原子の振動数が大きくことなり、それらの相の間でのミリ波屈折率差が大きい。我々は、金属酸化物のこのような性質に着目し、本発明を構成した。
一般に誘電体導波路は、伝送損失が低いが放射損失が大きい。本発明では、前記誘電体導波のコアとクラッドを金属板が両面に対抗するように配置された薄膜基板中に形成し、コアとクラッドが金属板にはさまれるようにすることにより、非放射型誘電体導波路(Non Radiative Dielectric Guide)を構成できる。金属板間の距離は、コアを導波する電磁波の波長の半分以下である。これにより、導波光の放射損失を低くすることができる。
本発明の誘電体導波路は、金属酸化物を構成するイオンの振動数が結晶相とアモルファス相で異なり、コアを構成する金属酸化物相の前記電磁波に対する屈折率が、クラッドを構成する金属酸化物相の前記電磁波に対する屈折率よりも大きいようになっている。
本発明の誘電体導波路を導波する電磁波周波数の上限は、導波コアあるいはクラッドを構成するアモルファス金属酸化物のイオン振動数の下限よりも低く、これによりイオン振動による電磁波の吸収がコア及びクラッド部で起きない。
本発明の誘電体導波路を構成する金属酸化物としては、電磁波に対して透明であり、結晶相とアモルファス相の電磁波に対する屈折率が異なり、結晶相とアモルファス相間の相転移が容易に行えるものであれば何でもよい。
前記のアルミナは、電磁波に対して透明であり、図1に示すように結晶相とアモルファス相の屈折率が異なるが、相転移を容易に行うことができない。結晶アルミナは、容易にアモルファス化せず、アモルファスアルミナの結晶化は容易でない。したがって、アルミナは本発明の誘電体導波路を構成する金属酸化物として適さない。
一方、ハフニアは、電磁波に対して透明であり、結晶相とアモルファス相で屈折率が異なり、相転移を加熱により容易に行うことができる。アモルファスハフニアは、750度以上で加熱することによりmonoclinic相に結晶化することが知られている。アルミナは、本発明の誘電体導波路を構成する金属酸化物として適している。
本発明の誘電体導波路は、金属酸化物としてハフニアを用い、コア部にアモルファスハフニア、クラッド部にモノクリニック相結晶ハフニアを用いることにより構成される。アモルファスハフニアのイオン振動数下限は、図4に示す屈折率虚部の立ち上がり周波数で与えられ、その値は約430ギガヘルツである。コア部に導入される電磁波を、アモルファスハフニアのイオン振動数下限より低い400ギガヘルツとすることにより、損失の少ない導波が可能である。図3が示すように、400ギガヘルツ以下では、アモルファスハフニアはモノクリニック相結晶ハフニアより屈折率が大きく、電磁波はコア部を導波する。
ここで、430ギガヘルツというイオン振動数の下限値は、酸素欠損を有しない化学量論的なアモルファスハフニアに対する値であり、酸素欠損を含むアモルファスハフニアでは値が異なる可能性がある。酸素欠損を含むハフニアを用いて本発明の誘電体導波路を構成する場合、電磁波の周波数は欠損を含むアモルファスハフニアのイオン振動数下限以下である。欠損を含むアモルファスハフニアのイオン振動数の下限は、第一原理計算、あるいはテラヘルツ分光法による実験による値である。
本発明の誘電体導波路の形状は任意であり、コアの形状はたとえば直線状、曲線状あるいはY字状である。コアが曲線状あるいはY字状である場合は、非放射型誘電体導波路とすることにより、屈曲部での放射損失を低くできる。
本発明の誘電体導波路形成法では、アモルファス金属酸化物からなる薄膜基板を部分的に加熱して結晶化させることにより、この薄膜基板中に誘電体導波路に必要な屈折率差を前記薄膜基板中に形成する。
加熱は、アモルファス金属酸化物からなる薄膜基板の結晶化すべき部分の両面に薄膜ヒータあるいは金属板を平行に対向するように圧着し、薄膜ヒータを通電加熱あるいは金属板を高周波加熱することにより、ヒータあるいは金属板が圧着された部分を加熱結晶化させることにより行う。
アモルファス金属酸化物からなる薄膜基板は、SiO2基板上にアモルファス金属酸化物膜をスパッタ法、CVD法、あるいはゾルゲル法により形成した後、フッ酸水溶液により基板をエッチング除去して得られる。金属酸化物は、フッ酸溶液によりエッチングされないので、基板のみが除去され、アモルファス金属酸化物からなる薄膜基板が得られる。
本発明の誘電体導波路形成法を用いて、ハフニアにより構成される本発明の誘電体導波路を形成するには、上記の加熱方法を用い、アモルファスハフニア薄膜基板の結晶化すべき部分を結晶化温度よりも高くすればよい。アモルファスハフニアの温度はアモルファス中の酸素欠損の濃度により変動するが、典型的なアモルファスハフニアでは、結晶化温度は750度程度である。加熱部分の温度を750度以上とすることにより、同部分の屈折率が結晶化により変化し、本発明の誘電体導波路が作成される。
加熱処理を行った後、スパッタリング法あるいは蒸着法を用いてハフニア薄膜基板の両面にアルミナ層対向して形成することにより、非放射型の本発明の誘電体導波路が作成される。ただし、この場合アルミナ層の間隔、すなわち薄膜基板の厚さは、アモルファスハフニアにより構成されるコアを導波する電磁波の波長の半分以下でなければならない。
加熱は、赤外レーザ加熱により行うことも可能である。レーザ加熱による方法では、基板の上にアモルファスハフニア膜を形成し、フォトマスクを用いて結晶化すべき膜の部分にのみレーザ光を照射し加熱する。レーザ光照射後、基板と対向するハフニア膜の面上に基板と同じ材料層を形成することにより、本発明の誘電体導波路が形成作成される。基板を構成する材料は、シリコンまたはアルミナである。基板にアルミナを用いる場合、ハフニア膜の膜厚を適切に調節することにより、非放射型誘電体導波路を得ることができる。
ハフニア用いて構成されるスラブ状の本発明の誘電体導波路の実施例について述べる。図5は、本実施例の説明図、図6は本実施例の断面説明図である。1はアモルファスハフニアで構成されるコア、2はモノクリニック相結晶ハフニアで構成されるクラッド、3は空気で構成されるクラッド、4は1に入射される電磁波である。4の周波数は400ギガヘルツ以下であり、周波数は1のイオン振動数の下限(430ギガヘルツ)以下である。図2に示す2の断面構造は、4が2をシングルモードあるいはマルチモードで導波するように設定されている。図13に、1と2の4に対する屈折率(実部)及びtanδを表1にとして示す。屈折率及びtanδの値は、第一原理計算による値である。tanδは物質による電磁波の吸収の度合いを示す指数である。tanδが大きいほど吸収が大きく、tanδがゼロであれば吸収が生じない。1と2のtanδはどの周波数でもほぼゼロであり、1と2は4を吸収しない。1は2よりも大きな屈折率を有している。本実施例は、伝送損失が少ない誘電体導波路としての機能を有する。
実施例1に類似した非放射型の本発明の誘電体導波路の実施例についてのべる。図7は、本実施例の説明図、図8は本実施例の断面説明図である。5はアモルファスハフニアにより構成されるコア、6はモノクリニック相結晶ハフニア、7は金属板、8は5に入射される周波数が400ギガヘルツ以下の電磁波である。5の周波数は5のイオン振動数下限(430ギガヘルツ)以下である。本実施例は、ハフニアで構成されるコア及びクラッドが対向する金属板にはさまれて形成されている点を除けば実施例1と同様な誘電体導波路であり、5及び6の電磁波物性は、1及び2とそれぞれ同じである。本実施例では、図8に示す7の間隔dが5を導波する電磁波の波長の半分以下となっている。本実施例では、dが5及び6の間隔と等しい。8の周波数とdの上限値の関係は、図14で示す表2のようになっている。本実施例は、非放射誘電体導波路として機能であり、放射損失が実施例1より小さい。
本実施例は、図示はしないが、円弧状のコアを有する実施例1類似の誘電体導波路である。コアの形状が円弧状である点を除けば実施例1と構成が同じである。
本実施例は、図示はしないが、Y字状のコアを有する実施例1類似の誘電体導波路である。コアの形状がY字状である点を除けば実施例1と構成が同じである。
本実施例は、図示はしないが、円弧状のコアを有する実施例2類似の誘電体導波路である。コアの形状が円弧状である点を除けば実施例2と構成が同じである。本実施例は、実施例3と同じ機能を示すが、非放射誘電体導波路であるので、円弧状のコア部分での放射損失が実施例3より小さい。
本実施例は、図示はしないが、Y字状のコアを有する実施例2類似の誘電体導波路である。コアの形状がY字状である点を除けば実施例2と構成が同じである。本実施例は、実施例4と同じ機能を示すが、非放射誘電体導波路であるので、Y字分岐部分での放射損失が実施例4より小さい。
図9は、電気ヒータによる加熱を用いる本発明の誘電体導波路作成法により、実施例1の導波路を作成する本実施例の断面説明図である。9はアモルファスハフニアからなる薄膜基板、10は導波路を作成するために結晶化すべき9の部分、11は導波路を作成するために結晶化すべきでない9の部分、12は10の部分の両面に平行に対向するように圧着されている電気ヒータ、13は12と接続されている12を10に圧着させるためのステージ、14は空隙、15は12に電力を供給するための電源、16は12と15を接続する電源ケーブルであり13を貫通して12と15を接続する。11は実施例1における1となる部分であり、10は実施例1における2となる部分である。10と11の形状は実施例1の1及び2とそれぞれ同じ形状なっている。9と12は圧着をやめることにより分離できるようになっている。
9のアモルファスハフニア薄膜基板は、ガラス基板上にアモルファスハフニアを蒸着法、スパッタ法あるいはゾル・ゲル法を用いて形成した後、フッ酸でガラス基板を除去することにより得る。
15により12を通電加熱すると12が圧着されている10の部分の温度が上昇する。10の温度がアモルファスハフニアの結晶化温度である750度以上となると10の部分がモノクリニック相に結晶化する。一方、11の部分は加熱されないため結晶化せずアモルファス状態を維持する。
加熱処理後の9の断面構造を図10に示す。図7において、11は結晶化せずに残った9の部分、17は加熱によりモノクリニック相結晶ハフニアとなった9の部分である。11は実施例1における1、17は実施例1における2となっている。
図11は、高周波加熱を用いる本発明の誘電体導波路作成法により、実施例1の導波路を作成する場合の断面説明図である。符号9から14の意味は、図9の場合と同じである。18は金属板、19は高周波源、20は19より放射される高周波である。本実施例は、電気ヒータ12の代わりに金属板18を用い、18を20により高周波加熱する点が実施例7と異なる18の材料としては、たとえばニッケルを用いることができる。18以外の部分は非金属で構成されており、20を吸収しないようになっている。高周波の周波数は、30キロヘルツ程度であればよい。本実施例では、9に対して対称に2つの19を配置して20を照射することにより、各18を均一に加熱できるようにしている。19により18を高周波加熱して10の部分を結晶化させることにより、請求項1の誘電体導波路が得られる。
本実施例は、説明はしないが、円弧状のコアを有する実施例1類似の誘電体導波路を実施例7に類似の方法で作成する、本発明の誘電体導波路作成法の実施例である。本実施例では、アモルファスハフニア薄膜基板の結晶化すべきでないコアとなる部分以外の部分を、実施例7類似の方法を用いて加熱して上記誘電体導波路を作成する。加熱は、コアとなる部分以外の部分に、それと同じ形状の電気ヒータを圧着して行う。
本実施例は、説明はしないが、円弧状のコアを有する実施例1類似の誘電体導波路を実施例8に類似の方法で作成する、本発明の誘電体導波路作成法の実施例である。加熱は、実施例9と類似の方法で行うが、電気ヒータの代わりにニッケル製の金属板を用い、金属板を高周波加熱する点が実施例9と異なる。
本実施例は、説明はしないが、Y字状のコアを有する実施例1類似の誘電体導波路を実施例9に類似の方法で作成する、本発明の誘電体導波路作成法の実施例である。
本実施例は、説明はしないが、Y字状のコアを有する実施例1類似の誘電体導波路を実施例10に類似の方法で作成する、本発明の誘電体導波路作成法の実施例である。
本実施例は、実施例2の誘電体導波路を作成する、本発明の誘電体導波の実施例である。実施例7あるいは8の方法により得られる実施例1の誘電体導波路の両面上にアルミナ層をスパッタ法あるいは蒸着法により形成して、導波路のコアとクラッドが対向するアルミナ層ではさまれるようにすることにより、実施例2の誘電体導波路を形成する。ここで、実施例7あるいは8の方法で使用するアモルファスハフニア薄膜基板の厚さがコアを導波する電磁波の波長の半分以下とすることにより、対向するアルミナ層の間隔を前記電磁波波長の半分以下となるようにする。
図12A―Cは、レーザ加熱を用いる本発明の誘電体導波路作成法により、実施例1に類似する導波路を作成する場合の断面説明図である。図12AからCは、本実施例のプロセスを示している。
図12Aは、レーザ加熱前の状態を示す。21は高純度シリコン基板、22は21の上に形成されたアモルファスハフニア膜、23はフォトマスクである。22は、蒸着法、スパッタ法、あるいはゾルゲル法で形成される。23の材質は、赤外域での反射率が高い金属であることが望ましく、たとえばアルミニウム、金、銀、あるいは銅である。23は、直線状のコアが22中に形成されるようにパターン化されている。
図12Bは、レーザ照射により加熱を行う状態を示す。24は波長が1.6μmの赤外レーザ光、25は24により加熱されるハフニア膜、26は23に覆われたハフニア膜である。25はレーザにより温度750℃以上まで加熱されmonoclinic相結晶ハフニアとなる。一方、26は24が赤外光を反射するため、レーザ加熱されず、アモルファスハフニア相にとどまる。21は、ほとんど赤外光を吸収しないので24により加熱されない。
図12Cは、レーザ照射後、23を除去し、25及び26の上に21に対向するように、高純度シリコン層27を設けた構造である。21及び27の周波数が400ギガヘルツ以下のミリ波に対する屈折率は約3.4、結晶化した25の屈折率は3.9、26の屈折率は約4.8である。26の形状は、22のパターンで決まり、22は26を直線状のコアとするようにパターン化されている。26は周波数が400ギガヘルツ以下のミリ波に対する直線状導波路コア、21、25及び27は導波路クラッドとして作用する。
また、本発明の誘電体導波路作成法では、基板の上に形成されたアモルファスハフニア膜上にフォトマスクを配置して赤外レーザを照射し、当該アモルファスハフニア膜を部分的に加熱結晶化する。レーザ照射後、ハフニア膜上に基板に対向するように基板と同じ材料を形成することにより、本発明の誘電体導波路が形成される。レーザ加熱を用いる方法は、光学的に誘電体導波路に必要な屈折率差を形成できる利点があり、簡便性及び量産性の点において、電気ヒータ加熱及び高周波加熱による方法に比べて優れている。
また、本発明の誘電体導波路生成法では、アモルファス薄膜基板のうち加熱・結晶化すべき部分に電気ヒータあるいは金属板を圧着し、電気ヒータを通電加熱あるいは金属板を高周波加熱して前記部を加熱・結晶化する。電気ヒータ及び金属板の形状変えることにより、加熱・結晶化すべき部分の構造を変えることができ、任意の形状の屈折率差の構造を薄膜基板中に形成できる。
また、本発明の誘電体導波路作成法は、加熱により容易に結晶化するアモルファスハフニアからなる薄膜基板を用いることができる。非放射型誘電体導波路の作成も容易に行うことができる。
本実施例は、図12A−Cの21及び27に屈折率が3.9のシリコンを用いる実施例13類似の実施例である。シリコンの屈折率は、不純物濃度変えることにより調節でき、本実施例は、屈折率が25と同じであるシリコンを21及び27に用いている点が実施例13と異なる。本実施例では、導波路クラッドとして作用する21、25、及び27が同じ屈折率を持つため、26を導波するミリ波の導波特性が実施例13と比較して優れている。
本実施例は、図12A−Cの21及び27にアルミニウムを用いる実施例13に類似する実施例である。22の厚さが26を導波する電磁波の波長の半分以下とすることにより、実施例2の誘電体、導波路が得られる。
第一原理計算によるアルミナの屈折率実部を示す図。 第一原理計算によるアルミナの屈折率虚部を示す図。 第一原理計算によるハフニアの屈折率実部を示す図。 第一原理計算によるハフニアの屈折率虚部を示す図。 実施例1で示す誘電体導波路の説明図。 実施例1で示す誘電体導波路の断面説明図。 実施例2で示す誘電体導波路の説明図。 実施例2で示す誘電体導波路の断面説明図。 実施例7で示す誘電体導波路の説明図。 実施例7で示す誘電体導波路の断面図。 実施例8で示す誘電体導波路の説明図。 本発明の誘電体導波路作成法により作成する場合の断面説明図。 本発明の誘電体導波路作成法により作成する場合の断面説明図。 本発明の誘電体導波路作成法により作成する場合の断面説明図。 アモルファスハフニアで構成されるコア1とモノクリニック相結晶ハフニアで構成されるクラッド2の屈折率を示す表。 金属板の間隔dの上限値を示す表。
符号の説明
1…コア、2…クラッド、3…空気層、4…電磁波、5…コア、6…クラッド、7…金属板、8…電磁波、9…アモルファスハフニア薄膜基板、10…結晶化すべき薄膜基板部分、11…結晶化すべきでない薄膜基板部分、12…電気ヒータ、13…ステージ、14…空隙、15…電源、16…電源ケーブル、17…結晶化した薄膜基板部分、18…金属板、19…高周波源、20…高周波、21…シリコン基板、22…アモルファスハフニア膜、23…フォトマスク、24…赤外レーザ光、25…結晶化したハフニア膜部分、26…アモルファスハフニア膜、27…シリコン層。

Claims (13)

  1. 誘電体間の屈折率差を利用して電磁波を伝送する誘電体導波路であって、
    電磁波が導入されるコア部と前記コア部の周囲に配置されたクラッド部とを備え、
    前記コア部および前記クラッド部が結晶相あるいはアモルファス相のいずれかの相を有する金属酸化物で構成され、前記金属酸化物の結晶相とアモルファス相の屈折率が、ミリ波周波数域で異なり、前記コア部と前記クラッド部を構成する金属酸化物は、同一材料であって、該金属酸化物の相が互いに異なることを特徴とする誘電体導波路。
  2. 前記コア部と前記コア部の両側面に接して設けられた前記クラッド部を具備してなる薄膜基板を有し、
    前記薄膜基板の一主面とそれに対向する他主面のそれぞれに金属板が前記コア部と前記クラッド部を狭持するように設けられ、
    前記金属板の各々の間隔で決定される薄膜基板の厚さが、前記コア部に導入される電磁波の該コア部中での波長の半分以下であることを特徴とする請求項1記載の誘電体導波路。
  3. 前記金属酸化物を構成するイオンの振動数が、前記金属酸化物の結晶相とアモルファス相で異なり、
    前記コア部を構成する金属酸化物相の前記電磁波に対する屈折率が、前記クラッド部を構成する金属酸化物相の前記電磁波に対する屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項1または2記載の誘電体導波路。
  4. 前記コア部に導入される電磁波の周波数が、前記コア部あるいは前記クラッド部を構成するアモルファス相からなる金属酸化物のイオンの振動数の下限値以下であることを特徴とする請求項1または2の誘電体導波路。
  5. 前記金属酸化物がハフニアであり、前記コア部に導入される電磁波の周波数が400ギガヘルツ以下であり、
    前記コア部がアモルファスハフニアからなり、前記クラッド部がモノクリニック相結晶ハフニアからなることを特徴とする請求項1及び2記載の誘電体導波路。
  6. 前記コア部の形状が直線型、曲線型及びY時型であることを特徴とする請求項5記載の誘電体導波路。
  7. 前記電磁波がミリ波領域であることを特徴とする請求項1記載の誘電体導波路。
  8. 電磁波が導入されるコア部と前記コア部の周囲に配置されたクラッド部とを備えた誘電体導波路の製造方法であって、
    基板を準備する工程と、
    前記基板上にアモルファス金属酸化物を堆積する工程と、
    前記アモルファス金属酸化物の前記クラッド部が形成される予定領域を短時間高温熱処理することにより結晶化する工程と、
    ミリ波周波数域で前記アモルファス金属酸化物と異なる屈折率を有する結晶化された前記アモルファス金属酸化物の一主面に金属膜を形成する工程とを有する誘電体導波路の製造方法。
  9. 前記アモルファス金属酸化物が、アモルファスハフニア膜であることを特徴とする請求項8記載の誘電体導波路の製造方法。
  10. 前記結晶化する工程が、前記クラッド部が形成される予定領域となる前記アモルファスハフニア膜の表面上に薄膜ヒータあるいは金属板を圧着し、
    前記薄膜ヒータを通電加熱あるいは前記金属板を高周波加熱することにより、前記薄膜ヒータあるいは前記金属板が圧着された部分を結晶化する工程であることを特徴とする請求項9記載の誘電体導波路の製造方法。
  11. 前記金属膜の形成工程は、結晶化された前記アモルファスハフニア膜の表面上にアルミニウム薄膜をスパッタリング法あるいは蒸着法により堆積する工程であることを特徴とする請求項9記載の誘電体導波路の製造方法。
  12. 前記アモルファスハフニア膜上にフォトマスクを配置する工程と、
    前記フォトマスク上および前記アモルファスハフニア膜上に赤外レーザを照射することにより、前記アモルファスハフニア膜を選択的に加熱結晶化させる工程と、
    前記加熱結晶化工程後のアモルファスハフニア膜上に、前記基板と同じ化学組成を有する材料層を形成する工程とを有することを特徴とする請求項9の誘電体導波路の製造方法。
  13. 前記基板がシリコンまたはアルミニウムであることを特徴とする請求項12記載の誘電体導波路の製造方法。
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