JP4887249B2 - パーキング機構付ディスクブレーキ - Google Patents

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Description

この発明は、ブレーキペダルの踏み込みに基づいて作動するサービスブレーキに使用するピストンを、パーキングレバーの操作に基づいて機械的に押す事により制動力を発揮させるパーキング機構を組み込んだ、パーキング機構付ディスクブレーキの改良に関する。具体的には、シリンダボディ内に、アジャスト機構を構成するスピンドル或はスリーブが回転する事を阻止する為の加工を施す必要がない構造を実現して、パーキング機構付ディスクブレーキの製造コストの低減を図る事を意図するものである。又、必要に応じて、上記スピンドルとスリーブとのねじ構造部分に存在する空気を、効果的に排出できる構造の実現を意図したものである。
上述の様なパーキング機構付ディスクブレーキとして、例えば特許文献1〜3に記載された構造のものが知られている。図18は、このうちの特許文献1に記載された構造を示している。このパーキング機構付ディスクブレーキ1は、シリンダボディであるキャリパ2に設けた保持孔3内に、カムシャフト4を回転自在に支持している。この保持孔3は、上記キャリパ2のシリンダ9の中心軸上に形成されている。従って、上記カムシャフト4の中心軸も、このシリンダ9の中心軸と一致する。又、この保持孔3のこのカムシャフト4が貫通する側の端面に固定側カム板5を、その中心部をこのカムシャフト4を貫通させると共に、上記キャリパ2に対する回転を阻止した状態で支持している。又、上記固定側カム板5と、上記カムシャフト4の中間部に設けた駆動側カム板6との間に、複数の転動体7を配置している。パーキングブレーキ機構の作動時には、上記カムシャフト4を回転駆動する事により、上記駆動側カム板6を上記固定側カム板5に対して相対回転させる。そして、上記各転動体7と、これら両カム板5、6の互い対向する側面にそれぞれ形成したカム面との係合に基づいて、上記カムシャフト4を軸方向に変位させる。このカムシャフト4の動きは、アジャスト機構8を介して、上記シリンダ9に嵌装したピストン10に伝達自在とされている
又、上記アジャスト機構8は、パッドの摩耗状態に応じて上記ピストン10の軸方向位置を調整可能とするもので、それぞれの中心軸が上記シリンダ9の中心軸と一致し、互いにねじ係合する、スピンドル11とスリーブ12とを備える。このうちのスピンドル11は、外周面に雄ねじ部13を有し、上記キャリパ2内に回転自在に支持している。又、上記スリーブ12は、内周面に雌ねじ部14を有し、上記キャリパ2内に回転不能に支持している。この為に、上記カムシャフト4及び上記スリーブ12の周囲に配置した筒状部材15を、上記固定側カム板5に回転不能に支持すると共に、上記スリーブ12の一部を上記筒状部材15の一部に係合している。上記固定側カム板5は、片端面の一部に形成した凸部16を上記保持孔3の端面に形成した凹部17に係合させる事により、上記キャリパ2に対する回転を阻止している。従って、上記スリーブ12も、このキャリパ2に対する回転を阻止される。そして、このスリーブ12に対し上記スピンドル11を回転させる事により、上記雄ねじ部13と雌ねじ部14との係合に基づいて、このスピンドル11が軸方向に変位し、上記ピストン10の軸方向位置を調整する。
又、図19〜20は、前記特許文献2に記載されたパーキング機構付ディスクブレーキ1aを示している。この特許文献2に記載された構造の場合、上述の特許文献1に記載された構造と異なり、保持孔3aをシリンダ9aの中心軸の方向に対し直角方向に形成している。そして、この保持孔3a内に、カムシャフトを、自身の中心軸を中心とする回転を可能として支持している。このカムシャフトの先端部には、このカムシャフトの回転に基づいて、上記シリンダ9aの軸方向に突出するカムロッド18を設けている。又、上記保持孔3aとこのシリンダ9aとを仕切る隔壁19に設けた通孔20には、中継部材21を、油密に貫通した状態で設けている。この中継部材21の基端面には、上記カムロッド18の先端部と係合する凹部22を形成している。そして、このカムロッド18の動きを、上記中継部材21及びアジャスト機構8aを介して、ピストン10aに伝達自在としている。
上述の特許文献2に記載された構造の場合、アジャスト機構8aを構成するスリーブ12aをキャリパ2aに対し回転自在に支持し、同じくスピンドル11aをこのキャリパ2aに対する回転を阻止した状態で支持している。この為に、このスピンドル11aの基端部に形成した係合凸部23、23を、上記キャリパ2aの内周面の一部に形成した係合凹部24、24に係合させている。
上記特許文献1、2に記載された何れの構造の場合も、図示しないパーキングレバーを操作する事により、カムシャフト4を回転させ、アジャスト機構8、8aを介してピストン10、10aを変位させる。そして、このピストン10、10aにより、図示しないインナ側のパッドを押圧し、このインナ側のパッドを、やはり図示しないロータのインナ側の側面に向け押し付ける。この押し付けの反作用としてキャリパ2、2aが、図示しないサポートに対しインナ側に変位するので、これらキャリパ2、2aに設けたキャリパ爪を介して、図示しないアウタ側のパッドを、上記ロータのアウタ側の側面に向け押し付ける。この結果、このロータが一対のパッドにより、軸方向両側から強く挟持されるので、停車状態維持の為に必要な制動力を得られる。
上述の特許文献1、2に記載された構造の場合、アジャスト機構8、8aを構成する、スリーブ12(特許文献1に記載された構造の場合)、或は、スピンドル11a(特許文献2に記載された構造の場合)の回り止めを図るべく、キャリパ2、2a内の一部に凹部17或は係合凹部24を形成している。これらキャリパ2、2a内に各凹部17、24を形成する作業は面倒であり、加工の際にばりが発生し易い。又、この様に発生したばりを除去する作業は面倒である。この為、上記キャリパ2、2a内に上記各凹部17、24を形成する構造とした場合、コストが高くなる。
又、パーキング機構付ディスクブレーキの場合、パーキング機構を構成するカムシャフトに固定したパーキングレバーが、このカムシャフトから抜け出たり、或は、シリンダボディの保持孔から、カムシャフトと共に抜け出る事を防止する必要がある。例えば、特許文献4、5には、図21、22に示す様な構造が記載されている。これら図21、22に示した構造の場合、リターンスプリング57の一端を係止する為のピン58により、パーキングレバー59の抜け止めも図っている。即ち、このパーキングレバー59が、図21の手前側、図22の上側に抜け出る傾向となった場合に、このパーキングレバー59の一部と、上記ピン58の基端部に設けたフランジ部60とが係合する。これにより、上記パーキングレバー59が抜け出る事を防止している。
但し、上述の図21、22に示した構造の場合、ピン58をシリンダボディ61、61aの一部に固定する必要がある。この為に、上記図21、22に示した構造の場合、上記ピン58を上記シリンダボディ61、61aの一部に圧入固定している。例えば、このピン58が不用意に抜け出ない様にする為に、上記シリンダボディ61、61aの一部に、上記ピン58の圧入部の直径よりも僅かに小さな直径を有する孔を形成すると共に、このピン58の圧入部には、ローレット加工を施す。この様に、シリンダボディ61、61aの一部に孔を形成したり、ピン58にローレット加工を施す事は、加工工程が増え、パーキング機構付ディスクブレーキの製造コスト増大の原因となる。
又、特許文献6には、図示は省略するが、シリンダボディを分割した構造が記載されている。この特許文献6に記載された構造の場合、シリンダボディのうち、基端部にパーキングレバーを固定するカムシャフトを配置する為の保持孔を有する部分と、パッドを油圧により押圧するピストンを配置する為のシリンダを有する部分とに分かれている。そして、これら両部分をボルトにより固定している。
又、上述した様なパーキング機構付ディスクブレーキの場合、パーキングレバーの引き力(ケーブルを引く事によりパーキングレバーを回動させる力)に対する反力を支承する為のブラケットを設ける。この様なブラケットをシリンダボディに固定する際に、従来は、例えば、図23(A)(B)に示す様に、ブラケット62の先端部をシリンダボディ61bの一部に突設した突き当て面63に突き当てていた。即ち、上記ブラケット62をボルト64により上記シリンダボディ61bに固定する際に、このボルト64の締め付け作業を、上記ブラケット62の先端部を上記突き当て面63に突き当てつつ行ない、上記ボルト64の締め付けに伴い上記ブラケット62が回動する事を防止していた。
上述の図23(A)(B)に示した構造のうち、図23(A)の構造の場合、ボルト64の締め付け方向と、上記ブラケット62にパーキングレバー59aの引き力に対する反力Fが作用する方向とが同一方向{図23(A)の時計方向}である為、パーキング作動時に上記ボルト64が緩む事はない。これに対して、図23(B)の構造の場合、ボルト64の締め付け方向が、図23(B)の時計方向であるのに対し、ブラケット62にパーキングレバー59aの引き力に対する反力Fが作用する方向は、図23(B)の反時計方向となる。この為、パーキング作動時にこのブラケット62に上記ボルト64が緩む方向に力が作用する。これにより、ボルト64が外れたりする事はないが、この様にボルト64が緩む方向に力が作用する事は好ましくない。又、上記図23に示した構造の場合、ブラケット62をシリンダボディ61bに対して、1本のボルト64のみで固定している。この為、このブラケット62から作用する荷重がこのボルト64による結合部に集中する。従って、この様な荷重の集中により上記ブラケット62の基端部で上記ボルト64による結合部に対応する部分が変形しない様に、このブラケット62の板厚を大きくする必要がある。このブラケット62の板厚を大きくする事は、製造コストが増大するばかりでなく、パーキング機構付ディスクブレーキの重量増大を招く。
特開2006−9920号公報 特開2006−194450号公報 特開昭60−175831号公報 特開2006−118686号公報 実開平5−1038号公報 特開2005−106248号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、シリンダボディ内に、アジャスト機構を構成するスピンドル或はスリーブが回転する事を阻止する為の加工を施す必要がない構造を実現して、パーキング機構付ディスクブレーキの製造コストの低減を図るべく発明したものである。
更に本発明は、必要に応じて、上記スピンドルとスリーブとのねじ構造部分に存在する空気を、効果的に排出できる構造を実現するものである。
本発明のパーキング機構付ディスクブレーキは、アジャスト機構と、保持孔とを備える。
このうちのアジャスト機構は、互いにねじ係合し、シリンダボディ内に設けたシリンダの中心軸を中心として相対回転する事により、このシリンダの軸方向に相対変位する、スピンドルとスリーブとを備えるものである。又、これらスピンドルとスリーブとのうちの何れか一方の部材が、上記シリンダボディに対して回転しないものである。そして、上記シリンダに嵌装したピストンの軸方向の位置を、パッドの摩耗状態に応じて調整可能としている。
又、上記保持孔は、上記シリンダボディの上記パッドが存在する側と反対側の端部に、上記シリンダの中心軸の方向に対し直角方向に形成されている。
特に、本発明のパーキング機構付ディスクブレーキに於いては、上記保持孔内に、上記シリンダの中心軸を中心とした回転を不能に内嵌固定されたライナ部材を有する。そして、このライナ部材に、上記一方の部材の端部を中継部材を介して、この一方の部材がこのライナ部材に対して回転する事を阻止した状態で係合する事のみにより、この一方の部材の上記シリンダボディに対する回転を阻止している。
即ち、上記中継部材を介して上記一方の部材の回転を阻止する。この中継部材は、上記保持孔とシリンダとを仕切る隔壁に設けた通孔を油密に貫通した状態で設けられている。又、この保持孔内に配置されるカムシャフトの回転に伴い、上記シリンダの軸方向に変位し、このカムシャフトの動きを上記アジャスト機構を介して上記ピストンに伝達するものである。そして、上記保持孔内に内嵌固定したライナ部材に上記中継部材の一端部を、このライナ部材に対する回転を阻止した状態で係合すると共に、上記一方の部材の端部を上記中継部材の他端部に、この中継部材に対する回転を阻止した状態で係合している。
又、上述の本発明のパーキング機構付ディスクブレーキを実施する場合で、請求項2に記載した発明の様に、上記一方の部材が中空状に形成したスリーブである場合には、次の様に構成する事が好ましい。
即ち、このスリーブの端部に凹部を設ける。
又、この凹部の内面のうちの互いに対向する一対の側面を、上記スリーブの中心軸の方向に直角方向に存在して互いに平行である、一対の平坦面とする。
又、上記凹部内に、上記スリーブを貫通する貫通孔の一端部を開口させる。
更に、この凹部の一部を、車両に対し組み付けた状態で鉛直方向上側に開口させる。
又、より好ましくは、請求項3に記載した発明の様に、上記スリーブの端部と上記中継部材の他端部とが係合した状態で、このスリーブの貫通孔が開口した凹部の底面と、この底面と対向する上記中継部材の端面の一部との間に、隙間を存在させる。
又、上述の各発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、上記ライナ部材を、筒状に形成され、側方に上記中継部材の一端部と係合する非円形の開口部を有するものとする。
或は、請求項5に記載した発明の様に、上記ライナ部材を、上記保持孔の軸方向に関して両端部に、この軸方向と直角に配置された1対の平板部を有するものとする。そして、上記中継部材の一端部を、これら両平板部同士の間に進入させた状態で、この中継部材の一端部をこれら両平板部の内面にそれぞれ係合させる
又、上述の請求項5に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項6に記載した発明の様に、上記ライナ部材を、1対の平板部と、これら両平板部同士を連結する連結部とから構成する。
上述の様に構成する本発明の場合には、アジャスト機構を構成するスピンドルとスリーブとのうちの一方の部材が、シリンダボディに対し回転する事を阻止する為の加工を、このシリンダボディ内に施す必要がない。
即ち、本発明の場合、シリンダの中心軸の方向に対し直角な方向に形成した保持孔内に内嵌固定したライナ部材は、このシリンダの中心軸を中心としては回転しない。従って、上記一方の部材の端部を中継部材を介して、この一方の部材がこのライナ部材に対して回転を阻止した状態で係合すれば、この構造のみにより、この一方の部材の上記シリンダボディに対する回転を阻止できる。この為、この一方の部材の回転を阻止する為の凹部等の構造を、上記シリンダボディに設ける必要がなく、この凹部等の加工に伴ってばりが発生する事もない。
この結果、パーキング機構付ディスクブレーキの製造コストの低減を図れる。
又、請求項2、3に記載した発明の場合には、上記スピンドルとスリーブとのねじ構造部分に存在する空気を、効果的に排出できる。
即ち、上記ねじ構造部分に存在する空気の一部は、上記スリーブの貫通孔を通じて、この貫通孔が開口する凹部に到達する。本発明の場合、この凹部の一部は、車両への組み付け状態で鉛直方向上側に開口している為、上記空気を効果的に排出できる。
又、請求項3に記載した発明の場合、上記スリーブと上記中継部材とを組み合わせた状態で、上記凹部の底面とこの中継部材の端面との間に隙間を設けている為、この隙間を通じて、上記スリーブの貫通孔内に存在する空気がより排出され易くなる。
更に、請求項2に記載した発明の場合、スリーブの端面に形成した凹部の一対の側面を、互いに平行な平坦面としている為、これら両側面の加工を行ない易い。
[実施の形態の第1例]
図1〜10は、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例は、本発明を、フローティングキャリパ型のディスクブレーキに適用した場合に就いて示している。本例の場合、シリンダボディであるキャリパ2bのインナ側端部に、保持孔3bを、このキャリパ2b内に設けたシリンダ9bの中心軸の方向(図1の左右方向)に対し直角方向(図1の上下方向)に形成している。この保持孔3b内には、カムシャフト4aを、自身の中心軸を中心とする回転及び上記シリンダ9bに嵌装したピストン10bの軸方向(図1の左右方向)の変位を可能として支持している。即ち、上記カムシャフト4aの中心軸は、パーキング機構の非作動時には、インナ寄りの鎖線α位置に存在するが、作動時には、アウタ寄りの鎖線β位置に移動する。上記カムシャフト4aの基端部で上記保持孔3b外に突出した部分には、パーキングレバー25の基端部を、圧入により結合固定している。尚、このパーキングレバー25と上記カムシャフト4aとの結合部の構造として、セレーション結合、ねじ結合等も挙げられる。
パーキング機構の作動時には、上記パーキングレバー25を、リターンスプリング26の弾力に抗して回転させる。すると、上記カムシャフト4aが、回転しながら、後述するカム機構27a、27bの働きにより、上記鎖線α位置から鎖線β位置に平行移動しつつ、次述する中継部材21aを上記ピストン10bに向け押圧する。尚、上記保持孔3bの開口部と上記カムシャフト4aの中間部基端寄り部分の外周面との間には、ゴム等の弾性材製のブーツ28を装着して、上記カムシャフト4aの平行移動を許容しつつ、上記保持孔3b内への異物進入防止を図っている。
又、上記中継部材21aを、上記保持孔3bと上記シリンダ9bとを仕切る隔壁19aに設けた通孔20aを挿通した状態で設けている。この通孔20aの内周面と上記中継部材21aの外周面との間にはOリング29を設けて、上記シリンダ9b内に導入された圧油の漏洩を防止しつつ、上記中継部材21aの、上記ピストン10bの軸方向の変位を可能にしている。そして、上記パーキングレバー25の操作に基づいて回転する上記カムシャフト4aの動きを、上記両カム機構27a、27bの働きにより上記中継部材21a及びアジャスト機構8bを介して上記ピストン10bに伝達し、このピストン10bの軸方向の動きに基づき、1対のパッド30a、30bを車輪と共に回転するロータ31の側面に向け押し付けて制動力を生じさせる様にしている。
上記アジャスト機構8bは、スピンドル11b及びスリーブ12bを備える。これらスピンドル11b及びスリーブ12bは、互いにねじ係合し、前記キャリパ2b内に設けたシリンダ9bの中心軸を中心として相対回転する事により、上記スピンドル11bが上記スリーブ12bに対し上記シリンダ9bの軸方向に変位する。この際、このスリーブ12bは、上記キャリパ2bに対して回転しない。そして、上記シリンダ9bに嵌装したピストン10bの軸方向の位置を、上記両パッド30a、30bの摩耗状態に応じて調整可能としている。本例の場合、上記スリーブ12bが、特許請求の範囲に記載した「一方の部材」に相当する。尚、この様なアジャスト機構8bの構成及び作用は、例えば、前述の特許文献1、2に記載されている様な周知の構造と同様であり、本発明の要旨でもない為、詳しい説明は省略する。
上記両カム機構27a、27bを構成する為に、上記カムシャフト4aの先端寄り部分で上記保持孔3bの奥半部に存在する部分の外周面の直径方向反対側2個所位置に、それぞれカム面32a、32bを形成している。これら両カム面32a、32bはそれぞれ、上記カムシャフト4aの外周面の周方向に関して同方向に向かう程(図2で時計方向に進む程)深さが漸次小さくなる形状としている。そして、上記両カム面32a、32bと、上記保持孔3bに内嵌固定したライナ部材33の内面及び上記中継部材21aの基端面との間に、それぞれ上記カムシャフト4aに対し平行に配置されたローラ34a、34bを設置して、上記両カム機構27a、27bを構成している。尚、上記ライナ部材33は、上記保持孔3b内で、前記シリンダ9bの中心軸を中心とした回転を阻止される。又、上記中継部材21aの基端面35は、この中継部材21aの中心軸に対し直交する方向に存在する平坦面としている。
上記ライナ部材33は、低炭素鋼(例えばS10C〜S20C)等の素材に鍛造加工を施す(更に、必要に応じて浸炭処理を施す)、或は、引抜材に鍛造又はプレス加工を施す事により一体に造ったもので、全体が異形筒状で、上記カムシャフト4aの軸方向に関して両端部に端部開口を、前記通孔20aに対向する側に側方開口36を、それぞれ有する。この側方開口36は、略長方形に形成されている。従って、この側方開口36の周縁のうち、互いに対向する両側縁同士は、平行な平坦面としている。又、上記ライナ部材33の内周面のうちで、上記側方開口36と反対側部分は、平坦な支承面37としている。この支承面37は、上記中継部材21aの基端面35と平行な平坦面としている。
又、上記両カム機構27a、27bを構成する為に、上記中継部材21aの基端部(特許請求の範囲に記載した「一端部」)を、上記側方開口36を通じて上記ライナ部材33の内径側に挿入している。この中継部材21aは、円柱状で、基端部にこの中継部材21aの軸方向に突出する突部38を形成している。この突部38は、上記側方開口36内にほぼがたつきなく挿入自在な、直方体状としている。従って、上記突部38を上記側方開口36を通じて上記ライナ部材33の内径側に挿入した状態では、これら突部38と側方開口36との互いに対向する側面同士が係合し、上記中継部材21aの上記ライナ部材33に対する回転を阻止した状態で、軸方向の変位を可能に組み付けられる。同時に、上記ライナ部材33が前記保持孔3b内で回転する事を阻止する。
一方、上記中継部材21aの先端部(特許請求の範囲に記載した「他端部」)は、外周面の直径方向2個所位置に、上記中継部材21aの中心軸に直角で互いに平行な一対の支承面39、39を形成して、断面形状を小判型としている。これら両支承面39、39は、それぞれ平坦面としている。そして、この様に構成される中継部材21aの先端部を、前記アジャスト機構8bを構成するスリーブ12bの基端部に係合している。即ち、このスリーブ12bの基端面に、凹部55を形成している。この為に、このスリーブ12bの基端部に軸方向に突出する一対の突出部40、40を設け、これら両突出部40、40同士の間部分を、上記凹部55としている。これら両突出部40、40の互いに対向する一対の側面(凹部55の内面のうちの互いに対向する一対の側面)は、上記スリーブ12bの中心軸の方向に対し直角方向に存在して互いに平行である、一対の平坦面41、41としている。これら両平坦面41、41同士の間隔は、上記両支承面39、39同士の間隔とほぼ同じと(同じか僅かに大きく)している。従って、上記中継部材21aの先端部を上記凹部55内に挿入した状態で、上記支承面39、39と上記両平坦面41、41とが、ほぼがたつきなく係合する。そして、上記スリーブ12bの上記中継部材21aに対する回転が阻止される。本例の場合、この様に、スリーブ12bと中継部材21aとの相対回転を阻止すると共に、上述の様に、この中継部材21aとライナ部材33との相対回転を阻止する事のみにより、上記スリーブ12bの、前記キャリパ2bに対する回転を阻止している。
尚、本例の場合、上記スリーブ12bの基端部と上記中継部材21aの先端部との係合を容易に行なう為、図9、10に詳示する様に、凹部55の開口部、即ち、上記スリーブ12bに形成した突出部40、40の端面と平坦面41、41との連続部に、面取り52、52を形成している。この様に構成すれば、これら両面取り52、52に案内され、上記中継部材21aの先端部が上記凹部55内に進入し易くなる。又、図11に示す様に、スリーブ12bの両突出部40、40の直径方向両端部にも、面取り52a、52aをそれぞれ形成しても良い。この様に構成すれば、中継部材21aの先端部を上記スリーブ12bの直径方向から凹部55内に進入させる場合に、上記各面取り52a、52aが案内面となって、この作業を行ない易くなる。
又、上記中継部材21aの先端部と上記スリーブ12bの基端部とを係合した状態で、この中継部材21aの先端面42と上記凹部55の底面56との間に、隙間43を存在させている。この為に、上記中継部材21aの先端部と上記スリーブ12bの基端部とを係合させた状態で、この中継部材21aの中間部外周面と上記両支承面39、39との間に存在する段部44、44を、上記スリーブ12bの基端部に設けた上記両突出部40、40の端面に当接させている。又、これら両突出部40、40の突出量(言い換えれば、凹部55の深さ)を、上記段部44、44と上記中継部材21aの先端面42との軸方向距離よりも大きくしている。これにより、上記凹部55内に上記中継部材21aの先端部を挿入した状態で、上記両突出部40、40の端面と上記段部44、44とが当接し、上記先端面42と上記凹部55の底面56との間に上記隙間43が存在する様にしている。尚、上記中継部材21aから上記スリーブ12bに対し軸方向に作用する力は、上記段部44、44と上記両突出部40、40の端面との当接部により伝達される。
又、上記凹部55内には、上記スリーブ12bを貫通する貫通孔45の一端部が開口している。本例の場合、パーキング機構付ディスクブレーキ1bを車両に対し組み付けた状態で、上記凹部55の上記スリーブ12bの直径方向片側の開口部が、鉛直方向上側に存在する様にしている。従って、上述の様に、中継部材21aの先端部とスリーブ12bの基端部とを係合させた状態で存在する上記隙間43も、鉛直方向上側に開口する。
尚、本例の場合、上記中継部材21aの基端部に設けた突部38の長手方向に存在する一対の側面と、同じく先端部に形成した一対の支承面39、39との、上記中継部材21aの円周方向に関する位相をずらしているが、このずれ量は設計的に定める。例えば、上記隙間43の開口部を、車両への組み付け状態で鉛直方向上側に存在させる事と、前記カムシャフト4aの基端部に固定されるパーキングレバー25の設置方向との関係を考慮して定める。従って、この関係によっては、上記ずれ量が0、即ち、上記突部38の長手方向の両側面と上記両支承面39、39との位相を同じとする場合もある。
又、本例の場合、前記両カム機構27a、27bのうち、上記中継部材21a側のカム機構27aは、前記一対のローラ34a、34bのうちの一方のローラ34aの転動面の一部を、上記中継部材21aの基端面35に直接転がり接触させると共に、このローラ34aの転動面の他の部分を、前記両カム面32a、32bのうちの一方のカム面32aに転がり接触させる事により構成している。これに対して、上記両カム機構27a、27bのうち、上記中継部材21aと反対側のカム機構27bは、上記一対のローラ34a、34bのうちの他方のローラ34bの転動面の一部を、前記ライナ部材33の内周面に設けた支承面37に転がり接触させると共に、上記ローラ34bの転動面の他の部分を、前記両カム面32a、32bのうちの他方のカム面32bに転がり接触させる事により構成している。
又、上記両カム面32a、32bを設けたカムシャフト4aは、前記パーキングレバー25の基端部を結合固定する為の基端部(図1、5、6、7、8の上端部)を除き、基端側から先端側(図1、5、6、7、8の下側)に向かう程外径が小さくなる、段付形状としている。即ち、上記カムシャフト4aは、基半部46と、先半部47と、段差面48と、係止突部49とを備える。このうちの基半部46は、外周面が円筒状で、上記ライナ部材33の内径側に挿入できない外径を有する。又、上記先半部47は、このライナ部材33の内径側に挿入できる外径及びこのライナ部材33の軸方向長さ以上の軸方向長さを有し、外周面の直径方向反対側2個所位置に、上記両カム面32a、32bを形成している。又、上記段差面48は、上記基半部46と上記先半部47との連続部に設けられたもので、上記カムシャフト4aの中心軸に対し直角方向に存在する平坦面である。更に、上記係止突部49は、上記先半部47の先端面中央部から軸方向に突出したもので、この先半部47よりも小径である。
上述の様なカムシャフト4aと、前記一対のローラ34a、34b及び上記ライナ部材33とは、上記保持孔3b内に組み付けるのに先立って、図5、6に示す様に仮組み付け(サブアッセンブリ)しておく。この際、必要に応じてグリースを塗布する。即ち、上記カムシャフト4aと上記両ローラ34a、34bとを上記ライナ部材33の内側に挿入する事で組み合わせる。そして、上記カムシャフト4aの先端部に設けた上記係止突部49に、スプリングナットと呼ばれる止め輪50を係止する。この止め輪50の外径は、上記保持孔3bの内径よりも十分に小さく、上記ライナ部材33の内周面に関する内接円の直径よりも大きい。又、上記止め輪50は、上記係止突部49に容易に外嵌できるが、外嵌後は不用意に抜け出る事はない。又、上記基半部46の外径は、上記内接円の直径よりも大きい。従って、上記各部材4a、34a、34b、33を図5、6に示した状態に組み合わせ、上記係止突部49に上記止め輪50を係止した状態では、上記ライナ部材33及び上記両ローラ34a、34bが、この止め輪50と上記段差面48との間で挟持されて、不用意に分離する事はなくなる。この様に、上記各部材4a、34a、34b、33を組み合わせて上記止め輪50を係止する作業は、上記保持孔3b外の広い空間で、容易に行なえる。
上述の様に組み立てた、各部材4a、34a、34b、33は、図1〜2に示す様に上記保持孔3b内に、このうちのライナ部材33をこの保持孔3bにがたつきなく内嵌固定する状態で組み付ける。そして、前記隔壁19aの通孔20aを挿通した前記中継部材21aの基端部に設けた突部38を、上記ライナ部材33の側方開口36を通じてこのライナ部材33の内径側に挿入する。この状態で、上記保持孔3b内に、前記一対のカム機構27a、27bが組み付けられる。又、上記各部材4a、34a、34b、33が、上記保持孔3b内から図1の上下方向に抜け出る事を防止できる。又、本例の場合、前述した様に、カムシャフト4aの基端部に前記パーキングレバー25を固定している。この為に、このカムシャフト4aの基端部にローレット加工を施し、このパーキングレバー25の基端部に形成した円孔65に、上記カムシャフト4aの基端部を圧入固定している。この結果、上記パーキングレバー25が、前記キャリパ2bと分離する事はない。本例の場合、この様にパーキングレバー25の分離防止を図っている為、前述の図21、22に示した構造の様に、ピン58を設ける必要がなく、パーキング機構付ディスクブレーキ1bの低コスト化を図れる。更に、上記中継部材21aの先端部には、前記アジャスト機構8bを構成するスリーブ12bの基端部を係合する。
パーキング機構を作動させる際には、上記パーキングレバー25により上記カムシャフト4aを、図2の反時計方向に回動させる。この回動に伴って、上記両ローラ34a、34bが、前記両カム面32a、32bと前記基端面35及び前記支承面37との間で転動する。この結果、これら基端面35と支承面37との間隔が拡がり、上記中継部材21aが、前記ピストン10bに向けて押される。この際、上記カムシャフト4aの中心軸は、図1、2の鎖線α位置から鎖線β位置にまで平行移動する。上記両カム面32a、32bの傾斜角度を同じとした場合、上記中継部材21aの上記ピストン10bに向けての移動量は、上記両鎖線α、β同士の間隔の2倍となる。
この様に、上記中継部材21aが上記ピストン10bに向けて移動する結果、このピストン10bが、アジャスト機構8bを介して押され、ロータ31に向け平行移動する。すると、このピストン10bが、インナ側のパッド30aをこのロータ31のインナ側側面に向け押し付ける。更に、この押し付けの反作用として前記キャリパ2bが、懸架装置を構成するナックルに固定された、図示しないサポートに対しインナ側に変位するので、上記キャリパ2bに設けたキャリパ爪51が、アウタ側のパッド30bを、上記ロータ31のアウタ側側面に向け押し付ける。この結果、このロータ31が一対のパッド30a、30bにより、軸方向両側から強く挟持されて、停車状態維持の為に必要な制動力を得られる。
一方、上記両パッド30a、30bの摩耗状態に応じて、上記ピストン10bの軸方向位置を調整する場合には、上記アジャスト機構8bを構成するスリーブ12bに対し、同じくスピンドル11bが回転し、これらスリーブ12bとスピンドル11bとのねじ係合に基づいて、このスピンドル11bが軸方向に移動する。そして、上記ピストン10bの軸方向位置を調整する。このスピンドル11bを上記スリーブ12bに対し相対回転させ、軸方向に移動させる為には、このスリーブ12bの前記キャリパ2bに対する回転を阻止する必要がある。本例の場合、前述した様に、このスリーブ12bを中継部材21aに、この中継部材21aをライナ部材33に、それぞれ回転を阻止した状態で係合している。このライナ部材33は、シリンダ9bの中心軸の方向に対し直角な方向に形成した前記保持孔3b内に内嵌されている為、このシリンダ9bの中心軸を中心として回転する事はない。従って、上記スリーブ12bは、前記キャリパ2bに対し回転が阻止された状態となる。
上述の様に構成する本例のパーキング機構付ディスクブレーキ1bの場合には、アジャスト機構8bを構成し、使用時にも回転しないスリーブ12bが、キャリパ2bに対し回転する事を阻止する為の加工を、このキャリパ2b内に施す必要がない。
即ち、本例の場合、上述の様に構成している為、上記キャリパ2bの何れの部分にも、上記スリーブ12bの回転を阻止する為の加工を施す事なく、このスリーブ12bの上記キャリパ2bに対する回転を阻止できる。この為、このスリーブ12bの回転を阻止する為に、例えば、前述の図18〜20に示した様な凹部17や係合凹部24を、上記キャリパ2bに形成する必要がない。又、この様な加工が必要なければ、ばりが発生する事もない。又、本例の場合、互いに係合する、スリーブ12bの基端部に形成した凹部55の両平坦面41、41と、中継部材21aの先端部に形成した両支承面39、39とを、それぞれ互いに平行な平坦面としている為、これら各面41、39の加工を行ない易い。従って、パーキング機構付ディスクブレーキ1bの製造コストの低減を図れる。
又、本例の場合、上記アジャスト機構8bを構成するスピンドル11bとスリーブ12bとのねじ構造部分に存在する空気を、効果的に排出できる。
例えば、上記キャリパ2b内にブレーキ液を充填する際に、上記スピンドル11bとスリーブ12bとのねじ構造部分に空気が滞留する可能性がある。この様にねじ構造部分に滞留した空気の一部は、上記スピンドル12bの貫通孔45を通じて、この貫通孔45の開口部と前記中継部材21aの先端面42との間の隙間43に到達する。本例の場合、この隙間43は、車両への組み付け状態で鉛直方向上側に開口している為、上記空気をこの隙間43を通じて効果的に排出できる。そして、この様にねじ構造部分から排出された空気は、上記キャリパ2bの一部に設けた図示しない空気抜き弁から、外部に排出される。
[実施の形態の第2例]
図12〜17も、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、ライナ部材33aを、1枚の金属板に所定のプレス加工等を施す事により形成される板金製としている。本例の場合、上記ライナ部材33aの側方開口36aのうち、カムシャフト4aの軸方向に関し両端側に存在する部分を、互いに近付く方向に曲げ形成された腕部53、53の先端部同士を近接させる事により構成している。又、上記側方開口36aのうち、上記カムシャフト4aの軸方向に対し直角な方向に存在する部分で、上記各腕部53、53の間部分には、中継部材21a側に延出した延出部54、54を設けている。そして、上記各腕部53、53とこれら延出部54、54とで囲まれる部分を、上記側方開口36aとし、この側方開口36a内に、中継部材21aの基端部に形成した突部38を挿入自在としている。その他の構造及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様である為、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
上述した実施の形態の第1、2例の場合、アジャスト機構を構成するスピンドルとスリーブとのうち、使用時に回転しない部材がスリーブである構造に本発明を適用した。但し、例えば、前述の図18〜19に記載した従来構造の様に、アジャスト動作時にスピンドルが回転しない構造にも、上記第1、2例の構造を適用できる。この場合、スピンドルの基端部に中継部材の先端部を相対回転を阻止した状態で係合させる。
又、ライナ部材と中継部材の基端部との係合部、及び、この中継部材の先端部とスリーブ或はスピンドルの基端部との係合部は、上述した実施の形態の各例の構造以外にも、それぞれの係合部で相対回転が阻止される構造であれば適用可能である。
又、パーキングレバーを回転させる事により、上記中継部材を押圧するカム機構に関しても、上述した実施の形態の各例の構造以外に、例えば、前述の特許文献2に記載した構造も適用可能である。又、上述した実施の形態の各例の場合、カム機構をカムシャフトの両側に一対設けているが、何れか一方にのみカム機構を設ける構成とする事もできる。
本発明の実施の形態の第1例を示す断面図。 図1のイ−イ拡大断面図。 スリーブを基端面側から見た図。 (A)は中継部材の正面図、(B)は(A)の左方から見た図、(C)は(A)の右方から見た図。 スリーブと中継部材とライナ部材を含むカム機構部分とを分解して示す斜視図。 同じく別方向から見た斜視図。 スリーブと中継部材とライナ部材を含むカム機構部分とを組み合わせた状態を示す斜視図。 同じく別方向から見た斜視図。 (A)はスリーブの正面図、(B)は(A)の右方から見た図。 図1のロ部拡大図。 スリーブの別の構造を示す、図9と同様の図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 ライナ部材を示す、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図、(D)は正面図。 スリーブと中継部材とライナ部材を含むカム機構部分とを分解して示す斜視図。 同じく別方向から見た斜視図。 スリーブと中継部材とライナ部材を含むカム機構部分とを組み合わせた状態を示す斜視図。 同じく別方向から見た斜視図。 従来構造の第1例を示す断面図。 同じく第2例を示す断面図。 図19のハ−ハ断面図。 従来構造の第3例を示す部分平面図。 同じく第4例を示す部分断面図。 パーキングレバーを組み付ける部分の2例を示す部分平面図。
1、1a、1b パーキング機構付ディスクブレーキ
2、2a、2b キャリパ
3、3a、3b 保持孔
4、4a カムシャフト
5 固定側カム板
6 駆動側カム板
7 転動体
8、8a、8b アジャスト機構
9、9a、9b シリンダ
10、10a、10b ピストン
11、11a、11b スピンドル
12、12a、12b スリーブ
13 雄ねじ部
14 雌ねじ部
15 筒状部材
16 凸部
17 凹部
18 カムロッド
19、19a 隔壁
20、20a 通孔
21、21a 中継部材
22 凹部
23 係合凸部
24 係合凹部
25 パーキングレバー
26 リターンスプリング
27a、27b カム機構
28 ブーツ
29 Oリング
30a、30b パッド
31 ロータ
32a、32b カム面
33、33a ライナ部材
34a、34b ローラ
35 基端面
36、36a 側方開口
37 支承面
38 突部
39 支承面
40 突出部
41 平坦面
42 先端面
43 隙間
44 段部
45 貫通孔
46 基半部
47 先半部
48 段差面
49 係止突部
50 止め輪
51 キャリパ爪
52、52a 面取り
53 腕部
54 延出部
55 凹部
56 底面
57 リターンスプリング
58 ピン
59、59a パーキングレバー
60 フランジ部
61、61a、61b シリンダボディ
62 ブラケット
63 突き当て面
64 ボルト
65 円孔

Claims (6)

  1. 互いにねじ係合し、シリンダボディ内に設けたシリンダの中心軸を中心として相対回転する事により、このシリンダの軸方向に相対変位するスピンドルとスリーブとを備え、これらスピンドルとスリーブとのうちの何れか一方の部材が上記シリンダボディに対して回転しないものであり、上記シリンダに嵌装したピストンの軸方向の位置を、パッドの摩耗状態に応じて調整可能としたアジャスト機構と、上記シリンダボディの上記パッドが存在する側と反対側の端部に、上記シリンダの中心軸の方向に対し直角方向に形成した保持孔とを備えたパーキング機構付ディスクブレーキに於いて、
    上記保持孔内に、上記シリンダの中心軸を中心とした回転を不能に内嵌固定されたライナ部材を有し、このライナ部材に、上記一方の部材の端部を中継部材を介して、この一方の部材がこのライナ部材に対して回転する事を阻止した状態で係合する事のみにより、この一方の部材の上記シリンダボディに対する回転を阻止しており、
    上記中継部材は、上記シリンダと上記保持孔とを仕切る隔壁に設けた通孔を油密に貫通した状態で設けられ、この保持孔内に配置されるカムシャフトの回転に伴い上記シリンダの軸方向に変位し、このカムシャフトの動きを上記アジャスト機構を介して上記ピストンに伝達するものであり、上記保持孔内に内嵌固定したライナ部材に、上記中継部材の一端部を、このライナ部材に対する回転を阻止した状態で係合すると共に、上記一方の部材の端部を上記中継部材の他端部に、この中継部材に対する回転を阻止した状態で係合している事を特徴とするパーキング機構付ディスクブレーキ。
  2. 上記一方の部材が中空状に形成したスリーブであって、このスリーブの端部に凹部を設けており、この凹部の内面のうちの互いに対向する一対の側面を、このスリーブの中心軸の方向に対し直角方向に存在して互いに平行である、一対の平坦面とし、上記凹部内に上記スリーブを貫通する貫通孔の一端部が開口しており、この凹部の一部が、車両に対し組み付けた状態で鉛直方向上側に開口している、請求項1に記載したパーキング機構付ディスクブレーキ。
  3. 上記スリーブの端部と上記中継部材の他端部とが係合した状態で、このスリーブの貫通孔が開口した凹部の底面と、この底面と対向する上記中継部材の端面の一部との間に隙間が存在する、請求項2に記載したパーキング機構付ディスクブレーキ。
  4. 上記ライナ部材が、筒状に形成され、側方に上記中継部材の一端部と係合する非円形の開口部を有するものである、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したパーキング機構付ディスクブレーキ。
  5. 上記ライナ部材が、上記保持孔の軸方向に関して両端部に、この軸方向と直角に配置された1対の平板部を有するものであり、上記中継部材の一端部を、これら両平板部同士の間に進入させた状態で、この中継部材の一端部がこれら両平板部の内面にそれぞれ係合する、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したパーキング機構付ディスクブレーキ。
  6. 上記ライナ部材が、1対の平板部と、これら両平板部同士を連結する連結部とから構成されるものである、請求項5に記載したパーキング機構付ディスクブレーキ。
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