(第一実施形態)
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した第一実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。また、外枠11の下部には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく音声演出を行うスピーカ17が設けられている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、各種の飾りが施された表示用の飾り部材Dを備え、該飾り部材Dの窓口DWには液晶ディスプレイ型の可変表示器Hを備えた表示装置20が配設されている。
表示用の飾り部材Dは、光を通すような半透明な材質により構成されている。図2において、可変表示器Hの左側には、注連縄を模した表示用の飾り部材Dとしての綱装飾部D1が配置されている。また、可変表示器Hの上側には、千両箱を模した表示用の飾り部材Dとしての千両箱装飾部D2が配置されている。また、可変表示器Hの右側には、提灯を模した表示用の飾り部材Dとしての提灯装飾部D3が配置されている。さらに、表示装置20の外周(千両箱装飾部D2及び提灯装飾部D3よりも外側)には、雲を模した表示用の飾り部材Dとしての雲装飾部D4が配置されている。
可変表示器Hでは、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、可変表示器Hでは、複数種類の図柄を複数列で変動させて表示する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを形成する各列の図柄の種類を1〜8の8種類としている。
そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームにおいて最終的に表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器Hに表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの図柄組み合わせとなる。大当りの図柄組み合わせが表示されると、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。一方、可変表示器Hに表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄と異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄組み合わせゲームが開始すると(各列の図柄が変動を開始すると)、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が表示されるようになっている。そして、表示された左図柄と右図柄が同一種類の図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。このリーチを認識できる図柄組み合わせがリーチの図柄組み合わせとなる。
また、図1に示すように、表示装置20の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根21を備えた始動入賞口22が配設されている。始動入賞口22の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口22は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口22の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉23を備えた大入賞口24が配設されている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉23の開動作によって大入賞口24が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。また、図1において始動入賞口22の左右両側には、雲を模した遊技盤13用の飾り部材Dとしての雲装飾部D5,D6が配置されている。
また、上球皿15には、押しボタン式の演出ボタン28が配設されている。この演出ボタン28が押下操作されると、演出ボタン28に接続されている統括制御基板31(図3参照)に検知信号が出力される。統括制御基板31は、演出ボタン28から検知信号を入力すると、所定の遊技演出を実行させる。従って、本実施形態の演出ボタン28は、遊技者により操作される演出用操作手段となる。
また、前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出を行う装飾ランプ16が設けられている。詳しく説明すると、装飾ランプ16には、遊技盤13上に配設される遊技盤ランプ16aと、前枠14上に配設される枠ランプ16bがある。
まず、遊技盤ランプ16aについて説明する。遊技盤ランプ16aは、複数の発光素子(本実施形態では、発光ダイオード)により構成されている。なお、本実施形態では、遊技盤ランプ16aを構成する発光素子が発光手段となる。発光ダイオードは、電圧が印可される時間によって発光の明度(輝度)が変更するようになっている。この遊技盤ランプ16aは、図4に示すような複数のランプ回路基板25上にそれぞれ配置され、その上に飾り部材Dが覆われるようになっている。
具体的に説明すると、図4に示すように、表示装置20には、可変表示器Hの左側に縦長のランプ回路基板25aが配置される。このランプ回路基板25aには、綱ランプ1a,1c,2a,2c,3a,3c,4a,4c,4bが配置されている。そして、当該綱ランプ1a,1c,2a,2c,3a,3c,4a,4c,4bは、綱装飾部D1に覆われている。従って、綱ランプ1a,1c,2a,2c,3a,3c,4a,4c,4bが発光すると、綱装飾部D1が発光しているように見える。なお、綱ランプ1a,2a,3a,4a,4bは、赤色発光するようになっており、綱ランプ1c,2c,3c,4cは、白色発光するようになっている。この綱ランプ1a,1c,2a,2c,3a,3c,4a,4c,4bは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、表示装置20には、可変表示器Hの左側であって、ランプ回路基板25aの右側には、縦長のランプ回路基板25bが配置される。ランプ回路基板25bには、綱右横ランプ1d,2d,3d,4dが配置されている。当該綱右横ランプ1d,2d,3d,4dは、綱装飾部D1に覆われている。従って、綱右横ランプ1d,2d,3d,4dが発光すると、綱装飾部D1が発光しているように見える。この綱右横ランプ1d,2d,3d,4dは、赤色発光するようになっている。そして、綱右横ランプ1d,2d,3d,4dは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、図4に示すように、表示装置20には、可変表示器Hの上側に横長のランプ回路基板25cが配設される。このランプ回路基板25cには、千両箱下ランプ1p,2p,3p,4pが横に配列されて設置されている。千両箱下ランプ1p,2p,3p,4pは、千両箱装飾部D2により覆われている。従って、千両箱下ランプ1p,2p,3p,4pが発光すると、千両箱装飾部D2が発光しているように見える。
また、表示装置20には、可変表示器Hの上側であってランプ回路基板25cの上側に、横長のランプ回路基板25dが配設される。このランプ回路基板25dには、千両箱上ランプ1o,2o,3o,4oが横に配列されて設置されている。当該千両箱上ランプ1o,2o,3o,4oは、千両箱装飾部D2により覆われている。従って、千両箱上ランプ1o,2o,3o,4oが発光すると、千両箱装飾部D2が発光しているように見える。なお、千両箱上ランプ1o,2o,3o,4o及び千両箱下ランプ1p,2p,3p,4pは、白色発光するようになっている。この千両箱上ランプ1o,2o,3o,4o及び千両箱下ランプ1p,2p,3p,4pは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、表示装置20には、可変表示器Hの上側であってランプ回路基板25dのさらに上側に、湾曲した横長のランプ回路基板25eが配設されている。このランプ回路基板25eには、外周上部ランプ1e,2e,3e,4eが横に配列されて設置されている。当該外周上部ランプ1e,2e,3e,4eは、雲装飾部D4により覆われている。より詳しくは、雲装飾部D4の上部の内部に外周上部ランプ1e,2e,3e,4eが収容されている。従って、外周上部ランプ1e,2e,3e,4eが発光すると、雲装飾部D4の上部が発光しているように見える。なお、外周上部ランプ1e,2e,3e,4eは、赤色発光するようになっている。この外周上部ランプ1e,2e,3e,4eは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、表示装置20には、可変表示器Hの右側に略三角形状のランプ回路基板25fが配設されている。このランプ回路基板25fには、右部内周ランプ1l,1m,2l,3l,2m,4l,3m,1n,2n,4m,3n,4nが複数列に配列されて設置されている。当該右部内周ランプ1l,1m,2l,3l,2m,4l,3m,1n,2n,4m,3n,4nは、雲装飾部D4により略覆われている。より詳しくは、雲装飾部D4の右側の内部に右部内周ランプ1l,1m,2l,3l,2m,4l,3m,1n,2n,4m,3n,4nが収容されている。従って、右部内周ランプ1l,1m,2l,3l,2m,4l,3m,1n,2n,4m,3n,4nが発光すると、雲装飾部D4の右側が発光しているように見える。なお、右部内周ランプ1m,2m,3m,4mは、赤色発光するようになっており、右部内周ランプ1l,2l,3l,4lは、緑色発光するようになっており、右部内周ランプ1n,2n,3n,4nは、青色発光するようになっている。また、右部内周ランプ1l,1m,2l,3l,2m,4l,3m,1n,2n,4m,3n,4nは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
そして、このランプ回路基板25fの上であって、提灯装飾部D3の内部には、略提灯形状のランプ回路基板25gが配設される。すなわち、ランプ回路基板25gは、ランプ回路基板25fの上に重ねて配置されている。なお、図4では、便宜上ランプ回路基板25fの左側に(可変表示器H上に)ずらして図示している。このランプ回路基板25gの上方側には、提灯上部ランプ1g,2g,3g,4gが、その中央には提灯中部ランプ1i,1j,1k,2i,2j,2k,3i,3j,3k,4i,4j,4kが、その下方側には、提灯下部ランプ1h,2h,3h,4hがそれぞれ配置されている。提灯上部ランプ1g,2g,3g,4g、提灯中部ランプ1i,1j,1k,2i,2j,2k,3i,3j,3k,4i,4j,4k、提灯下部ランプ1h,2h,3h,4hは、提灯装飾部D3により覆われている。従って、提灯上部ランプ1g,2g,3g,4g、提灯中部ランプ1i,1j,1k,2i,2j,2k,3i,3j,3k,4i,4j,4k、提灯下部ランプ1h,2h,3h,4hが発光すると、提灯装飾部D3が発光しているように見える。
なお、提灯上部ランプ1g,2g,3g,4g、提灯中部ランプ1i,2i,3i,4iは、赤色発光するようになっている。また、提灯中部ランプ1j,2j,3j,4jは、緑色発光するようになっている。また、提灯中部ランプ1k,2k,3k,4k及び提灯下部ランプ1h,2h,3h,4hは、青色発光するようになっている。また、提灯上部ランプ1g,2g,3g,4g、提灯中部ランプ1i,1j,1k,2i,2j,2k,3i,3j,3k,4i,4j,4k、提灯下部ランプ1h,2h,3h,4hは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、表示装置20には、可変表示器Hの右側であってランプ回路基板25fの更に右側に、湾曲した形状のランプ回路基板25hが配設されている。このランプ回路基板25hには、外周右部ランプ1f,2f,3f,4fが縦に配列されて設置されている。当該外周右部ランプ1f,2f,3f,4fは、雲装飾部D4により覆われている。より詳しくは、雲装飾部D4の外周の右側内部に外周右部ランプ1f,2f,3f,4fが収容されている。従って、外周右部ランプ1f,2f,3f,4fが発光すると、雲装飾部D4の右側が発光しているように見える。なお、外周右部ランプ1f,2f,3f,4fは、赤色発光するようになっている。この外周右部ランプ1f,2f,3f,4fは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
そして、可変表示器Hの上側に配設されるランプ回路基板25c,25d,25eには、複数の上部階調ランプLMPaが配置されている。上部階調ランプLMPaは、横に複数列配列するように配置されている。より詳しくは、上部階調ランプLMPaは、ランプ回路基板25cにおいて千両箱下ランプ1p,2p,3p,4p、ランプ回路基板25dにおいて千両箱上ランプ1o,2o,3o,4o、ランプ回路基板25eにおいて外周上部ランプ1e,2e,3e,4eと近傍又は交互に配置されている。そして、上部階調ランプLMPaは、千両箱装飾部D2及び雲装飾部D4の上部により覆われている。なお、上部階調ランプLMPaは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、可変表示器Hの右側に配設されるランプ回路基板25f,25hには、複数の右部階調ランプLMPbが配置されている。右部階調ランプLMPbは、縦に複数列配列するように配置されている。より詳しくは、右部階調ランプLMPbは、ランプ回路基板25fにおいて右部内周ランプ1l,1m,2l,3l,2m,4l,3m,1n,2n,4m,3n,4n、ランプ回路基板25hにおいて外周右部ランプ1f〜4fと近傍又は交互に配置されている。そして、右部階調ランプLMPbは、雲装飾部D4の右部により覆われている。なお、右部階調ランプLMPbは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、始動入賞口22の左側の遊技盤13には、図5(a)に示すような略直線形状のランプ回路基板25iが配設されている。このランプ回路基板25iには、複数の下部階調ランプLMPcが配置されている。そして、ランプ回路基板25iに配置された下部階調ランプLMPcは、雲装飾部D5により覆われている。また、始動入賞口22の右側の遊技盤13には、図5(b)に示すような略L時形状のランプ回路基板25jが配設されている。このランプ回路基板25jには、複数の下部階調ランプLMPcが配置されている。そして、ランプ回路基板25jに配置された下部階調ランプLMPcは、雲装飾部D6により覆われている。なお、下部階調ランプLMPcは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
次に、枠ランプ16bについて説明する。枠ランプ16bは、複数の発光素子(本実施形態では、発光ダイオード又はルミナスランプ)により構成されている。なお、本実施形態では、枠ランプ16bを構成する発光素子が発光手段となる。発光ダイオードは、電圧が印可される時間によって発光の明度(輝度)が変更するようになっている。この枠ランプ16bは、遊技盤ランプ16aの場合と同様に、複数のランプ回路基板25上にそれぞれ配置され、その上に前枠14用の飾り部材Dが覆われるようになっている。前枠14用の飾り部材Dは、光を通すような半透明な材質により構成されている。
具体的に説明すると、前枠14の左側には、縦長のランプ回路基板(図示略)が配置される。図6に示すように、このランプ回路基板には、複数の枠左ランプ1sが縦に複数列をなすように配置されている。当該枠左ランプ1sは、前枠14の左側用の飾り部材D7に覆われている。従って、枠左ランプ1sが発光すると、前枠14の左側の飾り部材D7が発光しているように見える。なお、枠左ランプ1sは、白色発光するようになっている。この枠左ランプ1sは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
そして、枠左ランプ1sが配置されたランプ回路基板の上部(枠左ランプ1sよりも上側)には、左ルミナスランプST3が配置されている。当該左ルミナスランプST3も、前枠14の左側用の飾り部材D7に覆われている。従って、左ルミナスランプST3が発光すると、前枠14の左側の飾り部材D7の上部が発光しているように見える。なお、左ルミナスランプST3は、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、同様に、前枠14の右側には、縦長のランプ回路基板(図示略)が配置される。このランプ回路基板には、複数の枠右ランプ3tが縦に複数列をなすように配置されている。当該枠右ランプ3tは、前枠14の右側用の飾り部材D8に覆われている。従って、枠右ランプ3tが発光すると、前枠14の右側の飾り部材D8が発光しているように見える。なお、枠右ランプ3tは、白色発光するようになっている。また、この枠右ランプ3tは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
そして、枠右ランプ3tが配置されたランプ回路基板の上部(枠右ランプ3tよりも上側)には、右ルミナスランプST5が配置されている。当該右ルミナスランプST5も、前枠14の右側用の飾り部材D8に覆われている。従って、右ルミナスランプST5が発光すると、前枠14の右側の飾り部材D8の上部が発光しているように見える。なお、右ルミナスランプST5は、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、前枠14の上部には、横長のランプ回路基板(図示略)が配置される。このランプ回路基板には、複数のトップランプST1,ST2,ST4,ST6,ST7が横一列に配置されている。当該トップランプST1,ST2,ST4,ST6,ST7は、前枠14上部の飾り部材D9の中央部分により覆われている。従って、トップランプST1,ST2,ST4,ST6,ST7が発光すると、前枠14上部の飾り部材D9の中央部分が発光しているように見える。なお、トップランプST1,ST2,ST4,ST6,ST7は、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、前枠14の上部であって、前記トップランプST1,ST2,ST4,ST6,ST7の下側には、横一列に配列された複数のトップ下ランプ1qが配置されている。当該トップ下ランプ1qは、前枠14上部の飾り部材D9に覆われている。従って、トップ下ランプ1qが発光すると、前枠14上部の飾り部材D9が発光しているように見える。なお、トップ下ランプ1qは、白色発光するようになっている。また、このトップ下ランプ1qは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
また、上球皿15の前面側には、横長のランプ回路基板(図示略)が配置される。そして、このランプ回路基板には、複数列の上皿ランプ1v,1w,1xが横に配列されている。なお、上皿ランプ1v,1w,1xは、白色発光するようになっている。また、この上皿ランプ1v,1w,1xは、複数段階(本実施形態では、15段階)の明度(輝度)で発光するようになっている。
次に、パチンコ機10の制御構成を図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技場の電源(例えば、AC24V)を、パチンコ機10を構成する各種構成部材に供給する電源基板26が装着されている。また、パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34が装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器Hの表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。ランプ制御基板33は、統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、電源基板26、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の具体的な構成を説明する。
電源基板26には、遊技場の電源をパチンコ機10への供給電圧として電源電圧V0(例えば、DC30V)に変換処理する電源回路27が設けられている。電源回路27には、各制御基板30〜34が接続されている。そして、電源回路27は、変換処理された後の電源電圧V0を各制御基板30〜34に対応する供給すべき所定の電源電圧V1〜V5にさらに変換処理し、変換後の電源電圧V1〜V5を各制御基板30〜34に供給するようになっている。
次に、主制御基板30について説明する。図3に示すように主制御基板30には、メインCPU30aと、ROM30bと、RAM30cとが設けられている。メインCPU30aは、所定の周期毎に実行される処理において各種乱数の値を更新している。ROM30bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラムや複数種類の変動パターンが記憶されている。RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
変動パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームの開始)してから全列の図柄が表示(図柄組み合わせゲームの終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものであり、少なくとも遊技演出の演出時間を決定するものである。また、複数種類の変動パターンは、大当り演出用の変動パターンと、はずれリーチ演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されている。
大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを表示するように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを表示するように展開される演出である。はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、最終的にはずれの図柄組み合わせを表示するように展開される演出である。リーチ演出は、リーチの図柄組み合わせが表示されてから(本実施形態においては、一旦表示された左図柄と同一種類の右図柄が一旦表示されてから)、大当りの図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせが停止されるまでの間に行われる演出である。
そして、メインCPU30aは、メイン制御プログラムに基づき、大当り判定、最終的に表示させる最終停止図柄の決定、及び変動パターンの決定などの各種処理を実行するようになっている。例えば、メインCPU30aは、入賞処理を実行する。この入賞処理において、メインCPU30aは、所定時間間隔で遊技球の入賞検知がなされたか否かを判定する。入賞検知した場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。保留記憶数<4の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数に「1」加算(+1)し、保留記憶数を書き換える。続いて、メインCPU30aは、大当り乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該読み出した大当り乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する。なお、大当り乱数及び大当り図柄乱数は、メインCPU30aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。そして、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
そして、メインCPU30aは、所定時間間隔で保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する。保留記憶数0より大きい場合、メインCPU30aは、図柄が変動表示中であるか否か、すなわち、図柄組み合わせゲーム中であるか否か判定する。そして、図柄組み合わせゲーム中でない場合、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている大当り乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定を行う。なお、本実施形態において、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1/300としている。この大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、全列が同一種類となるように最終停止図柄を決定すると共に、大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
一方、大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、メインCPU30aは、リーチ判定を実行する。リーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を実行させる場合)、メインCPU30aは、左右列の図柄を同一種類とすると共に中列の図柄が左右列の図柄と同一種類とならないように最終停止図柄を決定する。それと共に、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。一方、リーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を実行させない場合)、メインCPU30aは、左右列の図柄が同一種類とならないように最終停止図柄を決定する。それと共に、メインCPU30aは、はずれ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、メインCPU30aは、各列毎の最終停止図柄を指定するための図柄指定コマンドを出力する。その後に、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている変動時間に基づいて変動停止を指示し、図柄組み合わせゲームを終了するための全図柄停止コマンドを出力する。
次に、統括制御基板31について説明する。統括制御基板31には、図3に示すように、統括CPU31aが設けられている。統括CPU31aは、所定の周期毎に実行される処理において各種乱数の値を順次更新するようになっている。また、統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。ROM31bには、各制御基板32〜34を統括的に制御するための統括制御プログラムなどが記憶されている。また、RAM31cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。また、統括CPU31aは、演出ボタン28と接続されており、当該演出ボタン28から演出ボタン28が押下操作されたことを示す検知信号を入力することにより、演出ボタン28が押下操作されたことを検知するようになっている。
そして、メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、図柄指定コマンド又は全図柄停止コマンドを入力すると、当該各コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、検知信号を入力すると、所定のキャラクタを可変表示器Hに表示させると共に、装飾ランプ16を所定の発光態様で発光させることを指示するキャラクタ出現コマンドを各制御基板32〜34に出力するようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10には、異なる演出態様で遊技演出を行わせることが可能な複数(本実施形態では3種類)の演出モードが設けられており、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、演出モードを決定するようになっている。本実施形態では、可変表示器Hの背景画像が朝となる演出モード1、可変表示器Hの背景画像が昼となる演出モード2、可変表示器Hの背景画像が夜となる演出モード3の3つの演出モードが設けられている。統括CPU31aは、所定の変動パターン指定コマンドを入力すると、7/10の確率で演出モード1を決定し、2/10の確率で演出モード2を決定し、1/10の確率で演出モード3を決定するようになっている。そして、統括CPU31aは、決定した演出モードをしてするモード指定コマンドを変動パターン指定コマンドと共に、表示制御基板32に出力するようになっている。
次に、表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32は、図3に示すように、サブCPU32aを備えており、該サブCPU32aにはROM32b及びRAM32cが接続されている。ROM32bには、可変表示器Hの表示内容を制御するため表示制御プログラムなどが記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
そして、サブCPU32aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンに基づき、図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器Hに表示させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。この制御により、可変表示器Hでは図柄組み合わせゲームが行われる。
また、サブCPU32aは、統括CPU31aからキャラクタ出現コマンドを入力すると、所定のキャラクタを出現させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。この制御により、演出ボタン28が遊技者に操作されると、可変表示器Hは、キャラクタを表示することとなる。
また、サブCPU32aは、統括CPU31aからモード指定コマンドを入力すると、モード指定コマンドにより指定された演出モードに応じて、図柄組み合わせゲーム開始時に、背景画像を変更するように可変表示器Hの表示内容を制御する。この制御により、可変表示器Hは、演出モードに対応した背景画像で図柄組み合わせゲームを実行することとなる。
次に、音声制御基板34について説明する。
音声制御基板34は、図3に示すように、サブCPU34aを備えており、該サブCPU34aにはROM34b及びRAM34cが接続されている。ROM34bには、スピーカ17による音声演出内容を制御するため音声制御プログラムなどが記憶されている。また、RAM34cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
そして、サブCPU34aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、音声制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU34aは、可変表示器Hの表示内容に応じてスピーカ17による音声出力内容を制御する。
次に、ランプ制御基板33について説明する。
ランプ制御基板33は、図3に示すように、サブCPU33aを備えており、該サブCPU33aには、制御情報記憶手段としてのROM33bと、RAM33cが接続されている。ROM33bには、発光制御を行うための発光制御プログラム等が記憶されている。また、RAM33cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(例えば、割込周期を計測するために使用する計測値など)が記憶(設定)されるようになっている。
サブCPU33aは、前記発光制御プログラムに基づき、入力した制御信号(制御コマンド)に対応する発光演出を行わせるように装飾ランプ16の発光態様を設定する発光制御メイン処理を実行するようになっている。前記発光制御メイン処理のメイン実行周期は、固定され、本実施形態では2ms毎に実行されるようになっている。従って、本実施形態のサブCPU33aが、発光制御手段となる。
また、サブCPU33aは、前記発光制御プログラムに基づき、所定の割込周期毎に装飾ランプ16の点灯制御及び消灯制御を行う割込処理を実行するようになっている。前記割込周期は、装飾ランプ16を構成する発光素子の明度段階の段階数(本実施形態では、「15」)に応じた所定値(本実施形態では、「20」)でメイン実行周期(2ms)を分割した値としている。なお、本実施形態では、後述する内部クロック信号の周期(1.6μs)の都合上、100μs以下の範囲で100μsに一番近い99.2μsを割込周期としている。また、割込処理は、割込周期が経過したとき、発光制御メイン処理よりも優先的に実行されるようになっている。
また、サブCPU33aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力した場合、前記発光制御プログラムに基づき、当該制御コマンドを入力してRAM33cの所定領域に記憶する受信処理を発光制御メイン処理及び割込処理よりも優先的に実行するようになっている。
また、サブCPU33aは、図7に示すように、出力ポート33dと接続されており、装飾ランプ16の発光態様を制御する際、当該出力ポート33dにONデータ又はOFFデータを入力するようになっている。出力ポート33dは、各装飾ランプ16(発光ダイオード)の一端とスイッチ33e等を介して接続されておいる。また、各装飾ランプ16(発光ダイオード)の他端は、電源基板26の電源回路27から電源電圧が供給されるようになっている。そして、サブCPU33aは、出力ポート33dを介してスイッチ33eに対してONデータを出力することにより、スイッチ33eが切り替わり、装飾ランプ16の一端が接地される。これにより、装飾ランプ16に電流が流れ、装飾ランプ16が点灯するようになっている。
また、このランプ制御基板33には、周波数発振手段としての周波数発振器(例えば水晶発振器)40が備えられており、サブCPU33aに接続されている。周波数発振器40は、所定の周波数(例えば20MHzの周波数)を有する外部クロック信号をサブCPU33aへ出力するようになっている。サブCPU33aは、分周回路(図示略)を内部的に有しており、該分周回路を介して周波数発振器40から入力した外部クロック信号を入力する。分周回路は、外部クロック信号の周波数を1/2に分周して基準クロック信号を生成し、当該基準クロック信号をサブCPU33aに入力するようになっている。すなわち、サブCPU33aは、分周回路を介して周波数発振器40から20MHzの周波数を有する外部クロック信号を入力すると、10MHzの周波数を有する基準クロック信号を入力することとなる。
そして、サブCPU33aは、入力した基準クロック信号の周波数をさらに1/16に分周して内部クロック信号(基準信号)を生成する。サブCPU33aは、この内部クロック信号の周期毎に計測値に1加算する。そして、サブCPU33aは、計測値が所定の値になったとき、割込周期が1周期経過したものとして割込処理を発光制御メイン処理よりも優先的に実行するようになっている。すなわち、サブCPU33aは、内部クロック信号の周期が所定周期経過したことを計測した場合、割込周期が経過したものとしている。
具体的には、10MHzの基準クロック信号の周波数を1/16に分周した内部クロック信号の周期は、1.6μs(1.6マイクロ秒)となる。このため、サブCPU33aは、1.6μs毎に計測値を1加算し、計測値が所定の値(本実施形態では「62」)になったとき、割込周期(99.2μs)が経過したとして、装飾ランプ16を発光させるための割込処理を実行するようになっている。これにより、本実施形態では、発光制御メイン処理の実行周期(2ms)の間に、割込周期が20周期分経過することとなり、20回の割込処理を実行させることができる。
次に発光制御メイン処理について図8に基づき説明する。
サブCPU33aは、発光制御メイン処理を実行すると、まず、放電処理を行うために、全ての装飾ランプ16を消灯制御する(ステップS101)。そして、サブCPU33aは、各発光素子に溜まっている電荷を一旦放電する放電処理を10μs間実行する(ステップS102)。次に、サブCPU33aは、前回の発光制御メイン処理のステップS109において生成したON/OFFデータをRAM33cの制御用ランプデータ領域及び作業用ランプデータ領域に設定する(ステップS103)。前記ON/OFFデータは、装飾ランプ16を構成する全発光素子の点灯及び消灯状態を示すデータである。
前記発光パターンは、点灯制御の対象となる発光素子を特定するようになっている。また、前記発光パターンは、図9(a)に示すように、予め決められた演出単位毎の発光態様を示す発光ブロックから構成されている。予め決められた演出単位には、例えば、通常変動演出、リーチ演出、変動停止演出、デモ演出、大当り演出などが存在する。発光ブロックは、これらの演出中における装飾ランプ16を構成する発光素子の発光態様を示している。具体的に、発光ブロックは、各発光素子をそれぞれ予め決められた所定の明度にて発光させる発光パーツを複数組み合わせることにより、構成されている。
発光パーツは、当該発光パーツに基づいて制御が行われる時間(次の発光パーツに更新されるまでの時間)や、1回のメイン実行周期において発光素子を消灯する消灯タイミング及び当該消灯タイミングにおいてどの発光素子を点灯させたままにするかを示す制御データから構成されている。具体的には、図9(b)に示すように、発光パーツは、当該発光パーツにて繰り返し装飾ランプ16を構成する発光素子を点灯制御及び消灯制御をする制御時間と、メイン実行周期開始から何回目の割込処理で発光素子の発光態様を変更するかを示すデータ反映カウンタと、データフラグと、マスクデータから構成されている。
前記データフラグは、装飾ランプ16を構成する発光素子を複数のエリア(本実施形態では、図10に示すように、エリアE1〜E10の10つのエリア)に分け、どのエリアに所属する発光素子の発光態様を変更するかを示しており、データ反映カウンタに対応付けて、データ反映カウンタ毎に16進数で記憶されている。例えば、エリアE1に属する発光素子の何れかと、エリアE3に属する発光素子の何れかが発光態様を変更する場合には、データフラグに「005H」と16進数で記憶されている。これを2進数に変更すると「000000000101」に変更される。そして、最下位ビットから各エリアE1〜E10が順番に割り当てられている(対応付けられている)ので、エリアE1とエリアE3を示すこととなる。なお、上位2ビットは、何も割り当てられていない。
前記マスクデータは、前記データフラグに対応付けてデータフラグ毎に記憶されており、データフラグにより特定されたエリアの各発光素子の点灯及び消灯状態を示す(本実施形態では、新たに消灯制御させるか否か)を示すデータである。例えば、データフラグに「05H」、マスクデータ「0FH」、「F0H」と設定されている場合、1つ目の「0FH」は、エリアE1に属する発光素子のマスクデータとなり、2つ目の「F0H」は、エリアE3に属する発光素子のマスクデータになっている。
そして、各発光パーツには制御時間が設定されていることから、発光演出が開始されてからの経過時間及びステップS107で設定された発光パターンに基づき、発光パーツを特定することができるようになっている。
次に、サブCPU33aは、割込処理の回数を示す割込カウンタの数をリセット(クリア)して、初期値(「1」)を設定する(ステップS104)。
次に、サブCPU33aは、統括CPU31aから制御コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS105)。この判定結果が肯定の場合、サブCPU33aは、当該制御コマンドに応じて発光パターンをROM33bから読み出す(ステップS106)。例えば、サブCPU33aは、変動パターン指定コマンドを入力した場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応した、発光パターンをROM33bから読み出す。そして、サブCPU33aは、当該発光パターンに基づく発光演出を実行させるために、所定の領域に発光パターンを設定すると共に、当該発光パターンに基づく発光演出の経過時間の計測を開始する(ステップS107)。
次に、サブCPU33aは、ステップS107で決定された発光パターンに基づく発光演出が開始されてからの経過時間に応じて発光パーツを特定し、特定した発光パーツをRAM33cの所定領域に設定する(ステップS108)。
そして、ステップS105の判定結果が否定の場合又はステップS108の処理が終了した後、サブCPU33aは、当該発光パターンによって点灯制御の対象となった発光素子が点灯状態となるようなON/OFFデータを作成する(ステップS109)。そして、サブCPU33aは、発光制御メイン処理を終了する。
次に、割込処理について図11に基づき説明する。
サブCPU33aは、割り込みが許可されると、割込周期毎に割込処理を実行する。サブCPU33aは、割込処理を実行すると、割込カウンタが、所定のカウンタ最大値に達しているか否かを判定する(ステップS201)。本実施形態において、カウンタ最大値は、15である。
ステップS201の判定結果が肯定の場合、サブCPU33aは、割込処理を終了する。ステップS201の判定結果が否定の場合、サブCPU33aは、割込カウンタの値が発光制御メイン処理のステップS108にて設定された発光パーツにより特定されるデータ反映カウンタのうちいずれかのデータ反映カウンタの値と一致するか否かを判定する(ステップS202)。すなわち、サブCPU33aは、ステップS202において、全ての発光素子のうち少なくとも一つの発光素子が新たに消灯する消灯タイミングであるか否かを判定する。
この判定結果が肯定の場合、サブCPU33aは、ステップS108にて設定された発光パーツに基づき、図12に示す反映処理を実行し、反映処理により書き換えられたON/OFFデータを装飾ランプ16の発光態様を示す作業用ランプデータ領域に設定する(ステップS203)。また、サブCPU33aは、割込カウンタに1加算してRAM33cを書き換える(ステップS204)。それと共に、サブCPU33aは、次回のステップS202において判定の対象となるデータ反映カウンタを読み出しておく。そして、サブCPU33aは、作業用ランプデータ領域に示された各発光素子の点灯状態(ON/ONデータ)に基づいて、点灯制御の対象となる発光素子を点灯制御するように、ONデータを出力する(ステップS205)。
次に、反映処理について図12に基づき説明する。
サブCPU33aは、今回の反映処理において、データフラグに基づいて、新たに消灯制御される可能性がある発光素子が含まれるエリアを特定する(ステップS301)。具体的には、サブCPU33aは、ステップS103で設定された発光パーツのデータ反映カウンタのうち、割込カウンタと一致するデータ反映カウンタに対応付けられたデータフラグに基づき、エリアを特定する。例えば、データフラグが「021H」である場合、2進数に変更すると「0000 0010 0001」となるので、エリアE1とエリアE6を特定することができる。このため、新たに消灯制御される発光素子が含まれるエリアは、エリアE1とエリアE6であると特定することができる。
そして、サブCPU33aは、マスクデータを読み出し、新たに消灯制御する発光素子を特定する(ステップS302)。具体的には、サブCPU33aは、前記ステップS301で参照したデータフラグに対応付けられたマスクデータを読み出し、ステップS301で特定したエリアにマスクデータを適用して、新たに消灯制御する発光素子を特定する。例えば、データフラグがエリアE1とエリアE6を特定する場合(「021H」の場合)であり、1つ目のマスクデータが「37H」、2つ目のマスクデータが「05H」である場合について説明する。このとき、エリアE1のトップランプST1,ST2,ST6,左ルミナスランプST3、右ルミナスランプST5、エリアE6の右部内周ランプ3l、4lが点灯制御する発光素子となり、それ以外が点灯制御する発光素子となる(図10参照)。
次に、サブCPU33aは、ステップS302で特定した発光素子を消灯制御させるように、作業用ランプデータ領域のON/OFFデータを書き換える(ステップS303)。具体的には、サブCPU33aは、作業用ランプデータ領域のON/OFFデータをデータフラグ及びマスクデータに基づき、マスク(AND)することとなる。例えば、作業用ランプデータ領域のON/OFFデータが「FFFF FFFF FFFF FFFF FFFFH」(16進数)である場合(すなわち、全部点灯している場合)であって、データフラグが「021H」、マスクデータが「37H」及び「05H」である場合について説明する。この場合、サブCPU33aは、ON/OFFデータをデータフラグ及びマスクデータに基づきマスクして「FFFF FFFF 05FF FFFF FF37H」に書き換えることとなる。なお、データフラグにて指定されていないエリアにおいては、マスクされず、前の状態を引き継ぐようになっている。ステップS303の処理を終了すると、サブCPU33aは、反映処理を終了する。
以上のように、サブCPU33aは、メイン実行周期開始後、最初の割込処理で発光パターンによって点灯制御の対象となる発光素子を点灯させる。そして、サブCPU33aは、発光パーツに示された消灯タイミングになる(割込カウンタがデータ反映カウンタと一致する)と、当該消灯タイミングにおけるデータフラグ及びマスクデータにより新たに消灯制御する発光素子を特定し、特定した発光素子を消灯させる。そして、サブCPU33aは、発光パーツに示された制御時間が経過するまで、当該発光パーツに基づき、メイン実行周期毎に繰り返し各発光素子を点灯及び消灯させる。
これにより、各発光素子は点滅することとなるが、点灯及び消灯する間隔は極めて短い(本実施形態では、1メイン実行周期(2ms)である)ので、人間の視覚には、点灯したときの残像により常に(連続して)発光素子が点灯しているように認識される。そして、サブCPU33aは、同じ発光パーツに基づき、制御時間が経過するまで繰り返し点灯及び消灯制御を行うため、点灯期間及び消灯期間の長さ(電圧の印加時間の長さ)により、人間の視覚には発光素子の明度が異なるように見える。すなわち、消灯するタイミングが早ければ早いほど、発光素子の明度が低くなり、消灯するタイミングが遅ければ遅いほど段階的に発光素子の明度が高くなるように見える。
なお、本実施形態では、割込処理は1メイン実行周期当たり20回実行可能となっているが、各発光素子の階調数は、15となっている。これは、割込処理において15回連続して全て点灯させた場合、発光素子に電荷が溜まり、100%の輝度となることが経験上知られているからである。従って、割込処理において15回連続して点灯させたときの輝度を100%の輝度とし、最初の割込処理に消灯させたときの輝度を0%としている。また、2回目の割込処理で消灯させたときの輝度を7%とし、3回目の割込処理で消灯させたときの輝度を14%とし、4回目の割込処理で消灯させたときの輝度を21%とし、5回目の割込処理で消灯させたときの輝度を29%とし、6回目の割込処理で消灯させたときの輝度を36%としている。また、7回目の割込処理で消灯させたときの輝度を43%とし、8回目の割込処理で消灯させたときの輝度を50%とし、9回目の割込処理で消灯させたときの輝度を57%とし、10回目の割込処理で消灯させたときの輝度を64%とし、11回目の割込処理で消灯させたときの輝度を71%としている。また、12回目の割込処理で消灯させたときの輝度を79%とし、13回目の割込処理で消灯させたときの輝度を86%とし、14回目の割込処理で消灯させたときの輝度を93%としている。
また、サブCPU33aは、制御時間が経過すると、次の発光パーツに基づき、発光素子の発光態様を制御する。そして、発光パーツ毎に、発光素子の明度を変更することができるので、制御時間毎に発光素子の階調を変化させることができる。
次に、発光制御メイン処理が開始してから終了するまでの間に、発光素子ランプがどのように点灯制御及び消灯制御されるかについて説明する。なお、本実施形態では、前回の発光制御メイン処理のステップS103において、図9(b)に示す発光パーツP1が設定されるものとして説明する。
発光制御メイン処理が開始してから最初の割込処理において、前提よりステップS202の判定結果が肯定となるため(割込カウンタ及びデータ反映カウンタが共に1のため)、サブCPU33aは、ステップS203の反映処理を実行する。なお、最初の割込処理において作業用ランプデータ領域には、発光制御メイン処理のステップS109の処理により、発光パターンPT1により点灯制御の対象となる発光素子が点灯するように、ON/OFFデータとして「0000 0000 FFFF 0000 FFFFH」が記憶されている。これは、エリアE1,エリアE2、エリアE5、エリアE6の発光素子を全て点灯制御するデータである。
次に、サブCPU33aは、ステップS301の処理において、発光パーツP1のデータ反映カウンタが「1」のときのデータフラグ「021H」に基づき、マスクの対象となるエリアを特定する。データフラグ「021H」は、2進数に変更すると「0000 0010 0001」となり、エリアE1とエリアE6を特定することができる。そして、サブCPU33aは、ステップS302の処理において、1つ目のマスクデータ「37H」により、ステップS301の処理で特定したエリアE1の発光素子のうち消灯制御する発光素子を特定する。また、サブCPU33aは、ステップS302の処理において、2つ目のマスクデータ「05H」で、ステップS301で特定したエリアE6の発光素子のうち消灯制御する発光素子を特定する。
ここで、マスクデータ「37H」は2進数に変更すると「0011 0111」であるため、トップランプST4、ST7、枠左ランプ1sが消灯制御の対象となり、エリアE1のトップランプST1,ST2,ST4,左ルミナスランプST3、右ルミナスランプST5が点灯制御の対象となる(図10参照)。また、マスクデータ「05H」は2進数に変更すると「0000 0101」であるため、右部内周ランプ2m,3m,1n,2n,4m,3nが消灯制御の対象となり、右部内周ランプ3l,4lが点灯制御の対象となる(図10参照)。
従って、これらのマスクデータで作業用ランプデータ領域のON/OFFデータをマスクすることにより、サブCPU33aは、作業用ランプデータ領域のON/OFFデータを、「0000 0000 05FF 0000 FF37H」に書き換えることとなる。なお、データフラグによって指定されていないエリアは、マスクされないため、前の状態が引き継がれる。そして、サブCPU33aは、書き換えた作業用ランプデータに基づき、ONデータを出力して発光ランプを点灯させる。
発光制御メイン処理が開始してから3回目の割込処理において、前提よりステップS202の判定結果が肯定となるため(割込カウンタ及びデータ反映カウンタが共に3のため)、サブCPU33aは、ステップS203の反映処理を実行する。なお、作業用ランプデータ領域には、前述した割込処理により、「0000 0000 05FF 0000 FF37H」が記憶されている。
次に、サブCPU33aは、ステップS301の処理において、発光パーツP1のデータ反映カウンタが「3」のときのデータフラグ「021H」に基づき、消灯制御の対象となるエリアを特定する。データフラグ「021H」は、2進数に変更すると「0000 0010 0001」となり、エリアE1とエリアE6を特定することができる。そして、サブCPU33aは、ステップS302の処理において、1つ目のマスクデータ「07H」により、ステップS301の処理で特定したエリアE1の発光素子のうち消灯制御する発光素子を特定する。また、サブCPU33aは、ステップS302の処理において、2つ目のマスクデータ「05H」で、ステップS301で特定したエリアE6の発光素子のうち消灯制御する発光素子を特定する。
ここで、マスクデータ「07H」は2進数に変更すると「0000 0111」であるため、トップランプST4、ST6、ST7、右ルミナスランプST5、枠左ランプ1sが消灯制御の対象となり、エリアE1のトップランプST1,ST2,左ルミナスランプST3が点灯制御の対象となる(図10参照)。そして、マスクデータ「05H」は2進数に変更すると「0000 0101」であるため、右部内周ランプ2m,3m,1n,2n,4m,3nが消灯制御の対象となり、右部内周ランプ3l,4lが点灯制御の対象となる(図10参照)。
従って、これらのマスクデータで作業用ランプデータ領域のON/OFFデータをマスクすることにより、サブCPU33aは、作業用ランプデータ領域のON/OFFデータを、「0000 0000 05FF 0000 FF07H」に書き換えることとなる。そして、サブCPU33aは、書き換えた作業用ランプデータに基づき、ONデータを出力して発光ランプを点灯させる。これにより、右ルミナスランプST5,トップランプST6が新たに消灯する。
発光制御メイン処理が開始してから13回目の割込処理において、前提よりステップS202の判定結果が肯定となるため(割込カウンタ及びデータ反映カウンタが共に13のため)、サブCPU33aは、ステップS203の反映処理を実行する。なお、作業用ランプデータ領域には、前述した割込処理により、「0000 0000 05FF 0000 FF07H」が記憶されている。
次に、サブCPU33aは、ステップS301の処理において、発光パーツP1のデータ反映カウンタが「13」のときのデータフラグ「021H」に基づき、消灯制御の対象となるエリアを特定する。データフラグ「021H」は、2進数に変更すると「0000 0010 0001」となり、エリアE1及びエリアE6を特定することができる。そして、サブCPU33aは、ステップS302の処理において、1つ目のマスクデータ「03H」により、ステップS301の処理で特定したエリアE1の発光素子のうち消灯制御する発光素子を特定する。また、サブCPU33aは、ステップS302の処理において、2つ目のマスクデータ「00H」で、ステップS301で特定したエリアE6の発光素子のうち消灯制御する発光素子を特定する。
ここで、マスクデータ「03H」は2進数に変更すると「0000 0011」であるため、トップランプST4、ST6、ST7、右ルミナスランプST5、左ルミナスランプST3、枠左ランプ1sが消灯制御の対象となり、エリアE1のトップランプST1,ST2が点灯制御の対象となる(図10参照)。また、マスクデータ「00H」は2進数に変更すると「0000 0000」であるため、エリアE6の全ての発光素子が消灯制御の対象となる。
従って、これらのマスクデータで作業用ランプデータ領域のON/OFFデータをマスクすることにより、サブCPU33aは、作業用ランプデータ領域のON/OFFデータを、「0000 0000 00FF 0000 FF03H」に書き換えることとなる。なお、データフラグによって指定されていないエリアは、マスクされないため、前の状態が引き継がれることとなる。そして、サブCPU33aは、書き換えた作業用ランプデータに基づき、ONデータを出力して発光ランプを点灯させる。
そして、サブCPU33aは、この発光パーツP1にて定められた制御時間(100ms)の間、発光パーツP1に基づく発光制御を繰り返し実行する。その後、サブCPU33aは、発光パーツP2に基づく発光制御を行う。そして、サブCPU33aは、発光ブロックBaに含まれる発光パーツが終わるまで実行する。発光ブロックBaが終了すると、発光ブロックBb、発光ブロックBcの順番に、発光制御を行い、発光パターンPT1に基づく発光演出を実行していく。
以上のように、発光パーツP1は、データ反映カウンタ毎に、発光態様を変更する発光素子が含まれるエリアを特定するデータフラグ(と、当該データフラグにより特定されるエリアを構成する各発光素子の発光態様を示すマスクデータを対応付けている。このため、全発光素子の点灯及び消灯状態を2進数で記憶した場合、すなわち、「0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0101 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0011 0111」の場合(計40ビット)と比較して、12ビットのデータフラグと、16ビットのマスクデータを記憶するだけでよくなり、データ量を12ビット少なくすることができる。
同様に、全発光素子の点灯及び消灯状態を16進数で記憶した場合、即ち、「000 0000 0500 0000 0037H」(40ビット)の場合と比較しても、データ量を少なくすることができる。
同様に、各発光素子を予め番号付けしておき、点灯させる発光素子の番号を記憶する場合、すなわち、「01H 02H 03H 05H 06H 29H 2BH」(56ビット)の場合と比較して、データ量を少なくすることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)サブCPU33aは、点灯制御をした場合には消灯制御されるまで装飾ランプ16の発光素子を点灯させ続けるように構成されていると共に、消灯制御をした場合には点灯制御されるまで発光素子を消灯させ続ける。そして、サブCPU33aは、発光制御メイン処理の実行開始後、最初の割込処理を実行するとき、発光パターンにより特定される点灯制御の対象となる発光素子を点灯制御する(但し、最初の割込処理にて消灯制御する発光素子を除く)。それと共に、サブCPU33aは、前回の発光制御メイン処理のステップS103にて設定された発光パーツにより特定される消灯タイミングで割り込み実行された割込処理(割込カウンタとデータ反映カウンタが一致するときの割込処理)にて新たに消灯制御する発光素子を特定する。そして、サブCPU33aは、当該発光素子を消灯制御する。このため、ランプ制御基板33のROM33bは、発光素子の明度を段階的に変化させる階調発光制御を行う場合であっても、各発光素子の消灯タイミング及び当該消灯タイミングにおいて各発光素子を消灯させるか否かに関する情報を記憶するだけで良く、発光制御のためのデータ量を少なくすることができる。具体的には、ROM33bは、データ反映カウンタ及び当該データ反映カウンタと対応付けられて記憶されるデータフラグ及びマスクデータを記憶するだけで良くなる。すなわち、ROM33bは、消灯タイミング以外における各発光素子の点灯及び消灯状態を記憶しなくてよくなり、データ量を少なくすることができる。
(2)ROM33bは、全発光素子のうち少なくとも一つの発光素子の発光態様が変更する消灯タイミング及び当該消灯タイミング毎にどの発光素子を新たに消灯制御させるかについて(言い換えれば、点灯制御させ続けるかについて)の制御情報を記憶している。具体的には、制御の対象となる発光素子のエリアを特定するデータフラグを記憶している。これにより、消灯タイミング毎に全ての発光素子を消灯させるか否かの情報を持たなくても良くなる。すなわち、全発光素子を対象としたマスクデータを記憶する必要が無くなる。このため、発光制御のためのデータ量を少なくすることができる。
(3)サブCPU33aは、メイン実行周期毎に、発光素子に溜まった電荷を放電する放電処理を実行する。このため、溜まった電荷により、発光素子が発光してしまうことが無くなり、発光素子の階調制御をより正確に行うことができる。
(4)サブCPU33aは、1メイン実行周期当り20回の割込処理を実行可能であるところ、割込処理の最大実行回数を15回とした。このため、各割込処理が遅れても、メイン実行周期終了までに余裕ができ、次のメイン実行周期の開始時には、全ての割込処理を確実に終了させることを確実にできる。
(第二実施形態)
次に、本発明を具体化した第二実施形態を説明する。なお、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
本実施形態では、装飾ランプ16の発光素子が、入力した制御コマンドに応じて、複数のグループに分類され、当該グループ毎に発光パターンが設定されるようになっている。これにより、分割したグループ毎に別個独立して発光演出を実行できるようになっている。
また、サブCPU33aは、モード指定コマンドを入力すると、枠ランプ16bを構成する発光素子を第1グループとして発光パターンが設定されたリストR1と、遊技盤ランプ16aを構成する発光素子を第2グループとして発光パターンが設定されたリストR2を用いて別個独立して演出モードに対応した発光演出を行うようになっている。また、サブCPU33aは、演出ボタン28が操作され、キャラクタ出現コマンドを入力すると、遊技盤ランプ16aが備える提灯上部ランプ1g,2g,3g,4g、提灯中部ランプ1i,1j,1k,2i,2j,2k,3i,3j,3k,4i,4j,4k、提灯下部ランプ1h,2h,3h,4hを第3グループとして発光パターンが設定されたリストR3と、上記以外の遊技盤ランプ16aを構成する発光素子及び枠ランプ16bを第4グループとして発光パターンが設定されたリストR4を用いて別個独立してキャラクタ出現に対応した発光演出を行うようになっている。
次に、本実施形態の発光制御メイン処理について図13に基づき説明する。
サブCPU33aは、発光制御メイン処理を実行すると、サブCPU33aは、全ての装飾ランプ16を消灯制御する(ステップS401)。そして、サブCPU33aは、各発光素子に溜まっている電荷を一旦放電する放電処理を10μs間実行する(ステップS402)。次に、サブCPU33aは、前回の発光制御メイン処理のステップS409において生成したON/OFFデータをRAM33cの制御用ランプデータ領域及び作業用ランプデータ領域に設定する(ステップS403)。
次に、サブCPU33aは、割込処理の回数を示す割込カウンタの数をリセット(クリア)して、初期値(「1」)を設定する(ステップS404)。
次に、サブCPU33aは、統括CPU31aから制御コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS405)。この判定結果が肯定の場合、サブCPU33aは、当該制御コマンドに応じてリストR1〜R4をROM33bから読み出す(ステップS406)。本実施形態では、制御コマンド毎に、リストが対応付けられて記憶されている。なお、このステップS406の処理は、後述する割込処理において行っても良い。
そして、サブCPU33aは、ステップS406にて読み出したリストを所定の領域に設定すると共に、当該リストに基づく発光演出の経過時間の計測を開始する(ステップS407)。なお、リストは、それぞれ別に記憶されるようになっており、また、リストに基づく発光演出の経過時間もリスト毎に計測されるようになっている。
次に、サブCPU33aは、ステップS407で決定されたリスト毎に、当該リストに基づく発光演出が開始されてからの経過時間に応じて発光パーツを特定し、特定した発光パーツをリスト毎にRAM33cの所定領域に設定する(ステップS408)。
そして、ステップS405の判定結果が否定の場合又はステップS408の処理が終了した後、サブCPU33aは、当該発光パターンによって点灯制御の対象となった発光素子が点灯状態となるようなON/OFFデータを作成する(ステップS409)。そして、サブCPU33aは、発光制御メイン処理を終了する。
次に、割込処理について図14に基づき説明する。
サブCPU33aは、割り込みが許可されると、割込周期毎に割込処理を実行する。サブCPU33aは、割込処理を実行すると、割込カウンタが、所定のカウンタ最大値に達しているか否かを判定する(ステップS601)。本実施形態において、カウンタ最大値は、15である。
ステップS601の判定結果が肯定の場合、サブCPU33aは、割込処理を終了する。ステップS601の判定結果が否定の場合、サブCPU33aは、割込カウンタの値が発光制御メイン処理のステップS407にて設定されたリストの発光パーツにより特定されるデータ反映カウンタのうちいずれかのデータ反映カウンタの値と一致するか否かを判定する(ステップS602)。
この判定結果が肯定の場合、サブCPU33aは、ステップS407にて設定された発光パーツに基づき、図12に示す反映処理を実行し、反映処理により書き換えられたON/OFFデータを装飾ランプ16の発光態様を示す作業用ランプデータ領域に設定する(ステップS603)。
次に、サブCPU33aは、ステップS407にて設定されたリストが残っているか判定する(ステップS604)。この判定結果が肯定の場合、サブCPU33aは、ステップS602の判定に移行する。
一方、ステップS604の判定結果が否定の場合、サブCPU33aは、割込カウンタに1加算してRAM33cを書き換える(ステップS605)。そして、サブCPU33aは、作業用ランプデータ領域に示された各発光素子の点灯状態に基づいて、発光素子を点灯制御するように、ONデータを出力する(ステップS606)。
以上のように、発光素子を複数のグループに分類し、グループ毎にそれぞれリスト(発光パターン)を設けた。これにより、例えば、枠ランプ16bの発光態様が演出単位毎に変わらなかった場合、遊技盤ランプ16a用のリストを変化させるだけで枠ランプ16b用のリストを共通利用することができる。具体的には、キャラクタ出現コマンドが入力されて、遊技盤ランプ16aの発光態様が変更する場合であっても、演出モード毎に枠ランプ16b用の発光パターンを用意しなくても良くなる。このため、データ量を減らすことができる。
また、リスト毎に発光演出の経過時間を計測している。このため、演出ボタン28が操作され、所定の発光演出を実行させる場合であっても、遊技盤ランプ16aの発光演出を中断しなくて良くなる。すなわち、任意のタイミングで演出ボタン28が操作されたことに応じてキャラクタを出現させる演出を実行させた場合であっても、遊技盤ランプ16aの発光演出を邪魔することなく、当該演出に伴って枠ランプ16bの発光演出を行うことができる。
以上詳述したように、第二実施形態は、第一実施形態の効果に加えて、以下の効果を有する。
(5)制御コマンド毎に複数のグループに分類した。そして、ROM33bは、グループ毎にリスト(発光パターン)を、即ち、発光素子の消灯タイミング及び当該タイミングにおいてどの発光素子を消灯させるかの情報を記憶した。このため、グループ毎に発光態様を設定することができ、グループの発光態様が同じであるならば、当該グループにおける制御情報を他の実行契機により実行される発光演出において共通利用することができる。従って、制御情報の共通化を図ることができ、データ量を少なくすることができる。
(6)図柄変動ゲームと、演出ボタン28が操作されたことを契機に行われる所定の遊技演出は、その実行契機が異なっている。このため、発光素子のグループを図柄変動ゲームに係わる発光演出を行う発光素子のグループと、所定の遊技演出に係わる発光演出を行う発光素子のグループに分類して制御情報を記憶することにより、任意のタイミングで演出ボタン28が操作されたことを契機とする遊技演出が行われても、階調制御を行わせることができる。つまり、図柄組み合わせゲームに係わる発光演出の途中であっても、図柄組み合わせゲームに係わる発光演出を行いつつ、影響を与えることなく別途所定の遊技演出に係わる発光演出を行うことができる。また、他の図柄組み合わせゲームに係わる発光演出においても、当該所定の遊技演出に係わる発光演出を行う発光素子のグループの制御情報を共通利用することができ、データ量を少なくすることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態では、ランプ制御基板33は、全てスタティック駆動方式(スタティック点灯方式)にて装飾ランプ16を駆動(発光)させていたが、ダイナミック駆動方式(ダイナミック点灯方式)にて装飾ランプ16を発光させても良い。また、ランプ制御基板33は、一部の発光素子をスタティック駆動方式にて発光させ、他の発光素子をダイナミック駆動方式で駆動させても良い。なお、ダイナミック駆動方式にて発行させた場合、発光素子は点滅することとなるが、極めて短い周期(4〜20ms)で発光及び消灯を繰り返すことにより、人間の視覚には、点灯したときの残像により常に(連続して)点灯しているように認識される。
○上記実施形態では、発光素子の階調数を15としたが、任意に変更しても良い。例えば、階調数を10や20にしてもよい。なお、その際には、割込周期なども変更する必要がある。
○上記実施形態では、全ての発光素子の階調数を15としたが、発光素子毎に階調数を変更しても良い。例えば、枠ランプ16bを構成する発光素子の階調を2とし、遊技盤ランプ16aを構成する発光素子の階調を10としてもよい。
○上記実施形態では、フラグデータを設けたが、フラグデータを設けなくても良い。この場合、データ反映カウンタ毎に、全ての発光素子を対象としたマスクデータを記憶させる必要がある。
○上記第二実施形態では、発光素子を遊技盤ランプ16aと、枠ランプ16bの2つのグループに分類したが、分類の仕方は任意に行っても良い。例えば、提灯上部ランプ1g,2g,3g,4g、提灯中部ランプ1i,1j,1k,2i,2j,2k,3i,3j,3k,4i,4j,4k、提灯下部ランプ1h,2h,3h,4hのグループと、それ以外の発光素子のグループに分類しても良い。
○上記実施形態の発光パーツのデータフラグは、消灯制御させるエリアを特定していたが、点灯制御させるエリアを特定するようにしてもよい。すなわち、ROM33bは、全ての発光素子のうち少なくとも一つの発光素子の発光態様が変更する変更タイミング(データ反映カウンタ)及び当該変更タイミング毎に新たに点灯制御させる発光素子を特定するデータ(データフラグ及びマスクデータ)を発光パーツとして記憶しても良い。
10…パチンコ遊技機(遊技機)、16…装飾ランプ、16a…遊技盤ランプ、16b…枠ランプ、20…表示装置、30…主制御基板、30a…メインCPU、32…表示制御基板、32a…サブCPU、33…ランプ制御基板、33a…サブCPU(発光制御手段)、33b…ROM(制御情報記憶手段)、D…飾り部材、H…可変表示器。