JP4886740B2 - 経路計算装置、経路計算方法、経路設定システム、および経路計算プログラム - Google Patents

経路計算装置、経路計算方法、経路設定システム、および経路計算プログラム Download PDF

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Description

本発明は、光網における光パスの経路を計算するときに、光パスを伝達される信号の品質を保証する経路計算装置、経路計算方法、経路設定システム、および経路計算プログラムに関する。
近年、ネットワークの著しい高速大容量化が進み、信号の送信、伝送、および受信まで、全てを光のまま行う全光網が、将来のネットワークとして注目されている(例えば、非特許文献1)。そのネットワークでは、光の信号を電気に変換せずに直接終端まで伝送し、数十波もの波長を多重化することで、40Gbitや100Gbit等の超高速大容量伝送が実現できる。また、同時に、消費電力を抑えることが可能である。
光信号の伝送中には、光の信号に対して線形および/または非線形に歪を生じさせる物理現象が存在する。例えば、線形に歪を生じさせる主要な品質劣化要因には、波長ごとに速度が異なることで起こる波長分散、光の直交する2つの軸の間で速度が異なることで起こる偏波モード分散、および光ファイバ内を伝送する距離に比例して光パワーの損失が大きくなることで起こる伝送損失がある。また、非線形に歪を生じさせる主要な品質劣化要因には、複数の波長の配置がある規則性を満たしたときに新しい波長の光を生む四光波混合、光が同時に同一方向に伝搬するときに生じる位相のシフト現象である自己位相変調や相互位相変調、および光ファイバへの入射光の一部の光周波数が若干シフトされることで起こる散乱現象がある。これらの品質劣化要因は、前記したように、光信号の品質を劣化させる。そのため、光網における光パスでは、信号を正しく伝達できない場合がある。
"NGNが提供する新しいコミュニケーションとそれを支える技術"、[online]、2007年4月、NTT技術ジャーナル、[平成20年6月24日検索]、インターネット<URL:http://www.ntt.co.jp/journal/0704/index.html>
前記したように、光網では、品質劣化要因の影響を無視することができない場合がある。そのため、光信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮しないと、信号の品質を保証した経路計算を行うことができないという問題がある。
そこで、信号の品質を保証した経路計算を行う場合、光パスを形成するリンクごとに、そのリンクを伝達される信号の品質を算出(推定)し、品質を満たすリンクを選択して、その選択されたリンクによって形成される光パスの候補経路を算出することになる。その際、前記した品質劣化要因ごとに、信号の品質劣化の度合いを定量化する演算を行って、信号の品質を満たすか否かを判定すると、品質に係る演算量が膨大になるという問題がある。
したがって、本発明の課題は、このような問題を解決するために、品質に係る演算量を低減し、演算により算出された品質の値が所定の品質の値を満たすことを確認することによって、信号の品質を保証したパスの経路を決定する技術を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光網に配置されている複数の通信装置間を接続するリンクによって形成されるパスの経路を計算するとき、前記リンクを伝達される信号の品質を劣化させる複数の品質劣化要因を前記パスの経路計算時の制約条件として用いる経路計算装置であって、複数の品質劣化要因を少数の前記制約条件に集約する制約条件テーブルと、前記制約条件に含まれる前記複数の品質劣化要因の物理量を前記制約条件における品質劣化の度合いを示す品質尺度の値に変換するための変換情報と、前記リンクごとに、当該リンクのリンクコスト、残余帯域および前記制約条件における品質尺度の値を示したリソース情報とを記憶する記憶部と、前記リンクごとの前記複数の品質劣化要因の物理量を取得し、前記制約条件テーブルおよび前記変換情報を参照して、前記複数の品質劣化要因を少数の制約条件に絞り込み、前記各リンクの前記制約条件における品質尺度の値を計算し、その計算結果からさらに、前記リンクを接続して形成されるパスの経路に対する制約条件の値を算出する制約条件作成部と、前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路に対して、前記リソース情報を参照して、そのリンクに対応する前記リンクコストと前記制約条件における品質尺度の値とを取得し、前記パスの候補経路に対応するリンクコストおよび前記パスの候補経路に対応する制約条件の値を算出し、その前記パスの候補経路に対応する制約条件の値が前記パスの候補経路を伝達される信号に対して要求される要求品質に対応する値を満たす範囲で、前記パスの経路に対応するリンクコストの最も小さい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算部と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、多数の品質劣化要因を少数の制約条件にまとめて絞りこみ、光パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いをその制約条件ごとに品質尺度の値として定量化することによって、経路計算の際に考慮すべき制約条件数を減らせるので、演算量を低減することができる。そして、パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いを考慮しているので、光網のパスの経路を決定するときに、その決定したパスの経路を伝達される信号の品質を保証することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の経路計算装置であって、前記制約条件作成部が、前複数の品質劣化要因、因子分析または多次元尺度構成法によって、前記品質劣化要因によって引き起こされる品質劣化に対して相関の強いもの同士集約して、少数の制約条件に絞り込むこと、を特徴とする。
このような構成によれば、因子分析または多次元尺度構成法を用いることによって、定量的に品質劣化要因を少数の制約条件にまとめて絞り込むことが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の経路計算装置において、前記リンクの品質劣化要因が、前記光網における波長分散値、偏波モード分散、使用波長帯、伝送損失、ASEノイズ、およびノード挿入損失のうち少なくともいずれかであること、を特徴とする。
このような構成によれば、光網における種々の品質劣化要因がパスの経路を伝達される信号に及ぼす品質劣化を考慮するため、パスの経路を伝達される信号の品質を推定する精度を向上させることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、光網に配置されている複数の通信装置間を接続するリンクによって形成されるパスの経路を計算するとき、前記リンクを伝達される信号の品質を劣化させる1以上の品質劣化要因を前記パスの経路計算時の制約条件として用いる経路計算装置において用いられる経路計算方法であって、前記経路計算装置が、複数の品質劣化要因を少数の前記制約条件に集約する制約条件テーブルと、前記制約条件に含まれる前記複数の品質劣化要因の物理量を前記制約条件における品質劣化の度合いを示す品質尺度の値に変換するための変換情報と、前記リンクごとに、当該リンクのリンクコスト、残余帯域および前記制約条件における品質尺度の値を示したリソース情報とを記憶する記憶部と、制約条件作成部と、経路計算部とを有し、前記リンクごとの前記複数の品質劣化要因の物理量を取得し、前記制約条件テーブルおよび前記変換情報を参照して、前記複数の品質劣化要因を少数の制約条件に絞り込み、前記各リンクの前記制約条件における品質尺度の値を計算し、その計算結果からさらに、前記リンクを接続して形成されるパスの経路に対する制約条件の値を算出する制約条件作成ステップを実行し、前記経路計算部が、前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路に対して、前記リソース情報を参照して、そのリンクに対応する前記リンクコストと前記制約条件における品質尺度の値とを取得し、前記パスの候補経路に対応するリンクコストおよび前記パスの候補経路に対応する制約条件の値を算出し、その前記パスの候補経路に対応する制約条件の値が前記パスの候補経路を伝達される信号に対して要求される要求品質に対応する値を満たす範囲で、前記パスの経路に対応するリンクコストの最も小さい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算ステップを実行すること、を特徴とする。
このような構成によれば、請求項1と同様に、多数の品質劣化要因を少数の制約条件にまとめて絞りこみ、光パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いをその制約条件ごとに品質尺度の値として定量化することによって、経路計算の際に考慮すべき制約条件数を減らせるので、演算量を低減することができる。そして、パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いを考慮しているので、光網のパスの経路を決定するときに、その決定したパスの経路を伝達される信号の品質を保証することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、光網に配置されている複数の通信装置間を接続するリンクによって形成されるパスの経路を設定する経路設定システムであって、光網に配置されている複数の通信装置間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を設定する経路設定システムであって、前記通信装置が、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の経路計算装置を備え、(1)前記パスの経路の始点ノードとなる通信装置に備えられた前記経路計算装置が、前記パスの候補経路の中から決定した前記パスの経路のノードとなる他の前記通信装置に、そのパスの経路の制約条件の値を送信し、(2)前記他の通信装置が、独自に前記パスの経路に対応する制約条件の値を算出し、前記独自に算出した前記パスの経路に対応する制約条件の値が受信した前記パスの経路に対応する制約条件の値を満たしていない場合に、前記始点ノードとなる通信装置に、設定不可を通知する通知情報を送信し、(3)前記通知情報を受信した前記始点ノードとなる通信装置に備えられた前記経路計算装置が、次の前記パスの候補経路を選択し、前記(1),(2),(3)を繰り返して、前記始点ノードとなる通信装置が前記通知情報を受け取らなくなったとき、前記パスの経路を設定すること、を特徴とする。
このような構成によれば、各通信装置が経路計算装置を備えているため、請求項1と同様に、多数の品質劣化要因を少数の制約条件にまとめて絞りこみ、光パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いをその制約条件ごとに品質尺度の値として定量化することによって、経路計算の際に考慮すべき制約条件数を減らせるので、演算量を低減することができる。また、経路計算は、始点ノードとなった時にだけ行えばよいので、請求項1に記載された経路計算装置より低い性能の演算装置を備えればよく、通信装置を含む光網全体のコストを低減する効果もある。さらに、パスの経路となった通信装置が独自に制約条件を算出するので、制約条件について安全側で判定(品質を厳しく評価)することが可能である。そして、パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いを考慮しているので、光網のパスの経路を決定するときに、その決定したパスの経路を伝達される信号の品質を保証することが可能となる。
請求項6に記載の発明は、コンピュータを請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の経路計算装置を構成する各部として、コンピュータを機能させるための経路計算プログラムとした。
このような経路計算プログラムをインストールされたコンピュータは、このプログラムに基づいた機能を実現することができる。
本発明によれば、多数の品質劣化要因を少数の制約条件に集約することによって、光パスの経路計算の際の品質に係る演算量を低減し、パスを伝達される信号の品質を保証することを可能にする。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以降「実施形態」と称す)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
まず、第1実施形態に係る経路計算装置を含む経路設定システムの構成を、図1を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る経路計算装置を含む経路設定システムの構成の一例を示す図である。
図1に示すように、経路設定システム1は、光網15内に配置されている通信装置2(2a,2b,2c,2d)と経路計算装置10とを含んで構成される。
経路計算装置10は、例えば、通信装置2aから通信装置2dへパスを設定するように要求を受け付けると、経路計算を行って、各通信装置2b,2cを経由するパスを決定したとする。経路計算装置10は、その決定結果を、パス設定指示情報として、始点ノードとなる通信装置2aに出力する。
そして、パス設定指示情報を受け取った通信装置2aは、初めにパス設定シグナリングを通信装置2bへ送信する。その後、通信装置2(2a〜2d)間で相互にパスに係る情報をやり取りすることによって、通信装置2(2a〜2d)間のリンクを接続してパスが確立される。通信装置2(2a〜2d)は、パスの経路におけるノードのことであり、例えば、光パスの確立が可能なレイヤ1装置や光クロスコネクト装置である。また、本明細書では、リンクには、電気変換されずに光のまま信号が伝送されるものとする。
次に、経路計算装置10の機能について、図2を用いて説明する。図2は、経路計算装置の機能を示す図である。
図2に示すように、経路計算装置10は、処理部20、記憶部30、入出力部40、および通信部50によって構成される。
まず、処理部20について説明する。
処理部20は、制約条件作成部21、経路計算部22、およびパス設定部23を含む。
制約条件作成部21は、多数の品質劣化要因を少数の制約条件に絞りこみ、光パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いをその制約条件別の品質尺度の値(制約条件の値)として定量化する。例えば、少数の制約条件に絞り込む方法として、因子分析または多次元尺度構成法によって、品質劣化要因によって引き起こされる品質劣化に対して相関の強い品質劣化要因を集約する。そして、制約条件の値は、パスを決定するための判断基準の一つとなる。
ここで、品質劣化要因を少数の制約条件に絞り込む処理と、制約条件の値の算出について、図3を用いて説明する。図3は、品質劣化要因を少数の制約条件に絞り込む処理と制約条件の値の算出を概念的に示す図である。
図3に示すように、例えば、品質劣化要因として、偏波モード分散、伝送損失、遅延等があるとする。それらの品質劣化要因によって引き起こされる品質劣化に対する相関の強いものを、因子分析または多次元尺度構成法によって集約する。そして、集約された集合を制約条件として、その制約条件と品質劣化要因とを関連付けた情報を制約条件テーブル313とする。次に、制約条件に関連付けられた品質劣化要因の物理量を、その制約条件における品質劣化の度合いを示す品質尺度の値に変換するための変換テーブルまたは変換式を含む変換情報314によって、品質尺度の値に変換し(例えば単位はdB等)、制約条件の値を算出する。
具体的には、例えば、伝送する信号がテレビ会議における符号化された音声信号および画像信号であれば、偏波モード分散や伝送損失は、符号誤りを引き起こす原因となり、それにともなって受信した信号の画質や音質が品質劣化する。したがって、偏波モード分散と伝送損失とは、相関が強いとみなされ、同じ制約条件に分類される。それに対して、遅延は、相手のレスポンスが遅れるといった、画質や音質の品質劣化とは別の品質劣化である。したがって、遅延は、偏波モード分散や伝送損失を含む制約条件とは別の制約条件に分類される。すなわち、制約条件の相違は、品質劣化に対してユーザの感じる印象が異なることを表している。このようにして、品質劣化要因が、少数の制約条件に集約される。
経路計算部22は、パスの始点ノードから終点ノードまでのパスの経路について、経路計算を行う。パスの経路は、信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域等を満たすリンクを用いて形成される。その際、パスの経路に用いられるリンクの異なる複数の候補経路が存在することがある。その場合には、経路計算部22は、複数の候補経路の中から、一つの候補経路を選択して、パスの経路として決定する。なお、経路計算の処理の詳細については後記する。
パス設定部23は、経路計算部22によって決定されたパスの経路に沿って、パスを設定するパス設定指示情報を、パスの経路の始点となるノードに出力する。
処理部20は、演算処理等を実行する図示しないCPU(Central Processing Unit)と、このCPUが演算処理等に用いる図示しないメインメモリとによって構成される。そして、処理部20は、アプリケーションプログラムがメインメモリに展開され、CPUが、それを実行することにより、各部(21〜23)の機能を具現化する。メインメモリは、RAM(Random Access Memory)等により実現される。
次に、記憶部30について説明する(図2参照)。
記憶部30は、網特性情報31、リソース情報32、パス情報33、候補経路情報34、および品質レベル情報35を記憶している。また、記憶部30は、処理部20が機能するためのアプリケーションプログラムも記憶している。
網特性情報31(図2参照)は、図4に示すように、品質特性情報311、品質値情報312、制約条件テーブル313、および変換情報314を含む。制約条件テーブル313と変換情報314とについては、図3において既に説明したので、ここでの説明は省略する。
次に、品質特性情報311と品質値情報312とについて、図5を用いて説明する。図5(a)は、リンクごとの品質特性情報の一例を示す図であり、(b)は、制約条件における品質尺度の値の情報の一例を示す図である。
図5(a)に示すように、品質特性情報311には、リンクIDごとに、品質劣化要因(波長分散値、偏波モード分散、使用波長帯、遅延)の物理量が記憶される。それらの物理量は、周期的または変化する毎に更新されるものとする。そして、この物理量は、リンクにおける品質劣化要因の物理量を測定する機能を備えた通信装置2(2a〜2d)またはリンクの中間に設置される図示しない計測器等によって計測される。品質劣化要因には、図5(a)に示した以外にも、伝送損失、増幅器を通過することによるASE(Amplified Spontaneous Emission)ノイズ、およびノード挿入損失がある。ノード挿入損失は、光の信号の経路を切り換える光スイッチにおいて、光の信号がノードに対して入出力されるときに、所定の入出力レベルとなるように調整されるために挿入される損失のことである。
また、図5(b)に示す品質値情報312は、制約条件作成部21(図2参照)によって作成される。図5(b)に示す制約条件Aおよび制約条件Bは、品質特性情報311の品質劣化要因が、因子分析または多次元尺度構成法によって、集約されてグループ化されたもの、すなわち、図3に示す制約条件テーブル313に格納されている制約条件Aおよび制約条件Bと同じである。そして、図5(b)内の品質尺度の値は、品質特性情報311に示すリンクごとの各品質劣化要因の物理量を、変換情報314(図3参照)を参照して、各制約条件A,Bごとに品質尺度の値を算出したものである。
なお、品質劣化要因の物理量が同じであっても、信号速度や変調方式(不図示)が異なると、品質尺度の値は異なる。そのため、品質値情報312は、信号速度や変調方式(不図示)も変数として作成される。
例えば、図5(b)のリンクID=3の信号速度=40Gbpsでは、品質尺度の値は、4となっている。それは、例えば、品質値情報312における品質尺度の値の単位がdBで表されている場合、品質特性情報311における波長分散値の物理量=EE3が変換情報314によって1dBという値に変換される。また、品質特性情報311における偏波モード分散値の物理量=FF3が変換情報314によって2dBという値に変換される。さらに、品質特性情報311における使用波長帯の物理量=GG3が変換情報314によって1dBという値に変換される。そして、図5(b)のリンクID=3の信号速度=40Gbpsの品質尺度の値は、1dB+2dB+1dB=4dBとして算出される。なお、品質尺度の値の単位は、dBでなくても構わない。また、品質尺度の値は、各品質劣化要因の物理量を変換した値の加算でなく、経験に基づいた重み係数を考慮した関数によって算出されても良い。
次に、リソース情報32(図2参照)は、図6に示すように、リンクIDごとにリンクの残余帯域、リンクの端点となるノードID、ノードIF(Interface)_ID、制約条件A、制約条件B、およびリンクコストを関連付けて記憶している。
リンクコストは、ノードが信号をリンクに送出するときのコスト(負担)である。代表的なリンクコストには、IGP(Interior Gateway Protocol)コストやTE(Traffic Engineering)メトリックがある。
残余帯域は、リンクの信号帯域から、そのリンクをパスの経路として使用するために割り当てられた使用要求帯域を減算して算出される。この算出は、経路計算部22によって行われる。
ここで、リソース情報32のうち、残余帯域、ノードID、ノードIF_ID、およびリンクコストは、網運用者によって入力されても、OSPF−TE(Open Shortest Path First - Traffic Engineering)等のプロトコルを用いて取得されたものであってもよい。また、リソース情報32のうち、リンクIDごとの制約条件Aおよび制約条件Bは、制約条件作成部21によって算出されたものである。
ノードIDおよびノードIF_IDは、例えば、IPアドレス等が用いられる。
候補経路情報34(図2参照)は、図7に示すように、パスの候補経路を集めた情報である。
候補経路情報34は、候補経路ID、経由リンクIDリスト、リンクコスト、制約条件A、制約条件B、およびパスの経路として決定したことを示すフラグを関連付けて記憶している。
経由リンクIDリストは、パスの経路を形成するリンクを表したものであって、経路計算部22によって、ノードIDとそのノード同士がどのように接続されているかを示すトポロジ情報(不図示)を参照して作成される。
ここで、候補経路IDごとのリンクコストは、経路計算部22によって、リソース情報32(図6参照)に記憶されたリンクコスト情報に基づいて、経由リンクIDリスト欄に示されたリンクIDを経路として算出される。また、候補経路IDごとの制約条件Aおよび制約条件Bは、制約条件作成部21によって、リソース情報32(図6参照)に記憶された制約条件Aおよび制約条件Bに係る情報に基づいて、経由リンクIDリスト欄に示されたリンクIDを経路として算出される。
図7は、3つの候補経路が経路計算によって算出された場合を示している。そして、3つの候補経路の中からどの候補経路をパスの経路として決定するかの処理は、経路計算部22によって行われる。具体的には、3つの候補経路の中で、リンクコストが小さく、かつ、制約条件A欄および制約条件B欄に格納されている数値(制約条件の値)がそのパスの経路を伝達される信号に対して要求される要求品質に対応する値を満足する経路が選択される。また、当該要求品質を満足するか否かの判定は、経路計算部22によって品質レベル情報35(図8参照)が参照されて行われるが、これについては後記する。
なお、候補経路情報34は、必ずしも必須ではなく、経路計算の必要が生じた都度、経路計算部22によって算出されてもよい。
品質レベル情報35(図2参照)は、図8に示すように、パスの経路を伝達される信号の品質を満足するか否かの判定に使用される品質レベルの基準を、制約条件Aの値および制約条件Bの値で表したものである。図8に示す品質レベルと制約条件Aの値および制約条件Bの値との関係は、予め網運用者によって決められているものとする。
図8に示すように、例えば、ユーザから要求されているパスの経路の品質レベルが「高品質」であった場合、制約条件Aについては0〜5未満、かつ制約条件Bについては0〜6未満である。また、「やや高品質」であった場合、制約条件Aについては5以上〜10未満、かつ制約条件Bについては6以上〜12未満と設定されている。
そして、仮に、パスの経路の品質レベルが「高品質」であることが要求されたときに、図7に示される3つの候補経路の中から、リンクコストが小さく、制約条件Aについては0〜5未満、かつ制約条件Bについては0〜6未満の候補経路ID「2」が決定され、決定された候補経路IDのフラグ欄にはフラグ識別記号、すなわち、図7では「1」が付けられる。
そして、パス設定部23によって、候補経路情報34(図7参照)のフラグ欄のフラグ識別記号が参照されて、そのフラグ識別記号が付された候補経路IDに対応するパスの経路が光網15に設定される。
次に、図9に示すパス情報33(図2参照)は、光網15に設定完了されたパスに係る情報を記録したものである。パス情報33は、パスごとにノードID、ノードIF_ID、経由リンクIDリスト、制約条件A、制約条件B、および設定した帯域を関連付けて記憶している。
なお、記憶部30は、前記以外にも、光網15(図1参照)内に設置されるノードの識別情報と、そのノード同士がどのように接続されているかを示すトポロジ情報(不図示)を記憶している。そして、記憶部30は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置によって実現される。
入出力部40(図2参照)は、経路計算装置10に接続されるキーボードやマウス等の図示しない入力装置、液晶モニタ等の図示しない出力装置とのインタフェースである。入出力部40は、入力装置から入力された情報を処理部20に伝達し、処理部20によって処理された情報を出力装置に出力する機能を有する。
通信部50(図2参照)は、通信装置2(2a〜2d)と通信するときの通信インタフェースである。そして、通信部50を介して、経路計算装置10は、リンクやパスの更新情報を取得し、パス設定指示情報を通信装置2(2a〜2d)に出力する。
次に、経路計算装置10(図2参照)の処理の流れについて、図10を用いて説明する(適宜図2〜図8参照)。図10は、経路計算装置の処理の流れを示す図である。
まず、経路計算装置10は、入出力部40を介して、パス確立要求を受け付ける(ステップS81)。
パス確立要求は、パスの端点となるノードID、パスに対する使用要求帯域、および品質レベルを含む情報である。そして、パス確立要求は、網運営者によって入力される。
ただし、記憶部30に記憶されている網特性情報31およびリソース情報32は、ステップS81の時点または周期的に、最新の情報に書き換えられているものとする。
パス確立要求を受け付けた経路計算装置10の制約条件作成部21は、まず、品質に係る制約条件を作成する(ステップS82)。具体的には、品質劣化要因の物理量から制約条件の値を算出することである。
制約条件は、経路計算装置10の初期設定時に作成されても、網特性情報31の更新時に作成されても、周期的に作成されても構わない。なお、制約条件の算出の詳細については、後記する。
次に、経路計算装置10の経路計算部22は、パスの経路計算を行う(ステップS83)。経路計算部22は、リソース情報32(図6参照)と図示しないトポロジ情報を参照して、パスの始点ノードから終点ノードまでの経路について、ステップS81のパス確立要求に含まれるパスの端点となるノードIDおよび使用要求帯域を満たすリンクの組み合わせを算出する。経路計算には、dijkstraアルゴリズムやk-shortestアルゴリズム等が用いられる。
そして、経路計算部22は、リンクの組み合わせに対して、リソース情報32を参照して、経路に対応するリンクコストを算出し、候補経路情報34(図7参照)に記憶する。
候補経路情報34(図7参照)に示すように、パスの候補となる経路が複数ある場合には、経路計算部22は、リンクコストが小さいものから順に、制約条件Aおよび制約条件Bの品質尺度の値がステップS81のパス確立要求に含まれる品質レベルを満足するか否かを、品質レベル情報35を参照して、判定する。例えば、パス確立要求に含まれる品質レベルが「高品質」であった場合には、経路計算部22は、品質レベル情報35(図8参照)を参照して、制約条件Aについては0〜5未満、かつ制約条件Bについては0〜6未満であることを取得して、候補経路情報34に示される候補経路ID「1」の経路を選択しない。次に、経路計算部22は、次の大きさのリンクコストである候補経路ID「2」の経路の制約条件Aおよび制約条件Bの品質尺度の値を調べる。そして、候補経路ID「2」は、制約条件Aについては0〜5未満、かつ制約条件Bについては0〜6未満であるので、パスの経路として決定されることになる。
決定されたパスの経路には、決定されたことを示すフラグ識別情報が付される。これは、パス設定部23が、候補経路情報34を参照したときに、どの経路が設定すべきものかを識別できるようにするためである。
パスの候補となる経路が1つの場合には、経路計算部22は、そのパスの経路の制約条件がステップS81のパス確立要求に含まれる品質レベルを満足するか否かを、品質レベル情報35を参照して、判定する。そして、品質レベルを満足すると判定された場合には、その候補となる経路が、パスの経路として決定される。
次に、経路計算装置10のパス設定部23は、ステップS83において決定されたパスの経路に係る情報をパス設定指示情報(経由リンクID、帯域等)としてパスの始点となるノードに出力する(ステップS84)。そして、パス設定指示情報を受け取ったノードは、例えば、RSVP−TE(Resource Reservation Protocol-Traffic Engineering)等のプロトコルを指示されたノード間で広告することでパスを設定する。
パスの経路が正しく確立できたことを確認した後、経路計算部22は、記憶部30の情報更新を行う(ステップS85)。更新する情報には、リソース情報32に格納されている残余帯域がある。
次に、ステップS82における制約条件の算出処理の流れについて、図11を用いて説明する(適宜図2,図5参照)。図11は、制約条件の算出処理の流れを示す図である。
まず、経路計算装置10の制約条件作成部21(図2参照)は、品質劣化要因に係る情報(物理量)を取得する(ステップS91)。これらの品質劣化要因の物理量は、通信装置2(2a〜2d)に備えた計測器、または、リンクの中間に設置された計測器(不図示)によって計測され、経路計算装置10に取得される。そして、制約条件作成部21は、取得した品質劣化要因に係る特性情報を品質特性情報311(図5(a)参照)に記憶する。品質劣化要因としては、波長分散値、偏波モード分散値、ASEノイズ、伝送損失等の物理現象に係る要因以外に、使用波長帯、信号速度、遅延等がある。
次に、制約条件作成部21は、図3を用いて説明したようにして、品質劣化要因を少数の制約条件に集約する(ステップS92)。
そして、制約条件作成部21は、リンクIDごとに、そのリンクの制約条件における品質尺度の値を算出する(ステップS93)。この算出結果は、制約条件Aや制約条件Bとして、品質値情報312(図5(b)参照)に記憶される。例えば、図5(b)では、制約条件Aにおいて、リンクID=3では、信号速度が10Gbpsのときには、品質尺度の値が2である。また、この算出結果は、リソース情報32(図6参照)にも記憶される。
そして、制約条件作成部21は、候補経路情報34(図7参照)に記憶される候補経路について、リンクごとの制約条件における品質尺度の値を用いて、経由リンクIDリストに基づいて各リンクを接続したパスの経路に対する制約条件の値を算出する(ステップS94)。この算出には、変換情報314に格納されている変換式が用いられる。そして、制約条件作成部21は、その算出した制約条件の値を候補経路情報34に記憶する。
第1実施形態の経路計算装置10によれば、多数の品質劣化要因を少数の制約条件に集約し、光パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いを制約条件の値として定量化することによって演算量を低減し、制約条件の値が所定の品質の値を満たすことを確認することによって、信号の品質を保証することを可能にする。さらに、パスの候補経路をリンクコストによって絞り込んだ上で、パスを伝達される信号の品質について判定する構成としているため、従来から使われているリンクコストのアルゴリズムを用いることができるという利点がある。
≪第2実施形態≫
第2実施形態における経路計算装置10を含む経路設定システム1aは、各通信装置3が、経路計算装置10(図2参照)の機能を備えている場合である。この第2実施形態における経路設定システム1aの構成について、図12を用いて説明する。図12は、第2実施形態における経路設定システムの構成を示す図である。
図12に示すように、第2実施形態における経路設定システム1aでは、通信装置3(3a〜3d)が経路計算装置10を備え、通信装置3間で相互に通信可能に接続されている。そして、経路計算装置10は、第1実施形態において説明した処理と同様の処理を実行する。
通信装置3は、網特性情報31、リソース情報32、パス情報33、候補経路情報34、および品質レベル情報35を、所定の周期または各情報が更新されるごとに、相互に交換しているものとする。
そして、図13に示すように、以下の手順によって、パスの経路が設定される。
まず、パスの経路の始点ノードとして指定された通信装置3aに備えられた経路計算装置10が、制約条件の値を算出する(ステップS101)。次に、通信装置3aは、経路計算を行う(ステップS102)。そして、通信装置3aは、パスの候補経路を抽出し、そのパスの候補経路の中からパスの経路を一つ選択する(ステップS103)。次に、通信装置3aは、パスの経路を形成する他の通信装置3(3b〜3d)に、そのパスの経路の制約条件の値を送信する(ステップS104)。
他の通信装置3(3b〜3d)の経路計算装置10は、制約条件の値を受信する(ステップS105)。次に、他の通信装置3(3b〜3d)は、独自にパスの経路の制約条件の値を算出する(ステップS106)。そして、他の通信装置3(3b〜3d)は、独自に算出したパスの経路の制約条件の値が、受信したパスの経路の制約条件の値を満たすか否かを判定する(ステップS107)。
なお、独自に算出したパスの経路の制約条件の値が、受信したパスの経路の制約条件の値と食い違うということは、算出に用いた品質劣化要因の物理量が異なっていることに起因する。すなわち、他の通信装置3(3b〜3d)が、最新の情報に基づいて制約条件の値を算出していることになる。
独自に算出したパスの経路の制約条件の値が、受信したパスの経路の制約条件を満たしていない場合(ステップS107でNo)、始点ノードとなる通信装置3aに、設定不可を通知する通知情報を送信する(ステップS108)。独自に算出したパスの経路の制約条件が、受信したパスの経路の制約条件を満たしている場合(ステップS107でYes)、他の通信装置3(3b〜3d)の処理はステップS111へ進む。
始点ノードとなる通信装置3aは、通知情報を受信したか否かを判定する(ステップS109)。そして、通知情報を受信している場合(ステップS109でYes)、処理は、ステップS103へ戻る。そして、次のパスの候補経路について、ステップS104以下の処理が実行される。ただし、ステップS103で、次のパスの候補経路がない場合には、図示していないが、通信装置3aの処理は終了する。
ステップS109において、通知情報を受信していない場合(ステップS109でNo)、通信装置3aは、パスの経路となる他の通信装置3(3b〜3d)へ、パス設定指示情報を送信する(ステップS110)。
そして、他の通信装置3(3b〜3d)は、パス設定指示情報を受信したか否かを判定する(ステップS111)。パス設定指示情報を受信している場合(ステップS111でYes)、他の通信装置3(3b〜3d)は、パスの設定を行う(ステップS112)。もし、パス設定指示情報を受信していない場合(ステップS111でNo)、他の通信装置3(3b〜3d)は、待機状態となる。
以上ステップS101〜S112のようにして、始点ノードとなる通信装置3aが通知情報を受け取らなくなったときに、選択されているパスの候補経路をパスの経路として設定する。
第2実施形態の経路計算装置10によれば、多数の品質劣化要因を少数の制約条件に集約し、光パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いをその制約条件の値として定量化することによって演算量を低減し、制約条件の値が所定の品質の値を満たすことを確認することによって、信号の品質を保証することを可能にする。さらに、経路計算装置10の機能が、各通信装置に分散され、第1実施形態における経路計算装置10を独立させた場合に比べて、経路計算装置10の故障にともなう障害に対して強い光網15を構築することが可能となる。また、経路計算や制約条件の算出は、始点ノードに指定された場合に行えばよいので、大量の経路計算を並列して処理するような高性能な演算装置を設ける必要はなく、光網15全体のコストを低減する効果もある。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。
例えば、第1実施形態では、要求品質を満たすか否かを、制約条件Aと制約条件Bとの双方を満たすか否かでもって判定していたが、これに限られず、制約条件Aまたは制約条件Bのいずれかであっても構わない。
また、第1実施形態では、制約条件Aと制約条件Bとを例示したが、制約条件の数はこの2つに限られることはなく、3以上であっても構わない。
また、ステップS93において、リンクIDごとに制約条件における品質尺度の値を算出するときに、品質劣化要因ごとに物理量に対する所定の閾値を設けておき、物理量が所定の閾値より小さい場合には、その物理量を算出に用いないようにしても良い。このことにより、演算量の低減を図ることができる。
また、第2実施形態では、経路計算および制約条件の算出を、始点ノードとなる通信装置3に限らずに、複数の通信装置3で行ってもよい。その場合には、通信装置3間で制約条件の算出結果をやり取りし、自身の算出結果と受信した結果とに相違がある場合には、最も厳しい制約条件となっている結果を採用し、その制約条件が要求品質を満足するか否かを判定して、パスの経路を選択(決定)してもよい。
また、各実施形態において、経路計算装置10(図2参照)の各部の処理について説明したが、これらの処理は、経路計算装置10をコンピュータで実現したときに搭載されるプログラムによって実現されてもよい。このプログラムは、通信回線を介して提供することもできるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
第1実施形態に係る経路計算装置を含む経路設定システムの構成の一例を示す図である。 経路計算装置の機能を示す図である。 品質劣化要因を少数の制約条件に絞り込む処理と制約条件の値の算出を概念的に示す図である。 網特性情報に含まれる情報を示す図である。 (a)は、リンクごとの品質特性情報の一例を示す図であり、(b)は、制約条件における品質尺度の値の情報の一例を示す図である。 リソース情報の一例を示す図である。 候補経路情報の一例を示す図である。 品質レベルと制約条件とを対応付けた一例を示す図である。 パス情報の一例を示す図である。 経路計算装置の処理の流れを示す図である。 制約条件の算出処理の流れを示す図である。 第2実施形態における経路設定システムの構成を示す図である。 第2実施形態において、パスの経路設定手順を示す図である。
符号の説明
1 経路設定システム
1a 経路設定システム
10 経路計算装置
2 通信装置
3 通信装置
15 光網
20 処理部
21 制約条件作成部
22 経路計算部
23 パス設定部
30 記憶部
31 網特性情報
311 品質特性情報
312 品質値情報
313 制約条件テーブル
314 変換情報
32 リソース情報
33 パス情報
34 候補経路情報
35 品質レベル情報

Claims (6)

  1. 光網に配置されている複数の通信装置間を接続するリンクによって形成されるパスの経路を計算するとき、前記リンクを伝達される信号の品質を劣化させる複数の品質劣化要因を前記パスの経路計算時の制約条件として用いる経路計算装置であって、
    複数の品質劣化要因を少数の前記制約条件に集約する制約条件テーブルと、前記制約条件に含まれる前記複数の品質劣化要因の物理量を前記制約条件における品質劣化の度合いを示す品質尺度の値に変換するための変換情報と、前記リンクごとに、当該リンクのリンクコスト、残余帯域および前記制約条件における品質尺度の値を示したリソース情報とを記憶する記憶部と、
    前記リンクごとの前記複数の品質劣化要因の物理量を取得し、前記制約条件テーブルおよび前記変換情報を参照して、前記複数の品質劣化要因を少数の制約条件に絞り込み、前記各リンクの前記制約条件における品質尺度の値を計算し、その計算結果からさらに、前記リンクを接続して形成されるパスの経路に対する制約条件の値を算出する制約条件作成部と、
    前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、
    前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路に対して、前記リソース情報を参照して、そのリンクに対応する前記リンクコストと前記制約条件における品質尺度の値とを取得し、前記パスの候補経路に対応するリンクコストおよび前記パスの候補経路に対応する制約条件の値を算出し、その前記パスの候補経路に対応する制約条件の値が前記パスの候補経路を伝達される信号に対して要求される要求品質に対応する値を満たす範囲で、前記パスの経路に対応するリンクコストの最も小さい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算部と、
    を備えることを特徴とする経路計算装置。
  2. 前記制約条件作成部は、前複数の品質劣化要因、因子分析または多次元尺度構成法によって、前記品質劣化要因によって引き起こされる品質劣化に対して相関の強いもの同士集約して、少数の制約条件に絞り込むこと、
    を特徴とする請求項1に記載の経路計算装置。
  3. 前記リンクの品質劣化要因は、前記光網における波長分散値、偏波モード分散、使用波長帯、伝送損失、ASEノイズ、およびノード挿入損失のうち少なくともいずれかであること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の経路計算装置。
  4. 光網に配置されている複数の通信装置間を接続するリンクによって形成されるパスの経路を計算するとき、前記リンクを伝達される信号の品質を劣化させる複数の品質劣化要因を前記パスの経路計算時の制約条件として用いる経路計算装置において用いられる経路計算方法であって、
    前記経路計算装置が、
    複数の品質劣化要因を少数の前記制約条件に集約する制約条件テーブルと、前記制約条件に含まれる前記複数の品質劣化要因の物理量を前記制約条件における品質劣化の度合いを示す品質尺度の値に変換するための変換情報と、前記リンクごとに、当該リンクのリンクコスト、残余帯域および前記制約条件における品質尺度の値を示したリソース情報とを記憶する記憶部と、制約条件作成部と、経路計算部とを有し、
    前記リンクごとの前記複数の品質劣化要因の物理量を取得し、前記制約条件テーブルおよび前記変換情報を参照して、前記複数の品質劣化要因を少数の制約条件に絞り込み、前記各リンクの前記制約条件における品質尺度の値を計算し、その計算結果からさらに、前記リンクを接続して形成されるパスの経路に対する制約条件の値を算出する制約条件作成ステップを実行し、
    前記経路計算部は、前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路に対して、前記リソース情報を参照して、そのリンクに対応する前記リンクコストと前記制約条件における品質尺度の値とを取得し、前記パスの候補経路に対応するリンクコストおよび前記パスの候補経路に対応する制約条件の値を算出し、その前記パスの候補経路に対応する制約条件の値が前記パスの候補経路を伝達される信号に対して要求される要求品質に対応する値を満たす範囲で、前記パスの経路に対応するリンクコストの最も小さい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算ステップを実行すること、
    を特徴とする経路計算方法。
  5. 光網に配置されている複数の通信装置間を接続するリンクによって形成されるパスの経路を設定する経路設定システムであって、
    前記通信装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の経路計算装置を備え、
    (1)前記パスの経路の始点ノードとなる通信装置に備えられた前記経路計算装置が、前記パスの候補経路の中から決定した前記パスの経路のノードとなる他の前記通信装置に、そのパスの経路の制約条件の値を送信し、
    (2)前記他の通信装置は、独自に前記パスの経路に対応する制約条件の値を算出し、前記独自に算出した前記パスの経路に対応する制約条件の値が受信した前記パスの経路に対応する制約条件の値を満たしていない場合に、前記始点ノードとなる通信装置に、設定不可を通知する通知情報を送信し、
    (3)前記通知情報を受信した前記始点ノードとなる通信装置に備えられた前記経路計算装置が、次の前記パスの候補経路を選択し、
    前記(1),(2),(3)を繰り返して、前記始点ノードとなる通信装置が前記通知情報を受け取らなくなったとき、前記パスの経路を設定すること、
    を特徴とする経路設定システム。
  6. コンピュータを請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の経路計算装置を構成する各部として、コンピュータを機能させるための経路計算プログラム。
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