JP4757776B2 - 光ネットワークシステム - Google Patents

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Description

この発明は、光伝送の劣化パラメータ値を広告するリンクを集約する際、集約リンクの広告情報として、リンクの劣化パラメータ値の集合から統計的演算により導出される平均、分散、最大値、最小値などの統計量を用いる全光型の光ネットワークシステムに関するものである。
インターネットなどのトラヒックの増大に対応するために、10Gb/s、40G/s、将来的にはそれ以上の帯域を1つの波長に乗せて伝送し、光クロスコネクトなどのノード装置において波長または波長群を光のまま交換することで、数十km以上の長距離の全光パスをトラヒック需要に応じ動的に設定する光ネットワークシステムの研究開発が、今後のバックボーンネットワークへの適用を目指して進められている。
長距離にわたる光伝送では、波長分散などの品質劣化要因の影響により伝送波形が歪む。そのため、分散補償ファイバや可変分散補償器といった補償手段に光信号を通して歪みを補償する必要がある。波長分散などによって生じる歪みの尺度を、『(光伝送の)劣化パラメータ』と呼ぶ。この劣化パラメータは、光ファイバの種別や距離、周囲の環境に依存して値が決まる。特に、上述した全光パスを動的に設定する光ネットワークシステムでは、光パスの経路毎に距離および劣化パラメータ値が異なる。よって、光パス設定時に、経路の全体にわたる劣化パラメータの累計値が適切な範囲内にある経路を選択する手法が、最大補償能力やダイナミックレンジに限界のある補償手段を有効に利用するためにも欠かせないものとなる。
従来から、光パス設定時に光パスの経路の全体にわたる劣化パラメータの累計値を算出する方法に関する種々の技術が考えられている。たとえば、特許文献1には、ノード装置間のリンク毎に光信号の劣化パラメータを定義し、光通信ネットワークで用いられるルーティングプロトコルを利用して、リンクを収容するノード装置が劣化パラメータを他のノード装置に対して広告する技術が開示されている。光パスを選択する場合、光パスの経路として選んだ各々のリンクについて他のノード装置から劣化パラメータ値を受信しているので、光パスの経路全体にわたる光信号の品質の劣化量を計算でき、経路選択に反映することができる。
従来の光ネットワークシステムについて図8及び図9を参照しながら説明する(例えば、特許文献1参照)。図8は、従来の光ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。また、図9は、従来の光ネットワークシステムの劣化パラメータの広告処理を説明するための図である。
図8において、従来の光ネットワークシステムは、ノード装置501と、ノード装置502と、ノード装置503と、ノード装置504と、ノード装置505とが設けられている。
ノード装置501とノード装置502との間はリンク511で接続されている。同様に、ノード装置501とノード装置503との間はリンク512で接続され、ノード装置501とノード装置505との間はリンク513で接続されている。さらに、ノード装置502とノード装置505との間はリンク514で接続され、ノード装置503とノード装置504との間はリンク515で接続され、ノード装置504とノード装置505との間はリンク516で接続されている。
リンク511の劣化パラメータ値は、α511である。また、リンク512の劣化パラメータ値は、α512であり、リンク513の劣化パラメータ値は、α513であり、リンク514の劣化パラメータ値は、α514であり、リンク515の劣化パラメータ値は、α515であり、リンク516の劣化パラメータ値は、α516である。なお、リンク511〜516の劣化パラメータ値は、ノード装置501〜505によってリンク511〜516を経由して広告される。
図9は、ノード装置が収容する個々のリンクに対応づけて劣化パラメータを広告する時に用いるパケットのフォーマットを示している。すなわち、ルーティングプロトコルOSPF(IETF RFC 2328、RFC 2370などで規定)における「Opaque LSA」(Link State Advertisement)のフォーマットを用い、その「Opaque Information」部分にTLV(Type、Length、Value)形式で、「リンク番号」とそのリンクに対応する「劣化パラメータ値」を対にして格納し、ノード装置からの広告に用いている。
従来の光ネットワークシステムは、上記のように、リンクの劣化パラメータをあらかじめノード装置が広告して他のノード装置、あるいは経路計算サーバへ伝えるため、光パスの設定が要求された時に始点ノードと終点ノードを結ぶ複数の光パス候補についてそれぞれの劣化パラメータの累計値を算出でき、累計値が最小となる光パス候補を選択したり、累計値が閾値を超える光パス候補に対してそれが経由する中継ノード装置において再生中継器の挿入を要求したりすることを可能としている。
特開2003−234823号公報 K. Kompella, Y. Rekhter, and L. Berger, "Link Bundling in MPLS Traffic Engineering (TE)" RFC 4201, IETF, 2005年10月
上述したような従来の光ネットワークシステムでは、リンク毎あるいはリンク上の波長帯域毎に劣化パラメータを広告するため、ノード装置間を結ぶリンクの数が増えるとそれに比例して広告情報の量も増え、広告情報の伝送帯域が増大すると共に、ルーティングプロトコルの処理負荷が増え、広告された情報を格納するリンク状態データベースのサイズも増加し、さらに光パス候補を選択する際にリンク状態データベースを参照するのに要する時間が増大して光パス選択の所要時間が増大するという問題点があった。
将来、光ネットワークシステムで大容量のトラヒックを転送可能とするために、ノード装置間を数十〜数百本の光ファイバのリンクで接続することが想定される。その場合、上記の従来の光ネットワークシステムを用いてリンク毎に劣化パラメータを広告すると、上述したように広告情報の増大とその結果として広告に使用する帯域の増大、リンク状態データベースのサイズの増大、光パス選択の所要時間の増大を招くことになる。
ノード装置間に多数のリンクが存在する場合に広告情報を削減する手法として、非特許文献1にTE(Traffic Engineering)リンクおよび「Link bundling」と呼ばれる方法が記述されている。TEリンクは特性の等しいリンクを集約し仮想的な1本のリンクとして広告する手法で、例えば1Gb/sの帯域を持つ2本のイーサーネット(Ethernet)(登録商標)のリンクを2Gb/sの1本のリンクへ集約して広告する。「Link bundling」は、個々のリンクを「Component link」と見なし、「Component link」を複数束ねた「Bundled link」を仮想的なリンクとして広告する手法である。しかし、これらの手法は集約されるリンクの特性が等しいことを前提としており、劣化パラメータを広告情報に含む光ファイバのリンクの集約へこれらを適用することは、リンク毎の劣化パラメータが必ずしも同一でないことから困難である。
すなわち、劣化パラメータは、光ファイバの距離や種別、温度など周囲の環境、コネクタやスプライスによる接続状況などに依存するため、同じ管路を通る光ファイバであっても劣化パラメータが等しいとは限らない。よって、広告情報に劣化パラメータが含まれる場合、従来のTEリンクないし「Link bundling」の手法を用いて劣化パラメータの異なる複数のリンクを集約できず、広告情報の増大とそれに伴う問題点を、リンク集約を用いて解決することは困難であった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、劣化パラメータが異なる複数のリンクについて広告情報の集約を可能とすることができる光ネットワークシステムを得るものである。
この発明に係る光ネットワークシステムは、複数の光ファイバによってノード装置間が接続される光ネットワークシステムであって、前記ノード装置は、自装置が収容する光ファイバの劣化パラメータ値を入力するパラメータ入力手段と、隣接する1つのノード装置との間の複数の光ファイバを全て集めて1つの集約リンクを定義する集約リンク定義手段と、前記集約リンクに含まれ、使用可能な光ファイバの劣化パラメータ値の集合に統計的演算を施して集約リンクの統計量を算出する統計量算出手段と、ルーティングプロトコルを用いて、集約リンクの光信号伝送の劣化度合を表す情報として、前記統計量算出手段により算出した集約リンクの統計量を含む集約リンク情報を広告する集約リンク情報広告手段とを設けたものである。
この発明に係る光ネットワークシステムは、劣化パラメータが異なる複数のリンクについて広告情報の集約を可能とすることができるという効果を奏する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムについて図1から図5までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムの構成を示す図である。なお、以降では、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1において、この実施の形態1に係る光ネットワークシステムは、全光パスを電気的に終端するクライアント装置10、11、12、13と、全光パスを光のままスイッチングするノード装置101、102、103、104、105と、クライアント装置10〜13とノード装置101〜105間を接続するリンク200、201、202、203、204、205、206、207、208、209とが設けられている。
クライアント装置10〜13の例は、ルータや電気クロスコネクトであり、ノード装置101〜105の例は、全光クロスコネクトである。また、図1の左端のノード装置101は、クライアント装置10、11を収容し、同図の右端のノード装置105は、クライアント装置12、13を収容している。
図1上、1本の実線で描かれたリンク200、201、208、209は、単一の光ファイバによって構成され、図1上、2本の実線で描かれたリンク202〜207は、それぞれ劣化パラメータ値の異なる複数の光ファイバによって構成される。
すなわち、リンク202は、劣化パラメータα2aの光ファイバ202aと、劣化パラメータα2bの光ファイバ202bから構成される。同様に、リンク203は、劣化パラメータα3aの光ファイバ203aと、劣化パラメータα3bの光ファイバ203bから構成され、リンク204は、劣化パラメータα4aの光ファイバ204aと、劣化パラメータα4bの光ファイバ204bから構成され、リンク205は、劣化パラメータα5aの光ファイバ205aと、劣化パラメータα5bの光ファイバ205bから構成され、リンク206は、劣化パラメータα6aの光ファイバ206aと、劣化パラメータα6bの光ファイバ206bから構成、リンク207は、劣化パラメータα7aの光ファイバ207aと、劣化パラメータα7bの光ファイバ207bから構成される。
クライアント装置10からクライアント装置12への全光パスの設定例として、ノード装置101、103、105を経由する光パス20も点線で図示している。なお、クライアント装置10〜13及びノード装置101〜105は、それぞれ後述する制御プレーンインターフェースによって、ルーティングプロトコルやシグナリングプロトコルを伝達する制御プレーン300と接続されている。
また、経路計算サーバ301も、制御プレーン300に接続される。この経路計算サーバ301は、リンク状態データベースを有し、制御部(図示せず)の経路選択処理により、リンク状態データベースを参照して、光パスの経路選択を集中して実行する。
図2は、この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムのノード装置の構成を示すブロック図である。
図2において、ノード装置101は、制御部111と、制御部111を制御プレーン300と接続する制御プレーンインターフェース112と、光スイッチ部113と、ネットワーク側リンク114−1、114−2、114−3〜114−iと、ネットワーク側リンク114−1〜114−iを終端するネットワーク側インタフェース部115−1、115−2、115−3〜115−iと、クライアント側リンク116−1、116−2、116−3〜116−kと、クライアント側リンク116−1〜116−kを終端するクライアント側インタフェース部117−1、117−2、117−3〜117−kとが設けられている。他のノード装置102〜105も同様である。
制御部111は、CPU、メモリ等で構成され、リンク状態データベースがメモリに構築されている。また、制御部111は、インタフェース部115、117、光スイッチ部113を制御すると共に、集約リンク情報を、ルーティングプロトコルを用いて広告したり、光パス設定を、シグナリングプロトコルを用いて行ったりする。
光スイッチ部113は、両インタフェース部115、117と接続して光信号を交換する。なお、ノード装置がクライアント装置を収容しない場合は、クライアント側インタフェース部117−1〜117−kを含まない構成も可能である。
つぎに、この実施の形態1に係る光ネットワークシステムの動作について図面を参照しながら説明する。
図3は、この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムのノード装置の制御部の動作を示すフローチャートである。
以下、ノード装置101が、隣接する1つのノード装置との間の複数の光ファイバにおける劣化パラメータ値を入力し、複数の光ファイバを1つのリンクへ集約すると共に、入力された劣化パラメータ値から統計量を算出し、集約リンクの劣化パラメータ値として広告する手順を、図3のフローチャートを用いて説明する。この手順は、例えば図2の実施の形態1においては、ノード装置101の制御部111によって実行され、この制御部111は、例えばソフトウェアにより構成された、パラメータ入力手段と、集約リンク定義手段と、統計量算出手段と、集約リンク情報格納手段と、集約リンク情報広告手段とを少なくとも有する。
最初に、ステップS1において、パラメータ入力手段は、自装置が収容する光ファイバの劣化パラメータ値を入力する。すなわち、パラメータ入力手段は、光ファイバ200、201、202a、202b、203a、203bの劣化パラメータ値を入力する。入力の方法は、あらかじめ測定した値、あるいは光ファイバの種別や距離、環境に基づいて推定した値をオペレータが入力しても良い。また、ノード装置101が劣化パラメータの測定機能(図示せず)を備え、隣接する他のノード装置と連携して測定するようにしても良い。
次に、ステップS2において、集約リンク定義手段は、隣接する1つのノード装置との間の複数の光ファイバを全て集めて1つの集約リンクを定義する。すなわち、集約リンク定義手段は、隣接するノード装置102との間の複数の光ファイバ202a、202bを集めて1つの集約リンク202を定義する。同様に、集約リンク定義手段は、隣接するノード装置103との間の複数の光ファイバ203a、203bを集めて1つの集約リンク203を定義する。
また、統計量算出手段は、集約リンクに含まれ、使用可能な光ファイバの劣化パラメータ値の集合に統計的演算を施して集約リンクの統計量を算出する。すなわち、統計量算出手段は、集約リンク202に含まれ、使用可能な光ファイバ202a、202bの劣化パラメータ値α2a、α2bの集合に統計的演算を施して集約リンクの平均、分散、最大値、最小値などの統計量を算出する。同様に、統計量算出手段は、集約リンク203に含まれ、使用可能な光ファイバ203a、203bの劣化パラメータ値α3a、α3bの集合に統計的演算を施して集約リンクの平均、分散、最大値、最小値などの統計量を算出する。なお、既に他の光パスに使用されているなどの理由で使用不可能な光ファイバは、統計的演算の対象から除かれる。すなわち、統計量算出手段は、集約リンクに含まれる光ファイバの使用状況が変化した場合には、光ファイバの使用状況を反映するように、集約リンクの統計量を再度算出する。このように、光パスを設定した後などの光ファイバの使用状況が変化した場合には、ステップS2〜S3の処理を繰り返す。
さらに、集約リンク情報格納手段は、「集約リンクの番号」、その集約リンクに含まれる「光ファイバの本数」、その集約リンクに含まれる光ファイバの劣化パラメータ値の集合から算出される「集約リンクの統計量」を組にしてリンク状態データベースに格納する。また、これらの集約リンク情報は、集約リンクについての広告情報へ反映させる。広告情報への反映の方法は、図4を用いて後述する。
なお、集約リンク定義手段は、隣接する1つのノード装置との間の複数の光ファイバを全て集めて1つの集約リンクを定義する代わりに、隣接する1つのノード装置との間の複数の光ファイバを劣化パラメータ値が近い光ファイバを集めて複数のグループを構成し、グループ毎に集約リンクを定義しても良い。このように定義することで、集約リンクに含まれる劣化パラメータ値のばらつきを抑え、集約リンクの統計量と個々の劣化パラメータ値との差を小さくすることができる。
次に、ステップS3において、集約リンク情報広告手段は、ルーティングプロトコルを用いて、集約リンクの光信号伝送の劣化度合を表す情報として、統計量算出手段により算出した集約リンクの統計量を含む集約リンク情報を広告する。さらに、集約リンク情報格納手段は、他のノード装置からルーティングプロトコルによって広告された集約リンク情報を受信し、リンク状態データベースに格納して装置間で共有する。
このようにして、ノード装置101は、図3のフローチャートに示した処理により、収容する光ファイバの劣化パラメータ値を入力し、隣接するノード装置との間の複数の光ファイバを1本の集約リンクへ集約し、集約リンクに含まれる光ファイバの劣化パラメータ値の集合から劣化パラメータの統計量を算出し、劣化パラメータの統計量を広告情報へ反映し、この広告情報を、ルーティングプロトコルを用いて広告し、その広告情報を他のノード装置102〜105や経路計算サーバ301と共有する。
図4は、この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムのノード装置が複数の光ファイバを集約した集約リンクについての劣化パラメータの統計量を広告情報へ反映する時に用いるパケットのフォーマットの例を示す図である。
従来と同様に、ルーティングプロトコルOSPFの「Opaque LSA」のフォーマットを用いるが、その「Opaque Information」部分にTLV(Type、Length、Value)形式で、「集約リンクの番号」、その集約リンクに含まれる「光ファイバの本数」、その集約リンクに含まれる光ファイバの劣化パラメータ値の集合から算出される「集約リンクの統計量」を組にして格納し、広告する。
なお、本実施の形態1による劣化パラメータの統計量の広告情報への反映は、必ずしも図4に示したフォーマットに限定される必要は無く、例えばOSPFの「Traffic Engineering Extensions」(IETF RFC 2370)において定義されたTEリンクの情報を表す「Link TLV」中に、新しいsub−TLVとして追加することも可能であり、この方がTEリンクを用いて複数の光ファイバを集約する手法との親和性が高い。
本実施の形態1によって、複数の光ファイバを集約リンクへ集約する際に、集約リンクの劣化パラメータとして統計量を用いると、広告情報を大幅に削減することが可能である。図9の従来の広告のフォーマットの例と、図4の本実施の形態1の広告のフォーマットの例を比較すると、例えば10本の光ファイバから構成されるリンクについて劣化パラメータを広告する場合、10本の光ファイバのそれぞれの劣化パラメータが異なるとすれば、従来は別々のリンクとして広告しなければならず、各リンクについて「リンク番号」と「劣化パラメータ値」を広告情報に含める必要があった。
一方、図4に示す本実施の形態1の広告情報への反映のフォーマットによれば、10本の光ファイバが集約されたリンクを表す「集約リンクの番号」と、「光ファイバの本数」と、光ファイバのそれぞれの劣化パラメータ値から算出される「集約リンクの統計量」を、集約リンク情報として広告情報に含めれば良い。具体的には、リンク番号、光ファイバ本数、劣化パラメータ、及び劣化パラメータの統計量がそれぞれ4バイトで表せるとすると、従来の広告情報は80バイト(=(4+4)×10)であるが、本実施の形態1の広告情報は、統計量として平均と分散という2種類の量を用いても16(=4+4+4+4)バイトで済み、広告情報の削減率は80%となる。もちろん、集約される光ファイバの本数が多いほど、広告情報の削減率は高くなる。
このように、本実施の形態1は、複数の光ファイバを集約し集約リンクの劣化パラメータとして劣化パラメータの統計量を広告することで、広告情報の大幅な削減を可能にする。
ここで、劣化パラメータの広告の目的であった、光パス設定時に劣化パラメータの累計値が適切な範囲内にある経路を選択するという経路選択処理が、本実施の形態1によって広告される劣化パラメータの統計量を用いても適切に目的が果たされることを説明する。
図5は、この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムの経路選択処理を示すフローチャートである。
この図5は、光パス設定が要求された時に実行される、劣化パラメータを反映した経路選択処理の例である。この経路選択処理は、光パス設定要求を受けたノード装置101〜105、あるいは経路計算サーバ301において、リンク状態データベースを参照して実行される。図2の実施の形態1においては、経路選択処理は、ノード装置101の制御部111によって実行され、この制御部111は、例えばソフトウェアにより構成された経路選択処理手段を少なくとも有する。
最初に、ステップS11において、光パスの始点ノードと終点ノードを結ぶ光パス候補の1つ、Xを選択する。光パス候補Xは、例えば経路のコストの合計が最小となる経路を選択する最短経路選択法によって求めることができる。
次に、ステップS12において、光パス候補Xについて経路の全体にわたる劣化パラメータの累計値を算出する。経路に集約リンクが含まれ、劣化パラメータが統計量である場合は、累計値も統計量として算出する。
次に、ステップS13において、算出した光パス候補Xの経路の全体にわたる劣化パラメータの累計値が、適切な範囲内か判定する。適切な範囲内であれば光パス候補Xを光パスの経路として選択し、そうでなければステップS11に戻って、光パス候補Xと異なる別の光パス候補を選択する。
ここで、劣化パラメータの累計値が適切な範囲内か否かをどのように判定するのかは、光ネットワークシステムの構成や光伝送の阻害要因となる劣化パラメータの種別に依存するが、例えば劣化パラメータが波長分散の場合は、光パスに適用可能な波長分散補償手段が有する最大補償能力やダイナミックレンジの範囲内であるかによって判定することになる。
以下、図3で説明した劣化パラメータの統計量を含む集約リンク情報の広告処理と、図5で説明した劣化パラメータを反映した光パスの経路選択処理の具体例を説明する。
まず、図1の光ネットワークシステムにおける光ファイバの劣化パラメータの具体値として、次の値を想定する。
光ファイバ202aの劣化パラメータα2a:9
光ファイバ202bの劣化パラメータα2b:10
光ファイバ203aの劣化パラメータα3a:10
光ファイバ203bの劣化パラメータα3b:20
光ファイバ204aの劣化パラメータα4a:10
光ファイバ204bの劣化パラメータα4b:11
光ファイバ205aの劣化パラメータα5a:20
光ファイバ205bの劣化パラメータα5b:21
光ファイバ206aの劣化パラメータα6a:9
光ファイバ206bの劣化パラメータα6b:11
光ファイバ207aの劣化パラメータα7a:10
光ファイバ207bの劣化パラメータα7b:20
次に、光ファイバ202aと光ファイバ202bは、集約リンク202として、集約されて広告されるものとする。集約リンク202の劣化パラメータの広告に用いる統計量は、集約リンク202に含まれ使用可能な光ファイバの劣化パラメータ値の平均と分散を用いるものとする。同様に、光ファイバ203aと光ファイバ203bは、集約リンク203として、光ファイバ204aと光ファイバ204bは、集約リンク204として、光ファイバ205aと光ファイバ205bは、集約リンク205として、光ファイバ206aと光ファイバ206bは、集約リンク206として、光ファイバ207aと光ファイバ207bは、集約リンク207として、それぞれ集約されて広告されるものとする。集約リンク203〜207の劣化パラメータの広告に用いる統計量は、集約リンク203〜207に含まれ使用可能な光ファイバの劣化パラメータ値の平均と分散を用いるものとする。
光パスの設定要求として、クライアント装置10からクライアント装置12への第1の光パス設定要求と、その後のクライアント装置11からクライアント装置13への第2の光パス設定要求を想定し、両方の光パス設定要求において劣化パラメータの累計値が最小になる経路を選択するものとする。
第1の光パス設定要求に対し、光パス候補を選択する。図5で説明した経路選択処理では、光パス候補を1つずつ選択して評価するが、ここでは説明を簡単にするため、次の4通りの可能な候補を列挙する。
(光パス候補1)ノード装置101→ノード装置103→ノード装置105
(光パス候補2)ノード装置101→ノード装置102→ノード装置104→ノード装置105
(光パス候補3)ノード装置101→ノード装置103→ノード装置104→ノード装置105
(光パス候補4)ノード装置101→ノード装置102→ノード装置104→ノード装置103→ノード装置105
第1の光パス設定要求がなされた時点で、全ての光ファイバ202a、202b、203a、203b、204a、204b、205a、205b、206a、206b、207a、207bが未使用の場合、図3で説明した劣化パラメータを含む集約リンクの広告処理により、劣化パラメータの統計量が次のように算出され、集約リンクの広告情報として広告され、リンク状態データベースに格納されて共有されている。
集約リンク202の劣化パラメータの平均:9.5、分散:0.25
集約リンク203の劣化パラメータの平均:15、分散:25
集約リンク204の劣化パラメータの平均:10.5、分散:0.25
集約リンク205の劣化パラメータの平均:20.5、分散:0.25
集約リンク206の劣化パラメータの平均:10、分散:1
集約リンク207の劣化パラメータの平均:15、分散:25
経路選択処理は、リンク状態データベースを参照することで、第1の光パス設定要求の各光パス候補についての劣化パラメータの累計値を、平均および分散の加法性を用い、次のように算出する。
光パス候補1の劣化パラメータの累計値の平均:30(=15+15)、分散:50(=25+25)
光パス候補2の劣化パラメータの累計値の平均:30(=9.5+10.5+10)、分散:1.5(=0.25+0.25+1)
光パス候補3の劣化パラメータの累計値の平均:45.5(=15+20.5+10)、分散:26.25(=25+0.25+1)
光パス候補4の劣化パラメータの累計値の平均:55.5(=9.5+10.5+20.5+15)、分散:25.75(=0.25+0.25+0.25+25)
経路選択処理は、劣化パラメータの累計値が最小となる経路を選択しようとするが、光パス候補1と光パス候補2の劣化パラメータの累計値の平均(=30)は等しいので、平均だけでは両者のいずれを選択するか決定できない。そこで、劣化パラメータの累計値の分散に着目すると、光パス候補1の分散(=50)が光パス候補2の分散(=1.5)より大きく、劣化パラメータの累計値が平均より著しく小さい光パス経路を選択できる確率が光パス候補2よりも大きいことが分かる。よって、第1の光パス設定要求に対して光パス候補1を選択する。
第1の光パス設定要求に対する経路が光パス候補1と選択されたので、光パス候補1に沿って、GMPLS(Generalized MultiProtocol Label Switching)シグナリングプロトコルにより、第1の光パスを設定する。GMPLSシグナリングプロトコルによる光パス設定の手法は、従来の技術なので詳述しない。第1の光パス設定に際し、集約リンクとして広告されているリンク203、207において第1の光パスに使用する光ファイバを選択するが、劣化パラメータの累計値が最小となる経路を選択するとの要求に基づいて、劣化パラメータ値の小さい光ファイバを選択するものとし、リンク203については、光ファイバ203b(劣化パラメータ値=20)ではなく、光ファイバ203a(劣化パラメータ値=10)を選択し、リンク207については、光ファイバ207b(劣化パラメータ値=20)ではなく、光ファイバ207a(劣化パラメータ値=10)を選択する。
上記のように集約リンクを構成する光ファイバの劣化パラメータ値が異なる場合、光パス設定のシグナリング時に、劣化パラメータ値が小さい光ファイバを選ぶか、劣化パラメータ値が大きい光ファイバを選ぶか、あるいは劣化パラメータ値を選択の基準としないかのポリシーは、ノード装置毎にオペレータが設定しても良いし、シグナリングプロトコルに載せてノード装置間で伝えても良い。すなわち、経路選択処理手段は、光パス設定要求に対し広告情報に基づいて光パス経路を選択し、選択した光パス経路に沿って光パスを設定するに際して、光パス設定要求のデータプレーンとして集約リンクを構成する複数本の光ファイバから1本を選択する時に、広告済みの集約リンクの統計量からの乖離が正負いずれの方向か、広告済みの集約リンクの統計量からの乖離が大きいか小さいかのいずれか1つのポリシーに従って1本を選択する。
第1の光パスが設定されると、集約リンク中で、使用済みの光ファイバが除かれ、使用可能な光ファイバが変化するので、リンク203、207の広告情報における劣化パラメータ値は次のように変化し、他のリンクでは変化しない。
集約リンク203の劣化パラメータの平均:20、分散:
集約リンク207の劣化パラメータの平均:20、分散:
次に、第2の光パス設定要求に対する経路選択処理を説明する。第2の光パス設定要求において可能な経路は、第1の光パス設定要求と同じで、光パス候補1から光パス候補4までである。そこで、経路選択処理は、リンク状態データベースを参照することで、第2の光パス設定要求の各光パス候補についての劣化パラメータの累計値を、次のように算出する。
光パス候補1の劣化パラメータの累計値の平均:40(=2020)、分散:0(=
光パス候補2の劣化パラメータの累計値の平均:30(=9.5+10.5+10)、分散:1.5(=0.25+0.25+1)
光パス候補3の劣化パラメータの累計値の平均:50.5(=20+20.5+10)、分散:1.25(=+0.25+1)
光パス候補4の劣化パラメータの累計値の平均:60.5(=9.5+10.5+20.5+20)、分散:0.75(=0.25+0.25+0.25+
経路選択処理は、劣化パラメータの累計値が最小となる経路を選択するので、第2の光パス設定要求に対しては、光パス候補2を選択する。次に、第1の光パス設定要求に対する光パス設定と同様にして、光パス候補2に沿って第2の光パスを設定する。
上記の具体例では、劣化パラメータの統計量を参照して、第1の光パス設定要求に対して光パス候補1を、第2の光パス設定要求に対して光パス候補2を選択できた。上記の具体例において、本実施の形態1によらず、光ファイバ毎に個別のリンクとして劣化パラメータを広告する場合も、第1の光パス設定要求に対して光パス候補1、第2の光パス設定要求に対して光パス候補2が選択される。
すなわち、光ファイバを集約リンクへ集約し広告情報に劣化パラメータの統計量を含める場合と、光ファイバを個別のリンクとし劣化パラメータ値を広告情報に含める場合とでは、光パスの経路選択処理の結果が同じであり、光パス設定時に劣化パラメータの累計値が適切な範囲内にある経路を選択する経路選択処理が、劣化パラメータの統計量を用いても適切に果たされることが示されたものである。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る光ネットワークシステムについて図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、この発明の実施の形態2に係る光ネットワークシステムの構成を示す図である。
この実施の形態2では、複数の光ファイバを集約した集約リンクではなく、ノード装置間を結ぶ仮想リンクについて、仮想リンクの具体的な各インスタンスの劣化パラメータ値の集合に統計的演算を施して得られる統計量を、仮想リンクの広告情報として用いる場合を扱う。
図6において、サービスプロバイダが運用する光ネットワークシステムの一例が示されている。サービスプロバイダのドメイン400にクライアント装置10〜13が収容されている。サービスプロバイダのドメイン400内のノード装置101〜105や、ノード装置間およびノード装置とクライアント装置間のリンク200〜209は、図1に示した実施の形態1の光ネットワークシステムの構成と同じとし、説明を省略する。
つぎに、この実施の形態2に係る光ネットワークシステムの動作について図面を参照しながら説明する。図7は、図6の光ネットワークシステムに対応する仮想リンクの例を示す図である。
図6のようにサービスプロバイダのドメイン400にクライアント装置10〜13が収容される光ネットワークシステムにおいて、クライアント装置から全光パスを設定するケースを想定する。クライアント装置は、全光パスの設定時に劣化パラメータの累計値が適切な範囲内にある経路を選択したいので、ルーティングプロトコルにより、サービスプロバイダのドメイン400内のリンクやリンク毎の劣化パラメータ値を広告情報として受け取ることを期待する。上記の実施の形態1のように、ノード装置間の集約リンクやその劣化パラメータの情報を広告すればこれは可能であるが、サービスプロバイダは経営上の理由などにより、ドメイン400におけるノード装置間のリンクの実際の接続情報や劣化パラメータの実際の値を、クライアント装置へ広告情報として通知することは望んでいない。
この問題に対して、従来、サービスプロバイダのドメイン400におけるノード装置間のリンクの実際の接続情報の代わりに、クライアント装置にとって意味がある情報のみを抽出してクライアント装置へ広告する、仮想リンクと呼ばれる手法がある。
図7に示す例では、クライアント装置10〜13の間で光パスを動的に設定することを想定しており、クライアント装置にとって意味がある情報は、クライアント装置を収容するサービスプロバイダのノード装置間にリンクが存在し、光パスの設定に使用可能か否かということである。
そこで、サービスプロバイダのドメイン400からクライアント装置10〜13への広告に際し、クライアント装置10〜13を収容するノード装置101と105の間の仮想リンク210を用いる。すなわち、ノード装置101と105の間では、
(光パス候補1)ノード装置101→ノード装置103→ノード装置105
(光パス候補2)ノード装置101→ノード装置102→ノード装置104→ノード装置105
(光パス候補3)ノード装置101→ノード装置103→ノード装置104→ノード装置105
(光パス候補4)ノード装置101→ノード装置102→ノード装置104→ノード装置103→ノード装置105
のいずれかを用いて光パスを設定することが可能なので、クライアント装置からパス設定要求を受けた時に、これらの光パス候補のいずれかが使用可能であれば、仮想リンク210をクライアント装置10〜13へ広告し、いずれも使用可能でなければ仮想リンク210を広告しない。(もしくは、仮想リンク210が存在するが空き帯域が無いものとして広告する。)
上記のように仮想リンクの手法を用いれば、サービスプロバイダのドメイン400のノード装置間のリンクの実際の接続情報を隠蔽し、クライアント装置にとって意味がある、光パス設定に使用可能なリンクが存在するか否かという情報のみを伝えることが出来る。
しかし、従来の仮想リンクの手法は、仮想リンクの広告情報に劣化パラメータを含めることを想定していないため、クライアント装置は仮想リンクの劣化パラメータ値を得ることはできず、仮想リンクを経由して光パスを設定した時の光信号の劣化パラメータの累計値を算出できなかった。その結果、クライアント装置は、先に図5を用いて説明した劣化パラメータを参照した経路選択処理が出来ないという問題があった。
本実施の形態2では、仮想リンクに対応する1つ以上の光パス候補の劣化パラメータの累計値の集合に対し統計的演算を施して得られる劣化パラメータの統計量を、仮想リンクの広告情報に含め、クライアント装置へ広告する。これにより、クライアント装置において劣化パラメータを参照した経路選択処理が可能になる。
従来の仮想リンクの広告情報のフォーマットは、物理的なリンクに対するものと同じである。よって、仮想リンクの広告情報に劣化パラメータの統計量を追加する場合のフォーマットも、上記の実施の形態1で説明したフォーマットと同じで良く、例えば図4に示したフォーマット、あるいはOSPFの「Traffic Engineering Extensions」(IETF RFC 2370)において定義されたTEリンクの情報を表す「Link TLV」中に、新しいsub−TLVとして追加するフォーマットが適用できる。
上述したように、仮想リンクについて対応する1つ以上の光パス候補の劣化パラメータの統計量を広告情報に含めて広告し、リンク状態データベースで共有し、経路選択処理で参照する手順は、上記の実施の形態1で説明したものと同じになるので、説明は省略する。
ただし、1つ以上の光パス候補の劣化パラメータの累計値の集合から仮想リンクの劣化パラメータの統計量を算出する際、光パス候補の経路上に集約リンクがありその劣化パラメータ値が統計量であれば、光パス候補の劣化パラメータの累計値も統計量になっている。具体的には、上記の光パス候補1〜光パス候補4について、上記の実施の形態1で想定した各光ファイバの劣化パラメータ値を当てはめると、光パス候補の全てのリンクの光ファイバが使用可能な時、劣化パラメータの累計値は次のような統計量になる。
光パス候補1の劣化パラメータの累計値の平均:30、分散:50
光パス候補2の劣化パラメータの累計値の平均:30、分散:1.5
光パス候補3の劣化パラメータの累計値の平均:45.5、分散:26.25
光パス候補4の劣化パラメータの累計値の平均:55.5、分散:25.75
上述したように、仮想リンク210が光パス候補1〜光パス候補4を経由する確率はいずれも等しいとして、仮想リンク210の劣化パラメータは、平均:40.25、分散:25.875と算出される。劣化パラメータの累計値の大きい光パス候補4や光パス候補3を経由する場合に光パスの信号品質に懸念があれば、これらを仮想リンク210の光パス候補から除き、残る光パス候補についての劣化パラメータの累計値の統計量を仮想リンク210の劣化パラメータとしても良い。
以下、ノード装置101が、自装置を端点とし光ファイバのいずれかを経由して設定される複数の光パスについて光信号伝送時の劣化パラメータ値の予測値を他のノード装置からの広告情報に基づいて算出し、1本以上の光パスの集合について予測した劣化パラメータ値を集め統計的演算を施して得られる統計量を算出し、得られた劣化パラメータの統計量を仮想リンクの劣化パラメータ値として広告する手順を説明する。この手順は、ノード装置101の制御部111によって実行され、この制御部111は、例えばソフトウェアにより構成された、予測値算出手段と、統計量算出手段と、広告手段と、経路選択処理手段とを少なくとも有する。
最初に、予測値算出手段は、自装置を端点とし光ファイバのいずれかを経由して設定される複数の光パスについて光信号伝送時の劣化パラメータ値の予測値を他のノード装置からの広告情報に基づいて算出する。すなわち、予測値算出手段は、光パス候補1〜4について、光パスを構成する各光ファイバの劣化パラメータ値を加算した累計値を算出する。
次に、統計量算出手段は、複数の光パスの集合について算出した予測値の集合に統計的演算を施して仮想リンクの統計量を算出する。すなわち、統計量算出手段は、光パス候補1〜4について、各光パスの劣化パラメータ値の累計値の集合に統計的演算を施して仮想リンクの平均、分散、最大値、最小値などの統計量を算出する。なお、既に他の光パスに使用されているなどの理由で使用不可能な光ファイバは、統計的演算の対象から除かれる。すなわち、統計量算出手段は、仮想リンクに含まれる光ファイバの使用状況が変化した場合には、光ファイバの使用状況を反映するように、仮想リンクの統計量を再度算出する。
次に、広告手段は、ルーティングプロトコルを用いて、仮想リンクの光信号伝送の劣化度合を表す情報として、統計量算出手段により算出した仮想リンクの統計量を含む仮想リンク情報を広告する。
なお、経路選択処理手段は、光パス設定要求に対し広告情報に基づいて光パス経路を選択し、選択した光パス経路に沿って光パスを設定するに際して、光パス設定要求のデータプレーンとして光パスの集合から1本を選択する時に、広告済みの仮想リンクの統計量からの乖離が正負いずれの方向か、広告済みの仮想リンクの統計量からの乖離が大きいか小さいかのいずれか1つのポリシーに従って1本を選択する。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る光ネットワークシステムについて説明する。
仮想リンクは、光パスの経路選択のため、設定可能性のある光パス候補の情報を抽象化してリンクの情報として広告するものである。一方、設定済みの光パスをリンクとして広告する場合もあり、FA−LSP(Forwarding Adjacency−Label Switched Path)と呼ばれる。このFA−LSPが複数の光パスから構成される場合もあり、それら複数の光パスによって劣化パラメータの累計値が異なるなら、本実施の形態3では複数の光パスの劣化パラメータの累計値の集合から統計量を算出し、FA−LSPの広告情報における劣化パラメータ値として用いる。FA−LSPが複数の光パスから構成される場合の一例は、現用パスと予備パスの2つの光パスから構成されるプロテクションである。また、別の例は、FA−LSPの集まりにリンク集約の手法を適用する場合である。いずれにせよ、上記の実施の形態2において説明した、1つ以上の光パス候補の劣化パラメータの累計値の集合に対し統計的演算を施して劣化パラメータの統計量を得る方法と同じ方法が適用できるので、詳細な説明は省略する。
この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムの構成を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムのノード装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムのノード装置の制御部の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムのノード装置が複数の光ファイバを集約した集約リンクについての劣化パラメータの統計量を広告情報へ反映する時に用いるパケットのフォーマットの例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る光ネットワークシステムの経路選択処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る光ネットワークシステムの構成を示す図である。 図6の光ネットワークシステムに対応する仮想リンクの例を示す図である。 従来の光ネットワークシステムの構成を示すブロック図である。 従来の光ネットワークシステムの劣化パラメータの広告処理を説明するための図である。
符号の説明
10、11、12、13 クライアント装置、101、102、103、104、105 ノード装置、111 制御部、112 制御プレーンインターフェース、113 光スイッチ部、114 ネットワーク側リンク、115 ネットワーク側インタフェース部、116 クライアント側リンク、117 クライアント側インタフェース部、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209 リンク、210 仮想リンク、300 制御プレーン、301 経路計算サーバ、400 ドメイン。

Claims (4)

  1. 複数の光ファイバによってノード装置間が接続される光ネットワークシステムであって、
    前記ノード装置は、
    自装置が収容する光ファイバの劣化パラメータ値を入力するパラメータ入力手段と、
    隣接する1つのノード装置との間の複数の光ファイバを全て集めて1つの集約リンクを定義する集約リンク定義手段と、
    前記集約リンクに含まれ、使用可能な光ファイバの劣化パラメータ値の集合に統計的演算を施して集約リンクの統計量を算出する統計量算出手段と、
    ルーティングプロトコルを用いて、集約リンクの光信号伝送の劣化度合を表す情報として、前記統計量算出手段により算出した集約リンクの統計量を含む集約リンク情報を広告する集約リンク情報広告手段と
    を備えたことを特徴とする光ネットワークシステム。
  2. 前記統計量算出手段は、集約リンクに含まれる光ファイバの使用状況が変化した場合には、光ファイバの使用状況を反映するように、集約リンクの統計量を再度算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の光ネットワークシステム。
  3. 前記統計量算出手段は、集約リンクの統計量として、前記集約リンクに含まれ、使用可能な光ファイバの劣化パラメータ値の平均と分散を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の光ネットワークシステム。
  4. 前記統計量算出手段は、集約リンクの統計量として、前記集約リンクに含まれ、使用可能な光ファイバの劣化パラメータ値の最大値と最小値を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の光ネットワークシステム。
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