JP4884754B2 - 熱交換器および空気調和機 - Google Patents

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本発明は、熱交換器および空気調和機、特に超臨界サイクルで運転される空気調和機の熱交換器および空気調和機に関する。
従来、蒸気圧縮式冷凍サイクルを用いた空気調和機に使用される冷媒としては、各種のフロンが用いられてきた。しかしながら、近年の地球温暖化などを防止するため、上記の各種フロンの変わりに二酸化炭素(CO)を冷媒に用いる空気調和機の開発が進められている。
COはフロンに比べて熱力学的特性がかなり異なるため、冷媒であるCOと外気との間で熱交換を行う熱交換器においては、冷媒の流れを折り曲げる(例えばU字状等)形式といった様々な熱交換器が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2000−81294号公報(第5−7頁、第2図等) 特開2003−75024号公報(第17−18頁、第1図等)
上述の特許文献1においては、冷媒が流通する複数のチューブと、チューブから流出する冷媒を集合回収する2つのヘッダタンクとを備えたマルチフロータイプの熱交換器であって、一方および他方のヘッダタンク内には長手方向に並列に延びる第1および第2タンク空間が設けられ、一方のヘッダタンクにおける一方の端部領域(冷媒ターン部)には、第1および第2タンクを連通させる連通部が設けられた熱交換器の構成が開示されている。
上述の構成によれば、熱交換器に流入した冷媒は、一方のヘッダタンクにおける他方の端部側から第1タンクに流入し、チューブを介して他方のヘッダタンクの第1タンクに流入する。他方のヘッダタンクの第1タンクに流入した冷媒は、チューブを介して一方のヘッダタンクの第1タンクにおける冷媒ターン部に流入する。冷媒ターン部において冷媒は、連通部を介して第2タンクに流入する。冷媒は、第2タンクの冷媒ターン部からチューブを介して他方のタンクの第2タンクに流入する。そして、冷媒は、他方のタンクの第2タンクから一方のタンクの第2タンクに流入し、他方の端部側から流出する。
しかしながら、上述の熱交換器においては、冷媒ターン部にも第1および第2タンクが形成されているため、ヘッダタンクの内容積が必要以上に大きくなっていた。つまり、冷媒ターン部では、冷媒が第1タンクに連通されたチューブから第2タンクに連通されたチューブへ流れることが必要とされている。かかる場合に、第1および第2タンクにおけるヘッダタンクの長手方向に延びる部分は、必要ない部分となっている。この必要ない部分の存在によりヘッダタンクの内容積が必要以上に大きくなり、この内部熱交換器を備えた空気調和機における必要冷媒量の増加を招くという問題があった。
上述の特許文献2においては、冷媒が流通する複数のチューブと、チューブから流出する冷媒を集合回収する2つのヘッダタンクとを備えたマルチフロータイプの熱交換器であって、一方のヘッダタンク内を入口側タンクと出口側タンクとに分割した熱交換器の構成が開示されている。
上述の構成によれば、入口側タンクに流入した冷媒は、入口側タンクと連通されたチューブ内を流れて他方のヘッダタンクに流入する。他方のヘッダタンクに流入した冷媒は出口側タンクと連通されたチューブ内を流れて出口側タンクに流入する。つまり、冷媒は熱交換器内を略U字状に流れるため、熱交換器における流路抵抗を減少させることができ、熱交換器の熱交換効率を維持しつつ、小型化・軽量化することができると記載されている。
しかしながら、上述の熱交換器においては、入口側タンクおよび出口側タンクの略中央に突出する流入口および流出口が設けられている。そのため、この熱交換器では、流入口および流出口が干渉するため、熱交換器を空気調和機のケーシング内に搭載することが困難であったという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、必要冷媒量を減らすとともに搭載性を向上することができる熱交換器および空気調和機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の熱交換器は、空気流れ方向に前後2列に配列された冷媒が流通する複数本のチューブと、該複数本のチューブと連通する一方および他方のヘッダタンクとを備え、前記一方のヘッダタンク内には、外部から流入した冷媒を前列の前記複数本のチューブの一部に分配する流入領域と、前列の前記複数本のチューブの一部から冷媒を集めて外部へ流出させる流出領域と、後列の前記複数本のチューブ間を連通する縦流路領域とが設けられ、前記他方のヘッダタンクは、前記流入領域から流入した冷媒を前記流出領域へ送り出す熱交換器であって、前記他方のヘッダタンクが、積層される接合プレートと中間プレートとカバープレートとを備え、前記接合プレートには、前後2列に配列された複数本の前記チューブが挿通される一方および他方の挿入孔が2列に形成され、該2列の一方および他方の挿入孔が、前記接合プレートの長手方向に対して交差する方向に沿って並んで配置され、前記中間プレートには、前記中間プレートの長手方向に対して交差する方向に延び、前記2列の一方および他方の挿入孔間を連通する連通孔が形成され、前記他方のヘッダタンクの前記接合プレートに形成された前記一方の挿入孔と他方の挿入孔との間の冷媒ターン部には、前記接合プレートと、前記中間プレートに形成された前記連通孔と、前記カバープレートとから前記一方および他方の挿入孔を連通させる連通流路のみが形成されることを特徴とする。
本発明によれば、他方のヘッダタンクには一方および他方の挿入孔を連通させる連通流路が形成されているため、他方のヘッダタンクにおける流入領域から流入した冷媒を流出領域に送り返す部分(連通流路)の内容積を減らすことができる。例えば、本発明の熱交換器を空気調和機に用いた場合には、空気調和機の必要冷媒量を減らすことができる。また、連通流路の内容積が減らすことができるため、熱交換器自体の小型化を図ることが容易となり、例えば、空気調和機のケーシング等への搭載性を向上させることができる。
本発明の熱交換器においては、流入領域に流入した冷媒は、例えば、一方の挿入孔に挿通されたチューブ内を流れて連通流路に流入する。連通流路に流入した冷媒は、他方の挿入孔に挿通されたチューブ内を流れて流出領域に流入して外部へ流出する。このようにして熱交換器内を冷媒が流通する。特許文献1に記載の熱交換器と比較して、上記冷媒ターン部の流路が他方のヘッダタンクの長手方向に対して交差する方向に延びる連通流路のみであるため、上記冷媒ターン部の容積を減らすことができる。
上記発明においては、前記一方および他方のヘッダタンクの少なくとも一方には、その外周面上に凝縮水が溜まることを防止する排水部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、排水部が設けられているため、一方および他方のヘッダタンクの少なくとも一方には、その外周面上に凝縮水が溜まることを防止できる。
熱交換器内を流れる冷媒温度が外部の空気温度よりも低い場合、チューブの外周面には凝縮水が付着する。付着した凝縮水は重力により下方に位置する一方または他方のヘッダタンクの外周面上に溜まる。この凝縮水が溜まるヘッダタンクには排水部が設けられているため、凝縮水は排水部から排水される。そのため、一方および他方のヘッダタンクの外周面上に凝縮水が溜まることを防止できる。
上記発明においては、前記排水部が、前記一方および他方のヘッダタンクの少なくとも一方に設けられた排水孔または切欠き部であることが望ましい。
本発明によれば、排水部がヘッダタンクに設けられた排水孔または切欠き部であるため、凝縮水がヘッダタンクの外周面上に溜まることを防止できる。
排水部がヘッダタンクに形成された貫通孔である排水孔の場合、ヘッダタンクの外周面上に溜まる凝縮水は、排水孔を通って落下する。一方、排水部がヘッダタンクに形成された切欠き部である場合、ヘッダタンクの外周面上に溜まる凝縮水は、切欠き部を通って落下する。なお、切欠き部は、チューブの周囲を流れる空気流れに対して下流側に向かって開口するように形成されることが好ましい。上記空気流れによって凝縮水が下流側に向かって流れるため、切欠き部の開口の向きを下流側とすることで凝縮水の排水性を高めることができるからである。
また、一方および他方のヘッダタンクの少なくとも一方に排水孔または切欠き部を形成することにより、熱交換器の軽量化を図ることができる。
上記発明においては、前記接合プレートと前記中間プレートとを積層させたときに、前記接合プレート側から見て、前記一方および他方の挿入孔が前記連通孔内に配置されることが望ましい。
本発明によれば、接合プレート側から見て、一方および他方の挿入孔が連通孔内に配置されるため、熱交換器を製造しやすくできる。
一方および他方の挿入孔を打ち抜き加工で形成した場合、一方および他方の挿入孔の縁部には、だれ,そり,かえり等が発生する。一方および他方の挿入孔が連通孔内に配置されるようにすることで、上記かえり等が連通孔内に納められ、接合プレートと中間プレートとを積層させやすくできる。
本発明の空気調和機は、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された冷媒の熱を外部に放出させる放熱器と、放熱した高温冷媒の圧力を減圧させる減圧器と、減圧された低温冷媒を蒸発させる蒸発器と、を備え、前記蒸発器が請求項1から請求項のいずれかに記載の熱交換器を用いていることを特徴とする。
本発明によれば、本発明の熱交換器を蒸発器に用いることにより、蒸発器の小型化を図ることが容易となり、空気調和機のケーシング等への蒸発器の搭載性を向上させることができる。また、空気調和機の必要冷媒量を減らすことができる。
本発明の熱交換器および空気調和機によれば、他方のヘッダタンクには一方および他方の挿入孔を連通させる連通流路が形成されているため、他方のヘッダタンクにおける流入領域から流入した冷媒を流出領域に送り返す部分(連通流路)の内容積を減らすことができる。そのため、必要冷媒量を減らすことができるという効果を奏する。また、連通流路の内容積が減らすことができるため、熱交換器自体の小型化を図ることが容易となり、空気調和機のケーシング等への搭載性を向上させることができるという効果を奏する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本実施形態に係る車両用空気調和機の全体構成を説明する模式図である。
本実施形態における車両用空気調和機(空気調和機)1は、超臨界サイクルにより運転されるものであり、冷媒としては、例えば自然冷媒である二酸化炭素(以下、COと表記する。)を用いるものである。
車両用空気調和機1は、図1に示すように、冷媒を圧縮する圧縮機3と、圧縮された冷媒の熱を放熱させるガスクーラ(放熱器)5と、ガスクーラ5から流出した冷媒を冷却する内部熱交換器7と、冷却された冷媒の圧力を減圧させる圧力制御弁(減圧器)9と、減圧された冷媒を蒸発させるエバポレータ(蒸発器、熱交換器)11と、を備えている。
車両用空気調和機1は車両Cに搭載され、エバポレータ11以外の構成要素はエンジンルーム13内に搭載されている。エバポレータ11は、車室15内に搭載されている。
圧縮機3は、内部熱交換器7から流出した低圧のガス冷媒を吸入し、冷媒を超臨界状態にまで圧縮してガスクーラ5に向けて吐出するものである。圧縮機3は、駆動ベルト(図示せず)を介してエンジン17により回転駆動され、この回転駆動力により冷媒を圧縮している。
ガスクーラ5は、超臨界状態の冷媒の熱を外気に放熱させることで、冷媒を冷却するものである。ガスクーラ5は、ラジエータ25に対して車両Cの前方側(図1の左方向側)に配置されている。なお、ラジエータ25は、エンジン17の冷却水の熱を外気に放熱するものである。ラジエータ25の後方(図1の右方向)には、熱交換部23に外気を前方から後方に向けて通風させるファン27が配置されている。
内部熱交換器7は、ガスクーラ5から流出した冷媒とエバポレータ11から流出した冷媒との間で熱交換をする熱交換器である。ガスクーラ5から流出した冷媒は、より低温のエバポレータ11から流出した冷媒に熱を奪われ、冷却される。
圧力制御弁9は、内部熱交換器7において冷却された冷媒の圧力を減圧するものである。
エバポレータ11は、減圧された冷媒と車室15内の空気とを間で熱交換を行うものである。冷媒は車室15内の空気の熱を吸収して蒸発し、ガス冷媒となる。車室15内の空気は冷媒に熱を奪われて冷却される。なお、エバポレータ11内においては、冷媒は気液二層状態となっている。
エバポレータ11と内部熱交換器7との間には、アキュムレータ29が配置されている。アキュムレータ29は、エバポレータ11から流出したガス冷媒および液冷媒のうち、ガス冷媒のみが通過され、液冷媒が貯留されるものである。
次に本実施形態の特徴部であるエバポレータの構成について説明する。
図2は、図1のエバポレータの構成を説明する斜視図である。
エバポレータ11は、図2に示すように、上部ヘッダタンク(一方のヘッダタンク)31Aと、下部ヘッダタンク(他方のヘッダタンク)31Bと、両ヘッダタンク31A,31B間に配置された複数のチューブ33と、を備えている。
上部ヘッダタンク31Aおよび下部ヘッダタンク31Bは略直方体状に形成され、互いに平行に配置されている。上部ヘッダタンク31Aには、外部から冷媒が流入される流入部35と、冷媒が外部へ流出する流出部(流出口)37とが備えられている。
チューブ33は略板状に形成され、上部ヘッダタンク31Aおよび下部ヘッダタンク31Bの間に両ヘッダタンク31A,31Bの長手方向に沿って等間隔に並んで配置されている。チューブ33とチューブ33との間にはコルゲートフィン39が備えられている。
エバポレータ11には、流入部35および流出部37が設けられた側(図2の右手前側)から、反対側(図2の左奥側)に向かって外部の空気が流れている。
図3は、図2のエバポレータにおける上部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。
上部ヘッダタンク31Aは、図3に示すように、順に積層されるカバープレート41Aと、第1中間プレート43Aと、第2中間プレート45Aと、チューブ接合プレート47Aとを備えている。
カバープレート41Aは略長方形に形成された板状部材であり、流入部35および流出部37(図2参照)の一部を形成する突出部が形成されている。
図4は、図3の第1中間プレート43Aの構成を説明する図である。
第1中間プレート43Aは、カバープレート41Aと第2中間プレート45Aとチューブ接合プレート47Aとともに、上部ヘッダタンク31A内に冷媒が流れる流路を形成するものである。
第1中間プレート43Aは、図4に示すように、流入領域49と、流出領域51と、縦流路領域53と、を備えている。流入領域49と流出領域51とは、第1中間プレート43Aにおける長手方向の中心線に対して一方の側(図4では下側)に配置され、上記長手方向に並んで配置されている。縦流路領域53は、第1中間プレート43Aにおける上記中心線に対して他方の側(図4では上側)に配置されている。
流入領域49における上記長手方向の略中央には、第1中間プレートから突出する流入部35の一部を形成する第1流入突出部55が設けられている。第1流入突出部55および流入領域49には、上記長手方向に対して略直交する方向に延びる第1流入流路57が形成されている。流入領域49には、上記長手方向に延びる第2流入流路59が形成されている。第1流入流路57と第2流入流路59とは連通されている。
流出領域51における上記長手方向の略中央には、第1中間プレート43Aから突出する流出部37の一部を形成する第1流出突出部61が形成されている。第1流出突出部61および流出領域51には、上記長手方向に対して略直交する方向に延びる第1流出流路63が形成されている。流出領域51には、上記長手方向に延びる第2流出流路65が形成されている。第1流出流路63と第2流出流路65とは連通されている。縦流路領域53には、上記長手方向に延びる縦流路67が形成されている。
図5は、図3の第2中間プレート45Aの構成を説明する図である。
第2中間プレート45Aは、上部ヘッダタンク31Aにおける冷媒流路の一部を構成するものであり、チューブ33のロウ詰まりを防止するものである。
第2中間プレート45Aは、図5に示すように、流入部35の一部を形成する第2流入突出部69と、流出部37の一部を形成する第2流出突出部71と、ロウ詰まり防止孔73と、を備えている。
第2流入突出部69には、上部ヘッダタンク31Aに流入する冷媒が流れる流入貫通孔75が形成され、第2流出突出部71には、上部ヘッダタンク31Aから外部に流出する冷媒が流れる流出貫通孔77が形成されている。ロウ詰まり防止孔73は長方形状の貫通孔であり、第2中間プレート45Aの長手方向の幅が、チューブ接合プレート47Aの挿入孔79の幅よりも広く形成されている。ロウ詰まり防止孔73は、第2中間プレート45Aの長手方向に沿って一定間隔をあけて配置され、2列に並んで配置されている。2列に並んだロウ詰まり防止孔73のうち一方の列のロウ詰まり防止孔73は、流入領域49および流出領域51の一方と連通するように配置されている。他方の列のロウ詰まり防止孔73は、縦流路領域53と連通するように配置されている。第2中間プレート45Aとチューブ接合プレート47Aとを積層させた場合、第2中間プレート45A側から見て、ロウ詰まり防止孔73は、ロウ詰まり防止孔73と挿入孔79とが重なるように配置されている。また、流入貫通孔75及び流出貫通孔77は配管と接合するために、円形としてもよい。
図6は、図3のチューブ接合プレート47Aの構成を説明する図である。
チューブ接合プレート47Aは、上部ヘッダタンク31Aにおける冷媒流路の一部を構成するものであり、チューブ33の位置決め、および、上部ヘッダタンク31Aにチューブ33をロウ付けする際のチューブ33の仮止めをするものである。
チューブ接合プレート47Aは、図6に示すように、チューブ33が挿通される挿入孔79を備えている。
挿入孔79は長方形状の貫通孔であり、チューブ接合プレート47Aの長手方向の幅が、第2中間プレート45Aのロウ詰まり防止孔73の幅よりも狭く形成されている。挿入孔79は、チューブ接合プレート47Aの長手方向に沿って一定間隔をあけて配置され、2列に並んで配置されている。2列に並んだ挿入孔79のうち一方の列の挿入孔79Aは、流入領域49および流出領域51の一方と連通するように配置されている。他方の列の挿入孔79Bは、縦流路領域53と連通するように配置されている。
図7は、図2のエバポレータにおける下部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。
下部ヘッダタンク31Bは、図7に示すように、順に積層されるカバープレート41Bと、第1中間プレート(中間プレート)43Bと、チューブ接合プレート(接合プレート)47Bとを備えている。
カバープレート41Bは略長方形に形成された板状部材であり、第1中間プレート43Bとチューブ接合プレート47Bとともに下部ヘッダタンク31B内に連通流路81を形成するものである。
第1中間プレート43Bは、図7に示すように、カバープレート41Bとチューブ接合プレート47Bとともに下部ヘッダタンク31B内に連通流路81を形成するものである。
第1中間プレート43Bは、連通流路81の一部を形成する連通孔83を備えている。
連通孔83は、第1中間プレート43Bの長手方向に沿って一定間隔をあけて配置され、1列に並んで配置されている。連通孔83は、第1中間プレート43Bの幅方向に延びる貫通穴であり、チューブ接合プレート47Bに形成された隣接する一対の挿入孔79A,79Bを連通するように形成されている。連通孔83の第1中間プレート43Bにおける長手方向の幅は、挿入孔79A,79Bの幅よりも広く形成されている(図3参照)。
チューブ接合プレート47Bは、図7に示すように、下部ヘッダタンク31B内に連通流路81を形成するものであり、チューブ33の位置決め、および、下部ヘッダタンク31Bにチューブ33をロウ付けする際のチューブ33の仮止めをするものである。
チューブ接合プレート47Bはチューブ33が挿通される挿入孔79を備えている。
挿入孔79は長方形状の貫通孔であり、チューブ接合プレート47Bの長手方向の幅が、第1中間プレート43Bの挿入孔79の幅よりも狭く形成されている。挿入孔79は、チューブ接合プレート47Bの長手方向に沿って一定間隔をあけて配置され、2列に並んで配置されている。2列に並んだ挿入孔79のうち一方の列の挿入孔(一方の挿入孔)79Aは、流入領域49および流出領域51の一方と連通するように配置されている。他方の列の挿入孔(他方の挿入孔)79Bは、縦流路領域53と連通するように配置されている(図3参照)。
次に、上記の構成からなる車両用空気調和機1における冷房運転時の動作について、図1を参照しながら説明する。
圧縮機3は、図1に示すように、エンジン17により回転駆動される。回転駆動された圧縮機3は内部熱交換器7から流出した低温低圧冷媒を吸入し、超臨界状態にまで圧縮してガスクーラ5に向けて吐出する。
吐出された高温高圧冷媒は、ガスクーラ5に流入し、車室15外の空気にその熱の一部を放熱する。放熱して冷却された高温高圧冷媒は内部熱交換器7に向けて流出する。
内部熱交換器7に流入した高温高圧冷媒は、エバポレータ11から流出した低温低圧冷媒と熱交換して、さらに冷却される。冷却された高温高圧冷媒は、内部熱交換器7から圧力制御弁9に向けて流出する。
圧力制御弁9に流入した高温高圧冷媒は、減圧され低温低圧の冷媒となる。低温低圧冷媒は圧力制御弁9からエバポレータ11に向けて流出する。なお、圧力制御弁9は、ガスクーラ5から流出して内部熱交換器7に流入する高温高圧冷媒の温度に基づいて、内部熱交換器7から流出して圧力制御弁9に流入する高温高圧冷媒の圧力を制御している。
エバポレータ11に流入した低温低圧の冷媒は、車室15内の空気の熱を奪い蒸発・気化する。車室15内の空気は冷媒に冷却され、再び車室15内に戻される。気化したガス冷媒および液冷媒は、エバポレータ11からアキュムレータ29に向けて流出する。
アキュムレータ29に流入したガス冷媒および液冷媒のうち、ガス冷媒(低温低圧冷媒)はアキュムレータ29から内部熱交換器7に向けて流出する。液冷媒はアキュムレータ29に貯留される。
内部熱交換器7に流入した低温低圧冷媒は、ガスクーラ5から流出した高温高圧冷媒から熱を奪い、内部熱交換器7から圧縮機3に向けて流出する。
圧縮機3に吸入された低温低圧冷媒は、再び超臨界状態に圧縮されガスクーラ5に向けて吐出される。以後、冷媒は上述のサイクルを繰り返し循環する。
次に、エバポレータ11における冷媒の流れ、および、熱交換について説明する。
図8は、図2のエバポレータにおける冷媒流れを説明する模式図である。なお、以下に説明するエバポレータにおける冷媒流れの説明中に記載されているF1からF11は、図8に記載された冷媒流れの模式図における該当箇所を指示する符号である。
エバポレータ11には、図2に示すように、流入部35から冷媒が流入する(F1)。流入部35に流入した冷媒は、図3に示すように、流入貫通孔75を介して上部ヘッダタンク31A内の第1流入流路57に流入する。冷媒は第1流入流路57内を上部ヘッダタンク31Aの幅方向に沿って流れ、第2流入流路59に流入する。第2流入流路59に流入した冷媒は、一方および他方の端部に向かって流れる(F2)。第1および第2流入流路57,59に流入した冷媒は、挿入孔79Aに挿入されたチューブ33を通って(F3)、図7に示すように、下部ヘッダタンク31Bの連通流路81に流入する(F4)。連通流路81に流入した冷媒は、挿入孔79Bに挿入されたチューブ33を通って(F5)、図4に示すように、上部ヘッダタンク31Aの縦流路領域53に流入する。縦流路領域53に流入した冷媒は、縦流路67に流入して流出領域51側に流れて(F6)挿入孔79Bに挿入されたチューブ33に流入する(F7)。チューブ33に流入した冷媒は、図7に示すように、下部ヘッダタンク31Bの連通流路81に流入する(F8)。連通流路81に流入した冷媒は、挿入孔79Aに挿入されたチューブ33を通って(F9)、図4に示すように、上部ヘッダタンク31Aの流出領域51に流入する。流出領域51に流入した冷媒は、第2流出流路65および第1流出流路63に流入する。第2流出流路65に流入した冷媒は、第1流出流路63に向かって流れて第1流出流路63に流入する(F10)。第1流出流路63に流入した冷媒は、上部ヘッダタンク31Aの幅方向に沿って流れ(F11)、流出貫通孔77を介して外部へ流出する(F12)。
上記の構成によれば、下部ヘッダタンク31Bには一方および他方の挿入孔79A,79Bを連通させる連通流路81が形成されているため、下部ヘッダタンク31Bにおける流入領域49から流入した冷媒を流出領域51に送り返す部分(連通流路81)の内容積を減らすことができる。その結果、車両用空気調和機1の必要冷媒量を減らすことができる。また、連通流路81の内容積が減らすことができるため、エバポレータ11自体の小型化を図ることが容易となり、車両用空気調和機1のケーシング等への搭載性を向上させることができる。
チューブ接合プレート47B側から見て、一方および他方の挿入孔79A,79Bが連通孔83内に配置されるため、エバポレータ11を製造しやすくできる。
一方および他方の挿入孔79A,79Bを打ち抜き加工で形成した場合、一方および他方の挿入孔79A,79Bの縁部には、だれ,そり,かえり等が発生する。一方および他方の挿入孔79A,79Bが連通孔83内に配置されるようにすることで、上記かえり等が連通孔83内に納められ、チューブ接合プレート47Bと第1中間プレート43Aとを積層させやすくできる。
流出部37が流出領域51におけるチューブ33の周囲を流れる空気流れに対する上流側の端部に設けられているため、エバポレータ11により冷却された空気が再加熱されることを防止できる。
流出部37が上記上流側の端部に設けられているため、流出部37から流出した冷媒は上記上流側へ導かれる。上記上流側の空気はチューブ33等との間で熱交換をする前の状態であるため、空気の温度は低下していない。そのため、流出部37から流出した冷媒が上記上流側の空気を冷却することが可能となる。一方、流出部37を上記空気流れに対する下流側の端部に設けると、冷媒はチューブ33等と熱交換して温度が低下した空気の流れ中に流出する。かかる場合には、流出部37から流出した冷媒は温度が低下した空気を再加熱する。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図9から図11を参照して説明する。
本実施形態の車両用空気調和機の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、エバポレータの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図9から図11を用いてエバポレータの構成周辺のみを説明し、その他圧縮機等の説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る車両用空気調和機の全体構成を説明する模式図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
車両用空気調和機(空気調和機)101は、図9に示すように、冷媒を圧縮する圧縮機3と、圧縮された冷媒の熱を放熱させるガスクーラ5と、ガスクーラ5から流出した冷媒を冷却する内部熱交換器7と、冷却された冷媒の圧力を減圧させる圧力制御弁9と、減圧された冷媒を蒸発させるエバポレータ(蒸発器、熱交換器)111と、を備えている。
車両用空気調和機101は車両Cに搭載され、エバポレータ111以外の構成要素はエンジンルーム13内に搭載されている。エバポレータ111は、車室15内に搭載されている。
次に本実施形態の特徴部であるエバポレータの構成について説明する。
図10は、図9のエバポレータの構成を説明する斜視図である。
エバポレータ111は、図10に示すように、上部ヘッダタンク31Aと、下部ヘッダタンク(他方のヘッダタンク)131Bと、両ヘッダタンク31A,131B間に配置された複数のチューブ33とを備えている。
上部ヘッダタンク31Aおよび下部ヘッダタンク131Bは略直方体状に形成され、互いに平行に配置されている。
図11は、図9のエバポレータにおける下部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。
下部ヘッダタンク131Bは、図11に示すように、順に積層されるカバープレート141Bと、第1中間プレート(中間プレート)143Bと、チューブ接合プレート(接合プレート)147Bとを備えている。
カバープレート141Bは略長方形に形成された板状部材であり、第1中間プレート143Bとチューブ接合プレート147Bとともに下部ヘッダタンク131B内に連通流路81を形成するものである。カバープレート141Bは、長手方向に所定間隔をあけて配置された排水孔(排水部)149Aを備える。排水孔149Aは、カバープレート141Bの幅方向に延びる貫通穴であり、略長方形に形成されている。排水孔149Aは、後述する第1中間プレート143Bの排水孔149Bと、チューブ接合プレート147Bの排水孔149Bと、同一な位置に形成されるとともに同一形状に形成されている。
第1中間プレート143Bは、図11に示すように、カバープレート141Bとチューブ接合プレート147Bとともに下部ヘッダタンク131B内に連通流路81を形成するものである。
第1中間プレート143Bは、連通流路81の一部を形成する連通孔83と、長手方向に所定間隔をあけて配置された排水孔(排水部)149Bとを備えている。
排水孔149Bは、第1中間プレート143Bの幅方向に延びる貫通穴であり、略長方形に形成されている。排水孔149Bは連通孔83の間に配置されている。
チューブ接合プレート147Bは、図11に示すように、下部ヘッダタンク131B内に連通流路81を形成するものであり、チューブ33の位置決め、および、下部ヘッダタンク131Bにチューブ33をロウ付けする際のチューブ33の仮止めをするものである。
チューブ接合プレート147Bはチューブ33が挿通される挿入孔79と、長手方向に所定間隔をあけて配置された排水孔(排水部)149Cとを備えている。
排水孔149Cは、チューブ接合プレート147Bの幅方向に延びる貫通穴であり、略長方形に形成されている。排水孔149Cは挿入孔79の間に配置されている。
次に、上記の構成からなる車両用空気調和機における冷房運転時の動作、および、エバポレータにおける冷媒の流れ、および、熱交換について説明する。
なお、車両用空気調和機にける冷房運転時の動作、および、エバポレータにおける冷媒の流れ、および、熱交換については、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
上記の構成によれば、下部ヘッダタンク131Bに排水孔149A,149B,149Cが設けられているため、下部ヘッダタンク131Bの外周面上に凝縮水が溜まることを防止できる。
エバポレータ111内を流れる冷媒温度は外部の空気温度よりも低いため、チューブ33等の外周面には凝縮水が付着する。付着した凝縮水は重力により下方に位置する下部ヘッダタンク131Bの外周面上に溜まる。下部ヘッダタンク131Bには排水孔149A,149B,149Cが設けられているため、凝縮水は排水孔149A,149B,149Cから排水される。そのため、下部ヘッダタンク131Bの外周面上に凝縮水が溜まることを防止できる。
また、下部ヘッダタンク131Bに排水孔149A,149B,149Cを形成することにより、エバポレータ111の軽量化を図ることができる。
なお、上述のように下部ヘッダタンク131Bが下方に配置される場合には、下部ヘッダタンク131Bのみに排水孔149A,149B,149Cを設けてもよいし、上部ヘッダタンク31Aの外周面上に凝縮水が溜まる場合には、上部ヘッダタンク31Aにも排水孔149A,149B,149Cを設けてもよく、特に限定するものではない。
なお、上述のように排水部として下部ヘッダタンク131Bに貫通孔である排水孔149A,149B,149Cを設けてもよいし、切欠き部を設けてもよく、特に限定するものではない。
また、切欠き部はエバポレータ111を流通する空気流れの下流側に開口するものが望ましい。このような構成とすることで、上記空気流れによって凝縮水が下流側に向かって流れるため、凝縮水の排水性を高めることができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図12から図16を参照して説明する。
本実施形態の車両用空気調和機の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、エバポレータの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図12から図16を用いてエバポレータの構成周辺のみを説明し、その他の圧縮機等の説明を省略する。
図12は、本実施形態に係る車両用空気調和機の全体構成を説明する模式図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
車両用空気調和機(空気調和機)301は、図12に示すように、冷媒を圧縮する圧縮機3と、圧縮された冷媒の熱を放熱させるガスクーラ5と、ガスクーラ5から流出した冷媒を冷却する内部熱交換器7と、冷却された冷媒の圧力を減圧させる圧力制御弁9と、減圧された冷媒を蒸発させるエバポレータ(蒸発器、熱交換器)311と、を備えている。
車両用空気調和機301は車両Cに搭載され、エバポレータ311以外の構成要素はエンジンルーム13内に搭載されている。エバポレータ311は、車室15内に搭載されている。
次に本実施形態の特徴部であるエバポレータの構成について説明する。
図13は、図12のエバポレータの構成を説明する斜視図である。
エバポレータ311は、図12に示すように、上部ヘッダタンク31Aと、下部ヘッダタンク(他方のヘッダタンク)331Bと、両ヘッダタンク31A,331B間に配置された複数のチューブ33とを備えている。
上部ヘッダタンク31Aおよび下部ヘッダタンク331Bは略直方体状に形成され、互いに平行に配置されている。
図14は、図13のエバポレータにおける下部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。
下部ヘッダタンク331Bは、図14に示すように、矩形断面を有する略筒状のメインプレート341Bと、第1中間プレート(中間プレート)343Bとを備えている。
メインプレート341Bは、長方形断面を有する孔345が形成された略筒状の部材である。
メインプレート341Bにおける上部ヘッダタンク31Aと対向する一方の面(図14の上面)には、チューブ33が挿入される複数の挿入孔79とが形成されている。
挿入孔79は、メインプレート341Bの長手方向に沿って所定間隔をあけて配置され、幅方向に2列に並んで配置されている。挿入孔79はチューブ33が挿入されるように略長方形に形成され、挿入孔79の長手軸がメインプレート341Bの長手方向とほぼ直交するように形成されている。
第1中間プレート343Bは、メインプレート341Bの孔345内に挿入されるものであり、メインプレート341Bとともに下部ヘッダタンク331B内に連通流路81を形成するものである。
第1中間プレート343Bは、連通流路81の一部を形成する連通孔83と、メインプレート341Bの孔345の両端を塞ぐキャップ部347とを備えている。
連通孔83は、第1中間プレート343Bの長手方向に沿って一定間隔をあけて配置され、1列に並んで配置されている。連通孔83は、第1中間プレート343Bの幅方向に延びる貫通穴であり、メインプレート341Bに形成された隣接する一対の挿入孔79A,79Bを連通するように形成されている。連通孔83の第1中間プレート343Bにおける長手方向の幅は、挿入孔79A,79Bの幅よりも広く形成されている。
図15は、図14の下部ヘッダタンクにける連通流路が形成された部分の構成を説明する断面図である。図16は、図14の下部ヘッダタンクの構成を説明する断面図である。
メインプレート341Bの孔345に第1中間プレート343Bが挿入されると、図15に示すように、メインプレート341Bと第1中間プレート343Bとにより連通流路81が形成される。連通流路81は、メインプレート341Bの挿入孔79A,79Bと連通しており、挿入孔79A,79Bに挿通されたチューブ33との間で冷媒の流通が可能とされている。
連通流路81の間は、図16に示すように、メインプレート341Bの孔345は第1中間プレート343Bに塞がれ、各流通流路81は独立している。
次に、上記の構成からなる車両用空気調和機における冷房運転時の動作、および、エバポレータにおける冷媒の流れ、および、熱交換について説明する。
なお、車両用空気調和機にける冷房運転時の動作、および、エバポレータにおける冷媒の流れ、および、熱交換については、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
上記の構成によれば、下部ヘッダタンク331Bが、メインプレート341Bと第1中間プレート343Bとにより構成されているため、エバポレータ311の耐圧性および搭載性を向上させることができる。さらに、エバポレータ311の大型化を抑制することができる。
下部ヘッダタンク331Bの外枠を、一体形成されたメインプレート341Bから構成することにより、複数の板状部材を積層してヘッダタンクを形成する場合と比較して、下部ヘッダタンク331Bにおける構成部材の接合を減らし、その耐圧性を向上させることができる。例えば、ロウ付けなどの接合不良による耐圧性の低下などを防止することができる。
また、メインプレート341B内に、第1中間プレート343Bを挿入・ロウ付け等するため、メインプレート341B内にリブが配置された状態となり、下部ヘッダタンク331Bの耐圧性を向上させることができる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について図17から図22を参照して説明する。
本実施形態の車両用空気調和機の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、エバポレータの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図17から図22を用いてエバポレータの構成周辺のみを説明し、その他の圧縮機等の説明を省略する。
図17は、本実施形態に係る車両用空気調和機の全体構成を説明する模式図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
車両用空気調和機(空気調和機)401は、図17に示すように、冷媒を圧縮する圧縮機3と、圧縮された冷媒の熱を放熱させるガスクーラ5と、ガスクーラ5から流出した冷媒を冷却する内部熱交換器7と、冷却された冷媒の圧力を減圧させる圧力制御弁9と、減圧された冷媒を蒸発させるエバポレータ(蒸発器、熱交換器)411と、を備えている。
車両用空気調和機401は車両Cに搭載され、エバポレータ411以外の構成要素はエンジンルーム13内に搭載されている。エバポレータ411は、車室15内に搭載されている。
次に本実施形態の特徴部であるエバポレータの構成について説明する。
図18は、図17のエバポレータの構成を説明する斜視図である。
エバポレータ411は、図18に示すように、上部ヘッダタンク31Aと、下部ヘッダタンク(他方のヘッダタンク)431Bと、両ヘッダタンク31A,431B間に配置された複数のチューブ33とを備えている。
上部ヘッダタンク31Aおよび下部ヘッダタンク431Bは略直方体状に形成され、互いに平行に配置されている。
図19は、図18のエバポレータにおける下部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。
下部ヘッダタンク431Bは、図19に示すように、矩形断面を有する略筒状のメインプレート441Bと、第1中間プレート(中間プレート)443Bとを備えている。
メインプレート441Bは、長方形断面を有する孔345が形成された略筒状の部材である。
メインプレート441Bにおける上部ヘッダタンク31Aと対向する一方の面(図14の上面)には、チューブ33が挿入される複数の挿入孔79が形成されている。さらに、メインプレート441Bには、上記一方の面から他方の面(図14の下面)まで貫通する排水孔(排水部)449Aが形成されている。排水孔449Aは、長手方向に所定間隔をあけて配置された貫通穴であり、メインプレート441Bの幅方向に延びる略長方形に形成されている。排水孔449Aは、後述する第1中間プレート443Bの排水孔449Bと同一な位置に形成されるとともに同一形状に形成されている。
第1中間プレート443Bは、メインプレート441Bの孔345内に挿入されるものであり、メインプレート441Bとともに下部ヘッダタンク431B内に連通流路81を形成するものである。
第1中間プレート443Bは、連通流路81の一部を形成する連通孔83と、メインプレート441Bの孔345の両端を塞ぐキャップ部347と、長手方向に所定間隔をあけて配置された排水孔(排水部)449Bとを備えている。
排水孔449Bは、第1中間プレート443Bの幅方向に延びる貫通穴であり、略長方形に形成されている。排水孔449Bは連通孔83の間に配置されている。
図20は、図19の下部ヘッダタンクにける連通流路が形成された部分の構成を説明する断面図である。図21は、図19の下部ヘッダタンクの構成を説明する断面図である。図22は、図19の下部ヘッダタンクにける排水孔が形成された部分の構成を説明する断面図である。
メインプレート441Bの孔345に第1中間プレート443Bが挿入されると、図20に示すように、メインプレート441Bと第1中間プレート443Bとにより連通流路81が形成される。連通流路81は、メインプレート441Bの挿入孔79A,79Bと連通しており、挿入孔79A,79Bに挿通されたチューブ33との間で冷媒の流通が可能とされている。
連通流路81の間は、図21に示すように、メインプレート441Bの孔345は第1中間プレート443Bに塞がれ、各流通流路81は独立している。
排水孔449A,449Bは、図22に示すように、連通して配置され、下部ヘッダタンク431Bを上部から下部に向けて貫通する貫通孔を形成している。
次に、上記の構成からなる車両用空気調和機における冷房運転時の動作、および、エバポレータにおける冷媒の流れ、および、熱交換について説明する。
なお、車両用空気調和機にける冷房運転時の動作、および、エバポレータにおける冷媒の流れ、および、熱交換については、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
上記の構成によれば、下部ヘッダタンク431Bに排水孔449A,449Bが設けられているため、下部ヘッダタンク431Bの外周面上に凝縮水が溜まることを防止できる。
エバポレータ411内を流れる冷媒温度は外部の空気温度よりも低いため、チューブ33等の外周面には凝縮水が付着する。付着した凝縮水は重力により下方に位置する下部ヘッダタンク431Bの外周面上に溜まる。下部ヘッダタンク431Bには排水孔449A,449Bが設けられているため、凝縮水は排水孔449A,449Bから排水される。そのため、下部ヘッダタンク431Bの外周面上に凝縮水が溜まることを防止できる。
また、下部ヘッダタンク431Bに排水孔449A,449Bを形成することにより、エバポレータ411の軽量化を図ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、冷媒としてCOガスを用いた構成に適用して説明したが、このCOガスを用いる構成に限られることなく、その他の超臨界サイクルで運転される冷媒を用いた構成に適用することができるものである。
また、上記の実施の形態においては、この発明を車両用空気調和機に適用して説明したが、この発明は車両用空気調和機に限られることなく、その他各種の空気調和機などに適用できるものである。
本発明の第1の実施形態に係る車両用空気調和機の全体構成を説明する模式図である。 図1のエバポレータの構成を説明する斜視図である。 図2のエバポレータにおける上部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。 図3の第1中間プレートの構成を説明する図である。 図3の第2中間プレートの構成を説明する図である。 図3のチューブ接合プレートの構成を説明する図である。 図2のエバポレータにおける下部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。 図2のエバポレータにおける冷媒流れを説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用空気調和機の全体構成を説明する模式図である。 図9のエバポレータの構成を説明する斜視図である。 図9のエバポレータにおける下部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用空気調和機の全体構成を説明する模式図である。 図12のエバポレータの構成を説明する斜視図である。 図13のエバポレータにおける下部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。 図14の下部ヘッダタンクにける連通流路が形成された部分の構成を説明する断面図である。 図14の下部ヘッダタンクの構成を説明する断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る車両用空気調和機の全体構成を説明する模式図である。 図17のエバポレータの構成を説明する斜視図である。 図18のエバポレータにおける下部ヘッダタンクの構成を説明する分解斜視図である。 図19の下部ヘッダタンクにける連通流路が形成された部分の構成を説明する断面図である。 図19の下部ヘッダタンクの構成を説明する断面図である。 図19の下部ヘッダタンクにける排水孔が形成された部分の構成を説明する断面図である。
1,101,201,301,401 車両用空気調和機(空気調和機)
3 圧縮機
5 ガスクーラ(放熱器)
9 圧力制御弁(減圧器)
11,111,311,411 エバポレータ(蒸発器、熱交換器)
31A 上部ヘッダタンク(一方のヘッダタンク)
31B,131B,331B,431B 下部ヘッダタンク(他方のヘッダタンク)
33 チューブ
37 流出部(流出口)
41B,141B カバープレート
43B,143B,343B,443B 第1中間プレート(中間プレート)
47B,147B チューブ接合プレート(接合プレート)
49 流入領域
51 流出領域
79A 挿入孔(一方の挿入孔)
79B 挿入孔(他方の挿入孔)
81 連通流路
149A,149B,149C,449A,449B 排水孔(排水部)

Claims (5)

  1. 空気流れ方向に前後2列に配列された冷媒が流通する複数本のチューブと、該複数本のチューブと連通する一方および他方のヘッダタンクとを備え、
    前記一方のヘッダタンク内には、外部から流入した冷媒を前列の前記複数本のチューブの一部に分配する流入領域と、前列の前記複数本のチューブの一部から冷媒を集めて外部へ流出させる流出領域と、後列の前記複数本のチューブ間を連通する縦流路領域とが設けられ、前記他方のヘッダタンクは、前記流入領域から流入した冷媒を前記流出領域へ送り出す熱交換器であって、
    前記他方のヘッダタンクが、積層される接合プレートと中間プレートとカバープレートとを備え、
    前記接合プレートには、前後2列に配列された複数本の前記チューブが挿通される一方および他方の挿入孔が2列に形成され、
    該2列の一方および他方の挿入孔が、前記接合プレートの長手方向に対して交差する方向に沿って並んで配置され、
    前記中間プレートには、前記中間プレートの長手方向に対して交差する方向に延び、前記2列の一方および他方の挿入孔間を連通する連通孔が形成され、
    前記他方のヘッダタンクの前記接合プレートに形成された前記一方の挿入孔と他方の挿入孔との間の冷媒ターン部には、前記接合プレートと、前記中間プレートに形成された前記連通孔と、前記カバープレートとから前記一方および他方の挿入孔を連通させる連通流路のみが形成されることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記一方および他方のヘッダタンクの少なくとも一方には、その外周面上に凝縮水が溜まることを防止する排水部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記排水部が、前記一方および他方のヘッダタンクの少なくとも一方に設けられた排水孔または切欠き部であることを特徴とする請求項2記載の熱交換器。
  4. 前記接合プレートと前記中間プレートとを積層させたときに、
    前記接合プレート側から見て、前記一方および他方の挿入孔が前記連通孔内に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱交換器。
  5. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    圧縮された冷媒の熱を外部に放出させる放熱器と、
    放熱した高温冷媒の圧力を減圧させる減圧器と、
    減圧された低温冷媒を蒸発させる蒸発器と、を備え、
    前記蒸発器が請求項1から請求項のいずれかに記載の熱交換器を用いていることを特徴とする空気調和機。
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