JP4884358B2 - 終端器 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば通信機器や測定機器等に用いられる終端器に関する。
従来の終端器は、誘電体基板を有し、誘電体基板の主面には、信号線導体(マイクロストリップ線路による電極)が形成されている。誘電体基板の背面には、接地導体(接地電極)が形成されている。信号線導体の一端は入力ポートを構成しており、他端は終端を構成している。また、誘電体基板の主面には、信号線導体の終端側を覆うように損失性材料体(損失材料層)が設けられている。信号線導体の入力ポートに入力される高周波信号のエネルギーは、損失性材料体によって消費されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−16004号公報(第2頁、第2図)
上記従来の終端器では、損失性材料体の物理定数(例えば、抵抗値等)が製造誤差等によって設計値から変化すると、損失性材料体で消費される高周波信号のエネルギーが変化し、無反射終端に近い良好な反射特性を得ることができない。すなわち、損失性材料体の製造誤差等による物理定数のばらつきによって反射特性が変動するので、安定した反射特性を得ることができないという問題点があった。
なお、信号線導体に適切な整合回路を付加することにより、信号線導体に入力された高周波信号のエネルギーを、特定周波数の近傍において効率的に消費させることが考えられる。しかしながら、この場合も同様に損失性材料体の製造誤差等による物理定数のばらつきによって反射特性が変動するので、安定した反射特性を得ることができないという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、損失性材料体の物理定数が変化した場合であっても、安定した反射特性を得ることができる終端器を提供することにある。
この発明に係る終端器は、誘電体基板と、誘電体基板の内層および表層の少なくとも一方に形成され、分岐部で互いに電気的に接続された第1分岐導体と第1分岐導体よりも長い第2分岐導体とに分岐する信号線導体と、誘電体基板の内層および表層の少なくとも一方に形成され、第1分岐導体における分岐部の反対側である第1端部と電気的に接続されるとともに、分岐部と接触しない第1損失性材料体と、誘電体基板の内層および表層の少なくとも一方に形成され、第2分岐導体における分岐部の反対側である第2端部と電気的に接続されるとともに、分岐部と接触しない第2損失性材料体と、誘電体基板の内層および表層の少なくとも一方に形成され、第1分岐導体と第2分岐導体とを有して形成された信号線導体、第1損失性材料体および第2損失性材料体と電気的に接続されない接地導体とを備え、分岐部から第1端部までの第1導体長と、分岐部から第2端部までの第2導体長との差は、外部から信号線導体に入力される所定周波数を有する入力信号の1/2波長の整数倍以外の値に設定されているものである。
この発明の終端器によれば、分岐部から第1端部までの第1導体長と、分岐部から第2端部までの第2導体長との差は、外部から信号線導体に入力される所定周波数を有する入力信号の1/2波長の整数倍以外の値に設定されている。
そのため、第1端部で反射した入力信号と第2端部で反射した入力信号とが分岐部で打ち消し合うことにより、損失性材料体の物理定数が変化した場合であっても、安定した反射特性を得ることができる。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当する部材、部位については、同一符号を付して説明する。
なお、以下の実施の形態では、所定周波数を有する入力信号として、ミリ波やマイクロ波等の高周波信号が終端器に入力される場合を例に挙げて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る終端器10を示す構成図である。図1(a)は終端器10の平面図であり、図1(b)は図1(a)に示した終端器10のA−A’線に沿った断面図であり、図1(c)は図1(a)に示した終端器10のB−B’線に沿った断面図である。
図1(a)〜(c)において、誘電体基板20の内層には、ストリップ導体30(信号線導体)が形成されている。ストリップ導体30は、分岐部35において、互いに接触しない第1ストリップ導体31(第1分岐導体)と、第1ストリップ導体31よりも長い第2ストリップ導体32(第2分岐導体)とに分岐している。
外部から終端器10に入力される高周波信号は、図1の左側からストリップ導体30に入力される。
また、誘電体基板20の内層には、互いに接触せず、かつそれぞれ分岐部35と接触しない第1抵抗膜41(第1損失性材料体)および第2抵抗膜42(第2損失性材料体)が形成されている。
第1抵抗膜41は、第1ストリップ導体31における分岐部35の反対側である第1端部33およびその近傍と電気的に接続されている。第2抵抗膜42は、第2ストリップ導体32における分岐部35の反対側である第2端部34およびその近傍と電気的に接続されている。
ここで、第1ストリップ導体31における分岐部35から第1端部33までの長さを線路長L1(第1導体長)とする。また、第2ストリップ導体32における分岐部35から第2端部34までの長さを線路長L2(第2導体長)とする。
また、線路長L1および線路長L2は、線路長L1と線路長L2との差(L2−L1、以下「線路長差Ld」と称する)が、外部からストリップ導体30に入力される高周波信号の波長をλとしたときに、ほぼλ/4の奇数倍となるように設定されている。
また、誘電体基板20の表層の一方である裏面(図1における底面)には、接地導体50が形成されている。接地導体50は、ストリップ導体30、第1ストリップ導体31、第2ストリップ導体32、第1抵抗膜41および第2抵抗膜42の何れとも電気的に接続されない。
また、誘電体基板20、ストリップ導体30および接地導体50により、高周波伝送線路が構成されている。
以下、上記構成の終端器10の動作について説明する。
まず、外部からストリップ導体30に入力された高周波信号は、分岐部35において、第1ストリップ導体31側の第1信号と、第2ストリップ導体32側の第2信号とに分配される。
第1ストリップ導体31側に分配された第1信号は、第1抵抗膜41に到達し、第1抵抗膜41で高周波信号のエネルギーの一部が消費される。エネルギーが消費されることにより、第1端部33で反射される第1信号の振幅が低減される。また、第2ストリップ導体32側に分配された第2信号は、第2抵抗膜42に到達し、第2抵抗膜42で高周波信号のエネルギーの一部が消費される。エネルギーが消費されることにより、第2端部34で反射される第2信号の振幅が低減される。
第1抵抗膜41および第2抵抗膜42がそれぞれある特定の抵抗値(物理定数)を有している場合には、第1抵抗膜41および第2抵抗膜42の各々で高周波信号のエネルギーの一部が消費される。
これにより、第1端部33で反射された第1反射信号は、ある特定の振幅および位相を有する反射波として分岐部35に到達する。
同様に、第2端部34で反射された第2反射信号もまた、ある特定の振幅および位相を有する反射波として分岐部35に到達する。
しかしながら、第1抵抗膜41の抵抗値が製造誤差の影響によってある特定の抵抗値から変化した場合、分岐部35から第1ストリップ導体31および第1抵抗膜41を見込んだ入力インピーダンスが変化する。
そのため、分岐部35に到達する第1反射信号の振幅および位相が変動する。
また、第2抵抗膜42の抵抗値が製造誤差の影響によってある特定の抵抗値から変化した場合、分岐部35から第2ストリップ導体32および第2抵抗膜42を見込んだ入力インピーダンスが変化する。
そのため、分岐部35に到達する第2反射信号の振幅および位相が変動する。
ここで、前述のように、線路長差Ldは、高周波信号の波長をλとしたときに、ほぼλ/4の奇数倍になっている。そのため、第1抵抗膜41および第2抵抗膜42の抵抗値変化の程度が互いに等しい場合には、第1反射信号の振幅と第2反射信号の振幅とが互いにほぼ等しい値になるとともに、第1端部33で反射された第1反射信号の位相と、第2端部34で反射された第2反射信号の位相との間に、常にほぼ逆位相の関係が成立する。
したがって、分岐部35において第1反射信号および第2反射信号の大半が打ち消される。
この発明の実施の形態1に係る終端器10によれば、線路長L1と線路長L2との差である線路長差Ldは、高周波信号の波長をλとしたときに、ほぼλ/4の奇数倍になっている。
そのため、第1抵抗膜41および第2抵抗膜42の抵抗値変化の程度が互いに等しい場合には、第1反射信号の位相と第2反射信号の位相との間に、常にほぼ逆位相の関係が成立し、分岐部35において第1反射信号と第2反射信号とが互いに打ち消される。
したがって、第1抵抗膜41および第2抵抗膜42の抵抗値(物理定数)がある特定の抵抗値から変化した場合であっても、安定した反射特性を得ることができる。
なお、上記実施の形態1では、分岐部35で分配された第1信号および第2信号が、それぞれ第1抵抗膜41および第2抵抗膜42に到達して、第1抵抗膜41および第2抵抗膜42で高周波信号のエネルギーが消費されると説明した。
しかしながら、第1ストリップ導体31と第1抵抗膜41との境界部分、および第2ストリップ導体32と第2抵抗膜42との境界部分におけるインピーダンスの変化により、第1信号および第2信号の一部は、この境界部分で分岐部35側に反射する。
この境界部分で反射した第1信号および第2信号は、終端器10の反射特性を低下させるので、これらの信号による影響を低減することが望ましい。
以下、図1を参照しながら、境界部分で反射した第1信号および第2信号による影響を低減するための構成について説明する。
図1(a)〜(c)において、分岐部35から、第1ストリップ導体31と第1抵抗膜41との境界部分、すなわち第1ストリップ導体31が第1抵抗膜41と最初に接触する部分までの長さを線路長L3とする。また、分岐部35から、第2ストリップ導体32と第2抵抗膜42との境界部分、すなわち第2ストリップ導体32が第2抵抗膜42と最初に接触する部分までの長さを線路長L4とする。
線路長L3および線路長L4は、線路長L3と線路長L4との差(L4−L3)が、高周波信号の波長をλとしたときに、ほぼλ/4の奇数倍となるように設定されている。
そのため、第1ストリップ導体31と第1抵抗膜41との境界部分で反射した第1信号の位相と、第2ストリップ導体32と第2抵抗膜42との境界部分で反射した第2信号の位相との間には、常にほぼ逆位相の関係が成立する。
したがって、分岐部35において境界部分で反射した第1信号と第2信号とが互いに打ち消され、これらの信号による影響が低減される。
実施の形態2.
図2は、この発明の実施の形態2に係る終端器10Aを示す構成図である。図2(a)は終端器10Aの平面図であり、図2(b)は図2(a)に示した終端器10AのC−C’線に沿った断面図であり、図2(c)は図2(a)に示した終端器10AのD−D’線に沿った断面図である。
図2(a)〜(c)において、終端器10Aは、図1に示した第1抵抗膜41および第2抵抗膜42に代えて、抵抗膜40(損失性材料集合体)を備えている。抵抗膜40は、図1に示した第1抵抗膜41と第2抵抗膜42とを一体的に形成したものである。
抵抗膜40は、第1端部33およびその近傍、並びに第2端部34およびその近傍と電気的に接続されている。また、誘電体基板20の裏面に設けられた接地導体50は、抵抗膜40と電気的に接続されない。
その他の構成については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
以下、上記構成の終端器10Aの動作について説明する。
まず、外部からストリップ導体30に入力された高周波信号は、分岐部35において、第1ストリップ導体31側の第1信号と、第2ストリップ導体32側の第2信号とに分配される。
第1ストリップ導体31側に分配された第1信号、および第2ストリップ導体32側に分配された第2信号は、それぞれ抵抗膜40に到達し、抵抗膜40で高周波信号のエネルギーの一部が消費される。エネルギーが消費されることにより、第1端部33で反射される第1信号、および第2端部34で反射される第2信号の振幅がそれぞれ低減される。
抵抗膜40がある特定の抵抗値(物理定数)を有している場合には、抵抗膜40で高周波信号のエネルギーの一部が消費される。
これにより、第1端部33で反射された第1反射信号は、ある特定の振幅および位相を有する反射波として分岐部35に到達する。
同様に、第2端部34で反射された第2反射信号もまた、ある特定の振幅および位相を有する反射波として分岐部35に到達する。
しかしながら、抵抗膜40の抵抗値が製造誤差の影響によってある特定の抵抗値から変化した場合、分岐部35から第1ストリップ導体31および抵抗膜40を見込んだ入力インピーダンスが変化する。
そのため、分岐部35に到達する第1反射信号の振幅および位相が変動する。
また、抵抗膜40の抵抗値が製造誤差の影響によってある特定の抵抗値から変化した場合、分岐部35から第2ストリップ導体32および抵抗膜40を見込んだ入力インピーダンスが変化する。
そのため、分岐部35に到達する第2反射信号の振幅および位相が変動する。
ここで、線路長L1と線路長L2との差である線路長差Ldは、高周波信号の波長をλとしたときに、ほぼλ/4の奇数倍になっている。そのため、抵抗膜40の抵抗値変化の程度が場所によらず等しい場合には、第1反射信号の振幅と第2反射信号の振幅とが互いにほぼ等しい値になるとともに、第1端部33で反射された第1反射信号の位相と、第2端部34で反射された第2反射信号の位相との間に、常にほぼ逆位相の関係が成立する。
したがって、分岐部35において第1反射信号および第2反射信号の大半が打ち消される。
この発明の実施の形態2に係る終端器10Aによれば、線路長L1と線路長L2との差である線路長差Ldは、高周波信号の波長をλとしたときに、ほぼλ/4の奇数倍になっている。
そのため、抵抗膜40の抵抗値変化の程度が場所によらず等しい場合には、第1反射信号の位相と第2反射信号の位相との間に、常にほぼ逆位相の関係が成立し、分岐部35において第1反射信号と第2反射信号とが互いに打ち消される。
したがって、抵抗膜40の抵抗値(物理定数)がある特定の抵抗値から変化した場合であっても、安定した反射特性を得ることができる。
また、図1に示した第1抵抗膜41と第2抵抗膜42とを抵抗膜40として一体的に形成することにより、抵抗膜の占有面積を縮小することができ、終端器10Aを小型化することができる。
実施の形態3.
図3は、この発明の実施の形態3に係る終端器10Bを示す構成図である。図3(a)は終端器10Bの平面図であり、図3(b)は図3(a)に示した終端器10BのE−E’線に沿った断面図であり、図3(c)は図3(a)に示した終端器10BのF−F’線に沿った断面図である。
図3(a)〜(c)において、第2ストリップ導体32と抵抗膜40とが物理的に接触する長さは、第1ストリップ導体31と抵抗膜40とが物理的に接触する長さよりも長くされている。すなわち、第1ストリップ導体31および第2ストリップ導体32は、分岐部35で分岐した後、すぐに抵抗膜40によって覆われており、第2ストリップ導体32の大部分は、抵抗膜40によって覆われている。
その他の構成、および動作については、前述の実施の形態2と同様であり、その説明を省略する。
この発明の実施の形態3に係る終端器10Bによれば、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、第2ストリップ導体32の大部分が抵抗膜40によって覆われているので、終端器10Bをさらに小型化することができる。
実施の形態4.
上記実施の形態1〜3では言及しなかったが、第2ストリップ導体32は、第1ストリップ導体31と比較して長く形成されているので、伝搬損失が大きくなる。そのため、分岐部35において、第1端部33で反射された第1反射信号と、第2端部34で反射された第2反射信号との間に、振幅の差が生じる。
第1反射信号と第2反射信号との間に振幅の差が生じると、分岐部35において第1反射信号と第2反射信号とを完全に打ち消すことができなくなるので、この振幅の差を低減することが望ましい。
以下、図4を参照しながら、第1反射信号と第2反射信号との間に生じる振幅の差を低減するための構成について説明する。
図4は、この発明の実施の形態4に係る終端器10Cを示す構成図である。図4(a)は終端器10Cの平面図であり、図4(b)は図3(a)に示した終端器10CのG−G’線に沿った断面図であり、図4(c)は図4(a)に示した終端器10CのH−H’線に沿った断面図である。
図4(a)〜(c)において、第2ストリップ導体32の線路幅は、第1ストリップ導体31の線路幅よりも広くされている。すなわち、第2ストリップ導体32により構成される高周波伝送線路の特性インピーダンスは、第1ストリップ導体31により構成される高周波伝送線路の特性インピーダンスよりも低くされている。
その他の構成、および動作については、前述の実施の形態3と同様であり、その説明を省略する。
この構成によれば、外部からストリップ導体30に入力された高周波信号が第1信号と第2信号とに分配されるときに、第2信号の振幅が第1信号の振幅よりも大きくなる。
そのため、分岐部35において、第1反射信号と第2反射信号との振幅が揃えられて振幅の差が低減されるので、第1反射信号と第2反射信号とが互いに打ち消される。
ここで、図5を参照しながら、従来の終端器において抵抗膜の抵抗値がある特定の抵抗値から変化した場合の反射特性の変化と、図4に示した終端器10Cにおいて抵抗膜40の抵抗値がある特定の抵抗値から変化した場合の反射特性の変化とを比較する。
図5は、抵抗膜の抵抗値が変化した場合の反射特性の変化を示す説明図である。図5(a)は従来の終端器における反射振幅を示しており、図5(b)は図4に示した終端器10Cにおける反射振幅を示している。
ここで、設計周波数帯を40GHz帯とし、反射振幅は、有限要素法を用いた電磁界シミュレーションによって求められている。また、終端器は、比誘電率が7.1で基板厚が0.07mmの誘電体基板を2層積層した構成を有している。また、抵抗膜の抵抗値の設計値(ある特定の抵抗値)は、単位面積あたり130Ω(130Ω/□)に設定されており、抵抗値について±50%の誤差が与えられている。
図5(a)では、規格化周波数が1である周波数において、抵抗値の変化がない場合には、−30dB以下の良好な反射振幅が得られている。しかしながら、抵抗値の誤差が+50%、または−50%生じた場合には、反射振幅が−12dB程度まで劣化している。
一方、図5(b)では、規格化周波数が1である周波数において、抵抗値の変化がない場合には、−30dB以下の良好な反射振幅が得られている。また、抵抗値の誤差が+50%、または−50%生じた場合であっても、−22dB以下の良好な反射振幅が得られている。
このことから、図4に示した終端器10Cは、従来の終端器と比較して、抵抗膜の抵抗値が設計値から変化した場合の反射特性の変化が小さいことが分かる。
この発明の実施の形態4に係る終端器10Cによれば、上記実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
また、第2ストリップ導体32の線路幅が第1ストリップ導体31の線路幅よりも広くされているので、より安定した反射特性を得ることができる。
なお、上記実施の形態4では、第2ストリップ導体32の特性インピーダンスを第1ストリップ導体31の特性インピーダンスよりも低くするために、第2ストリップ導体32の線路幅を第1ストリップ導体31の線路幅よりも広く設定すると説明した。
しかしながら、これに限定されず、特性インピーダンスを低くすることができる構成であれば、接地導体を近付ける等、他の構成であってもよい。
この場合も、上記実施の形態4と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態3、4では、第2ストリップ導体32と抵抗膜40とが互いに接触する領域において、第2ストリップ導体32が折り曲げられた構成となっているが、これに限定されない。
第2ストリップ導体32は、それぞれ直線状、あるいは他の形状であってもよい。
この場合も、上記実施の形態3、4と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1〜4では、誘電体基板20の裏面に接地導体50が形成され、誘電体基板20の内層にストリップ導体30、第1ストリップ導体31および第2ストリップ導体32が形成された埋め込み形マイクロストリップ線路を例に挙げて説明している。
しかしながら、これに限定されず、ストリップ線路、コプレーナ線路、またはマイクロストリップ線路等、他の線路形式を用いてもよい。
この場合も、上記実施の形態1〜4と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1〜4では、ストリップ導体30、第1ストリップ導体31、第2ストリップ導体32、並びに、第1抵抗膜41および第2抵抗膜42、または抵抗膜40が全て同一の層に形成されたものを例に挙げて説明しているが、これに限定されない。
ストリップ導体30、第1ストリップ導体31、第2ストリップ導体32、第1抵抗膜41、第2抵抗膜42、および抵抗膜40は、それぞれ異なる層に形成されてもよい。また、それぞれ異なる層に形成された導体または抵抗膜を電気的に接続するために、層間にビアホール等の柱状導体が形成されてもよい。
この場合も、上記実施の形態1〜4と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1〜4では、損失性材料体として、第1抵抗膜41および第2抵抗膜42、または抵抗膜40を例に挙げて説明しているが、これに限定されない。
損失性材料体は、エネルギー損失を得ることができる材料であればよく、電波吸収体等、他の損失材料を用いて形成されてもよい。
この場合も、上記実施の形態1〜4と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1〜4では、分岐部35から第1端部33までの線路長L1と、分岐部35から第2端部34までの線路長L2との線路長差Ldが、高周波信号の波長をλとしたときに、ほぼλ/4の奇数倍になっていると説明した。
しかしながら、これに限定されず、線路長差Ldは、第1反射信号の位相と第2反射信号の位相との間に位相差を生じる値であればよい。第1反射信号と第2反射信号との間に位相差を生じる値とは、高周波信号の波長をλとすると、λ/2の整数倍以外の値である。
この場合には、線路長差Ldをほぼλ/4の奇数倍としたものには劣るものの、第1反射信号と第2反射信号との位相差による信号の打ち消し効果により、第1抵抗膜41および第2抵抗膜42の少なくとも一方、または抵抗膜40の抵抗値がある特定の抵抗値から変化した場合であっても、安定した反射特性を得ることができる。
また、上記実施の形態1〜4では、終端器10〜10Cに入力される所定周波数を有する入力信号として、ミリ波やマイクロ波等の高周波信号を例に挙げて説明したが、これに限定されない。
終端器10〜10Cに入力される入力信号は、高周波以外の周波数帯域の信号であってもよい。
この場合も、上記実施の形態1〜4と同様の効果を奏することができる。
この発明の実施の形態1に係る終端器を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る終端器を示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係る終端器を示す構成図である。 この発明の実施の形態4に係る終端器を示す構成図である。 抵抗膜の抵抗値が変化した場合の反射特性の変化を示す説明図である。
符号の説明
10、10A〜10C 終端器、20 誘電体基板、30 ストリップ導体(信号線導体)、31 第1ストリップ導体(第2分岐導体)、32 第2ストリップ導体(第1分岐導体)、33 第1端部、34 第2端部、35 分岐部、40 抵抗膜(損失性材料集合体)、41 第1抵抗膜(第1損失性材料体)、42 第2抵抗膜(第2損失性材料体)、50 接地導体。

Claims (6)

  1. 誘電体基板と、
    前記誘電体基板の内層および表層の少なくとも一方に形成され、分岐部で互いに電気的に接続された第1分岐導体と前記第1分岐導体よりも長い第2分岐導体とに分岐する信号線導体と、
    前記誘電体基板の内層および表層の少なくとも一方に形成され、前記第1分岐導体における前記分岐部の反対側である第1端部と電気的に接続されるとともに、前記分岐部と接触しない第1損失性材料体と、
    前記誘電体基板の内層および表層の少なくとも一方に形成され、前記第2分岐導体における前記分岐部の反対側である第2端部と電気的に接続されるとともに、前記分岐部と接触しない第2損失性材料体と、
    前記誘電体基板の内層および表層の少なくとも一方に形成され、前記第1分岐導体と前記第2分岐導体とを有して形成された信号線導体、前記第1損失性材料体および前記第2損失性材料体と電気的に接続されない接地導体と、を備え、
    前記分岐部から前記第1端部までの第1導体長と、前記分岐部から前記第2端部までの第2導体長との差は、外部から前記信号線導体に入力される所定周波数を有する入力信号の1/2波長の整数倍以外の値に設定されていることを特徴とする終端器。
  2. 前記第1導体長と前記第2導体長との差は、前記入力信号のほぼ1/4波長の奇数倍の値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の終端器。
  3. 前記第1損失性材料体と前記第2損失性材料体とは、損失性材料集合体として一体的に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の終端器。
  4. 前記第2分岐導体と前記損失性材料集合体とが物理的に接触する長さは、前記第1分岐導体と前記損失性材料集合体とが物理的に接触する長さよりも長いことを特徴とする請求項3に記載の終端器。
  5. 前記第2分岐導体の特性インピーダンスは、前記第1分岐導体の特性インピーダンスよりも低い値に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の終端器。
  6. 前記分岐部から、前記第1分岐導体が前記第1損失性材料体と最初に接触する部分までの長さと、前記分岐部から、前記第2分岐導体が前記第2損失性材料体と最初に接触する部分までの長さとの差は、前記入力信号のほぼ1/4波長の奇数倍の値に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の終端器。
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