JP4883946B2 - 紙幣払出し装置 - Google Patents

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本願発明は、紙幣払い出し装置に関し、特に、自動券売機、自動両替機、遊技場での遊戯媒体貸出機等の紙幣処理装置本体の内部に組み込まれる紙幣払出し装置に関する。
紙幣の払い出しを自動的に行う紙幣払出し装置として、紙幣を外部へ払出す払出し機構部と、蓄積した紙幣を1枚ずつ紙幣払出し機構部に搬送する紙幣搬送収容部とを含み、これら2つの機構部及び収容部をユニット化して着脱自在とした紙幣払出し装置は周知である。
上記の紙幣払出し装置は、自動券売機、自動両替機、遊技場での遊技媒体貸出機等の様々な紙幣処理装置本体の内部に組み込まれ、その用途は広汎にわたっている。これらのものは、通常、紙幣を蓄積して収容する紙幣収容部を備え、紙幣収容部から紙幣を送出して紙幣払出し部から紙幣を払出すというものである。
特開2002-104704号公報及び特開2002-099941号公報に記載された紙幣処理装置は、最上部に位置する入出金用ユニットと、最下部に位置するベースユニットと、入出金用ユニットとベースユニットとの間に位置する3段の中間部ユニットとを備え、ベースユニット及び各中間部ユニットの各々に紙幣収納部が設けられている。さらに必要に応じ、いずれか1つもしくは複数の中間部ユニットの上方に紙幣収納スペース増量のための補助ユニットが配置されている。入出金用ユニット、ベースユニット及び3段の中間部ユニットは、相互に分離可能で、かつ、それぞれケーシングに対して着脱可能となっている。そして、入出金用ユニット、ベースユニット及び3段の中間部ユニットの各々の一側部に設けられた被支持部が、ケーシングの一側部に設けられたスライドガイドに、前後方向に摺動可能に結合されることにより、ケーシングに対して入出金用ユニット、ベースユニット及び3段の中間部ユニットの各々が個別に前方へ引出し可能な状態で片持ち状態に支持されている。上記の紙幣処理装置においては、ベースユニットに配置されたモータによって駆動される搬送機構を使用して、紙幣導入路の下流端から入出金用ユニットの下端までにわたる範囲で紙幣の搬送を行っており、搬送機構は、上部の一対の搬送ローラと、下部の一対の搬送ローラと、これらの間に配置されたガイド板等で構成されている。上記の紙幣払出し装置は、複数種類の紙幣の払い出しに対応することが可能である。しかしながら、補助ユニット5の具体的構成及びその動作方法を記載していないため、どのように紙幣収納スペースの増量が行われるかは明確ではなく、紙幣処理装置のケーシングのサイズが固定されているため、払いだす必要のある紙幣の種類の数に応じて増減変更可能である入出金用ユニットとベースユニットとの間に位置する中間部ユニットの段数の範囲が限定され、目的に応じて柔軟に仕様変更することが困難である。
さらに、上記の紙幣処理装置は、紙幣処理装置の背面を構成すると共に回転可能に軸結合された一体的なカバーを一体的な構成の搬送機構を収容した状態のまま一体的に開放することは不可能であり、従って、一体的な紙幣通路を前後から拡開することは不可能であるため、紙幣通路において紙詰まりを起こした紙幣を取り除くことが困難である。さらに、また、入出金用ユニットとベースユニットとの間に位置する中間部ユニットの段数を限られた範囲で増減変更可能な構成とした場合であっても、各々の中間部ユニットをケーシングから一体として着脱できるに留まり、各々の中間部ユニット内の紙幣収納部を独立に取出し可能であるわけではない。従って、故障時あるは紙幣がなくなった際に中間部ユニットを1つでも取り外すと、それと一体となっている紙幣搬送用の手段も取り外すこととなるため、紙幣処理装置全体を停止させなければならなくなる。また、ギアを介してベースユニットに設けられた駆動手段からの駆動力を各中間部ユニットと一体になった搬送手段に伝達しているため、その取り外した中間部ユニットを再度取り付ける際に、そのギアに形成されているスリットとの係合が困難になるという問題も包含している。
特開2004-038493号公報も、各々が1つのホッパーカセットを収容する複数のカセット挿入部を備え、複数種類の紙幣の払い出しに対応することを可能とした紙幣払出し機を開示している。上記の紙幣払出し機は、本体ケースを備え、その本体ケースの下端部に払出部を一体に配設し、払出部の上に各々が1つのホッパーカセットを挿脱自在に挿入することが可能である3段のカセット挿入部を上下方向にそれぞれ所定のピッチで1列で配設している。また、カセット挿入部の各々の背面側には紙幣送出用の繰出部を配設している。各繰出部のさらに背面側には、連結搬送路が縦方向に配設されている。この連結搬送路は、モータによって駆動されるプーリとベルトからなる搬送手段と、単にプーリとベルトからなる駆動力を与えられない搬送手段とを対にして一単位としたものであり、紙幣は、駆動力を与えられる搬送手段と駆動力を与えられない搬送手段の間を通過して搬送される。紙幣は、モータによって駆動される搬送手段から受ける外力によって搬送方向の上流から下流に向かって移動するが、駆動力を与えられない搬送手段と搬送されている紙幣との間に生じる摩擦力によって、紙幣は、駆動力を与えられない搬送手段を動かしながら搬送されていく。3段のカセット挿入部の各々には、それぞれ、その背面側に背面開閉蓋が開閉自在に取り付けられており、その背面開閉蓋を開けて、下端部で回転可能に軸結合されている駆動力を与えられない搬送手段の上端部を外方へ引き出すことが可能であるように構成されている。これは、詰まった紙幣を取り除くためである。
しかしながら、払出部と3段のカセット挿入部は、サイズが固定されている本体ケースに収容されており、払いだす必要のある紙幣の種類の数に応じて、ホッパーカセットを収容するカセット挿入部の数を増減変更することが可能となるように意図されていないため、目的に応じての仕様変更が不可能である。さらに、上記の紙幣払出し機は、3段のカセット挿入部の各々に設けられている背面開閉蓋を一体的な方法ではなく各背面開閉蓋毎に開放し、下端部で回転可能に軸結合されている駆動力を与えられない搬送手段の上端部を外方へ引き出すことにより詰まった紙幣を取り除く構成をとっている。従って、背面開閉蓋の各々を一体的な方法ではなく個別に開放せざるを得ないことに起因して、詰まった紙幣を完全に取り除くために、複数個所を個別に拡開することとなるという不便を回避することも不可能である。また、ホッパーカセット自体が送出駆動手段を備えていないため、ホッパーカセットとホッパーカセット挿入部の背面との間にある送出手段が故障すると、連結搬送路も駆動しなくなる。さらに、上記のように紙幣送出手段が故障した場合には、容易に交換することも不可能である。
特開2002-104704号公報 特開2002-099941号公報 特開2004-038493号公報
上記のように、特開2002-104704号公報及び特開2002-099941号公報に記載された紙幣処理装置は、補助ユニット5を備えているものの、その具体的構成及び動作方法が明確でなく、従って、どのように紙幣収納スペースの増量が行われるかは明確ではなく、さらに、紙幣処理装置のケーシングのサイズが固定されているため、払いだす必要のある紙幣の種類の数に応じて増減変更可能である入出金用ユニットとベースユニットとの間に位置する中間部ユニットの段数の範囲が限定され、目的に応じて柔軟に仕様変更することが困難である。また、上記の紙幣処理装置は、紙幣処理装置の背面を構成すると共に回転可能に軸結合された一体的なカバーを一体的な構成の搬送機構を収容した状態のまま一体的に開放することは不可能であり、従って、一体的な紙幣通路を前後から拡開することは不可能であるため、紙幣通路において紙詰まりを起こした紙幣を取り除くことが困難である。さらに、また、入出金用ユニットとベースユニットとの間に位置する中間部ユニットの段数を限られた範囲で増減変更可能な構成とした場合であっても、各々の中間部ユニットをケーシングから一体として着脱できるに留まり、各々の中間部ユニット内の紙幣収納部を独立に取出し可能であるわけではない。従って、故障時あるは紙幣がなくなった際に中間部ユニットを1つでも取り外すと、それと一体となっている紙幣搬送用の手段も取り外すこととなるため、紙幣処理装置全体を停止させなければならなくなる。また、ギアを介してベースユニットに設けられた駆動手段からの駆動力を各中間部ユニットと一体になった搬送手段に伝達しているため、その取り外した中間部ユニットを再度取り付ける際に、そのギアに形成されているスリットとの係合が困難になるという問題も包含している。
特開2004-038493号公報の紙幣払出し機は、払出部と3段のカセット挿入部が共にサイズ固定の本体ケースに収容されており、払いだす必要のある紙幣の種類の数に応じて、ホッパーカセットを収容するカセット挿入部の数を増減変更することが可能となるように意図されていないため、目的に応じての仕様変更が不可能である。さらに、上記の紙幣払出し機は、背面開閉蓋の各々を一体的な方法ではなく個別に開放せざるを得ないことに起因して、詰まった紙幣を完全に取り除くために、複数個所を個別に拡開することとなるという不便を回避することも不可能である。また、ホッパーカセット自体が送出駆動手段を備えていないため、ホッパーカセットとホッパーカセット挿入部の背面との間にある送出手段が故障すると、連結搬送路も駆動しなくなる。さらに、上記のように紙幣送出手段が故障した場合には、容易に交換することも不可能である。
上記の問題に鑑みて、本発明は、紙幣収容ユニットからの紙幣送出のための機構と、送出された紙幣を紙幣払出し部に搬送するための機構と、搬送された紙幣を払出すための機構とを、それぞれ、独立したユニットとして構成し、その各々のユニットを着脱自在な構成とすることにより、メンテナンス性を向上させ、特に、紙幣払出し装置全体の動作中においても、紙幣収容ユニットの交換及びメンテナンスが可能である紙幣払出し装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、払いだす必要のある紙幣の種類の数に応じて、紙幣払出し手段と搬送駆動ユニットとの間に位置する搬送ユニットの数を増減変更することにより、紙幣収容ユニットの数を増減変更することが可能であり、従って、目的に応じて容易に仕様変更が可能である紙幣払出し装置を提供することを目的とする。
さらに、また、紙幣収容ユニットからの紙幣送出のための機構と紙幣搬送のための機構と紙幣払い出しのための機構とをそれぞれ独立に動作させることにより、紙幣払出し装置の動作中においても、紙幣収容ユニットの交換やメンテナンスが可能である紙幣払出し装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、紙幣払出し装置の背面を構成すると共に回転可能に軸結合された一体的なカバーを一体的な構成の搬送手段を収容した状態のまま一体的に開放可能とし、一体的な紙幣通路を前後から拡開可能とすることにより、紙幣通路において紙詰まりを起こした紙幣を容易に取り除くことが可能である紙幣払出し装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成すべく、本発明の紙幣払出し装置は、蓄積された紙幣を1枚ずつ払出す払出し口が形成された紙幣払出し部と、該紙幣を1枚ずつ該紙幣払出し部に搬送する第1の紙幣搬送手段とを含む紙幣払出しユニットと、払出す紙幣を蓄積する紙幣収容部と、紙幣収容部から1枚ずつ蓄積された紙幣を送り出す紙幣送出手段と、紙幣送出手段を駆動する送出駆動手段とを含む紙幣収容ユニットと、紙幣収容ユニットが着脱可能に取り付けられ且つ前記紙幣払出しユニットと連結自在な搬送駆動ユニットであって、紙幣収容ユニットの紙幣送出手段と接合し、紙幣収容部から送り出された紙幣を紙幣払出しユニットに搬送する第2の搬送手段と、第2の搬送手段を駆動する搬送駆動手段とを含む搬送駆動ユニットとを備えることを特徴とする。
さらに、本発明の紙幣払出し装置は、他の紙幣収容部ユニットと他の紙幣収容部ユニットが着脱可能に取り付けられた搬送ユニットとをさらに含み、搬送ユニットは、搬送駆動手段を含んでおらず、他の紙幣収容部ユニットから取出された紙幣を紙幣払出しユニットに搬送する第3の搬送手段とを含み、搬送ユニットを紙幣払出しユニットと搬送駆動ユニットとの間に間挿して連結することで、紙幣収容ユニットの数を必要に応じて追加または削減可能としたことを特徴とする。
さらにまた、本発明の紙幣払出し装置は、第2の搬送手段の紙幣通路を拡開する第1の通路カバーを備え、搬送ユニットは、第3の搬送手段の紙幣通路を拡開する第2の通路カバーを備え、搬送駆動ユニットと搬送ユニットとが連結された状態で、第1の通路カバーと第2の通路カバーが一体的に連結され、もって、第1の通路カバーと第2の通路カバーが一体的に拡開できるようにしたことを特徴とする。
上記の特徴により、本発明の紙幣払出し装置は、紙幣収容ユニットからの紙幣送出のための機構と、送出された紙幣を紙幣払出し部に搬送するための機構と、搬送された紙幣を払出すための機構とを、それぞれ、独立したユニットとして備え、その各々のユニットを着脱自在な構成としたので、メンテナンス性に優れ、特に、紙幣払出し装置全体の動作中においても、紙幣収容ユニットの交換及びメンテナンスを可能とする。さらに、本発明の紙幣払出し装置は、払いだす必要のある紙幣の種類の数に応じて、紙幣払出し手段と搬送駆動ユニットとの間に位置する搬送ユニットの数を増減変更することにより、紙幣収容ユニットの数を増減変更することを可能とし、従って、目的に応じて容易な仕様変更を可能とする。さらに、また、紙幣収容ユニットからの紙幣送出のための機構と紙幣搬送のための機構と紙幣払い出しのための機構とをそれぞれ独立に動作させることにより、紙幣払出し装置の動作中においても、紙幣収容ユニットの交換やメンテナンスを可能とする。また、本発明の紙幣払出し装置は、紙幣払出し装置の背面を構成すると共に回転可能に軸結合された一体的なカバーを一体的な構成の搬送手段を収容した状態のまま一体的に開放可能とし、一体的な紙幣通路を前後から拡開可能とすることにより、紙幣通路において紙詰まりを起こした紙幣を容易に取り除くことを可能とする。
第1図は、本願発明に従った紙幣払出し装置を側面から見た機能ブロック図を示している。紙幣払出し装置100は、前面に払出し口が形成されている紙幣払出しユニット101と、搬送駆動手段105を備えている搬送駆動ユニット102と、搬送駆動ユニット102に収容されている紙幣収容ユニット104とからなる。紙幣の種類の数に応じて、紙幣払出し装置100は、搬送駆動手段105を備えていない1又は複数の搬送ユニット103をさらに備えることが可能である。例えば、払出す紙幣の種類が2種類の場合には、搬送ユニット103が1つ必要であり、紙幣の種類が3種類の場合には、搬送ユニット103が2つ必要である。搬送駆動ユニット102と搬送ユニット103の各々には、1つの紙幣収容ユニット104が着脱可能に取り付けられる。これらの各ユニットは、上から、紙幣払出しユニット101、増設されている場合には1つ又は複数の搬送ユニット103、そして搬送駆動ユニット102の順番で配置される。
紙幣収容ユニット104は、紙幣収容部201と、送出用駆動手段202によって駆動されて紙幣収容部201に蓄積された紙幣の束から紙幣を1枚ずつ送出する紙幣送出手段203とからなる。紙幣送出手段203は、送出用駆動手段202の動力を直接ベルト等によって伝達され回転する第1のプーリ204と、第1のプーリ204の回転を紙幣送出用のローラ205及びローラ206とローラ207aとに伝達するプーリベルト209と、ローラ207aと、ローラ207aと対を構成しそのローラ207aに対向して配置されるローラ207bとからなる。紙幣収容部201は、紙幣収容ユニット104の上部に且つ紙幣収容ユニット104に上方にはみ出さないように紙幣収容ユニット104に収容され、紙幣収容部201の底面は、紙幣収容ユニットの底面と平行となっている。紙幣収容部201の背面の最下部には、紙幣を送出するための紙幣送出用スロット208が紙幣収容部201の底面と平行に形成されている。
送出用駆動手段202及び紙幣送出手段203は、紙幣収容部201と紙幣収容ユニット104の底面との間に生じた空間に配置される。ここで、プーリベルト209は、送出用駆動手段202の動力を第1のプーリ204を介して紙幣送出用のローラ205及びローラ206とローラ207aとに伝達する。紙幣送出用のローラ205及びローラ206の一部分は、紙幣収容部201の底面に形成された開口部から突出し、送出用駆動手段202を駆動させると、第1のプーリ204の回転に伴ってプーリベルト209が回転し、紙幣送出用のローラ205及びローラ206とローラ207も回転する。
第2図及び第3図は、紙幣収容ユニット104を斜め上方から見た斜視図である。紙幣は、紙幣収容ユニット104の側面に平行な方向を長手方向、紙幣収容ユニット104の前面及び背面に平行な方向を横幅方向として、紙幣収容部201の底面に平行に積層されるような方法で収容される。紙幣収容部201は、その側面に平行に、紙幣の幅に合わせて紙幣収容部201の前面及び背面に平行な方向にスライド可能な一対の仕切り板301a及び301bを備えている。この一対の仕切り板301a及び301bにより、紙幣の幅によらず紙幣が横方向にずれないように固定することが可能である。従って、紙幣収容ユニット104は、紙幣の種類によらず使用することが可能であり、汎用性を持たせてある。金属製のプレート部材210がその自重によって積層された紙幣の束を下方に向かって押圧しているので、紙幣の束の最下部にある紙幣は、常に、紙幣収容部201の底面に形成された開口部から突出している紙幣送出用の2つのローラ205及び206に接触することを確保される。紙幣収容ユニット104は、紙幣収容ユニット104の上面及び底面に平行な方向にその側面上で延在しているレール状の突起302を備えている。紙幣収容ユニット104が取り付けられる搬送ユニット103又は搬送駆動ユニット102は、それらの上面及び底面に平行な方向にそれらの側面の裏面上で延在し、紙幣収容ユニット104のレール状の突起302と係合する凹状の突起303を備える。レール上の突起302と凹状の突起303とが係合することにより、紙幣収容ユニット104は、搬送ユニット103及び搬送駆動ユニット102内でその長手方向に平行にスライドすることが可能であり、紙幣収容ユニット104の搬送ユニット103及び搬送駆動ユニット102への着脱は、紙幣収容ユニット104があたかも箪笥の中の引き出しのようにスライドすることにより行われる。
再び、第1図に戻ると、紙幣収容ユニット104は、電力供給用及び信号送受信用の端子210を備えている。搬送ユニット103及び搬送駆動ユニット102も、端子210に対応する端子211を備えており、紙幣収容ユニット104が搬送ユニット103又は搬送駆動ユニット102に取り付けられると、端子210と端子211とが電気的に接続され、紙幣収容ユニット104内の搬送駆動手段202は、その接続された端子210及び211を介して電力を供給される。紙幣収容ユニット104内の紙幣収容部201は、一対の発行素子212aと受光素子212bとからなる紙幣残量センサ212を備えている。この紙幣残量センサ212は、透過型のセンサであり、紙幣の残量が十分にあるときは、発光素子212aが発する光信号は、積層された紙幣によって遮光されて受光素子212bにはとどかないが、紙幣の残量が少なくなったときは、発光素子212aが発する光信号は、受光素子212bにとどくようになる。従って、紙幣残量センサ212は、紙幣の残量が少なくなったときに、端子210及び211を介して図示しない制御部に信号を送ることによりその事実を通知する。
送出用駆動手段202が電力の供給を受けて駆動すると、第1のプーリ204が反時計方向に回転する。その回転は、プーリベルト209を介して紙幣送出用の2つのローラ205及び206とローラ207aとに伝達され、ローラ207aは、反時計方向に回転する。ローラ207bは、時計方向にのみ回転可能な一方向性のローラである。上記のように、2つの紙幣送出用のローラ205及び206の上部は、紙幣収容ユニット204の底面に形成された開口部から突出しており、ベルト209を介して搬送駆動手段202の駆動力を伝えられ、反時計方向に回転し、2つの紙幣送出用のローラ205及び206の回転により、紙幣収容部201に蓄積された紙幣の束の最下部にある紙幣が紙幣送出用スロット208に向かって移動する。ここで、紙幣収容部201に蓄積されている紙幣が新札であり、互いに密着していることから、複数の紙幣が紙幣送出用スロットに向かって移動した場合、その紙幣の先端が一対のローラ207aと207bの間に達すると、ローラ207aは、送出用駆動手段202の駆動力を伝達されて反時計方向に回転しているため、重なっている紙幣のうちの最も下にある紙幣がローラ207aとの間に働く摩擦力によりベルト209の運動方向と同じ方向の力を受けて搬送される。このとき、重なっている紙幣のうちの最も下にある紙幣以外の紙幣は、ローラ207bが反時計回りの方向に回転しないため、ローラ207bとの間に働く摩擦力によって紙幣収容部201内に取り残される。従って、紙幣が1枚ずつ取り出されることを確保することが可能であり、新紙幣であっても2枚以上重なって取り出されることはない。その後、送出された紙幣は、紙幣送出手段203の一部をなすローラ207a及び207bの後方に配置され対向して配置される一対のローラ220及び221の間へ案内される。
搬送駆動ユニット102には、1つの紙幣収容ユニット104が着脱可能に取り付けられる。搬送駆動ユニット102は、第2の搬送手段213を備えており、第2の搬送手段213は、紙幣収容ユニット104の背面と搬送駆動ユニット102の背面の間に生じる空間内に配置される。第2の搬送手段213は、紙幣送出手段203の一部をなすローラ207a及び207bの後方に配置され対向して配置される一対のローラ220及び221と、搬送駆動手段105と、プーリベルト214と、搬送用ローラ215とからなる。
搬送駆動手段105は、モータであり、搬送駆動手段105の動力は、プーリベルト214を介して搬送用ローラ215に伝達され、搬送用ローラ215を回転させる。また、ローラ221及びローラ220は、搬送用ローラ215の従動ローラであって、搬送用ローラ215の回転を受けて従動して回転するものである。紙幣送出手段203の一部をなすローラ207a及び207bの後方に配置され対向して配置される一対のローラ220及び221は、後述の増設シュートにそって配置され、送出紙幣を紙幣送出手段203から搬送用ローラ215へ搬送すると共に紙幣を払出しユニット101へと案内するものである。紙幣収容ユニット104が搬送駆動ユニット102に取り付けられると、紙幣収容ユニット104の紙幣送出手段203は、第2の搬送手段213に接続される。また、搬送駆動ユニット102は、送出紙幣検出センサ216を備えており、送出紙幣検出センサ216は、図示しない増設シュートが定義する送出紙幣の紙幣搬送通路に沿って配置される。送出紙幣検出センサ216は、透過型のセンサであり、送出紙幣の通路を隔てて対向して配置された一対の発光素子216aと受光素子216bとからなる。従って、送出紙幣の先端が送出紙幣検出センサ216の配置された位置に達した場合には、発光素子216aが発する光が送出紙幣によって遮光され、送出紙幣検出センサ216は、紙幣が送出されたことを検知する。送出紙幣検出センサ216の検知信号は、紙幣払出しユニット101に備えられた図示しない制御部に送られ、制御部は、搬送駆動手段105を駆動して送出紙幣を紙幣払出しユニット101に向かって搬送する。具体的には、紙幣送出センサ216が紙幣の送出を検知すると、紙幣収容ユニット104から送出された紙幣は、搬送駆動手段105の駆動によりローラ220及び221によって紙幣増設シュートが構成する紙幣案内通路内を搬送され、さらに、搬送用ローラ215と従動ローラ220とによって紙幣払出しユニット101に向かって搬送される。
払出す紙幣の種類が1種類のみである場合には、本発明の紙幣払出し装置100は、1つの紙幣収容ユニット104が取り付けられている搬送駆動ユニット102と払出しユニット101とによって構成される。本発明の紙幣払出し装置100は、払出す紙幣の種類の数に応じて、搬送駆動ユニット102と紙幣払出しユニット101との間に配置される搬送ユニット103の数を増減変更することが可能である。従って、搬送駆動ユニット102は、紙幣払出しユニット101に直接接続されてもよく、また、1つ又は複数の搬送ユニット103をその間に介在させて接続されてもよい。
各搬送ユニット103には、1つの紙幣収容ユニット104が着脱可能に取り付けられる。搬送ユニット103は、第3の搬送手段217を備えており、第3の搬送手段217は、紙幣収容ユニット104の背面と搬送ユニット103の背面の間に生じる空間内に搬送ユニット103の背面に接して配置される。第3の搬送手段217は、紙幣送出手段203の一部をなすローラ207a及び207bの後方に配置され対向して配置される一対のローラ220及び221と、プーリベルト218と、搬送用ローラ219とからなる。ローラ220及び221は、搬送用ローラ219の従動ローラであって、搬送用ローラ219の回転を受けて従動して回転する。従動ローラ220及び221は、第3の搬送手段217の一部を構成するものであり、紙幣搬送手段203から送出された紙幣を搬送用ローラ219に案内するものである。
紙幣収容ユニット104が搬送ユニット103に取り付けられると、紙幣収容ユニット104の紙幣送出手段203は、第3の搬送手段217に接続される。また、搬送ユニット103は、搬送駆動ユニット102と同様に、送出紙幣検出センサ216を備えており、送出紙幣検出センサ216は、増設シュートが定義する送出紙幣の通路に沿って配置される。送出紙幣検出センサ216は、透過型のセンサであり、送出紙幣の通路を隔てて対向して配置された一対の発光素子216aと受光素子216bとからなる。具体的には、紙幣送出センサ216が紙幣の送出を検知すると、紙幣収容ユニット104から送出された紙幣は、プーリベルト218により回転する搬送用ローラ219と搬送用ローラ219の回転に従動して回転する従動ローラ220及び221によって紙幣増設シュートが構成する紙幣案内通路内を搬送され、さらに、搬送用ローラ215と従動ローラ220とによって紙幣払出しユニット101へと搬送される。
ここで、搬送ユニット103を搬送駆動ユニット102と紙幣払出しユニット101との間に増設する場合、搬送駆動ユニット102の第2の搬送手段213と搬送ユニット103の第3の搬送手段217とが連続して動作可能であるように接続することにより増設する。
図4は、連結した搬送駆動ユニット102及び搬送ユニット103の一部を示すものであり、図4(a)は、搬送駆動ユニット102と搬送ユニット103の背面を構成する増設カバーを示す。搬送駆動ユニット102は増設カバー501を備え、各搬送ユニットは増設カバー502を備えている。図4(b)は、増設カバー501及び502に搬送駆動ユニット102及び搬送ユニット103の一部をそれぞれ収容した状態を示し、各増設カバーは、第2の搬送手段及び第3の搬送手段の駆動ローラ、即ち、搬送駆動手段105から動力を受けて紙幣を搬送する搬送ローラ215及び搬送ローラ219を収容すると共に、搬送ローラ215及び搬送ローラ219をプーリベルト214、プーリベルト218によって連結している。図4(c)は、増設シュートを示し、増設シュートは搬送駆動ユニット及び搬送ユニットの紙幣搬送手段の紙幣を案内する紙幣案内通路を形成するものである。搬送駆動ユニット102及び搬送ユニット103の紙幣を案内する紙幣案内通路を形成する増設シュートの一方の壁が取り付けられている。なお、搬送駆動ユニット102及び、搬送ユニット103を構成するローラ220及び221、及び増設シュートの他方の壁は、紙幣払出し装置100の本体側へ取り付けられている。
図4(b)の上段の図は、1つの搬送ユニットを追加した場合の連結を示す図である。また、図4(b)の下段の図は、他の搬送ユニット103をさらに連結した状態を示す図である。連結は、搬送用ローラ215と搬送用ローラ219とをプーリベルト218で連絡させ、また、搬送用ローラ219と他の搬送用ローラ219とをプーリベルト218で連絡させ、それぞれ同じ速度で回転するようにさせることにより行う。
図4(b)の搬送駆動手段105がある側に対向する側には、搬送用ローラ215及び搬送用ローラ219に対応する図示しないローラ220とローラ221とがあり、ローラ220及びローラ221は、搬送用ローらの回転に従動して回転する。図4(b)において、搬送駆動手段105と搬送用ローラ215との間をプーリベルト214によって駆動ローラ側(図示されている側)で接続し、下側に位置する搬送用ローラ219と上側に位置する搬送用ローラ219との間を同様に、プーリベルトによって駆動ローラ側で接続する。このように接続することにより、搬送用ローラ215と下側に位置する搬送用ローラ219と上側に位置する搬送用ローラ219とが、共に、同じ速度で回転する。紙幣は、紙幣搬送路に沿って配置される搬送用ローラ215と下側に位置する搬送用ローラ219と上側に位置する搬送用ローラ219の回転によって、搬送駆動ユニット102又は搬送ユニット103内にある紙幣収容ユニット104から紙幣払出しユニット101に向かって搬送される。全ての搬送用ローラが同じ速度で回転するため、搬送紙幣に働く外力は、並進力のみとなり、各々の搬送用ローラが異なる速度で回転した場合に搬送紙幣に加わるであろう偶力が加わることもない。従って、搬送紙幣は、回転することなく、定められたコースを直線的に進み、紙幣詰まりや紙幣の破壊といったことを生じるのを防止する。
駆動用ローラを収容した一体的構成の増設カバーは、図4(a)の最下部に示されている軸穴504により、搬送駆動ユニット102の下部に回転可能に軸結合される。一体となって紙幣搬送路を構成する増設シュート401乃至403の前面側(図4(c)において右側)は、それぞれ搬送駆動ユニット102と搬送ユニット103と紙幣払出しユニット101とに取り付けられ、増設シュート401乃至403の背面側(図4(c)において左側)と増設シュート401乃至403の前面側(図4(c)において右側)とは、分離可能である。取り付けられた増設カバーは、搬送駆動ユニット102と搬送ユニット103と紙幣払出しユニット101の背面を形成する。回転可能に軸結合された一体的な増設カバーは、増設シュート401乃至403の背面側(図4(c)において左側)が取り付けられている一体的な構成の搬送手段を収容した状態のまま、一体的に開放可能である。図4(c)に示される紙幣搬送路は、背面側部分(401、402、403)が増設カバーの回転軸504周りの回転に伴って増設カバーと共に回転し、前面側部分(A、B、C)から分離する。
第5図は、増設シュート401乃至403の背面側(図4(c)において左側)が取り付けられている状態のまま、回転可能に軸結合された一体的な増設カバーを一体的に開放した様子を図示している。上記のように、増設シュート401乃至403は、組み立てられた場合に一体となって紙幣搬送路を構成するものであり、また、増設シュート401乃至403の背面側(図4(c)において左側)と増設シュート401乃至403の前面側(図4(c)において右側)とは分離可能であるため、増設シュート401乃至403の背面側(図4(c)において左側)が取り付けられた状態のままの増設カバーを一体的に開放した場合には、一体的な紙幣通路を前後から拡開したこととなる。従って、紙幣通路において紙詰まりを起こした紙幣を容易に取り除くことが可能である。
ここで注意すべきことは、一体的に拡開可能であることである。例えば、搬送駆動ユニット102と搬送ユニット103と紙幣払出しユニット101の各背面毎に、一体的な方法ではなく紙幣通路を拡開することとすると、以下のように2つの不都合を生じることとなる。第1は、紙幣の長手方向のサイズが概ね150mmであり、これに対して、搬送駆動ユニット104及び搬送ユニット103の厚さが概ね80mmであるため、紙幣を完全に取り除くためには、結局のところ、複数個所を個別に拡開することとなり不便である。
ここで、再び、第1図に戻ると、送出紙幣検出センサ216が紙幣の送出を検知すると、送出紙幣検出センサ216の検知信号は、図示しない制御部に送られ、制御部は、搬送駆動手段105を駆動して送出紙幣を紙幣払出しユニット101に向かって搬送する。紙幣払出しユニット101は、紙幣通路に沿って配置された搬送手段303及び306と、紙幣通路の終端部に配置された紙幣検出センサ307と、紙幣通路から送出された紙幣を紙幣払出し口まで搬送する第1の搬送手段308と、第1の搬送手段を駆動する駆動手段309と、紙幣払出し口の内側であって紙幣払出し口に近接して設けられた払出し口センサ310と、リジェクトボックス311と、紙幣払出し口からリジェクトボックス311に紙幣を搬送する搬送手段312と、搬送手段312を駆動する駆動手段313とを備えている。
搬送駆動ユニット102又は搬送ユニット103内の紙幣収容ユニット104から送出され、第2の搬送手段214、第3の搬送手段217、搬送手段303及び306を経て紙幣払出しユニット101まで搬送された紙幣は、紙幣搬送路の終端部に位置する透過型の紙幣検出センサ307に達する。透過型の紙幣検出センサ307は、紙幣搬送路を隔てて上下に対向して配置された一対の発光素子と受光素子とからなる。送出紙幣の先端部が紙幣検出センサを配置した位置に達すると、発光素子からの光が送出紙幣によって遮光され、送出紙幣の到達を検出する。紙幣検出センサ307は、1枚目の送出紙幣を検出するが、そのまま通過させ、送出紙幣は、第1の搬送手段308によって紙幣払出し口まで搬送される。
紙幣払出し口の内側でその払出し口に近接した位置には払出し口センサ310が設けられている。払出し口センサ310は、反射型のセンサであり、一対の発光素子と受光素子とが紙幣の経路にそって同じ側に配置される。払出し紙幣の先端部が払出し口センサ310を配置した位置に達すると、発光素子からの光が払出し紙幣によって反射されて受光素子によって受光される。払出し口センサ310は、払出し紙幣を検出している間中、検知信号を図示しない制御部に送り続ける。紙幣払出し装置100は、例えば、両替機又は自動販売機の中に配置され、その両替機又は自動販売機の外部主制御部と紙幣払出し装置100の制御部とが接続されている。両替機等からの払出に関する指令によって紙幣払出装置100は、紙幣を払い出す。紙幣払出装置100の払出口は、両替機に備えられた搬送通路に接続されている。両替機の故障や詰まり等により、両替機の搬送通路側へ紙幣が搬送されない場合、又は両替機が受け取らない場合には、払出し口センサ310による検知信号の制御部への送信は所定の時間を越えて継続することとなる。検知信号の制御部への送信が所定の時間を越えて継続した場合にも、図示しない制御部が駆動手段313を駆動させ、紙幣は、搬送手段312により紙幣払出し口からリジェクトボックス311へと搬送され、リジェクトボックス311に収容される。
2枚目の紙幣の送出は、1枚目の紙幣が紙幣検出センサ307を通過した時点から開始され、2枚目の紙幣は、搬送駆動ユニット102又は搬送ユニット103内の紙幣収容ユニット104から送出され、第2の搬送手段214、第3の搬送手段217、搬送手段303及び306を経て紙幣払出しユニット101まで搬送された後、紙幣搬送路の終端部に位置する反射型の紙幣検出センサ307に達する。紙幣検出センサ307が2枚目の紙幣を検出し、検知信号を制御部に送ると、制御部は、搬送駆動手段105を制御して2枚目の紙幣を紙幣検出センサ307を配置してある場所にとどめておく。その理由は、仮に、1枚目の紙幣が紙幣払出し口から逆戻りしてリジェクトボックス311に収容される場合には、1枚目の紙幣と2枚目の紙幣とが紙幣払出し口付近で衝突することとなり、紙詰まりを生ずるおそれがあるからである。そして、1枚目の紙幣が両替機等によって受け取られた、あるいは、リジェクトボックス311に収容されたことが確認された時点で、2枚目の紙幣は、第1の搬送手段により紙幣払出し口に搬送される。3枚目以降の払出し手順は、2枚目の紙幣と同様である。
以上では、本発明の紙幣払出し装置100の構成を説明してきたが、以下では、紙幣払出し装置100の動作を説明する。まず、顧客が両替を望む場合には、両替する紙幣を両替機に投入し、払い出しを希望する紙幣の種類と枚数とを図示しない両替機のボタン等を押して入力し、両替機の外部主制御部からその信号が紙幣払出し装置100の制御部に送られる。制御部は、該当する種類の紙幣が収容されている搬送駆動ユニット102又は搬送ユニット103内の紙幣収容ユニットの紙幣送出手段203を駆動させる。紙幣送出手段203の搬送用駆動手段202が電力の供給を受けて駆動すると、第1のプーリ204が反時計方向に回転する。その回転は、プーリベルト209を介して、送出用ローラ205、送出用ローラ206、及びローラ207aに伝えられ、送出用ローラ205、送出用ローラ206、及びローラ207aは、反時計回りの方向に回転する。ローラ207bは、時計方向にのみ回転可能な一方向性のローラである。ベルト209に上面は、紙幣収容ユニット204の底面に平行な平面をなしており、紙幣収容部201の底面の一部を形成しているので、ベルト209の運動に伴って紙幣収容部201に蓄積された紙幣の束の最下部にある紙幣が紙幣送出用スロット208に向かって移動する。上のローラ207bは、紙幣の搬送に対して摩擦力を与える負荷として作用する。従って、紙幣の重なりは、ローラ207a及び207bの入り口部分で排除される。従って、紙幣が1枚ずつ取り出されることを確保することが可能であり、新紙幣であっても2枚以上重なって取り出されることはない。
送出紙幣の先端が送出紙幣検出センサ216の配置された位置に達すると、発光素子216aが発する光が送出紙幣によって遮光され、送出紙幣検出センサ216は、紙幣が送出されたことを検知する。送出紙幣検出センサ216の検知信号は、図示しない制御部に送られ、制御部は、搬送駆動手段105を駆動して送出紙幣を紙幣払出しユニット101に向かって搬送する。具体的には、搬送駆動手段105の駆動により、プーリベルトを介して各搬送用ローラ215及び219が回転すると共に、ローラ220及びローラ221が各搬送用ローらの回転に従動して回転し、紙幣を紙幣払出しユニット101に向かって搬送する。搬送駆動ユニット102又は搬送ユニット103内の紙幣収容ユニット104から送出され、第2の搬送手段214、第3の搬送手段217、搬送手段303及び306を経て紙幣払出しユニット101まで搬送された紙幣は、紙幣搬送路の終端部に位置する反射型の紙幣検出センサ307に達する。送出紙幣の先端部が紙幣検出センサを配置した位置に達すると、発光素子からの光が送出紙幣によって反射されて受光素子によって受光される。紙幣検出センサ307は、1枚目の送出紙幣を検出するが、そのまま通過させ、送出紙幣は、第1の搬送手段308によって紙幣払出し口まで搬送される。
送出紙幣が紙幣払出し口まで達すると、払出し口センサ310は、払出し紙幣を検出している間中、検知信号を図示しない制御部に送り続ける。払出し紙幣が顧客の望むものである場合には、顧客は、その紙幣を払出し口から引き抜き、払出し口センサ310による検知信号の制御部への送信は終了する。これに対して、両替機の故障や詰まり等により、両替機の搬送通路側へ紙幣が搬送されない場合、又は両替機が受け取らない場合には、図示しない制御部は、駆動手段313を駆動させ、紙幣は、搬送手段312により紙幣払出し口からリジェクトボックスへ311と搬送され、リジェクトボックス311に収容される。顧客が払出し紙幣を受け取らない場合には、その紙幣は払出し口に留まり続けることとなり、払出し口センサ310による検知信号の制御部への送信は所定の時間を越えて継続することとなる。検知信号の制御部への送信が所定の時間を越えて継続した場合にも、図示しない制御部が駆動手段313を駆動させ、紙幣は、搬送手段312により紙幣払出し口からリジェクトボックス311へと搬送され、リジェクトボックス311に収容される。
2枚目の紙幣の送出は、1枚目の紙幣が紙幣検出センサ307を通過した時点から開始され、2枚目の紙幣は、搬送駆動ユニット102又は搬送ユニット103内の紙幣収容ユニット104から送出され、第2の搬送手段214、第3の搬送手段217、搬送手段303及び306を経て紙幣払出しユニット101まで搬送された後、紙幣搬送路の終端部に位置する反射型の紙幣検出センサ307に達する。紙幣検出センサ307が2枚目の紙幣を検出し、検知信号を制御部に送ると、制御部は、搬送駆動手段105を制御して2枚目の紙幣を紙幣検出センサ307を配置してある場所にとどめておく。そして、1枚目の紙幣が顧客によって受け取られた、あるいは、リジェクトボックス311に収容されたことが確認された時点で、2枚目の紙幣は、第1の搬送手段により紙幣払出し口に搬送される。3枚目以降の払出し手順は、2枚目の紙幣と同様である。
以上のように、本発明の紙幣払出し装置は、紙幣収容ユニットからの紙幣送出のための機構と、送出された紙幣を紙幣払出し部に搬送するための機構と、搬送された紙幣を払出すための機構とを、それぞれ、独立したユニットとして備え、その各々のユニットを着脱自在な構成としたので、メンテナンス性に優れ、特に、紙幣払出し装置全体の動作中においても、紙幣収容ユニットの交換及びメンテナンスを可能とする。さらに、本発明の紙幣払出し装置は、払いだす必要のある紙幣の種類の数に応じて、紙幣払出し手段と搬送駆動ユニットとの間に位置する搬送ユニットの数を増減変更することにより、紙幣収容ユニットの数を増減変更することを可能とし、従って、目的に応じて容易な仕様変更を可能とする。さらに、また、紙幣収容ユニットからの紙幣送出のための機構と紙幣搬送のための機構と紙幣払い出しのための機構とをそれぞれ独立に動作させることにより、紙幣払出し装置の動作中においても、紙幣収容ユニットの交換やメンテナンスを可能とする。また、本発明の紙幣払出し装置は、紙幣払出し装置の背面を構成すると共に回転可能に軸結合された一体的なカバーを一体的な構成の搬送手段を収容した状態のまま一体的に開放可能とし、一体的な紙幣通路を前後から拡開可能とすることにより、紙幣通路において紙詰まりを起こした紙幣を容易に取り除くことを可能とする。
本願発明に従った紙幣払出し装置を側面から見た機能ブロック図である。 紙幣収容ユニット104を斜め上方から見た斜視図である。 紙幣収容ユニット104を斜め上方から見た斜視図である。 搬送駆動ユニット102と搬送ユニット103の背面を構成する増設カバーを示す図である。 増設カバー501及び502に搬送駆動ユニット102及び搬送ユニット103の一部をそれぞれ収容した状態を示す図である。 増設シュートを示す図である。 増設シュート401乃至403の背面側が取り付けられている状態のまま、回転可能に軸結合された一体的な増設カバーを一体的に開放した様子を示す図である。

Claims (6)

  1. 紙幣払出し装置であって、
    蓄積された紙幣を1枚ずつ払出す払出し口が形成された紙幣払出し部と、該紙幣を1枚ずつ該紙幣払出し部に搬送する第1の紙幣搬送手段とを含む紙幣払出しユニットと、
    払出す紙幣を蓄積する紙幣収容部と、該紙幣収容部から1枚ずつ蓄積された紙幣を送り出す紙幣送出手段と、該紙幣送出手段を駆動する送出駆動手段とを含む紙幣収容ユニットと、
    前記紙幣収容ユニットが着脱可能に取り付けられ且つ前記紙幣払出しユニットと連結自在な搬送駆動ユニットであって、前記紙幣収容ユニットの前記紙幣送出手段と接合し、前記紙幣収容部から送り出された紙幣を前記紙幣払出しユニットに搬送する第2の搬送手段と、第2の搬送手段を駆動する搬送駆動手段とを含む搬送駆動ユニットと
    他の紙幣収容部ユニットと、該他の紙幣収容部ユニットが着脱可能に取り付けられた搬送ユニットとを含み、該搬送ユニットは、搬送駆動手段を含んでおらず、該他の紙幣収容部ユニットから取出された紙幣を前記紙幣払出しユニットに搬送する第3の搬送手段とを含み、該他の紙幣収容部ユニットは、払出す紙幣を蓄積する他の紙幣収容部と、該他の紙幣収容部から1枚ずつ蓄積された紙幣を送り出す他の紙幣送出手段と、該他の紙幣送出手段を駆動する他の送出駆動手段とを含み、
    該搬送駆動ユニットの該第2の搬送手段と該搬送ユニットの該第3の搬送手段とは連動して駆動させられ、該紙幣収容ユニットの該紙幣送出手段と該第2の搬送手段とは、独立して駆動させられ、該他の紙幣収容部ユニットの該他の紙幣送出手段と、該第3の搬送手段とは、独立して駆動させられ、該紙幣収容ユニットの該紙幣送出手段と該他の紙幣収容部ユニットの該他の紙幣送出手段とは、独立して駆動させられ、該紙幣収容ユニットは、該他の紙幣収容部ユニットとの間で連動して駆動させられる手段を含んでおらず、
    該紙幣収容ユニット及び該他の紙幣収容部ユニットのうちの一方のいずれを、該搬送駆動ユニット及び該搬送ユニットから取り外した場合であっても、該紙幣払出し装置は動作可能であって、動作中においても、該紙幣収容ユニット及び該他の紙幣収容部ユニットの交換やメンテナンスが可能であることを特徴とする紙幣払出し装置。
  2. 前記搬送ユニットを前記紙幣払出しユニットと前記搬送駆動ユニットとの間に間挿して連結することで、該紙幣収容ユニットの数を必要に応じて追加または削減可能としたことを特徴とする請求項記載の紙幣払出し装置。
  3. 請求項2に記載の紙幣払い出し装置において、
    該搬送駆動ユニットから該紙幣払出しユニットへの紙幣の搬送は、該第2の搬送手段および該第3の搬送手段を使用して、紙幣案内通路を介して行われ、該紙幣案内通路は、1つ又は複数の増設シュートにより構成され、
    該紙幣収容ユニットの数の追加又は削減は、該増設シュートに追加の増設シュートを接続して該紙幣案内通路を延長することにより、又は、該増設シュートから一部の増設シュートを取り外して該紙幣案内通路を短縮することにより、行われる紙幣払い出し装置。
  4. 前記第3の搬送手段は、プーリベルトを介して、前記搬送駆動手段からの駆動力を受けて紙幣を搬送することを特徴とする請求項記載の紙幣払出し装置。
  5. 前記紙幣収容ユニットから送出された紙幣は、前記搬送ユニットの第3の搬送手段を介して紙幣払出しユニットへ搬送されることを特徴とする請求項記載の紙幣払出し装置。
  6. 前記搬送駆動ユニットは、第2の搬送手段の紙幣通路を拡開する第1の通路カバーを備え、
    前記搬送ユニットは、第3の搬送手段の紙幣通路を拡開する第2の通路カバーを備え、
    該搬送駆動ユニットと該搬送ユニットとが連結された状態で、該第1の通路カバーと該第2の通路カバーが一体的に連結され、
    もって、該第1の通路カバーと該第2の通路カバーが一体的に拡開できるようにしたことを特徴とする請求項3記載の紙幣払出し装置。
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