以下、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機について図面を参照しながら説明する。
1.機械的構成の説明
パチンコホールの台島には、図1に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠1の前端面には前枠2が左側辺部の垂直な軸を中心に回動可能に装着されている。この前枠2の前面には下端部に位置して横長な長方形状の下皿板3が固定されており、下皿板3の前面には上面が開口する下皿4が固定されている。この下皿板3の上方には上皿板5が配置されている。この上皿板5は前枠2に装着されたものであり、上皿板5の前面には上面が開口する上皿6が固定されている。
下皿板3の前面には右端部に位置してハンドル台7が固定されており、ハンドル台7には発射ハンドル8が回動可能に装着されている。この発射ハンドル8の後方には発射モータ9が固定されており、発射モータ9の回転軸には打球槌10が連結されている。この発射モータ9は打球槌10の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル8が回動操作されたときには発射モータ9に駆動電源が与えられ、打球槌10が駆動することに基づいて上皿6内の遊技球を上皿6内から弾き出す。
前枠2の前面には窓枠11が装着されている。この窓枠11は円形孔状の窓部12を有するものであり、窓部12の内周面にはガラスやアクリル樹脂等からなる透明窓13が固定されている。この窓枠11の後面には左上隅部および右上隅部に位置してスピーカ14が固定されており、各スピーカ14の前方には網状のスピーカカバー15が配置されている。これら各スピーカカバー15は窓枠11に固定されたものであり、各スピーカ14が再生する遊技音は前方のスピーカカバー15を通して放出される。窓枠11には両スピーカ14間に位置してランプカバー16が固定されており、ランプカバー16の後方には複数の電飾LED17が配置されている。これら各電飾LED17は窓枠11に固定されたものであり、ランプカバー16は電飾LED17が発光することに基いて後方から照明される。
前枠2には、図2に示すように、遊技盤18が装着されており、遊技盤18は窓枠11の透明窓13などの透明板により前方から覆われている。この遊技盤18の前面には外レール19および内レール20が固定されている。これら外レール19および内レール20間には発射通路21が形成されており、打球槌10が弾いた遊技球は発射通路21を通して遊技領域22内に放出される。この遊技領域22内には複数の障害釘23が打込まれており、遊技領域22内に放出された遊技球は障害釘23に当りながら遊技領域22内を落下する。この遊技領域22は外レール19および内レール20によって囲まれた円形領域(発射通路21の残余領域)を称するものであり、遊技球が転動可能な最大範囲である転動領域に相当する。
遊技領域22内には上面が開口するポケット状の特別図柄始動口24が固定されている。この特別図柄始動口24内には近接スイッチからなる特別図柄始動センサ25(図3参照)が固定されており、特別図柄始動センサ25は特別図柄始動口24内に遊技球が入賞したことを検出して特別図柄始動信号を出力する。この特別図柄始動口24は始動口に相当し、特別図柄始動センサ25は始動口センサに相当するものであり、特別図柄始動センサ25から出力される特別図柄始動信号は始動信号に相当する。
遊技領域22内には、図2に示すように、入賞口台板26が固定されており、入賞口台板26には前面が開口する四角筒状の大入賞口27が固定されている。この大入賞口27内には近接スイッチからなるカウントセンサ28(図3参照)が固定されており、カウントセンサ28は遊技球が大入賞口27内に入賞したことを検出してカウント信号を出力する。
入賞口台板26には、図2に示すように、扉29が下端部の水平な軸30を中心に回動可能に装着されている。この扉30は大入賞口ソレノイド31(図3参照)のプランジャに連結されており、大入賞口ソレノイド31は扉29を垂直状態に回動操作することに基づいて大入賞口27の前面を遊技球が入賞不能に閉鎖し、扉29を前方へ倒れた水平状態に回動操作することに基づいて大入賞口27の前面を遊技球が入賞可能に開放する。即ち、大入賞口27は遊技球が入賞不能な閉鎖状態および遊技球が入賞可能な開放状態に切換わるものである。
遊技領域22内には、図2に示すように、表示台板32が固定されており、表示台板32には特別図柄表示器33が固定されている。この特別図柄表示器33はLED表示器から構成されたものであり、特別図柄表示器33には大当り図柄として「7」が表示され、外れ図柄として「−」が表示される。これら大当り図柄「7」および外れ図柄「−」は特別図柄に相当するものであり、遊技者には特別図柄表示器33に大当り図柄「7」が表示されることに基いて大当りが報知され、外れ図柄「−」が表示されることに基いて外れが報知される。
表示台板32には図柄表示装置に相当する装飾図柄表示器34が固定されている。この装飾図柄表示器34は特別図柄表示器33に比べて大きな表示領域を有するカラー液晶表示器から構成されたものであり、装飾図柄表示器34には装飾図柄が表示される。この装飾図柄は特別図柄の種類が決まる様子を映像的に演出する3列の数字図柄からなるものであり、各列の数字図柄は装飾図柄の図柄要素に相当する。
2.電気的構成の説明
図3のメイン制御回路50はゲーム内容を制御する最上位の制御手段であり、CPU51とROM52とRAM53を有している。このメイン制御回路50のROM52には制御プログラムおよび制御データが記録されており、CPU51はRAM53をワークエリアとしてROM52の制御プログラムおよび制御データに基いて制御動作を実行する。
入力回路54は特別図柄始動センサ25からの特別図柄始動信号およびカウントセンサ28からのカウント信号を波形成形してメイン制御回路50に出力するものであり、メイン制御回路50は入力回路54からの特別図柄始動信号およびカウント信号のいずれかを検出することに基いて賞球コマンドを設定する。タイマ回路55はメイン制御回路50に定期的(具体的には4msec毎)にパルス信号を出力するものであり、メイン制御回路50はタイマ回路55からのパルス信号を検出する毎に処理動作を実行する。
ソレノイド回路56は大入賞口ソレノイド31を通断電するものであり、メイン制御回路50はソレノイド回路56を駆動制御することに基いて大入賞口27の扉29を開閉操作する。LED回路57は特別図柄表示器33に特別図柄を表示するものであり、メイン制御回路50はLED回路57を駆動制御することに基いて特別図柄表示器33の表示内容を制御する。
払出制御回路60は賞品球の払出動作を制御するものであり、CPU61とROM62とRAM63を有している。この払出制御回路60のROM62には制御プログラムおよび制御データが記録されており、CPU61はRAM63をワークエリアとしてROM62の制御プログラムおよび制御データに基いて遊技球の払出動作を実行する。この払出制御回路60はメイン制御回路50から賞球コマンドが送信されるものであり、賞球コマンドを検出することに基いて駆動信号を設定する。
モータ回路64は払出制御回路60から駆動信号の設定結果が与えられるものであり、払出制御回路60からの駆動信号に基いてステッピングモータ65に駆動用のパルス信号を与える。このステッピングモータ65は遊技球を上皿6内に賞品球として払出す賞球払出装置の駆動源に相当するものであり、上皿6内にはステッピングモータ65が駆動することに基いて賞球コマンドに応じた個数の賞品球が払出される。
本発明の制御手段に相当する演出制御回路70は装飾図柄遊技の演出内容を総括的に制御するものであり、CPU71とROM72とRAM73を有している。この演出制御回路70のROM72には制御プログラムおよび制御データが記録されており、CPU71はRAM73をワークエリアとしてROM72の制御プログラムおよび制御データに基いて処理動作を実行する。この演出制御回路70はメイン制御回路50からコマンドが送信されるものであり、メイン制御回路50からのコマンドを検出することに基いてコマンドを設定する。タイマ回路74は演出制御回路70に定期的(具体的には4msec毎)にパルス信号を出力するものであり、演出制御回路70はタイマ回路74からのパルス信号を検出する毎に処理動作を実行する。また、この演出制御回路70は、図柄を所定の組合せで表示するか否かで大当りか否かを報知する前に、表示画面35に大当りとなる可能性を示唆する予告演出を行う予告報知処理手段(行列ウィンドウ形成手段,予告キャラクタ表示手段,ウィンドウ増加手段,予告キャラクタ種類減少表示手段を含む)を有している。
図柄制御回路80はCPU81とROM82とRAM83とVDP84とVROM85とVRAM86を有している。この図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からのコマンドに基いて制御データを設定し、制御データの設定結果に応じたビデオデータの選択をVDP84に指示するものであり、VDP84は指示内容に応じたビデオデータをVROM85から選択し、ビデオデータの選択結果に基いて表示信号を生成する。このVDP84は表示信号の設定結果をLCD回路87に送信するものであり、LCD回路87はVDP84からの表示信号に応じた映像を装飾図柄表示器34に表示する。これらCPU81およびVDP84の一連の動作はROM82に記録された制御プログラムおよび制御データに基いて行われるものであり、RAM83およびVRAM85はCPU81およびVDP84のワークメモリとして機能する。
音制御回路90はCPU91とROM92とRAM93を有している。この音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からのコマンドに応じた音データをROM92から選択し、音データの選択結果に基いて音信号を生成してスピーカ回路94に送信するものであり、スピーカ回路94は音信号に応じた音を両スピーカ14から出力する。このCPU91の一連の動作はROM92に記録された制御プログラムおよび制御データに基いて行われるものであり、RAM93はCPU91のワークメモリとして機能する。
電飾制御回路100はCPU101とROM102とRAM103を有している。この電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からのコマンドに応じた電飾データをROM102から選択し、電飾データの選択結果に基いて電飾信号を生成してLED回路104に送信するものであり、LED回路104は電飾LED17を電飾信号に応じた内容で発光させる。このCPU101の一連の動作はROM102に記録された制御プログラムおよび制御データに基いて行われるものであり、RAM103はCPU101のワークメモリとして機能する。
3.遊技機能の説明
3−1.特別図柄遊技機能
遊技者が上皿6内に遊技球を投入して発射ハンドル8を回動操作すると、遊技盤18内に遊技球が発射され、障害釘23に当りながら落下する。この遊技球が特別図柄始動口24内に入賞すると、賞球払出装置から設定個数の遊技球が上皿6内に賞品球として払出され、しかも、特別図柄遊技が開始される。この特別図柄遊技は特別図柄表示器33に特別図柄を変動状態および変動停止状態で順に表示し、特別図柄の変動停止状態での種類によって遊技者に大当りおよび外れを報知するものであり、特別図柄遊技の概略は次の通りである。
特別図柄表示器33には「7」および「―」のいずれかの特別図柄が静止状態で表示されており、遊技球が特別図柄始動口24内に有効に入賞すると、特別図柄が変動開始する。この変動とは特別図柄の種類が変化することを称するものであり、特別図柄の変化順序は「7」→「−」→「7」→・・の交互に設定されている。この特別図柄は「7」で変動停止することに基いて遊技者に大当りを報知し、「―」で変動停止することに基いて遊技者に外れを報知するものであり、その変動開始から変動停止に至る所要時間を特別図柄の変動表示時間と称する。
3−2.大当り遊技機能
特別図柄表示器33に大当り図柄が停止表示されたときには大当り遊技が開始される。この大当り遊技は大入賞口27を開放し、大入賞口27内に遊技球が入賞することを許容する遊技者有利の状態を発生させるものであり、大入賞口27は上限個(10個)の遊技球が入賞する個数条件または開放時間が上限値(30sec)に達する時間条件が満足されるまで開放状態に保持される。この大入賞口27の個数条件および時間条件を基準とする開閉動作は大当りラウンドと称されるものであり、大当りラウンドは固定的な設定回数(15回)だけ繰返される。この大当りラウンドの繰返しは大当り遊技に相当するものであり、各回の大当りラウンド中には装飾図柄表示器34に大当りラウンド表示が行われ、大当りラウンド表示中には両スピーカ14から表示内容に連動して遊技音が出力され、複数の電飾LED17が表示内容に連動して発光する。
3−3.特別図柄遊技保留機能
特別図柄遊技を即座に開始できない特別図柄遊技中および大当り遊技中に遊技球が特別図柄始動口24内に有効に入賞したときには特別図柄遊技が保留される。この特別図柄遊技の保留回数には上限値が設定されており、保留回数が上限値に到達した状態で遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したときには特別図柄遊技が保留されない。この特別図柄遊技が保留されない遊技球の入賞を無効な入賞と称し、特別図柄遊技が保留される入賞を有効な入賞と称する。
3−4.装飾図柄遊技機能(図柄遊技機能)
遊技球が特別図柄始動口24内に有効に入賞したときには特別図柄遊技に連動して装飾図柄遊技が開始される。この装飾図柄遊技はビデオデータを再生することに基いて装飾図柄表示器34に動画面を表示し、両スピーカ14から動画面の表示内容に応じた遊技音を出力し、複数の電飾LED17を動画面の表示内容に応じて発光させることで組成されるものであり、装飾図柄遊技の概略は次の通りである。
装飾図柄表示器34には装飾図柄の左列の図柄要素・中列の図柄要素・右列の図柄要素として「一」〜「八」のいずれかの数字図柄が静止状態で表示されており、3列の図柄要素は特別図柄の変動開始に同期して変動開始する。この装飾図柄の変動(可変)とは各列の図柄要素が移動しながら変化することを称するものであり、各列の図柄要素の移動方向は上から下に設定され、各列の図柄要素の変化順序は「一」→「二」→「三」…→「七」→「八」→「一」…のループ状に設定されている。
装飾図柄の3列の図柄要素は(1)左列・(2)右列・(3)中列の順序で変動停止(可変停止)するものであり、遊技者には3列の変動停止状態での組合せによって大当りおよび外れが報知される。この装飾図柄の左列の図柄要素および右列の図柄要素が同一数字で変動停止したリーチ状態では装飾図柄表示器34にリーチアクション画面が表示され、最終の中列の図柄要素が左列および右列と同一数字の目的図柄で変動停止するか否かがリーチアクション画面の進行内容に応じて暗示される。即ち、装飾図柄遊技は大当りおよび外れそのものを報知することに加え、特別図柄遊技を映像的に演出することに基いてドキドキ感およびハラハラ感等の気分的変化を遊技者に与えることを目的とするものである。
また、装飾図柄遊技においては、3列の図柄要素が変動している間に、予告演出を行う場合がある。この予告演出は、その後の装飾図柄遊技において、リーチ演出が行われる可能性又は大当り状態が発生する可能性の高低を報知するものである。
4.メイン制御回路50の内部処理
4−1.メイン処理
メイン制御回路50のCPU51は電源が投入されると、図4のステップS1の電源投入処理でRAM53の全データを初期設定し、ステップS2でタイマ割込フラグの設定状態を判断する。このタイマ割込フラグはCPU51がタイマ回路55からのパルス信号を受信することに基いてタイマ割込処理でオンするものであり、CPU51はステップS2でタイマ割込フラグのオンを検出したときにはステップS3へ移行し、タイマ割込フラグをオフする。
CPU51はステップS3でタイマ割込フラグをオフすると、ステップS4の入力処理〜ステップS6のデータ取得処理を順に実行する。このステップS6のデータ取得処理を終えたときにはステップS7の大当り判定処理〜ステップS11の大当り遊技処理をメイン制御フラグの設定状態に基いて択一的に実行し、ステップS2でタイマ割込フラグのオンを新たに検出することに基いてステップS3へ移行する。尚、メイン制御フラグはステップS1の電源投入処理で大当り判定処理に初期設定されるものである。
4−2.入力処理
CPU51は図4のステップS4の入力処理へ移行すると、図5のステップS21で入力回路54からの特別図柄始動信号の出力状態を判断する。ここで特別図柄始動信号がないことを検出したときにはステップS22で始動信号フラグをオフし、特別図柄始動信号があることを検出したときにはステップS23で始動信号フラグをオンする。即ち、遊技球が特別図柄始動口24内に入賞したときには入力回路54から特別図柄始動信号が出力され、始動信号フラグがオンされる。
4−3.カウンタ更新処理
CPU51は図4のステップS5のカウンタ更新処理へ移行すると、ランダムカウンタR1〜R3の現在の計測値に「1」を加算する。これらランダムカウンタR1〜R3は共通の初期値「0」から異なる上限値に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算されるものであり、ランダムカウンタR1〜R3の加算内容は次の通りである。
(1)ランダムカウンタR1は変動パターンを選択する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「100」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(2)ランダムカウンタR2は外れの判定時に判定結果を完全外れおよび外れリーチに振分ける乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「49」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(3)ランダムカウンタR3は大当りの発生の有無を抽選する乱数値に相当するものであり、初期値「0」から上限値「248」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
4−4.データ取得処理
CPU51は図4のステップS5のカウンタ更新処理を終えると、ステップS6のデータ取得処理へ移行し、図6のステップS31で始動信号フラグの設定状態を判断する。ここで始動信号フラグのオンを検出したときにはステップS32へ移行し、カウンタN1の計測値をROM52に記録された上限値MAX(4)と比較する。このカウンタN1は特別図柄遊技の保留回数を計測するものであり、CPU51はステップS32で「N1<MAX」を判断したときには特別図柄遊技の保留回数が上限値に到達していないと判断する。そして、ステップS33へ移行し、ランダムカウンタR1〜R3の現在の計測値を取得する。
メイン制御回路50のRAM53には、図7に示すように、4個の保留データエリアE1〜E4が設定されている。これら4個の保留データエリアE1〜E4には使用順序「1」〜「4」が割付けられており、メイン制御回路50のCPU51は図6のステップS33でランダムカウンタR1〜R3の計測値を取得すると、ステップS34で未使用の保留データエリアのうち使用順序が最小のエリアにランダムカウンタR1〜R3の取得結果を格納する。例えば使用順序「1」の保留データエリアE1および使用順序「2」の保留データエリアE2の双方にランダムカウンタR1〜R3が格納されているときには使用順序が最小の「3」である空欄の保留データエリアE3にランダムカウンタR1〜R3の取得結果が格納される。即ち、ランダムカウンタR1〜R3は取得された順序で保留データエリアE1〜E4に格納されるものであり、使用順序1〜4は取得順序を示す情報に相当する。
CPU51は図6のステップS34でランダムカウンタR1〜R3の取得結果を格納すると、ステップS35でカウンタN1に「1」を加算することに基いて特別図柄遊技の保留回数を更新する。
4−5.大当り判定処理
CPU51はメイン制御フラグが大当り判定処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS7の大当り判定処理へ移行し、図8のステップS41でRAM53の保留データエリアE1にランダムカウンタR1〜R3が格納されているか否かを判断する。ここで保留データエリアE1にランダムカウンタR1〜R3が格納されていることを検出すると、ステップS42で保留データエリアE1からランダムカウンタR3の取得結果を検出し、ランダムカウンタR3の検出結果を大当り値「7」と比較する。この大当り値「7」はメイン制御回路50のROM52に記録されたものであり、CPU51はランダムカウンタR3の検出結果が大当り値「7」と同一であることを検出したときには大当りと判定し、ステップS43で大当りフラグをオンする。また、ステップS42でランダムカウンタR3の検出結果が大当り値「7」と相違していることを検出したときには外れと判定し、ステップS44で大当りフラグをオフする。即ち、大当りは「1/249」の固定的な確率で判定されるものである。
CPU51はステップS45へ移行すると、大当りフラグの設定状態を判断する。ここで大当りフラグのオンを判断したときにはステップS46へ移行し、特別図柄「7」を設定する。また、ステップS45で大当りフラグのオフを判断したときにはステップS47へ移行し、特別図柄「−」を設定する。即ち、大当りの判定時には特別図柄「7」が設定され、外れの判定時には特別図柄「−」が設定される。
CPU51はステップS47で特別図柄「−」を設定すると、ステップS48で保留データエリアE1からランダムカウンタR2の取得結果を検出し、10個の外れリーチ値「0〜9」と比較する。これら外れリーチ値はメイン制御回路50のROM52に記録されたものであり、CPU51はステップS48でランダムカウンタR2の検出結果が10個の外れリーチ値のいずれかと同一であることを判断したときには外れリーチと判定し、ステップS49で外れリーチフラグをオンする。また、ステップS48でランダムカウンタR2の検出結果が10個の外れリーチ値のいずれとも相違していることを判断したときには完全外れと判定し、ステップS50で外れリーチフラグをオフする。
CPU51はステップS51へ移行すると、下記(1)〜(3)に示すように、当落コマンドを設定する。そして、ステップS52で当落コマンドの設定結果を演出制御回路70に送信し、ステップS53でメイン制御フラグに変動パターン設定処理をセットする。(1)大当りフラグがオンされているときには当落コマンド「大当り」を設定する。
(2)大当りフラグがオフされ、外れリーチフラグがオンされているときには当落コマンド「外れリーチ」を設定する。
(3)大当りフラグおよび外れリーチフラグの双方がオフされているときには当落コマンド「完全外れ」を設定する。
4−6.変動パターン設定処理
CPU51はメイン制御フラグが変動パターン設定処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS8の変動パターン設定処理へ移行し、図9のステップS61で大当りフラグの設定状態を判断する。ここで大当りフラグのオンを判断したときには直前の大当り判定処理で大当りが判定されたと判断し、ステップS62へ移行する。
メイン制御回路50のROM52には大当り用の変動パターンテーブルおよび外れリーチ用の変動パターンテーブルが記録されている。これら各変動パターンテーブルはランダムカウンタR1と変動パターンと変動表示時間の相関関係を示すものであり、CPU51はステップS62へ移行したときにはROM52から大当り用の変動パターンテーブルを選択し、ステップS63へ移行する。ここで保留データエリアE1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、大当り用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1の検出結果に応じた大当り用の変動パターンを選択する。図10は大当り用の変動パターンテーブルの記録内容を示すものであり、大当り用の変動パターンテーブルには変動パターンP1〜P4が設定されている。
CPU51は図9のステップS63で大当り用の変動パターンを選択すると、ステップS64で図10の大当り用の変動パターンテーブルから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択する。例えばランダムカウンタR1の検出結果が「10」であるときには変動パターン「P1」が選択され、変動パターンの選択結果が「P1」であるときには変動表示時間「30sec」が選択される。
CPU51は図9のステップS61で大当りフラグのオフを判断すると、直前の大当り判定処理で外れリーチまたは完全外れが判定されたと判断する。この場合にはステップS61からステップS65へ移行し、外れリーチフラグの設定状態を判断する。ここで外れリーチフラグのオンを判断したときには直前の大当り判定処理で外れリーチが判定されたと判断し、ステップS66でROM52から外れリーチ用の変動パターンテーブルを選択する。そして、ステップS67で保留データエリアE1からランダムカウンタR1の取得結果を検出し、外れリーチ用の変動パターンテーブルからランダムカウンタR1の検出結果に応じた外れリーチ用の変動パターンを選択する。
図11は外れリーチ用の変動パターンテーブルの記録内容を示すものであり、外れリーチ用の変動パターンテーブルには変動パターンP5〜P8が設定されている。これら外れリーチ用の変動パターンP5〜P8は大当り用の変動パターンP1〜P4と演出の展開が同一な同一系統の映像を発生させるものであり、CPU51は図9のステップS67で外れリーチ用の変動パターンを選択したときにはステップS68で図11の外れリーチ用の変動パターンテーブルから変動パターンの選択結果に応じた変動表示時間を選択する。例えばランダムカウンタR1の検出結果が「5」であるときには変動パターン「P5」が選択され、変動パターンの選択結果が「P5」であるときには変動表示時間「28sec」が選択される。
CPU51は図9のステップS65で外れリーチフラグのオフを判断すると、直前の大当り判定処理で完全外れが判定されたと判断する。そして、ステップS69で変動パターンP9を選択し、ステップS70で変動パターンP9に応じた変動表示時間「12sec」を選択する。
CPU51は変動パターンおよび変動表示時間を選択すると、図9のステップS71で変動パターンの選択結果を変動パターンコマンドに設定する。そして、演出制御回路70に変動パターンコマンドの設定結果を送信し、ステップS72へ移行する。ここで変動表時間の選択結果をタイマT1にセットし、ステップS73でメイン制御フラグに特別図柄変動開始処理をセットする。即ち、演出制御回路70には大当りと外れリーチと完全外れの判定結果に加え、変動パターンの選択結果が送信される。
4−7.特別図柄変動開始処理
CPU51はメイン制御フラグが特別図柄変動開始処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS9の特別図柄変動開始処理へ移行し、図12のステップS81でLED回路57に特別図柄変動開始信号を出力する。すると、LED回路57は特別図柄変動開始信号を検出することに基いて特別図柄の変動表示を開始する。
CPU51はステップS81で特別図柄変動開始信号を出力すると、ステップS82で演出制御回路70に装飾図柄変動開始コマンドを送信する。そして、ステップS83へ移行し、メイン制御フラグに特別図柄変動停止処理をセットする。この装飾図柄変動開始コマンドは装飾図柄遊技の開始指令に相当するものであり、演出制御回路70は装飾図柄変動開始コマンドを受信することに基いて装飾図柄遊技の映像的な演出を開始することを図柄制御回路80に指示し、装飾図柄遊技の音的な演出を開始することを音制御回路90に指示し、装飾図柄遊技の電飾的な演出を開始することを電飾制御回路100に指示する。4−8.特別図柄変動停止処理
CPU51はメイン制御フラグが特別図柄変動停止処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS10の特別図柄変動停止処理へ移行し、図13のステップS91でタイマT1の現在の計測値から設定値ΔT1を減算することに基いて特別図柄遊技の残り時間および装飾図柄遊技の残り時間を更新する。そして、ステップS92へ移行し、タイマT1の減算結果を「0」と比較する。
CPU51はステップS92でタイマT1の減算結果が「0」であることを検出すると、特別図柄遊技および装飾図柄遊技の終了を判断し、ステップS93でLED回路57に特別図柄変動停止信号を出力する。この特別図柄変動停止信号は特別図柄の変動表示を大当り判定処理の選択結果で停止することを指示するものであり、LED回路57は特別図柄変動停止信号が与えられることに基いて特別図柄の変動表示を選択結果「7」および「−」のいずれかで停止する。
CPU51はステップS93でLED回路57に特別図柄変動停止信号を出力すると、ステップS94で演出制御回路70に装飾図柄変動停止コマンドを送信する。この装飾図柄変動停止コマンドは装飾図柄遊技の停止指令に相当するものであり、演出制御回路70は装飾図柄変動停止コマンドを検出することに基いて装飾図柄遊技の映像的な演出を停止することを図柄制御回路80に指示し、装飾図柄遊技の音的な演出を停止することを音制御回路90に指示し、装飾図柄遊技の電飾的な演出を停止することを電飾制御回路100に指示する。
CPU51はステップS94で装飾図柄変動停止コマンドを送信すると、ステップS95で大当りフラグの設定状態を判断する。ここで大当りフラグのオフを検出したときにはステップS96でメイン制御フラグに大当り判定処理をセットし、大当りフラグのオンを検出したときにはステップS97でメイン制御フラグに大当り遊技処理をセットする。
CPU51はステップS98へ移行すると、カウンタN1から「1」を減算することに基いて特別図柄遊技の保留回数を減算する。そして、ステップS99へ移行し、RAM53の保留データエリアを整理する。この処理は保留データエリアE1のランダムカウンタR1〜R3を消去し、保留データエリアE2を含んだ以後にランダムカウンタR1〜R3が格納されているときにはランダムカウンタR1〜R3を使用順序が1個前の保留データエリアに移動するものであり、例えば保留データエリアE1と保留データエリアE2と保留データエリアE3にランダムカウンタR1〜R3が格納されているときには保留データエリアE1のランダムカウンタR1〜R3が消去され、保留データエリアE2のランダムカウンタR1〜R3が1個前の保留データエリアE1に移され、保留データエリアE3のランダムカウンタR1〜R3が1個前の保留データエリアE2に移される。
4−9.大当り遊技処理
CPU51はメイン制御フラグが大当り遊技処理にセットされていることを検出すると、図4のステップS6のデータ取得処理からステップS11の大当り遊技処理へ移行する。この大当り遊技処理は15回の大当りラウンドを実行するものであり、大当り遊技処理の開始時にはCPU51から演出制御回路70に大当りラウンド開始コマンドが送信され、大当り遊技処理の終了時には大当りラウンド停止コマンドが送信される。
5.演出制御回路70の内部処理
5−1.メイン処理
演出制御回路70のCPU71は電源が投入されると、図14のステップS201の電源投入処理でRAM73の全データを初期設定する。そして、ステップS202へ移行し、タイマ割込フラグの設定状態を判断する。このタイマ割込フラグはCPU71がタイマ回路74からのパルス信号を受信することに基いてタイマ割込処理でオンするものであり、CPU71はステップS202でタイマ割込フラグのオフを検出したときにはステップS203のカウンタ更新処理へ移行し、ステップS202でタイマ割込フラグのオンを検出したときにはステップS204へ移行する。このステップS204でタイマ割込フラグをオフし、ステップS205のカウンタ更新処理〜ステップS206のコマンド処理を順に実行する。
5−2.INT割込処理
演出制御回路70のCPU71はメイン制御回路50からのストローブ信号(INT信号)を検出すると、INT割込処理を起動する。このストローブ信号はメイン制御回路50がコマンドと共に送信するものであり、CPU71はINT割込処理を起動したときには図15のステップS301でコマンドを受信し、ステップS302でコマンドの受信結果をRAM73に記録する。そして、ステップS303へ移行し、コマンド処理フラグをコマンドの種類に応じてセットする。このコマンド処理フラグはコマンド待ち処理に初期設定されるものであり、図16はメイン制御回路50から送信されるコマンドの種類とコマンド処理フラグの設定内容との関係を示している。
5−3.カウンタ更新処理
CPU71は図14のステップS203へ移行すると、図17のステップS211でランダムカウンタR11の現在の計測値に「1」を加算する。このランダムカウンタR11は装飾図柄の左列の図柄要素,中列の図柄要素,右列の図柄要素を「一〜八」の図柄要素群の中から選択するものであり、3桁のカウンタから構成されている。このランダムカウンタR11の1桁目は、図18に示すように、「0」から「7」に加算された後に「0」に戻して循環的に加算され、2桁目は1桁目が「7」から「0」に加算される桁上げ毎に「1」ずつ加算され、3桁目は2桁目が「7」から「0」に加算される桁上げ毎に「1」ずつ加算される。
CPU71は図17のステップS211でランダムカウンタR11を更新すると、ステップS212でランダムカウンタR11の更新結果の1桁目と3桁目とを比較する。ここで両者が相違していることを検出したときにはステップS213へ移行し、ランダムカウンタR11の更新結果をRAM73の完全外れ図柄エリアに格納する。即ち、完全外れ図柄エリアは、図18に示すように、左列および右列が相違する完全外れ図柄の基礎データが格納されるものであり、完全外れ図柄エリアの格納データは次回のステップS213で更新される。
CPU71は図17のステップS212でランダムカウンタR11の1桁目と3桁目とが同一であることを検出すると、ステップS214でランダムカウンタR11の1桁目と2桁目とを比較する。ここで両者が相違していることを検出したときにはステップS215へ移行し、ランダムカウンタR11の更新結果をRAM73の外れリーチ図柄エリアに格納する。即ち、外れリーチ図柄エリアは、図18に示すように、左列および右列が同一で中列が相違する外れリーチ図柄の基礎データが格納されるものであり、外れリーチ図柄エリアの格納データは次回のステップS215で更新される。
CPU71は図14のステップS205のカウンタ更新処理へ移行すると、ランダムカウンタR12〜R13の現在の計測値に「1」を加算する。これらランダムカウンタR12〜R13は共通の初期値「0」から異なる上限値に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算されるものであり、ランダムカウンタR12〜R13の加算内容は次の通りである。
(1)ランダムカウンタR12は大当り図柄を抽選する乱数値に相当するものである。このランダムカウンタR12は初期値「0」から上限値「7」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
(2)ランダムカウンタR13は演出パターンコマンドを抽選する乱数値に相当するものである。このランダムカウンタR13は初期値「0」から上限値「60」に加算された後に初期値「0」に戻して循環的に加算される。
5−4.コマンド処理
CPU71は図14のステップS206のコマンド処理へ移行すると、図19のステップS401のコマンド待ち処理〜ステップS407の大当りラウンド停止コマンド処理をコマンド処理フラグの設定状態に基いて択一的に行う。
5−4−1.コマンド待ち処理
CPU71はコマンド処理フラグがコマンド待ち処理にセットされていることを検出すると、図19のステップS401のコマンド待ち処理を経て図14のステップS202に復帰する。このコマンド待ち処理はメイン制御回路50からのコマンドを待つ処理であり、実質的な処理動作が行われない。
5−4−2.当落コマンド処理
CPU71はコマンド処理フラグが当落コマンド処理にセットされていることを検出すると、図20のステップS221でRAM73から当落コマンドを検出する。ここで当落コマンドの検出結果が大当りであることを判断したときにはステップS222へ移行し、ランダムカウンタR12の現在の計測値を取得する。そして、ステップS223へ移行し、ランダムカウンタR12の取得結果に「1」を加算し、装飾図柄の各列をランダムカウンタR12の加算結果に設定する。例えばランダムカウンタR12の取得結果が「6」であるときには「6」に「1」が加算され、装飾図柄が大当りの組合せである大当り図柄「七七七」に設定される。
CPU71はステップS221で当落コマンドの検出結果が外れリーチであることを判断すると、ステップS224でRAM73の外れリーチ図柄エリアからランダムカウンタR11の更新結果を検出する。そして、ステップS225へ移行し、ランダムカウンタR11の1桁目〜3桁目の各数字に「1」を加算することに基いて装飾図柄を設定する。例えばランダムカウンタR11の格納結果が「010」であるときには各列の数字に「1」が加算され、装飾図柄が外れリーチの組合せである外れリーチ図柄「一二一」に設定される。
CPU71はステップS221で当落コマンドの検出結果が完全外れであることを判断すると、ステップS226でRAM73の完全外れ図柄エリアからランダムカウンタR11の更新結果を検出する。そして、ステップS227へ移行し、ランダムカウンタR11の1桁目〜3桁目の各数字に「1」を加算することに基いて装飾図柄を設定する。例えばランダムカウンタR11の格納結果が「001」であるときには各列の数字に「1」が加算され、装飾図柄が完全外れの組合せである完全外れ図柄「一一二」に設定される。
CPU71は装飾図柄を設定すると、ステップS228で図柄制御回路80に装飾図柄の設定結果を送信する。そして、ステップS229へ移行し、コマンド処理フラグにコマンド待ち処理をセットする。図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からの装飾図柄の設定結果を受信すると、VDP84に送信する。
5−4−3.変動パターンコマンド処理
CPU71はコマンド処理フラグが変動パターンコマンド処理にセットされていることを検出すると、図21のステップS231でRAM73から変動パターンコマンドの受信結果を検出する。そして、ステップS232でランダムカウンタR13の現在の計測値を取得し、ステップS233へ移行する。
演出制御回路70のROM72には演出テーブルが記録されている。この演出テーブルは、図22に示すように、変動パターンコマンドP1〜P9とランダムカウンタR13と演出パターンコマンドP1−1〜P9−2の相関関係を示すものであり、変動パターンコマンドP1〜P9には複数の演出パターンコマンドが選択肢として設定されている。
CPU71は図21のステップS233へ移行すると、図22の演出テーブルから変動パターンコマンドの検出結果およびランダムカウンタR13の取得結果に応じた演出パターンコマンドを選択する。例えば変動パターンコマンドとして「P1」が検出され、ランダムカウンタR13として「10」が取得されたときには演出テーブルから演出パターンコマンドP1−1が選択される。
CPU71は図21のステップS233で演出パターンコマンドを選択すると、ステップS234で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100に演出パターンコマンドの選択結果を送信する。そして、ステップS235へ移行し、コマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
音制御回路90のROM92には複数の音データが記録されており、音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からの演出パターンコマンドを受信したときには演出パターンコマンドの受信結果に応じた音データをROM92から選択し、RAM93に記録する。電飾制御回路100のROM102には複数の電飾データが記録されており、電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からの演出パターンコマンドを受信したときには演出パターンコマンドの受信結果に応じた電飾データをROM102から選択し、RAM103に記録する。
図柄制御回路80のVROM85には、図23に示すように、複数のビデオデータが記録されている。これら各ビデオデータには1種類の演出パターンコマンドが割付けられており、図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からの演出パターンコマンドを受信したときにはVDP84に送信する。すると、VDP84はVROM85から演出パターンコマンドに応じたビデオデータを選択し、ビデオデータの選択結果を解凍してVRAM86に記録する。これら各ビデオデータはメイン制御回路50から装飾図柄変動開始コマンドが送信されることを契機に再生開始され、メイン制御回路50から装飾図柄変動停止コマンドが送信されることを契機に再生停止されるものであり、各ビデオデータの再生時間は装飾図柄変動開始コマンドが送信されてから装飾図柄変動停止コマンドが送信されるまでの所要時間である変動表示時間と同一値に設定されている。
例えばビデオデータV1−1及びV1−2はメイン制御回路50が変動パターンP1を設定したときに選択されるものであり、ビデオデータV1−1及びV1−2の再生時間は変動パターンP1に応じた変動表示時間と同一の共通値(30sec)に設定されている。ビデオデータV5−1及びV5−2はメイン制御回路50が変動パターンP5を設定したときに選択されるものであり、ビデオデータV5−1及びV5−2の再生時間は変動パターンP5に応じた変動表示時間と同一の共通値(28sec)に設定されている。
5−4−4.装飾図柄変動開始コマンド処理
CPU71はコマンド処理フラグが装飾図柄変動開始コマンド処理にセットされていることを検出すると、図19のステップS404で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100にスタートコマンドを送信し、コマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からのスタートコマンドを受信すると、RAM93の音データを再生することに基いてスピーカ14から音データの選択結果に応じた遊技音を出力する。電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からのスタートコマンドを受信すると、RAM103の電飾データを再生することに基いて電飾LED17を電飾データの選択結果に応じたパターンで発光させる。
図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からのスタートコマンドを受信すると、VDP84にスタートコマンドを送信する。すると、VDP84はVRAM86のビデオデータを再生することに基いて装飾図柄表示器34にビデオデータに応じた映像を表示し、ビデオデータの再生映像に数字のキャラクタデータを重ねることで装飾図柄の左列と中列と右列が変動(可変)する映像および変動停止(可変停止)する映像を生成する。この装飾図柄の各列の変動停止タイミングは図柄制御回路80のCPU81が演出パターンコマンドの受信結果に応じて設定するものであり、演出パターンコマンドに応じた演出時間の経過直前に最終の中列が停止するように設定される。
5−4−5.装飾図柄変動停止コマンド処理
CPU71はコマンド処理フラグが装飾図柄変動停止コマンド処理にセットされていることを検出すると、図19のステップS405で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100にストップコマンドを送信し、コマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からのストップコマンドを受信したときには音データの再生処理を停止し、電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からのストップコマンドを受信したときには電飾データの再生処理を停止する。図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からのストップコマンドを受信したときにはVDP84にビデオデータの再生停止を指令し、VDP84は再生停止が指令されることに基いてビデオデータの再生処理を停止する。
5−4−6.大当りラウンド開始コマンド処理
CPU71はコマンド処理フラグが大当りラウンド開始コマンド処理にセットされていることを検出すると、図19のステップS406で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100に大当りラウンド開始コマンドを送信し、コマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からの大当りラウンド開始コマンドを受信すると、VDP84に送信する。すると、VDP84は大当りラウンド用のビデオデータをVROM85から選択し、ビデオデータの選択結果を再生することに基いて装飾図柄表示器34に大当りラウンド表示を行う。音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からの大当りラウンド開始コマンドを受信することに基いてROM92から大当りラウンド用の音データを選択し、音データの選択結果を再生することに基いてスピーカ14から大当りラウンド用の遊技音を出力する。電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からの大当りラウンド開始コマンドを受信することに基いてROM102から大当りラウンド用の電飾データを選択し、電飾データの選択結果を再生することに基いて電飾LED17を大当りラウンド用に発光させる。
5−4−7.大当りラウンド停止コマンド処理
CPU71はコマンド処理フラグが大当りラウンド停止コマンド処理にセットされていることを検出すると、図19のステップS407で図柄制御回路80と音制御回路90と電飾制御回路100に大当りラウンド停止コマンドを送信し、コマンド処理フラグをコマンド待ち処理にセットする。
音制御回路90のCPU91は演出制御回路70からの大当りラウンド停止コマンドを受信することに基いて大当りラウンド用の音データの再生処理を停止し、電飾制御回路100のCPU101は演出制御回路70からの大当りラウンド停止コマンドを受信することに基いて大当りラウンド用の電飾データの再生処理を停止する。図柄制御回路80のCPU81は演出制御回路70からの大当りラウンド停止コマンドを受信することに基いてVDP84に大当りラウンド用のビデオデータの再生停止を指令し、VDP84は再生停止が指令されることに基いて大当りラウンド用のビデオデータの再生処理を停止する。
6.図柄制御回路80の内部処理
図23のビデオデータV1−1及びV1−2はメイン制御回路50が大当り用の変動パターンP1を設定したときに選択されるものであり、ビデオデータV1−1には予告演出が挿入されておらず、ビデオデータV1−2には予告演出が挿入されている。この予告演出は装飾図柄の3列が変動開始した直後に専用の予告画像をカットインすることで行われるものであり、ビデオデータV1−1及びV1−2は予告演出の有無の点で相互に相違する。なお、予告演出の詳細については、後述する。
ビデオデータV1−1及びV1−2は相互に演出の進行内容が同一である同一系統の映像を発生させるものであり、ビデオデータV1−1及びV1−2の再生時には装飾図柄の3列が同時に変動開始し、左列および右列が設定結果で順に変動停止することに基いてリーチ状態が発生する。このリーチ状態の発生後には、リーチ演出Aが発生する。このリーチ演出Aの終了後には、装飾図柄の3列が大当りの組合せで停止表示される。ビデオデータV1−1はVDP84がビデオデータV1−1の解凍結果に基いて表示信号を生成し、表示信号の生成結果をLCD回路87に出力することに基いて再生されるものであり、ビデオデータV1−2はVDP84がビデオデータV1−2の解凍結果に基いて表示信号を生成し、表示信号の生成結果をLCD回路87に出力することに基いて再生されるものである。
また、図23のビデオデータV2−1〜V4−2,V6−1〜V8−2が選択された場合には、前記したリーチ演出Aとは異なるリーチ演出B,C,Dのいずれかを含む演出表示が行われるようになっている。また、図23のビデオデータV9−1及びV9−2が選択された場合には、リーチ演出を含まない完全外れ用の演出表示が行われるようになっている。なお、リーチ演出A〜Dの詳細については、説明を省略する。
次に、予告演出処理について説明する。ビデオデータの選択において、ビデオデータV1−2,V2−2,V3−2,V4−2,V5−2,V6−2,V7−2,V8−2,V9−2のいずれかが選択された場合には、装飾図柄の3列が変動開始した直後に、予告演出を行うようになっている。以下、詳述する。
図24は図柄制御回路80のVDP84が予告演出を再生するときの処理内容を示すものであり、図25〜図37は予告演出パターンを決定するための制御データの内容、図38〜図39は予告演出の再生結果の一例を示している。予告演出の予告画像はVDP84が当該データの取得結果に基いて表示信号を生成し、表示信号の生成結果をLCD回路87に出力することに基いて再生されるものであり、図24の予告演出処理はVDP84の表示信号生成処理を示している。以下、予告演出処理について説明する。
なお、本実施の形態の予告演出は、2列×2行の行列形態に区画されたウィンドウに4種類の予告キャラクタが表示され、ウィンドウが所定方向に増加して3列×2行の行列形態になると共に各ウィンドウに表示される予告キャラクタが2種類に減少し、さらに、ウィンドウが所定方向に増加して3列×3行の行列形態になると共に各ウィンドウに表示される予告キャラクタが1種類に減少し、最後に残った1種類の予告キャラクタによって、大当りが発生する信頼度を予告するものである。
ステップS501:メイン制御回路50からの指示情報に基づき、演出制御回路(予告報知処理手段)70で予告演出コマンドを取得する。ここでは、まず、図25に示すコマンドC1として、予告演出の最後に残る最終確定キャラクタを取得する。なお、本実施の形態の各キャラクタには、それぞれ大当りの発生に対する信頼度が設定されており、キャラクタの背景色で信頼度が振り分けられている。なお、背景色が青→緑→赤→レインボーの順に信頼度が上がるようになっている。また、ここでは、レインボーの場合(コマンドC105(キャラクタYF)とC10B(キャラクタYL)の場合)、大当りの確定報知となっており、その後、100%の確率で大当りが発生するようになっている。なお、背景色でなく、キャラクタの違いによって大当りの発生に対する信頼度が変わるように設定されていても良い。
次に、図26に示すサブコマンドD0として、どの配置テーブルを使用するかの選択を行う。ここでは、どのテーブルを使用するかによっても信頼度が変わるようになっており、弱配置の3つを選択すると信頼度が低く、中配置の3つを選択すると信頼度が中程度、強配置の3つを選択すると信頼度が高く設定されている。すなわち、選択するテーブルによって信頼度が異なるのは、弱配置のテーブルは信頼度の設定が低いキャラクタがデフォルトで多く表示されるようになっており、中配置のテーブルは信頼度の設定が中程度のキャラクタがデフォルトで多く表示されるようになっており、強配置のテーブルは信頼度の設定が高いキャラクタがデフォルトで多く表示されるようになっているためである。そして、選択されたテーブルによって、図28〜図37のいずれかのテーブルを使用することとなる。なお、図36の増殖予告強配置3テーブルでは、同一の人物キャラクタが複数のウィンドウに表示されるようになっている。また、図37の増殖予告プレミアム配置1テーブルでは、図28〜図36の弱〜強配置のテーブルとは異なる別のプレミアムテーブルとなっており、信頼度の高い人物キャラクタがデフォルトで2種類だけ表示されるようになっている。
次に、図27に示すサブコマンドD1として、最終確定キャラクタの初期配置位置とウィンドウの増加方向(移動方向)を選択する。
以上の3つのコマンドを選択することで、予告演出処理のキャラクタや動作が決定する。例えば、図25のコマンドC1でC10B(キャラクタYL)を選択し、図26のコマンドD0でD005(テーブルとして図32の中配置2テーブルを使用)、図27のコマンドD1でD101(左上が最終確定キャラクタの初期位置で右開き方向→下開き方向の順にウィンドウが増加する)を選択することで、初期位置で左上にキャラクタYL、右上にキャラクタYD、左下3にキャラクタYB、右下4にキャラクタYJという配置で、右方向にウィンドウ増加→下方向にウィンドウ増加した結果、最後にキャラクタYLが残るという予告演出が決定されるものである。
ステップS502:設定結果に応じて、停止表示状態の装飾図柄111,112,113が表示された表示画面35における装飾図柄111,112,113の変動表示を開始させ、装飾図柄の左列(左図柄111),右列(右図柄112)及び中列(中図柄113)を上方から下方へ同時に変動表示させる(図38の(a)参照)。
ステップS503,S504:それから所定時間経過後(ここでは変動表示開始直後)、装飾図柄111,112,113を半透明にした装飾図柄111a,112a,113aとして変動表示を続けさせると共に、表示画面35の略中央の表示領域に2列×2行の行列形態に区画した4つのウィンドウ121,122,123,124を形成する(行列ウィンドウ形成手段)と共に、各ウィンドウ121,122,123,124にそれぞれ設定された予告キャラクタA,B,C,Dを表示する(予告キャラクタ表示手段)。なお、本実施の形態では、まず、左下のウィンドウ121が白く光りながら出現し(図38の(b)参照)、当該ウィンドウ121に予告キャラクタAを表示させ(図38の(c)参照)、次に、右下のウィンドウ122が白く光りながら出現し(図示省略)、当該ウィンドウ122に予告キャラクタBを表示させ(図38の(d)参照)、さらに、左上のウィンドウ123が白く光りながら出現し(図示省略)、当該ウィンドウ123に予告キャラクタCを表示させ(図38の(e)参照)、最後に、右上のウィンドウ124が白く光りながら出現し(図示省略)、当該ウィンドウ124に予告キャラクタDを表示させており(図38の(f)参照)、ウィンドウと予告キャラクタが一度に出現せずに徐々に出現するような演出となっている。
ステップS505:次に、2列×2行の行列形態のウィンドウ121,122,123,124の右側の2つのウィンドウ122,124が外側(すなわち、右側)に移動し、左側の2つのウィンドウ121,123との間に新たなウィンドウ125,126を出現させる(ウィンドウ増加手段)。ここでは、2列×2行の行列形態のウィンドウ121,122,123,124に表示された予告キャラクタA,B,C,Dを一旦消去し、ウィンドウ全体120が白く光った後(図38の(g)参照)、予告キャラクタを表示しない状態で、右側の2つのウィンドウ122,124を右側に移動させ(図38の(h)参照)、左側の2つのウィンドウ121,123との間に新たなウィンドウ125,126を出現させている(図38の(i)参照)。そして、新たなウィンドウ125,126が出現したら、増加したウィンドウ全体120aが緑色に光るようになっている(図38の(i)参照)。
ステップS506:次に、ウィンドウ122,124を右側に移動させてウィンドウ125,126を増加させる際に、ウィンドウ122,124の移動方向(右方向)とは反対側(すなわち、左側)の行又は列のウィンドウであって新たに増加させた行又は列に隣接した行又は列のウィンドウ121,123に配置されていた予告キャラクタA,Cを、その配置順のまま、行又は列を同じくして移動させた行又は列のウィンドウ122,124と行又は列を同じくして増加させた行又は列のウィンドウ125,126の全て(ここでは、列を増加させたので、行を同じくして移動及び増加したウィンドウの全て)にも表示させる(予告キャラクタ種類減少表示手段)。すなわち、予告キャラクタAを下側のウィンドウ121,122,125に表示し、予告キャラクタCを上側のウィンドウ123,124,126に表示する(図39の(j)参照)。
ステップS507:ここで、予告キャラクタの種類が所定数(ここでは、1種類)まで減少したか否かの判定を行い、所定数まで減少していないときには、ステップS505,S506を繰り返し、段階的に予告キャラクタの数を減少させる。
すなわち、ステップS505では、3列×2行の行列形態のウィンドウ121,122,123,124,125,126の下側の3つのウィンドウ121,122,125が外側(すなわち、下側)に移動し、上側の3つのウィンドウ123,124,126との間に新たなウィンドウ127,128,129を出現させる(ウィンドウ増加手段)。ここでは、2列×2行の際と同様に、3列×2行の行列形態のウィンドウ121,122,123,124,125,126に表示された予告キャラクタA,Cを一旦消去し、ウィンドウ全体120aが白く光った後(図39の(k)参照)、予告キャラクタを表示しない状態で、下側の3つのウィンドウ121,122,125を下側に移動させ(図39の(l)参照)、上側の3つのウィンドウ123,124,126との間に新たなウィンドウ127,128,129を出現させている(図38の(l)参照)。そして、新たなウィンドウ127,128,129が出現したら、増加したウィンドウ全体120bが青色に光るようになっている(図39の(m)参照)。
次に、ステップS506では、ウィンドウ121,122,125を下側に移動させてウィンドウ127,128,129を増加させる際に、ウィンドウ121,122,125の移動方向(下方向)とは反対側(すなわち、上側)の行又は列のウィンドウであって新たに増加させた行又は列に隣接した行又は列のウィンドウ123,124,126に表示されていた予告キャラクタCを、その配置順のまま、行又は列を同じくして移動させた行又は列のウィンドウ121,122,125と行又は列を同じくして増加させた行又は列のウィンドウ127,128,129の全て(ここでは、行を増加させたので、列を同じくして移動及び増加したウィンドウの全て)にも表示させる(予告キャラクタ種類減少表示手段)。すなわち、予告キャラクタCを全てのウィンドウ121,122,123,124,125,126,127,128,129に表示する(図39の(n)参照)。
そして、再び、ステップS507で、予告キャラクタの種類が所定数(ここでは、1種類)まで減少したか否かの判定を行い、所定数まで減少しているときには、ステップS508に進む。
ステップS508:ここでは、増加したウィンドウ全体120bを赤色に表示させた後(図39の(o)参照)、予告キャラクタCをウィンドウ全体120bの大きさにして表示し、遊技者に最終確定キャラクタCを報知する(図39の(p)参照)。その後、最終確定キャラクタCの表示状態の背後で左図柄111を停止表示させる(図39の(q)参照)。
ステップS509:それから、ウィンドウ及びキャラクタを消去し、通常の図柄変動表示に戻る(図39の(r)参照)。なお、ここでは、キャラクタYLの予告キャラクタCを表示しているため、この後、リーチ状態となり、大当りが発生することが確定しているものである。また、他の予告キャラクタが最終確定キャラクタとなる場合は、そのキャラクタに応じた大当りの信頼度を遊技者に報知するものである。
以上のように、本実施の形態のパチンコ遊技機は、遊技盤18に設けられた特別図柄始動口(始動口)24と、複数列の図柄(左図柄111,右図柄112,中図柄113)を変動表示すると共に所定の画像を表示可能な表示画面35を有し、前記特別図柄始動口(始動口)24に遊技球が入賞したことに基づいて、複数列の図柄(左図柄111,右図柄112,中図柄113)を変動表示させた後に所定の組合せの図柄を表示することで大当りを報知する装飾図柄表示器(図柄表示装置)34と、前記装飾図柄表示器(図柄表示装置)34で大当りが報知された後に遊技球が入賞不可能な状態から入賞可能な状態にされる大入賞口27と、前記装飾図柄表示器(図柄表示装置)34を制御する演出制御回路(制御手段)70と、を備え、前記演出制御回路(制御手段)70は、図柄を所定の組合せで表示するか否かで大当りか否かを報知する前に、前記表示画面35に大当りとなる可能性を示唆する予告報知処理手段を有しており、該予告報知処理手段は、前記表示画面35における所定の表示領域に、複数のウィンドウ121,122,123,124を行列形態に並べて表示する行列ウィンドウ形成手段と、複数種類の予告キャラクタA,B,C,Dを、前記複数のウィンドウ121,122,123,124それぞれに表示させる予告キャラクタ表示手段と、前記複数のウィンドウ121,122,123,124の所定位置の行又は列122,124を外側に移動させることにより、前記複数のウィンドウ125,126を、行単位又は列単位で段階的に増加させるウィンドウ増加手段と、前記複数のウィンドウ125,126を行単位又は列単位で増加させる際に、前記所定位置の行又は列の移動方向とは反対側の行又は列であって前記所定位置の行又は列に隣接していた行又は列の各ウィンドウ121,123に配置されていた前記予告キャラクタA,Cを、その配置順のまま、前記所定位置の行又は列を含んで前記所定位置の行又は列の移動方向の全てのウィンドウ122,124,125,126にも表示させる予告キャラクタ種類減少表示手段と、を有しており、前記ウィンドウ増加手段で、前記ウィンドウを行単位又は列単位で段階的に増加させるにつれて、前記予告キャラクタ種類減少表示手段で、行単位又は列単位で前記予告キャラクタを減少させて、表示される前記予告キャラクタの種類を段階的に所定数まで減少させるように表示し、最終的に残った前記予告キャラクタに応じて、異なる大当りの信頼度を報知するようにしたパチンコ遊技機とした。
これにより、新たな方法の予告演出を行うことで、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
なお、以上説明した各実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
例えば、前記した実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、アレンジボール等の他の遊技機にも適用可能である。
また、前記した実施の形態では、ウィンドウの行列形態が2列×2行→3列×2行→3列×3行と増加するようになっていたが、本発明はこれに限るものではなく、他の行列形態であっても良い。例えば、前記した実施の形態のように、2列×2行から行列の増加が開始されていなくても良く、3列×3行→4列×3行→4列×4行というように、3列×3行から増加が開始されるパターンでも良い。また、前記した実施の形態のように、2列×2行の正方形状の行列から増加が開始されていなくても良く、2列×3行→3列×3行→3列×4行→4列×4行というように長方形の行列から増加が開始されるパターンでも良い。
また、前記した実施の形態では、予告キャラクタが4種類→2種類→1種類というように減少していくようになっていたが、本発明はこれに限るものではなく、8種類→4種類→2種類というように最後が1種類にならないパターンでも良い。この場合は、2種類の予告キャラクタの組合せによって大当りの信頼度が決定されるようになる。
また、前記した実施の形態では、行列形態のウィンドウの端のウィンドウが外側に移動して増加するようになっていたが、本発明はこれに限るものではなく、中央部分や端から○番目のウィンドウが移動して増加するように構成されていても良い。
詳述すると、m行n列の行列のとき、例えば、m−1行目のウィンドウが外側に移動してm+1行n列の行列になり、m−2行目のキャラクタを同一の列のウィンドウに表示させるようになっていても良い。
また、m行n列の行列のとき、例えば、m行目とm−1行目のウィンドウが外側に移動してm+2行n列の行列になり、m−2行目のキャラクタを同一の列のウィンドウに表示させるようになっていても良い。
また、複数のウィンドウそれぞれに表示させる予告キャラクタのパターンとしては、必ずしも大当りの信頼度を異ならせた複数種類の予告キャラクタを表示させる場合に限らず、図36の増殖予告強配置3テーブルに規定されたデフォルトの予告キャラクタのように、それぞれのウィンドウに表示される予告キャラクタのうちのいくつか又は全部が同じ種類であったり、異なる予告キャラクタでも背景色(信頼度)が同じものであったりしても良い。
また、前記した実施の形態では、ウィンドウの増加の仕方として、例えば、ウィンドウの行列形態が2列×2行→3列×2行と増加する際、行と行又は列と列の間から新たなウィンドウが2つ出現し、元々あったウィンドウの2つが外側に移動するようになっていたが、本発明はこれに限るものではない。例としては、ウィンドウの行列形態が2列×2行→3列×2行と増加する際、元々あったウィンドウの2つがページをめくるように横向きになって消え、その代わりにめくった先から4つの新たなウィンドウが出現するようになっていても良い。また、ウィンドウを増加させるに当たって、ページをめくるような表現の他、既に表示されているウィンドウに隣接して行又は列が出現するような表現となっていても良い。
また、前記した実施の形態では、予告演出として、本願発明に係るもののみを説明したが、当然、他の予告演出を有していて、選択的にそれらが表示されるようになっていても良い。