JP4883047B2 - 気体燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関内に高圧の気体燃料を噴射する気体燃料噴射装置に関する。
エネルギーマネージメントの観点から、次世代の自動車用内燃機関の開発においては、従来の液体化石燃料に代わる燃料として、天然ガス(LNG、CNG)、液化石油ガス(LPG)、水素ガス、といった気体燃料を用いる気体燃料機関の開発が求められている。
しかし、気体燃料はそのエネルギ密度の低さから短期間に必要量の燃料を噴射することができず、出力不足を起こす虞がある。さらに、気体燃料と燃焼室内の圧縮空気との混合が困難であり、混合の促進による自着火の制御が課題となっている。このため、出力不足の改善、及び、混合の促進を目的として、種々の技術が検討されている。
例えば、特許文献1には、高圧気体燃料をノズル先端に設けた噴孔から機関燃焼室内に噴射するインジェクタであって、上記噴孔へ高圧気体燃料を供給する高圧気体燃料供給通路と、噴孔を開閉するニードルの駆動を制御する電気式駆動部とを備え、さらに、ノズル内の高圧気体燃料供給通路に、噴孔側から上流側へ向かう方向に上記高圧気体燃料供給通路の断面積を急拡大させる容積拡大部を設けて、噴孔に近いノズル内の高圧気体燃料供給通路に、所定容積を有する容積拡大部を設けたので、噴射初期に噴孔へ大量の高圧気体燃料を供給することを可能にし、さらに、噴射の際に発生した圧力波を利用して、短時間に大量の気体燃料を高圧で機関燃焼室に噴射可能とし、空気との混合を促進して、高出力化と未燃気体燃料の排出防止とを同時に実現可能な気体燃料噴射インジェクタが開示されている。
また、出力不足の改善を図るべく、気体燃料をノズル先端に設けた噴孔から機関燃焼室内に極めて高圧で噴射する必要があるが、高圧噴射された気体では以下のような現象が起こることが知られている。
非特許文献1等には、気体噴流に関する解析が示されている。図11に示すように、単噴孔ノズルIから噴射圧力PINJの高圧気体が雰囲気圧力PAMBの低圧雰囲気内に噴射され、噴射圧力PINJと雰囲気圧力PAMBとの圧力比PINJ/PAMBが4倍以上の場合、噴孔出口近傍では、噴孔から噴射された気体が雰囲気圧力PAMBまで完全に膨張できず、不足膨張噴流となる。このような不足膨張噴流では、外側に向かって膨張する膨張波ExWが生じ、この時の流速は超音速(M>1)となり、噴流と雰囲気気体との境界面JBにおいて圧縮波CmWとして反射され、再び噴流境界面JBにおいて反射し膨張波ExWとなり、再び圧縮波CmWと膨張波ExWとが繰り返し発生する。特に、圧力比PINJ/PAMBが大きい時には、噴流FJの中心軸上で衝撃は正常交差できなくなり、膨張波ExWと圧縮波CmWと反射波RSとの合体と干渉によって樽型衝撃波BSを形成し、噴射方向に直交する円盤状のマッハディスクMDが形成され、マッハディスクMDを境に、超音速(M>1)の膨張波域と亜音速(M<1)の圧縮波域とが形成されていることが知られている(非特許文献1等)。
特開2006−14474号公報 日本機会学会論文集(B編) 72巻 721号(2006/9) No.06−0160 不足膨張音速噴流の近距離場構造に及ばすノズル形状の影響 乙部由美子 他
このため、従来の燃料噴射弁を用いて高圧の気体燃料を噴射した場合、樽型衝撃波BS内に気体燃料が閉じこめられ、気体燃料と燃焼室内の圧縮空気とは、噴流境界JB近傍で僅かに混じり合うものの、樽型衝撃波BS内では気体燃料と燃焼室内の圧縮空気とはほとんど混じり合うことがない。また、徐々に噴流の速度が失われ、マッハディスク形成領域Lm(max)の外では、噴流の速度は小さくなり、その運動エネルギも極めて小さいので、空気と混じり合うのに時間を要する虞がある。
そこで、本発明は、高圧の気体燃料を機関燃焼室内に噴射する気体燃料噴射装置において、気体燃料と圧縮空気との混合の促進を可能とする気体燃料噴射装置を提供することを目的とするものである。
請求項1の発明では、少なくとも第1の噴孔と第2の噴孔とからなる2以上の噴孔を設けた燃料噴射弁を具備し、該燃料噴射弁内に導入した高圧の気体燃料を、上記噴孔から内燃機関の燃焼室内への噴射を行う気体燃料噴射装置であって、上記気体燃料の噴射圧力をPINJとし、上記燃焼室内の雰囲気圧力をPAMBとしたとき、下記式1の関係を満たす条件下で上記気体燃料を噴射する気体燃料噴射装置において、上記第1の噴孔の開口端面から上記第1の噴孔の中心軸と上記第2の噴孔の中心軸との交点Pまでの距離を交点距離Lとし、上記噴孔から噴射した気体噴流にマッハディスクが形成されるマッハディスク生成領域をLm(max)としたとき、下記式2の関係を満たすべく、上記第1の噴孔の中心軸と上記噴射弁の中心軸とのなす第1の噴射角度θと上記第2の噴孔の中心軸と上記噴射弁の中心軸とのなす第2の噴射角度θとを設定する。
INJ/PAMB≧4・・・式1
<Lm(max)・・・式2
請求項1の発明によれば、噴孔の出口近傍で複数の噴流が衝突し、樽型衝撃波の衝突により、ショックセル構造が破壊され、噴流が大きく乱れるので、気体燃料の運動エネルギが大きい状態で圧縮空気との混合が可能となり、気体燃料と空気との混合が促進される。したがって、気体燃料と圧縮空気との速やかな混合によって、燃焼排気中への未燃気体燃料の排出を抑制させることが可能な燃料噴射装置が実現できる。
具体的には、請求項2の発明のように、上記交点距離Lを6mm以下の範囲に設定する。また、請求項3の発明ように、上記交点距離Lを0.01mm以上の範囲に設定する。請求項2及び3の発明の範囲で複数の噴流を交差させれば、運動エネルギの高い状態で気体燃料噴流が衝突し、大きな乱れを生じることができることが判明した。
より具体的には請求項4の発明のように上記式2の関係を満たすべく、上記第1の噴孔の中心軸と上記噴射弁の中心軸とのなす第1の噴射角度θと上記第2の噴孔の中心軸と上記噴射弁の中心軸とのなす第2の噴射角度θとをθ>θとなるように設定するのが望ましい。
さらに、請求項5の発明のように、上記複数の噴孔間の距離Dpは、6mm以下に設定するのが望ましい。
請求項6の発明のように、上記噴孔の開口径Deは、0.01mm以上に穿設するのが望ましい。
本発明の第1の実施形態における気体燃料噴射装置について図を参照して説明する。図1は、本発明の気体燃料噴射装置を内燃機関3に適用した全体構成を示す概略図で、内燃機関3のシリンダヘッド30には、気体燃料噴射弁I、図略の点火装置、吸気筒301、吸気バルブ302、排気筒303、排気バルブ304が設けられ、シリンダヘッド30とシリンダ31とピストン32とによって区画された燃焼室34内に気体燃料噴射弁Iから直接噴射された高圧気体燃料と空気との混合気に点火するようになっている。気体燃料としては、水素、CNG(圧縮天然ガス)、LNG(液化天然ガス)、DME(ジメチルエーテル)等が用いられている。気体燃料噴射弁Iには、高圧ボンベに接続された蓄圧アキュムレータや、高圧ポンプによって蓄圧されたコモンレールなどの高圧源5から高圧気体燃料GFが供給される。
電子制御装置ECU4には、燃焼室内の筒内圧力PAMB、高圧気体燃料噴射圧力PINJ、エンジン回転数NE、エンジン水温WT、アクセル開度、上死点等のエンジン状況検出手段によって検知される負荷状況が入力され、負荷状況に応じて、燃料の噴射時期、噴射圧力、噴射量、点火時期等が演算され、駆動制御装置EDU41に送られ、EDU41によって所定のタイミングで気体燃料噴射弁Iが駆動される。特に本発明においては、噴射圧力PINJと筒内圧力PAMBとの圧力比PINJ/PAMBが4以上となる条件で燃焼室34内に高圧気体燃料が噴射されている。
図2に、本発明の第1の実施形態における気体燃料噴射装置に用いられる気体燃料噴射弁Iの概要を示す。気体燃料噴射弁Iは、ノズル部100とインジェクタ基部110とアクチュエータ部120とによって構成されている。
インジェクタ基部110には、高圧気体燃料を導入する高圧気体燃料導入流路103、導入された高圧気体燃料の圧力を蓄圧する蓄圧室102、ノズル部100内に形成された燃料室10に気体燃料を導入する気体燃料供給流路101が形成されている。
さらに、インジェクタ基部には、ニードル200の上昇方向と下降方向とのいずれか若しくは両方に作用する圧力を伝達するとともに、ニードル200の摺動部を潤滑すべく、作動液体を導入する公知の作動液体流路120が適宜形成されている。
ニードル200の先端側には、径小となるニードル軸部20が形成され、ニードル軸部20の周囲には、燃料室10が区画され、燃料室10の先端に設けられた噴孔14、15の開閉を離着座によって行う弁体2がニードル軸部20の先端に形成されている。
インジェクタ基部100の内部には軸方向に摺動可能に保持された長軸状のニードル200が収納され、ニードル200の基端側には、EDU41に接続されたアクチュエータ120が設けられ、アクチュエータ120によってニードル200は軸方向の昇降が制御されている。アクチュエータ120には、通電により励磁する電磁ソレノイドを用いた電磁アクチュエータや通電により伸長する圧電素子を用いた圧電アクチュエータ等、公知の駆動制御手段を適宜用いることができる。
図3を参照して、本発明の第1の実施形態における気体燃料噴射装置の要部である燃料噴射弁Iのノズル部100の先端の構造について詳述する。
本実施形態において、弁体2は、略円錐状に形成されている。ノズル基体1の内側には、燃料室10に練通する略摺り鉢状に形成されたシート面11、12と先端が閉塞するサック室13が形成され、第1の噴孔14と第2の噴孔とが穿設されている。
第1の噴孔14は、ノズル部の中心軸に対して第1の噴孔穿設角度θの角度で設けられ、第2の噴孔15は、ノズル部の中心軸に対して第2の噴孔穿設角度θの角度で設けられている。第1の噴孔穿設角度θは第2の噴孔穿設角度θよりも大きく設定され、第1の噴孔14の中心軸と第2の噴孔15の中軸とは交点Pで交差している。
第1の噴孔14の出口端部から交点Pまでの交点距離LPは、マッハディスク形成領域Lm(max)よりも短い距離に設定されている。
また、第1の噴孔14と第2の噴孔15とは、噴孔出口において噴孔間距離Dだけ離して設けられ、Dは、6mm以下に設定されている。 さらに、噴孔14及び噴孔15は、出口開口径φDeは0.01mm以上に設定されている。
閉弁時には、弁体2が下降し、ノズル部1の内側に形成された第1のシート面11、第2のシート面12と、弁体2の第1の弁座部21、第2の弁座部22とがそれぞれ当接し、第1の噴孔14と第2の噴孔15とが閉鎖された状態となっている。
開弁時には、弁体2が上昇し、ノズル部1の内側に形成された第1のシート面11、第2のシート面12と、弁体2の第1の弁座部21、第2の弁座部22とが離れ、第1の噴孔14と第2の噴孔15とが燃料室10と練通した状態となっている。
図4を参照して、マッハディスク形成領域Lm(max)と圧力比PINJ/PAMBとの関係について説明する。出口開口径φDeが1.0mmのときの本実施形態において、噴射圧PINJと筒内雰囲気圧PAMBとの圧力比PINJ/PAMBの変化に対して、マッハディスク形成領域Lm(max)は、正比例的に変化する。第1の噴孔14の開口出口Deから交点Pまでの交点距離LPが6mm以下であれば、交点Pは、マッハディスク形成領域Lm(max)の範囲内となることが判明した。
図5から図8を参照して本発明の効果について説明する。
図5(a)に示すように、本発明の第1の実施形態において、第1の噴孔14と第2の噴孔15とを第1の噴孔穿設角度θ1と第2の噴孔穿設角度θ2とが、θ1>θ2の関係を満たし、かつ、L<Lm(max)となるように穿設した場合において、第1の噴孔14の開口出口から中心軸線上のL、L、L、Lの距離における燃料気体の濃度の測定結果P、P、P、Pを実施例1とし、図5(b)に示すように、本発明の第1の実施形態において、第1の噴孔14と第2の噴孔15とを第1の噴孔穿設角度θと第2の噴孔穿設角度θとが、θ>θの関係を満たし、かつ、L≧Lm(max)となるように穿設した場合において、第1の噴孔14の開口出口から中心軸線上のL、L、L、Lの距離における燃料気体の濃度の測定結果P、P、P、Pを実施例2とし、図6(a)に示すように、第1の噴孔14と第2の噴孔15とを第1の噴孔穿設角度θ1と第2の噴孔穿設角度θ2とが、θ=θの関係、即ち、平行となるように穿設した場合における、第1の噴孔14の開口出口から中心軸線上のL、L、L、Lの距離における燃料気体の濃度の測定結果P、P、P、Pを比較例1とし、図6(b)に示すように、第1の噴孔14と第2の噴孔15とを第1の噴孔穿設角度θ1と第2の噴孔穿設角度θ2とが、θ<θの関係となるように穿設した場合において、第1の噴孔14の開口出口から中心軸線上のL、L、L、Lの距離における燃料気体の濃度の測定結果P、P、P、Pを比較例2として、その結果を図7に示す。
図7に示すように、比較例1、2の場合には、距離が離れても気体燃料の濃度が余り下がらず、距離Lにおいて、急激に濃度低下していることから、周囲の圧縮空気との混合が行われていないと推察される。一方、本発明の実施例1、2においては、第1の噴孔14の開口出口近傍Lでは、比較例1、2と同程度の気体濃度であったにもかかわらず、Lの位置で急激な気体濃度の低下が見られ、Lではさらに気体濃度が低くなるが、Lにおいては、比較例1、2よりも高い気体濃度となることが判明した。また、実施例1の方が実施例2に比べて短い距離で濃度低下が起こることが判明した。
このことから、本発明によれば、第1の噴孔14と第2の噴孔15とから噴射された高圧気体噴流がマッハディスク形成領域内で衝突することのよって、高い運動エネルギを持った状態で衝突した噴流に大きな乱れが生じ、周囲の圧縮空気との混合が活発になり、速やかに濃度の低下が起こったものと推察される。
図8に本発明の第1の実施形態における燃料噴射装置を用いて、燃料噴射圧PINJと雰囲気圧PAMBとの圧力比PINJ/PAMBが10の時の交点Pまでの交点距離LPを変化させたときの気体濃度均一度を示す。
なお、気体濃度均一度は、測定距離を30mm、40mm、50mmとしたときの3点の気体燃料濃度の平均値である。
本図に示すように、交点距離Lを6mm以下で気体燃料濃度の均一度が高くなることが判明した。
本試験結果からも、第1の噴孔14と第2の噴孔15とをマッハディスク形成領域Lm(max)の範囲内で衝突させることにより、速やかに気体燃料濃度を均一化できることが判明した。
図9、10に本発明の他の実施形態における要部断面図を示す。
本図(a)に示すように、第1の噴孔14aをサック室13に穿設して、第2の噴孔15aをシート部に穿設しても良いし、本図(b)に示すように、第1の噴孔14bと第2の噴孔15bとの両方をサック室13bに穿設しても良い。いずれの場合にも、本発明の交点Pがマッハディスク形成領域Lm(max)内に設ける限りにおいて同様の効果が得られる。
さらに、10図(a)に示すように、第1の噴孔14c、第2の噴孔15c、第3の噴孔16cを設けて3以上の気体噴流が交差するような構成としても良い。また、本図(b)に示すように、ノズル先端の壁面に噴孔を穿設するのではなく、円盤状の噴孔プレート17に複数の噴孔14dを穿設して、これらの中心軸の交点Pがマッハディスク形成領域Lm(max)内となるように設けた構成であっても良い。
なお、本発明は、上記実施形態に限定するものではなく、複数の噴孔から噴射される高圧気体燃料をマッハディスク形成領域内で衝突せしめ、気体燃料と筒内空気との速やかな混合を図る本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態の説明において、具体的なニードル駆動方法について明記していないが、ニードルの開弁方向と閉弁方向とに圧力流体の圧力を作用せしめ、駆動用アクチュエータによって作動する制御弁によって開弁方向の圧力と閉弁方向の圧力とのバランスを変化させて、ニードルの昇降を行う公知の駆動方法が適宜採用可能である。
また、上記実施形態において、燃料噴射圧PINJと筒内雰囲気圧PAMBとの圧力比PINJ/PAMBとが所定圧以上であれば、いずれの噴射時期においても本発明の効果が発揮される。しかし、筒内雰囲気圧PAMBの低い状態において燃料噴射を行えば、本発明の効果に加え、シリンダピストンの上昇したときに筒内に発生するタンブル渦によって、さらに、気体燃料と圧縮空気との混合を促進することも期待できる。
さらに、上記実施形態においては、点火装置を設けた内燃機関について本発明を適用した例を説明したが、気体燃料に軽油等の自着火性液体燃料を少量混合する等、点火装置を具備しない自着火機関にも適用できる。
本発明の第1の実施形態における気体燃料噴射装置を備えた内燃機関の概要を示す構成図。 本発明の第1の実施形態における燃料噴射装置に用いられる気体燃料噴射弁の概要を示す一部断面図。 本発明の第1の実施形態における燃料噴射装置に用いられる気体燃料噴射弁の要部断面図。 圧力比PINJ/PAMBに対する交点距離Lとマッハディスク形成領域Lm(max)の変化とを示す特性図。 (a)は、実施例1の構成を示す要部断面図、(b)は、実施例2の構成を示す要部断面図。 (a)は、比較例1の構成を示す要部断面図、(b)は、比較例2の構成を示す要部断面図。 本発明の効果を比較例と共に示す特性図。 本発明の効果を示し、交点距離Lに対する気体濃度均一度の特性図。 (a)、(b)は、本発明の変形例を示す要部断面図。 (a)、(b)は、本発明の変形例を示す要部断面図。 は、高圧気体燃料噴射用単噴孔ノズルの噴孔近傍における現象を示す概念図。
符号の説明
I 燃料噴射弁
1 ノズル先端部
10 燃料室
11、12シート部
13 サック室
14 第1の噴孔
15 第2の噴孔
2 弁体
21、22 弁体着座部
INJ 燃料噴射圧
AMB 筒内雰囲気圧
Lm(max) マッハディスク形成領域
噴孔間距離
φDe 噴孔出口開口径
P 噴孔中心軸交点
交点距離
θ 第1の噴孔穿設角度
θ 第2の噴孔穿設角度

Claims (6)

  1. 少なくとも第1の噴孔と第2の噴孔とからなる2以上の噴孔を設けた燃料噴射弁を具備し、該燃料噴射弁内に導入した高圧の気体燃料を、上記噴孔から内燃機関の燃焼室内への噴射を行う気体燃料噴射装置であって、
    上記気体燃料の噴射圧力をPINJとし、上記燃焼室内の雰囲気圧力をPAMBとしたとき、下記式1の関係を満たす条件下で上記気体燃料を噴射する気体燃料噴射装置において、
    上記第1の噴孔の開口端面から上記第1の噴孔の中心軸と上記第2の噴孔の中心軸との交点Pまでの距離を交点距離Lとし、上記噴孔から噴射した気体噴流にマッハディスクが形成されるマッハディスク生成領域をLm(max)としたとき、下記式2の関係を満たすことを特徴とする気体燃料噴射装置。
    INJ/PAMB≧4・・・式1
    <Lm(max)・・・式2
  2. 上記交点距離Lを6mm以下の範囲に設定した請求項1に記載の気体燃料噴射装置。
  3. 上記交点距離Lを0.01mm以上の範囲に設定した請求項1又は2に記載の気体燃料噴射装置。
  4. 上記式2の関係を満たすべく、上記第1の噴孔の中心軸と上記噴射弁の中心軸とのなす第1の噴射角度θと上記第2の噴孔の中心軸と上記噴射弁の中心軸とのなす第2の噴射角度θとをθ>θとなるように設定した請求項1ないし3のいずれか1項に記載の気体燃料噴射装置。
  5. 上記複数の噴孔間の距離Dpは、6mm以下に設定した請求項1ないし4のいずれか1項に記載の気体燃料噴射装置。
  6. 上記噴孔の開口径Deは、φ0.01mm以上に穿設した請求項1ないし5のいずれか1項に記載の気体燃料噴射装置。
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