JP4882313B2 - 水性懸濁状組成物 - Google Patents
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Description
特許文献1においては、マイクロカプセルに用いる被覆として特定の樹脂を用いることにより、初期効力の向上したマイクロカプセル化農薬組成物が得られることが記載されている。また、特許文献2においては、マイクロカプセルの粒子を含有する水懸濁液を移送する際にマイクロカプセルが破壊される場合があることが記載されている。
[発明1]
農薬活性成分を含有する疎水性液体を包含したマイクロカプセルが分散されてなる水性懸濁状組成物であって、
該マイクロカプセルにおける、累積50%体積粒子径が10〜40μmであり、且つ
[(累積90%体積粒子径)−(累積50%体積粒子径)]/(累積50%体積粒子径)が1.2以下であることを特徴とする水性懸濁状組成物。
[発明2]
マイクロカプセルがポリウレタン樹脂又はポリウレア樹脂の被膜にて覆われたマイクロカプセルであることを特徴とする発明1に記載された水性懸濁状組成物。
[発明3]
マイクロカプセルの被膜の膜厚が5nm〜50nmの範囲であることを特徴とする発明1又は発明2に記載された水性懸濁状組成物。
[発明4]
農薬活性成分を含有する疎水性液体を包含したマイクロカプセルが分散されてなる水性懸濁状組成物の製造方法であって、
(a)農薬活性成分及びポリイソシアネート化合物を含有する疎水性液体と、分散剤及びポリアルコール化合物を含有する水溶液とを攪拌型分散機に供給することにより第1の分散液調製する工程、
(b)第1の分散液を静止型分散機に供給することにより第2の分散液を調製する工程、並びに
(c)第2の分散液を40〜80℃に加熱することによりマイクロカプセルの被膜を形成させる工程
を有することを特徴とする方法。
[発明5]
発明4に記載された製造方法により製造された農薬活性成分を含有する疎水性液体を包含したマイクロカプセルが分散されてなる水性懸濁状組成物。
本発明において累積50%体積粒子径及び累積90%体積粒子径とは、粒子の集合体における粒度分布を表す代表的な特性値であり、以下のようにして求められる値である。
まず、粒子の集合体において個々の粒子の粒子径を求め、その粒子の集合体の全体積を100%とする。小さな粒子径の粒子から、順に該粒子の体積を累積していき、全体積に対して特定の比率(X%)になった際の粒子の粒子径を、累積X%体積粒子径という。即ち、小さな粒子径の粒子から、該粒子の体積を累積して10%、50%及び90%となった際の粒子の粒子径を各々累積10%体積粒子径、累積50%体積粒子径及び累積90%体積粒子径である。尚、累積50%体積粒子径は、累積中位径(Median径)と呼ぶ場合もある。
本発明においてマイクロカプセルの粒子径の分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定する。市販のレーザー回折式粒度分布測定装置としては、マスターサイザー2000(シスメックス)、SALD-2200(島津製作所)、マイクロトラックMT3000(日機装)等が挙げられる。
BPMC、ベンフラカルブ、プロポキスル、カルボスルファン、メソミル、エチオフェンカルブ、アルジカルブ、オキサミル、フェノチオカルブ、
エトフェンプロックス、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フェンプロパトリン、シペルメトリン、ペルメトリン、シハロトリン、デルタメトリン、シクロプロトリン、フルバリネート、ビフェンスリン、ハルフェンプロックス、トラロメトリン、シラフルオフェン、d−フェノトリン、シフェノトリン、d−レスメトリン、アクリナスリン、シフルトリン、テフルトリン、トランスフルスリン、テトラメトリン、アレトリン、プラレトリン、エンペントリン、イミプロスリン、d−フラメトリン、
ブプロフェジン、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、
エンドスルファン、γ−BHC、ジコホル、クロルフルアズロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、
アミトラズ、クロルジメホルム、ジアフェンチウロン、メトキサジアゾン、ブロモプロピレート、テトラジホン、キノメチオネート、プロパルギット、フェンブタティンオキシド、ヘキシチアゾクス、クロフェンテジン、ピリダベン、フェンピロキシメート、デブフェンピラド、テトラナクチン、ジナクチン、トリナクチン、ピリミジフェン、ミルベメクチン、アバメクチン、イバーメクチン、アザジラクチン、
メトプレン、ハイドロプレン、ピリプロキシフェン、キノプレン、エトプレン、ジフルベンズロン、トリフルムロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、
シロマジン、テブフェノジド、クロマフェノジド、メトキシフェノジド、ハロフェノジド、
5−メチル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−b]ベンゾチアゾール、メチル 1−(ブチルカルバモイル)ベンズイミダゾール−2−カーバメート、6−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン、1−(4−クロロフェノキシ)−3,3−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタノン、(E)−4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−N−〔1−(イミダゾール−1−イル)−2−プロポキシエチリデン〕アニリン、1−〔N−プロピル−N−〔2−(2,4,6−トリクロロフェノキシ)エチル〕カルバモイル〕イミダゾール、(E)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール、1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−3−オール、(E)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール、1−(2,4−ジクロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−3−オール、4−〔3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロピル〕−2,6−ジメチルモルホリン、2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、O,O−ジエチル O−2−キノキサリニル ホスホロチオエート、O−(6−エトキシ−2−エチル−4−ピリミジニル) O,O−ジメチル ホスホロチオエート、2−ジエチルアミノ−5,6−ジメチルピリミジン−4−イル ジメチルカーバメート、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−ピラゾリル p−トルエンスルホナート、4−アミノ−6−(1,1−ジメチルエチル)−3−メチルチオ−1,2,4−トリアジン−5(4H)−オン、2−クロロ−N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−エトキシカルボニル−N−〔(4−クロロ−6−メトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−(2−クロロエトキシ)−N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕フェニルメタンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカルボニル〕チオフェン−3−スルホンアミド、4−エトキシカルボニル−N−〔(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド、2−〔4,5−ジヒドロ−4−メチル−4−(1−メチルエチル)−5−オキソ−1H−イミダゾール−2−イル〕−3−キノリンカルボン酸、2−〔4,5−ジヒドロ−4−メチル−4−(1−メチルエチル)−5−オキソ−1H−イミダゾール−2−イル〕−5−エチル−3−ピリジンカルボン酸、メチル 6−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソイミダゾリン−2−イル)−m−トルエート、メチル 2−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソイミダゾリン−2−イル)−p−トルエート、2−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソイミダゾリン−2−イル)ニコチン酸、N−(4−クロロフェニル)メチル−N−シクロペンチル−N’−フェニルウレア、
プロピオンアルデヒド オキシム O−2−(4−フェノキシフェノキシ)エチルエーテル、プロピオンアルデヒド オキシム O−2−(4−フェノキシフェノキシ)プロピルエーテル、1−(4−エチルフェノキシ)−6,7−エポキシ−3,7−ジメチル−2−オクテン、N−〔〔〔5−(4−ブロモフェニル)−6−メチル−2−ピラジニル〕アミノ〕カルボニル〕−2,6−ジクロロベンズアミド、N−〔〔〔3,5−ジクロロ−4−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル〕アミノ〕カルボニル〕−2,6−ジフルオロベンズアミド、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−〔2−フルオロ−4−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル〕ウレア、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ウレア、
5−(2−プロピニル)フルフリル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、N−シアノ−N′−メチル−N′−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)アセトアミジン。
かかる芳香族炭化水素としては、例えばトルエン、キシレン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、フェニルキシリルエタンが挙げられ、これらの混合物を用いてもよい。芳香族炭化水素としては、市販の溶剤をそのまま用いることもでき、そのような市販の溶剤としては、例えば、ハイゾールSAS−296(1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物、日本石油株式会社の商品名)、カクタスソルベントHP−MN(メチルナフタレン80%、日鉱石油化学株式会社の商品名)、カクタスソルベントHP−DMN(ジメチルナフタレン80%、日鉱石油化学株式会社の商品名)、カクタスソルベントP−100(炭素数9〜10のアルキルベンゼン、日鉱石油化学株式会社の商品名)、カクタスソルベントP−150(アルキルベンゼン、日鉱石油化学株式会社の商品名)、カクタスソルベントP−180(メチルナフタレンとジメチルナフタレンの混合物、日鉱石油化学株式会社の商品名)、カクタスソルベントP−200(メチルナフタレンとジメチルナフタレンの混合物、日鉱石油化学株式会社の商品名)、カクタスソルベントP−220(メチルナフタレンとジメチルナフタレンの混合物、日鉱石油化学株式会社の商品名)、カクタスソルベントPAD−1(ジメチルモノイソプロピルナフタレン、日鉱石油化学株式会社の商品名)、ソルベッソ100(芳香族炭化水素、エクソン化学株式会社の商品名)、ソルベッソ150(芳香族炭化水素、エクソン化学株式会社の商品名)、ソルベッソ200(芳香族炭化水素、エクソン化学株式会社の商品名)、スワゾール100(トルエン、丸善石油株式会社の商品名)、及びスワゾール200(キシレン、丸善石油株式会社の商品名)等を挙げることができる。脂肪族ジカルボン酸のジアルキルエステルとしては、アジピン酸ジブチルエステル、アジピン酸ジオクチルエステル等のアジピン酸ジアルキルエステルが挙げられる。脂肪族ジカルボン酸ジエステルとしては、市販の溶剤をそのまま用いることもでき、そのような市販の溶剤としては、例えば、ビニサイザー40(アジピン酸ジイソブチルエステル、花王株式会社の商品名)、及びビニサイザー50(アジピン酸ジイソデシルエステル、花王株式会社の商品名)が挙げられる。
本発明で用いられるポリウレタン樹脂又はポリウレタン樹脂は、ポリイソシアネート化合物と、ポリアルコール化合物又はポリアミン化合物との反応により生じる樹脂である。
該ポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートとトリメチロールプロパンとの付加体、ヘキサメチレンジイソシアナート3分子のビウレット縮合物、トリレンジイソシアナートとトリメチロールプロパンとの付加体、トリレンジイソシアナートのイソシアヌレート縮合物、ヘキサメチレンジイソシアナートのイソシアヌレート縮合物、イソホロンジイソシアナートのイソシアヌレート縮合物、ヘキサメチレンジイソシアナートの一方のイソシアナート部が2分子のトリレンジイソシアナートと共にイソシアヌレート体を構成し他方のイソシアナート部が2分子の他のヘキサメチレンジイソシアナートと共にイソシアヌレート体を構成するイソシアナートプレポリマー、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナートが挙げられるが、トリメチロールプロパンとトルエンジイソシアネートとの付加物、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの付加物、ビウレット結合を有するヘキサメチレンジイソシアネート三量体、及びイソシアヌレート構造を有する多価イソシアネートの使用が好ましい。
該ポリアルコール化合物としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、シクロプロピレングリコールが挙げられ、該ポリアミン化合物としては、例えばエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンが挙げられる。
まず、農薬活性成分及びポリイソシアネート化合物を含有する疎水性液体(以下、油相と記す。)と、分散剤及びポリアルコール化合物を含有する水溶液(以下、水相と記す。)とを、攪拌型分散機に供給することにより、第1の分散液を調整する(以下、第1分散工程と記す。)。次いで、得られた第1の分散液を静止型分散機に供給することにより第2の分散液を調整する(以下、第2分散工程と記す。)
次に、第2の分散液を、通常40〜80℃、好ましくは60〜80℃に加熱することにより、油滴における油相と水相の界面にてマイクロカプセルの被膜を形成させ(以下、被膜形成工程と記す。)、本発明の水性懸濁状組成物を製造する。
第1分散工程においては、攪拌型分散機における油相と液相との混合液の平均滞留時間が通常、1〜120秒程度となるように供給する。油相と液相とを攪拌型分散機に供給するにおいては、油相と液相とを別々に供給しても、予め混合された状態で供給してもよい。得られる第1の分散液において、油相の液滴の累積50%体積粒子径が10〜40μmとなるように運転条件(ブレードの回転速度、平均滞留時間)を調整する。好ましいブレードの回転速度は、1000回/分〜10000回/分の範囲である。
第2分散工程においては、得られた第1の分散液を通常、大気圧〜1000kPaの圧力で静止型分散機に供給する。この段階では、小さな粒子径の液滴は液滴同士の衝突により凝集して大きな粒子径の液滴となり、大きな粒子径の液滴は液滴が割れて小さな粒子径の液滴となるので、粒子径の分布幅を小さくすることができる。得られる第2の分散液において、油相の液滴の粒子径の分布幅が目的の範囲となるように運転条件(エレメントの数、圧送時の圧力)を調節する。
被膜形成工程は、通常1〜24時間、油滴の粒子の粒径分布が変化しない程度の緩やかな攪拌状態で行う。ここで得られた本発明の水性懸濁状組成物は、更に水、増粘剤、凍結防止剤、防腐剤、比重調節剤等を適宜添加して、粘度、比重、pH等を調製してもよい。
静止型分散機とは、油相及び液相の混合液を特殊な形状の流路内を移動させることにより分散を行う分散機であり、(A)混合液がフィンにより交互にねじり回転しながら移動させるタイプ、(B)混合液を多数の微小孔が設けられた複数のエレメント中を移動させるタイプがある。具体的には、(A)としてはスタティックミキサー(ノリタケカンパニーリミテッド製)、ラインミキサーSMX型(コークグリッジ製)、(B)としては分散君(フジキン製)が挙げられる。
本発明の水性懸濁状組成物は、マイクロカプセルの被膜の膜厚が通常5nm〜500nm、好ましくは5nm〜100nm、更に好ましくは5nm〜50nmである。本発明の水性懸濁状組成物において、被膜の膜厚が5nm〜50nmのような場合であっても、物理的衝撃によりマイクロカプセルが破壊され難い。尚、本発明の水性懸濁状組成物におけるマイクロカプセルの被膜の膜厚とは、累積50%体積粒子径のマイクロカプセル粒子における被膜の膜厚を意味するものである。
凍結防止剤としては、プロピレングリコール等のアルコール類が挙げられ、該凍結防止剤は本発明の水性懸濁状組成物中に一般に0〜20重量%含有される。
比重調節剤としては、硫酸ナトリウム等の水溶性塩類、尿素等の水溶性肥料などが挙げられる。
本発明の水性懸濁状組成物において、農薬活性成分は通常0.5〜50重量%の割合で含有される。
製造例1
96.6gのピリプロキシフェンを、100gのハイゾールSAS−296(1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物、日本石油製)と50gのアジピン酸ジブチル(花王製)と混合し均一な溶液とした後に、2.4gのスミジュールN−3300(イソシアヌレート型多価イソシアネート、住友バイエルウレタン製)と混合し、油相を調製した。
別途、17.5gのアラビアがムを40gのエチレングリコールと344.4gのイオン交換水との混合溶液に溶解し、水相を調製した。
上記の油相と水相とを、ホモミックラインフロー(特殊機化工業製)を用いて分散後、更に静置型分散機(分散君、フジキン製)で再分散した。該静置型分散機におけるエレメントの穿孔口径は2mm、使用したエレメント数は6枚であった。次いで、得られた分散液を75℃にて48時間緩やかに攪拌し、マイクロカプセル被膜を形成させた。
マスターサイザー2000(シスメックス製)にてマイクロカプセルの粒子径分布を測定した。得られたマイクロカプセル含有懸濁液に1.5gのザンサンガムと、350gの防腐剤入り増粘剤水溶液(3gのアルミニウムマグネシウムシリケート、3gのバイオホープLおよび50gのプロピレングリコールを均一に溶解分散)とを加え、水性懸濁状組成物1を得た。
96.6gのピリプロキシフェンを100gのハイゾールSAS−296(1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物、日本石油製)と50gのアジピン酸ジブチル(花王製)と混合し均一な溶液とした後に、2.4gのスミジュールN−3300(イソシアヌレート型多価イソシアネート、住友バイエルウレタン製)と混合し、油相を調製した。
別途17.5gのアラビアガムを、40gのエチレングリコールと344.4gのイオン交換水との混合溶液に溶解し、水相を調製した。
上記の油相と水相とを、ホモミックラインフロー(特殊機化工業製)を用いて分散後、更に静置型分散機(分散君、フジキン製)で再分散した。該静置型分散機におけるエレメントの穿孔口径は2mm、使用したエレメント数は8枚であった。次いで、得られた分散液を75℃にて48時間緩やかに攪拌し、マイクロカプセル被膜を形成させた。
マスターサイザー2000(シスメックス製)にてマイクロカプセルの粒子径分布を測定した。得られたマイクロカプセル含有懸濁液に1.5gのザンサンガムと、350gの防腐剤入り増粘剤水溶液(3gのアルミニウムマグネシウムシリケート、3gのバイオホープLおよび50gのプロピレングリコールを均一に溶解分散)とを加え、水性懸濁状組成物2を得た。
96.6gのピリプロキシフェンを100gのハイゾールSAS−296(1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物、日本石油製)と50gのアジピン酸ジブチル(花王製)と混合し均一な溶液とした後に、2.4gのスミジュールN−3300(イソシアヌレート型多価イソシアネート、住友バイエルウレタン製)と混合し、油相を調製した。
別途17.5gのアラビアガムを、40gのエチレングリコールと344.4gのイオン交換水との混合溶液に溶解し、水相を調製した。
上記の油相と水相とを、ホモミックラインフロー(特殊機化工業製)を用いて分散後、更に静置型分散機(分散君、フジキン製)で再分散した。該静置型分散機におけるエレメントの穿孔口径は2mm、使用したエレメント数は6枚であった。次いで、得られた分散液を75℃にて48時間緩やかに攪拌し、マイクロカプセル被膜を形成させた。
マスターサイザー2000(シスメックス製)にてマイクロカプセルの粒子径分布を測定した。得られたマイクロカプセル含有懸濁液に1.5gのザンサンガムと、350gの防腐剤入り増粘剤水溶液(3gのアルミニウムマグネシウムシリケート、3gのバイオホープLおよび50gのプロピレングリコールを均一に溶解分散)とを加え、水性懸濁状組成物3を得た。
96.6gのピリプロキシフェンを100gのハイゾールSAS−296(1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物、日本石油製)と50gのアジピン酸ジブチル(花王製)と混合し均一な溶液とした後に、2.4gのスミジュールN−3300(イソシアヌレート型多価イソシアネート、住友バイエルウレタン製)と混合し、油相を調製した。
別途17.5gのアラビアガムを、40gのエチレングリコールと344.4gのイオン交換水との混合溶液に溶解し、水相を調製した。
上記の油相と水相とを、ホモミックラインフロー(特殊機化工業製)を用いて分散した。次いで、得られた分散液を75℃にて48時間緩やかに攪拌し、マイクロカプセル被膜を形成させた。
マスターサイザー2000(シスメックス製)にてマイクロカプセルの粒子径分布を測定した。得られたマイクロカプセル含有懸濁液に1.5gのザンサンガムと、350gの防腐剤入り増粘剤水溶液(3gのアルミニウムマグネシウムシリケート、3gのバイオホープLおよび50gのプロピレングリコールを均一に溶解分散)とを加え、比較水性懸濁状組成物1を得た。
水性懸濁状組成物1及び比較水性懸濁状組成物1を1000倍に希釈し、可搬式動力噴霧機(散布圧:15kg/cm2、ノズル型:新広角2頭口)で散布した。散布前後の水性懸濁状組成物におけるピリプロキシフェンのマイクロカプセル膜外量を測定した。結果を表2に記す。
尚、膜外量とはマイクロカプセル化されていない有効成分量であり、下記の方法により測定した。
水性懸濁状組成物に飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、更に所定量のn−デカン(内標準入り)を加えて、よく振り混ぜる。その後、5分間遠心分離を行い、上澄み液をフィルターで濾過して、分析用試料液を調製する。この分析試料液を用いて、ガスクロマトグラフィー分析を行い、ピリプロキシフェンの量を分析した。
Claims (5)
- 農薬活性成分を含有する疎水性液体を包含したマイクロカプセルが分散されてなる水性懸濁状組成物であって、
該マイクロカプセルにおける、累積50%体積粒子径が10〜40μmであり、且つ
[(累積90%体積粒子径)−(累積50%体積粒子径)]/(累積50%体積粒子径)が1.2以下であることを特徴とする水性懸濁状組成物。 - マイクロカプセルがポリウレタン樹脂又はポリウレア樹脂の被膜にて覆われたマイクロカプセルであることを特徴とする請求項1に記載された水性懸濁状組成物。
- マイクロカプセルの被膜の膜厚が5nm〜50nmの範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された水性懸濁状組成物。
- 農薬活性成分を含有する疎水性液体を包含したマイクロカプセルが分散されてなる水性懸濁状組成物の製造方法であって、
(a)農薬活性成分及びポリイソシアネート化合物を含有する疎水性液体と、分散剤及びポリアルコール化合物を含有する水溶液とを攪拌型分散機に供給することにより第1の分散液を調製する工程、
(b)第1の分散液を静止型分散機に供給することにより第2の分散液を調製する工程、並びに
(c)第2の分散液を40〜80℃に加熱することによりマイクロカプセルの被膜を形成させる工程
を有することを特徴とする方法。 - 請求項4に記載された製造方法により製造された、農薬活性成分を含有する疎水性液体を包含したマイクロカプセルが分散されてなる水性懸濁状組成物。
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