JP4882270B2 - ケイ素化合物 - Google Patents
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J. Am. Chem. Soc., 122 (2000), 6979- Chemistry of Materials, 8 (1996), 1592- Macromolecules, 29 (1996), 2327- Chem. Rev., 101 (2001), 2921-
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、Aは単量体に対する重合開始能を有する基である。
ここに、Z1は2〜20個の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである;
ここに、Z3は2〜10個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく;R6は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X2はハロゲンであり;ベンゼン環への−SO2X2の結合位置は、Z3の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z3および−SO2X2のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
ここに、R8およびR9は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR8およびR9は互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。
ここに、Z1は2〜20個の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである。
ここに、Z3は2〜10個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく;R6は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X2はハロゲンであり;ベンゼン環への−SO2X2の結合位置は、Z3の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z3および−SO2X2のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。
ここに、R8およびR9は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR8およびR9は互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A1は式(2−1−1)で示される基である:
ここに、Z2は単結合、または1〜18個の炭素原子を有するアルキレン、または2〜6個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである;
<工程(a)>
式(3−1)で示される化合物に式(4)で示される化合物を反応させることにより、式(5)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式において、R1、R2およびR3は式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である;
<工程(b)>
遷移金属触媒の存在下で、式(5)で示される化合物に式(6)で示される化合物を反応させ、式(7)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるZ2は式(2−1−1)におけるZ2と同一の意味を有し、式(7)におけるR1、R2およびR3は式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する;
<工程(c)>
式(7)で示される化合物に、式(8)で示される化合物を反応させ、式(1−1)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、R4、R5およびX1は式(2−1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Xはハロゲンである。
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A1は式(2−1−1)で示される基である:
ここに、Z2は単結合、または1〜18個の炭素原子を有するアルキレン、または2〜6個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである;
<工程(d)>
式(3−2)で示される化合物に式(4)で示される化合物を反応させることにより、式(5)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1、R2およびR3は、式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する。
<工程(b)>
遷移金属触媒の存在下で、式(5)で示される化合物に式(6)で示される化合物を反応させ、式(7)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるZ2は式(2−1−1)におけるZ2と同一の意味を有し、式(7)におけるR1、R2およびR3は式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する;
<工程(c)>
式(7)で示される化合物に、式(8)で示される化合物を反応させ、式(1−1)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、R4、R5およびX1は式(2−1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Xはハロゲンである。
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A3は式(2−3−1)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z6は単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ6の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ6のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(e)>
式(4)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物、または式(3−2)で示される化合物を反応させて、式(5)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1、R2およびR3は式(1−3)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である;
<工程(f)>
式(5)で示される化合物と式(2−3−2)で示される化合物を反応させ、式(1−3)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、Z5、Z6、R7、aおよびX3は式(2−3−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;ベンゼン環へのZ5およびR7の結合位置は式(2−3−1)におけるこれらの結合位置と同一である。
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;A4は式(2−4−1)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z6は単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R8およびR9は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR8およびR9は互いに結合してNと共に環を形成してもよく;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ6の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ6のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
ここに、R1、R2およびR3は式(1−4)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;A3は式(2−3−1)で示される基である;
ここに、Z5、Z6、R7およびaは式(2−4−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;X3はハロゲンであり;ベンゼン環へのZ5およびR7の結合位置は式(2−4−1)におけるこれらの結合位置と同一である;
ここに、R8およびR9は式(2−4−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;M1は周期律表第1族または第2族の金属元素であり;そして、pはM1の原子価と同じ値である。
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;A1は式(2−1−1)で示される基である:
ここに、Z2は単結合、または1〜18個の炭素原子を有するアルキレン、または2〜6個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである;
<工程(g)>
遷移金属触媒の存在下で、式(4)で示される化合物と式(2−1−2)で示される化合物とを反応させて、式(2−1−3)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR2およびR3は、式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Z2、R4、R5およびX1は式(2−1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する;
<工程(h)>
式(2−1−3)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物または式(3−2)で示される化合物とを反応させることにより式(1−1)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1は、式(1−1)におけるR1と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である。
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A2は式(2−2−1)で示される基である:
ここに、Z4は単結合または1〜8個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく;R6は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X2はハロゲンであり;ベンゼン環への−SO2X2の結合位置は、Z4の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z4および−SO2X2のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(i)>
遷移金属触媒の存在下で、式(4)で示される化合物と式(2−2−2)で示される化合物とを反応させ、式(2−2−3)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR2およびR3は、式(1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Z4、R6、aおよびX2は、式(2−2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;ベンゼン環への−SO2X2およびR6の結合位置は式(2−2−1)におけるこれらの結合位置と同一である;
<工程(j)>
式(2−2−3)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物または式(3−2)で示される化合物とを反応させて、式(1−2)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1は、式(1−1)におけるR1と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である。
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A3は式(2−3−1)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z6は単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ6の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ6のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(k)>
遷移金属触媒の存在下で、式(4)で示される化合物と式(2−3−2)で示される化合物とを反応させて、式(2−3−3)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR2およびR3は、式(1−3)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Z5、Z6、R7、a、およびX3は、式(2−3−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;ベンゼン環へのZ5およびR7の結合位置は式(2−3−1)におけるこれらの結合位置と同一である;
<工程(l)>
式(2−3−3)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物または式(3−2)で示される化合物とを反応させることで、式(1−3)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1は、式(1−3)におけるR1と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である。
ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、B1は式(2−1−P)で示される基である:
ここに、Z1は2〜20個の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8個の炭素原子を有するアルケニレンであり、これらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;X1はハロゲンであり;そして、P1は付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。
ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基炭素原子の数が1〜8であってと任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、B2は式(2−2−P)で示される基である:
ここに、Z3は2〜10個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく;R6は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X2はハロゲンであり;ベンゼン環への−SO2−の結合位置は、Z3の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z3および−SO2−のそれぞれの結合位置を除く任意の位置であり;そして、P2は付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。
ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、B3は式(2−3−P)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置であり;そして、P3は付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。
ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、B4は式(2−4−P)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R8およびR9は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR8およびR9は互いに結合してNと共に環を形成してもよく;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置であり;そして、P4は付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。
式(1)におけるそれぞれのR1は、水素、炭素原子の数が1〜45のアルキル、置換もしくは非置換のアリールおよび置換もしくは非置換のアリールアルキルから独立して選択される基である。すべてのR1が同じ1つの基であることが好ましいが、異なる2つ以上の基で構成されていてもよい。8個のR1が異なる基で構成される場合の例は、2つ以上のアルキルで構成される場合、2つ以上のアリールで構成される場合、2つ以上のアリールアルキルで構成される場合、水素と少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアリールアルキルとで構成される場合、少なくとも1つのアリールと少なくとも1つのアリールアルキルとで構成される場合等である。これらの例以外の組み合わせでもよい。少なくとも2つの異なるR1を有する化合物(1)は、これを製造する際に2つ以上の原料を用いることにより得ることができる。この原料については後に述べる。
式(1−1)におけるR1、R2およびR3は、式(1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A1は式(2−1)で示される基である。
式(2−1−4)において、Z8は単結合、または1〜8個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい。
式(1−2)におけるR1、R2およびR3は、式(1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A2は式(2−2)で示される基である。
式(2−2−4)において、Z9は単結合、または1〜3個の炭素原子を有するアルキレンである。
式(1−3)におけるR1、R2およびR3は、式(1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A3は式(2−3)で示される基である。
式(2−3−4)中のZ10は、単結合または1〜8個の炭素原子を有し、1つの−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンである。
式(1−4)におけるR1、R2およびR3は、式(1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A4は式(2−4)で示される基である。
式(2−4−3)において、Z10は式(2−3−4)におけるZ10と同一の意味を有し、Z10以外の記号は式(2−4)における記号と同一の意味を有し、そしてベンゼン環へのZ5およびR7のZ10に対する結合位置は、式(2−4)におけるZ7に対するこれらの結合位置と同一である。
式(1−1)におけるR1、R2およびR3は、式(1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A1は式(2−1)で示される基である。
式(2‐1)において、Z1は2〜20個の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり、R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり、X1はハロゲンである。
式(3−1)において、R1は式(1)中のR1と同一の意味を有し、Mは1価のアルカリ金属原子である。アルカリ金属の好ましい例はナトリウムおよびカリウムである。最も好ましい例はナトリウムである。
これらの式におけるR1、R2およびR3は、式(1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する。
式(3−2)におけるR1は式(1)におけるR1と同一の意味を有する。このような化合物は、酸と化合物(3−1)を反応させることにより、容易に得られる。この時の酸との反応においては、必要に応じて有機溶剤を使用することが出来る。化合物(3−1)と有機溶剤を混合し、この混合物に酸を滴下することにより反応を進行させる方法を用いることが出来る。
式(6)におけるZ2は、単結合、または1〜18個の炭素原子を有するアルキレン、または2〜6個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい。
式(7)におけるR1、R2およびR3は式(1)におけるそれぞれの記号と同一の意味を有し、Z2は式(6)におけるZ2と同一の意味を有する。
これらの式におけるZ2は式(6)のZ2と同一の意味を有し、Z2、R1、R2およびR3は式(7)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、TMSはトリメチルシリル基を示す。
式(8)におけるR4、R5およびX1は式(2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、Xはハロゲンである。このハロゲンの例は塩素、臭素およびヨウ素であり、塩素および臭素が好ましい。X1とXは同一であっても異なっていてもよい。
式(2‐1‐2)におけるZ2は、式(6)におけるZ2と同一の意味を有し、X1、R4およびR5は、式(2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する。
式(2‐1‐3)におけるZ2は、式(6)におけるZ2と同一の意味を有し、R2およびR3は、式(1−1)と同一の意味を有し、X1、R4およびR5は、式(2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する。
式(1−2)におけるR1、R2およびR3は、式(1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A2は式(2−2)で示される基である。
式(2−2)において、Z3は2〜10個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく、R6は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり、aは0〜2の整数であり、X2はハロゲンであり、ベンゼン環への−SO2X2−の結合位置は、Z3の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z3および−SO2X2−のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。
これらの式において、Z4は単結合または1〜8個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく、R6、X2およびaは、式(2−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、ベンゼン環への−SO2X2−の結合位置は、ハロゲン化Z4の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z4および−SO2X2−のそれぞれの結合位置を除く任意の位置であり、R2およびR3は式(1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有する。
これらの式におけるR1、R2およびR3は、式(1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A3は式(2−3)で示される基であり、A4は式(2−4)で示される基である。
式(2−3)において、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり、Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり、R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり、aは0〜2の整数であり、X3はハロゲンであり、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。
式(2‐4)において、R8およびR9は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR8およびR9は互いに結合してNと共に環を形成してもよく、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり、Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり、R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり、aは0〜2の整数であり、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。
式(2−3−2)において、Z6は単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり、Z5、R7、X3およびaは、式(2−3)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ6の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ6のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。
式(9)におけるR8およびR9は、式(2−4)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、M1は周期律表第1族または第2族の金属元素であり、そしてpはM1の原子価と同じ値である。M1の例は、Li、Na、K、Cu、Mg、Ca、Zn等である。M1の好ましい例はNaおよびKである。
式(2−4−2)において、Z6は単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり、その他の記号は、式(2−4)における記号と同一の意味を有し、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ6の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ6のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。
式(2−3−3)において、R2およびR3は式(4)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、他の記号は式(2−3−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有する。ベンゼン環へのZ5およびR7の結合位置は、式(2−3−2)におけるこれらの記号の結合位置と同一である。
式(1−1−2)において、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基である。そして、A1は式(2−1)で示される基である。
式(2−1)において、Z1は2〜20個の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである。
式(P−1)におけるR11、R2およびR3は、式(1−1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、B1は式(2−1−P)で示される基である。
式(2‐1‐P)において、P1は付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。そして、その他の記号は式(2−1)における記号と同一の意味を有する。
式(1‐2‐2)におけるR11、R2およびR3は、式(1−1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A2は式(2−2)で示される基である。そしてB2は式(2−2−P)で示される基である。
式(2−2)において、Z3は2〜10個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく;R6は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X2はハロゲンであり;ベンゼン環への−SO2X2の結合位置は、Z3の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z3および−SO2X2のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。A2を重合開始基としてシルセスキオキサン誘導体に導入する場合も、化合物(1−1−2)を得る場合と同様に、Si−ハロゲンに対してグリニヤー試薬を反応させる方法とSi−Hに対して脂肪族不飽和結合を有する化合物を反応させる方法を用いることができる。
式(P−2)におけるR11、R2およびR3は、式(1−2−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、B2は式(2−2−P)で示される基である。
式(2‐2‐P)において、P2は付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖であり、この他の記号は式(2−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、ベンゼン環への−SO2X2−およびR6の結合位置は、式(2‐2)におけるそれ俺の結合位置と同一である。
式(1‐3‐2)におけるR11、R2およびR3は、式(1−1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A3は式(2−3)で示される基である。
式(2−3)において、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。A3を重合開始基としてシルセスキオキサン誘導体に導入する場合も、化合物(1−1−2)を得る場合と同様に、Si−ハロゲンに対してグリニヤー試薬を反応させる方法とSi−Hに対して脂肪族不飽和結合を有する化合物を反応させる方法を用いることができる。
式(P−3)におけるR11、R2およびR3は、式(1−3−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、B3は式(2−3−P)で示される基である。
式(2‐3‐P)において、P3は付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖であり、この他の記号は式(2−3)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、ベンゼン環へのZ5およびR7の結合位置は、式(2−3)におけるそれぞれの結合位置と同一である。
Mn=(単量体の消費率(モル%)/100)×MWM×(α−ハロエステル基に対するビニル系単量体のモル倍率)+MWI
この計算式において、Mnは理論数平均分子量、MWMはビニル系単量体の分子量、MWIはα−ハロエステル基の分子量である。前記の数平均分子量範囲を有する重合体を得ようとする場合には、ビニル系単量体/α−ハロエステル基のモル比を、およそ2/1〜およそ40000/1、好ましくはおよそ10/1〜およそ5000/1の範囲から選択できる。またこの数平均分子量は、重合時間を変化させることによって調整することもできる。
Mn=(単量体の消費率(モル%)/100)×MWM×(化合物(1−1−2)に対するビニル系単量体のモル倍率)+MWI
この計算式において、Mnは理論数平均分子量、MWMはビニル系単量体の分子量、MWIは化合物(1−1−2)の分子量である。
式(1−4−2)において、R11、R2およびR3は、式(1−1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、A4は式(2−4)で示される基である。
式(2−4)において、R8およびR9は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR8およびR9は互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。A4を重合開始基としてシルセスキオキサン誘導体に導入する場合も、化合物(1−1−2)を得る場合と同様に、Si−ハロゲンに対してグリニヤー試薬を反応させる方法とSi−Hに対して脂肪族不飽和結合を有する化合物を反応させる方法を用いることができる。
式(P−4)におけるR11、R2およびR3は、式(1−4−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し、B4は式(2−4−P)で示される基である。
式(2‐4‐P)において、P4はビニル系単量体の重合体からなる基であり、この他の記号は式(2−4)における記号と同様の意味を有し、そしてベンゼン環へのZ5およびR7の結合位置は式(2−4)におけるこれらの結合位置と同一である。
Ph:フェニル
TMS:トリメチルシリル
Mn:数平均分子量
Mw:重量平均分子量
EDTA・2Na:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和物
装置:日本分光株式会社製、JASCO GULLIVER 1500 (インテリジェント示差屈折率計 RI-1530)
溶剤:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1ml/min
カラム温度:40℃
使用カラム: 東ソー株式会社製の下記のカラム(直列につないで使用)
TSKguardcolumn HXL-L(GUARDCOLUMN)
TSKgel G1000HxL(排除限界分子量(ポリスチレン):1,000)
TSkgel G2000HxL(排除限界分子量(ポリスチレン):10,000)
較正曲線用標準試料:Polymer Laboratories社製、Polymer Standards (PL), Polystyrene
<化合物(3−1−1):ナトリウムが結合したフェニルシルセスキオキサン誘導体の合成>
還流冷却器、温度計、撹拌装置を備えた内容積50リットルの反応容器に、フェニルトリメトキシシラン(6.54kg)、2−プロパノール(26.3リットル)、純水(0.66kg)、および水酸化ナトリウム(0.88kg)を仕込み、乾燥窒素でシールした。撹拌しながら加熱し、還流状態で5時間反応させた。反応終了後、反応容器から加熱器を取り外し、この容器を室温下に15時間放置して、反応混合物を冷却した。このようにして得られた反応混合物から、デカンテーションによって上澄み液を除去した。そして、反応容器に残った白色固体を、2−プロパノール(9.87kg)で1回洗浄した。これをポリテトラフルオロエチレンシートで内張したステンレス製バットに移し、減圧乾燥機を用いて、庫内温度80℃、圧力6.7×10−4MPaで24時間乾燥して、2.22kgの白色粉末状の化合物(A−1)を得た。
<化合物(A−1)へのトリメチルシリル基の導入>
還流冷却器を取り付けた50mlの4つ口フラスコに、化合物(A−1)(1.2g)、テトラヒドロフラン(10g)、およびトリエチルアミン(1.6g)を投入し、乾燥窒素にてシールした。マグネチックスターラーによる攪拌下で、溶液温度を15℃〜20℃に保ちながらトリメチルクロロシラン(2.2g)を約1分間で滴下した。滴下終了後、15℃で3.5時間撹拌を続けた。反応終了後、純水で洗浄し、真空乾燥して白色固形物(1.2g)を得た。これを化合物(A−T)とする。
<化合物(5−1):ヒドロシリル基を有する有機ケイ素化合物の合成>
滴下漏斗、温度計、および還流冷却器を取り付けた内容積1000ミリリットルの4つ口フラスコに、撹拌子、実施例1の方法を利用して得られた化合物(3−1−1)(69g)、トルエン(540g)仕込み乾燥窒素にてシールした。マグネチックスターラーで撹拌しながら、ジメチルクロロシラン(9.1g)を滴下漏斗から約35分間で滴下した。このとき、溶液温度が25℃〜35℃になるよう滴下速度を調節した。滴下終了後、攪拌しながら過熱し、還流状態で3時間撹拌を継続し反応を完結させた。反応終了後、溶液温度が50℃以下まで下がるよう放冷した。ついで、純水160gを滴下漏斗からゆっくりと滴下した。滴下終了後、約10分間攪拌して未反応のジメチルクロロシランを加水分解し、塩化ナトリウムを溶解した。このようにして得られた反応混合物を分液漏斗に移し有機層と水層とに分離した。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄した後、中性になるまで水洗を繰り返した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮して、71gの白色固体を得た。この白色固体をノルマルヘプタン(350ml)で洗浄し、減圧乾燥して白色粉末状固体50gを得た。
<ヒドロキシエトキシプロピル基を有するケイ素化合物の合成>
還流冷却器、滴下漏斗、温度計および攪拌子を備えた50mlの四つ口フラスコに、実施例3の方法を利用して得られた化合物(5−1)(5.2g)、エチレングリコールモノアリルエーテル(6.6g)、およびトルエン(5.2g)を仕込み、乾燥窒素でシールした。マグネチックスターラーで攪拌しながら、反応液温度が42℃になるように加熱した。マイクロシリンジを用い、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体/キシレン溶液(白金含有量:3.0重量%、33μl)を添加したのち、反応液温度を60℃に加熱して2時間撹拌を継続した。そして、反応液をサンプリングしIR分析を行なった結果、Si−H基を示唆する2138cm−1の吸収が消失していることを確認した。ついで反応液を減圧濃縮したのち残渣を酢酸エチル(28g)で20重量%に希釈した。そして粉末活性炭(0.4g)を加え1.5時間攪拌を継続した。そして活性炭を濾過により除去したのち減圧濃縮を行い粘稠で透明の液体6.6gを得た。
<2−ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシエトキシプロピル基を有するケイ素化合物の合成>
アルゴン雰囲気下、内容積100mlのなす型フラスコに、実施例4で得られた化合物(7−1)(1.0g)、モレキュラーシーブス(4A)により乾燥したトリエチルアミン(0.35g)および乾燥メチレンクロライド(10ml)を仕込んだ。マグネチックスターラーを用い、室温で撹拌しながら化合物(7−1)を溶解させた後、溶液をドライアイス−メタノール浴を用いて冷却し、液温を−78℃に保持した。ついで、この溶液に2−ブロモ−2−メチルプロパノイルブロマイド(0.81g、化合物(7−1)に対して6.0当量)を速やかに加え、−78℃にて1時間撹拌した後、室温下で更に2時間撹拌した。反応終了後、トリエチルアミン−臭酸塩を濾過により除去した。得られた反応液にメチレンクロライド(50ml)を加え、水(100ml)による1回の洗浄、炭酸水素ナトリウム水溶液(1%、100ml)による2回の洗浄、および水(100ml)による2回の洗浄を順次行ってから、無水硫酸マグネシウム(5g)にて乾燥した。その後、ロータリーエバポレータを用い、室温下でこの溶液を濃縮して液量を約5mlとした。この濃縮液(5ml)にメタノール(50ml)を加えて、粘ちょう性液体成分を相分離させた。その後、−35℃の冷凍庫に静置して、粘ちょう性液体成分の相分離を十分に行わせた後、デカンテーションによってこの成分を取得した。この粘ちょう性液体をカラムクロマトグラフ法にて精製し、40℃で6時間減圧乾燥して透明な粘ちょう性液体を得た(0.86g、収率:63.7%)。
1H NMR (400MHz, CDCl3, TMS 標準:δ=0.0 ppm): 7.55〜7.10 (m, 40H, Ph-Si),4.17 (t, 8H, -[CH2]-O-(C=O)-), 3.39 (t, 8H, -[CH2]-O-C2H4-), 2.98 (t, 8H, -C3H6-O-[CH2]-), 1.89 (s, 24H, -C(Br)[(CH3)2]), 1.29 (tt, 8H, -CH2-[CH2]-CH2-), 0.42 (t, 8H, Si-[CH2]-), 0.27 (s, 24H, -OSi[(CH3)2]-).
13C NMR (100MHz, CDCl3, TMS 標準:δ=0.0 ppm): 171.8 (C=O), 134.5〜127.7 (Ph-Si), 73.9 (-[CH2]-O-C2H4-), 67.9 (-C3H6-O-[CH2]-), 65.1 (-[CH2]-O-(C=O)-), 55.8 (-[C](Br)(CH3)2), 30.8 (-C(Br)[(CH3)2]), 23.1 (-CH2-[CH2]-CH2-), 14.0 (Si-[CH2]-), -0.30 (-OSi[(CH3)2]-).
29Si NMR (79MHz, CDCl3, TMS 標準:δ=0.0 ppm): 11.31 (-O[Si](CH3)2CH2-), -76.10, -78.85 (Ph-SiO1.5).
<重合用溶液の調製>
紫外線がカットされたドラフト内において、耐熱ガラス製アンプルに臭化第一銅を導入し、さらに実施例5で得られた化合物(1−1−3)/メタクリル酸メチル/L−(−)−スパルテイン/アニソール溶液を加え、液体窒素を用いて速やかに冷却した。その後、油回転ポンプが装着された真空装置にて凍結真空脱気(圧力:1.0Pa)を3回行ない、真空の状態を保持したまま、ハンドバーナーを用いて速やかにアンプルを封じた。このとき、この重合用溶液における化合物(1−1−3)、メタクリル酸メチル、臭化第一銅およびL−(−)−スパルテインの割合を、この順のモル比で1:1200:4:8とし、アニソールの使用量をメタクリル酸メチルの濃度が50重量%となる量とした。
封管された耐熱ガラス製アンプルを恒温振とう浴中にセットして重合させ、重合体(a)の褐色で粘ちょうな溶液を得た。このとき、重合温度は70℃であり、重合時間は0.5時間であった。この重合反応系におけるモノマー転化率は、重合体(a)の溶液を重水素化クロロホルムにて希釈した後、1H−NMR測定を行って、モノマーおよびポリマーのそれぞれにおける置換基のプロトン比の関係から求めた。得られた重合体(a)をヘキサンによる再沈殿精製により回収し、この重合体(a)の酢酸エチル溶液(5重量%)を調製し、EDTA・2Na水溶液(2重量%、100ml)と共に300ml−分液ロートにてフラッシングを行うことによって銅錯体の吸着除去を行った。さらにこの溶液をヘキサンに滴下して重合体を再沈殿させ、これを減圧乾燥(80℃、6時間)した。この重合反応系におけるモノマー転化率およびモノマー転化率より誘導される重合体(a)の理論数平均分子量、GPC測定により実測された数平均分子量および分子量分布の解析結果は、表6−1に示す通りであった。
なおグラフト鎖の理論分子量は、重合の開始末端であるエステル結合がフッ化水素酸処理による加水分解によって切断され、重合の停止末端がすべてBrとなっていると仮定し、下記式により計算した結果は、表6−2に示す通りであった。
グラフト鎖の理論Mn=(単量体消費率(モル%)/100)×MWM×(α−ブロモエステル基に対するビニル系単量体のモル比)+MWI
MWM=100(メタクリル酸メチル)
α−ブロモエステル基に対するビニル系単量体のモル比=300
MWI=167.01 (BrC(CH3)2CO2H)
フッ化水素酸(0.17ml)とアセトニトリル(0.83ml)の混合溶液を調製した。撹拌子を導入したポリプロピレン製マイクロチューブ(1.5ml)内において、この混合溶液に重合体(a)(10mg)を溶解させ、マグネティックスターラーを備えたインキュベータ内において40℃、24時間撹拌した。その後、減圧乾燥器にて80℃、3時間乾燥して、重合体を回収した。この重合体のGPC測定を行った結果は、表6−2に示す通りであった。
重合時間を表6−1に示すように変更した以外は、実施例6と同様にして重合を行い、重合体(b)〜重合体(g)のそれぞれの褐色で粘ちょうな溶液を得た。そして、それぞれの重合体について、実施例6の場合と同様にして精製を行い、モノマー転化率、理論数平均分子量、数平均分子量および分子量分布を求め、結果を表6−1に示した。グラフト鎖の理論数平均分子量計算、重合体のフッ化水素酸処理、GPC測定によるグラフト鎖の数平均分子量および分子量分布解析についても実施例6の場合と同様にして行い、その結果を表6−2に示した。
<重合用溶液の調製>
紫外線がカットされたドラフト内において、耐熱ガラス製アンプルに臭化第一銅を導入し、さらに化合物(1−1−3)/メタクリル酸メチル/L−(−)−スパルテイン/アニソール溶液を加え、液体窒素を用いて速やかに冷却した。その後、油回転ポンプが装着された真空装置にて凍結真空脱気(圧力:1.0Pa)を3回行ない、真空の状態を保持したまま、ハンドバーナーを用いて速やかにアンプルを封じた。このとき、この重合用溶液における化合物(1−1−3)、メタクリル酸メチル、臭化第一銅およびL−(−)−スパルテインの割合を、この順のモル比で1:600:4:8とし、アニソールの使用量をメタクリル酸メチルの濃度が50重量%となる量とした。
封管された耐熱ガラス製アンプルを恒温振とう浴中にセットして重合させ、重合体(2a)の褐色で粘ちょうな溶液を得た。このとき、重合温度は70℃であり、重合時間は0.25時間であった。この重合反応系におけるモノマー転化率は、重合体(2a)の溶液を重水素化クロロホルムにて希釈した後、1H−NMR測定を行って、モノマーおよびポリマーのそれぞれにおける置換基のプロトン比の関係から求めた。得られた重合体をヘキサンによる再沈殿精製により回収し、この重合体(2a)の酢酸エチル溶液(5重量%)を調製し、EDTA・2Na水溶液(2重量%、100ml)と共に300ml−分液ロートにてフラッシングを行うことによって銅錯体の吸着除去を行った。さらにこの溶液をヘキサンに滴下して重合体(2a)を再沈殿させ、これを減圧乾燥(80℃、6時間)した。この重合反応系におけるモノマー転化率およびモノマー転化率より誘導される重合体(2a)の理論数平均分子量、GPC測定により実測された数平均分子量および分子量分布の解析結果は、表7−1に示す通りであった。
なおグラフト鎖の理論分子量は、重合の開始末端であるエステル結合がフッ化水素酸処理による加水分解によって切断され、重合の停止末端がすべてBrとなっていると仮定し、下記式により計算した結果は、表7−2に示す通りであった。
グラフト鎖の理論Mn=(単量体消費率(モル%)/100)×MWM×(α−ブロモエステル基に対するビニル系単量体のモル比)+MWI
<計算に用いたパラメータ>
MWM=100(メタクリル酸メチル)
α−ブロモエステル基に対するビニル系単量体のモル比=150
MWI=167.01 (BrC(CH3)2CO2H)
フッ化水素酸(0.17ml)とアセトニトリル(0.83ml)の混合溶液を調製した。撹拌子を導入したポリプロピレン製マイクロチューブ(1.5ml)内において、この混合溶液に重合体(2a)(10mg)を溶解させ、マグネティックスターラーを具備したインキュベータ内において40℃、24時間撹拌した。その後、減圧乾燥器にて80℃、3時間乾燥して、重合体を回収した。回収した重合体のGPC測定を行った結果は、表7−2に示す通りであった。
重合時間を表7−1に示すように変更した以外は、実施例13と同様にして重合を行い、重合体(2b)〜重合体(2g)のそれぞれの褐色で粘ちょうな溶液を得た。そして、それぞれの重合体について、実施例13の場合と同様にして精製を行い、モノマー転化率、理論数平均分子量、数平均分子量および分子量分布を求め、結果を表7−1に示した。グラフト鎖の理論数平均分子量計算、重合体のフッ化水素酸処理、GPC測定によるグラフト鎖の数平均分子量および分子量分布解析についても実施例13の場合と同様にして行い、その結果を表7−2に示した。
<化合物(3−2−1):化合物(3−1−1)を原料とする、シラノールを有するフェニルシルセスキオキサンの合成>
滴下漏斗、温度計を備えた内容積100mlの反応容器に、実施例1で得られた化合物(3−1−1)(6g)、およびテトラヒドロフラン(50ml)を仕込み、乾燥窒素にてシールした。そして撹拌しながら氷酢酸(2.4g)を溶液温度が22〜27℃に保ちながら約10秒間で滴下した。滴下終了後、室温で1時間撹拌を継続したのちイオン交換水(20g)を滴下した。滴下終了後10分間撹拌を継続したのち、分液漏斗に移し有機層と水層を分離した。このようにして得られた有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム水で1回洗浄したのち、イオン交換水で水洗を繰り返し中性とした。次いで有機層は無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち、減圧濃縮して白色粉末状固体を5.3g得た。
<化合物(5−1):ヒドロシリル基を有する有機ケイ素化合物の合成>
実施例1で得られた化合物(3−1−1)の代わりに、実施例20で得られた化合物(3−2−1)を用いる以外は、実施例3と同様の操作を行うことにより、化合物(5−1)を合成することができる。
<ヒドロキシプロピル基を有するケイ素化合物の合成>
エチレングリコールモノアリルエーテルの代わりに、アリルアルコール(化合物(5)に対して4.0当量以上)を用いる以外は実施例4と同様の操作を行うことにより、式(7−2)で示される化合物を合成することができる。
<2−ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシプロピル基を有するケイ素化合物の合成>
実施例4で得られた化合物(7−1)の代わりに、実施例22で得られた化合物(7−2)を用いる以外は、実施例5と同様の操作を行うことにより、式(1−1−4)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
<クロロメチルフェニルエチル基を有するケイ素化合物の合成>
エチレングリコールモノアリルエーテルの代わりに、クロロメチルスチレン(化合物(5)に対して4.0当量以上)を用いる以外は、実施例4と同様の操作を行うことにより、式(1−3−3)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
この式におけるCMSは、下記の式のいずれかで示される基である。
<ジチオカルバモイル基を有するケイ素化合物の合成>
実施例24で得られた化合物(1−3−3)を原料として、テトラヒドロフラン中で、N,N−ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム・3水和物(クロロメチルフェニルエチル基に対して1.0当量以上)を反応させることにより、式(1−4−3)で示されるジチオカルバモイル基を有するケイ素化合物を合成することができる。
この式におけるBDCは、下記の式のいずれかで示される基である。
<2‐ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシプロピルジメチルクロロシランの合成>
アリルアルコールを原料として、トリエチルアミン(水酸基に対して1.0当量以上)の存在下、メチレンクロライド中で、2−ブロモ−2−メチルプロパノイルブロマイド(水酸基に対して1.0当量以上)を反応させることにより、式(10)で示される化合物を合成する。さらに、化合物(10)とジメチルクロロシラン(アリル基に対して1.0当量以上)とを、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体/キシレン溶液(Si−H基1モルに対して遷移金属触媒原子として1×10−6〜1×10−2モル)を触媒としてヒドロシリル化反応を行うことにより、式(11−1)で示される2‐ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシプロピルジメチルクロロシランを合成することができる。
<2−ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシプロピル基を有するケイ素化合物の合成>
ジメチルクロロシランの代わりに、実施例26で得られる2‐ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシプロピルジメチルクロロシラン(化合物(3−1−1)に対して4.0当量以上)を用いる以外は、実施例3と同様の操作を行うことにより、式(1−1−4)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
<2−ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシプロピル基を有するケイ素化合物の合成>
化合物(3−1−1)の代わりに、化合物(3−2−1)を用いる以外は、実施例27と同様の操作を行うことにより、式(1−1−4)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
<2‐ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシエトキシプロピルジメチルクロロシランの合成>
アリルアルコールの代わりにエチレングリコールモノアリルエーテルを用いる以外は、実施例26と同様の操作を行うことにより、式(11−2)で示される2‐ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシエトキシプロピルジメチルクロロシランを合成することができる。
<2−ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシエトキシプロピル基を有するケイ素化合物の合成>
実施例26で得られる2‐ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシプロピルジメチルクロロシランの代わりに、実施例29で得られる2‐ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシエトキシプロピルジメチルクロロシラン(化合物(3−1−1)に対して4.0当量以上)を用いる以外は、実施例27と同様の操作を行うことにより、式(1−1−3)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
<2−ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシエトキシプロピル基を有するケイ素化合物の合成>
化合物(3−1−1)の代わりに、化合物(3−2−1)を用いる以外は、実施例30と同様の操作を行うことにより、式(1−1−3)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
<クロロメチルフェニルエチルジメチルクロロシランの合成>
アリルアルコールの代わりにクロロメチルスチレンを用いる以外は、実施例26と同様の操作を行うことにより、式(11−3)で示されるクロロメチルフェニルエチルジメチルクロロシランを合成することができる。
この式におけるCMSは、下記のいずれかで示される基である。
<クロロメチルフェニルエチル基を有するケイ素化合物の合成>
実施例26で得られる2‐ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシプロピルジメチルクロロシランの代わりに、実施例32で得られるクロロメチルフェニルエチルジメチルクロロシラン(化合物(3−1−1)に対して4.0当量以上)を用いる以外は、実施例27と同様の操作を行うことにより、式(1−3−3)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
この式におけるCMSは、式(11−3)におけるCMSと同一である。
<クロロメチルフェニルエチル基を有するケイ素化合物の合成>
化合物(3−1−1)の代わりに、化合物(3−2−1)を用いる以外は、実施例33と同様の操作を行うことにより、式(1−3−3)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
<クロロスルフォニルエチルジメチルクロロシランの合成>
アリルアルコールの代わりにクロロスルフォニルスチレンを用いる以外は、実施例26と同様の操作を行うことにより、式(11−4)で示されるクロロスルフォニルジメチルクロロシランを合成することができる。
この式におけるTsClは、下記のいずれかで示される基である。
<クロロスルフォニルエチル基を有するケイ素化合物の合成>
実施例26で得られる2‐ブロモ−2−メチルプロパノイルオキシプロピルジメチルクロロシランの代わりに、実施例35で得られるクロロスルフォニルエチルジメチルクロロシラン(化合物(3−1−1)に対して4.0当量)を用いる以外は、実施例27と同様の操作を行うことにより、式(1−2−3)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
この式におけるTsClは、式(11−4)におけるTsClと同一である。
<クロロスルフォニルエチル基を有するケイ素化合物の合成>
化合物(3−1−1)の代わりに、化合物(3−2−1)を用いる以外は、実施例36と同様の操作を行うことにより、式(1−2−3)で示されるケイ素化合物を合成することができる。
Claims (48)
- 式(1)で示されるケイ素化合物:
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、Aは式(2−1)、式(2−2)、式(2−3)および式(2−4)のいずれかで示される単量体に対する重合開始能を有する基である。
ここに、Z 1 は2〜20個の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH 2 −は−O−で置き換えられてもよく;R 4 は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R 5 は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X 1 はハロゲンである;
ここに、Z 3 は2〜10個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH 2 −は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく;R 6 は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X 2 はハロゲンであり;ベンゼン環への−SO 2 X 2 の結合位置は、Z 3 の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R 6 の結合位置は、Z 3 および−SO 2 X 2 のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
ここに、Z 5 は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH 2 −が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z 7 は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH 2 −が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R 7 は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X 3 はハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZ 5 の結合位置はZ 7 の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R 7 の結合位置はZ 5 およびZ 7 のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
ここに、R 8 およびR 9 は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR 8 およびR 9 は互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Z 5 は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH 2 −が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z 7 は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH 2 −が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R 7 は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZ 5 の結合位置はZ 7 の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R 7 の結合位置はZ 5 およびZ 7 のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。 - それぞれのR1が水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3が1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、Aが式(2−1)、式(2−2)、式(2−3)および式(2−4)のいずれかで示される単量体に対するリビングラジカル重合開始能を有する基である、請求項1に記載のケイ素化合物。
- それぞれのR1が水素および炭素原子の数が1〜30であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキルから独立して選択される基である、請求項1に記載のケイ素化合物。
- それぞれのR1が炭素原子の数が2〜20であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルケニルおよび炭素原子の数が1〜20であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして少なくとも1つの−CH2−がシクロアルケニレンで置き換えられるアルキルから独立して選択される基である、請求項1に記載のケイ素化合物。
- それぞれのR1が任意の水素がハロゲンまたは1〜10個の炭素原子を有するアルキルで置き換えられてもよいフェニルおよび非置換のナフチルから独立して選択される基であり;フェニルの置換基であるアルキルにおいて、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはフェニレンで置き換えられてもよく;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよい、請求項1に記載のケイ素化合物。
- それぞれのR1が任意の水素がハロゲンまたは1〜12個の炭素原子を有するアルキルで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜12であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから独立して選択される基であり;フェニル基の置換基であるアルキルにおいて、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはフェニレンで置き換えられてもよく;そして、フェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよい、請求項1に記載のケイ素化合物。
- それぞれのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから独立して選択される基であり;そして、フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよい、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;そして、フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよい、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1がフェニルである、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1がフェニルであり、そしてR2およびR3がメチルである、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;そして、Aが式(2−1)で示される基である、請求項1に記載のケイ素化合物。
ここに、Z1は2〜20個の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである。 - すべてのR1がフェニルであり;Aが式(2−1)で示される基であり;そして、式(2−1)におけるZ1が炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンである、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルであり;Aが式(2−1)で示される基であり;そして、式(2−1)において、Z1が−C2H4−、−C3H6−または−C2H4−O−C3H6−であり、R4およびR5がメチルであり、そしてX1が臭素である、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;そして、Aが式(2−2)で示される基である、請求項1に記載のケイ素化合物。
ここに、Z3は2〜10個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく;R6は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X2はハロゲンであり;ベンゼン環への−SO2X2の結合位置は、Z3の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z3および−SO2X2のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。 - すべてのR1がフェニルであり;Aが式(2−2)で示される基であり;式(2−2)におけるZ3が−C2H4−Z9であり;そして、Z9が単結合、または炭素原子の数が1〜8であって、任意の−CH2−が−O−または−COO−で置き換えられてもよいアルキレンである、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルであり;Aが式(2−2)で示される基であり;そして、式(2−2)において、Z3が−C2H4−であり、X2が塩素または臭素であり、そしてaが0である、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;そして、Aが式(2−3)で示される基である、請求項1に記載のケイ素化合物。
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。 - すべてのR1がフェニルであり;Aが式(2−3)で示される基であり;式(2−3)におけるZ7が−C2H4−Z10であり;そして、Z10が単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンである、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルであり;Aが式(2−3)で示される基であり;そして、式(2−3)において、Z5が−CH2−であり、Z7が−C2H4−であり、X3が塩素または臭素であり、そしてaが0である、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;そして、Aが式(2−4)で示される基である、請求項1に記載のケイ素化合物。
ここに、R8およびR9は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR8およびR9は互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である。 - すべてのR1がフェニルであり;Aが式(2−4)で示される基であり;そして、式(2−4)において、Z7が−C2H4−Z10であり、Z10が単結合または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンである、請求項1に記載のケイ素化合物。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルであり;Aが式(2−4)で示される基であり;そして、式(2−4)において、R8およびR9がエチルであり、Z5が−CH2−であり、Z7が−C2H4−であり、そしてaが0である、請求項1に記載のケイ素化合物。
- 工程(a)によって式(5)で示される化合物を得、さらに工程(b)についで工程(c)を実施することを特徴とする、式(1−1)で示されるケイ素化合物の製造方法:
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A1は式(2−1−1)で示される基である:
ここに、Z2は単結合、または1〜18個の炭素原子を有するアルキレン、または2〜6個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである;
<工程(a)>
式(3−1)で示される化合物に式(4)で示される化合物を反応させることにより、式(5)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式にいて、R1、R2およびR3は式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である;
<工程(b)>
遷移金属触媒の存在下で、式(5)で示される化合物に式(6)で示される化合物を反応させ、式(7)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるZ2は式(2−1−1)におけるZ2と同一の意味を有し、式(7)におけるR1、R2およびR3は式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する;
<工程(c)>
式(7)で示される化合物に、式(8)で示される化合物を反応させ、式(1−1)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、R4、R5およびX1は式(2−1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Xはハロゲンである。 - すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3が1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基である、請求項23に記載の製造方法。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルである、請求項23に記載の製造方法。
- 工程(d)によって式(5)で示される化合物を得、さらに工程(b)についで工程(c)を実施することを特徴とする、式(1−1)で示されるケイ素化合物の製造方法:
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A1は式(2−1−1)で示される基である:
ここに、Z2は単結合、または1〜18個の炭素原子を有するアルキレン、または2〜6個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである;
<工程(d)>
式(3−2)で示される化合物に式(4)で示される化合物を反応させることにより、式(5)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1、R2およびR3は、式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する。
<工程(b)>
遷移金属触媒の存在下で、式(5)で示される化合物に式(6)で示される化合物を反応させ、式(7)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるZ2は式(2−1−1)におけるZ2と同一の意味を有し、式(7)におけるR1、R2およびR3は式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する;
<工程(c)>
式(7)で示される化合物に、式(8)で示される化合物を反応させ、式(1−1)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、R4、R5およびX1は、式(2−1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Xはハロゲンである。 - すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3が1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基である、請求項26に記載の製造方法。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルである、請求項26に記載の製造方法。
- 工程(e)についで工程(f)を実施することを特徴とする、式(1−3)で示されるケイ素化合物の製造方法:
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A3は式(2−3−1)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z6は単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ6の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ6のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(e)>
式(4)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物、または式(3−2)で示される化合物を反応させて、式(5)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1、R2およびR3は式(1−3)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である;
<工程(f)>
式(5)で示される化合物と式(2−3−2)で示される化合物を反応させ、式(1−3)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、Z5、Z6、R7、aおよびX3は式(2−3−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;ベンゼン環へのZ5およびR7の結合位置は式(2−3−1)におけるこれらの結合位置と同一である。 - すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3が1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基である、請求項29に記載の製造方法。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルである、請求項29に記載の製造方法。
- 式(1−3)で示されるケイ素化合物と式(9)で示される化合物とを反応させることを特徴とする式(1−4)で示されるケイ素化合物の製造方法:
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;A4は式(2−4−1)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z6は単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R8およびR9は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR8およびR9は互いに結合してNと共に環を形成してもよく;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ6の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ6のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
ここに、R1、R2およびR3は式(1−4)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;A3は式(2−3−1)で示される基である;
ここに、Z5、Z6、R7およびaは式(2−4−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;X3はハロゲンであり;ベンゼン環へのZ5およびR7の結合位置は式(2−4−1)におけるこれらの結合位置と同一である;
ここに、R8およびR9は式(2−4−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;M1は周期律表第1族または第2族の金属元素であり;そして、pはM1の原子価と同じ値である。 - すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3が1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基である、請求項32に記載の製造方法。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルである、請求項32に記載の製造方法。
- 工程(g)についで工程(h)を実施することを特徴とする、式(1−1)で示されるケイ素化合物の製造方法:
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;A1は式(2−1−1)で示される基である:
ここに、Z2は単結合、または1〜18個の炭素原子を有するアルキレン、または2〜6個の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリール、または7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、X1はハロゲンである;
<工程(g)>
遷移金属触媒の存在下で、式(4)で示される化合物と式(2−1−2)で示される化合物とを反応させて、式(2−1−3)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR2およびR3は、式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Z2、R4、R5およびX1は式(2−1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する;
<工程(h)>
式(2−1−3)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物または式(3−2)で示される化合物とを反応させることにより式(1−1)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1は、式(1−1)におけるR1と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である。 - すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3が1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基である、請求項35に記載の製造方法。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルである、請求項35に記載の製造方法。
- 工程(i)についで工程(j)を実施することを特徴とする、式(1−2)で示されるケイ素化合物の製造方法:
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A2は式(2−2−1)で示される基である:
ここに、Z4は単結合または1〜8個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−、または−COO−で置き換えられてもよく;R6は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X2はハロゲンであり;ベンゼン環への−SO2X2の結合位置は、Z4の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z4および−SO2X2のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(i)>
遷移金属触媒の存在下で、式(4)で示される化合物と式(2−2−2)で示される化合物とを反応させ、式(2−2−3)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR2およびR3は、式(1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Z4、R6、aおよびX2は、式(2−2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;ベンゼン環への−SO2X2およびR6の結合位置は式(2−2−1)におけるこれらの結合位置と同一である;
<工程(j)>
式(2−2−3)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物または式(3−2)で示される化合物とを反応させて、式(1−2)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1は、式(1−1)におけるR1と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である。 - すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3が1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基である、請求項38に記載の製造方法。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルである、請求項38に記載の製造方法。
- 工程(k)についで工程(l)を実施することを特徴とする、式(1−3)で示されるケイ素化合物の製造方法:
ここに、それぞれのR1は水素、炭素原子の数が1〜45であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、A3は式(2−3−1)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z6は単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ6の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ6のそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(k)>
遷移金属触媒の存在下で、式(4)で示される化合物と式(2−3−2)で示される化合物とを反応させて、式(2−3−3)で示される化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR2およびR3は、式(1−3)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Z5、Z6、R7、a、およびX3は、式(2−3−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;ベンゼン環へのZ5およびR7の結合位置は式(2−3−1)におけるこれらの結合位置と同一である;
<工程(l)>
式(2−3−3)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物または式(3−2)で示される化合物とを反応させることで、式(1−3)で示されるケイ素化合物を得る工程:
ここに、これらの式におけるR1は、式(1−3)におけるR1と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である。 - すべてのR1が炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3が1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基である、請求項41に記載の製造方法。
- すべてのR1がフェニルであり;R2およびR3がメチルである、請求項41に記載の製造方法。
- 請求項1に記載のケイ素化合物を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒として(メタ)アクリル酸誘導体の群およびスチレン誘導体の群から選択される少なくとも1つの付加重合性単量体を重合することによって得られる重合体。
- 式(P−1)で示される重合体:
ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、B1は式(2−1−P)で示される基である:
ここに、Z1は2〜20個の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8個の炭素原子を有するアルケニレンであり、これらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;R4は水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;R5は1〜20個の炭素原子を有するアルキル、6〜20個の炭素原子を有するアリールまたは7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキルであり;X1はハロゲンであり;そして、P1は(メタ)アクリル酸誘導体の群およびスチレン誘導体の群から選択される少なくとも1つの付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。 - 式(P−2)で示される重合体:
ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、B2は式(2−2−P)で示される基である:
ここに、Z3は2〜10個の炭素原子を有するアルキレンであり、このアルキレンにおける任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよく;R6は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X2はハロゲンであり;ベンゼン環への−SO2−の結合位置は、Z3の結合位置に対して、オルト位、メタ位またはパラ位であり、R6の結合位置は、Z3および−SO2−のそれぞれの結合位置を除く任意の位置であり;そして、P2は(メタ)アクリル酸誘導体の群およびスチレン誘導体の群から選択される少なくとも1つの付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。 - 式(P−3)で示される重合体:
ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、B3は式(2−3−P)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;X3はハロゲンであり;ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置であり;そして、P3は(メタ)アクリル酸誘導体の群およびスチレン誘導体の群から選択される少なくとも1つの付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。 - 式(P−4)で示される重合体:
ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;R2およびR3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロへキシルから独立して選択される基であり;そして、B4は式(2−4−P)で示される基である:
ここに、Z5は炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Z7は炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH2−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;R8およびR9は独立して水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、そしてR8およびR9は互いに結合してNと共に環を形成してもよく;R7は1〜3個の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;ベンゼン環へのZ5の結合位置はZ7の結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、R7の結合位置はZ5およびZ7のそれぞれの結合位置を除く任意の位置であり;そして、P4は(メタ)アクリル酸誘導体の群およびスチレン誘導体の群から選択される少なくとも1つの付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。
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