JP4882057B2 - エアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法及びエアバッグロゴ付自動車内装品 - Google Patents

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本発明は、エアバッグ装置を有する自動車の乗員にエアバッグを認識させるために自動車内装品の表面にエアバッグロゴが付されたエアバッグロゴ付自動車内装品を製造する方法及びエアバッグロゴ付自動車内装品に関する。
エアバッグ装置が装着されている自動車内装品には、乗員にエアバッグを認識させる目的で、自動車のインストルメントパネルに設置された助手席用エアバッグカバーや、ハンドルに設置された運転席用エアバッグカバーに「SRS」(SRS:Supplemental Restraint System)等のロゴが刻印、表示されている。
従来、自動車内装品の表面に「SRS」というロゴを表示するため、自動車内装品の表皮を形成している熱可塑性樹脂表面を凹ませて文字形状を形成していた。しかしながら、例えば表皮を凹文字で切り抜いてロゴを形成する場合においては、切り抜き加工を行う際に表皮に皺が形成されやすく、また、表皮を切り抜くことでエッジが形成されるため、ロゴの見栄えが悪くなるという問題があった。
一方、自動車内装品の成形は、例えば、特許文献1に示すようなインサート成形により行われている。この場合、ロゴが付された装飾部材はロゴが形成されている側の表面(装飾面)を成形型に対面させた状態で成形型に設置され、装飾部材の背面側にパッド部材となる樹脂が注入されて一体に成形される。そのため、ロゴを凸形状に形成すると、樹脂を注入する際にロゴが成形型に押し付けられることによりロゴがへこみ、見栄えが悪くなることが問題となっていた。特許文献1に記載の製造方法においては、ロゴの凸形状に合わせて成形型に凹形状を形成することでロゴの凸部を成形型の凹部に逃がし、樹脂注入圧による影響が回避されている。
特開平11−314554号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法は、ロゴの凸部形状に合わせて、ロゴが転写されたような形状になるように成形型に凹部を加工している。そのため、成形型の加工が複雑になり、製造コストの上昇につながるものであった。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、エアバッグロゴが凸状に形成されたエアバッグロゴ付自動車内装品を簡易に低コストで製造することができる製造方法及び当該方法により製造されたエアバッグロゴ付自動車内装品を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法は、エアバッグロゴが凸状に形成されたエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法に関する。
そして、本発明に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。
上記目的を達成するための本発明に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法における第1の特徴は、エアバッグロゴを凸状に形成した表皮を成形型の一方に設置し、他方の型には芯材を設置し、発泡樹脂を注型して、前記エアバッグロゴを表面に付したエアバッグロゴ付自動車内装品を製造する方法において、前記表皮に形成された前記エアバッグロゴの位置する範囲よりも広い範囲で、前記表皮を設置する側の成形型に凹部が形成されており、発泡樹脂の注型時において、前記凹部に設置された前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮の変位を抑制する変位抑制手段を有し、前記変位抑制手段は、前記凹部と当該凹部に設置された緩衝材とからなり、前記緩衝材上に前記エアバッグロゴの先端を当接させて、前記発泡樹脂を注型することである。
この構成によると、成形型には凹部が形成されているため、成形型に凹部が形成されていない場合に比べて、発泡樹脂の注入圧や発泡圧によりエアバッグロゴはつぶれにくくなる。また、エアバッグロゴの周囲近傍に位置する表皮の変位が抑制されるため、表皮に皺ができることを防止できる。この場合、エアバッグロゴを形成する凸部の文字形状に合わせて成形型を加工することが不要となり、凹部の形状を単純な形状にすることができる。よって、成形型の加工を容易に行うことが可能であり、成形型の加工コストを削減することができる。また、文字の異なるエアバッグロゴであっても凹部の範囲よりも狭い範囲に形成されたものであれば同じ成形型を用いることが可能である。よって、異なるロゴが付いた自動車内装品の製造にも当該成形型を使用できるため経済的である。
この構成によると、エアバッグロゴの凸部と成形型との間に緩衝材が介在することで、当該凸部が凹部の底部に直接接触しないため、発泡樹脂の注入圧や発泡圧により凸部がつぶれることを抑制できる。このとき、緩衝材は、エアバッグロゴの凸部を介してエアバッグロゴの周囲近傍に位置する表皮が凹部に押込まれる方向に変位する抵抗として作用するため、表皮に皺ができることを防止できる。また、エアバッグロゴを形成する凸部の文字形状に合わせて成形型を加工することが不要となり、凹部の形状を単純な形状にすることができる。よって、成形型の加工を容易に行うことが可能であり、成形型の加工コストを削減することができる。また、文字の異なるエアバッグロゴであっても凹部の範囲よりも狭い範囲に形成されたものであれば同じ成形型を用いることが可能である。よって、異なるロゴが付いた自動車内装品の製造にも当該成形型を使用できるため経済的である。
また、本発明に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法における第の特徴は、エアバッグロゴを凸状に形成した表皮を成形型の一方に設置し、他方の型には芯材を設置し、前記表皮と前記芯材との間に発泡樹脂を注型して、前記エアバッグロゴを表面に付したエアバッグロゴ付自動車内装品を製造する方法において、前記表皮に形成された前記エアバッグロゴの位置する範囲よりも広い範囲で、前記表皮を設置する側の成形型に凹部が形成されており、前記発泡樹脂の注型時において、前記凹部に設置された前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮の変位を抑制する変位抑制手段を有し、前記変位抑制手段は、前記凹部の縁部の近傍に位置するとともに、発泡樹脂の注型時において前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮を支持する成形型で構成され、前記凹部は、前記凹部の中央に前記エアバッグロゴを設置した場合に該凹部の縁部と前記エアバッグロゴとの間隔が0.1mm〜1.0mmの範囲内となるような広さで形成されており、前記凹部の底部に前記エアバッグロゴの先端を当接させて、前記発泡樹脂を注型することである。
この構成によると、エアバッグロゴの凸部と成形型との間に緩衝材が介在することで、当該凸部が凹部の底部に直接接触しないため、発泡樹脂の注入圧や発泡圧により凸部がつぶれることを抑制できる。このとき、緩衝材は、エアバッグロゴの凸部を介してエアバッグロゴの周囲近傍に位置する表皮が凹部に押込まれる方向に変位する抵抗として作用するため、表皮に皺ができることを防止できる。また、エアバッグロゴを形成する凸部の文字形状に合わせて成形型を加工することが不要となり、凹部の形状を単純な形状にすることができる。よって、成形型の加工を容易に行うことが可能であり、成形型の加工コストを削減することができる。また、文字の異なるエアバッグロゴであっても凹部の範囲よりも狭い範囲に形成されたものであれば同じ成形型を用いることが可能である。よって、異なるロゴが付いた自動車内装品の製造にも当該成形型を使用できるため経済的である。
この構成によると、凹部とエアバッグロゴとの隙間を小さくすることで、成形型に支持されない隙間部分において表皮の変位を抑制し、表皮が発泡圧により盛り上がって皺等が形成されることを抑制できる。
また、当該隙間を1mm以下にすることで、表皮を支持する面積を増やし、より確実に皺等が形成されることを防ぐことができる。
また、凹部とエアバッグロゴとの隙間が0.1mm以上となるように凹部を形成することで、エアバッグロゴを凹部に設置する際の位置あわせが容易に可能となる。
また、エアバッグロゴを形成する凸部の文字形状に合わせて成形型を加工することが不要となり、凹部の形状を単純な形状にすることができる。よって、成形型の加工を容易に行うことが可能であり、成形型の加工コストを削減することができる。
また、文字の異なるエアバッグロゴであっても凹部の範囲よりも狭い所定の範囲に形成されたものであれば同じ成形型を用いることが可能である。よって、異なるロゴが付いた自動車内装品の製造にも当該成形型を使用できるため経済的である。
また、本発明に係るエアバッグロゴ付自動車内装品における第1の特徴は、エアバッグロゴを凸状に形成した表皮を成形型の一方に設置し、他方の型には芯材を設置し、発泡樹脂を注型して製造したエアバッグロゴ付自動車内装品であって、前記表皮に形成された前記エアバッグロゴの位置する範囲よりも広い範囲で、前記表皮を設置する側の成形型に凹部が形成されており、前記発泡樹脂の注型時において、前記凹部に設置された前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮の変位を抑制する変位抑制手段を有して製造され、前記変位抑制手段は、前記凹部と当該凹部に設置された緩衝材とからなり、前記緩衝材上に前記エアバッグロゴの先端を当接させて、前記発泡樹脂を注型することにより成形されたものであることである。
この構成によると、成形型の加工が容易であるため、低コストで、乗員にエアバッグを認識させるロゴを表示することが可能となる。また、発泡樹脂を用いて成形されているため、部品全体を軽量化することが可能であり、表面の弾力性を向上させることができる。また、凸部形状がほとんどつぶれることなく形成され、エアバッグロゴの周囲近傍の表皮の皺が少ない。従って、見栄えが良くなるとともに、汚れが溜まるような凹みが少ないため使用によりロゴの表示が不鮮明になりにくい。よって、確実に乗員にエアバッグを認識させることができる。
この構成によると、発泡樹脂の注入時において緩衝材が凸部形状に対応して変形することにより、凸部形状のつぶれがさらに少ない。従って、エアバッグロゴの凸部形状は、発泡樹脂の注入前の形状を維持して形成されているため見栄えが良くなるとともに、汚れが溜まるような凹みが少ないため、使用によりロゴの表示が不鮮明になりにくい。よって、確実に乗員にエアバッグを認識させることができる。
また、本発明に係るエアバッグロゴ付自動車内装品における第の特徴は、エアバッグロゴを凸状に形成した表皮を成形型の一方に設置し、他方の型には芯材を設置し、発泡樹脂を注型して製造したエアバッグロゴ付自動車内装品であって、前記表皮に形成された前記エアバッグロゴの位置する範囲よりも広い範囲で、前記表皮を設置する側の成形型に凹部が形成されており、前記発泡樹脂の注型時において、前記凹部に設置された前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮の変位を抑制する変位抑制手段を有して製造され、前記変位抑制手段は、前記凹部の縁部近傍に位置するとともに、前記発泡樹脂の注型時において前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮を支持する成形型で構成され、前記凹部は、前記凹部の中央に前記エアバッグロゴを設置した場合に該凹部の縁部と前記エアバッグロゴとの間隔が0.1mm〜1.0mmの範囲内となるような広さで形成されており、前記凹部の底部に前記エアバッグロゴの先端を当接させて、前記発泡樹脂を注型することにより成形されたものであることである。
この構成によると、成形型の加工が容易であるため、低コストで、乗員にエアバッグを認識させるロゴを表示することが可能となる。また、発泡樹脂を用いて成形されているため、部品全体を軽量化することが可能であり、表面の弾力性を向上させることができる。また、凸部形状がほとんどつぶれることなく形成され、エアバッグロゴの周囲近傍の表皮の皺が少ない。従って、見栄えが良くなるとともに、汚れが溜まるような凹みが少ないため使用によりロゴの表示が不鮮明になりにくい。よって、確実に乗員にエアバッグを認識させることができる。
この構成によると、成形型の凹部の加工のみで変位抑制手段を構成でき、低コストで、乗員にエアバッグを認識させるロゴを表示することが可能となる。また、表皮の盛り上がりがほとんどなく、より確実に乗員にエアバッグを認識させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法により製造されたインストルメントパネル(エアバッグロゴ付自動車内装品)の斜視概略図である。図2は、図1に示すインストルメントパネルのエアバッグロゴ部分(図1におけるAで示す部分)の拡大図である。
図1に示すインストルメントパネル1は、後述するように、インストルメントパネル1の表面を形成する表皮10と、発泡樹脂層と、芯材とがこの順で積層された構造となっている。そして、図2に示すように、表皮10には「SRS」のエアバッグロゴ100が形成されている。当該エアバッグロゴ100は、文字部分100a、100b、100cが表皮10から突出するように形成されている。
以下、図1に示すインストルメントパネル1の製造方法について説明する。
(第1実施形態)
図3は、本発明の第1実施形態に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法を説明するための図であり、表皮10と芯材20とを成形型200に設置した後、発泡樹脂30を注型した状態を示す断面概略図である。この断面図におけるインストルメントパネル1の断面は、図2に示すインストルメントパネル1のB−B断面に対応するものである。図4は、図3におけるD−D断面概略図である。
表皮10を形成する材料としては、例えば熱可塑性オレフィン樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。そして、パウダースラッシュ法等により、表皮の表面からエアバッグロゴ100の文字部分100a〜100cが突出するように成形される。また、芯材20は、インストルメントパネル1の剛性を確保するための部材として、例えばPP樹脂など、剛性の高い熱可塑性樹脂を用いることができる。また、発泡樹脂30は、例えばウレタン樹脂などを用いることができる。
成形型200は、表皮10が設置される第1成形型210と、芯材20が設置される第2成形型220とで構成される。図4に示すように、第1成形型210における表皮10が設置される位置には、長方形状の範囲となる凹部211(変位抑制手段)が形成されている。凹部211は、エアバッグロゴ100が形成されている範囲(図4において点線Sで示す範囲)よりも広い範囲となるように形成されている。すなわち、凹部211は、エアバッグロゴ100の文字部分100a〜100cを全て取り囲む一つの凹部として形成されている。
そして、凹部211には、少なくとも成形型よりも弾性係数の小さい材料で形成された緩衝材40(変位抑制手段)が凹部211の底面全体を覆うように設置される。これより、エアバッグロゴ100の文字部分100a〜100cの先端が凹部211の底面に直接接触しないようにすることができる。
第2成形型220に芯材20が設置されると、第1成形型210と第2成形型220とが互いに表皮10及び芯材20を内側に向けて所定の間隔を空けた位置に設置される。
その後、表皮10と芯材20との間に液体状の発泡樹脂30が注入される。そして、発泡樹脂30の固化により表皮10と発泡樹脂30と芯材20とが一体化してインストルメントパネル1が成形される。
表皮10のエアバッグロゴ100が形成された面は、発泡樹脂30の注入圧や発泡圧などにより、成形型210に向かって押し付けられる。このとき、第1成形型210には凹部211が形成されているため、成形型に凹部が形成されていない場合に比べてエアバッグロゴ100の文字部分100a〜100cはつぶれにくくなる。
更に、文字部分100a〜100cの先端と凹部211の底面との間に緩衝材40が介在するため、文字部分100a〜100cの先端が成形型210に直接接触してつぶれることはない。また、緩衝材40は文字部分100a〜100cの先端に付勢され、文字部分100a〜100cの形状に沿うように変形していくため、応力が文字部分100a〜100cの先端に集中することを抑制でき文字部分100a〜100cがつぶれることをより抑制することができる。
また、緩衝材40に文字部分100a〜100cの先端が当接するように、凹部211の深さ及び緩衝材40の厚さが設計されているため、発泡樹脂30を注型する際に、緩衝材40は、文字部分100a〜100cの先端が凹部211の底面側に押込まれるのを許容しつつ、エアバッグロゴ100の周囲近傍に位置する表皮10aが凹部211に入り込む方向に向かって盛り上がることを抑制する。従って、凹部211の縁部に近い部分の表皮10aに応力が集中するのを抑制し、表皮10全体に応力が分散されやすい。これより、表皮10に皺が形成されることを抑制可能である。
また、凹部211は長方形状に形成することができ、文字部分100a〜100cの複雑な凸部形状に合わせて詳細に成形型210を加工することを要しない。従って、成形型200の加工を容易に行うことが可能であり、成形型200の加工コストを削減することができる。
また、文字の異なるエアバッグロゴ100であっても凹部211の範囲よりも狭い範囲に形成されたものであれば同じ成形型210を用いることが可能である。よって、異なるロゴが付いた自動車内装品の製造にも同じ成形型210を使用できるため経済的である。
第1実施形態に係る製造方法により製造されたインストルメントパネル1は、成形型210の加工が容易であるため、低コストで、乗員にエアバッグを認識させるロゴを表示することが可能となる。また、発泡樹脂30を用いて成形されているため、部品全体を軽量化することが可能であり、自動車内への取付作業を容易に行うことができる。また、インストルメントパネル1の表面の弾力性を向上させることができ、より安全性が高い。また、文字部分100a〜100cの凸部形状がつぶれることなく形成されているため見栄えが良くなるとともに、汚れが溜まるような凹みが少ないため、使用によりロゴの表示が不鮮明になりにくい。よって、確実に乗員にエアバッグを認識させることができる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法を説明するための図であり、表皮10と芯材20とを成形型300に設置した後、発泡樹脂30を注型した状態を示す断面概略図である。この断面図におけるインストルメントパネル1の断面は、図2に示すインストルメントパネル1のB−B断面に対応するものである。図6は、図3におけるE−E断面概略図である。尚、第1実施形態の説明における部材と同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
成形型300は、表皮10が設置される第1成形型310と、芯材20が設置される第2成形型320とで構成される。図6に示すように、第1成形型310における表皮10が設置される位置には、長方形状の凹部311が形成されている。凹部311は、エアバッグロゴ100が形成されている範囲(図6において点線Sで示す範囲)よりも広い範囲となるように形成されている。
表皮10は、エアバッグロゴ100が形成された面を第1成形型310に向けて、エアバッグロゴ100が凹部311に挿入されるようにして第1成形型310に設置される。
このとき、凹部311の縁部とエアバッグロゴ100との間隔(隙間)が1.0mm以下になるように設置される。
すなわち、図6に示すように、凹部311の縁部e1と、エアバッグロゴ100の縁部e1側の端部(文字部分100aの縁部e1側の端部)との隙間C1が1.0mm以下となり、かつ、縁部e2と、エアバッグロゴ100の縁部e2側の端部(文字部分100a〜100cの縁部e2側の端部)との隙間C2が1.0mm以下となり、かつ、縁部e3と、エアバッグロゴ100の縁部e3側の端部(文字部分100cの縁部e3側の端部)との隙間C3が1.0mm以下となり、かつ、縁部e4と、エアバッグロゴ100の縁部e4側の端部(文字部分100a〜100cの縁部e4側の端部)との隙間C4が1.0mm以下となるように表皮10が第1成形型310に設置される。
そのため、凹部311は、エアバッグロゴ100の大きさに基づいて、エアバッグロゴ100が設置されたときに隙間C1〜C4が1.0mm以下になりうるような広さで予め形成される。言い換えれば、凹部311は、凹部311の中央に設置されたエアバッグロゴ100が凹部311の縁部に向かう方向に1mmを超えて変位できないような広さに設計されている。ここで、エアバッグロゴ100を凹部311の中央に設置するとは、図6に示す隙間C1〜C4のうち最大の隙間の寸法が最も小さくなるように、かつ、隙間C1〜C4のうち最小の隙間の寸法が最も大きくなるように設置することをいう。
尚、例えば、図6に示すように、隙間C1、C3がそれぞれ1mmとなるような広さに凹部311を形成した場合、表皮10を第1成形型310に設置する際に、エアバッグロゴ100の位置が縁部e1側にずれると、隙間C3が1mmより大きくなってしまう。そのため、設置位置が中央からずれた場合でも、隙間が1mm以下になるようにするために、凹部311は、凹部311の中央にエアバッグロゴ100が設置されたときの隙間C1〜C4が0.5mm以下になるような広さで形成することが望ましい。すなわち、凹部311の中央に設置されたエアバッグロゴ100が凹部311の底面に沿った方向において0.5mmを超えて変位しないような広さになるように設計することが望ましい。
また、凹部311は、凹部311の中央にエアバッグロゴ100を設置した場合に、隙間C1〜C4が全て0.1mm以上となるような広さで形成されている。
また、凹部311の深さは、文字部分100a〜100cの先端が凹部311の底面311a(底部)に当接した状態で発泡樹脂30が注型されるように、エアバッグロゴ100における文字部分100a〜100cの表皮10から突出する寸法と略同じ寸法になるように形成されている。
第1実施形態と同様に、第2成形型320にはインストルメントパネル1の剛性を確保するための芯材30が設置され、第1成形型310と第2成形型320とが所定の位置に設置される。その後、芯材20と表皮10との間に発泡樹脂30が注入される。そして、発泡樹脂30の固化により表皮10と発泡樹脂30と芯材20とが一体化してインストルメントパネル1が成形される。
このように、凹部311とエアバッグロゴ100との隙間C1〜C4を小さくすることで、エアバッグロゴ100により近接した部分まで成形型310が表皮10を支持することになる。すなわち、凹部311の縁部近傍に位置する成形型310a(変位抑制手段)は、発泡樹脂30の注型時においてエアバッグロゴ100の周囲近傍に位置する表皮10aを支持することができる。これより、成形型310に支持されない隙間部分において表皮10が発泡圧により凹部311に入り込む方向に向かって表皮10が盛り上がることをより抑制することができる。従って、表皮に皺等が形成されることを抑制できる。
また、隙間C1〜C4を1mm以下にすることで、より文字部分100a〜100cに近接した位置まで表皮10を支持することができ、成形型310による表皮10の支持面積が増えるため、より確実に皺等が形成されることを防ぐことができる。
また、凹部311とエアバッグロゴ100との隙間が0.1mm以上となるように凹部311を広く形成することで、エアバッグロゴ100を凹部311に設置する際に、文字部分100a〜100cが凹部311から外れにくくなる。よって、位置あわせに高精度を要さず、位置あわせが容易に可能となる。
また、発泡樹脂30が注型される際に、文字部分100a〜100cの先端が凹部311の底面311a(底部)に当接するため、注入圧・発泡圧などにより表皮10が凹部311に入り込む方向に向かって過度に盛り上がることを防止できる。これより、表皮に皺等が形成されることを抑制できる。
また、凹部311は長方形状に形成することができ、文字部分100a〜100cの複雑な凸部形状に合わせて詳細に成形型310を加工することを要しない。従って、成形型300の加工を容易に行うことが可能であり、成形型300の加工コストを削減することができる。
また、文字の異なるエアバッグロゴ100であっても凹部311の範囲よりも狭い所定の範囲に形成されたものであれば同じ成形型310を用いることが可能である。よって、異なるロゴが付いた自動車内装品の製造にも同じ成形型310を使用できるため経済的である。
第2実施形態に係る製造方法により製造されたインストルメントパネル1は、成形型210の加工が容易であるため、低コストで、乗員にエアバッグを認識させるロゴを表示することが可能となる。また、発泡樹脂30を用いて成形されているため、部品全体を軽量化することが可能であり、自動車内への取付作業を容易に行うことができる。また、インストルメントパネル1の表面の弾力性を向上させることができ、より安全性が高い。また、文字部分100a〜100cの凸部形状がつぶれることなく形成されているため見栄えが良くなるとともに、汚れが溜まるような凹みが少ないため、使用によりロゴの表示が不鮮明になりにくい。また、表皮10の盛り上がりがほとんどなく、より確実に乗員にエアバッグを認識させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
例えば、凹部を長方形状にする場合に限られない。図7に示すように、凹部411、511を、多角形状(図7(a)参照)や、滑らかに曲がった形状(図7(b)参照)として形成することも可能である。この場合、凹部411の縁部をエアバッグロゴの文字部分により近づけることができるため、発泡圧等による表皮の形状変化を更に抑制することが可能となる。
また、第1実施形態で示したような成形型の凹部に緩衝材を設置する構成において、当該凹部の縁部とエアバッグロゴとの間隔が0.1mm〜1.0mmの範囲内となるような広さで当該凹部を形成した場合、発泡圧等による表皮の形状変化を更に抑制することが可能となる。
本発明に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法により製造されたインストルメントパネルの斜視概略図である。 図1に示すインストルメントパネルのエアバッグロゴ部分の拡大図である。 第1実施形態に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法を説明するための図である。 図3におけるD−D断面概略図である。 第2実施形態に係るエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法を説明するための図である。 図6は、図3におけるE−E断面概略図である。 本実施形態において使用する成形型の変形例を示す図である。
符号の説明
1 インストルメントパネル(エアバッグロゴ付自動車内装品)
10 表皮
20 芯材
30 発泡樹脂
40 緩衝材(変位抑制手段)
100 エアバッグロゴ
100a〜100b 文字部分
200、300 成形型(変位抑制手段)
211、311 凹部(変位抑制手段)

Claims (4)

  1. エアバッグロゴを凸状に形成した表皮を成形型の一方に設置し、他方の型には芯材を設置し、前記表皮と前記芯材との間に発泡樹脂を注型して、前記エアバッグロゴを表面に付したエアバッグロゴ付自動車内装品を製造する方法において、
    前記表皮に形成された前記エアバッグロゴの位置する範囲よりも広い範囲で、前記表皮を設置する側の成形型に凹部が形成されており、
    前記発泡樹脂の注型時において、前記凹部に設置された前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮の変位を抑制する変位抑制手段を有し、
    前記変位抑制手段は、前記凹部と当該凹部に設置された緩衝材とからなり、
    前記緩衝材上に前記エアバッグロゴの先端を当接させて、前記発泡樹脂を注型することを特徴とするエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法。
  2. エアバッグロゴを凸状に形成した表皮を成形型の一方に設置し、他方の型には芯材を設置し、前記表皮と前記芯材との間に発泡樹脂を注型して、前記エアバッグロゴを表面に付したエアバッグロゴ付自動車内装品を製造する方法において、
    前記表皮に形成された前記エアバッグロゴの位置する範囲よりも広い範囲で、前記表皮を設置する側の成形型に凹部が形成されており、
    前記発泡樹脂の注型時において、前記凹部に設置された前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮の変位を抑制する変位抑制手段を有し、
    前記変位抑制手段は、前記凹部の縁部近傍に位置するとともに、前記発泡樹脂の注型時において前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮を支持する成形型で構成され、
    前記凹部は、前記凹部の中央に前記エアバッグロゴを設置した場合に該凹部の縁部と前記エアバッグロゴとの間隔が0.1mm〜1.0mmの範囲内となるような広さで形成されており、
    前記凹部の底部に前記エアバッグロゴの先端を当接させて、前記発泡樹脂を注型することを特徴とするエアバッグロゴ付自動車内装品の製造方法。
  3. エアバッグロゴを凸状に形成した表皮を成形型の一方に設置し、他方の型には芯材を設置し、発泡樹脂を注型して製造したエアバッグロゴ付自動車内装品であって、
    前記表皮に形成された前記エアバッグロゴの位置する範囲よりも広い範囲で、前記表皮を設置する側の成形型に凹部が形成されており、
    前記発泡樹脂の注型時において、前記凹部に設置された前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮の変位を抑制する変位抑制手段を有して製造され、
    前記変位抑制手段は、前記凹部と当該凹部に設置された緩衝材とからなり、
    前記緩衝材上に前記エアバッグロゴの先端を当接させて、前記発泡樹脂を注型することにより成形されたエアバッグロゴ付自動車内装品。
  4. エアバッグロゴを凸状に形成した表皮を成形型の一方に設置し、他方の型には芯材を設置し、発泡樹脂を注型して製造したエアバッグロゴ付自動車内装品であって、
    前記表皮に形成された前記エアバッグロゴの位置する範囲よりも広い範囲で、前記表皮を設置する側の成形型に凹部が形成されており、
    前記発泡樹脂の注型時において、前記凹部に設置された前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮の変位を抑制する変位抑制手段を有して製造され、
    前記変位抑制手段は、前記凹部の縁部近傍に位置するとともに、前記発泡樹脂の注型時において前記エアバッグロゴの周囲近傍に位置する前記表皮を支持する成形型で構成され、
    前記凹部は、前記凹部の中央に前記エアバッグロゴを設置した場合に該凹部の縁部と前記エアバッグロゴとの間隔が0.1mm〜1.0mmの範囲内となるような広さで形成されており、
    前記凹部の底部に前記エアバッグロゴの先端を当接させて、前記発泡樹脂を注型することにより成形されたエアバッグロゴ付自動車内装品。
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