JP4880312B2 - 貯湯式の給湯熱源装置 - Google Patents
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Description
その貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、
前記給湯路を通流する湯水を加熱する補助加熱手段とが設けられ、
前記補助加熱手段が、加熱目標温度としての目標出湯温度よりも低い温度の湯水が供給されると加熱作動を開始して、供給される湯水を前記目標出湯温度に加熱するように構成された貯湯式の給湯熱源装置に関する。
そして、一般に、貯湯タンクの湯水は、加熱手段により補助加熱手段の目標出湯温度以上に加熱されるものであるが、加熱手段の加熱能力が低下する等により、貯湯タンクの湯水の温度が目標出湯温度よりも低くなって、補助加熱手段に目標出湯温度よりも低い温度の湯水が供給されると、補助加熱手段が加熱作動を開始して、その補助加熱手段に供給される湯水が目標出湯温度になるように加熱されることになる。
その貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、
前記給湯路を通流する湯水を加熱する補助加熱手段とが設けられ、
前記補助加熱手段が、加熱目標温度としての目標出湯温度よりも低い温度の湯水が供給されると加熱作動を開始して、供給される湯水を前記目標出湯温度に加熱するように構成されたものであって、
第1特徴構成は、前記給湯路における前記補助加熱手段よりも上流側の箇所に給水源から給水するタンク迂回給水路と、
前記貯湯タンクから湯水を送出させ且つ前記タンク迂回給水路からの給水を停止する通常給湯状態と、前記貯湯タンクからの湯水の送出を停止し且つ前記タンク迂回給水路から給水するタンク迂回給湯状態とに切り換え自在な給湯状態切換手段とが設けられ、
運転制御手段が、前記給湯路にて給湯箇所に供給される湯水の水質を向上する必要がある要水質向上状態であるか否かを判別して、その要水質向上状態であると判別したときに給湯を行う場合には、前記タンク迂回給湯状態にて給湯するタンク迂回給湯処理を実行した後、前記通常給湯状態にて給湯する通常給湯処理を実行すべく、前記給湯状態切換手段を制御し、且つ、前記補助加熱手段の前記加熱目標温度を前記目標出湯温度よりも高い温度であり水質の向上が可能な温度に設定された水質維持用目標出湯温度にするように指令し、
前記補助加熱手段は、前記加熱目標温度として前記水質維持用目標出湯温度が指令されているときは、前記水質維持用目標出湯温度よりも低い温度の湯水が供給されると加熱作動を開始して、供給される湯水を前記水質維持用目標出湯温度に加熱するように構成されている点を特徴とする。
そして、貯湯タンクの湯水は給水源からの水よりも高温であるので、要水質向上状態であると判別したときに、貯湯タンクからの湯水を水質維持用目標出湯温度に加熱するようにすることにより、貯湯タンク全体の湯水をその水質を向上させることができるようになるまで加熱手段にて加熱しながら、給水源からの水を補助加熱手段にて目標出湯温度に加熱する場合に比べて、消費エネルギを低減することができる。
従って、要水質向上状態であると判別したときに、最初から通常給湯処理を実行させて、貯湯タンクからの湯水が補助加熱手段に供給されるようにすると、補助加熱手段が立ち上げ状態の間は、貯湯タンクの湯水が水質維持用目標出湯温度にまで加熱されずに給湯箇所に供給される虞がある。
即ち、タンク用給水路を通して貯湯タンクに給水され且つ貯湯タンクの湯水が給湯路を通して送出される形態にて貯湯タンクの湯水が入れ替わる湯水入れ替わり状態を判別する。
そして、貯湯タンクの湯水の温度が所定の水質維持用設定温度(例えば60°C)よりも低く且つ前記湯水入れ替わり状態を判別しない状態が所定の水質向上用設定時間の間継続すると、要水質向上タイミングであると判別して、その要水質向上タイミングの判別の時点から貯湯タンクからの湯水の送出量を積算した積算湯水送出量が貯湯タンクの容量に達するまでの間は、要水質向上状態であると判別し、前記積算湯水送出量が貯湯タンクの容量に達すると、要水質向上状態ではないと判別する。
前記運転制御手段は、前記補助加熱手段にて加熱された湯水の温度が、前記水質維持用目標出湯温度よりも低く、前記タンク迂回給湯処理から前記通常給湯処理に切り換えても、前記貯湯タンクから送出された湯水を前記補助加熱手段にて前記水質維持用目標出湯温度に加熱することができるように設定された切換用設定温度に達すると、前記タンク迂回給湯処理から前記通常給湯処理に切り換えるべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている点を特徴とする。
そこで、貯湯タンクからの湯水の送出を開始して、その貯湯タンクから送出された湯水が補助加熱手段に到達するまでの間にも、補助加熱手段の加熱能力が上昇するので、補助加熱手段にて加熱された湯水の温度が水質維持用目標出湯温度に達するよりも前に、タンク迂回給湯処理から通常給湯処理に切り換えても、貯湯タンクから送出された湯水を補助加熱手段にて水質維持用目標出湯温度に加熱することが可能であり、そして、補助加熱手段にて加熱された湯水の温度が水質維持用目標出湯温度に達する前のどのような温度になったときにタンク迂回給湯処理から通常給湯処理に切り換えると、貯湯タンクから送出された湯水を補助加熱手段にて水質維持用目標出湯温度に加熱することができるかを、実験等により求め、そのように求めた温度、又は、その求めた温度よりも多少高めの温度を前記切換用設定温度として設定する。
従って、給湯箇所に供給される湯水の水質をより一層向上することができるようになった。
前記運転制御手段は、前記補助加熱手段にて加熱された湯水の温度が前記水質維持用目標出湯温度に達すると、前記タンク迂回給湯処理から前記通常給湯処理に切り換えるべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている点を特徴とする。
つまり、補助加熱手段にて加熱された湯水の温度が水質維持用目標出湯温度に達して、補助加熱手段の加熱能力が定常状態になると、タンク迂回給湯処理から通常給湯処理に切り換えられるので、タンク迂回給湯処理の後に実行される通常給湯処理においては、確実に水質維持用目標温度に加熱された湯水が給湯箇所に供給されることになる。
従って、給湯箇所に供給される湯水の水質をより一層向上することができるようになった。
前記運転制御手段は、前記タンク迂回給湯処理の実行時間が設定時間に達すると、前記タンク迂回給湯処理から前記通常給湯処理に切り換えるべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている点を特徴とする。
つまり、前記設定時間として、例えば、補助加熱手段の加熱作動が開始されてから補助加熱手段の加熱能力が定常状態に達するのに要する時間又はその時間よりも多少短い時間に設定して、タンク迂回給湯処理の実行時間が前記設定時間に達すると、タンク迂回給湯処理から通常給湯処理に切り換えるようにすることにより、補助加熱手段にて加熱された湯水の温度を検出する温度センサを不要にして構成の簡略化を図りながら、タンク迂回給湯処理の後に実行される通常給湯処理において、水質維持用目標温度に加熱された湯水が給湯箇所に供給されるようにすることが可能となる。ちなみに、補助加熱手段の加熱作動が開始されてから補助加熱手段の加熱能力が定常状態に達するのに要する時間は、例えば実験により求める。
従って、構成の簡略化により、給湯熱源装置の低廉化を図ることができるようになった。
前記運転制御手段は、前記要水質向上状態ではないと判別したときに給湯を行う場合には、直ちに前記通常給湯処理を実行すべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている点を特徴とする。
従って、省エネルギ化をより一層図ることができるようになった。
前記運転制御手段は、湯張りのための給湯指令に基づいて、前記給湯路に接続された湯張り路を開いて浴槽に湯水を供給して、その浴槽の水位が目標水位になる又は前記浴槽への湯水供給量が目標湯水量になると前記湯張り路を閉じる湯張り処理を実行するように構成され、且つ、その湯張り処理において、前記浴槽の水位が前記目標水位よりも低い切換用設定水位になると又は前記浴槽への湯水供給量が前記目標湯水量よりも少ない切換用設定湯水量になると、前記タンク迂回給湯処理を実行すべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている点を特徴とする。
そして、その湯張り処理においては、運転制御手段により、浴槽の水位が前記目標水位よりも低い切換用設定水位になると又は浴槽への湯水供給量が前記目標湯水量よりも少ない切換用設定湯水量になると、前記タンク迂回給湯処理を実行するように、前記給湯状態切換手段が制御されるので、湯張り処理が終了した状態では、前記給湯路における、少なくとも前記タンク迂回給水路の接続箇所から前記補助加熱手段に至る部分には、給水源からの水質の良い水が満たされるようにすることが可能となる。
従って、給湯箇所に供給される湯水の水質をより一層向上することができるようになった。
図1は、本発明にかかる給湯熱源装置Aを備えたコージェネレーションシステムを示し、このコージェネレーションシステムは、前記給湯熱源装置Aと、熱電併給装置の一例としての燃料電池発電装置Bとを備えて構成してある。
そして、この給湯熱源装置Aは、燃料電池発電装置Bの排熱を用いて、貯湯タンク1内に貯湯して、その貯湯タンク1内に貯湯された湯水を台所や洗面所等の給湯栓(図示せず)及び浴槽Y等を含む給湯箇所に供給したり、放熱用端末Hにて加熱対象域を加熱したり、浴槽Yの湯水を追焚したりするように構成してある。ちなみに、前記放熱用端末Hとしては、例えば、床暖房装置や浴室暖房乾燥機等がある。
つまり、この実施形態では、前記貯湯タンク1の湯水を加熱する前記加熱手段を、燃料電池発電装置B等の熱電併給装置から発生する熱を熱源とするように構成してある。
そして、前記運転制御部8を、前記給湯路6にて給湯箇所に供給される湯水の水質を向上する必要がある要水質向上状態であるか否かを判別する要水質向上状態判別処理を実行して、その要水質向上状態判別処理にて要水質向上状態であると判別したときに給湯を行う場合には、前記タンク迂回給湯状態にて給湯するタンク迂回給湯処理を実行した後、前記通常給湯状態にて給湯する通常給湯処理を実行すべく、前記給湯状態切換用三方弁11を制御し、且つ、前記補助加熱器7の前記加熱目標温度を水質維持用目標出湯温度にするように構成してある。
前記貯湯タンク1は、密閉式に構成して、その貯湯タンク1の底部に、水道圧にて水道水を給水する前記タンク用給水路5を接続し、貯湯タンク1の頂部に、前記給湯路6を接続し、更に、貯湯用循環ポンプ12を設けた貯湯用循環路13を、前記貯湯タンク1の湯水を貯湯タンク1の底部から取り出して貯湯タンク1の頂部に戻す形態で循環させるように設けてある。
前記貯湯用熱交換器4を、前記冷却水循環路2を通流する燃料電池発電装置Bの冷却水と、前記貯湯用循環路13を通流する貯湯タンク1の湯水とを熱交換させるように設けて、貯湯タンク1に、燃料電池発電装置Bの排熱を回収して、温度成層を形成する状態で湯水を貯留するように構成してある。
前記タンク用給水路5における前記混合用給水路16の分岐箇所よりも下流側に、逆止弁18を設け、前記混合用給水路16にも逆止弁19を設けてある。
又、給湯路6における前記給湯用水比例弁21と前記給湯流量センサ22との間の箇所と、前記混合用給水路16における前記ミキシングバルブ17と前記逆止弁19との間の箇所とを連通路23にて接続し、その連通路23に、手動バルブ24を設けてある。
前記湯張り路25には、その湯張り路25を通流する湯水の流量、即ち、前記浴槽Yに供給される湯水の流量を検出する湯張り流量センサ26、その湯張り路25を開閉する湯張り用電磁弁27、バキュームブレーカ28、2個の湯張り路逆止弁29を上流側から順に設けてある。
この補助加熱器制御部7fは、前記給湯栓又は前記湯張り用電磁弁27が開弁されるのに伴って、前記給湯路6を湯水が通流して前記補助加熱器流量センサ7gの検出流量が設定流量以上になり(即ち、前記補助加熱器7の熱交換器7aに湯水が供給され)、且つ、前記流入温度センサT1の検出温度が加熱目標温度よりも低いときは、前記送風機7cを作動させ且つ前記燃料用電磁弁7dを開弁すると共に、図示しない点火プラグを作動させて、バーナ7bの燃焼を開始させ(即ち、加熱作動を開始させ)、前記補助加熱器流量センサ7gの検出流量が前記設定流量以上である状態で、前記出湯温度センサT2の検出温度が前記加熱目標温度になるように、前記流入温度センサT1及び前記出湯温度センサT2夫々の検出情報に基づいて、設定サイクル(例えば50msec)毎に、下記の式1により前記バーナ7bの燃焼量Iを求めて、求めた燃焼量Iになるように前記燃料用比例弁7eを制御して前記バーナ7bの燃焼量を調節し、前記補助加熱器流量センサ7gの検出流量が前記設定流量未満になると、前記燃料用電磁弁7dを閉弁してバーナ7bを消火する(即ち、補助加熱器7の加熱作動を停止する)ように構成してある。つまり、前記流入温度センサT1及び前記出湯温度センサT2夫々の検出情報に基づいて、前記出湯温度センサT2の検出温度が前記加熱目標温度になるように、フィードフォワード制御及びフィードバック制御により、バーナ7bの燃焼量を調節する構成としてある。
但し、
Q :補助加熱器流量センサ7gの検出流量
Tp :加熱目標温度
Ti :流入温度センサT1の検出温度
To :出湯温度センサT2の検出温度
α、β:定数
そして、前記補助加熱器制御部7fを、前記運転制御部8からの指令に基づいて、前記加熱目標温度を前記目標出湯温度と前記水質維持用目標出湯温度とに切り換えるように構成してある。
更に、前記暖房用流路部分30aには暖房用熱交換器35と暖房用電磁弁36とを設け、前記風呂用流路部分30bには風呂用熱交換器37と風呂用電磁弁38とを設けてある。
その分流弁39は、冷却水循環路2の冷却水の全量を貯湯用熱交換器4側に通流させたり、冷却水循環路2の冷却水の全量を熱源用熱交換器34側に通流させることもできるように構成してある。
そして、熱源用熱交換器34に前記燃料電池発電装置Bの冷却水を循環させることにより、その燃料電池発電装置Bの排熱にて加熱用熱媒循環路31を循環する湯水を加熱するように構成してある。
この暖房用熱媒循環路40について説明を加えると、その暖房用熱媒循環路40は、前記暖房用熱交換器35の出口と放熱用端末Hとに接続した暖房往き路40f、放熱用端末Hと暖房用熱交換器35の入口とに接続した暖房戻り路40r、及び、暖房戻り路40rと暖房往き路40fとを接続する暖房バイパス路40bから構成してある。
前記暖房往き路40fには、放熱用端末Hへの熱媒の供給を断続する熱動弁45を設けてあり、前記暖房戻り路40rには、熱媒の通流方向の上流側から順に、補給水タンク46、前記暖房用循環ポンプ41を設けてある。前記補給水タンク46には、水位の上限を検出する上限センサ47と下限を検出する下限センサ48とを設けると共に、前記タンク用給水路5から分岐した補給水路49を接続し、その補給水路49には、補給水電磁弁50を設けてある。
前記湯張り路25は、前記風呂用循環路42のうちの風呂戻り路42rに接続して、その風呂戻り路42r及び風呂往き路42fの両路を通して浴槽Yに湯水を供給するように構成してある。
前記風呂用循環ポンプ43は、風呂用循環路42の風呂戻り路42rに設け、その風呂戻り路42rにおける風呂用ポンプ43よりも下流側には、風呂水流スイッチ44を設け、上流側には浴槽Yから戻る湯水の温度を検出する風呂戻り温度センサT4を設けてある。
尚、前記操作部9には、図示を省略するが、前記給湯栓にて給湯するときの目標給湯温度を設定する目標給湯温度設定部、前記浴槽Yに湯張りをする湯張り指令(湯張りのための給湯指令に相当する)を指令する湯張りスイッチ、その湯張りの目標温度(以下、目標湯張り温度と記載する場合がある)を設定する目標湯張り温度設定部、湯張りにて浴槽Yに供給する湯水の目標量(以下、目標湯水量と記載する場合がある)を設定する目標湯水量設定部、浴槽Yを追焚する追焚運転を指令する追焚スイッチ、及び、放熱用端末Hにて暖房対象域を暖房する暖房運転を指令する暖房スイッチ等を設けてある。
又、前記運転制御部8は、前記要水質向上状態判別処理にて要水質向上状態ではないと判別したときに給湯を行う場合には、直ちに前記通常給湯処理を実行すべく、前記給湯状態切換用三方弁11を制御し、且つ、前記補助加熱器7の補助加熱器制御部7fに、前記加熱目標温度を前記目標出湯温度にするように指令する。
又、前記複数の貯湯温度センサTtの検出情報に基づいて、少なくとも1個の貯湯温度センサTtの検出温度が前記水質維持用設定温度よりも低いときは、前記貯湯タンク1の湯水の温度が前記水質維持用設定温度よりも低い低貯湯温状態であると判別するように構成してある。
例えば、前記加熱目標温度として前記水質維持用目標出湯温度が指令されているときは、前記補助加熱器流量センサ7gの検出流量が前記設定流量以上になり、且つ、前記流入温度センサT1の検出温度が水質維持用目標出湯温度よりも低いときは、前述のようにバーナ7bの燃焼を開始させ、補助加熱器流量センサ7gの検出流量が前記設定流量以上である状態で、前記出湯温度センサT2の検出温度が前記水質維持用目標出湯温度になるように、前述のように前記バーナ7bの燃焼量を調節し、補助加熱器流量センサ7gの検出流量が前記設定流量未満になると、前述のようにバーナ7bを消火することになる。
従って、台所や洗面所等の給湯栓を通じて、前記目標給湯温度設定部にて設定された目標給湯温度の湯水が供給される。
即ち、補助加熱器7にて加熱された湯水の温度が水質維持用目標出湯温度に達する前のどのような温度になったときに、タンク迂回給湯処理から通常給湯処理に切り換えると、貯湯タンク1から送出された湯水を補助加熱器7にて水質維持用目標出湯温度に加熱することができるかを、実験等により求め、そのように求めた温度、又は、その求めた温度よりも多少高めの温度を前記切換用設定温度として設定する。
又、運転制御部8を、前記要水質向上状態判別処理にて要水質向上状態ではないと判別したときは、前記湯張り指令が指令されると、直ちに前記通常給湯処理を実行し、その通常給湯処理を湯張り処理の終了まで継続すべく、前記給湯状態切換用三方弁11を制御し、且つ、前記補助加熱器7の補助加熱器制御部7fに、前記加熱目標温度を前記目標出湯温度にするように指令するように構成してある。
即ち、湯張り処理の後の前記給湯指令に基づいて実行されるタンク迂回給湯処理において、その最初から水道からの水質の良い水道水が前記補助加熱器7に供給されるようにするには、前記給湯路6における前記タンク迂回給水路10の接続箇所から補助加熱器7に至る部分に水道水が満たされるようにすれば十分である。
そして、前記運転制御部8を、前記切換用設定湯水量として、前記目標湯水量設定部にて設定された目標湯水量よりも、少なくとも前記給湯路6の水道水入替用流路部分の容量だけ少ない流量に設定する。
従って、台所や洗面所等の給湯栓から供給される湯水の水質をより一層向上するようにするには、前記水道水入替用流路部分の長さを極力短くするのが好ましい。
前記運転制御部8は、前記要水質向上状態判別処理を実行し、その要水質向上状態判別処理にて要水質向上状態であると判別したときは、前記給湯状態切換用三方弁11を前記タンク迂回給湯状態に切り換え、その要水質向上状態判別処理にて要水質向上状態ではないと判別したときは、前記給湯状態切換用三方弁11を前記通常給湯状態に切り換える(ステップ#1〜4)。
即ち、給湯状態切換用三方弁11の通常給湯状態からタンク迂回給湯状態への切り換えや、タンク迂回給湯状態から通常給湯状態への切り換えは、瞬時に行われるものではなく多少時間がかかるものであるので、給湯状態切換用三方弁11が通常給湯状態からタンク迂回給湯状態に切り換えられる間に、貯湯タンク1の湯水が給湯路6に送出される虞があり、又、給湯状態切換用三方弁11がタンク迂回給湯状態から通常給湯状態に切り換えられる間に、タンク迂回給水路10を通して水道水が給湯路6に給水される虞がある。
前記運転制御部8は、前記操作部9の前記追焚スイッチにより追焚運転が指令されると、前記風呂用電磁弁38を開弁し、前記加熱用循環ポンプ32及び前記風呂用循環ポンプ43を作動させ、前記風呂戻り温度センサT4の検出温度が前記目標湯張り温度設定部にて設定された前記目標湯張り温度になると、前記風呂用電磁弁38を閉弁し、前記加熱用循環ポンプ32及び前記風呂用循環ポンプ43を停止させる。
従って、熱源用熱交換器34にて燃料電池発電装置Bからの冷却水にて加熱された湯水が更に補助加熱器7にて前記目標出湯温度に加熱されるので、略目標出湯温度の湯水が前記加熱用熱媒循環路31を通流することになり、前記風呂用熱交換器37にて、加熱用熱媒循環路31を通流する湯水により風呂用循環路42を通流する浴槽Yの湯水が加熱されて、浴槽Yが追焚される。
従って、熱源用熱交換器34にて燃料電池発電装置Bからの冷却水にて加熱された湯水が更に補助加熱器7にて前記目標出湯温度に加熱されるので、略目標出湯温度の湯水が前記加熱用熱媒循環路31を通流することになり、前記暖房用熱交換器35にて、加熱用熱媒循環路31を通流する湯水により暖房用熱媒循環路40を通流する熱媒が加熱され、その加熱された熱媒の保有熱が放熱用端末Hにて放熱されて、暖房対象域が暖房される。
次に別実施形態を説明する。
(イ) 前記タンク迂回給湯処理から前記通常給湯処理に切り換えるタイミングは、上記実施形態において例示した如き、前記補助加熱器7にて加熱された湯水の温度が前記水質維持用目標出湯温度よりも低い切換用設定温度に達するタイミングに限定されるものではない。
例えば、前記補助加熱器7にて加熱された湯水の温度が前記水質維持用目標出湯温度に達するタイミングでも良い。
又、前記タンク迂回給湯処理の実行時間が設定時間に達するタイミングでも良い。ちなみに、前記設定時間としては、例えば、補助加熱器7の加熱作動が開始されてから補助加熱器7の加熱能力が定常状態に達するのに要する時間又はその時間よりも多少短い時間に設定する。
例えば、前記燃料電池発電装置Bの運転が停止される時間が所定の設定時間に達したり、燃料電池発電装置Bの出力電力が設定出力よりも小さい低出力運転状態が所定の設定時間継続すると、要水質向上タイミングになると判別するようにしても良い。
あるいは、定期的に要水質向上タイミングになると判別するようにしても良い。
この待機時三方弁切換制御を省略した場合の運転制御部8の制御動作のフローチャートを、図3に示す。
この図3のフローチャートは、前記待機時三方弁切換制御を省略した点、給湯指令があったときに要水質向上状態の場合は、給湯状態切換用三方弁11をタンク迂回給湯状態に切り換える制御(ステップ#24)を追加した点、給湯指令があったときに要水質向上状態でない場合は、給湯状態切換用三方弁11を通常給湯状態に切り換える制御(ステップ#26)を追加した点、湯張り指令があったときに要水質向上状態の場合は、給湯状態切換用三方弁11をタンク迂回給湯状態に切り換える制御(ステップ#31)を追加した点、及び、湯張り指令があったときに要水質向上状態でない場合は、給湯状態切換用三方弁11を通常給湯状態に切り換える制御(ステップ#38)を追加した点で異なる以外は、上記の第1実施形態において説明した図2のフローチャートと同様であるので、この図3のフローチャートの説明を省略する。
そして、例えば、要水質向上状態判別処理にて要水質向上状態ではないと判別したときに、目標給湯温度設定部にて低温の目標給湯温度(例えば30°C以下)が設定されている状態で給湯指令が指令された場合に、給湯状態切換用三方弁11を前記混合給湯状態に切り換えるように構成する。ちなみに、この場合は、補助加熱器7は加熱作動させないように構成する。
つまり、流入温度センサT1の検出温度が目標給湯温度よりも所定の設定温度高い温度になるように、給湯状態切換用三方弁11を混合給湯状態にして貯湯タンク1からの湯水とタンク迂回給水路10からの水との混合比を調節し、更に、ミキシング温度センサT3の検出温度が目標給湯温度になるように、ミキシングバルブ17を制御して、給湯状態切換用三方弁11からの湯水と混合用給水路16からの水との混合比を調節することになる。
従って、給湯状態切換用三方弁11による貯湯タンク1からの湯水とタンク迂回給水路10からの水との混合、及び、ミキシングバルブ17による給湯状態切換用三方弁11からの湯水と混合用給水路16からの水との混合の2段階の混合により給湯するので、目標給湯温度が低くても給湯温度精度を向上することができる。
例えば、前記目標出湯温度を、この給湯熱源装置にて給湯箇所に供給する湯の最高給湯温度(例えば、45°C)に設定しても良い。
そして、前記運転制御部8を、前記湯張り指令に基づいて、湯張り用電磁弁27を開弁して浴槽Yに湯水を供給して、前記水位センサの検出水位が目標水位になると前記湯張り用電磁弁27を閉弁して湯張り処理を実行するように構成し、且つ、その湯張り処理において、前記水位センサの検出水位が前記目標水位よりも低い切換用設定水位になると、前記タンク迂回給湯処理を実行すべく、前記給湯状態切換用三方弁11を制御するように構成しても良い。
ちなみに、前記切換用設定水位としては、前記目標水位よりも、前記給湯路6の水道水入替用流路部分の容量に相当する水位だけ低い水位に設定する。
例えば、前記湯張り指令が指令されると、直ちに前記通常給湯処理を実行し、続いて、浴槽Yの水位が前記目標水位よりも低い切換用設定水位になると又は浴槽Yへの湯水供給量が前記目標湯水量よりも少ない切換用設定湯水量になると、前記タンク迂回給湯処理を実行すべく、給湯状態切換用三方弁11を制御するように構成しても良い。
又、前記給湯状態切換手段を給湯状態切換用三方弁11にて構成する場合に、その設置箇所としては、前記タンク用給水路5における前記タンク迂回給水路10の分岐箇所でも良い。
又、熱電併給装置から発生する熱を熱源とするように構成する場合、熱電併給装置としては、上記の実施形態において例示した燃料電池発電装置B以外に、ガスエンジンやガソリンエンジン等により発電機を駆動するように構成した回転式の発電装置を適用することができる。この場合は、エンジンの冷却水にて回収される排熱を熱源とするように構成することになる。
4 加熱手段
5 タンク用給水路
6 給湯路
7 補助加熱手段
8 運転制御手段
10 タンク迂回給水路
11 給湯状態切り換え手段
25 湯張り路
Y 浴槽
Claims (6)
- 給水源からタンク用給水路を通して給水され且つ給湯路を通して湯水が送出される貯湯タンクと、
その貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、
前記給湯路を通流する湯水を加熱する補助加熱手段とが設けられ、
前記補助加熱手段が、加熱目標温度としての目標出湯温度よりも低い温度の湯水が供給されると加熱作動を開始して、供給される湯水を前記目標出湯温度に加熱するように構成された貯湯式の給湯熱源装置であって、
前記給湯路における前記補助加熱手段よりも上流側の箇所に給水源から給水するタンク迂回給水路と、
前記貯湯タンクから湯水を送出させ且つ前記タンク迂回給水路からの給水を停止する通常給湯状態と、前記貯湯タンクからの湯水の送出を停止し且つ前記タンク迂回給水路から給水するタンク迂回給湯状態とに切り換え自在な給湯状態切換手段とが設けられ、
運転制御手段が、前記給湯路にて給湯箇所に供給される湯水の水質を向上する必要がある要水質向上状態であるか否かを判別して、その要水質向上状態であると判別したときに給湯を行う場合には、前記タンク迂回給湯状態にて給湯するタンク迂回給湯処理を実行した後、前記通常給湯状態にて給湯する通常給湯処理を実行すべく、前記給湯状態切換手段を制御し、且つ、前記補助加熱手段の前記加熱目標温度を前記目標出湯温度よりも高い温度であり水質の向上が可能な温度に設定された水質維持用目標出湯温度にするように指令し、
前記補助加熱手段は、前記加熱目標温度として前記水質維持用目標出湯温度が指令されているときは、前記水質維持用目標出湯温度よりも低い温度の湯水が供給されると加熱作動を開始して、供給される湯水を前記水質維持用目標出湯温度に加熱するように構成されている貯湯式の給湯熱源装置。 - 前記運転制御手段は、前記補助加熱手段にて加熱された湯水の温度が、前記水質維持用目標出湯温度よりも低く、前記タンク迂回給湯処理から前記通常給湯処理に切り換えても、前記貯湯タンクから送出された湯水を前記補助加熱手段にて前記水質維持用目標出湯温度に加熱することができるように設定された切換用設定温度に達すると、前記タンク迂回給湯処理から前記通常給湯処理に切り換えるべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている請求項1記載の貯湯式の給湯熱源装置。
- 前記運転制御手段は、前記補助加熱手段にて加熱された湯水の温度が前記水質維持用目標出湯温度に達すると、前記タンク迂回給湯処理から前記通常給湯処理に切り換えるべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている請求項1記載の貯湯式の給湯熱源装置。
- 前記運転制御手段は、前記タンク迂回給湯処理の実行時間が設定時間に達すると、前記タンク迂回給湯処理から前記通常給湯処理に切り換えるべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている請求項1記載の貯湯式の給湯熱源装置。
- 前記運転制御手段は、前記要水質向上状態ではないと判別したときに給湯を行う場合には、直ちに前記通常給湯処理を実行すべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の貯湯式の給湯熱源装置。
- 前記運転制御手段は、湯張りのための給湯指令に基づいて、前記給湯路に接続された湯張り路を開いて浴槽に湯水を供給して、その浴槽の水位が目標水位になる又は前記浴槽への湯水供給量が目標湯水量になると前記湯張り路を閉じる湯張り処理を実行するように構成され、且つ、その湯張り処理において、前記浴槽の水位が前記目標水位よりも低い切換用設定水位になると又は前記浴槽への湯水供給量が前記目標湯水量よりも少ない切換用設定湯水量になると、前記タンク迂回給湯処理を実行すべく、前記給湯状態切換手段を制御するように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の貯湯式の給湯熱源装置。
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