JP4880217B2 - 自動販売機用商品見本取付補助具 - Google Patents

Description

本発明は、自動販売機の商品見本装着孔（以下単に装着孔という。）を設けてなる商品見本装着台（以下単に装着台という。）に、前記装着孔に対して半割状のボトル型商品見本（以下単に半割状商品見本という。）を取り付けるための汎用性を有する取付補助具に関する。

従来の自動販売機における装着台としては、商品見本の展示効果を上げるために、内部に照明器具を配置した構成のものが一般的であり、商品見本を装着する面には照明用透孔を兼ねる装着孔を設けている。この装着孔は、従来の商品見本のほとんどが円筒状のため、これに対応すべく円形のものが多いが、径の異なるものや、縁部に切り欠きを形成したものなど、各種の構成がある。一方、商品見本としては、近年、経済性を考慮して、商品形状に倣った合成樹脂製の筒状のものよりも、前面側半分を模した半割状のものが多くなっているが、この半割状商品見本の前記装着孔への取付は、筒状商品見本と同様に、商品見本の下端部分に設けた係合溝を、前記装着孔の縁部に係合するものである。
特開２００１−２２９４４４号公報

ところで、一般に自動販売機用の商品見本は、自動販売機で販売される商品の大きさや形状と同一に形成されるので、半割状商品見本においても複数の大きさの見本があり、底面の最大径部分は、大きなものでは約７ｃｍに対し、小さなものでは約４．５ｃｍである。そして、多くの半割状商品見本の底面は、ほぼ半円形となるので、装着孔の大きさが若干相違したり、縁部に設けた切り欠き部の存在によって、半割状商品見本の係合溝による装着孔との係合は不安定なものとなる。

このように、装着孔の大きさや形状が異なる装着台が存在して、安定状態での取付が困難なため、半割状のボトル型商品見本では、自動販売機の扉を開けた際の風圧の影響で設置位置がずれたり、脱落してしまうという不都合を生じている。なお、缶型やコップ型の商品見本の場合には、容量の大小にかかわらず、底面の最大径は装着孔の径に比べて十分大きいので、このような不都合は生じないものである。本発明は、この不都合を解消して、大きさや形状の異なる装着孔に対しても、半割状商品見本を、安定した状態で取付ができる、取付補助具を提供することを目的とする。

この目的を達成するため、本発明の請求項１に係る自動販売機用商品見本取付補助具は、自動販売機の装着孔を設けてなる装着台に、前記装着孔に対して半割状商品見本を取り付けるための取付補助具であって、弾性を有する合成樹脂からなり、前記装着孔の縁部に係脱可能に係止する係止部と、前記半割状商品見本の底面を上下方向から係脱可能に挟持する見本挟持部とを備え、前記係止部の少なくとも一方は、前記縁部に下方から弾接する弾接片を有し、前記弾接片の商品見本装着孔縁部に弾接する面には、先端に向けて順次肉薄となる階段状の弾接部を設けたものである。

同じく上記目的を達成するために、本発明の請求項２に係る自動販売機用商品見本取付補助具は、上記請求項１に係る自動販売機用商品見本取付補助具の構成において、円板状の本体を備え、前記二つの係止部は、前記本体と前記本体の下面に設けた前記弾接片からなり、各弾接片は、前記商品見本装着孔の縁部に下方からそれぞれ弾接して、前記本体とともに前記商品見本装着孔の縁部を上下方向から係脱可能に挟持する一方、前記見本挟持部は、前記本体と前記本体の上面に設けた奥行きの異なる複数対の押さえ片からなることを特徴とするものである。

本発明の請求項１に係る自動販売機用商品見本取付補助具によれば、半割状商品見本を、装着台の異なる形状や大きさの装着孔に対して、弾接片に設けた先端に向けて順次肉薄となる階段状の弾接部において安定した状態で確実に取り付けられるとともに、脱着動作も容易であり、また、取り付けた後には、自動販売機の扉開閉時の風圧や衝撃が加わっても、半割状商品見本の取付状態がずれたり、脱落することがないという効果を奏する。

本発明の請求項２に係る自動販売機用商品見本取付補助具によれば、形状や大きさの異なる半割状商品見本を、装着台の形状や大きさの異なる装着孔に対して、安定した状態で確実に取り付けられるとともに、脱着動作も容易であり、また、取り付けた後には、自動販売機の扉開閉時の風圧や衝撃が加わっても、半割状商品見本の取付状態がずれたり、脱落することがないという効果を奏する。

以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。ここにおいて、図１は取付補助具の斜視図、図２は装着台の装着孔を示す平面図、図３は取付補助具を装着孔に取り付けた状態を示す断面図、図４は半割状商品見本の一例を示す斜視図、図５は半割状商品見本の他の例を示す斜視図である。

はじめに、装着台について説明する。図２及び図３に示すように、装着台２１の上面には、内部に配置した照明器具（図示せず）の光を通過させる照明用透孔を兼ねる複数の装着孔２２を設けている。この装着台２１は、自動販売機（図示せず）内の商品見本展示部（図示せず）に配置して固定するものである。そして、前記装着孔２２の数は、前記商品見本展示部に対応する装着台２１の長さ及び自動販売機で販売する商品の種類数に応じて決定される。また、前記装着孔２２の形状は、缶型商品見本にも適用し得るよう凹入部２３が形成されているが、この凹入部２３の有無に関わらず、本発明は適用可能なものである。

図１に示すように、取付補助具１は、合成樹脂製で、標準的な大きさである直径約４．５ｃｍの装着孔２２（図２参照）よりも大径な円板状の本体２を備えている。この本体２の下面には、前記装着孔２２の互いに対向する縁部に下方から弾接して、前記本体２とともに前記装着孔２２の縁部を上下方向から係脱自在に挟持する、断面ほぼＬ字状で奥行きの異なる大小二つの弾接片３，４を設けている。

奥行きの深い大弾接片４における装着孔２２縁部に弾接する先端側の上面には、先端に向けて肉薄となる階段状の四つの弾接部４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄを設けている。装着孔２２の径の大きさに対応して、前記四つの階段状の弾接部４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄのいずれかが、装着孔２２の縁部に弾接するものであり、各弾接部４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄの先端側は、円弧状に形成している。奥行きの浅い小弾接片３に対応する本体２部分には、周縁部に達する切り欠き５が設けられる一方、前記大弾接片４に対応する本体２部分には開口６が設けられ、この開口６に対応する周縁部には突縁２ａを設けている。なお、前記各弾接片３，４と、これらの近傍の本体２下面とによって、係止部を構成する。

同じく図１に示すように、取付補助具１の本体２の上面には、後述する半割状商品見本の底面を前記本体２とともに上下方向から挟持する断面ほぼＬ字状で奥行きの異なる二対の押さえ片７ａ，７ｂ及び８ａ，８ｂを設けている。小弾接片３側の一対の小押さえ片７ａ，７ｂは、奥行きが浅いもので、底面が通常より小さな半割状商品見本（図２、図５参照）を挟持するためのものである。一方、大弾接片４側の一対の大押さえ片８ａ，８ｂは、奥行きが深いもので、底面が通常の大きさの半割状商品見本（図２、図４参照）を挟持するためのものである。また、これらの各押さえ片７ａ，７ｂ、８ａ，８ｂにそれぞれ対応する本体２の部分にも、開口９ａ，９ｂ、１０ａ，１０ｂを設けている。なお、前記各押さえ片７ａ，７ｂ、８ａ，８ｂと、これらの近傍の本体２上面とによって、見本挟持部を構成する。

次に、装着孔２２に取り付ける半割状商品見本の二つの構成例を、図４及び図５に基づいて説明する。図４の半割状商品見本３１は、一般的な大きさであって、５００ｍｌ程度の容量のボトル型中空成形商品容器を前後に半割状にした形状で光透過性を有する合成樹脂製であり、底部３２における最大径が約７ｃｍである。そして、図示してはいないが、商品容器のデザインにならった図柄や文字を表示している。また、半割状商品見本３１の底部３２には嵌入突部３３を形成し、前記底部３２と前記嵌入突部３３との間には、係合溝３４を設けている。前記嵌入突部３３の下面が底面を構成する。従来においては、前記係合溝３４が装着孔２２の縁部に係合して取り付けられるものである。

図５の半割状商品見本４１は、中容量の２５０ｍｌ程度の小型のボトル型中空成形商品容器を前後に半割状にした形状で光透過性を有する合成樹脂製であり、下部が斜めに切断されて、底面４２における最大径が５ｃｍ程度になっている。このような構成の半割状商品見本４１は、装着台２１の装着孔形成面が傾斜しているものに取り付けられるためのものであって、係合溝を有していないため、装着孔２２に対しては直接取り付けることができないものである。また、図示してはいないが、商品容器のデザインにならった図柄や文字を表示している。

続いて、装着台２１の装着孔２２に対する取付補助具１を用いた半割状商品見本３１，４１の取付動作を説明する。まず、取付補助具１を、その大弾接片４が装着孔２２の縁部下面に弾接するようにして、本体２とともに前記装着孔２２の縁部を上下から挟持するようにして、最奥端まで進入させる。次いで、本体２を反対方向に引き戻し、小弾接片３が装着孔２２の縁部下面に弾接するようにして、本体２とともに前記装着孔２２の縁部を上下から挟持するようにして、最奥端まで進入させる。これによって、装着孔２２の縁部を本体２と各弾接片３，４とで、上下方向から挟持して、取付補助具１を装着孔２２に支持した状態となる。なお、この支持状態では、図３に示すように、大弾接片４はその弾接部４ｃにおいて、前記装着孔２２の縁部下面に弾接する。

ここで、半割状商品見本３１を取り付けたい場合には、一対の大押さえ片８ａ，８ｂが自動販売機の前面を向くように取付補助具１を位置させ、前記半割状商品見本３１の底面である嵌入突部３３下面を、前記一対の大押さえ片８ａ，８ｂと本体２上面との間に挿入して、前記嵌入突部３３下面を前記一対の大押さえ片８ａ，８ｂとその近傍の前記本体２上面とで上下方向から挟持する。これによって、前記半割状商品見本３１は前記取付補助具１に係止された取付状態となる（図３参照）。また、半割状商品見本３１を取り外したい場合は、前記半割状商品見本３１を水平方向に引き抜けばよい。

一方、半割状商品見本４１を取り付けたい場合には、一対の小押さえ片７ａ，７ｂが自動販売機の前面を向くように取付補助具１を位置させ、前記半割状商品見本４１の底面４２を、前記一対の小押さえ片７ａ，７ｂと本体２上面との間に挿入して、前記底面４２を前記一対の小押さえ片７ａ，７ｂとその近傍の前記本体２上面とで上下方向から挟持する。これによって、前記半割状商品見本４１は前記取付補助具１に係止された取付状態となる（図３参照）。また、半割状商品見本４１を取り外したい場合は、前記半割状商品見本４１を水平方向に引き抜けばよい。

なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、例えば、押さえ片７ａ，７ｂ、８ａ，８ｂは必ずしも二対設ける必要はなく、いずれか一対、好ましくは大押さえ片８ａ，８ｂを一対設けるだけでもよい。また、大弾接片４に設けた弾接部４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄは、径の異なる装着孔２２に対応して縁部への確実な挟持を保証するものであるが、これら弾接部４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄは四つに限らない。さらに、取付補助具１には、半割状商品見本３１，４１だけでなく、これらに替えて、商品宣伝用の商品広告体を取り付けることもできる。

取付補助具の斜視図。 装着台の装着孔を示す平面図。 取付補助具を装着台に取り付けた状態を示す部分断面図。 半割状のボトル型商品見本の一例を示す斜視図。 半割状のボトル型商品見本の他の例を示す斜視図。

１ 取付補助具
２ 本体
３ 小弾接片
４ 大弾接片
７ａ，７ｂ 小押さえ片
８ａ，８ｂ 大押さえ片
２１ 装着台
２２ 装着孔
３１，４１ 半割状商品見本

Claims (2)

1. 自動販売機の商品見本装着孔を設けてなる商品見本装着台に、前記商品見本装着孔に対して半割状のボトル型商品見本を取り付けるための取付補助具であって、前記商品見本装着孔の対向位置する二箇所の縁部にそれぞれ係脱可能に係止する二つの係止部と、前記半割状のボトル型商品見本の底面を上下方向から係脱可能に挟持する見本挟持部とを備え、前記係止部の少なくとも一方は、前記縁部に下方から弾接する弾接片を有し、前記弾接片の商品見本装着孔縁部に弾接する面には、先端に向けて順次肉薄となる階段状の弾接部を設けたことを特徴とする自動販売機用商品見本取付補助具。
2. 円板状の本体を備え、前記二つの係止部は、前記本体と前記本体の下面に設けた前記弾接片からなり、各弾接片は、前記商品見本装着孔の縁部に下方からそれぞれ弾接して、前記本体とともに前記商品見本装着孔の縁部を上下方向から係脱可能に挟持する一方、前記見本挟持部は、前記本体と前記本体の上面に設けた奥行きの異なる複数対の押さえ片からなることを特徴とする請求項１記載の自動販売機用商品見本取付補助具。

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