JP4877049B2 - 警報器 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車、トラック、バス等の車両において、運転者が周囲に対して警報を発する場合に用いられる警報器に関する。
従来から、車両において、運転者が周囲に対して警報を発するために用いられる警報器としては、特許文献1に記載されているようなホーンがある。このホーンは例えば車両前部のラジエータグリルの下方に設けられて、車室内のステアリングホイール中央部に設けられたホーンパッドを運転者が操作した場合に、直流電圧の印加に伴って警報音を発するものである。
このようなホーンは、振動板、共鳴板、シャフト、ベース、コイル、ベースを支持するケース、固定プレート、可動接点板とから構成され、前述したホーンパッドの操作により直流電圧がコイルに印加されると、シャフトがコイルにより励磁されたベースに吸引されて、可動接点板と固定プレートが断続的に接点を構成して、シャフトがベースに断続的に衝突する。
この衝突により振動板からは基本振動音が発生し、共鳴板からは基本振動音の倍音が発生する。この倍音の周波数は理想的には基本振動音の周波数の例えば8〜14倍程度の整数倍であり、理想状態であれば、シャフトのベースに対する衝突のタイミングが、共鳴板の倍音による振動が最もベース側へ変位するタイミングに一致して、倍音の音圧はシャフトのベースに対する衝突のエネルギーにより増加される。
実開昭61−109499号公報
ところが、このようなホーンにおいては、主にシャフトやベース、振動板、共鳴板等の質量の製造上のばらつきに起因して、基本周波数と倍音の周波数の関係は理想状態とは成らず、シャフトがベースに衝突する周波数に対して共鳴板の発する倍音の周波数が整数倍とならない場合においては、シャフトのベースに対する衝突のタイミングが、共鳴板の倍音による振動が最もベース側へ変位するタイミングに一致せずに、シャフトのベースに対する衝突のエネルギーが倍音の音圧を低下させることになる。
通常、ホーンにおいては共鳴板の共鳴周波数すなわち倍音の周波数を、人間の耳に聞こえやすい音の周波数に合わせており、ホーンが発生する警報音のうちより効率的に人間の耳に聞こえる成分は倍音の成分であるため、従来技術においては、前述した基本周波数と倍音の周波数とが理想状態と成らない場合には、ホーンから発生する警報音に含まれる倍音の成分の音圧が小さくなり、ホーンがより効率的に警報音を発生しているとは言えないという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑み、より効率的に警報音を発生することができる警報器を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、
本発明による警報器は、
円柱状の固定鉄心部と、前記固定鉄心部の外周面に巻装されて断続的に磁極を発生させる励磁部と、前記磁極により吸引されて前記固定鉄心部に断続的に衝突がなされる円柱状の可動鉄心部と、前記衝突に起因して基本振動音を発生する中空円板状の振動部と、前記衝突に起因して前記基本振動音の倍音を発生する中空円板状の共鳴部と、を備える警報器であって、
前記振動部の外周縁と内周縁との間に位置する部分を前記共鳴部の外周縁と内周縁との間に位置する円環突部に接合し、前記共鳴部の内周縁を前記可動鉄心部の外周面に接合することを特徴とする。
あるいは上記問題を解決するため、
本発明による警報器は、
円柱状の固定鉄心部と、前記固定鉄心部の外周面に巻装されて断続的に磁極を発生させる励磁部と、前記磁極により吸引されて前記固定鉄心部に断続的に衝突がなされる円柱状の可動鉄心部と、前記固定鉄心部の前記可動鉄心部に対向する面と反対側の面を支持する、中央部に円筒状の凹部を有する階段状の円筒形状に形成される支持部と、前記衝突に起因して基本振動音を発生する中空円板状の振動部と、前記衝突に起因して前記基本振動音の倍音を発生する中空円板状の共鳴部と、を備える警報器であって、
前記可動鉄心部の外周面を前記共鳴部の内周縁に接合するとともに、前記共鳴部の外周縁と内周縁との間に位置する円環突部を前記振動部の外周縁と内周縁との間に位置する部分に接合し、
前記支持部を、前記振動部の外周縁に接合することを特徴としてもよい。
なお、警報器とは具体的にはホーンであり、前記振動部は振動板であり、前記共鳴部は共鳴板であり、前記可動鉄心部はシャフトであり、前記固定鉄心部はベースであり、前記励磁部はコイルである。当該励磁部には運転者のホーンパッドの操作により直流電源が断続的に印加されて、これにより、前記固定鉄心部は磁極を発生して、前記可動鉄心部は前記固定鉄心部に断続的に吸引されて衝突し、この衝突により前記振動部からは基本振動音が発生し、前記共鳴部からは基本振動音の倍音が発生する。
ここで、
前記警報器において、
前記振動部を、前記共鳴部に対して隙間無く接合することが好ましい。
これによれば、前記警報器の前記振動板の内部に塵埃等の汚れや雨水が浸入することを防止することができる。
加えて、
前記警報器において、
前記振動部と前記共鳴部との接合箇所を前記可動鉄心部よりも外周側に位置させることが好ましい。
これによれば、前記可動鉄心部よりも外周側において、前記振動部と前記共鳴部とが接合されて、前記共鳴部と前記可動鉄心部とが一体となって倍音にて振動するにあたり、その振動の節を前記可動鉄心部の中心軸線から当該接合箇所に移動させることができる。これにより、前記可動鉄心部を中心軸線方向に倍音により振動させて、倍音による振動を、前記可動鉄心部が前記励磁部の励磁によって前記固定鉄心部に磁極が発生して、前記固定鉄心部に吸引されて衝突することによって発生する基本振動音の振動に、重畳させることができる。
このことにより、前記共鳴部と前記可動鉄心部とが一体となって倍音にて振動するにあたっての変位が最も前記固定鉄心側となるタイミングと、前記可動鉄心部が基本振動音に倍音が重畳されて振動して、前記固定鉄心部に衝突するタイミングとを、前述した前記可動鉄心部や前記振動部、前記共鳴部等の製造上のばらつきに係わらず、常に一致させることができ、前記可動鉄心部が前記固定鉄心部に衝突するエネルギーにより前記共鳴部と前記可動鉄心部とが一体となって倍音にて振動するエネルギーを増加させて、倍音による音圧を向上させることができる。
これにより、前記警報器が、前記共鳴部のポテンシャルを最大限に発揮して、より効率的に警報音を発生することができる。また、前記警報器が前記共鳴部を複数備える等の倍音の音圧を向上させる他の手段に比べて、部品点数を増大させることを回避することができ、コストアップを防止することができる。
さらに、前記振動部と前記共鳴部との接合箇所が、前記共鳴部と前記可動鉄心部とが一体となって倍音にて振動するにあたっての振動の節となるため、前記共鳴部の倍音の振動エネルギーが前記振動部に伝播してしまうことを防止して、前記警報器がより効率的に倍音を発生することができる。
また、
前記警報器において、
前記振動部の内周縁を前記接合箇所よりも内周側に突出させることが好ましい。
これによれば、前記振動部を前記警報器の径方向になるべく大きなものとして、前記振動部の剛性を確保することができる。これにより、前記共鳴部の倍音の振動エネルギーが前記振動部に伝播してしまうことを防止して、前記振動部の基本振動音の発生に影響を及ぼすことを防止することができる。
さらに、
前記警報器において、
前記振動部の内周縁を前記可動鉄心部に対して離隔させることが好ましい。
これによれば、前記振動部を前記警報器の径方向になるべく大きなものとして、前記振動部の剛性を確保した上で、前記振動部が前記共鳴部を介して前記可動鉄心部に接合される構造とすることができる。
さらに、
前記警報器において、
前記可動鉄心部と前記共鳴部が共振する際の共振周波数を、警報用の共振周波数とすることが好ましい。
これによれば、前記振動部が前記共鳴部を介して前記可動鉄心部に接合される構造としても、前記共鳴部と前記可動鉄心部とが一体となって振動する倍音の共振周波数を、従来技術における共鳴板の共振周波数である警報用の共振周波数に合致させて、より効率的に人間の耳に聞こえる倍音を発生させて、前記警報器により効率的に警報音を発生させることができる。
本発明によれば、より効率的に警報音を発生することができる警報器を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るホーンの一実施形態を、中心軸線を含む断面にて示す模式断面図である。
本実施例のホーン1は、振動板2と、共鳴板3と、シャフト4と、ベース5と、コイル6と、ケース7と、固定プレート8と、可動接点板9と、スペーサ10を備えて構成される。なお、固定プレート8と可動接点板9の間にはコイル6の両端子とここでは図示しない直流電源とホーンパッドの接点が直列に接続されている。
振動板2は、例えば金属の薄膜により構成され振動部を構成し、共鳴板3も、例えば金属の薄膜により構成され共鳴部を構成する。
シャフト4は、円柱状の鋼により構成されて、ホーンパッドの操作によりコイル6に直流電圧が印加されて、ベース5のシャフト4に対向する面に磁極が発生した場合に吸引されてベース5に衝突する可動鉄心部を構成する。
ベース5は、円柱状の鋼により構成されて、固定鉄心部を構成し、その外周面にはコイル6が巻装されており、ホーンパッドの操作によりコイル6に直流電圧が印加されると、シャフト4に対向する面に磁極を発生させるものである。
コイル6は、ベース5の外周面に巻装されて、ベース5に磁極を発生させる励磁部を構成するものである。
ケース7は、ベース5を支持する支持部を構成し、中央部に円筒状の凹部を有する階段状の円筒形状に形成されて、その凹部にベース5のシャフト4に対向する面と反対側の面が接合されて、外周縁に振動板2の外周縁が接着剤又は溶接により全周にわたって接合される。
固定プレート8は銅系の導電材料により構成され、その外周側端部が合成樹脂製のスペーサ10に接着剤により接合され、スペーサ10はケース7に接着剤により接合されており、固定プレート8の内周側端部は可動接点板9との接点を構成している。
可動接点板9も銅系の導電材料により構成され、その外周側端部がスペーサ10に接着剤により接合され、その中間部分は固定プレート8との接点を構成し、その内周側端部はシャフト4の拡径部4aのベース5側面に接着剤又や溶接により接合されている。
振動板2はほぼ中空円板状に構成され、その外周縁をケース7に接着剤又溶接により全周にわたって隙間無く接合され、その内周縁と外周縁との中間のシャフト4よりも外周側に位置する部分2aにおいて、共鳴板3の円環突部3aに接着剤又溶接により全周にわたって隙間無く接合される。さらに、振動板2の内周縁は、部分2aと円環突部3aとの接合箇所よりもさらに内周側に突出させるとともに、シャフト4に対しては接触することなく離隔させる。
共鳴板3は、これもほぼ中空円板状に構成され、前述した円環突部3aよりも外周側に位置する部分はベース5に対して離隔する方向に折り曲げられて形成され、その外周縁は自由端を構成している。さらに共鳴板3の内周縁は接着剤又は溶接によりシャフト4のベース5の反対側端面に接合されている。
また、前述したホーンパッドの操作により、コイル6にホーンパッドの接点と固定プレート8と可動接点板9との接触に基づいて直流電圧が印加されると、シャフト4がベース5に吸引されて衝突する。シャフト4はベース5に吸引されると、固定プレート8と可動接点板9は離隔し、コイル6に直流電圧は印加されなくなり、シャフト4はベース5に吸引されなくなる。
これにより、シャフト4はベース5に周期的に衝突する。この衝突に起因して、共鳴板3とシャフト4とは一体となって、振動板2が発生する基本振動音の周波数の例えば8〜14倍程度の整数倍の共振周波数で振動して、共鳴板3からは基本振動音の倍音が発生される。
このように、ホーン1の共鳴板3は、シャフト4と一体となって倍音の周波数で振動するため、シャフト4と共鳴板3が一体となって共振する際の共振周波数を、後述する従来のホーン51の共鳴板53の警報用の共振周波数とするように、共鳴板3の厚み、形状及び剛性と、シャフト4の質量がチューニングされる。
すなわち、振動板2は、共鳴板3を介してシャフト4に接合され、シャフト4は、共鳴板3の内周縁に接合され、ケース7は、振動板2を介して共鳴板3に接合される。
次に、従来のホーン51の構造について述べる。図2は、従来のホーンを、中心軸線を含む断面にて示す模式断面図である。
従来のホーン51は、振動板52と、共鳴板53と、シャフト54と、ベース55と、コイル56と、ケース57と、固定プレート58と、可動接点板59と、スペーサ60を備えて構成される。なおここでも、固定プレート58と可動接点板59の間にはコイル56の両端子とここでは図示しない直流電源とホーンパッドの接点が直列に接続されている。
本実施例のホーン1と従来のホーン51との違いは主に共鳴板又は振動板のシャフト又はケースに対する接合態様の違いであり、個々の構成要素の基本的な構造についてはほぼ同様であるため、重複する部分については同一の呼称を付し、区別のため50番台の符号を付し、重複する説明は割愛している。
振動板52はほぼ中空円板状に構成され、その外周縁は、ケース57に接着剤又溶接により全周にわたって隙間無く接合され、その内周縁は、シャフト54に接着剤又は溶接により全周にわたって隙間無く接合される。
共鳴板53は、これもほぼ中空円板状に構成され、その内周縁は、接着剤又は溶接によりシャフト54に接合されている。共鳴板53の内周縁よりも外周側に位置する部分はベース55に対して離隔する方向に折り曲げられて形成され、その外周縁は自由端を構成している。
また、共鳴板53は、振動板52から発生する基本振動音の周波数の例えば8〜14倍程度の整数倍の共振周波数を有しており、共鳴板53からは基本振動音の倍音を発生する。
本実施例のようなホーン1によれば、従来のホーン51に対して以下のような有利な作用効果を得ることができる。以下、その有利な作用効果について図を用いて説明する。図3は、本発明に係るホーンの一実施形態の振動モデルを示す模式図である。
また、図4は、従来のホーンの振動モデルを示す模式図である。さらに、図5〜7は、従来のホーンの倍音発生の原理を示す模式図である。図8〜9は、本発明に係わるホーンの一実施形態の倍音発生の原理を示す模式図である。
すなわち、図1に示すように、シャフト4よりも外周側の部分2a及び円環突部3aとの接合箇所において、振動板2と共鳴板3とが接合されることにより、図3に示すように、共鳴板3とシャフト4とが一体となって倍音にて振動するにあたり、その振動の節をシャフト4の中心軸線から部分2aと円環突部3aとの接合箇所に移動させることができる。
これは、共鳴板3の外周縁と内周縁との間に位置する円環突部3aが、振動板2を介してケース7により拘束され、ケース7は質量の重いベース5及びコイル6を支持しておりベース5及びコイル6とケース7を合わせた質量がシャフト4と共鳴板3とを合計した質量よりも十分大きいために、その接合箇所が固定されて振動の節となるためである。なお、図4に示すように、従来のホーン51においては、共鳴板53が倍音の共鳴周波数で振動するにあたっての節はシャフト54の中心軸線に一致する。
これらのことにより、シャフト4を中心軸線方向に倍音により振動させて、倍音による振動を、シャフト4がコイル6の励磁によってベース5に磁極が発生して、ベース5に吸引されて衝突することによって発生する基本振動音の振動に、重畳させることができる。
前述したように、従来のホーン51においても、シャフト54やベース55、振動板52、共鳴板53の質量の製造上のばらつきがない場合には、図5に示すように、基本周波数と倍音の周波数の関係は理想状態となる。なお、図5〜7中上段はベース55とシャフト54との中心軸線方向の離隔距離を示し、図5〜7中下段は、共鳴板53の発生する倍音の振幅を示す。
このため、シャフト54がベース55に衝突する周波数に対して共鳴板53の発する倍音の周波数が整数倍となり、図6に示すように、共鳴板53が倍音にて振動するにあたっての変位が最もベース55側となるタイミングと、シャフト54がベース55に衝突するタイミングとは、理想状態においては一致し、倍音の振幅が共鳴板53のエネルギーの一部が熱に変換されて減衰していくことを、シャフト54がベース55に衝突するエネルギーにより共鳴板53が倍音にて振動するエネルギーを増加させて防止して、倍音による音圧を高く維持して向上させることができる。
ところが、シャフト54やベース55、振動板52、共鳴板53の質量の製造上のばらつきが存在する場合には、図7に示すように、基本周波数と倍音の周波数の関係は理想状態とならない。
このため、シャフト54がベース55に衝突する周波数に対して共鳴板53の発する倍音の周波数が整数倍とならず、図7に示すように、共鳴板53が倍音にて振動するにあたっての変位が最もベース55側となるタイミングと、シャフト54がベース55に衝突するタイミングとは一致しない。
つまり理想状態でない場合には、倍音の振幅が共鳴板53のエネルギーの一部が熱に変換されて減衰していくことを、シャフト54がベース55に衝突するエネルギーにより共鳴板53が倍音にて振動するエネルギーを増加させて防止することはできない。それに加えて、図7に示すように、共鳴板53が倍音にて振動するにあたっての変位が最もベース55と反対側となるタイミングと、シャフト54がベース55に衝突するタイミングとが一致すると、逆に、シャフト54がベース55に衝突するエネルギーにより共鳴板53が倍音にて振動するエネルギーを減少させて、倍音による音圧を打ち消して振幅を減少させて、音圧をかえって減少させてしまう。
ところが、本実施例のホーン1においては、振動板2は、共鳴板3を介してシャフト4に接合し、シャフト4は、共鳴板3の内周縁に接合し、ケース7を、振動板2を介して共鳴板3に接合する構成としているため、シャフト4を中心軸線方向に倍音により振動させて、倍音による振動を、シャフト4がコイル6の励磁によってベース5に磁極が発生して、ベース5に吸引されて衝突することによって発生する基本振動音の振動に、重畳させることができる。
このような本実施例のホーン1において、シャフト4やベース5、振動板2、共鳴板3の質量の製造上のばらつきが存在しない場合には、図8に示すように、基本周波数と倍音の周波数の関係は理想状態となる。この理想状態においては従来のホーン51と同様に、シャフト4がベース5に衝突する周波数に対して共鳴板3の発する倍音の周波数が整数倍となり、共鳴板3が倍音にて振動するにあたっての変位が最もベース5側となるタイミングと、シャフト4がベース5に衝突するタイミングとは一致する。
さらに、本実施例のホーン1においても、シャフト4やベース5、振動板2、共鳴板3の質量の製造上のばらつきが存在する場合には、図8に示すように、基本周波数と倍音の周波数の関係は理想状態とはならない。なお、図8〜9中上段はベース5とシャフト4との中心軸線方向の離隔距離を示し、図8〜9中下段は、共鳴板3の発生する倍音の振幅を示す。また、図8〜9中点線は倍音が重畳されない場合のベース5とシャフト4との中心軸線方向の離隔距離を示す。
この理想状態とならない場合においては、シャフト4がベース5に衝突する周波数に対して共鳴板3の発する倍音の周波数が整数倍とならない。ところが、本実施例のホーン1においては、倍音による振動を、シャフト4がベース5に吸引されて衝突することにより発生する基本振動音の振動に、重畳させることができるので、共鳴板3が倍音にて振動するにあたっての変位が最もベース5側となるタイミングと、シャフト4がベース5に衝突するタイミングとを、図9に示すように、強制的に一致させることができる。
つまり、このことにより、共鳴板3とシャフト4とが一体となって倍音にて振動するにあたっての変位が最もベース5側となるタイミングと、シャフト4が基本振動音に倍音が重畳されて振動して、ベース5に衝突するタイミングを、シャフト4やベース5、振動板2や共鳴板3の製造上のばらつきの有無に係わらず、常に一致させることができる。
これにより、シャフト4がベース5に衝突するエネルギーにより共鳴板3とシャフト4とが一体となって倍音にて振動するエネルギーを増加させて、倍音の振幅を高く維持して、倍音による音圧を向上させることができる。
これにより、ホーン1が、共鳴板3のポテンシャルを最大限に発揮して、より効率的に警報音を発生することができる。また、ホーン51において、倍音の音圧を向上するために例えば共鳴板53を複数備える等の他の手段を講じた場合に比べて、本実施例のホーン1によれば、部品点数を増大させることなく倍音の音圧を向上することができ、部品点数の増大を回避して、コストアップを防止することができる。
さらに、振動板2と共鳴板3との接合箇所が、共鳴板3とシャフト4とが一体となって倍音にて振動するにあたっての振動の節となるため、共鳴板3の倍音の振動エネルギーが振動板2に伝播してしまうことを防止して、共鳴板3の倍音の発生効率を高めて、ホーン1がより効率的に倍音を発生し、警報音を発生することができる。
加えて、振動板2を、共鳴板3に対して隙間無く接合することにより、ホーン1の振動板2の内部に塵埃等の汚れや雨水が浸入することを防止することができる。
また、振動板2の内周縁を部分2aと円環突部3aとの接合箇所よりも内周側に突出させることにより、振動板2をホーン1の径方向になるべく大きなものとして、振動板2の剛性を確保することができる。
これによっても、共鳴板3の倍音の振動エネルギーが振動板2に伝播してしまうことを防止して、振動板2の基本振動音の発生に影響を及ぼすことを防止することができる。これとともに、共鳴板3の倍音の発生効率を高めて、ホーン1がより効率的に倍音を発生し、警報音を発生することができる。
さらに、振動板2の内周縁をシャフト4に対して離隔させることにより、振動板2をホーン1の径方向になるべく大きなものとして、振動板2の剛性を確保した上で、振動板2が共鳴板3を介してシャフト4に接合される構造を確保することができる。
さらに、シャフト4と共鳴板3が一体となって共振する際の共振周波数を、警報用の共振周波数とすることにより、振動板2が共鳴板3を介してシャフト4に接合される構造としても、共鳴板3とシャフト4とが一体となって振動する倍音の共振周波数を、従来技術のホーン51における共鳴板53の共振周波数である警報用の共振周波数に合致させて、より効率的に人間の耳に聞こえる倍音を発生させて、ホーン1により効率的に警報音を発生させることができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
例えば、上述した実施例においては振動板2及び共鳴板3を金属により構成したが、樹脂により構成することもできる。
本発明は、車両のホーン等の警報器に関するものであり、より効率的に警報音を発生することができるので通常の乗用車、トラック、バス等の様々な車両に適用して有益なものである。
本発明に係るホーンの一実施形態を示す模式図である。 従来のホーンを示す模式図である。 本発明に係るホーンの一実施形態の振動モデルを示す模式図である。 従来のホーンの振動モデルを示す模式図である。 従来のホーンの倍音発生の原理を示す模式図である。 従来のホーンの倍音発生の原理を示す模式図である。 従来のホーンの倍音発生の原理を示す模式図である。 本発明に係わるホーンの一実施形態の倍音発生の原理を示す模式図である。 本発明に係わるホーンの一実施形態の倍音発生の原理を示す模式図である。
符号の説明
1 ホーン
2 振動板
3 共鳴板
4 シャフト
5 ベース
6 コイル
7 ケース
8 固定プレート
9 可動接点板
10 スペーサ
51 ホーン
52 振動板
53 共鳴板
54 シャフト
55 ベース
56 コイル
57 ケース
58 固定プレート
59 可動接点板
60 スペーサ

Claims (8)

  1. 円柱状の固定鉄心部と、前記固定鉄心部の外周面に巻装されて断続的に磁極を発生させる励磁部と、前記磁極により吸引されて前記固定鉄心部に断続的に衝突がなされる円柱状の可動鉄心部と、前記衝突に起因して基本振動音を発生する中空円板状の振動部と、前記衝突に起因して前記基本振動音の倍音を発生する中空円板状の共鳴部と、を備える警報器であって、
    前記振動部の外周縁と内周縁との間に位置する部分を前記共鳴部の外周縁と内周縁との間に位置する円環突部に接合し、前記共鳴部の内周縁を前記可動鉄心部の外周面に接合することを特徴とする警報器。
  2. 円柱状の固定鉄心部と、前記固定鉄心部の外周面に巻装されて断続的に磁極を発生させる励磁部と、前記磁極により吸引されて前記固定鉄心部に断続的に衝突がなされる円柱状の可動鉄心部と、前記固定鉄心部の前記可動鉄心部に対向する面と反対側の面を支持する、中央部に円筒状の凹部を有する階段状の円筒形状に形成される支持部と、前記衝突に起因して基本振動音を発生する中空円板状の振動部と、前記衝突に起因して前記基本振動音の倍音を発生する中空円板状の共鳴部と、を備える警報器であって、
    前記可動鉄心部の外周面を前記共鳴部の内周縁に接合するとともに、前記共鳴部の外周縁と内周縁との間に位置する円環突部を前記振動部の外周縁と内周縁との間に位置する部分に接合し、
    前記支持部を、前記振動部の外周縁に接合することを特徴とする警報器。
  3. 前記励磁部は、前記可動鉄心部側に接合される可動接点板と、前記固定鉄心部側に接合される固定プレートとにより構成される一対の接点を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の警報器。
  4. 前記振動部を前記共鳴部に対して隙間無く接合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の警報器。
  5. 前記振動部と前記共鳴部との接合箇所を前記可動鉄心部よりも外周側に位置させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の警報器。
  6. 前記振動部の内周縁を前記接合箇所よりも内周側に突出させることを特徴とする請求項5に記載の警報器。
  7. 前記振動部の内周縁を前記可動鉄心部に対して離隔させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の警報器。
  8. 前記可動鉄心部と前記共鳴部が共振する際の共振周波数を、警報用の共振周波数とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の警報器。
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