JP4876703B2 - エレベータ機器の切断装置及びその切断方法 - Google Patents

エレベータ機器の切断装置及びその切断方法 Download PDF

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Description

この発明は、火気を使用せずにエレベータ機器を切断する切断装置、並びに、エレベータ機器の切断方法に関するものである。
エレベータのかごと釣合い重りとが釣瓶式に懸架されて昇降路内を昇降するロープ式エレベータ装置では、かごを駆動する巻上機が、例えば、昇降路上方に設けられた機械室に設置されている。エレベータにおける巻上機等の大型機器は、通常、エレベータが備えられる建築物の建築中にクレーン等で吊り上げられて所定位置に設置されるため、その据付時における搬入作業に特に問題は生じない。
しかし、エレベータは、経年劣化による場合や既設エレベータの性能を向上させる場合等、巻上機や制御盤等の交換が必要になることがある。かかる場合、巻上機等の大型機器は、機械室の出入口から搬出することができず、従来では、機械室の側壁を一部取り壊すことにより、巻上機等の大型機器を搬出するための出入口を確保する等の措置が取られていた。また、エレベータ大型機器が重量オーバーのために建物の既設エレベータによって運搬することができない場合は、クレーン等を使用して階下に降ろす必要があった。
なお、巻上機等のエレベータの大型機器を機械室から搬出する従来技術として、機械室の側壁の一部に難燃性を有する板状の弱強度材を採用することにより、巻上機等の搬出が必要な場合に、上記弱強度材で構成された側壁を取り壊して、搬出のための出入口を確保するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−167634号公報
従来のように機械室の側壁の一部を取り壊すことによって巻上機等の大型機器を搬出するための出入口を確保する場合、大型機器を搬出した後に機械室の側壁を元通りに改修する等の作業が必要となり、その工期が長期に渡って費用も大幅に高くなるほか、騒音等が大きく、エレベータの設置場所によってはその改修期間や改修時間が制限されてしまうといった問題があった。なお、特許文献1記載のものも、機械室の側壁の一部を取り壊す必要があるため、上記と同様の問題が生じていた。
また、巻上機等の大型機器を機械室から搬出する方法として、ガスや溶接器等といった火気を使用するものによって、大型機器を機械室の出入口から搬出できる大きさに切断する方法も考えられる。しかし、エレベータが備えられた建築物では、火気の使用が年々認可され難くなっており、また、火気を使用するに際してもその認可条件が、例えば、耐火ボードで区画する等、完全な耐火対策が要求され、実施に際し多大な手間と費用とが掛かるといった問題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、巻上機等のエレベータ大型機器を火気を使用せずに切断することができるエレベータ機器の切断装置、並びに、その切断方法を提供することである。
この発明に係るエレベータ機器の切断装置は、エレベータ機械室に設けられ、被切断物であるエレベータ機器が所定の位置に固定される支持台と、支持台に着脱自在に設けられ、支持台に固定されるエレベータ機器に対して所定の向きに配置される油圧カッターと、油圧カッターに設けられ、回転によって被切断物を少しずつ抉り取るように切断する円盤状のブレードと、油圧カッターに着脱自在に接続され、機械室又は機械室近傍に設けられて、油圧カッターを油圧制御してブレードを回転させる駆動制御装置と、駆動制御装置に着脱自在に接続され、機械室又は機械室近傍に設けられて、駆動制御装置に使用されるオイルを冷却する冷却装置とを備えたものである。
また、この発明に係るエレベータ機器の切断方法は、エレベータ機械室に設けられた支持台の所定の位置に、被切断物であるエレベータ巻上機を固定するステップと、円盤状のブレードが設けられた油圧カッターを支持台に固定して、支持台に固定された巻上機に対して油圧カッターを所定の向きに配置するステップと、支持台に固定された巻上機を、ブレードの回転によって少しずつ抉り取るようにロータ軸方向に切断し、巻上機からロータを取り除くステップとを備えたものである。
この発明は、エレベータ機械室に設けられ、被切断物であるエレベータ機器が所定の位置に固定される支持台と、支持台に着脱自在に設けられ、支持台に固定されるエレベータ機器に対して所定の向きに配置される油圧カッターと、油圧カッターに設けられ、回転によって被切断物を少しずつ抉り取るように切断する円盤状のブレードと、油圧カッターに着脱自在に接続され、機械室又は機械室近傍に設けられて、油圧カッターを油圧制御してブレードを回転させる駆動制御装置と、駆動制御装置に着脱自在に接続され、機械室又は機械室近傍に設けられて、駆動制御装置に使用されるオイルを冷却する冷却装置とを備える構成としたことで、巻上機等のエレベータ大型機器を火気を使用せずに切断することができる。
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータ機器の切断装置の構成図である。図1において、1はエレベータ大型機器を実際に切断する略円盤状のブレード、2はブレード1を回転自在に支持し、所定の方向に位置調整自在な油圧カッター、3は油圧カッター2に着脱自在に接続され、油圧カッター2を油圧制御してブレード1を回転、制動させる駆動制御装置、4は駆動制御装置3に着脱自在に接続され、駆動制御装置3に使用されるオイルを冷却する冷却装置、5は回転中のブレード1に対して冷却水を噴霧してブレード1を冷却するブレード冷却装置である。
ここで、上記ブレード1は丸鋸状を呈し、低速回転されることにより、鋼鉄や鋳物、銅等の各種金属等からなる被切断物を周縁部に設けられた刃によって少しずつ抉り取るように切断する。なお、上記ブレード1は、例えば、ダイヤモンドブレード等からなり、被切断物に合わせて直径800mm〜1500mm程度のものが使用される。
また、上記油圧カッター2には、水平に配置された出力軸にブレード1が着脱自在に設けられた油圧モータ6と、油圧モータ6(ブレード1)を所定の範囲に渡って上下方向に移動自在に支持する第1支持部7と、第1支持部7が立設され、油圧モータ6(ブレード1)を所定の範囲に渡ってその出力軸(回転軸)と直交する方向で、且つ、水平方向に移動自在に支持する第2支持部8とが備えられている。なお、上記油圧カッター2は、後述する支持台9上に着脱自在に設けられる。
また、上記駆動制御装置3には、オイルタンク(図示せず)と、オイルタンクからオイルを汲み出す油圧ポンプ(図示せず)と、この油圧ポンプを駆動するモータ10と、バルブ類を制御して油圧を制御する油圧制御ユニット11とが備えられている。ここで、図2は上記駆動制御装置3の構成の一例を示したものである。また、図1において、12及び13は油圧カッター2の油圧モータ6と駆動制御装置3の油圧制御ユニット11との間に接続された配管を示し、各端部が油圧モータ6及び油圧制御ユニット11に対してそれぞれ着脱自在に連結されている。即ち、油圧カッター2と駆動制御装置3とは分割構成されており、配管12及び13を油圧モータ6及び油圧制御ユニット11の各連結部から取り外すことにより、油圧カッター2と駆動制御装置3とは分離して移動、設置等が可能となる。
また、上記冷却装置4には、冷却水等からなる冷却媒体を循環移動させる冷却用ポンプ14と、冷却用ポンプ14を駆動する冷却用モータ15と、駆動制御装置3において吸熱した冷却媒体を冷却する冷却部16とを備えている。ここで、上記冷却部16には、例えば、冷却媒体を空冷するための送風機16aが備えられる。なお、17及び18は駆動制御装置3と冷却装置4との間に接続された冷却媒体用の配管を示し、各端部が駆動制御装置3及び冷却装置4に対してそれぞれ着脱自在に連結されている。即ち、駆動制御装置3と冷却装置4とは分割構成されており、配管17及び18を駆動制御装置3及び冷却装置4の各連結部から取り外すことにより、駆動制御装置3と冷却装置4とは分離して移動、設置等が可能となる。
また、上記ブレード冷却装置5には、ブレード1に対して噴霧する冷却水が溜められた冷却水タンク19と、冷却水タンク19内の冷却水を汲み上げるポンプ20と、ポンプ20からブレード1まで延設されて、ブレード1に対して冷却水を噴霧する噴霧部21とが備えられている。
次に、上記構成を有するエレベータ機器の切断装置を使用して、エレベータ昇降路の上方に設けられた機械室内で、エレベータ巻上機を解体する手順について説明する。
図3はエレベータ巻上機の解体手順を説明するための図である。エレベータの大型機器である巻上機を解体する場合、作業員は、先ず、図3に示すように、巻上機が設置された機械室内において、巻上機のステータ22等から構成される外側部材を巻上機から分解して取り外す。ここで、ステータ22が取り外された巻上機は、ロータ軸23と、ロータ軸23に固定され、ステータ22の内側に配置されていたロータ24と、ロータ軸23に嵌め合い固定された駆動綱車25及びブレーキドラム26とにより構成された状態となる。なお、以下においては、ステータ22が取り外された状態の巻上機を、巻上機のロータ部という。
ここで、図4は図3におけるA矢視図、図5は図4におけるB−B断面図であり、巻上機のロータ部の駆動綱車25とブレーキドラム26との構成を示したものである。図3乃至図5において、駆動綱車25とブレーキドラム26とは一体的に形成されており、ロータ軸23を中心として放射状に設けられた複数のリブ27によって支持されている。なお、駆動綱車25及びブレーキドラム26の外径は、ロータ24の外径よりも大きく、ロータ24は、駆動綱車25の反ブレーキドラム26側に隣接して配置されている。
そして、巻上機からステータ22を取り外した後、作業員は、機械室内において支持台9を組み立て、組み立てられた支持台9の所定の位置に、被切断物である巻上機のロータ部と油圧カッター2とを固定する。ここで、図6はこの発明の実施の形態1における組立完了後の支持台を示す斜視図、図7及び図8はエレベータ巻上機の解体手順を説明するための図である。なお、図7は支持台9に巻上機のロータ部が固定された状態を、また、図8は巻上機のロータ部の固定後に、油圧カッター2が支持台9に固定された状態を示している。
図6において、支持台9は、被切断物である巻上機のロータ部が所定の位置及び方向に固定される巻上機支持部28と、この巻上機支持部28の上部に設けられ、油圧カッター2が固定されて、この油圧カッター2を、巻上機支持部28に固定された巻上機のロータ部に対して所定の位置及び方向に配置する油圧カッター支持部29とからなり、上記巻上機支持部28及び上記油圧カッター支持部29は、H鋼等の複数の鋼材とこの鋼材同士を締結固定するボルト等の締結手段とから構成される。
そして、巻上機の解体時、支持台9は、機械室が設けられた建物の既設エレベータを利用して各部品が機械室に分解状態で搬入され、先ず、機械室内の適切な場所に、巻上機支持部28が組み立てられる。巻上機支持部28の組立が完了した後、作業員は、機械室内に設けられた巻上機支持部28の所定の位置に、被切断物である巻上機のロータ部を固定する。具体的には、巻上機支持部28の組立が完了した後、巻上機のロータ部をチェーンブロック等によって機械室内において吊り上げ、ロータ軸23の各端部を支持梁28a及び28b間に架け渡すように配置する。そして、ロータ軸23の各端部をUボルト等の固定手段により支持梁28a及び28bに対して強固に固定して、巻上機のロータ部を巻上機支持部28の所定の位置に配置、固定する。
次に、作業員は、図8に示すように、巻上機のロータ部が固定された巻上機支持部28に、油圧カッター支持部29を略コ字状に組み立て、次いで、ブレード1が設けられた油圧カッター2を油圧カッター支持部29の上面に固定する。ここで、略コ字状を呈する油圧カッター支持部29は、巻上機支持部28の複数箇所に着脱自在に構成され、油圧カッター2に設けられたブレード1による切断方向が、巻上機支持部28に固定された巻上機のロータ部のロータ軸23に対して複数の方向、例えば、ロータ軸23に対して平行となる方向及び直交する方向の双方に配置可能に構成されている。そこで、作業員は、先ず、ブレード1による切断方向が巻上機支持部28に固定された巻上機のロータ部のロータ軸23に対して平行となるように、油圧カッター支持部29及び油圧カッター2を配置及び固定する。ここで、油圧カッター支持部29及び油圧カッター2を上記所定位置に設置することにより、ブレード1が巻上機支持部28に固定された巻上機のロータ部のロータ軸23の直上部に配置される。なお、図8における31は、ブレード1を覆う保護カバーを示している。
そして、上記手順に従って巻上機のロータ部と油圧カッター2とを支持台9の所定の位置に固定した後、油圧カッター2と駆動制御装置3、並びに、駆動制御装置3と冷却装置4とを接続して、切断作業を開始する。ここで、油圧カッター2、駆動制御装置3、冷却装置4、ブレード冷却装置5は、上述の通り、分割構成されて、それぞれ独立して運搬が可能である。したがって、作業者は、機械室が設けられた建物の既設エレベータを利用して、油圧カッター2、駆動制御装置3、冷却装置4、ブレード冷却装置5を必要に応じて別々に機械室に搬入し、機械室内において各装置を接続する。なお、機械室が狭い場合には、駆動制御装置3、冷却装置4、ブレード冷却装置5を、機械室近傍に設置して各装置を接続するようにしても良い。また、機械室等にそのまま設置される駆動制御装置3、冷却装置4、ブレード冷却装置5は、車輪を備えた台車等の移動手段に予め固定しておき、運搬を容易にしても良い
ここで、図9はエレベータ巻上機の解体手順を説明するための図であり、上記切断作業の開始後、支持台9に固定された巻上機のロータ部をブレード1によってロータ軸23の軸方向(以下、「縦方向」という)に切断している状態を示したものである。なお、図示されていないが、ブレード1によって巻上機のロータ部を切断する際には、ブレード冷却装置5の噴霧部21からブレード1に対して冷却水が噴霧されて、ブレード1が冷却される。
また、巻上機のロータ部をブレード1によって切断する場合、ブレード1の有効ストロークが十分大きければ、縦方向に移動させるブレード1の往復回数を減少させて、ブレーキドラム26、駆動綱車25、ロータ24をロータ軸23から取り除くことが可能となる。即ち、ブレード1が、1回の切断作業によってロータ軸23にまで達するような有効ストロークを有していれば、巻上機のロータ部を、ロータ軸23を中心として放射状に縦方向に切断することにより、例えば、2回の切断作業によって巻上機のロータ部の一部をロータ軸23から取り除くことができる。しかし、上記のようにブレード1の有効ストロークを大きくすると、油圧カッター2、駆動制御装置3、支持台9の大型化を招来し、コスト高や設置スペースの確保等の新たな問題が生じ得る。そこで、以下においては、ブレード1の有効ストロークが、ロータ軸23の外周面からロータ24の外周面までの距離よりも大きく、ロータ軸23の外周面からブレーキドラム26の外周面までの距離よりも小さい場合(例えば、有効ストローク約250mm程度)について説明する。
上記有効ストロークを有するブレード1によって巻上機のロータ部を縦方向に切断する場合、ロータ24を切断しようとしても、駆動綱車25やブレーキドラム26が干渉してしまい、ロータ24を縦方向に渡って切断することができない。そこで、かかる場合には、ロータ24の縦方向の切断が可能となるように、先ず、駆動綱車25及びブレーキドラム26の外周部を巻上機のロータ部から取り除く。ここで、図10乃至図14は駆動綱車及びブレーキドラムの解体手順を説明するための図である。作業員は、先ず、図10に示すように、ブレード1がリブ27a及び27b間に形成された開口部に達するような切込量に設定して、駆動綱車25及びブレーキドラム26の外周部を縦方向に渡って切断する。なお、巻上機のロータ部は、リブ27a及び27b間に形成された開口部がブレード1の直下部となるように予め配置されている。そして、ブレード1の回転を制止して各Uボルト30を緩めた後、巻上機のロータ部をロータ軸23を中心として所定角度(例えば、約120°)回転させ、上記リブ27a及び27bとは異なるリブ27c及び27d間に形成された開口部がブレード1の直下部となるように巻上機のロータ部を配置する。巻上機のロータ部を上記の通り配置し直した後、各Uボルト30を締め直してロータ軸23の両端部を強固に固定し、図11に示すように、ブレード1がリブ27c及び27d間に形成された開口部に達するようにして、駆動綱車25及びブレーキドラム26の外周部を縦方向に渡って切断する。
駆動綱車25とブレーキドラム26とを縦方向に渡って2箇所切断した後、作業員は、当該切断位置の間に配置されたリブ27b及び27cの間にワイヤ32等を通し、当該切断部分を仮吊りする。そして、図12に示すように、切断箇所の間に配置された全てのリブ27b及び27cを切断して、駆動綱車25及びブレーキドラム26の一部を取り除く。なお、リブ27b及び27cの切断に際しては、ブレード1を利用することはできないため、例えば、コアドリル等を使用してリブ27b及び27cを複数回に分けて抜き、上記駆動綱車25及びブレーキドラム26の外周部の一部を巻上機のロータ部から切り離す。
そして、作業員は、上記と同様の手順によって、駆動綱車25及びブレーキドラム26の外周部を全て取り除く。ここで、図13は上記駆動綱車25及びブレーキドラム26の外周部の一部が巻上機のロータ部から取り除かれた状態を、また、図14は駆動綱車25及びブレーキドラム26の外周部が全て取り除かれた状態を示している。
駆動綱車25及びブレーキドラム26の外周部を巻上機のロータ部から取り除いた後、作業員は、次に、ロータ24を縦方向に複数回切断してロータ24をロータ軸23から取り除く。ここで、図15乃至図16はロータの解体手順を説明するための図である。作業員は、先ず、図15に示すように、ブレード1がロータ軸23に達するような切込量に設定して、ロータ24を縦方向に渡って切断する。そして、上記切断終了後、ブレード1の回転を制止して各Uボルト30を緩めた後、巻上機のロータ部をロータ軸23を中心として所定角度(例えば、約60°)回転させる。巻上機のロータ部を上記の通り配置し直した後、各Uボルト30を締め直してロータ軸23の両端部を強固に固定し、ブレード1がロータ軸23に達するような切込量に設定して、再度ロータ24を縦方向に渡って切断する。
かかる2回の切断作業により、ロータ24の一部をロータ軸23から取り除くことが可能になる。このため、作業員は、図16に示すように当該切断部分をワイヤ33等で吊り上げて、巻上機のロータ部から取り除く。そして、上記と同様の手順を繰り返すことによって、ロータ24をロータ軸23から全て取り除く。なお、ロータ24を切断する際に、駆動綱車25及びブレーキライニング26の保持部34も同様にロータ軸23から取り除かれる。
上記解体手順により、ロータ24を巻上機のロータ部から全て取り除いた後、作業員は、最後にロータ軸23を解体する。ここで、図17はロータ軸の解体手順を説明するための図である。図17において、作業員は、ロータ24を取り除いた後、図17に示すように、支持台9の油圧カッター支持部29を巻上機支持部28から取り外して、所定の向きに配置し直した後、再度巻上機支持部28に固定する。即ち、油圧カッター2に設けられたブレード1による切断方向が、巻上機支持部28に固定された巻上機のロータ部のロータ軸23に対して直交するように配置し直す。そして、上記配置に油圧カッター2を配置し直した後、ブレード1によりロータ軸23をロータ軸23の軸方向に直交する方向(横方向)に切断する。
上記切断手順により、機械室が備えられた建物の既設エレベータで運搬することができる大きさに巻上機を切断した後、作業者は、上記既設エレベータを利用して、巻上機の切断部分を全て階下に搬出する。
また、巻上機の切断作業が終了した後、油圧カッター2を支持台9から取り外し、機械室において、支持台9を上記既設エレベータによって搬出できる大きさまで分解する。そして、油圧カッター2、駆動制御装置3、冷却装置4、ブレード冷却装置5の接続を切り離した後、各装置並びに分解された支持台9を、上記既設エレベータを利用して階下に搬出する。
なお、上記構成を有するエレベータ機器の切断装置によって実際にGL−3B巻上機の解体を実施したところ、駆動綱車25及びブレーキドラム26の切断に約9分を要し、ロータ軸23(直径約180mm)の切断には約35分を要した。また、ブレード冷却装置5を動作させながら上記切断作業を実施したところ、切断作業終了直後のブレード1の温度は約40℃であり、上記作業に要する水は、100l程度であった。ここで、実施の形態1の説明では、油圧カッター2、駆動制御装置3、冷却装置4、ブレード冷却装置5、支持台9の搬送に既設エレベータを利用したが、実際には、各装置は人力で機械室へ運び込むことが可能な大きさ、重量で構成される。
この発明の実施の形態1によれば、エレベータ大型機器、例えば、ギアレス巻上機を火気を使用せずに機械室内において所定の大きさに切断することができ、不要になった巻上機を容易に且つ短時間で機械室から搬出することが可能となる。なお、上記搬出時に、機械室の側壁の一部を取り壊す必要もなく、工期を短期間で終了させることができる。
また、ホルソーの原理のように、ブレード1を低速回転で動作させて被切断物を少しずつ抉り取るようにして、エレベータ機器を切断するため、切断時の振動や騒音、ブレード1の回転によるブレ等がほとんど発生せず、例えば、デパート等の開店時間内においても周囲に迷惑を掛けることなく作業を実施できる。このため、工期の短縮、低コスト化を容易に実現できる。
また、ブレード冷却装置5により切断中のブレード1を冷却するため、ブレード1による切断時に、火花、臭気、熱等が発生しない。かかる観点からも、周囲の環境に影響されず作業を実施することが可能となる。
また、油圧カッター2、駆動制御装置3、冷却装置4、ブレード冷却装置5、支持台9等の切断作業に必要な各種機器類を、人力又は既設エレベータによって、機械室へ搬入或いは機械室から搬出することができるため、機械室の側壁の一部を取り壊したり、各種機器類の搬入のためにクレーン等を用意したりする必要もなく、工期の短縮、作業性の向上、低コスト化を図ることができる。
また、駆動制御装置3を高出力するにすることにより、上記ギアレス巻上機のような大型機器についても切断が可能となる。ここで、油圧制御ユニット11により、ブレード1の回転速度、高負荷時の緊急停止等の各種制御が可能であり、切断条件は、被切断物に合わせて適宜設定される。また、ブレード1の切断方向を被切断物に合わせて複数の方向に配置することができるため、切断作業に必要な作業空間を小さくすることができ、狭い機械室でも対応することが可能となる。
この発明の実施の形態1におけるエレベータ機器の切断装置の構成図である。 この発明の実施の形態1における駆動制御装置の構成の一例を示す図である。 エレベータ巻上機の解体手順を説明するための図である。 図3におけるA矢視図である。 図4におけるB−B断面図である。 この発明の実施の形態1における組立完了後の支持台を示す斜視図である。 エレベータ巻上機の解体手順を説明するための図である。 エレベータ巻上機の解体手順を説明するための図である。 エレベータ巻上機の解体手順を説明するための図である。 駆動綱車及びブレーキドラムの解体手順を説明するための図である。 駆動綱車及びブレーキドラムの解体手順を説明するための図である。 駆動綱車及びブレーキドラムの解体手順を説明するための図である。 駆動綱車及びブレーキドラムの解体手順を説明するための図である。 駆動綱車及びブレーキドラムの解体手順を説明するための図である。 ロータの解体手順を説明するための図である。 ロータの解体手順を説明するための図である。 ロータ軸の解体手順を説明するための図である。
符号の説明
1 ブレード、 2 油圧カッター、 3 駆動制御装置、 4 冷却装置、
5 ブレード冷却装置、 6 油圧モータ、 7 第1支持部、 8 第2支持部、
9 支持台、 10 モータ、 11 油圧制御ユニット、 12 配管、
13 配管、 14 冷却用ポンプ、 15 冷却用モータ、 16 冷却部、
16a 送風機、 17 配管、 18 配管、 19 冷却水タンク、
20 ポンプ、 21 噴霧部、 22 ステータ、 23 ロータ軸、
24 ロータ、 25 駆動綱車、 26 ブレーキドラム、 27 リブ、
27a リブ、 27b リブ、 27c リブ、 27d リブ、
28 巻上機支持部、 28a 支持梁、 28b 支持梁、
29 油圧カッター支持部、 30 Uボルト、 31 保護カバー、
32 ワイヤ、 33 ワイヤ、 34 保持部

Claims (10)

  1. エレベータ機械室に設けられ、被切断物であるエレベータ機器が所定の位置に固定される支持台と、
    前記支持台に着脱自在に設けられ、前記支持台に固定される前記エレベータ機器に対して所定の向きに配置される油圧カッターと、
    前記油圧カッターに設けられ、回転によって被切断物を少しずつ抉り取るように切断する円盤状のブレードと、
    前記油圧カッターに着脱自在に接続され、前記機械室又は前記機械室近傍に設けられて、前記油圧カッターを油圧制御して前記ブレードを回転させる駆動制御装置と、
    前記駆動制御装置に着脱自在に接続され、前記機械室又は前記機械室近傍に設けられて、前記駆動制御装置に使用されるオイルを冷却する冷却装置と、
    を備えたことを特徴とするエレベータ機器の切断装置。
  2. 回転中のブレードに冷却水を噴霧するブレード冷却装置と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ機器の切断装置。
  3. 支持台は、エレベータ機械室で組み立てられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータ機器の切断装置。
  4. ブレードは、ダイヤモンドブレードからなることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のエレベータ機器の切断装置。
  5. 被切断物はエレベータ巻上機からなり、
    油圧カッターは、ブレードによる切断方向を、支持台に固定された前記巻上機のロータ軸に対して平行及び直交する方向に配置可能なことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のエレベータ機器の切断装置。
  6. 被切断物はエレベータ巻上機からなり、
    前記巻上機のロータ軸の両端部を固定して、前記巻上機を支持台の所定の位置に配置する固定手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載のエレベータ機器の切断装置。
  7. エレベータ機械室に設けられた支持台の所定の位置に、被切断物であるエレベータ巻上機を固定するステップと、
    円盤状のブレードが設けられた油圧カッターを前記支持台に固定して、前記支持台に固定された前記巻上機に対して前記油圧カッターを所定の向きに配置するステップと、
    前記支持台に固定された前記巻上機を、前記ブレードの回転によって少しずつ抉り取るようにロータ軸方向に切断し、前記巻上機からロータを取り除くステップと、
    を備えたことを特徴とするエレベータ機器の切断方法。
  8. エレベータ巻上機からロータを取り除いた後、油圧カッターを所定の向きに配置し直し、前記巻上機のロータ軸をブレードによって切断するステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項7に記載のエレベータ機器の切断方法。
  9. エレベータ巻上機をブレードによって切断した後、機械室が設けられた建物の既設エレベータを利用して、前記巻上機の切断部分を搬出するステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のエレベータ機器の切断方法。
  10. エレベータ機械室において、支持台を組み立てるステップと、
    巻上機の切断終了後に、前記機械室において前記支持台を分解するステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項7から請求項9の何れかに記載のエレベータ機器の切断方法。
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