JP4875878B2 - スラスト気体軸受機構 - Google Patents

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Description

本発明は、スラスト軸受機構に係り、特に、ベースの気体受壁と、軸の底面部の気体受面との間の軸受隙間に気体を供給して軸をベースに対して浮上させ保持するスラスト気体軸受機構に関する。
スラスト軸受機構としては、回転軸のスラスト方向の負荷を転がり軸受機構で支持するもの等の他、また、軸と軸を支持するベースとの間の隙間に油等の支持流体を供給し、支持流体の静圧又は動圧によって軸をベースに対し浮上支持するものが知られている。後者は、流体スラスト軸受機構と呼ばれ、流体としては油、磁性流体、気体等が用いられる。
流体スラスト軸受機構の構造の一例を上げると、円柱状の軸と、軸の外形に対応する内径を有する底部の有る筒状支持部材とを組み合わせ、支持部材の底部と向かい合う軸の底面部の中央部に設けられる流体供給口から流体を噴出させて軸の底面部を支持部材の底部に対し浮上させる。この場合、支持部材の底部は流体受壁となり、軸の底面部は流体受面となる。流体受壁と流体受面はいずれも平坦面であるものを用いることができる。
また、流体受壁と流体受面との間の隙間であるいわゆる軸受隙間の隙間間隔の制御についてノイズを抑制し、制御安定性を向上させる等のために、軸受隙間においてラジアルスリット絞りを設けることも知られている。ラジアルスリット絞りとは、軸の中央部の流体供給口からラジアル方向に延び、すなわち径方向に沿って外周方向に向かって延び、終端部を有する浅い溝深さのスリットを複数本設け、この浅溝に流れる流体が流体受壁と流体受面との間の軸受隙間へ流れ出すときの流体絞り効果を利用し、軸受隙間の隙間間隔の制御性の向上等を図るものである。
このように、流体受壁と流体受面との間の軸受隙間の部分にラジアルスリット絞りを有するスラスト流体軸受の利用が図られている。ラジアルスリット絞りは上記のように軸受隙間の隙間間隔の制御性を向上させるため等に用いられるのであるが、流体の種類によって異なる特性を有することがある。例えば、軸受隙間の隙間間隔を高精度に制御する場合、流体に油を使用するときと空気等の気体を使用するときを比較すると、流体が流体供給口から狭い隙間に流れ込む際に流体抵抗が急変して縮流が生じ、流体に油を使用するときに比べ、気体を使用するときには流体粘性の相違から隙間間隔が僅かに振動する傾向にあるといわれる。
このように、従来のラジアルスリット絞りを有するスラスト気体軸受機構においては、軸受隙間の隙間間隔が振動する恐れがあり、軸方向位置決めの高精度化等に限界がある。
本発明の目的は、軸受隙間の隙間間隔の振動を抑制することが可能なスラスト気体軸受機構を提供することである。
本発明に係るスラスト気体軸受機構は、ベースの気体受壁と、軸の底面部の気体受面との間の軸受隙間に気体を供給して軸をベースに対して浮上させ保持するスラスト気体軸受であって、気体受壁又は気体受面に設けられる気体供給口と、気体受壁又は気体受面に設けられ、気体供給口を囲む減速用くぼみと、減速用くぼみを越えて軸受隙間の外周方向に向かって延び終端部を備える気体流路浅溝と、を含み、気体流路浅溝から軸受隙間に流れ出す気体によってラジアルスリット絞りが形成され、気体供給口から流れ出す気体が気体流路浅溝に入る前に気体供給口の周囲に広がる減速用くぼみに流れ込むことを特徴とする。
また、本発明に係るスラスト気体軸受機構において、気体供給口は円形開口であり、減速用くぼみは気体供給口の円形開口と同心で、円形開口の直径より大きな直径を有し、気体流路浅溝は、気体供給口を中心として放射状に外周方向に向かって延びる複数の浅溝であり、各気体流路浅溝の終端部は、浅溝の幅よりも円周方向に広がる形状を有することが好ましい。
また、本発明に係るスラスト気体軸受機構において、減速用くぼみの深さと気体流路浅溝の深さとが同じであることが好ましい。
上記構成により、気体受壁又は気体受面に気体供給口を設け、気体供給口を囲む態様で減速用くぼみを気体受壁又は気体受面に設け、減速用くぼみを越えて軸受隙間の外周方向に向かって延び終端部を備える気体流路浅溝を設ける。気体流路浅溝から軸受隙間に流れ出す気体によっていわゆるラジアルスリット絞りが形成されるが、気体供給口から流れ出す気体は、気体流路浅溝に入る前に気体供給口の周囲に広がる減速用くぼみに流れ込む。つまり、気体供給口からいきなり狭い気体流路浅溝に気体が流れ込むのでなく、一旦減速用くぼみに広がって減速した後に気体流路浅溝に流れ込む。したがって、この減速によって縮流の程度を緩和でき、気体流路浅溝に流れ込む際の振動を抑制することができる。
なお、気体供給口と減速用くぼみとは、ともに気体受壁に設けてもよく、あるいはともに気体受面に設けてもよく、あるいは一方を気体受壁に他方を気体受面に設けてもよい。気体流路浅溝は減速用くぼみが設けられる方に設けられる。
また、円形開口の気体供給口より大きな直径でこれと同心に減速用くぼみを設け、気体供給口を中心として放射状に外周方向に延びる複数の気体流路浅溝を設け、各気体流路浅溝の終端部は、浅溝の幅よりも円周方向に広がる形状を有することとした。したがって、減速用くぼみは、気体供給口と同心で気体供給口より大きな直径でくぼませる加工を行うことで容易に得ることができる。
また、減速用くぼみの深さと気体流路浅溝の深さとが同じであるとするので、減速用くぼみと気体流路浅溝とを同様な加工方法で得ることができる。
上記のように、本発明に係るスラスト気体軸受機構によれば、軸受隙間間隔の隙間間隔の振動を抑制することが可能となる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態について詳細に説明する。以下においてスラスト軸受機構は、アクチュエータのスラスト出力を移動テーブル等のベースに伝達するための中間軸受機構の形態で説明するが、これは隙間間隔の高精度化を利用する一実施形態であって、それ以外に、一般的な回転軸のスラスト軸受機構等にもちろん実施できる。また、以下において気体供給口は中間軸受体の底面部に設けられるものとしたが、ベースの気体受壁に設けてもよい。同様に、減速用くぼみ及び気体流路浅溝は中間軸受体の底面部に設けられるものとしたが、ベースの気体受壁に設けてもよい。また、以下に説明する形状、寸法、浅溝の配置、その数等は、一例であって、用途に応じ適当に変更して用いることができる。
図1は、スラスト気体軸受機構10の構成を説明する図である。このスラスト気体軸受機構10は、アクチュエータ8のX軸方向出力を、中間軸受体20を介して移動テーブルのベース50に伝達するスラスト力伝達機構の中で利用されるものである。例えば、移動テーブルをX軸方向に精度よく移動させるには、アクチュエータ8の移動の高精度化とともに、スラスト気体軸受機構の軸受隙間の隙間間隔の高精度化が求められる。ここで、中間軸受体20とベース50と、それらが向かい合う軸受隙間40とでスラスト気体軸受機構10を構成する。
図1(a)は、ベース50をとり除いたときの中間軸受体20の底面部を示し、図1(b)は、スラスト気体軸受機構10を含むスラスト力伝達機構について、図1(a)のA−A線に沿って切断した断面図である。
スラスト気体軸受機構10は、ベース50のスラストを受ける面である気体受壁52と、中間軸受体20の底面部である気体受面22とを向かい合わせ、気体受壁52と気体受面22との間を軸受隙間40とする構成をとる。中間軸受体20は、中心軸に沿って貫通穴23が設けられる円柱状の部材である。貫通穴23は、気体受面22において気体供給口24として開口する。中間軸受体20の気体受面22には、図1(a)に示すように、気体供給口24が開口する他に、減速用くぼみ26、複数の気体流路浅溝28が設けられる。
各気体流路浅溝28は、気体供給口24を中心として径方向に沿いながら外周方向に向かって放射状に延び、それぞれ終端部30を有する。図1の場合では気体流路浅溝28が16本、すなわち気体供給口24を中心として放射状に円周方向の角度で22.5度間隔に設けられているが、もちろんその数は用途、要求性能に応じ増減することができる。なお、図1(a),(b)において、気体供給口24から軸受隙間40に流れる気体6の流れの一部を、矢印付きの流れ線で示してある。
図2は、1つの気体流路浅溝28についてその周辺部の拡大図である。ここで示された気体流路浅溝28は、図1(a)のB−B線に沿って配置されたものである。図2(a)は中間軸受体20の底面部を示し、図2(b)は、B−B線に沿った断面図であり、そこではベース50、気体受壁52、軸受隙間40が示される。
気体供給口24は、上記のように中間軸受体20の底面部の中心に設けられる円形開口で、貫通穴23から軸受支持気体を軸受隙間40に供給する機能を有する。その寸法の一例を上げると、中間軸受体の直径を約30mmとして、気体供給口24の直径は約5mm程度とすることができる。
減速用くぼみ26は、気体供給口24の直径より大きな直径を有し、気体供給口24と同心の円形形状の浅いくぼみである。図2(a)においては、気体受面22の面の高さを(0)とし、減速用くぼみ26の高さを(−)として、減速用くぼみ26が気体受面22より沈んでいることを示してある。減速用くぼみ26は、気体供給口24から流れ出す気体6、実際には噴き出す気体6を、複数の気体流路浅溝28に案内して径方向に流す前に、気体供給口24の流路断面より広い流路断面に一旦広げて、その流速を減速させる機能を有する。減速の度合いは、気体供給口24の直径に対する減速用くぼみ26の直径の大きさ、減速用くぼみ26のくぼみ深さ等で定められる。その寸法の一例は、上記の気体供給口24の直径を約5mmとして、減速用くぼみ26の直径を約10mmとすることができる。また、減速用くぼみ26のくぼみ深さは、10μmから20μm程度、好ましくは12μmから15μm程度とすることがよい。
気体流路浅溝28は、減速用くぼみ26から中間軸受体20の外周方向に向かって延び、終端部30を有する細い浅溝である。図2(a)においては、気体流路浅溝28の高さを(−)として、気体受面22より沈んでいることを示した。終端部30は、気体流路浅溝28が径方向に沿いながら外周方向に向かって延びた後に、図2(a)に示すように円周方向に沿って延びて終わる形状を有する。つまり、気体流路浅溝28は径方向に沿って所定の長さだけ延びた後、そこで延びる方向を円周方向に沿うように変えて、少し延びて終わる。別の見方をすれば、終端部30は、気体流路浅溝28の径方向に沿って延びるときの幅を広げながら円周方向に延びる形状を有する。
気体流路浅溝28及びその終端部30の機能は、いわゆるラジアルスリット絞りの機能である。すなわち、気体供給口24から噴出する気体は減速用くぼみ26で減速された後、複数の気体流路浅溝28のそれぞれに導かれ、その細い浅溝に案内されて径方向に沿って流れるが、気体流路浅溝28は終端部30を有するので、流れる気体はそこで行き止まりとなる。行き止まりとなった気体は、気体受面22と向かい合う気体受壁52との間に絞られながら漏れ出て、気体受面22と気体受壁52との間の隙間を広げて軸受隙間40を形成し、ベース50に対し中間軸受体20を浮上させる。
軸受隙間40の形成は、ベース50に対する中間軸受体の押し付け力、すなわちアクチュエータ8によって中間軸受体20を介してベース50に与えるスラスト力と、軸受隙間40に供給される気体の供給圧等の関係で定めることができる。つまり、気体の供給圧を制御することで軸受隙間を制御することができ、スラスト力に応じて気体の供給圧を制御することで軸受隙間の隙間間隔を一定になるように制御できる。あるいは、隙間間隔を所定のものになるように自在に制御することもできる。
気体流路浅溝28の寸法の一例を上げると、上記の中間軸受体20の直径を約30mm、減速用くぼみ26の直径を約10mmとして、気体流路浅溝28の径方向に沿って外周方向に向かって延びる部分の幅を0.6mm程度、気体供給口24の中心から終端部30の最外周側までの径方向に沿った距離を12mmとできる。この場合、減速用くぼみ26の最外周側から始まる気体流路浅溝28の終端部30の最外周側までの径方向に沿った長さは、(12mm−10mm/2)=7mmとなる。終端部30の円周方向への広がりは、16本の気体流路浅溝28が気体供給口24を中心として円周方向角度について22.5度間隔で設けられる上記の場合、気体供給口24を中心とする円周方向角度で約16度程度の広がりとすることができる。気体流路浅溝28の溝深さは、減速用くぼみ26のくぼみ深さと同じとすることができる。もちろん、用途、性能の面から、減速用くぼみ26のくぼみ深さよりさらに浅くし、あるいはさらに深くして、絞り効果を変更してもよい。
上記構成のスラスト気体軸受機構10の作用を説明する。スラスト力伝達機構の中のスラスト気体軸受機構10においては、アクチュエータ8は移動テーブルのベース50に向かって中間軸受体20をX軸方向に移動させる。中間軸受体20の軸方向中心に設けられる貫通穴23には図示されていない気体供給部から供給気体圧が制御された気体6が供給される。貫通穴23は、中間軸受体20の底面部である気体受面22に気体供給口24として開口するので、気体6は、ベース50の気体受壁52と中間軸受体20の気体受面22との間の軸受隙間40に噴き出して流れる。供給気体圧の大きさは、軸受隙間40の隙間間隔を一定に維持するように、アクチュエータ8のスラスト力に応じた制御が行われるのが好ましい。なお、スラスト力の変化が少ない場合は、供給気体圧を一定に維持することでもよい。
気体供給口24から噴き出す気体6は、気体供給口24の直径より大きな直径を有する円形形状の減速用くぼみ26に広がり、ここで減速される。その後、減速された気体は、減速用くぼみ26から径方向に沿って外周方向に延びる気体流路浅溝28に導かれる。気体流路浅溝28は終端部30で行き止まりとなるので、気体流路浅溝28を流れてきた気体はそこで軸受隙間40の方に漏れ出る。漏れ出る際に、気体は気体受壁52と気体受面22との隙間によって絞られる。この絞りにより、流れが整流化され、流れの乱れが抑制され、軸受隙間40の隙間間隔の維持の安定性が改善される。
気体流路浅溝28の流路面断面積は、上記の例で、0.6mm×(10μmから20μm)であり、16本分を合わせても気体供給口24の流路断面積に比べ格段に小さい。そのために高圧高速の気体がここに供給されるとその入力側で縮流が生じ、その結果、隙間間隔が変動する振動を生じることがある。気体供給口24と気体流路浅溝28との間に設けられる減速用くぼみ26は、気体供給口24の直径より大きな直径を有し、流路断面積の急変を緩和して気体供給口24からの気体6の流速を減速するので、軸受隙間40の隙間間隔の振動を抑制する。したがって、軸受隙間40の隙間間隔を高精度に維持することができ、アクチュエータ8による中間軸受体20を介した移動テーブルのベース50のX軸方向の移動駆動を高精度なものとすることが出来る。
上記においては、減速用くぼみ26と、終端部30を有する気体流路浅溝28とを、中間軸受体20の底面部に作りこむこととして説明した。このような構造は、中間軸受体20の底面部において精密なエッチング加工、またはコイニング加工、ショットピーニング加工等を用いることで実現できる。また、減速用くぼみ26と、終端部30を有する気体流路浅溝28を含む部分を上記の加工方法を用いて別部材に作りこみ、これを平坦な底面部を有する中間軸受体20に固着して取り付けることも出来る。
軸受隙間40の振動を抑制する別のスラスト気体軸受機構60の構造を図3、図4に示す。ここで、図1、図2と共通の要素には同一の符号を付し、以下に置いて詳細な説明を省略する。図3(a),(b)は、図1(a),(b)に対応してスラスト気体軸受機構60の構成を説明する図である。ここで、中間軸受体70とベース50と、それらが向かい合う軸受隙間40とでスラスト気体軸受機構60を構成する。このように、ここでのスラスト気体軸受機構60は、図1、図2で説明したスラスト気体軸受機構10に比較して中間軸受体70の構造が相違する。
図3(a)に示されるように、中間軸受体70の気体受面22には、気体供給口24が開口する他に、複数の扇状くぼみ72、気体供給口24の周囲のR部74が設けられる。図3(a)においては、気体受面22の面の高さを(0)とし、扇状くぼみ74の高さを(−)として、扇状くぼみ72が気体受面22より沈んでいることを示してある。
扇状くぼみ72は、気体供給口24を中心として外周方向に向かって放射状に延びながら扇状に広がるくぼみである。図3の場合、扇状くぼみ72は4つ設けられているが、もちろんその数は用途、要求性能に応じ増減することができる。扇状くぼみ72のくぼみ深さは、図1、図2に関連して説明した減速用くぼみ26と同様に、10μmから20μm程度、好ましくは12μmから15μm程度とすることがよい。
隣接する扇状くぼみ72の間には、細い帯状に気体受面22の部分が残される。この細い帯状部分の幅Wは、図1で説明した中間軸受体の直径が約30mm、気体供給口の直径が約5mmの例において、W=1mmから2mm程度とすることが出来る。
R部74は、気体供給口24の円形開口の円周縁をなだらかにするR部である。Rの大きさは、気体の流れを乱さない程度の適当な大きさでよい。また、R部の代わりに、扇状くぼみの(−)より一段と低くしたくぼみ(−−)の溝部を気体供給口24の円形開口の周囲に形成し、流れをそこで減速させることでもよい。
図4は、2つの扇状くぼみ72の間の帯状部分の気体受面22についてその周辺部の拡大図である。ここで示された帯状部分の気体受面22は、図3(a)のB−B線に沿って配置されたものである。
ここで、図3(b)、図4において、気体供給口24から軸受隙間40に流れる気体6の流れの一部を、矢印付きの流れ線で示してある。このように、気体供給口24から流れ出す気体6は、扇状くぼみ72に案内されて、外周方向に向かって広がりながら流れる。そして、扇状くぼみ72の平面形状の縁で行き止まりとなるので、行き止まりとなった気体は、気体受面22と向かい合う気体受壁52との間に絞られながら漏れ出て、気体受面22と気体受壁52との間の隙間を広げて軸受隙間40を形成し、ベース50に対し中間軸受体70を浮上させる。
ここで、扇状くぼみ72は、浅いくぼみではあるが広い面積を有する扇状くぼみ72に案内される。したがって、図1で説明した狭い気体流路浅溝28に比べ、大きな流路断面積を有し、気体供給口24のからの流路断面積の急変をある程度緩和する。したがって、流路断面積の急変による軸受隙間40の隙間間隔の振動を抑制し、軸受隙間40の隙間間隔を高精度に維持することができる。
これらの軸受機構において、供給圧力を制御して気体受壁と気体受面との間の隙間間隔を制御しアクチュエータとして働かせるときにも、上記の構成をとることで軸受間隔を高精度化できるので、特に有用である。また、上記の構成をとる軸受機構を直列に配置することで、アクチュエータとしてのストロークを大きくとることもできる。
本発明に係る実施の形態のスラスト気体軸受機構の構成を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、気体流路浅溝の周辺部の拡大図である。 他の実施形態のスラスト気体軸受機構の構成を説明する図である。 図3の一部拡大図である。
符号の説明
6 気体、8 アクチュエータ、10,60 スラスト気体軸受機構、20,70 中間軸受体、22 気体受面、23 貫通穴、24 気体供給口、26 減速用くぼみ、28 気体流路浅溝、30 終端部、40 軸受隙間、50 ベース、52 気体受壁、72 扇状くぼみ、74 R部。

Claims (3)

  1. ベースの気体受壁と、軸の底面部の気体受面との間の軸受隙間に気体を供給して軸をベースに対して浮上させ保持するスラスト気体軸受機構であって、
    気体受壁又は気体受面に設けられる気体供給口と、
    気体受壁又は気体受面に設けられ、気体供給口を囲む減速用くぼみと、
    減速用くぼみを越えて軸受隙間の外周方向に向かって延び終端部を備える気体流路浅溝と、
    を含み、気体流路浅溝から軸受隙間に流れ出す気体によってラジアルスリット絞りが形成され、気体供給口から流れ出す気体が気体流路浅溝に入る前に気体供給口の周囲に広がる減速用くぼみに流れ込むことを特徴とするスラスト気体軸受機構。
  2. 請求項1に記載のスラスト気体軸受機構において、
    気体供給口は円形開口であり、
    減速用くぼみは気体供給口の円形開口と同心で、円形開口の直径より大きな直径を有し、
    気体流路浅溝は、気体供給口を中心として放射状に外周方向に向かって延びる複数の浅溝であり、
    各気体流路浅溝の終端部は、浅溝の幅よりも円周方向に広がる形状を有することを特徴とするスラスト気体軸受機構。
  3. 請求項1に記載のスラスト気体軸受機構において、
    減速用くぼみの深さと気体流路浅溝の深さとが同じであることを特徴とするスラスト気体軸受機構。
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