JP4874024B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、上面が開口した洗濯脱水槽を垂直又は傾斜した軸を中心に回転可能に備える縦型の洗濯機に関する。なお、ここで言う洗濯機は温風による乾燥機能を備える洗濯乾燥機も含むものとする。
一般的な縦型の全自動洗濯機では、有底円筒形状の外槽が振動吸収用の吊棒により懸垂支持され、その外槽の内側に、同じく有底円筒形状で周囲に多数の脱水孔を穿孔した洗濯脱水槽が垂直又は傾斜した軸を中心に回転自在に配設され、その槽の内底部には撹拌用のパルセータ(撹拌翼)が回転自在に設けられている。
近年、こうした洗濯機においてヒータやファンを搭載して本格的な乾燥機能を持たせたものも製品化されているが、比較的少量の洗濯物や化繊など特に乾き易い洗濯物を乾燥させるために簡易的な乾燥機能を搭載した洗濯機も知られている。簡易的な乾燥では、まず、洗濯脱水槽と撹拌翼とを例えば脱水時の回転速度と同程度の比較的高い回転速度で一体的に回転させる槽回転動作を行う。このとき、洗濯脱水槽内には外気を導入し、この外気を洗濯物に当てて洗濯物からの水分の蒸発を促進させる。この槽回転動作を或る程度の時間行ったならば槽回転動作を終了し、今度は、洗濯脱水槽を停止した状態で撹拌翼を比較的低速で左右に反転させながら回転させる翼回転動作を行う。この翼回転動作によって、槽回転動作時に洗濯脱水槽の内壁にへばりついた洗濯物を落下させてほぐす。このような槽回転動作と翼回転動作とを複数回繰り返すことにより、洗濯物を乾燥させることができる(特許文献1参照)。
上記のような簡易的な乾燥運転を行う際にも、乾燥の進行に伴って洗濯物は空気を含んで膨らんでくる。槽回転動作時には遠心力によって洗濯物は洗濯脱水槽の内壁に張り付くが、翼回転動作時には膨らんだ洗濯物が撹拌されると、洗濯物の一部が洗濯脱水槽の上縁端からはみ出して外槽との隙間に入り込んでしまう場合がある。こうした状態のまま次の槽回転動作が実行されると、はみ出した洗濯物が傷んだり、場合によっては布破れが発生するおそれがある。例えば洗濯物が噛み込まれた状態にあって洗濯脱水槽の回転速度が上がらないような場合であれば、回転速度の検知結果に基づいて異常状態であることの判定が可能である。しかしながら、一般的には、或る程度洗濯物のはみ出しがあっても洗濯脱水槽の回転速度は通常通り上昇するため、回転速度の検知によって上記のような異常状態を検知することは不可能である。
また従来の洗濯機では、上記のような乾燥運転の際に翼回転動作の時間は予め設定されている。ところが、洗濯物の布質などによって洗濯脱水槽の内壁へのへばり付き易さが異なるため、同じ時間だけ翼回転動作を行っても、十分なほぐしができない場合や逆に撹拌のしすぎで洗濯物が絡まりシワ付きの原因となる場合があった。
特開2005−13376号公報
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、洗濯脱水槽の高速回転による乾燥時に洗濯脱水槽上縁端からの洗濯物のはみ出しを確実に検知し、洗濯物の損傷を防止することができる洗濯機を提供することにある。
記目的を達成するために成された発明は、外槽内に回転自在に設けられた洗濯脱水槽と、該洗濯脱水槽内に回転自在に設けられた撹拌体と、前記洗濯脱水槽及び前記撹拌体を回転駆動するためのモータ、周期的にスイッチングすることで前記モータを駆動するスイッチング素子を含むインバータ回路、及び前記モータの回転速度を検知する速度検知手段を含む回転駆動手段と、前記速度検知手段により検知された回転速度に基づいて前記インバータ回路に供給するPWM信号のデューティ比を決める駆動制御手段と、を具備し、前記回転駆動手段により前記洗濯脱水槽と前記撹拌体とを一体的に高速で回転させる槽回転動作と前記撹拌体のみを回転させる撹拌回転動作とを繰り返すことにより前記洗濯脱水槽内の洗濯物を乾燥させる乾燥行程を実行する洗濯機において、
1回目の槽回転動作のためのモータ起動時に前記インバータ回路に供給されるPWM信号のデューティ比を取得して、その初期デューティ比に基づいて前記洗濯脱水槽内に収容されている洗濯物の重量を反映した負荷量を推定する負荷量推定手段と、
1回目の槽回転動作中で前記洗濯脱水槽が高速回転しているときに前記インバータ回路に供給されるPWM信号のデューティ比を取得し、その定常デューティ比を前記負荷量に見合ったものとして推定される値又はその範囲と比較することにより異常の有無を判定するとともに、2回目以降の槽回転動作時には、1回前の槽回転動作中で前記洗濯脱水槽が高速回転しているときに取得したPWM信号のデューティ比と、当該槽回転動作中で前記洗濯脱水槽が高速回転しているときに取得したPWM信号のデューティ比とを比較し、前者よりも後者が増加している場合に異常であると判定する異常判定手段と、
該異常判定手段により異常状態であると判定された場合に所定の異常対応処理を実行する異常対応手段と、
を備えることを特徴としている。
一般的には上記撹拌体は複数の翼体を有する撹拌翼であるが、翼体を有さないものでも撹拌機能を達成できるものであればよい
また発明に係る洗濯機において、異常対応手段は、例えば異常判定手段により異常状態であると判定された場合に異常報知を行う異常報知手段とすることができる。また、異常対応手段は、異常判定手段により異常状態であると判定された場合に、槽回転動作時における前記洗濯脱水槽の最高回転速度を正常状態時よりも低く設定するとともに、それに応じて槽回転動作の時間を正常状態時よりも長く設定する運転制御手段としてもよい。
撹拌回転動作時に洗濯物の一部が洗濯脱水槽上縁端からはみ出し、次の槽回転動作時に例えばはみ出した洗濯物が外槽と洗濯脱水槽との間に挟まって洗濯脱水槽の回転の負荷になるような場合、回転駆動手段はより大きなトルクで洗濯脱水槽を回転駆動することになる。そのため、駆動制御手段からインバータ回路にはより大きなデューティ比のPWM信号が供給される。発明に係る洗濯機において異常判定手段は、このデューティ比(定常デューティ比)が洗濯物の重量による負荷量に見合った値又は負荷量に見合った範囲よりも大きい場合に、上記のような洗濯物のはみ出しがある、つまり異常状態であると判定する。
洗濯物のはみ出しがあって、その洗濯物が洗濯脱水槽と外槽(或いは外槽蓋など)の間に挟まった場合はもちろん、回転に伴って外槽等の固定側の部材に接触する場合には、洗濯脱水槽の回転速度自体は順調に上昇するとしても必要なトルクは正常の場合よりも大きくなる。したがって、槽回転動作時に例えばその直前に実行された撹拌回転動作時に生じた洗濯物のはみ出しを確実に且つ迅速に検知することができる。例えば異常対応手段として異常報知手段を備える構成では、異常が起こったときに異常が報知されるので、これに気付いた使用者が洗濯物を洗濯脱水槽内に入れ直して再度乾燥行程を実行する等の適切な処置をとることができる。もちろん、好ましくは異常報知と並行して自動的に運転を停止するようにすれば、無用な洗濯物の布傷みを軽減できる。
また異常対応手段として上述のような運転制御手段を備える構成では、異常状態であると判定されたときに、槽回転動作時の最高回転速度が正常状態時よりも低く設定されて運転が継続されることで、洗濯物の布傷みを抑えながら運転が遂行される。このとき、最高回転速度を下げることで乾燥されにくくなるため、好ましくは、乾燥性能を確保するために槽回転動作の時間を正常状態時よりも長くするとよい。これにより、布傷みを防止しながら当初の予定通りの乾燥を完了させることができる。
槽回転動作が遂行されて洗濯物が乾いてくると洗濯物の重量が全体的に減少し、負荷量が小さくなるために洗濯脱水槽を高速で回転させる際のトルクは小さくなる筈である。したがって、洗濯脱水槽の上縁端からの洗濯物のはみ出しがなければ、或る撹拌回転動作の直後の槽回転動作中で洗濯脱水槽が高速回転しているときに取得したPWM信号のデューティ比は、その撹拌回転動作の直前の槽回転動作中で洗濯脱水槽が高速回転しているときに取得したPWM信号のデューティ比よりも小さくなるのが普通である。そこで、異常判定手段は、上記両者のデューティ比を比較し、撹拌回転動作の直後におけるデューティ比が増加している場合、つまりは洗濯脱水槽を回転駆動するトルクが増加している場合には、洗濯物の一部のはみ出しがあって異常状態であると判断する。そして、異常状態である場合には、異常対応手段が所定の異常対応処理を実行する。具体的には、例えば異常報知手段が異常報知を行い、運転制御手段は運転を停止する。
このように発明に係る洗濯機によれば、乾燥行程の途中の撹拌回転動作時に洗濯物の一部が洗濯脱水槽の上縁端からはみ出してしまったような場合でも、次の槽回転動作時に確実に且つ迅速にそのはみ出しを検出して、運転を停止するとともに使用者の注意を喚起することができる。これにより、洗濯物の損傷を防止することができる。
発明に係る洗濯機によれば、洗濯脱水槽を高速回転させることで洗濯物の乾燥を行う際に洗濯脱水槽の上縁端からの洗濯物のはみ出しの発生を確実且つ迅速に検知し、そうした異常の発生を報知したり運転を停止したり、或いは洗濯物の布傷みが起こりにくいような比較的低速の回転速度での槽回転動作を遂行したりすることができる。それにより、洗濯物の布傷みを軽減することができる。また、洗濯物を噛み込んだ状態で無理に洗濯脱水槽を回転させると、洗濯機自体の部材の破損に至る場合もあるが、こうした破損や損傷を防止することもできる。
以下、本発明に係る洗濯機の一実施例を図1〜図7に基づいて説明する。図1は本実施例の洗濯機の全体構成を示す右側面縦断面図である。
上面に洗濯物投入口2が形成された外箱1の内部には、有底円筒形状の外槽4が吊棒5(図1では前後に各1本ずつが見えているが実際には各2本ずつ存在する)により揺動自在に吊支されており、これにより外槽4の振動が外箱1に伝わることを防止している。洗濯物投入口2は起立時に2つ折り可能な上蓋3により開閉自在となっている。外槽4の内部には、周壁に多数の通水孔7を有する洗濯脱水槽6がその底壁下面の中央に固定された略垂直に延伸する槽軸8を中心に回転自在に軸支されている。洗濯脱水槽6の内底部には洗濯物を撹拌するためのパルセータ(本発明における撹拌体に相当))9が槽軸8の内側に嵌挿された翼軸10を中心に回転自在に設けられている。
外槽4の底部には、上記洗濯脱水槽6及びパルセータ9を駆動する駆動機構(本発明における回転駆動手段の一部に相当)11が設けられている。この駆動機構11は、槽軸8及び翼軸10と同軸的に設けられたDCブラシレスモータであるモータ12と、該モータ12の回転駆動力を翼軸10のみに伝えるか、翼軸10と槽軸8の両方に伝えるかを切り換えるクラッチ機構13と、モータ12の回転駆動力を翼軸10のみに伝える際に回転速度を所定の減速比で減速する減速機構14と、を含む。クラッチ機構13は外槽4の底面下に取り付けられたトルクモータ16の動作により、パルセータ9のみが一方向又は両方向に回転可能なように槽軸8と翼軸10とを切り離す、或いは、洗濯脱水槽6とパルセータ9とが一体に一方向に回転可能なように槽軸8と翼軸10とを接続させる。また、槽軸8と翼軸10とが切り離されるときには、槽軸8の回転はバンドブレーキ機構15により制止される。
外槽4の上部後方には、内部に収容した洗剤等を投入するための洗剤容器及び柔軟仕上剤容器を備えた注水口部17が設けられている。外箱1の上面後部には外部の水道栓等にホースを介して接続される給水口18が設けられ、給水口18に接続される給水管19は給水バルブ20を介して注水口部17に接続されている。給水バルブ20が開放されると、水道栓から供給される水道水が給水管19を通して注水口部17に流れ込み、下方の外槽4内に向けて注水口部17から水が吐き出される。洗剤容器内の所定個所に予め洗剤を収容しておくことにより、外槽4内に吐き出される水に洗剤を混入させることができ、これにより洗剤の自動投入が可能である。なお、この洗濯機では、洗濯脱水槽6内への他の給水手段として風呂水ポンプが設けられているが、ここでは説明を省略する。
外槽4の底部には排水口21が設けられ、排水口21に接続された排水管22の管路は排水バルブ23により開閉される。この排水バルブ23の開閉動作は上記クラッチ機構13の動作(つまりトルクモータ16の動作)と連動しており、パルセータ9が洗濯脱水槽6と切り離されて単独で回転可能な状態(洗濯脱水槽6はバンドブレーキ機構15により回転が拘束されている)では排水バルブ23は閉鎖し、パルセータ9と洗濯脱水槽6とが一体回転可能な状態では排水バルブ23は開放する。
洗濯脱水槽6の内壁面には上下端に開口を有する循環水路26が形成されており、パルセータ9の下方の洗濯脱水槽6の底壁面には通水口27が設けられている。外槽4内に適宜量の水が貯留した状態でパルセータ9が回転駆動されると、パルセータ9の裏面に設けられた裏羽根のポンプ作用により、通水口27を通して洗濯脱水槽6底壁と外槽4底壁との間の水が洗濯脱水槽6内へと吸い上げられ、循環水路26の下端開口へと送り込まれる。その水は循環水路26内を上昇し、その上部に設けられている糸屑フィルタ28を経て洗濯脱水槽6内へと吐き出される。これによって、水中に浮遊している糸屑やゴミなどが捕集される。
また、外槽4と外箱1との間の空隙には後述する振動検知スイッチ47に接続された振動検知レバー29が設置され、外槽4が異常に大きく揺動したときに機械的にこの揺動を検知できるようになっている。さらに、図示しないが外槽4の底部にはエアトラップが形成され、エアトラップに接続されたエアホースの他端は後述する水位センサ46に接続されている。これにより、洗濯脱水槽6内に貯留された水の水位が検知可能となっている。また、外箱1の上面の前部側には操作パネル30が設けられ、その下方には各種の電気部品が搭載された電気基板を含む回路ユニット31が配置されている。
駆動機構11の構成について、図2により詳しく説明する。外槽4の底部に取り付けられる金属製のモータ取付台50には、下方に開口した上部軸受ケース51が一体に設けられ、上部軸受ケース51の下方には上方に開口した下部軸受ケース52がモータ取付台50に固定されている。上部軸受ケース51内の上部には上部ベアリング53及びオイルシール54が設けられ、これらを介して、槽軸8は水密且つ回転自在に指示されている。槽軸8の下端には外側には、上部歯車ケース55と下部歯車ケース56とから成る歯車ケースが固定されており、この歯車ケースの内部には、上記減速機構として機能する歯車機構57が収容されている。歯車機構57は、下端にモータ12のロータ122が固定された駆動軸58を介して与えられる駆動力を所定の減速比で減速して翼軸10に伝えるためのものである。下部軸受ケース52内の下部には下部ベアリング59が設けられ、これを介して歯車ケースは回転自在に指示されている。つまり、槽軸8、上部歯車ケース55及び下部歯車ケース56は一体に、上部ベアリング53及び下部ベアリング59により回転自在に支持されている。
モータ12はいわゆるアウタロータ型のモータであり、ステータ121と、ステータ121を取り囲むように外周側に配置されたロータ122と、下部軸受ケース52の下部に固定され、ステータ121を保持するとともにクラッチ機構13を内包するステータ固定台123とで構成されている。駆動軸58が固定されたロータ122は有底扁平円筒形状を有しており、その周壁の内方にステータ121に対向するように回転方向に沿って複数の磁石124が配置されている。また、ステータ固定台123の天面裏側の複数個所(図2では1個所のみが現れているの)には、ロータ122の磁石124の磁力を検知してロータ122の回転位置を検出するホール素子125が取り付けられている。
クラッチ機構13は駆動軸58の下端部に設けられ、その外径が下部歯車ケース56の下端部の外径とほぼ同じであるクラッチホイール60と、クラッチホイール60から下部歯車ケース56の下端部にかけてその外周に巻回されたクラッチスプリング61と、クラッチスプリング61の周囲に設けられ、クラッチスプリング61の下側の端部が係着されたツメ車62と、このツメ車62に係合・離脱するツメ部63が先端に設けられたクラッチレバー64とを含む。クラッチレバー64は垂直に延伸するクラッチ軸65を中心に回転自在に支持され、コイルスプリング66によってツメ部63がツメ車62に係合する方向に付勢されている。
バンドブレーキ機構15は、ブレーキドラム面である上部歯車ケース55の外周面に巻回されたブレーキバンド67と、ブレーキバンド67を締めたり緩めたりするためのブレーキレバー68とを含む。ブレーキレバー68は、クラッチレバー64の上方位置で、クラッチレバー64と同様にクラッチ軸65に回転自在に支持されている。ブレーキレバー68及びクラッチレバー64は図示しない連結部材やワイヤによりトルクモータ16に接続されており、トルクモータ16に連動して動作する。
駆動源であるトルクモータ16に通電がされていない状態では、クラッチレバー65のツメ部63がツメ車62に係合されている。このため、クラッチスプリング61の下端側が拡開方向に変位しており、クラッチホイール60と下部歯車ケース56下端部とは結合されていない。したがって、モータ12の回転駆動力は槽軸8には伝わらず、翼軸10のみに伝わる状態となる。また、このときブレーキレバー68によりブレーキバンド67は締められており、バンドブレーキ機構15の制動力により上部歯車ケース55つまり洗濯脱水槽6は固定された状態になる。
上記状態では、モータ12の回転駆動力は駆動軸58から歯車機構57、つまり減速機構14を経て翼軸10に伝わるため、洗濯脱水槽6は回転せずにパルセータ9のみがモータ12の回転速度よりも所定の減速比だけ減速された回転速度で同方向に回転駆動される。こうした回転駆動は、洗濯脱水槽6内に水を貯留した洗い運転やすすぎ運転、或いは後述の送風乾燥時の翼回転行程の際に利用される。
トルクモータ16に通電がなされると、トルクモータ16が動作して図示しないワイヤを巻き取り、これによってクラッチレバー64がコイルスプリング66による付勢方向に抗する方向に回動し、ツメ部63がツメ車62から離脱する。これにより、クラッチスプリング61の変位は解除され、クラッチスプリング61の締め付けによってクラッチホイール60と下部歯車ケース56下端部とが結合される。したがって、モータ12の回転駆動力が、槽軸8と翼軸10との両方に直接伝わる状態となる。また、クラッチレバー64が回動すると、図示しない連結部材を介してブレーキレバー68も回動しブレーキバンド67が緩む。これにより、バンドブレーキ機構15による制動力が解除されて、洗濯脱水槽6の固定が解除され、自由に回転できる状態となる。
上記状態では、モータ12の回転駆動力は駆動軸58から下部歯車ケース56、上部歯車ケース55、槽軸8に伝わり、また上部歯車ケース55から歯車機構57を経て直接翼軸10にも伝わるため、洗濯脱水槽6とパルセータ9とは一体的に、モータ12と同じ回転速度、回転方向に回転駆動される。こうした回転駆動は、脱水や後述の送風乾燥時の槽回転行程の際に利用される。
次に、本実施例の洗濯機の電気系の構成について図3により説明する。図3は本実施例の洗濯機の要部の電気系構成図である。
制御の中心には、CPU、RAM、ROM、タイマなどを含んで構成される主制御部(本発明における負荷量推定手段、異常判定手段、異常対応手段、運転制御手段に相当)40が据えられている。主制御部40には、コース選択キーやスタートキー等の複数の操作キーを備える操作部43からキー信号が、上蓋スイッチ45から上蓋の開閉に連動する蓋開閉信号が、水位センサ46から外槽4の内部に貯留された水の水位に応じた水位検知信号が、振動検知スイッチ47から外槽4の大きな揺動を検知したときに発せられる振動検知信号が、それぞれ入力される。主制御部40は、負荷駆動部41を介して、給水バルブ20の開閉動作と、風呂水ポンプ48の動作と、トルクモータ16の動作を制御する。上述したようにトルクモータ16により、クラッチ機構13の連結・離脱動作と、バンドブレーキ機構15による洗濯脱水槽6の制動・解除と、排水バルブ23の開閉動作とが達成される。さらにまた、主制御部40は、操作部43のキー入力の受付状態や洗濯の進行状況などを表示部44に表示させるとともに、使用者の注意を喚起するために必要に応じてブザー(本発明における異常対応手段、異常報知手段に相当)49を鳴動させる。
また、モータ12を駆動するためにインバータ回路70を備える。インバータ回路70は、交流電力を直流電力に変換する交流直流変換回路71、直流電流をスイッチングしてモータ12に3相交流電流を供給する複数のスイッチング素子を含むスイッチング回路72、後述するPWM信号を電力駆動して各スイッチング素子に与える駆動部73を含み、さらに主制御部40と相互に通信を行いつつスイッチング回路72の各スイッチング素子をオン・オフするためのPWM信号を出力するモータ制御部(本発明における駆動制御手段に相当)74、上述したホール素子125を含みモータ12の回転に同期したパルス信号を生成する回転検出器(本発明における速度検知手段に相当)75と、を備える。モータ制御部74はPWM信号の各パルスのオン/オフ1周期内でのオン(信号レベル「H」)時間の割合、即ちデューティ比を調整することによりモータ12に与える駆動電力を制御する。したがって、デューティ比を大きく(つまり100%に近く)すればモータ12のトルクは大きくなり、デューティ比を小さく(つまり0%に近く)すればモータ12のトルクは小さくなる。
図4は操作パネル30の一部を示す平面図である。操作パネル30には、操作キーとして、図示しない電源キーやスタートキー、洗濯コースのコース選択キーなどのほかに、図4に示す、風乾燥コースを選択するための風乾燥選択キー301が設けられている。また、風乾燥選択キー301で選択された風乾燥コースの内容を表示する4個のLEDから成るLED表示器群302が設けられている。風乾燥選択キー301が押されないときは、LED表示器群302の全てのLEDが消灯しており、このときは、最終すすぎ行程が終了した後に従来通りの最終脱水行程が行われる。
これに対し、風乾燥選択キー301が押されて風乾燥コースが選択されると、LED表示器群302のLEDが点灯され、最終脱水行程が送風乾燥行程へと切り替わる。また風乾燥コースとしては、「3.5時間」、「2時間」、「1時間」、「30分」の4ついずれかの乾燥時間が選択可能となっており、風乾燥選択キー301を押すたびにそれら乾燥時間の選択が切り替わる。送風乾燥行程は、最終脱水行程と同様な高速の回転速度で、最終脱水行程よりもきわめて長い時間、洗濯脱水槽6を脱水時の速度と同程度又はそれに近い高速で回転させ、主にこの高速回転によって生じる風で洗濯物を乾燥させるものである。但し、高速回転時に洗濯物は洗濯脱水槽6の内壁にへばり付くため、風がよく当たる洗濯物の表面は乾き易いものの、重なり合った洗濯物の内側は乾きにくい。そこで、洗濯物の位置を入れ替えたりほぐしたりするために、送風乾燥行程では、その途中にときどき洗濯脱水槽6を停止し、パルセータ9を回転させて洗濯物を攪拌する翼回転行程を実行するようにしている。この点は後で詳しく説明する。
本実施例の洗濯機の特徴は、上述した送風乾燥行程における制御動作にある。次に、この制御動作について図5〜図7のフローチャートに従って説明する。
送風乾燥行程が開始されると、主制御部40はまず、槽回転行程(槽回転動作)を実行する(ステップS10)。即ち、トルクモータ16をオンしてクラッチ機構13を切り替え、洗濯脱水槽6とパルセータ9とを一体的に回転可能な状態とした後、モータ12へ通電を行ってモータ12を起動させる(ステップS12)。これにより洗濯脱水槽6とパルセータ9とは一体に回転し始める。この起動の際に、主制御部40はモータ制御部74よりPWM信号のデューティ比を取得し、これを初期デューティ比Dとして記憶する(ステップS14)。
そして、主制御部40はこの初期デューティ比Dに応じて洗濯脱水槽6内に収容されている含水した洗濯物の重量である負荷量を判定する(ステップS16)。即ち、負荷量が大きいほど洗濯脱水槽6の回転を立ち上げる際に大きな起動トルクを必要とするためデューティ比も大きくなる。そこで、このデューティ比の値が予め定めた複数の範囲のいずれに入るのかによって負荷量を複数段階のいずれか判定することができる。次に負荷量が過大であるか否かを判定し(ステップS18)、負荷量が過大であると判定された場合には、送風乾燥行程で洗濯物の嵩が増加したときに洗濯脱水槽6から洗濯物が溢れ出る可能性がきわめて高いので、運転を停止し(ステップS22)、ブザー49を鳴動させるとともに表示部44に所定の表示を行うことで異常報知を行う(ステップS24)。
負荷量が過大でない場合に次に負荷量が大であるか否かを判定する(ステップS20)。負荷量が大である場合には、運転を停止するほどではないものの、槽回転時の最大回転速度を抑制して運転を継続する(ステップS26)。例えば標準的な最大回転速度が900rpmであるときに、最大回転速度を600rpmとする。但し、ここで最大回転速度を下げた場合には、後述する規定時間を長くする(例えば30分→45分)に変更するものとする。その後、洗濯脱水槽6を最大回転速度まで立ち上げ(ステップS28)、この回転速度を維持するように制御する。そして、この状態で主制御部40はモータ制御部74よりデューティ比を取得し、これを定常デューティ比Dとして記憶する(ステップS30)。
次に、上記ステップS16で推定した負荷量に基づいて、該負荷量を高速回転させるのに見合った定常デューティ比の範囲を求める。これは予め工場出荷時に定めておいたテーブルから必要なデータを読み出す等により得ることができる。そして、先に実測により得た定常デューティ比Dが上記範囲に収まっているか否かを判定し(ステップS32)、もし該範囲を逸脱していれば異常であると判断する(ステップS34でYES)。例えば、洗濯物が洗濯脱水槽6の上縁端からはみ出していて外槽4と洗濯脱水槽6との間に挟まるような異常が発生し、これが回転に対する負荷を増大させているような場合、定常運転に必要なトルクは上記異常が無い場合に比べて大きくなるため、デューティ比も同様に大きくなる。その結果、実測のデューティ比は負荷量に見合わないほど大きくなるため、ステップS34で異常であると判定される。ここで異常有りと判定されると、上記ステップS22、S24と同様に運転を停止し(ステップS40)、ブザー49を鳴動させるとともに所定の表示を行うことで異常報知を行う(ステップS42)。これにより、例えば洗濯物が外槽4と洗濯脱水槽6との間に挟まった状態で運転が続くことを回避できる。
ステップS34で異常無しと判定されると、次に槽回転行程開始から規定時間(例えば30分)が経過したか否かを判定し(ステップS36)、未だ経過していなければステップS30に戻り、上述したように定常デューティ比Dの取得とこれに基づく異常の有無の判定とを繰り返す。そして、規定時間が経過したならば、モータ12への通電を停止し(ステップS38)、槽回転行程を一旦終了する。この槽回転行程では、まず、高速回転による遠心力で洗濯物は脱水され、或る程度時間が経過して洗濯物から水が飛散しない状態に至ると、それ以降は高速回転によって生起された風に当たることによって洗濯物から水蒸気が出て行く。このとき、洗濯物は遠心力によって洗濯脱水槽6の内壁にへばりついており、風がよく当たる内側の表面部分はよく乾き、洗濯物の内部や洗濯脱水槽6の内壁に接した面は乾きにくい。
そこで、次に翼回転(本発明における撹拌回転に相当)行程、つまりほぐし行程に移行する(ステップS44)。翼回転行程は、洗濯脱水槽6の内壁にへばりついていた洗濯物を剥がし、洗濯物を撹拌することで洗濯物をほぐしながらその位置(上下や内外)を入れ替えることを目的としている。翼回転行程では、主制御部40はまず先に検出した負荷量に応じて後述する終了判定範囲Uを決定する(ステップS46)。また、洗濯脱水槽6が完全に停止した後にトルクモータ16によりクラッチ機構13を切り替えて槽軸8と翼軸10とを切り離すことで、パルセータ9のみが回転駆動される状態とする。
そして主制御部40はモータ制御部74を介してモータ12に間欠的に通電を行って、パルセータ9を左右方向に反転回転させる(ステップS48)。パルセータ9の回転方向が反転する毎にその回転期間中に少なくとも1回、モータ制御部74よりデューティ比Dを取得する(ステップS50)。そして、取得したデューティ比Dが先に定めた終了判定範囲Uに収まるか否かを判定する(ステップS52)。負荷量、つまり洗濯物の量が少ない場合には、洗濯物がほぐれていないと洗濯物が浮き上がってパルセータ9に当たりにくいため、パルセータ9が空回りの状態で回転することが多い。また、洗濯物が洗濯脱水槽6の内壁に張り付いたままで剥離していないときにも同様に空回りに近い状態となる。そうした場合、トルクは小さくて済むためデューティ比Dは小さい。そして、洗濯物のほぐしが進んでくると洗濯物がパルセータ9に当たり易くなりデューティ比Dは増加する。
一方、負荷量つまり洗濯物の量が多い場合には、洗濯物がほぐれていないと上からの重みによってかたまった洗濯物がパルセータ9によく当たるため、大きなトルクが必要でデューティ比Dは大きい。そして、洗濯物のほぐしが進んでくるとパルセータ9に当たる洗濯物の量が減るため、デューティ比Dは減少する。そこで、上述したように負荷量に応じてデューティ比Dを判定する範囲Uを適宜に定めておくことにより、負荷量に依らず洗濯物がほぐされた状態となったときに翼回転行程を終了することができる。これによって、ほぐし不足による乾燥のむらを防止できるとともに、過剰な撹拌による洗濯物の布傷みの軽減や絡み付きによるシワの発生の軽減にも有効である。
但し、洗濯物の布質の相違や乾き具合の相違によりデューティ比によるほぐし具合の判定のばらつきは避けがたいため、デューティ比Dが範囲Uに収まったと判定された場合でも、所定の下限時間が経過するまで(ステップS56)翼回転行程を継続し、下限時間が経過したならばモータ12への通電を停止して左右反転を終了させる(ステップS58)。一方、翼回転行程の実行時間が異常に長引くことを防止するため、所定の上限時間が経過したときには(ステップS54でYES)、デューティ比Dが範囲Uに収まっていなくてもモータ12への通電を停止して左右反転を終了させる(ステップS58)。なお、このときのパルセータ9の最高回転速度は、洗いやすすぎの回転速度よりも遅く、水のない状態でも洗濯物を傷めない程度のものとし、例えば120rpm程度とするとよい。
上記翼回転行程でのパルセータ9の回転により、洗濯脱水槽6の内壁にへばりついていた洗濯物は剥がされ、攪拌されることで洗濯物は適度にほぐされて位置も入れ替わるため、次に槽回転行程が実行される際には先の槽回転行程時とは洗濯脱水槽6にへばり付いた洗濯物の表面が異なるものとなる。
上記翼回転行程が終了すると、次に再び槽回転行程を実行する(ステップS60)。即ち、トルクモータ16をオンしてクラッチ機構13を切り替え、洗濯脱水槽6とパルセータ9とを一体的に回転可能な状態とした後、モータ12へ通電を行ってモータ12を起動させる(ステップS62)。これにより洗濯脱水槽6とパルセータ9とは一体に回転し始める。そして主制御部40は洗濯脱水槽6を最大回転速度まで立ち上げ(ステップS64でYES)、この回転速度を維持するように制御する。
この状態で主制御部40はモータ制御部74よりPWM信号のデューティ比を取得し、これを定常デューティ比Dとして記憶する(ステップS66)。ここでnは1回の送風乾燥行程における槽回転行程の実行回数を表し、1回目の槽回転行程(図5)の直後の翼回転行程(図6)が終了した後の2回目の槽回転行程であればn=2である。いま1回の槽回転行程の規定時間が30分である場合には、1時間の乾燥コースであればnは最大2であり、2時間の乾燥コースであればnは最大4である。
主制御部40はステップS66で最新の定常デューティ比Dを求めたならば、その値が1回前の槽回転行程時に実測した定常デューティ比Dn−1の値以下であるか否かを判定する(ステップS68)。槽回転行程の進行に伴い洗濯物は乾いてゆき、その重量は次第に小さくなる筈であるから、特に問題がなければ定常デューティ比DはDn−1よりも小さくなるのが普通である。そのため、逆に定常デューティ比DがDnー1よりも大きくなっている場合には、洗濯物の重量が減った以上に別の要因で回転の負荷が増加している可能性が高いと想定できる。即ち、その直前の翼回転行程から今回の槽回転行程までの間に、洗濯物が洗濯脱水槽6の上縁端からはみ出して洗濯脱水槽6と外槽4との間に挟まったような場合がその典型的なケースである。そこで、ステップS68でDがDnー1以下でない場合には、洗濯物の損傷を防止するために、運転を停止し、ブザー49や表示による異常報知を実行する(ステップS70、S72)。
ステップS68でDがDn−1以下であった場合には上記異常はないものと判断できるので、次に翼回転行程の実行タイミングが到来したか否かを確認する(ステップS74)。上述のように槽回転行程を30分継続する場合には、行程開始から30分が経過したか否かを判定するのである。そして、未だ翼回転行程の実行タイミングでなければ、次に自動乾燥設定が成されているか否かを判定し(ステップS76)。自動乾燥設定がなされていない場合、つまりは時間のみで運転の終了タイミングを決める設定である場合には、送風乾燥行程全体の運転時間が終了したか否かを判定する(ステップS78)。ここで、運転時間が未だ終了していなければ、ステップS66に戻り、定常デューティ比の取得及びその判定による異常の検知を繰り返し実行する。
一方、自動乾燥が設定されている場合には、ステップS76からS80に進み、再度デューティ比Dを取得する。ここでNはnと同様である。そして、最新のデューティ比Dと1回目の槽回転行程時に記憶しておいたデューティ比Dとの差ΔD(=|D1−D|)を求め、この差ΔDに応じて洗濯物の乾燥の度合いを判定する。即ち、乾燥の度合いが進むほど洗濯物の重量が小さくなって同一回転速度で回転させる際のトルクが小さくて済むので、ΔDが大きいほど乾燥の度合いが進行していると判断することができる。そこで、この乾燥の度合いが予め決めた状態になったか否かを判定し(ステップS84)、未だ規定の乾燥の度合いに達していなければステップS66に戻り槽回転行程を続行する。そして、自動乾燥の場合には、ステップS84で規定の乾燥度合いに達したと判定されたとき、一方自動乾燥でない場合には、ステップS78で運転時間が終了したと判定されたときに、モータ12への通電を遮断して(ステップS86)送風乾燥行程を終了する。
また、ステップS74で翼回転実行タイミングが来たと判断されると、この槽回転行程を終了しステップS44に戻って再び翼回転行程を実行する。このようにして、上記の槽回転行程と翼回転行程とを複数回繰り返し、設定時間(例えば1時間、2時間又は3.5時間)が経過すると送風乾燥行程を終了する。
以上のようにして、本実施例に係る洗濯機によれば、送風乾燥行程の槽回転行程の際に洗濯脱水槽6の上縁端から洗濯物の一部のはみ出しを確実に迅速に検知し、運転停止及び異常報知を行うことで洗濯物の損傷を防止することができる。或いは、最大回転速度を下げる一方、槽回転行程の実行時間を延長することで、洗濯物の損傷を抑えながら乾燥を継続して所望の乾燥状態に仕上げることができる。また、翼回転行程時に適切なほぐしを行うことで、乾燥むらを軽減するとともに過剰な撹拌によるシワ付きなども回避することができる。
なお、上記実施例は一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜変更、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
例えば、上記実施例による洗濯機では、洗濯物を乾かす行程である槽回転行程は、洗濯脱水槽6を高速回転させ、これによる遠心力で脱水するとともに、これによって外部から洗濯脱水槽6内に取り込んで生起される風によって洗濯物を乾かすものとしている。しかしながら、本発明に係る洗濯機は、例えば送風ファンやヒータを備え、洗濯脱水槽6内に温風を送り込む構成のものでもよい。送風ファンを設けて強制的に洗濯脱水槽6に風(冷風又は温風)を送り込む構成の場合には、洗濯脱水槽6を脱水時に近いほど高速に回転させなくてもよい。また、上記実施例ではモータ12に掛かる負荷を反映した指標値としてインバータ制御のためのPWM信号のデューティ比を利用していたが、それ以外の指標値、例えばモータ12に供給される電流値、或いはモータ12への通電を遮断した際の惰性回転の継続時間や減速速度など、モータ12に掛かる負荷を反映した各種指標値を利用しても同様の制御が可能である。
本発明の一実施例による洗濯機の全体構成を示す側面概略断面図。 本実施例の洗濯機における駆動機構の構成図。 本実施例の洗濯機の要部の電気系構成図。 本実施例の洗濯機の操作パネルの一部を示す平面図。 本実施例の洗濯機における送風乾燥行程のフローチャート。 本実施例の洗濯機における送風乾燥行程のフローチャート。 本実施例の洗濯機における送風乾燥行程のフローチャート。
符号の説明
1…外箱
2…洗濯物投入口
3…上蓋
4…外槽
5…吊棒
6…洗濯脱水槽
7…通水孔
8…槽軸
9…パルセータ
10…翼軸
11…駆動機構
12…モータ
121…ステータ
122…ロータ
123…ステータ固定台
124…磁石
125…ホール素子
13…クラッチ機構
14…減速機構
15…バンドブレーキ機構
16…トルクモータ
17…注水口部
18…給水口
19…給水管
20…給水バルブ
21…排水口
22…排水管
23…排水バルブ
26…循環水路
27…通水口
29…振動検知レバー
30…操作パネル
31…回路ユニット
40…主制御部
41…負荷駆動部
43…操作部
44…表示部
45…上蓋スイッチ
46…水位センサ
47…振動検知スイッチ
48…風呂水ポンプ
49…ブザー
50…モータ取付台
51…上部軸受ケース
52…下部軸受ケース
53…上部ベアリング
54…オイルシール
55…上部歯車ケース
56…下部歯車ケース
57…歯車機構
58…駆動軸
59…下部ベアリング
60…クラッチホイール
61…クラッチスプリング
62…ツメ車
63…ツメ部
64…クラッチレバー
65…クラッチ軸
66…コイルスプリング
67…ブレーキバンド
68…ブレーキレバー
70…インバータ回路
71…交流直流変換回路
72…スイッチング回路
73…駆動部
74…モータ制御部
75…回転検出器

Claims (3)

  1. 外槽内に回転自在に設けられた洗濯脱水槽と、該洗濯脱水槽内に回転自在に設けられた撹拌体と、前記洗濯脱水槽及び前記撹拌体を回転駆動するためのモータ、周期的にスイッチングすることで前記モータを駆動するスイッチング素子を含むインバータ回路、及び前記モータの回転速度を検知する速度検知手段を含む回転駆動手段と、前記速度検知手段により検知された回転速度に基づいて前記インバータ回路に供給するPWM信号のデューティ比を決める駆動制御手段と、を具備し、前記回転駆動手段により前記洗濯脱水槽と前記撹拌体とを一体的に高速で回転させる槽回転動作と前記撹拌体のみを回転させる撹拌回転動作とを繰り返すことにより前記洗濯脱水槽内の洗濯物を乾燥させる乾燥行程を実行する洗濯機において、
    1回目の槽回転動作のためのモータ起動時に前記インバータ回路に供給されるPWM信号のデューティ比を取得して、その初期デューティ比に基づいて前記洗濯脱水槽内に収容されている洗濯物の重量を反映した負荷量を推定する負荷量推定手段と、
    1回目の槽回転動作中で前記洗濯脱水槽が高速回転しているときに前記インバータ回路に供給されるPWM信号のデューティ比を取得し、その定常デューティ比を前記負荷量に見合ったものとして推定される値又はその範囲と比較することにより異常の有無を判定するとともに、2回目以降の槽回転動作時には、1回前の槽回転動作中で前記洗濯脱水槽が高速回転しているときに取得したPWM信号のデューティ比と、当該槽回転動作中で前記洗濯脱水槽が高速回転しているときに取得したPWM信号のデューティ比とを比較し、前者よりも後者が増加している場合に異常であると判定する異常判定手段と、
    該異常判定手段により異常状態であると判定された場合に所定の異常対応処理を実行する異常対応手段と、
    を備えることを特徴とする洗濯機。
  2. 請求項1に記載の洗濯機において、前記異常対応手段は、前記異常判定手段により異常状態であると判定された場合に異常報知を行う異常報知手段であることを特徴とする洗濯機。
  3. 請求項1又は2に記載の洗濯機において、前記異常対応手段は、前記異常判定手段により異常状態であると判定された場合に、槽回転動作時における前記洗濯脱水槽の最高回転速度を正常状態時よりも低く設定するとともに、それに応じて槽回転動作の時間を正常状態時よりも長く設定することを特徴とする洗濯機。
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