JP4873209B2 - ラチェットレンチ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラチェットレンチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、ボルト・ナット等の締め付け作業や緩め作業を効率良く行うことができるラチェットレンチにはフラップ式と円筒状切換カム式とがあり、実公平7−44451号公報には、外周に連続させたラチェット歯部と、上下に段部及び一端に角軸を設けた回転子を、ハンドル先端側の本体の繭状環状凹部内に収納すると共に回転子の前記上下の段部を軸支し、また、前記ラチェット歯部に切換カム体を間にして対向させた一対の係合爪を設けてなり、切換カム体の切換動作で係合爪をラチェット歯部から係脱できるフラップ式ラチェットレンチが開示されている。
【0003】
また、実開平2−47180号公報には、ハウジングと、前記ハウジングの収納部に回転自在に収納されたラチェットと、前記ラチェットに選択的に噛み合い可能な第1爪部と第2爪部とを備えた爪部材と、一端で前記爪部材に取付けられた弾性連結片と、前記連結片の他端が取付けられ回転自在な切換部材と、前記ハウジングの中央付近の一側面に設けた穴から外部に延びかつ前記切換部材に取付けられて第1位置と第2位置に移動可能な操作片とを有してなり、前記操作片の位置を切換えることにより、前記弾性連結片を介して前記第1爪部と第2爪部の前記ラチェットとの噛み合い関係が選択され、前記ラチェットの有効回転方向が切換えられるようにした円筒状切換カム式ラチェットレンチが開示されている。
【0004】
さらに、実公平7−24205号公報には、ハンドルを有する外輪と、前記外輪に収納されたボルト・ナット等に嵌め込まれる内輪と、前記外輪と内輪の間に形成される径方向の幅が一様な空間に離間保持されて介装した非円形断面を有する多数の柱状カムと、該夫々の柱状カムに凹設した切欠溝に拡径付勢されて装入され前記柱状カムの非円形周面を外輪と内輪との対向周面に楔入される外輪の回動方向と同一の方向に該柱状カムを転動楔入付勢する環状スプリングとを有してなる最小動作角を小さくしたレンチが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実公平7−44451号公報に開示されているフラップ式ラチェットレンチと実開平2−47180号公報に開示されている円筒状切換カム式ラチェットレンチは、いずれもハンドルの回動動作によってラチェット係止爪をラチェット歯車の各ラチェット歯に嵌合させて該ラチェエト歯車を一方向に回転させることによってボルト・ナット等の締め付け作業や緩め作業を行うものであるから、ラチェット係止爪をラチェット歯車に嵌合させるにはハンドルを少なくともラチェット歯車のラチェット歯数で360度を割った角度(以下、「最小回動角度」という。)だけ回動させる必要があり、ボルト・ナット等の取り付け場所によってはハンドルの回動角度を大きく取れないために当該ラチェットレンチを使用できないという問題点があった。
【0006】
なお、前記問題点を解消するためにラチェット歯車のラチェット歯数を増やすことも考えられるが、ラチェット歯車のラチェット歯数を増やすに伴って該ラチェット歯車のラチェット歯が細かくなるために、該ラチェット歯の機械的強度が弱くなるという問題点があった。
【0007】
また、前記実公平7−24205号公報に開示される最小動作角を小さくしたレンチは、前記各問題点を解消できるものではあるが、回動機構において楔の噛み合いを利用しているために、ボルト・ナット等の締め付け作業時や緩め作業時にハンドルに大きなトルクがかかると該楔の噛み込みが発生して動作不良を起こすという問題点があり、製造時においては高い加工精度が要求されるために、量産は難しくコスト高になるという問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は、ラチェット歯の数を増加しなくても最小動作角を小さくすることができ、機械的強度の低下がなく、しかも、高い加工精度を必要とせずに量産が容易なラチェットレンチを提供することを技術的課題として、その具現化をはかるべく研究・実験を重ねた結果、ラチェット歯に嵌合する爪部材を少なくとも2組並べて左右対称に位置付け、それぞれの側の2本の爪部材をそれぞれ単独で作動させてラチェット歯に嵌合させれば、ラチェット歯車をラチェット歯に対応した回転角より小さい回転角で回動させることができるという刮目すべき知見を得、前記技術的課題を達成したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
【0010】
即ち、本発明に係るラチェットレンチは、ハンドル部と該ハンドル部の一方端に設けられたラチェット機構を内蔵する頭部とから構成されていると共に当該ラチェット機構が歯車部を有するラチェット歯車と該歯車部のラチェット歯に嵌合してハンドル部の回転動作をラチェット歯車に伝達する歯止機構とからなるラチェットレンチにおいて、前記歯止機構が前記歯車部の側方に左右対称に位置付けられた少なくとも2組のラチェット歯に嵌合する嵌合手段と該嵌合手段をラチェット歯に向かって付勢する付勢手段と前記歯車部の右側方に位置する嵌合手段と左側方に位置する嵌合手段のうちいずれかの一方の嵌合手段ラチェット歯に嵌合又は当接するように切り換える切換手段と該切換手段を切り換えることによりラチェット歯に嵌合又は当接しない側の嵌合手段をラチェット歯に接触しない位置に押し退ける退避手段とからなり、前記歯車部に対して同一側にある嵌合手段の一つの嵌合手段がラチェット歯に嵌合しているときに同一側にある他の一つの嵌合手段が前記付勢手段の付勢により当該ラチェット歯の他のラチェット歯に当接して乗り越える手前の位置に位置づけられており、前記ハンドル部をラチェット歯との嵌合を解く方向に回すことによって前記同一側にある一つの嵌合手段が嵌合しているラチェット歯を乗り越える前に前記同一側にある他の一つの嵌合手段が前記他のラチェット歯を乗り越えて隣のラチェット歯に嵌合して前記同一側にある一つの嵌合手段が嵌合していたラチェット歯に当接状態で保持されるものである。
【0011】
また、本発明に係るラチェットレンチは、ハンドル部2と該ハンドル部2の一方端に設けられたラチェット機構を内蔵する頭部3とから構成されていると共に当該ラチェット機構が歯車部13を有するラチェット歯車14と該歯車部13のラチェット歯12に嵌合してハンドル部2の回転動作をラチェット歯車14に伝達する歯止機構とからなるラチェットレンチ1において、前記歯止機構が前記歯車部13の側方に左右対称に位置付けられたラチェット歯12に嵌合する1組の畔状係止爪25a,25bを扇状溝24を介して形成した円筒状切替カム16と、該切替カム16の両側に前記頭部3に対して回動可能に位置付けられたラチェット歯12に嵌合する先端爪部33a,33bと前記切替カム16の周面に当接する突起部34a,34bとを形成した1組のラチェット係止爪20a,20bと、前記切替カム16の係止爪25aと係止爪25bとのいずれか一方の係止爪をラチェット歯12に向かって付勢する前記頭部3に内設されたコイルスプリング18と、前記ラチェット係止爪20a,20bの先端爪部33a,33bをラチェット歯12に向かって付勢する前記頭部3内に固着されたコイルスプリング35a,35bと、前記切替カム16に軸着されて係止爪25aと係止爪25bとのいずれか一方の係止爪をラチェット歯12に嵌合するように切り換える操作レバー28とからなり、該操作レバー28によってラチェット歯12との嵌合を切り換えることによりラチェット歯12に嵌合しない側にあるラチェット係止爪20a,20bの突起部34a,34bが前記切替カム16の周面に当接して該ラチェット係止爪20a,20bをラチェット歯12に接触しない位置に押し退けて退避させ、同一側にある係止爪と先端爪部とのいずれか一方がラチェット歯12に嵌合しているときに前記同一側にある他の係止爪又は先端爪部がコイルスプリングの付勢により当該ラチェット歯12の他のラチェット歯12に当接して乗り越える手前の位置に位置づけられており、前記ハンドル部2をラチェット歯12との嵌合を解く方向に回すことによって前記同一側にある係止爪又は先端爪部が前記嵌合しているラチェット歯12を乗り越える前に前記同一側にある他の係止爪又は先端爪部が前記他のラチェット歯12を乗り越えて隣のラチェット歯12に嵌合して前記同一側にある係止爪又は先端爪部が嵌合していたラチェット歯12に当接状態で保持されるものである。
【0012】
また、本発明に係るラチェットレンチは、ハンドル部2と該ハンドル部2の一方端に設けられたラチェット機構を内蔵する頭部3とから構成されていると共に当該ラチェット機構が歯車部13を有するラチェット歯車14と該歯車部13のラチェット歯12に嵌合してハンドル部2の回転動作をラチェット歯車14に伝達する歯止機構とからなるラチェットレンチ1において、前記歯止機構が前記歯車部13の側方に左右対称に且つ前記頭部3に対して回動可能に位置付けられたラチェット歯12に嵌合する先端爪部43a,43bを形成した1組の内側ラチェット係止爪37a,37bと、該内側ラチェット係止爪37a,37bに左右対称に外設して前記頭部3に対して回動可能に位置付けられたラチェット歯12に嵌合する先端爪部51a,51bを形成した1組の外側ラチェット係止爪38a,38bと、前記内側ラチェット係止爪37a,37bをラチェット歯12に向かって付勢する内側ラチェット係止爪37a,37bと前記外側ラチェット係止爪38a,38bとの間に設けられたコイルスプリング45a,45bと、前記外側ラチェット係止爪38a,38bをラチェット歯12に向かって付勢する前記頭部3に内設されたコイルスプリング35a,35bと、前記両内側ラチェット係止爪37a,37bの元端部41a,41b側間に挟まれて回転によりいずれか一方の内側ラチェット係止爪37a,37bに当接して該内側ラチェット係止爪37a,37bの先端爪部43a,43bをラチェット歯12に接触しない位置に押し退けて退避させる切替カム36と、該切替カム36に軸着されて切替カム36を内側ラチェット係止爪37a,37bのいずれか一方に当接させるように切り換える操作レバー28とからなり、該操作レバー28によって内側ラチェット係止爪37a,37bのいずれか一方に前記切替カム36を当接させてラチェット歯12との嵌合を切り換えることにより切替カム36に当接した内側ラチェット係止爪37a,37bの先端爪部43a,43bと該内側ラチェット係止爪37a,37bに当接した外側ラチェット係止爪38a,38bの先端爪部51a,51bとをラチェット歯12に接触しない位置に押し退けて退避させ、同一側にある内側ラチェット係止爪の先端爪部と外側ラチェット係止爪の先端爪部とのいずれか一方がラチェット歯12に嵌合しているときに同一側にある他の先端爪部がコイルスプリングの付勢により当該ラチェット歯12の他のラチェット歯12に当接して乗り越える手前の位置に位置づけられており、前記ハンドル部2をラチェット歯12との嵌合を解く方向に回すことによって前記同一側にあるラチェット歯12に嵌合している先端爪部が該嵌合しているラチェット歯12を乗り越える前に前記同一側にある他の先端爪部が前記他のラチェット歯12を乗り越えて隣のラチェット歯12に嵌合して前記同一側にあるラチェット歯12に嵌合していた先端爪部が該嵌合していたラチェット歯12に当接状態で保持されるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0014】
実施の形態1.
【0015】
図1は本実施の形態に係るラチェットレンチの内部構造を示した説明断面図であり、図2は図1に示すラチェットレンチの内部構造を示した説明中央縦断面図であり、図3は図1に示す切替カムの斜視図であり、図4は図1に示すラチェット係止爪の斜視図であり、図5は図1に示すラチェットレンチのハンドル部を往復回動させてラチェット歯車を回転させるときの歯止機構とラチェット歯車との関係を説明する図であり、図6は図1に示すラチェットレンチのハンドル部を往復回動させてラチェット歯車を逆回転させるときの歯止機構とラチェット歯車との関係を説明する図であり、図1、図5及び図6はラチェットレンチを下方から目視した図であり、図5及び図6に関しては内部構造が分かるように蓋体が外してある。これらの図において、1は、作業時に作業員が把持するハンドル部2と該ハンドル部2の一方端に設けられたラチェット機構を内蔵する偏平小判形頭部3とからなるラチェットレンチであり、該頭部3は、図2に示すように、上面の前部側に上側大径軸受孔4を形成すると共に、ハンドル部2側に上側小径軸受孔5を形成して該上面と対面する底面を開口したハウジング部6と、該ハウジング部6の開口に嵌合して該開口を塞ぐ蓋体7とによって外枠を形成しており、該蓋体7には、ハウジング部6の上面に形成された上側大径軸受孔4と対向する位置に該上側大径軸受孔4と同径の下側大径軸受孔8が形成されていると共に、上側小径軸受孔5と対向する位置に該上側小径軸受孔5と同径の下側小径軸受孔9が形成されており、該頭部3内には、一方面に上側大径軸受孔4に嵌合する上側円柱状ボス10を形成し、他方面に下側大径軸受孔8に嵌合する下側円柱状ボス11を形成する、外周壁に連続したラチェット歯12を刻設した歯車部13を有するラチェット歯車14が回動可能に納められており、当該ラチェット歯車14は回転対称の形状となっている。そして、前記ラチェット歯車14には、ボルト・ナット等(図示せず)の種類に応じたソケット(図示せず)が取り付けられる差し込み部15が歯車部13の下側円柱状ボス11から該差し込み部15の中心をラチェット歯車14の中心に位置付けて頭部3の外側に向けて突出して設けられている。
【0016】
また、頭部3内のハンドル部2側には、差し込み部15にソケットを取り付けて該ソケットをボルト・ナット等に嵌合させた後、ハンドル部2を一方向に回転させることにより、ラチェット歯車14の歯車部13に刻設されたラチェット歯12と嵌合して該ラチェット歯車14をハンドル部2を回した分だけ回転させて該ハンドル部2の回転をソケットを介してボルト・ナット等に伝達する歯止機構が納められている。
【0017】
前記歯止機構は、ラチェット歯車14よりハンドル部2側に該ラチェット歯車14の回転軸と平行に回転軸を位置付けてラチェット歯車14の回転軸を通るラチェットレンチ1の長手方向中心軸線上に回動可能に軸着された、ラチェットレンチ1の回転方向を切り替える切替カム16と、該切替カム16のハンドル部2側に位置するハウジング部6の内壁を切替カム16に向かって前記中心軸線を含んで平面視すり鉢状に形成して開口させて該開口からハンドル部2の内部後方に向かって形成された円筒状空洞17に内設されたコイルスプリング(付勢手段)18により該開口に向けて付勢されて該切替カム16に当接するボール19と、前記中心軸線に対して線対称になるように該切替カム16の両側に回動可能に位置付けられて前記歯車部13のラチェット歯12に嵌合する一組のラチェット係止爪(嵌合手段)20a,20bとから構成されており、当該ラチェット係止爪20aとラチェット係止爪20bは、前記中心軸線に対して左右対称に位置付けられている。
【0018】
前記切替カム16は、図3に示すように、回転軸に沿って貫通孔21を有する円筒形状に形成されており、切替カム16の一方面には、前記上側小径軸受孔5に回動可能に嵌合する上側円筒状ボス22が貫通孔21を含んで形成されていると共に、他方面には、前記下側小径軸受孔9に回動可能に嵌合する下側円筒状ボス23が貫通孔21を含んで形成されており、切替カム16の周面には、該周面の一部を切欠くように前記貫通孔21に対して平行に扇状溝24が走っており、該扇状溝24の両畔は前記ラチェット歯12と嵌合する形状の山形係止爪(嵌合手段)25a,25bとなっており、扇状溝24の溝中央と前記回転軸を結ぶ線(以下、「中心線」という。)上の扇状溝24とは反対側の周面位置から周面の横方向中程位置を両係止爪25a,25bに向かって該係止爪25a,25bに隣接する周面である摺動面(退避手段)26a,26bを残して該回転軸に向かって凹状に湾曲して切欠かれたボール案内溝27a,27bが該中心線に対して線対称に形成されている。そして、図2に示すように、切替カム16の上側円筒状ボス22をハウジング部6の上側小径軸受孔5に嵌め、下側円筒状ボス23を下側小径軸受孔9に嵌めてハウジング部6に納めた後、操作レバー(切換手段)28が先部から直角に伸びる円柱軸29をハウジング部6の上面側から切替カム16の貫通孔21に挿入して切替カム16と一体に軸着されており、操作レバー28の左右への切替えにより切替カム16がハウジング部6に対して左右へ回転可能となっている。
【0019】
従って、前記操作レバー28は頭部3の上面に回動可能な状態で位置付けられて該操作レバー28を左右に回転させて切替カム16の係止爪25a,25bを前方へ突出させるように切り替えてラチェットレンチ1の回転方向を変更するようになっている。
【0020】
前記波板形状のラチェット係止爪20aと同形状のラチェット係止爪20bとは、図1及び図4に示すように、切替カム16の両側に位置する前記すり鉢状開口近傍のハウジング部6内壁に形成された欠円形状嵌合縦溝30a,30b(図1参照)に摺動状態で前記切替カム16と同一方向に回動可能に嵌合する円柱状元端部31a,31bと、前記縦溝30a,30bに当該元端部31a,31bが嵌められた状態においてラチェット歯車14に向かって延設された形状の前記中心軸線に対して外側に湾曲する湾曲部32a,32bと、ラチェット歯車14の歯車部13に刻設されたラチェット歯12に嵌合する先端爪部33a,33bとから構成されており、ラチェット係止爪20a,20bの切替カム16側面における元端部31a,31b近傍の側面中程位置には該切替カム16の案内溝27a,27bに遊びを有して嵌まる形状の突起部34a,34bが形成されており、ラチェット係止爪20a,20bの長さは、切替カム16の係止爪25a,25bがラチェット歯12に嵌まっている状態のときラチェット係止爪20a,20bの先端爪部33a,33bが係止爪25a,25bの嵌合しているラチェット歯12の2歯先のラチェット歯12に当接し、しかも、該ラチェット歯12を乗り越える手前の位置に位置付ける長さとなっている。そして、一組のラチェット係止爪20a,20bは、突起部34a,34bが形成されいない外側面の湾曲部32a,32b側面と対向するハウジング部6の内壁に固着されたコイルスプリング(付勢手段)35a,35bによって前記中心軸線に向けて付勢されている。従って、ラチェット係止爪20a,20bの突起部34a,34bが案内溝27a,27bに位置するとき、先端爪部33a,33bはコイルスプリング35a,35bによりラチェット歯12に当接しており、突起部34a,34bが切替カム16の摺動面26a,26bに当接しているとき、先端爪部33a,33bはラチェット歯12に接触しないように離れた退避位置に位置付けられる。
【0021】
次に、動作について説明する。
【0022】
先ず、ラチェットレンチ1の差し込み部15にソケットを取り付けて該ソケットをボルト・ナット等に嵌着する。
【0023】
このとき、頭部3に内蔵された歯止機構とラチェット歯車が図5の(a)に示す状態にある場合、即ち、ボール19が切替カム16の案内溝27bに摺動可能な状態で当接して切替カム16がボール19によって矢印A方向に回転するように付勢され、切替カム16の回転軸を挟んで向かい側に位置する一方の係止爪25aが歯車部13のラチェット歯12に嵌まっている場合には、係止爪25a側のラチェット係止爪20aは、該ラチェット係止爪20aの突起部34aが該切替カム16の案内溝27aに遊嵌して該切替カム16に対してフリーな状態となっているので、係止爪25aが嵌まっているラチェット歯12より離れた位置の2歯先の前方側ラチェット歯12の歯先に先端爪部33aがコイルスプリング35aの付勢により該歯先を乗り越える手前の位置にて当接している。そして、ラチェット係止爪20bは、該ラチェット係止爪20bの突起部34bが切替カム16の摺動面26bに摺動状態で当接しているのでラチェット歯12と接触しない退避位置まで押し退けられている。
【0024】
次に、前記図5の(a)に示す状態においてハンドル部2を矢印X方向に回すと、係止爪25aとラチェット歯12との嵌合により、ラチェット歯車14はハンドル部2を回した分だけ回転して該ハンドル部2の回転がソケットを介してボルト・ナット等に伝達される。
【0025】
次に、ハンドル部2を矢印Y方向(ラチェット歯との嵌合を解く方向)に最小回動角度の半分の角度だけ回すと、前記ボルト・ナット等により固定された状態にあるラチェット歯12の歯先に押されて図5の(b)に示すように、切替カム16が矢印A方向と逆方向に回転して該係止爪25aが該ラチェット歯12の歯元から外れて、係止爪25aが該ラチェット歯12の歯先を乗り越えようとするが、切替カム16の回転により案内溝27aと該案内溝27bとの境界部16aがボール19寄りに移動して切替カム16はボール19により依然矢印A方向に押されたままとなり、2歯先のラチェット歯12の歯先に当接している先端爪部33aがコイルスプリング35aの付勢に抗して先に該歯先を乗り越えて、図5の(c)に示すように、コイルスプリング35aの付勢によって1歯先のラチェット歯12に嵌まる。このとき、切替カム16の係止爪25aはラチェット歯12を乗り越える手前の位置に位置付けらており、突起部34aは切替カム16の案内溝27aに深く遊嵌して該切替カム16に対してフリーな状態を保持しており、ラチェット係止爪20bの突起部34bは依然切替カム16の摺動面26bに当接しており、先端爪部33bはラチェット歯車14と接触しない状態が保持されている。
【0026】
次に、前記図5の(c)に示す状態からハンドル部2を矢印X方向に回すと、ラチェット係止爪20aの先端爪部33aとラチェット歯12との嵌合により、ラチェット歯車14はハンドル部2を回した分だけ回転して該ハンドル部2の回転がソケットを介してボルト・ナット等に伝達される。
【0027】
次に、ハンドル部2を矢印Y方向に最小回動角度の半分の角度だけ回すと、図5の(d)に示すように、先端爪部33aがラチェット歯12の歯元から外れて該歯先を乗り越えようとするが、同時に切替カム16が矢印A方向と逆方向に回転するので、切替カム16の係止爪25aが先にラチェット歯12の歯先を乗り越えて、図5の(a)に示すように、ボール19による矢印A方向への押し出しによりラチェット歯12に嵌まる。
【0028】
なお、ボルト・ナット等に嵌着した際に、ラチェットレンチ1の歯止機構が図5の(b)に示す状態にある場合には、前記図5の(c)に示す状態、前記図5の(d)に示す状態、前記図5の(a)に示す状態へと循環作動する。前記図5の(c)に示す状態、前記図5の(d)に示す状態から始まる場合も同様に循環作動する。
【0029】
次に、図5の(a)に示す状態から操作レバー28(図2参照)によって切替カム16を図6の(a)に示す状態に切り替えると、切替カム16が矢印A方向と逆方向に回転して該切替カム16の回転により境界部16aがボール19をハンドル部2側に押して該ボール19を乗り越えるため、ボール19が案内溝27aに摺動可能な状態で当接して該切替カム16がボール19によって矢印A方向と逆方向に回転するように付勢されると共に、係止爪25aがラチェット歯12から外れてラチェット歯車14に接触しない退避位置に位置付けられ、ラチェット歯車14に接触しない退避位置に位置付けられていた切替カム16の他方の係止爪25bが中心軸線に対して一方の係止爪25aが嵌まっていたラチェット歯12と線対称位置にあるラチェット歯12に嵌まる。同時に、ラチェット係止爪20aの突起部34aは案内溝27aから摺動面26aに乗り上がって摺動状態で当接するので、先端爪部33aがラチェット歯車14と接触しない退避位置まで押し退けられる。さらに、ラチェット係止爪20bの突起部34bは摺動面26bから外れて案内溝27bに遊嵌して該切替カム16に対してフリーな状態となるので、先端爪部33bが中心軸線に対してラチェット係止爪20aが当接していたラチェット歯12と線対称位置にあるラチェット歯12の歯先にコイルスプリング35bの付勢により当接し、該歯先を乗り越える手前の位置に位置付けられる。
【0030】
次に、前記図6の(a)に示す状態においてハンドル部2を矢印Y方向に回すと、係止爪25bとラチェット歯12との嵌合により、ラチェット歯車14はハンドル部2を回した分だけ回転して該ハンドル部2の回転がソケットを介してボルト・ナット等に伝達される。
【0031】
次に、ハンドル部2を矢印X方向(ラチェット歯との嵌合を解く方向)に最小回動角度の半分の角度だけ回すと、前記ボルト・ナット等により固定された状態にあるラチェット歯12の歯先に押されて図6の(b)に示すように、切替カム16が矢印A方向に回転して該係止爪25bが該ラチェット歯12の歯元から外れて、係止爪25bが該ラチェット歯12の歯先を乗り越えようとするが、切替カム16の回転により境界部16aがボール19寄りに移動して切替カム16はボール19により依然矢印A方向と逆方向に押されたままとなり、2歯先のラチェット歯12の歯先に当接している先端爪部33bがコイルスプリング35bの付勢に抗して先に該歯先を乗り越えて、図6の(c)に示すように、コイルスプリング35bの付勢によって1歯先のラチェット歯12に嵌まる。このとき、切替カム16の係止爪25bはラチェット歯12を乗り越える手前の位置に位置付けらており、突起部34bは切替カム16の案内溝27bに深く遊嵌して該切替カム16に対してフリーな状態を保持しており、ラチェット係止爪20aの突起部34aは依然切替カム16の摺動面26aに当接しており、先端爪部33aはラチェット歯車14と接触しない状態が保持されている。
【0032】
次に、前記図6の(c)に示す状態からハンドル部2を矢印Y方向に回すと、ラチェット係止爪20bの先端爪部33bとラチェット歯12との嵌合により、ラチェット歯車14はハンドル部2を回した分だけ回転して該ハンドル部2の回転がソケットを介してボルト・ナット等に伝達される。
【0033】
次に、ハンドル部2を矢印X方向に最小回動角度の半分の角度だけ回すと、図6の(d)に示すように、先端爪部33bがラチェット歯12の歯元から外れて該歯先を乗り越えようとするが、同時に切替カム16が矢印A方向に回転するので、切替カム16の係止爪25bが先にラチェット歯12の歯先を乗り越えて、図6の(a)に示すように、ボール19による矢印A方向と逆方向への押し出しによりラチェット歯12に嵌まる。
【0034】
なお、操作レバー28を切り替えた際、ラチェットレンチ1の歯止機構が図6の(b)に示す状態にある場合には、前記図6の(c)に示す状態、前記図6の(d)に示す状態、前記図6の(a)に示す状態へと循環作動する。前記図6の(c)に示す状態、前記図6の(d)に示す状態から始まる場合も同様に循環作動する。
【0035】
本実施の形態によれば、切替カム16の各係止爪25a,25bは操作レバー28の操作によりぞれぞれラチェット歯12に嵌合可能であり、また、ラチェット係止爪20aの先端爪部33aを操作レバー28の操作により切替カム16の係止爪25aに影響されることなくラチェット歯12に嵌合させることができ、、また同様に操作レバー28の操作によりラチェット係止爪20bの先端爪部33bも切替カム16の係止爪25bに影響されることなくラチェット歯12に嵌合させることができるものであり、この様な構造からなる1組の係止爪25a,25b及び1組のラチェット係止爪20a,20bのラチェット歯12への選択的嵌合は操作レバー28によって切り替えることができる。そして、係止爪25aと先端爪部33aとは交互にラチェット歯12に嵌合し、係止爪25bと先端爪部33bとは交互にラチェット歯12に嵌合するようになっているので、ラチェット歯車14の歯数を増やすことなくラチェット歯12の1歯ピッチ以下の回転にて、嵌合を実現することができる。
【0036】
実施の形態2.
【0037】
本実施の形態は、前記実施の形態1の変形例であり、図7は本実施の形態に係るラチェットレンチの内部構造を示した説明断面図であり、図8は図7に示すラチェット係止爪の斜視図であり、図9は図7に示すラチェットレンチのハンドル部を往復回動させてラチェット歯車を回転させるときの歯止機構とラチェット歯車との関係を説明する図であり、図10は図7に示すラチェットレンチのハンドル部を往復回動させてラチェット歯車を逆回転させるときの歯止機構とラチェット歯車との関係を説明する図であり、図7、図9及び図10はラチェットレンチを下方から目視した図であり、図9及び図10に関しては内部構造が分かるように蓋体が外してある。これらの図において、図1から図6と同一符号は同一又は相当部分を示している。
【0038】
本実施の形態に係る歯止機構は、前記実施の形態1における切替カム16と同様に操作レバー(切換手段)28を有する円柱軸29により回動可能に軸着された切替カム36と、中心軸線に対して線対称になるように該切替カム36の両側に該切替カム36と同一方向に回動可能に位置付けられたラチェット歯12に嵌合する一組の内側ラチェット係止爪(嵌合手段)37a,37bと、前記実施の形態1におけるラチェット係止爪20a,20bと同様に該一組の内側ラチェット係止爪37a,37bよりも前記中心軸線に対して外設された一組の外側ラチェット係止爪(嵌合手段)38a,38bとから構成されており、当該内側ラチェット係止爪37aと内側ラチェット係止爪37b及び当該外側ラチェット係止爪38aと外側ラチェット係止爪38bは、前記中心軸線に対して左右対称に位置付けられている。
【0039】
前記切替カム36は、ラチェット歯車14に向かって幅狭となった断面略卵形状に形成されており、切替カム36のハンドル部2側周面は、前記一組の内側ラチェット係止爪37a,37bに当接する湾曲面(退避手段)39となっている。
【0040】
前記細板形状の内側ラチェット係止爪37aと同形状の内側ラチェット係止爪37bとは、図7及び図8に示すように、切替カム36の前記湾曲面39と対面する前記中心軸線に対して線対称位置のハウジング部6内壁に形成された半円形状嵌合縦溝40a,40bに摺動状態で前記切替カム36と同一方向に回動可能に嵌合する円柱状元端部41a,41bと、前記縦溝40a,40bに当該元端部41a,41bが嵌められた状態においてラチェット歯車14に向かって伸びる延設部42a,42bと、ラチェット歯12に嵌合する先端爪部43a,43bとから構成されており、元端部41a,41bの上下部は、ハウジング部6と蓋体7とに軸着されるように延設部42a,42bの上下面より突出して形成されており、延設部42a,42bは、切替カム36に面する側面の先端爪部43a,43b寄りに内側凹部44a,44bが形成されており、前記外側ラチェット係止爪38a,38bに面する側面の先端爪部43a,43b寄りにコイルスプリング(付勢手段)45a,45bの先端を保持する外側凹部46a,46bが該形成され、該外側凹部46a,46bと対称位置近傍の切替カム36に面する側面に該元端部41a,41bと隣接して凹部47a,47bが形成されている。そして、一組の内側ラチェット係止爪37a,37bは、該外側凹部46a,46bと対向する前記外側ラチェット係止爪38a,38bの側面位置に固着されて該内側ラチェット係止爪37a,37bと前記外側ラチェット係止爪38a,38bとの間に設けられたコイルスプリング45a,45bによって前記中心軸線に向けて付勢されている。
【0041】
前記外側ラチェット係止爪38aと外側ラチェット係止爪38bとは、それぞれ内側ラチェット係止爪37aと内側ラチェット係止爪37bと同じ形状であり、内側ラチェット係止爪37a,37bと同様に、前記半円形状嵌合縦溝40a,40bよりも外側に位置するハウジング部6の内壁に中心軸線に対して線対称に形成された半円形状嵌合縦溝48a,48bに摺動状態で前記切替カム36と同一方向に回動可能に嵌合する円柱状元端部49a,49bと、ラチェット歯車14に向かって伸びる延設部50a,50bと、ラチェット歯12に嵌合する先端爪部51a,51bとから構成されており、元端部49a,49bの上下部は、延設部50a,50bの上下面より突出して形成されており、延設部50a,50bには、同様に内側ラチェット係止爪37a,37bに面する側面の先端爪部51a,51b寄りに内側凹部52a,52bが形成され、前記ハウジング部6の内側壁に形成されている凹部に外側ラチェット係止爪38a,38bに向けて付勢して内設されたコイルスプリング(付勢手段)35a,35bの先端を保持する外側凹部53a,53bが形成され、元端部49a,49b寄りに該元端部49a,49bと隣接して凹部54a,54bが形成されている。そして、該外側ラチェット係止爪38a,38bの長さは、図9の(c)及び図10の(c)に示すように、内側ラチェット係止爪37a,37bの先端爪部43a,43bがラチェット歯12に嵌まっている状態のとき外側ラチェット係止爪38a,38bの先端爪部51a,51bが前記先端爪部43a,43bの嵌合しているラチェット歯12の1歯先のラチェット歯12に当接し、しかも、該ラチェット歯12を乗り越える手前の位置に位置付けられる長さとなっており、該外側ラチェット係止爪38a,38bの内側凹部52a,52bは、内側ラチェット係止爪37a,37bの先端爪部43a,43bがラチェット歯12に対していかなる状態のときもラチェット歯12に当接しない側の先端爪部43a,43bの角が遊嵌する形状となっており、外側ラチェット係止爪38a,38bは、前記実施の形態1と同様にコイルスプリング35a,35bによって前記中心軸線に向けて付勢されている。
【0042】
次に、動作について説明する。
【0043】
先ず、ラチェットレンチ1の差し込み部15にソケットを取り付けて該ソケットをボルト・ナット等に嵌着する。
【0044】
このとき、頭部3に内蔵された歯止機構とラチェット歯車が図9の(a)に示す状態にある場合、即ち、両内側ラチェット係止爪37a,37bの元端部41a,41b側間に挟まれた切替カム36の湾曲面39が他方の内側ラチェット係止爪37bに当接して、該内側ラチェット係止爪37bがラチェット歯12と接触しない退避位置まで押し退けられ、該内側ラチェット係止爪37bの先端爪部43bが他方の外側ラチェット係止爪38bに当接して、該外側ラチェット係止爪38bがラチェット歯12と接触しない退避位置まで押し退けられている場合には、一方の内側ラチェット係止爪37aは、切替カム36に対してフリーな状態となっているので、先端爪部43aがラチェット歯12の歯先にコイルスプリング45aの付勢により該歯先を乗り越える手前の位置にて当接しており、一方の外側ラチェット係止爪38aは、内側ラチェット係止爪37aの先端爪部43aが外側ラチェット係止爪38aの内側凹部52aに遊嵌して内側ラチェット係止爪37aに対して接触しない状態となっているので、先端爪部43aが当接しているラチェット歯12より1歯先の前方側ラチェット歯12に先端爪部51aがコイルスプリング35aの付勢により嵌まっている。
【0045】
次に、前記図9の(a)に示す状態においてハンドル部2を矢印x方向に回すと、外側ラチェット係止爪38aの先端爪部51aとラチェット歯12との嵌合により、ラチェット歯車14はハンドル部2を回した分だけ回転して該ハンドル部2の回転がソケットを介してボルト・ナット等に伝達される。
【0046】
次に、ハンドル部2を矢印y方向(ラチェット歯との嵌合を解く方向)に最小回動角度の半分の角度だけ回すと、前記ボルト・ナット等により固定された状態にあるラチェット歯12の歯先に押されて図9の(b)に示すように、外側ラチェット係止爪38aがコイルスプリング35aの付勢に抗して元端部49aを軸にして前記中心軸線に対して外側に回転して該外側ラチェット係止爪38aの先端爪部51aが該ラチェット歯12の歯元から外れて、先端爪部51aが該ラチェット歯12の歯先を乗り越えようとするが、1歯手前のラチェット歯12の歯先に当接している内側ラチェット係止爪37aの先端爪部43aがコイルスプリング45aの付勢に抗して先に該歯先を乗り越えて、図9の(c)に示すように、コイルスプリング45aの付勢によって1歯手前のラチェット歯12に嵌まる。このとき、外側ラチェット係止爪38aの先端爪部51aはラチェット歯12を乗り越える手前の位置に位置付けられている。
【0047】
次に、前記図9の(c)に示す状態からハンドル部2を矢印x方向に回すと、内側ラチェット係止爪37aの先端爪部43aとラチェット歯12との嵌合により、ラチェット歯車14はハンドル部2を回した分だけ回転して該ハンドル部2の回転がソケットを介してボルト・ナット等に伝達される。
【0048】
次に、ハンドル部2を矢印y方向に最小回動角度の半分の角度だけ回転させると、図9の(d)に示すように、内側ラチェット係止爪37aの先端爪部43aがラチェット歯12の歯元から外れて該歯先を乗り越えようとするが、同時に外側ラチェット係止爪38aの先端爪部51aが先にラチェット歯12の歯先を乗り越えて、図9の(a)に示すように、コイルスプリング35aの付勢によりラチェット歯12に嵌まる。
【0049】
なお、ボルト・ナット等に嵌着した際に、ラチェットレンチ1の歯止機構が図9の(b)に示す状態にある場合には、前記図9の(c)に示す状態、前記図9の(d)に示す状態、前記図9の(a)に示す状態へと循環作動する。前記図9の(c)に示す状態、前記図9の(d)に示す状態から始まる場合も同様に循環作動する。
【0050】
次に、図9の(a)に示す状態から操作レバー28によって切替カム36を図10の(a)に示す状態に切り替えると、切替カム36の湾曲面39が一方の内側ラチェット係止爪37aに当接して該内側ラチェット係止爪37aがラチェット歯12と接触しない退避位置まで押し退けられ、該内側ラチェット係止爪37aの先端爪部43aが一方の外側ラチェット係止爪38aに当接して該外側ラチェット係止爪38aがラチェット歯12と接触しない退避位置まで押し退けられる。同時に、他方の内側ラチェット係止爪37bは切替カム36から解放されて該切替カム36に対してフリーな状態となるので、コイルスプリング45bの付勢により、同様に、内側ラチェット係止爪37aの先端爪部43aが当接していたラチェット歯12と中心軸線に対して線対称位置のラチェット歯12の歯先に内側ラチェット係止爪37bの先端爪部43bが当接し、外側ラチェット係止爪38bは内側ラチェット係止爪37bから解放されるので、コイルスプリング35bの付勢により、同様に、外側ラチェット係止爪38aの先端爪部51aがが嵌まっていたラチェット歯12と中心軸線に対して線対称位置のラチェット歯12に外側ラチェット係止爪38bの先端爪部51bが嵌まる。
【0051】
そして、前記図10の(a)に示す状態においてハンドル部2を矢印y方向に回すと、外側ラチェット係止爪38bの先端爪部51bとラチェット歯12との嵌合により、ラチェット歯車14はハンドル部2を回した分だけ回転して該ハンドル部2の回転がソケットを介してボルト・ナット等に伝達され、ハンドル部を矢印x方向(ラチェット歯との嵌合を解く方向)に回すと、前記図9の(b)、(c)及び(d)における作動の対称動作により、図10の(b)、(c)及び(d)へと作動する。
【0052】
なお、操作レバー28を切り替えた際、ラチェットレンチ1の歯止機構が図10の(b)に示す状態にある場合には、前記図10の(c)に示す状態、前記図10の(d)に示す状態、前記図10の(a)に示す状態へと循環作動する。前記図10の(c)に示す状態、前記図10の(d)に示す状態から始まる場合も同様に循環作動する。
【0053】
本実施の形態によれば、各内側ラチェット係止爪37a,37bの先端爪部43a,43bは操作レバー28の操作によりぞれぞれラチェット歯12に嵌合可能であり、また、外側ラチェット係止爪38aの先端爪部51aを操作レバー28の操作により内側ラチェット係止爪37aに影響されることなくラチェット歯12に嵌合させることができ、また同様に操作レバー28の操作により外側ラチェット係止爪38bの先端爪部51bも内側ラチェット係止爪37bに影響されることなくラチェット歯12に嵌合させることができるものであり、この様な構造からなる2組の内外側ラチェット係止爪のラチェット歯12への選択的嵌合は操作レバー28によって切り替えることができる。そして、先端爪部43aと先端爪部51aとは交互にラチェット歯12に嵌合し、先端爪部43bと先端爪部51bとは交互にラチェット歯12に嵌合するようになっているので、ラチェット歯車14の歯数を増やすことなくラチェット歯12の1歯ピッチ以下の回転にて、嵌合を実現することができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、ラチェット歯に嵌合する爪部材を左右対称に少なくとも2組並べて位置付け、それぞれの側の各爪部材をそれぞれ単独で作動させてラチェット歯に嵌合させたので、ラチェット歯の数を増加させることなく最小動作角を小さくすることができ、機械的強度を低下しない。また、製造時においても従来同様に高い加工精度を必要としないため、容易に量産することができると共に、安価で製造することができる。
【0055】
従って、本発明の産業上利用性は非常に高いといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るラチェットレンチの内部構造を示した説明断面図である。
【図2】図1に示すラチェットレンチの内部構造を示した説明中央縦断面図である。
【図3】切替カムを示した斜視図である。
【図4】ラチェット係止爪を示した斜視図である。
【図5】図1に示すラチェットレンチのハンドル部を往復回動させてラチェット歯車を回転させたときの歯止機構とラチェット歯車との関係を説明する図である。
【図6】図1に示すラチェットレンチのハンドル部を往復回動させてラチェット歯車を逆回転させたときの歯止機構とラチェット歯車との関係を説明する図である。
【図7】実施の形態2に係るラチェットレンチの内部構造を示した説明断面図である。
【図8】図7に示すラチェット係止爪の斜視図である。
【図9】図7に示すラチェットレンチのハンドル部を往復回動させてラチェット歯車を回転させるときの歯止機構とラチェット歯車との関係を説明する図である。
【図10】図7に示すラチェットレンチのハンドル部を往復回動させてラチェット歯車を逆回転させるときの歯止機構とラチェット歯車との関係を説明する図である。
【符号の説明】
1 ラチェットレンチ
2 ハンドル部
3 頭部
4 上側大径軸受孔
5 上側小径軸受孔
6 ハウジング部
7 蓋体
8 下側大径軸受孔
9 下側小径軸受孔
10 上側円柱状ボス
11 下側円柱状ボス
12 ラチェット歯
13 歯車部
14 ラチェット歯車
15 差し込み部
16,36 切替カム
17 円筒状空洞
18 コイルスプリング
19 ボール
20a,20b ラチェット係止爪
21 貫通孔
22 上側円筒状ボス
23 下側円筒状ボス
24 扇状溝
25a,25b 係止爪
26a,26b 摺動面
27a,27b 案内溝
28 操作レバー
29 円柱軸
30a,30b 欠円形状嵌合縦溝
31a,31b,41a,41b,49a,49b 元端部
32a,32b 湾曲部
33a,33b,43a,43b,51a,51b 先端爪部
35a,35b,45a,45b コイルスプリング
37a,37b 内側ラチェット係止爪
38a,38b 外側ラチェット係止爪
39 湾曲面
40a,40b,48a,48b 半円形状嵌合縦溝
42a,42b,50a,50b 延設部
44a,44b,52a,52b 内側凹部
46a,46b,53a,53b 外側凹部
47a,47b,54a,54b 凹部

Claims (3)

  1. ハンドル部と該ハンドル部の一方端に設けられたラチェット機構を内蔵する頭部とから構成されていると共に当該ラチェット機構が歯車部を有するラチェット歯車と該歯車部のラチェット歯に嵌合してハンドル部の回転動作をラチェット歯車に伝達する歯止機構とからなるラチェットレンチにおいて、前記歯止機構が前記歯車部の側方に左右対称に位置付けられた少なくとも2組のラチェット歯に嵌合する嵌合手段と該嵌合手段をラチェット歯に向かって付勢する付勢手段と前記歯車部の右側方に位置する嵌合手段と左側方に位置する嵌合手段のうちいずれかの一方の嵌合手段ラチェット歯に嵌合又は当接するように切り換える切換手段と該切換手段を切り換えることによりラチェット歯に嵌合又は当接しない側の嵌合手段をラチェット歯に接触しない位置に押し退ける退避手段とからなり、前記歯車部に対して同一側にある嵌合手段の一つの嵌合手段がラチェット歯に嵌合しているときに同一側にある他の一つの嵌合手段が前記付勢手段の付勢により当該ラチェット歯の他のラチェット歯に当接して乗り越える手前の位置に位置づけられており、前記ハンドル部をラチェット歯との嵌合を解く方向に回すことによって前記同一側にある一つの嵌合手段が嵌合しているラチェット歯を乗り越える前に前記同一側にある他の一つの嵌合手段が前記他のラチェット歯を乗り越えて隣のラチェット歯に嵌合して前記同一側にある一つの嵌合手段が嵌合していたラチェット歯に当接状態で保持されることを特徴とするラチェットレンチ。
  2. ハンドル部2と該ハンドル部2の一方端に設けられたラチェット機構を内蔵する頭部3とから構成されていると共に当該ラチェット機構が歯車部13を有するラチェット歯車14と該歯車部13のラチェット歯12に嵌合してハンドル部2の回転動作をラチェット歯車14に伝達する歯止機構とからなるラチェットレンチ1において、前記歯止機構が前記歯車部13の側方に左右対称に位置付けられたラチェット歯12に嵌合する1組の畔状係止爪25a,25bを扇状溝24を介して形成した円筒状切替カム16と、該切替カム16の両側に前記頭部3に対して回動可能に位置付けられたラチェット歯12に嵌合する先端爪部33a,33bと前記切替カム16の周面に当接する突起部34a,34bとを形成した1組のラチェット係止爪20a,20bと、前記切替カム16の係止爪25aと係止爪25bとのいずれか一方の係止爪をラチェット歯12に向かって付勢する前記頭部3に内設されたコイルスプリング18と、前記ラチェット係止爪20a,20bの先端爪部33a,33bをラチェット歯12に向かって付勢する前記頭部3内に固着されたコイルスプリング35a,35bと、前記切替カム16に軸着されて係止爪25aと係止爪25bとのいずれか一方の係止爪をラチェット歯12に嵌合するように切り換える操作レバー28とからなり、該操作レバー28によってラチェット歯12との嵌合を切り換えることによりラチェット歯12に嵌合しない側にあるラチェット係止爪20a,20bの突起部34a,34bが前記切替カム16の周面に当接して該ラチェット係止爪20a,20bをラチェット歯12に接触しない位置に押し退けて退避させ、同一側にある係止爪と先端爪部とのいずれか一方がラチェット歯12に嵌合しているときに前記同一側にある他の係止爪又は先端爪部がコイルスプリングの付勢により当該ラチェット歯12の他のラチェット歯12に当接して乗り越える手前の位置に位置づけられており、前記ハンドル部2をラチェット歯12との嵌合を解く方向に回すことによって前記同一側にある係止爪又は先端爪部が前記嵌合しているラチェット歯12を乗り越える前に前記同一側にある他の係止爪又は先端爪部が前記他のラチェット歯12を乗り越えて隣のラチェット歯12に嵌合して前記同一側にある係止爪又は先端爪部が嵌合していたラチェット歯12に当接状態で保持されることを特徴とするラチェットレンチ。
  3. ハンドル部2と該ハンドル部2の一方端に設けられたラチェット機構を内蔵する頭部3とから構成されていると共に当該ラチェット機構が歯車部13を有するラチェット歯車14と該歯車部13のラチェット歯12に嵌合してハンドル部2の回転動作をラチェット歯車14に伝達する歯止機構とからなるラチェットレンチ1において、前記歯止機構が前記歯車部13の側方に左右対称に且つ前記頭部3に対して回動可能に位置付けられたラチェット歯12に嵌合する先端爪部43a,43bを形成した1組の内側ラチェット係止爪37a,37bと、該内側ラチェット係止爪37a,37bに左右対称に外設して前記頭部3に対して回動可能に位置付けられたラチェット歯12に嵌合する先端爪部51a,51bを形成した1組の外側ラチェット係止爪38a,38bと、前記内側ラチェット係止爪37a,37bをラチェット歯12に向かって付勢する内側ラチェット係止爪37a,37bと前記外側ラチェット係止爪38a,38bとの間に設けられたコイルスプリング45a,45bと、前記外側ラチェット係止爪38a,38bをラチェット歯12に向かって付勢する前記頭部3に内設されたコイルスプリング35a,35bと、前記両内側ラチェット係止爪37a,37bの元端部41a,41b側間に挟まれて回転によりいずれか一方の内側ラチェット係止爪37a,37bに当接して該内側ラチェット係止爪37a,37bの先端爪部43a,43bをラチェット歯12に接触しない位置に押し退けて退避させる切替カム36と、該切替カム36に軸着されて切替カム36を内側ラチェット係止爪37a,37bのいずれか一方に当接させるように切り換える操作レバー28とからなり、該操作レバー28によって内側ラチェット係止爪37a,37bのいずれか一方に前記切替カム36を当接させてラチェット歯12との嵌合を切り換えることにより切替カム36に当接した内側ラチェット係止爪37a,37bの先端爪部43a,43bと該内側ラチェット係止爪37a,37bに当接した外側ラチェット係止爪38a,38bの先端爪部51a,51bとをラチェット歯12に接触しない位置に押し退けて退避させ、同一側にある内側ラチェット係止爪の先端爪部と外側ラチェット係止爪の先端爪部とのいずれか一方がラチェット歯12に嵌合しているときに同一側にある他の先端爪部がコイルスプリングの付勢により当該ラチェット歯12の他のラチェット歯12に当接して乗り越える手前の位置に位置づけられており、前記ハンドル部2をラチェット歯12との嵌合を解く方向に回すことによって前記同一側にあるラチェット歯12に嵌合している先端爪部が該嵌合しているラチェット歯12を乗り越える前に前記同一側にある他の先端爪部が前記他のラチェット歯12を乗り越えて隣のラチェット歯12に嵌合して前記同一側にあるラチェット歯12に嵌合していた先端爪部が該嵌合していたラチェット歯12に当接状態で保持されることを特徴とするラチェットレンチ。
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