JP4872974B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の通信端末が共通の無線通信チャンネルを介して無線通信を行う無線通信システムにおいて用いられる無線通信装置に関する。
無線通信においては、互いの干渉を避けるため、一般的には無線通信システムごとに専用の周波数帯が割り当てられている。しかし、この割り当てられた通信帯域には、隣接した通信チャネルからの電波や他システムの電波が発生することがあり、干渉が発生してしまう。また、限られた周波数を有効に活用するために、複数の通信システムにおいて同一周波数帯を利用することもあり、この場合は同一周波数帯で他システムからの干渉を受けることになる。
このような干渉を回避・軽減するため、従来では、例えば、下記(1)〜(4)のような種々の提案がなされている。
(1)スペクトル拡散通信装置において、受信側無線機では、希望波の通信品質を測定して、その測定結果を送信側無線機に通知し、送信側無線機では、その通知された通信品質に基づいて、送信電力を制御することで、希望波の通信品質を確保する(例えば、特許文献1等参照)。
(2)基地局と端末局とで構成される無線通信システムにおいて、基地局側に、受信装置に入力される信号電力を基準レベルに制御するための可変減衰器と、受信電力に基づき端末側の送信電力を設定して端末側に指令する送信電力制御装置を設けることで、干渉波が存在する際に端末側の送信電力を増加させて、受信装置に入力される受信信号のS/Nを改善する(例えば、特許文献2等参照)。
(3)移動端末において、自端末と通信相手との相対距離を予測し、その予測した相対距離に基づいて送信電力を制御することで、不要な干渉を避ける(例えば、特許文献3等参照)。
(4)無線通信システムにおいて、受信側で、受信信号強度とノイズレベルを測定して、送信側に応答パケットに含めて送信し、送信側では、応答パケットに含まれる受信信号強度とノイズレベルとに応じて通信速度を調整することで、トラフィックの増加を抑えながら、通信速度をパケット毎にリアルタイムで調整する(例えば、特許文献4等参照)。
特開2000−165290号公報 特開2002−198834号公報 特開2007−6395号公報 特開2005−286405号公報
上記提案の無線通信システムは、何れも、受信側で干渉波の影響を受けることなく最適な受信ができるように、受信側から何等かの制御情報を送信し、送信側ではその制御情報に従い送信電力や通信速度を制御するようにされている。
このため、上記提案の技術は、各通信端末が他の通信端末との間で一対一の通信を行う無線通信システムに適用すれば、通信端末間で、他システムや隣接チャンネルからの干渉波の影響を軽減して、良好な無線通信を行うことができるようになる。
しかし、上記提案の技術は、通信端末が一対一の通信を行うことを前提としているため、各通信端末が他の複数の通信端末に対し、各端末共通の無線チャンネルを介して無線送信する、多対多型の無線通信システム(例えばブロードキャスト型の無線通信システム)には適用することができず、こうした無線通信システムで使用される無線通信装置では、他の複数の通信端末の状態に応じて通信パラメータを制御することはできなかった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、複数の通信端末が共通の無線通信チャンネルを介して無線通信を行う多対多型の無線通信システムにおいて、各通信端末が、他システムや隣接チャネルからの干渉波の影響を受けることなく良好な無線通信を実行できるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の無線通信装置においては、測定手段が、他の複数の通信端末との間で無線通信するのに用いる無線通信チャンネルでのノイズレベルを測定し、送信手段が、その測定されたノイズレベルを、送信データの一部として他の複数の通信端末に送信する。
また、受信手段は、他の通信端末からの送信電波を受信すると、その受信信号から受信データを復元し、更に、その復元した受信データに含まれるノイズレベル(つまり、受信データを送信してきた通信端末周囲のノイズレベル)を抽出する。
そして、制御手段が、測定手段にて測定された当該無線通信装置(以下、自端末とも言う)周囲のノイズレベルと、受信手段にて抽出された他の複数の通信端末周囲のノイズレベルとに基づき、他の複数の通信端末との間で無線通信を行うための通信パラメータを制御する。
このため、請求項1に記載の無線通信装置によれば、自端末周囲のノイズレベルと、通信相手となる複数の通信端末周囲のノイズレベルとに基づき、これら複数の通信端末との間でノイズ(つまり干渉波)の影響を受けることなく無線通信を行うのに必要な通信パラメータを設定できることになり、ブロードキャスト型の無線通信システム等、多対多の通信を行う無線通信システムにおいて、各通信端末間での通信品質を向上することができるようになる。
ここで、通信相手となる他の通信端末周囲のノイズレベルは、請求項2に記載のように、そのノイズレベルを送信してきた通信端末毎に記憶手段に記憶するようにし、しかも、そのノイズレベルは、受信手段によるノイズレベルの抽出状態に応じて、追加、更新又は削除するようにするとよい。
つまり、このようにすれば、受信手段にて、記憶手段にノイズレベルが記憶されていない通信端末からの受信データが復元された際には、その受信データに含まれるノイズレベルを新規の通信端末からのノイズレベルとして追加し、受信手段にて、記憶手段にノイズレベルが記憶されている通信端末からの受信データが受信されたときには、その受信データに含まれるノイズレベルに基づき、記憶手段に記憶されたノイズレベルを更新し、受信手段にて、記憶手段にノイズレベルが記憶されている通信端末からの受信データが長時間受信されないときには、その通信端末がデータ送信を停止したか或いは移動したと判断して、その通信端末のノイズレベルを記憶手段から削除する、といったことができるようになり、通信パラメータの制御に用いる複数のノイズレベルを、常時最新のものにすることができる。
またこのようにすれば、通信端末が移動する移動通信用の無線通信システムであっても、本発明を適用して、各通信端末が無線通信に用いる通信パラメータを最適に制御することが可能となる。
次に、制御手段が通信パラメータを制御する際には、例えば、請求項3に記載のように、測定手段にて測定されたノイズレベル及び受信手段にて抽出された複数のノイズレベルの中から、最も大きいノイズレベルを選択し、その選択したノイズレベルに基づき通信パラメータを制御するようにしてもよく、或いは、請求項4に記載のように、測定手段にて測定されたノイズレベル及び受信手段にて抽出された複数のノイズレベルに基づき、ノイズレベルの平均値又は中央値を算出し、その算出した平均値又は中央値に基づき、通信パラメータを制御するようにしてもよい。
そして、請求項3に記載のように、通信パラメータを最大のノイズレベルに基づき制御するようにした場合には、自端末を含め、最も通信環境の悪い通信端末に適した通信ができるようになる。
また、請求項4に記載のように、通信パラメータをノイズレベルの平均値若しくは中央値に基づき制御するようにした場合には、最大のノイズレベルに基づき通信パラメータを制御するようにした場合に比べて、制御パラメータを必要以上に制御してしまうのを防止し、複数の通信端末の多くに適した無線通信を行うことができる。
また次に、制御手段が複数のノイズレベルに基づき制御する通信パラメータは、例えば、請求項5に記載のように、送信手段からの送信データの送信電力、送信データの変調方式、及び、送信データの符号化率の一つ、若しくは、これらの組み合わせであってもよく、或いは、請求項6に記載のように、受信手段におけるキャリアセンスレベル及び受信感度の一方或いは両方であってもよい。
そして、請求項5に記載のように、制御手段が、送信手段がデータを送信するのに用いる通信パラメータ(送信電力、変調方式、符号化率等)を制御するようにすれば、自端末が他の通信端末へデータを送信する際の通信品質を改善でき、請求項6に記載のように、制御手段が、受信手段がデータを受信するのに用いる通信パラメータ(キャリアセンスレベル、受信感度等)を制御するようにすれば、自端末が他の通信端末からの送信データを受信する際の通信品質を改善できる。
このため、無線通信システム全体の通信品質をより向上するには、制御手段を、送信手段がデータを送信するのに用いる通信パラメータ(送信電力、変調方式、符号化率等)と、受信手段がデータを受信するのに用いる通信パラメータ(キャリアセンスレベル、受信感度等)との両方を制御するように構成するとよい。
またこのように、制御手段を、送信手段がデータを送信するのに用いる通信パラメータ(送信電力、変調方式、符号化率等)と、受信手段がデータを受信するのに用いる通信パラメータ(キャリアセンスレベル、受信感度等)との両方を制御するように構成する場合には、請求項7に記載のようにしてもよい。
すなわち、請求項7に記載の無線通信装置において、制御手段は、受信手段にて抽出された複数のノイズレベルに基づき、送信手段からの送信データの送信電力、送信データの変調方式、及び、送信データの符号化率の少なくとも一つを制御し、測定手段にて測定されたノイズレベルに基づき、受信手段におけるキャリアセンスレベル及び受信感度の少なくとも一つを制御する。
従って、請求項7に記載の無線通信装置によれば、送信に関わる通信パラメータと受信に関わる通信パラメータを、それぞれに対応するノイズレベルを用いて個別に制御することができるようになり、自端末と他の通信端末との間にノイズレベルの差がある場合にも、適切な通信制御ができるようになる。
一方、請求項8に記載の無線通信装置においては、上記請求項1〜7に記載の無線通信装置と同様、測定手段が、自端末周囲のノイズレベルを測定するが、送信手段は、その測定されたノイズレベルに加えて、自端末の位置を表す位置データを、送信データの一部として他の複数の通信端末に送信する。
また、受信手段は、他の通信端末からの送信電波を受信すると、その受信信号から受信データを復元し、更に、その復元した受信データから、その受信データを送信してきた通信端末周囲のノイズレベルと位置データを抽出する。
そして、距離算出手段が、受信手段にて抽出された位置データに基づき、その位置データに対応する通信端末(つまり受信データを送信してきた通信端末)と自端末との距離を算出し、制御手段が、受信手段にて抽出された複数のノイズレベルと、距離算出手段にて算出された複数の距離とに基づき、他の複数の通信端末との間で無線通信を行うための通信パラメータを制御する。
このため、請求項8に記載の無線通信装置によれば、通信相手となる他の複数の通信端末周囲のノイズレベルと、これら各通信端末と自端末との距離とを用いることで、通信パラメータをより最適に制御することができるようになり、多対多の通信を行う無線通信システムにおける通信品質をより向上することが可能となる。
ここで、本発明のように、複数の通信端末周囲のノイズレベルと、これら各通信端末と自端末との距離とを用いて、通信パラメータをより制御する際には、請求項9に記載のように、制御手段において、受信データを送信してきた通信端末毎に、ノイズレベルと距離とに基づき制御係数を算出し、その算出した複数の制御係数に基づき、通信パラメータを制御するようにするとよい。そして、このようにすれば、ノイズレベルと距離とから算出した制御係数を用いて、通信パラメータを容易に制御することができるようになる。
また、このように、ノイズレベルと距離とから算出した制御係数を用いて制御パラメータを制御する際には、請求項10に記載のように、その算出した制御係数を、対応する通信端末毎に記憶手段に記憶するようにし、しかも、その記憶手段に記憶される制御係数は、受信手段によるノイズレベル及び位置データの抽出状態に応じて、追加・更新・削除するようにするとよい。
つまりこのようにすれば、上述した請求項2と同様、制御係数を、自端末周囲に実際に存在して無線通信を行う通信端末に対応した最新のものにすることができるようになり、本発明が適用される無線通信システムが、移動通信用の無線通信システムであっても、各通信端末が無線通信に用いる通信パラメータを最適に制御することが可能となる。
また次に、制御手段が通信パラメータを制御する際には、例えば、請求項11に記載のように、ノイズレベルと距離とから通信端末毎に算出した複数の制御係数の中から、最も大きい制御係数を選択し、その選択した制御係数に基づき通信パラメータを制御するようにしてもよく、或いは、請求項12に記載のように、ノイズレベルと距離とから算出した複数の制御係数の平均値又は中央値を算出し、その算出した平均値又は中央値に基づき通信パラメータを制御するようにしてもよい。
そして、請求項11に記載のように、通信パラメータを最大の制御係数に基づき制御するようにした場合には、上記請求項3に記載のものと同様、最も通信環境の悪い通信端末に適した通信ができるようになり、請求項12に記載のように、通信パラメータを制御係数の平均値又は中央値に基づき制御するようにした場合には、上記請求項4に記載のものと同様、制御パラメータを必要以上に制御してしまうのを防止し、他の複数の通信端末の多くに適した無線通信を行うことができる。
また次に、制御手段は、請求項13に記載のように、制御係数に基づき、送信手段からの送信データの送信電力、送信データの変調方式、及び、送信データの符号化率の一つ若しくはこれらの組み合わせを制御することよう構成してもよく、或いは、請求項14に記載のように、制御係数に基づき、受信手段におけるキャリアセンスレベル及び受信感度の一方若しくは両方を制御するよう構成してもよい。
そして、請求項13に記載のように、制御手段が、送信手段がデータを送信するのに用いる通信パラメータ(送信電力、変調方式、符号化率等)を制御するようにすれば、自端末が他の通信端末へデータを送信する際の通信品質を改善でき、請求項14に記載のように、制御手段が、受信手段がデータを受信するのに用いる通信パラメータ(キャリアセンスレベル、受信感度等)を制御するようにすれば、自端末が他の通信端末からの送信データを受信する際の通信品質を改善できる。
このため、無線通信システム全体の通信品質をより向上するには、制御手段を、送信手段がデータを送信するのに用いる通信パラメータ(送信電力、変調方式、符号化率等)と、受信手段がデータを受信するのに用いる通信パラメータ(キャリアセンスレベル、受信感度等)との両方を制御するように構成するとよい。
またこのように、制御手段を、送信手段がデータを送信するのに用いる通信パラメータ(送信電力、変調方式、符号化率等)と、受信手段がデータを受信するのに用いる通信パラメータ(キャリアセンスレベル、受信感度等)との両方を制御するように構成する場合には、請求項15に記載のようにしてもよい。
すなわち、請求項15に記載の無線通信装置において、制御手段は、他の通信端末周囲のノイズレベルと他の通信端末と自端末との距離から算出した制御係数に基づき、送信手段からの送信データの送信電力、送信データの変調方式、及び、送信データの符号化率の少なくとも一つを制御し、測定手段にて測定されたノイズレベルに基づき、受信手段におけるキャリアセンスレベル及び受信感度の少なくとも一つを制御する。
従って、請求項15に記載の無線通信装置によれば、送信に関わる通信パラメータと受信に関わる通信パラメータを、制御係数若しくは自端末のノイズレベルに応じて個別に制御することができるようになり、自端末と他の通信端末との間にノイズレベルの差がある場合にも、適切な通信制御ができるようになる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1実施形態の無線通信装置の構成を表すブロック図である。
本実施形態の無線通信装置2は、例えば、自動車に搭載されて、自車両周囲の車両や自動車の走行路付近に配置された他の通信端末との間で無線通信を行うためのものであり、送受信切替部6を介してアンテナ4に接続された送信部10と受信部30とを備える。
送信部10には、送信データを所定の送信信号に変調する変調部12、変調部12からの送信信号を予め設定された無線通信チャンネルの周波数帯に周波数変換する周波数変換器14、及び、周波数変換器14にて周波数変化された送信信号を増幅する高周波増幅器16が設けられており、高周波増幅器16にて増幅された送信信号を、送受信切替部6を介してアンテナ4に出力することで、送信信号をアンテナ4から無線送信させる。
また、受信部30には、アンテナ4にて受信され、送受信切替部6を介して入力される受信信号を増幅する高周波増幅器32、高周波増幅器32で増幅された受信信号をベースバンドの受信信号に周波数変換する周波数変換器34、周波数変換器34にて周波数変換された受信信号から、他の通信端末が送信してきたデータ(受信データ)を復元する復調部36、及び、周波数変換器34から無線通信チャンネルに対応した受信信号を取り込み、そのノイズレベルを測定するノイズレベル測定部40が設けられている。
ノイズレベル測定部40は、当該無線通信装置2が無線通信に利用する無線通信チャンネルにおいて、他のシステムや隣接チャネルから受けている干渉電力や熱雑音等の総ノイズレベルを測定するためのものである。
このノイズレベルの測定方法としては、従来から各種方法が知られているが、本実施形態では、復調部36が復調処理を行っていないときに、受信信号の信号レベルを測定し、その測定値をノイズレベルとする。
このため、ノイズレベル測定部40には、復調部36から、復調処理を行っているか否か(例えば、他の通信端末からの送信信号に含まれるプリアンブルを検出したか否か)を表す信号が入力されている。
次に、ノイズレベル測定部40によるノイズレベルの測定結果(ノイズレベルデータ)は、送信部10の変調部12に出力される。
すると、変調部12では、送信データに、そのノイズレベルデータを挿入することで、図2に例示するように、MACヘッダ、ネットワークヘッダ、ノイズレベルデータ、送信データ、FCS(Frame Check Sequence)等からなる送信パケットを生成し、この送信パケットにて搬送波を変調することで送信信号を生成する。
このため、本実施形態の無線通信装置2を用いて構成される無線通信システムでは、他の通信端末からの送信パケットにも、他の通信端末側で測定したノイズレベルデータが含まれることになる。
そして、復調部36は、受信信号から復元した受信データの中から、ノイズレベルデータを抽出し、そのノイズレベルデータと、このデータを送信してきた通信端末の識別情報とを、送信部10に出力する。
一方、送信部10には、高周波増幅器16から出力される送信信号の電力(つまり、送信電力)や、復調部36側で無線通信チャンネルの信号レベルから受信信号の有無を判定するのに用いられるキャリアセンスレベル(以下、CSレベルという)を制御する制御部20が設けられている。
そして、復調部36から送信部10に出力されたノイズレベルデータ及び通信端末の識別情報は、この制御部20に入力される。また、ノイズレベル測定部40にて測定されたノイズレベルも、自端末のノイズレベルデータとして、制御部20に入力される。
制御部20は、マイクロコンピュータ等から構成されており、復調部36及びノイズレベル測定部40から入力されるノイズレベルデータを、通信端末の識別情報及びその更新時刻と共に記憶部(メモリ)22に書き込むことで、図3(b)、(c)に示すように、無線通信可能な全通信端末と当該無線通信装置2(自端末)の周囲のノイズレベルを表すノイズテーブルを生成する。
すなわち、図3(b)、(c)に示すノイズテーブルは、複数の通信端末a〜iが、図3(a)に示すように配置されており、各通信端末a〜iが図に点線で示す経路で無線通信可能になっているときに、通信端末c及びgで生成されるノイズテーブルを表している。
そして、この図から明らかなように、例えば、通信端末cでは、無線通信可能な通信端末a,b,d,eから取得したノイズレベルデータと、自端末cのノイズレベルデータと、各端末の識別情報a,b,d,e,cと、各ノイズレベルデータの更新時刻ta,tb,td,te,tcとからなるノイズテーブルが生成され、記憶部22に記憶される。
図4は、ノイズテーブルを生成・更新するために制御部20で実行される処理を表すフローチャートである。
図4に示すように、制御部20では、ノイズテーブルを生成・更新するための処理として、不要なノイズレベルデータを削除するためのデータ削除処理と、ノイズレベルデータを追加又は更新するためのデータ追加・更新処理とが実行される。
そして、データ削除処理は、予め削除判定用に設定された一定時間が経過する度に(S110−YES)、ノイズテーブル内の各ノイズレベルデータの更新時刻をチェックし(S120)、その更新時刻から、前回チェックしてから更新されていないノイズレベルデータがあるか否かを判定して、前回のチェックから更新されていないノイズレベルデータがあれば削除する(S130)、といった手順で実行される。
また、データ追加・更新処理は、受信部30側からノイズレベルデータが入力されると(S140−YES)、その入力されたノイズレベルデータと同じ端末のノイズレベルデータがノイズテーブル内に格納されているか否かをチェックし(S150)、同一端末のノイズレベルデータがあれば(S160:YES)、今回入力されたノイズレベルデータを用いて対応する端末のノイズレベルデータを更新し(S170)、同一端末のノイズレベルデータがなければ(S160:NO)、今回入力されたノイズレベルデータをノイズテーブルに追加する(S180)、といった手順で実行される。
この結果、記憶部22内のノイズテーブルは、自端末或いは他の通信端末の移動等によって無線通信可能な通信端末が変化したり、通信端末周囲のノイズレベルが変化しても、その変化に応じて更新されることになり、制御部20は、常に周囲の通信端末の状況を把握できることになる。
なお、図4のS170、S180にてノイズレベルデータを更新又は追加する際には、必ずしも最新のノイズレベルデータを書き込む必要はなく、例えば、過去複数回入力されたノイズレベルの平均値を書き込むようにしても良い。そして、このようにすれば、ノイズレベルデータのバラツキが小さくなり、安定した制御が可能となる。
また、制御部20は、上記のように生成・更新したノイズテーブルを用いて、送信電力(具体的には高周波増幅器16の増幅率)と復調部36でのCSレベルを制御するが、この制御には、ノイズテーブル内のノイズレベルデータの中から選択した最大のノイズレベルデータが用いられる。
そして、制御部20は、その選択した最大のノイズレベルデータと、図5(a)に示す送信電力設定用のマップ及び図5(b)に示すCSレベル設定用のマップとを用いて、制御すべき送信電力及びCSレベルを設定する。
ここで、図5(a)に示す送信電力設定用のマップは、高周波増幅器16の特性により送信電力の上限が決まっているため、基本の送信電力から最大送信電力までの間で送信電力を制御するように設定されており、制御部20は、基本送信電力及び最大送信電力に対応するノイズレベルの上・下限値を閾値1、閾値2として、ノイズテーブルの中から選択した最大のノイズレベルデータが閾値1〜閾値2の範囲内にあるときに、ノイズレベルデータに応じて送信電力を設定し、最大のノイズレベルデータが閾値1以下、或いは閾値2以上であるときには、送信電力を基本送信電力、或いは最大送信電力に設定する。
また、図5(b)に示すCSレベル設定用のマップも、送信電力設定用のマップと同様に、基本CSレベルから最大CSレベルまでの間でCSレベルを制御するように設定されており、制御部20は、基本CSレベル及び最大CSレベルに対応するノイズレベルの上・下限値を閾値1、閾値2として、ノイズテーブルの中から選択した最大のノイズレベルデータが閾値1〜閾値2の範囲内にあるときに、ノイズレベルデータに応じてCSレベルを設定し、最大のノイズレベルデータが閾値1以下、或いは閾値2以上であるときには、CSレベルを基本CSレベル、或いは最大CSレベルに設定する。
なお、図5(a)、(b)に示すマップは、ノイズレベルデータが閾値1〜閾値2の制御範囲内にあるとき、ノイズレベルの変化に対して、送信電力或いはCSレベルが直線状に変化するように設定されているが、この特性は、ノイズレベルの変化に対して、送信電力及びCSレベルが、階段状或いは曲線状に変化するようにしてもよい。
また、送信電力やCSレベルの制御可能範囲が充分広い場合には、上記のように閾値1,閾値2を設けて、制御に用いるノイズレベルデータの上・下限を制限する必要はない。
また、制御部20における送信電力及びCSレベルの制御は、一定時間間隔で定期的に行うようにしてもよく、送信データが送信部10へ入力されたときに行うようにしてもよい。
次に、図6は、本実施形態の無線通信装置2にて構成された複数の通信端末a〜iが図3(a)に示すように配置されており、各通信端末a〜iでのノイズレベルが図3(a)に示すノイズレベルとなっているときに、各通信端末a〜iで制御される送信電力及びCSレベルを表す説明図である。
なお、図6において、送信電力の制御パラメータである閾値1、閾値2、基本送信電力、最大送信電力は、それぞれ、−90dBm、−80dBm、10dBm、20dBmに設定され、CSレベルの制御パラメータである閾値1、閾値2、基本CSレベル、最大CSレベルは、それぞれ、−90dBm、−80dBm、−80dBm、−70dBmに設定されているものとする。
図6に示すように、通信端末a〜iの内、通信端末d,e,f,g,h,iにおいては、自端末と周囲の端末の中で最大のノイズレベルデータが−80dBmとなるため、この値を元に送信電力とCSレベルとが制御される。
そして、このノイズレベルデータ「−80dBm」は、送信電力及びCSレベルの制御パラメータの閾値2に対応するため、通信端末d,e,f,g,h,iにおいては、送信電力が最大送信電力「20dBm」に制御され、CSレベルが最大CSレベル「−70dBm」に制御されることになる。
一方、通信端末a,b,cにおいては、自端末と周囲の端末の中で最大のノイズレベルデータが−86dBmとなるため、この値を元に、送信電力が14dBmに制御され、CSレベルが−76dBmに制御されることになる。
以上説明したように、本実施形態の無線通信装置2においては、自端末のノイズレベルデータと周囲の通信端末から取得したノイズレベルデータをノイズテーブルとして記憶し、ノイズテーブル内の最大のノイズレベルデータに基づき、送信電力及びCSレベルを制御する。
このため、本実施形態の無線通信装置2によれば、データ送信時の送信電力及び受信信号検出用のCSレベルを、周囲の複数の通信端末との間でノイズ(つまり干渉波)の影響を受けることなく無線通信を行うのに最適な値に設定することができるようになり、多対多の通信を行う無線通信システムにおいて、各通信端末間での通信品質を向上することができるようになる。
なお、本実施形態においては、送信部10を構成する変調部12、周波数変換器14及び高周波増幅器16が、本発明の送信手段に相当し、制御部20が、本発明の制御手段に相当し、記憶部22が、本発明の記憶手段に相当する。また、受信部30を構成する高周波増幅器32、周波数変換器34及び復調部36が、本発明の受信手段に相当し、ノイズレベル測定部40が、本発明の測定手段に相当する。
(変形例1)
ここで、本実施形態では、ノイズテーブルの中から、ノイズレベルが最大となるノイズレベルデータを選択して、送信電力及びCSレベルを算出するものとしたが、送信電力及びCSレベルの算出に用いるノイズレベルデータには、必ずしも最大のものを使用する必要はなく、例えば、ノイズテーブルに格納されている全ノイズレベルデータの平均値やその中央値を用いるようにしてもよい。そして、このようにすれば、最大のノイズレベルデータを用いる場合に比べて、送信電力及びCSレベルを、より多くの通信端末の適した値に制御することができる。
(変形例2)
また、本実施形態では、通信パラメータとして、送信電力とCSレベルを制御するものとして説明したが、変調部12での送信データの変調方式や符号化率、或いは受信信号の受信感度等、他の通信パラメータを制御するようにしてもよい。
そして、送信電力及びCSレベルに加えて、変調方式や符号化率を制御する場合には、図7(a)に示すように、制御部20において、図7(b)に示す送信レート設定用のマップを用いて、最大のノイズレベルデータ(若しくはノイズレベルデータの平均値又は中央値)から送信レートを算出し、その送信レートに応じて、変調部12での変調方式或いは符号化率を制御するようにすればよい。
すなわち、ノイズレベルが高くなるほど、送信レートが下がるように、変調方式或いは符号化率を制御することで、受信側で送信データを復元できる確率を高くするのである。そして、このようにすれば、より信頼性の高い通信が可能となる。
なお、こうした変調方式や符号化率の制御は、送信電力の制御と同時に行っても良いし、別々に行ってもよい。また、これら各制御を、異なるノイズレベルデータ(例えば、最大値と平均値)を使って行うようにしてもよい。
(変形例3)
また次に、本実施形態では、送信電力とCSレベルを、ノイズテーブルに記憶された最大のノイズレベルデータに基づき制御するものとして説明したが、例えば、送信電力は、自端末を除く周囲の通信端末のノイズレベルデータの最大値を用いて制御し、CSレベルは、ノイズレベル測定部40で測定した自端末のノイズレベルデータを用いて制御するようにしてもよい。
そして、このようにした場合、図3(a)に示した複数の通信端末a〜iでは、図8に示すように送信電力及びCSレベルが制御されることになり、例えば、周囲の通信端末a,b,d,eに比べてノイズレベルデータが高い通信端末cにおいては、周囲の通信端末a,b,d,eでのノイズレベルデータの最大値(−88dBm)を用いて送信電力を制御するため、送信電力が、上記実施形態の送信電力(14dBm)よりも低い値(12dBm)となって、アンテナ4からの送信電波が必要以上に遠くへ届くのを防止できるようになる。
また、本変形例では、自端末のノイズレベルデータを用いてCSレベルを設定するため、例えば、上記実施形態では周囲のノイズレベルが高く、CSレベルが「−70dBm」に制御される通信端末gでは、自端末のノイズレベルデータ(−90dBm)に基づき、CSレベルが「−80dBm」に低く制御されることになり、他の通信端末からの送信信号を取りこぼしてしまう可能性を低くすることができる。
つまり、この変形例3のように、送信電力等の送信用の通信パラメータとCSレベル等の受信用の通信パラメータとを、周囲の通信端末のノイズレベル、及び、自端末のノイズレベルに基づき、個々に制御するようにすれば、自端末と他の通信端末との間にノイズレベルの差がある場合の通信制御を良好に行うことができるようになる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図9は、本実施形態の無線通信装置2の構成を表すブロック図である。
本実施形態の無線通信装置2は、図1、図7に示した第1実施形態のものと概ね同じ構成をしており、第1実施形態のものと異なる点は、車両に搭載されたナビゲーション装置等から現在位置を表す位置データが変調部12及び制御部20に入力されている点である。
そこで、以下の説明では、上記のように位置データが入力される変調部12及び制御部20を中心に説明し、第1実施形態と同様の部分については説明を省略する。
なお、位置データとしては、GPS受信装置から得られる絶対座標、固定地点(例えば携帯電話の基地局、車載通信環境における路側機等)との相対位置、ナビゲーション装置が認識している道路上の位置、などがあげられる。
まず、変調部12では、送信データに、ノイズレベル測定部40にて測定されたノイズレベルデータと、位置データとを挿入することで、図2に示した送信パケットに位置データを加えた、図10に示す送信パケットを生成し、この送信パケットにて搬送波を変調することで送信信号を生成する。
このため、本実施形態の無線通信装置2を用いて構成される無線通信システムでは、他の通信端末からの送信パケットにも、他の通信端末側で測定したノイズレベルデータとその通信端末の位置を表す位置データとが含まれることになる。
なお、送信データ中に既に位置データが含まれている場合には、変調部12において、送信データに位置データを挿入する必要はない。
次に制御部20では、第1実施形態と同様、復調部36から入力される他の通信端末のノイズレベルデータを用いて、通信パラメータ(送信電力、CSレベル等)を制御するのに用いるテーブルを作成するが、本実施形態では、他の通信端末からの受信データに位置データが含まれているので、復調部36から制御部20には、ノイズレベルデータと位置データとが入力され、この2種類のデータを用いて制御用のテーブルを作成する。
すなわち、制御部20では、復調部36から位置データが入力されると、その位置データと自車両の位置データとに基づき、位置データを送信してきた他の通信端末との距離xを算出し、この距離xと、復調部36から位置データと共に入力されたノイズレベルデータ(つまり他の通信端末側でのノイズレベル(真数)n)とに基づき、次式を用いて、制御係数f(x,n)を算出する。
Figure 0004872974
なお、上記演算式において、「xmax 」は、他の通信端末との所望最大通信距離を表し、「nmax 」は、考慮すべき最大ノイズレベル(真数)を表し、「j」、「k」は、重み付けのための定数を表す。
そして、上記演算式によれば、他の通信端末との間の距離が長いほど制御係数f(x,n)が大きくなり、また他の通信端末側でのノイズレベルが高いほど制御係数f(x,n)が大きくなる。
次に、制御部20は、上記のように算出した制御係数f(x,n)を、位置データ及びノイズレベルデータを送信してきた通信端末の識別情報及びその更新時刻と共に記憶部(メモリ)22に書き込むことで、図11(b)、(c)に示すように、制御係数f(x,n)のデータテーブルを生成する。
なお、図11(b)、(c)に示すデータテーブルは、図11(a)に示すように、互いに無線通信可能な5台の通信端末a〜eが所定間隔で直線状に配置されているときに、両端の通信端末a及びeで生成されるデータテーブルを表している。
そして、このデータテーブルは、第1実施形態のノイズテーブルと同様、復調部36での他の通信端末からのデータの受信状態に応じて、生成・更新される。
つまり、制御部20は、第1実施形態と同様の手順でデータ削除処理及びデータ追加・更新処理を実行することで、データテーブル内の制御係数f(x,n)を削除、更新、追加し、データテーブル内の制御係数f(x,n)を、自端末周囲に存在し、実際に通信可能な通信端末の位置及びノイズレベルに対応させる。
また、制御部20は、上記のように生成・更新したデータテーブルを用いて、高周波増幅器16から出力される送信信号の送信電力及び変調部12での変調方式・符号化率を制御し、ノイズレベル測定部40にて測定された自端末のノイズレベルに基づき、復調部36でのCSレベルを制御する。
そして、制御部20は、送信電力を制御する際には、記憶部22に記憶されたデータテーブルの中から、最も大きい制御係数F(x,n)を選択し、その選択した最大制御係数F(x,n)と、図12(a)に示す送信電力設定用のマップを用いて、制御すべき送信電力を設定し、送信電力がその設定値になるように、高周波増幅器16の利得を調整する。
また、制御部20は、変調方式・符号化率を制御する際には、記憶部22に記憶されたデータテーブルの中から、最も大きい制御係数F(x,n)を選択し、その選択した最大制御係数F(x,n)と、図12(b)に示す送信レート設定用のマップを用いて、送信レートを設定し、その設定した送信レートを実現するように変調部12の変調方式若しくは符号化率を制御する。
この結果、例えば、数1のパラメータが、「xmax :200m」、「nmax :−80dBm」、「j:0.5」、「k:0.5」に設定されており、図12(a)に示す送信電力の制御パラメータが、「閾値1:0.5」、「閾値2:1.0」、「基本送信電力:10dBm」、「最大送信電力:20dBm」に設定されているものとすると、図11に示した通信端末a、eでは、それぞれ、次のように送信電力が制御されることになる。
すなわち、通信端末aでは、最大制御係数F(x,n)として、「0.625」が選択され、その選択された最大制御係数F(x,n)に基づき、送信電力が「12.5dBm」に制御され、通信端末eでは、最大制御係数F(x,n)として、「1」が選択され、その選択された最大制御係数F(x,n)に基づき、送信電力が「20dBm」に制御される。
以上説明したように、本実施形態の無線通信装置2においては、周囲の通信端末から取得した位置データと自端末の位置データとに基づき、周囲の通信端末との間の距離xを算出し、その距離と、周囲の通信端末から取得したノイズレベルデータとに基づき、制御係数f(x,n)を算出して、送信電力及び送信レート(変調方式・符号化率)の制御に用いるデータテーブルとして記憶する。そして、これら各通信パラメータを制御する際には、データテーブル内の最大の制御係数F(x,n)を選択し、その最大制御係数F(x,n)に基づき、送信電力及び送信レート(変調方式・符号化率)を制御する。
このため、本実施形態の無線通信装置2によれば、通信相手となる周囲の通信端末側でのノイズレベルだけでなく、その通信端末との間の距離に応じて、データ送信に用いる通信パラメータを設定できることになる。
また、本実施形態では、CSレベルについては、自端末周囲のノイズレベルに基づき制御する。
よって、本実施形態によれば、データ送信に用いる通信パラメータ及びデータ受信に用いる通信パラメータを、各々、より最低に制御することができるようになり、自端末と他の通信端末との間にノイズレベルの差がある場合にも、干渉波の影響を受け難い極めて良好な通信を行うことができるようになる。
なお、本実施形態においては、送信部10を構成する変調部12、周波数変換器14及び高周波増幅器16が、本発明の送信手段に相当し、制御部20が、本発明の制御手段及び距離算出手段に相当し、記憶部22が、本発明の記憶手段に相当する。また、受信部30を構成する高周波増幅器32、周波数変換器34及び復調部36が、本発明の受信手段に相当し、ノイズレベル測定部40が、本発明の測定手段に相当する。
そして、本実施形態では、データテーブルの中から、最大制御係数F(x,n)を選択して、送信用の通信パラメータを制御するものとして説明したが、この制御に用いる制御係数には、データテーブル内の全制御係数f(x,n)の平均値や中央値を用いるようにしてもよい。また、送信電力と変調方式・符号化率とは、例えば、最大制御係数と制御係数の平均値、というように、異なる制御係数を用いて制御するようにしてもよい。
第1実施形態の無線通信装置の構成を表すブロック図である。 第1実施形態の送信パケットの構成を表す説明図である。 第1実施形態で生成されるノイズテーブルの構成を表す説明図である。 ノイズテーブルの生成・更新手順を表すフローチャートである。 ノイズレベルに基づく送信電力及びCSレベルの制御特性を表す説明図である。 複数の通信端末での送信電力及びCSレベルの制御例を表す説明図である。 変形例1の無線通信装置の構成及び送信レートの制御特性を表す説明図である。 変形例2の無線通信装置による送信電力及びCSレベルの制御例を表す説明図である。 第2実施形態の無線通信装置の構成を表すブロック図である。 第2実施形態の送信パケットの構成を表す説明図である。 第2実施形態で生成されるデータテーブルの構成を表す説明図である。 最大制御係数に基づく送信電力及び送信レートの制御特性を表す説明図である。
符号の説明
2…無線通信装置、4…アンテナ、6…送受信切替部、10…送信部、12…変調部、14…周波数変換器、16…高周波増幅器、20…制御部、22…記憶部、30…受信部、32…高周波増幅器、34…周波数変換器、36…復調部、40…ノイズレベル測定部。

Claims (15)

  1. 複数の通信端末が共通の無線通信チャンネルを介して無線通信を行う無線通信システムにおいて用いられる無線通信装置であって、
    前記無線通信チャンネルでの周囲のノイズレベルを測定する測定手段と、
    該測定手段にて測定されたノイズレベルを送信データの一部として前記複数の通信端末に送信する送信手段と、
    前記複数の通信端末からの送信電波を受信し、受信データを復元すると共に、該復元した受信データから、該受信データを送信してきた通信端末周囲のノイズレベルを抽出する受信手段と、
    前記測定手段にて測定されたノイズレベルと、前記受信手段にて抽出された複数のノイズレベルとに基づき、他の複数の通信端末との間で無線通信を行うための通信パラメータを制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記受信手段にて抽出されたノイズレベルを、該ノイズレベルを送信してきた通信端末毎に記憶するための記憶手段を備え、
    該記憶手段に記憶された複数のノイズレベルと前記測定手段により測定されたノイズレベルとに基づき前記通信パラメータを制御すると共に、
    前記記憶手段に記憶されるノイズレベルを、前記受信手段によるノイズレベルの抽出状態に応じて、追加、更新又は削除することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記制御手段は、前記測定手段にて測定されたノイズレベル及び前記受信手段にて抽出された複数のノイズレベルの中から、最も大きいノイズレベルを選択し、該選択したノイズレベルに基づき、前記通信パラメータを制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 前記制御手段は、前記測定手段にて測定されたノイズレベル及び前記受信手段にて抽出された複数のノイズレベルに基づき、ノイズレベルの平均値又は中央値を算出し、該算出した平均値又は中央値に基づき、前記通信パラメータを制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信装置。
  5. 前記制御手段は、通信パラメータとして、前記送信手段からの送信データの送信電力、送信データの変調方式、及び、送信データの符号化率の少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の無線通信装置。
  6. 前記制御手段は、通信パラメータとして、前記受信手段におけるキャリアセンスレベル及び受信感度の少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の無線通信装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記受信手段にて抽出された複数のノイズレベルに基づき、前記送信手段からの送信データの送信電力、送信データの変調方式、及び、送信データの符号化率の少なくとも一つを制御し、
    前記測定手段にて測定されたノイズレベルに基づき、前記受信手段におけるキャリアセンスレベル及び受信感度の少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信装置。
  8. 複数の通信端末が共通の無線通信チャンネルを介して無線通信を行う無線通信システムにおいて用いられる無線通信装置であって、
    前記無線通信チャンネルでの周囲のノイズレベルを測定する測定手段と、
    該測定手段にて測定されたノイズレベル及び当該無線通信装置の位置を表す位置データを、送信データの一部として前記複数の通信端末に送信する送信手段と、
    前記複数の通信端末からの送信電波を受信し、受信データを復元すると共に、該復元した受信データから、該受信データを送信してきた通信端末周囲のノイズレベル及び位置データを抽出する受信手段と、
    該受信手段にて抽出された位置データに基づき、該位置データに対応する通信端末と当該無線通信装置との距離を算出する距離算出手段と、
    前記受信手段にて抽出された複数のノイズレベル、及び、前記距離算出手段にて算出された複数の距離に基づき、他の複数の通信端末との間で無線通信を行うための通信パラメータを制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  9. 前記制御手段は、前記受信手段にて抽出されたノイズレベルと前記距離算出手段にて算出された距離とに基づき、前記受信データを送信してきた通信端末に対応する複数の制御係数を算出し、該複数の制御係数に基づき前記通信パラメータを制御することを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
  10. 前記制御手段は、
    前記ノイズレベルと距離とに基づき算出した制御係数を、該制御係数に対応する通信端末毎に記憶するための記憶手段を備え、
    前記制御手段は、該記憶手段に記憶された複数の制御係数に基づき前記制御パラメータを制御すると共に、
    前記記憶手段に記憶される制御係数を、前記受信手段でのノイズレベル及び位置データの抽出状態に応じて追加・更新・削除することを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
  11. 前記制御手段は、前記複数の制御係数の中から、最も大きい制御係数を選択し、該選択した制御係数に基づき、前記通信パラメータを制御することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の無線通信装置。
  12. 前記制御手段は、前記複数の制御係数の平均値又は中央値を算出し、該算出した平均値又は中央値に基づき、前記通信パラメータを制御することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の無線通信装置。
  13. 前記制御手段は、前記制御係数に基づき、前記送信手段からの送信データの送信電力、送信データの変調方式、及び、送信データの符号化率の少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項9〜請求項12の何れかに記載の無線通信装置。
  14. 前記制御手段は、前記制御係数に基づき、前記受信手段におけるキャリアセンスレベル及び受信感度の少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項9〜請求項13の何れかに記載の無線通信装置。
  15. 前記制御手段は、
    前記制御係数に基づき、前記送信手段からの送信データの送信電力、送信データの変調方式、及び、送信データの符号化率の少なくとも一つを制御し、
    前記測定手段にて測定されたノイズレベルに基づき、前記受信手段におけるキャリアセンスレベル及び受信感度の少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の無線通信装置。
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