JP4872962B2 - 高圧燃料ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、筒内噴射用の燃料噴射弁に高圧燃料を送油する高圧燃料ポンプに関するものである。
内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する、いわゆる筒内噴射用の燃料噴射弁には、高圧燃料ポンプで昇圧された燃料が送油される。こうした高圧燃料系には、燃料噴射弁側から高圧燃料ポンプ側への燃料の逆流を防ぐチェックバルブが設けられている。また、燃料噴射弁に供給される高圧燃料の圧力が過剰に高くなった場合に、そうした高圧を逃がすリリーフバルブも設けられている。
こうした高圧燃料系にあって、上記チェックバルブやリリーフバルブを高圧燃料ポンプに内蔵するようにすれば、燃料配管の削減を図ることができるものの、高圧燃料ポンプが大型化してしまう。そこで、チェックバルブやリリーフバルブを小型化して高圧燃料ポンプに内蔵するようにすれば、同高圧燃料ポンプの大型化を極力抑えることができる。
なお、本発明にかかる先行技術文献としては、以下の特許文献1、2が挙げられる。
特開2006−266229号公報 実開平6−45200号公報
ところで、リリーフバルブを小型化すると、高圧燃料ポンプの外部にリリーフバルブを別途設ける場合と比較して、リリーフバルブの開口面積が小さくなってしまうため、リリーフバルブが開弁したときに同リリーフバルブを通過する燃料の圧力損失が増大してしまう。このようにリリーフバルブの開弁時における圧力損失が増大すると、次のような不都合の発生が懸念される。
即ち、高圧燃料ポンプの加圧室で燃料圧力が過剰に高くされた場合、リリーフバルブが開弁することによって高圧燃料系の圧力上昇は抑えられるのであるが、そのリリーフバルブでの圧力損失が高くなっていると開弁による圧力低下が間に合わず、一時的ではあるものの、高圧燃料系にはリリーフバルブの開弁圧を大きく超えた圧力がかかってしまう。
ちなみに、こうした不都合の発生に対しては、高圧燃料系の許容圧力を十分に高くしておけばよいが、こうした対策では、高圧燃料系を構成する部材の耐圧を高めておかなければならず、そうした構成部材の大型化やコストの上昇などが避けられない。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、チェックバルブ及びリリーフバルブを内蔵した高圧燃料ポンプにあって、リリーフバルブが開弁したときの圧力損失を好適に低減することのできる高圧燃料ポンプを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、筒内噴射用の燃料噴射弁に高圧燃料を送油する高圧燃料ポンプであって、前記高圧燃料ポンプのハウジング内には、加圧室で昇圧された高圧燃料を前記燃料噴射弁に向けて送油する高圧流路が形成されており、その高圧流路の途中には、高圧燃料をリリーフするリリーフ流路が接続された弁孔が設けられており、前記弁孔にあって前記高圧流路及び前記リリーフ流路の間には、大径部と同大径部から突出した小径部とを有する第1弁体と、同第1弁体の前記大径部を前記弁孔の内壁に形成された第1弁座に向けて付勢する第1弾性部材とが設けられており、前記第1弁体の前記小径部には、前記高圧流路を開閉する第2弁体と、同第2弁体を前記高圧流路に形成された第2弁座に向けて付勢する第2弾性部材とが設けられており、前記第1弁体の前記大径部が前記第1弁座から離間する燃料圧力が、前記第2弁体が前記第2弁座から離間する燃料圧力よりも高くなるように前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材の付勢力が設定されていることをその要旨とする。
同構成によれば、加圧室で昇圧された高圧燃料の燃圧が、第2弁体を付勢する第2弾性部材の付勢力を超えると、その燃圧によって第2弁体は上記第2弁座から離間して開弁状態になることにより高圧流路は開状態にされる。これにより加圧室で昇圧された高圧燃料が燃料噴射弁に向けて送油される。一方、加圧室から送油される燃料の燃圧が、第2弁体を付勢する第2弾性部材の付勢力に満たないときには、第2弁体が第2弁座に当接して閉弁状態になることにより高圧流路は閉状態にされ、これにより燃料噴射弁から加圧室への燃料の逆流が防止される。このようにして、第2弁体がチェックバルブとして機能するようになる。
また、第1弁体の大径部が上記第1弁座から離間する燃料圧力が、第2弁体が開弁する燃料圧力よりも高くなるように第1弾性部材及び第2弾性部材の付勢力が設定されている。これにより、第2弁体が開弁状態のときでも、第1弁体の大径部は、第1弾性部材によって第1弁座に付勢されており、同第1弁体は閉弁状態にされる。これにより、リリーフ流路は閉状態にされて、高圧流路とリリーフ流路との連通が遮断される。一方、弁孔内に流入する高圧燃料の燃圧が過剰に高くなると、第1弁座から大径部が離間して第1弁体が開弁状態になることによりリリーフ流路は開状態にされ、高圧流路とリリーフ流路とが連通される。このようにして、第1弁体の大径部がリリーフバルブとして機能するようになる。
ここで、同構成では、小径部と大径部を有する第1弁体の小径部に上記第2弁体を設けるようにしており、チェックバルブとリリーフバルブとが一体化されている。これにより、チェックバルブ及びリリーフバルブを高圧燃料ポンプに内蔵するに際して、それら各バルブを個別に内蔵する場合と比較して、同高圧燃料ポンプの大型化を抑えることができるようになる。また、ハウジングの内壁に形成された第1弁座と第1弁体の大径部とでリリーフバルブの弁部が構成されており、大径部の外周を弁部として利用するようにしている。そのため、リリーフバルブとして機能する大径部での開口面積を極力大きくすることが可能になっている。従って、チェックバルブ及びリリーフバルブを内蔵した高圧燃料ポンプにあって、リリーフバルブが開弁したときの圧力損失を好適に低減することができるようになる。
上記第1弾性部材、第2弾性部材、及び第2弁体の配設態様としては、請求項2に記載の発明によるように、前記大径部には有底の第1穴が設けられており、前記小径部には有底の第2穴が設けられており、前記第1穴の底面及びその底面に対向する前記弁孔の壁面に前記第1弾性部材の端部がそれぞれ当接されており、前記第2穴に前記第2弁体が緩挿されており、前記第2穴の底面及びその底面に対向する前記第2弁体の端面に前記第2弾性部材の端部がそれぞれ当接されている、といった構成を採用することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の高圧燃料ポンプにおいて、前記第1弾性部材の端部が当接する前記第1穴の底面及び前記弁孔の壁面には、前記第1弾性部材の端部が係合する係合部が設けられていることをその要旨とする。
同構成によれば、第1穴の底面や弁孔の壁面に当接される第1弾性部材の端部を上記係合部によって適切に保持することができるようになる。
上記第1弾性部材や上記係合部としては、請求項4に記載の発明によるように、前記第1弾性部材はコイルばねであって、前記係合部は、前記コイルばねの端部が係合する凸部として形成されている、といった構成を採用することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高圧燃料ポンプにおいて、前記リリーフ流路は、前記ハウジング内に形成されて前記加圧室で昇圧される前の燃料が流れる流路に接続されていることをその要旨とする。
同構成によれば、リリーフ流路を配管部材で構成して燃料タンク等に接続する場合と比較して、その配管部材を省略することができる。
以下、この発明にかかる高圧燃料ポンプを具体化した一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に、本実施形態における高圧燃料ポンプが適用される内燃機関の燃料供給系についてその概略構成図を示す。
この図1に示すように、燃料タンク17内には、燃料を吸入・吐出する低圧ポンプ15が設けられている。
この低圧ポンプ15は、機関運転中において常時駆動されている。また、同低圧ポンプ15の吐出口にはフィルタ13が設けられており、同フィルタ13の出口側には低圧燃料配管18が接続されている。
低圧燃料配管18は高圧燃料ポンプ(以下、高圧ポンプという)16の吸入口16Kに接続されている。また、低圧燃料配管18の途中には分岐管19が設けられており、同分岐管19の途中には、低圧燃料配管18内の圧力を一定にするプレッシャレギュレータ20が設けられている。
高圧ポンプ16は、低圧ポンプ15から供給された燃料を昇圧するポンプであって、その吐出口16Tには高圧燃料配管27が接続されている。
高圧燃料配管27には、デリバリパイプ12が接続されている。このデリバリパイプ12には、各気筒の燃焼室に燃料を直接噴射する筒内噴射用の燃料噴射弁11が接続されており、デリバリパイプ12に供給された高圧燃料は各燃料噴射弁11に分配供給される。
上記高圧ポンプ16には、プランジャ21、加圧室22及びスピル弁23等が備えられている。
プランジャ21は、内燃機関の吸気カムシャフト24に設けられた回転カム25の回転に伴い、高圧ポンプ16の内部に形成されたシリンダ26内を往復動する。また、プランジャ21の下方には、回転カム25のカム面に当接するリフタ36が設けられている。このリフタ36は、リフタスプリング37によって下方に付勢され、回転カム25のカム面に接触している。
上記加圧室22は、シリンダ26及びプランジャ21によって区画されており、上記吸入口16Kから延びる低圧流路16Lが加圧室22に連通されている。また、加圧室22は、高圧流路16Hを介して上記吐出口16Tにも連通されている。この高圧流路16Hの途中には、後述する複合バルブ60が設けられている。
上記スピル弁23は、加圧室22と低圧流路16Lとの接続箇所である燃料吸入口22aを開閉して燃料の圧力(燃圧)を調整する燃圧制御弁として機能する。このスピル弁23は、電磁ソレノイド29や弁体35等を備え、同電磁ソレノイド29に対する通電制御により弁体35は開閉される。すなわち、電磁ソレノイド29への通電が停止された状態では、スプリング31によって弁体35が開弁されて燃料吸入口22aが開放され、低圧流路16Lと加圧室22とが連通した状態になる。この状態にあって、加圧室22の容積を拡大させる方向(図1の下方)へプランジャ21が移動(下降)すると低圧ポンプ15から送り出された燃料が低圧流路16Lを介して加圧室22内に吸入される。
一方、プランジャ21は下死点まで下降すると、加圧室22の容積を収縮させる方向(図1の上方)に移動方向を変える。すなわち、プランジャ21は上昇を始め、加圧室に吸入された燃料が低圧流路16Lへ戻される。そして、プランジャ21の上昇途中で電磁ソレノイド29への通電が行われると、スプリング31の付勢力に抗して弁体35が閉弁されて燃料吸入口22aは閉鎖され、低圧流路16Lと加圧室22との連通が遮断される。そして、プランジャ21のさらなる上昇により加圧室22内の燃圧は上昇し、同加圧室22内の高圧燃料が高圧流路16H及び高圧燃料配管27を介してデリバリパイプ12に圧送される。
このように、プランジャ21の上昇行程においてスピル弁23が閉弁されることにより、高圧ポンプ16からは高圧燃料が吐出される。
この高圧ポンプ16による燃圧調整は、プランジャ21の上昇行程におけるスピル弁23の閉弁時期の調整を通じて行われる。すなわち、閉弁時期を早めて閉弁期間を長くすると、燃料の圧送期間も長くなり、燃料吐出量が増加して燃圧が高くなる。これとは逆に、閉弁時期を遅らせて閉弁期間を短くすると燃料吐出量は減少して燃圧は低くなる。このようにスピル弁23の閉弁時期を調整することにより、燃料噴射弁11に供給される高圧燃料の燃圧は機関運転状態に応じて変更・調整される。
図2に、上記複合バルブ60の断面構造を示す。
この図2に示すように、高圧ポンプ16のハウジング16A内には、上述した高圧流路16Hが形成されており、この高圧流路16Hの途中には、高圧燃料をリリーフするリリーフ流路16Rが接続された弁孔61が形成されている。より詳細には、この弁孔61には、一端が加圧室22に接続されており他端が弁孔61に接続された第1高圧流路16H1が連通されている。また、弁孔61には、一端が弁孔61に接続されており他端が吐出口16Tに接続された第2高圧流路16H2が連通されている。これら第1高圧流路16H1及び第2高圧流路16H2は、弁孔61の一端側にあって互いに略直交するように形成されている。また、リリーフ流路16Rは弁孔61の他端側に形成されており、そのリリーフ流路16Rの一端は弁孔61に、他端は上記低圧流路16Lにそれぞれ接続されている。このようにハウジング16A内に形成された低圧流路16Lにリリーフ流路16Rを接続することにより、リリーフ流路16Rを配管部材で構成して燃料タンク17等に接続する場合と比較して、そうした配管部材を省略することが可能になる。
上記弁孔61にあって、第1高圧流路16H1及びリリーフ流路16Rの間には、大径部62Bと、同大径部62Bから第1高圧流路16H1の形成方向に突出した小径部62Sとを有する第1弁体62が設けられている。
また、第1高圧流路16H1及びリリーフ流路16Rの間にあって、弁孔61の内壁には、小径部62Sが形成された側の大径部62Bの端部が当接する第1弁座63が形成されており、この第1弁座63に向けて第1弁体62の大径部62Bを付勢する第1弾性部材としての第1コイルばね64も設けられている。より詳細には、大径部62Bには有底の第1穴65が設けられており、この第1穴65の底面65A及びその底面65Aに対向する弁孔61の壁面61Aに第1コイルばね64の端部がそれぞれ当接されている。さらに、底面65A及び壁面61Aには、第1コイルばね64の端部にあってその内径部が係合する係合部としての第1凸部65B及び第2凸部61Bがそれぞれ設けられている。これら第1凸部65B及び第2凸部61Bにより、底面65Aや壁面61Aに当接される第1コイルばね64の端部が適切に保持される。
第1弁体62の小径部62Sには、第1高圧流路16H1を開閉する第2弁体70と、この第2弁体70が弁座と当接するように付勢する第2弾性部材としての第2コイルばね72が設けられている。より詳細には、小径部62Sには、有底の第2穴75が設けられており、この第2穴75に第2弁体70が緩挿されている。また、第2穴75の底面75A及びその底面75Aに対向する第2弁体70の端面70Aに第2コイルばね72の端部がそれぞれ当接されている。なお、本実施形態では、第2弁体70が当接する弁座として、弁孔61に開口する第1高圧流路16H1の開口端部を第2弁座71として利用するようにしている。
そして、第1コイルばね64及び第2コイルばね72の付勢力は次のように設定されている。まず、第2コイルばね72については、機関運転状態に応じて変更される燃圧の最低値において第2弁体70が第2弁座71から確実に離間する、すなわち第2弁体70が確実に開弁する程度の付勢力が設定されている。また、第1コイルばね64については、大径部62Bが第1弁座63から離間する燃圧、すなわち第1弁体が開弁する燃圧が、第2弁体70の開弁燃圧よりも高くなるようにその付勢力が設定されている。より詳細には、高圧燃料系の耐圧に対して所定の安全率を見込んだリリーフ圧RPを燃圧が超えたときに第1弁体62が開弁するように、第1コイルばね64の付勢力は設定されている。
次に、図2〜図4を参照して、上記複合バルブ60の動作態様を説明する。
図3に示すように、加圧室22で昇圧された高圧燃料の燃圧が、第2弁体70を付勢する第2コイルばね72の付勢力を超えると、その燃圧によって第2弁体70は第2弁座71から離間して開弁状態になり、第1高圧流路16H1は開状態にされる。これにより加圧室22で昇圧された高圧燃料は、第1高圧流路16H1、弁孔61、第2高圧流路16H2、高圧燃料配管27、デリバリパイプ12を介して燃料噴射弁11に送油される。一方、図2に示すように、加圧室22から送油される燃料の燃圧が、第2弁体70を付勢する第2コイルばね72の付勢力に満たないときには、第2弁体70が第2弁座71に当接される。これにより第2弁体70は閉弁状態になって第1高圧流路16H1は閉状態にされ、燃料噴射弁11から加圧室22への燃料の逆流が防止される。このように第2弁体70はチェックバルブとして機能する。
第1コイルばね64及び第2コイルばね72の付勢力は、大径部62Bが第1弁座63から離間する燃圧が、第2弁体70の開弁燃圧よりも高くなるように設定されている。従って、図3に示すごとく、第2弁体70が開弁状態のときでも、第1弁体62の大径部62Bは、第1コイルばね64によって第1弁座63に付勢されており、第1弁体62は閉弁状態にされる。これにより、リリーフ流路16Rは閉状態にされて、第1高圧流路16H1及びリリーフ流路16Rの連通、及び第2高圧流路16H2及びリリーフ流路16Rの連通がそれぞれ遮断される。一方、図4に示すように、弁孔61内に流入する高圧燃料の燃圧が過剰に高くなり、上記リリーフ圧RPを超えると、第1弁座63から大径部62Bが離間して第1弁体62が開弁状態になる。これにより、リリーフ流路16Rは開状態にされ、第1高圧流路16H1及びリリーフ流路16Rが連通されるとともに、第2高圧流路16H2及びリリーフ流路16Rも連通される。このように第1弁体62の大径部62Bがリリーフバルブとして機能するようになる。
ここで、本実施形態では、小径部62Sと大径部62Bとを有する第1弁体62の小径部62Sに第2弁体70を設けるようにしており、チェックバルブとリリーフバルブとが一体化されている。これにより、チェックバルブ及びリリーフバルブを高圧ポンプ16に内蔵するに際して、それら各バルブを個別に内蔵する場合と比較して、高圧ポンプ16の大型化を抑えることができる。
さらに、ハウジング16Aの内壁に形成された第1弁座63と第1弁体62の大径部62Bとでリリーフバルブの弁部を構成するようにしており、大径部62Bの外周を弁部として利用するようにしている。そのため、リリーフバルブとして機能する大径部62Bでの開口面積を極力大きくすることが可能であり、大径部62Bが開弁したときにその大径部62Bと第1弁座63との間を通過する燃料の圧力損失を低減することができる。
こうした圧力損失の低減による効果を、図5を参照して説明する。
まず、チェックバルブやリリーフバルブを高圧ポンプ16に内蔵する場合には、高圧ポンプ16の大型化を抑えるために、各バルブを小型化して内蔵することが考えられる。しかし、このようにリリーフバルブを小型化してしまうと、高圧ポンプ16の外部にリリーフバルブを別途設ける場合と比較して、リリーフバルブの開口面積が小さくなってしまう。そのため、リリーフバルブが開弁したときにそのリリーフバルブを通過する燃料の圧力損失が増大してしまう。このようにリリーフバルブの開弁時において圧力損失が増大してしまうと、次のような不都合の発生が懸念される。
例えば、高圧ポンプ16のプランジャ21が下死点から上昇し始めた直後にスピル弁23が閉弁する等の異常動作が発生すると、高圧ポンプ16の加圧室22で燃圧が過剰に高くされてしまう。この場合、燃圧がリリーフ圧RPを超えるとリリーフバルブが開弁することにより、高圧燃料系の圧力上昇は抑えられる。しかし、リリーフバルブでの圧力損失が高くなっている場合には、リリーフバルブの開弁による圧力低下が間に合わず、図5に二点鎖線にて示すように、一時的ではあるものの、高圧燃料系にはリリーフ圧RPを大きく超えた燃圧PBがかかってしまう。
ちなみに、こうした不都合の発生に対しては、高圧燃料系の許容圧力を十分に高くしておけばよいが、こうした対策では、高圧燃料系を構成する部材の耐圧を高めておかなければならず、そうした構成部材の大型化やコストの上昇などが避けられない。
一方、本実施形態における複合バルブ60では、開口面積が減少するようなリリーフバルブの小型化によって高圧ポンプ16に同リリーフバルブを内蔵する場合と比較して、リリーフバルブとして機能する大径部62Bの開口面積を極力大きくすることが可能であり、大径部62Bが開弁したときの圧力損失を低減させることができる。従って、加圧室22で燃圧が過剰に高くされてしまい、リリーフバルブの開弁による圧力低下が一時的に間に合わない場合でも、そのときの燃圧のピーク値である燃圧PAは、図5に実線にて示すように上記燃圧PBより低くなる。従って、リリーフバルブの開弁時における圧力損失が高い場合と比較して、高圧燃料系の許容圧力を低くすることが可能になる。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)高圧ポンプ16のハウジング16A内に、加圧室22で昇圧された高圧燃料を燃料噴射弁11に向けて送油する高圧流路16Hを形成するようにしている。その高圧流路16Hの途中には、高圧燃料をリリーフするリリーフ流路16Rが接続された弁孔61を設けるようにしている。その弁孔61にあって高圧流路16H及びリリーフ流路16Rの間には、大径部62Bと小径部62Sとを有する第1弁体62と、この第1弁体62の大径部62Bを弁孔61の内壁に形成された第1弁座63に向けて付勢する第1コイルばね64とを設けるようにしている。第1弁体62の小径部62Sには、高圧流路16Hを開閉する第2弁体70と、第2弁体70を高圧流路16Hに形成された第2弁座71に向けて付勢する第2コイルばね72とを設けるようにしている。そして、第1弁体62の大径部62Bが第1弁座63から離間する燃圧が、第2弁体70が第2弁座71から離間する燃圧よりも高くなるように第1コイルばね64及び第2コイルばね72の付勢力を設定するようにしている。従って、第2弁体70がチェックバルブとして機能するようになり、第1弁体62の大径部62Bがリリーフバルブとして機能するようになる。
ここで、上記実施形態では、小径部62Sと大径部62Bとを有する第1弁体62の小径部62Sに第2弁体70を設けるようにしており、チェックバルブとリリーフバルブとが一体化されている。これにより、チェックバルブ及びリリーフバルブを高圧ポンプ16に内蔵するに際して、それら各バルブを個別に内蔵する場合と比較して、高圧ポンプ16の大型化を抑えることができるようになる。
また、ハウジング16Aの内壁に形成された第1弁座63と第1弁体62の大径部62Bとでリリーフバルブの弁部を構成するようにしており、大径部62Bの外周を弁部として利用するようにしている。そのため、リリーフバルブとして機能する大径部62Bでの開口面積を極力大きくすることが可能になる。従って、チェックバルブ及びリリーフバルブを内蔵した高圧ポンプ16にあって、リリーフバルブが開弁したときの圧力損失を好適に低減することができるようになる。
(2)第1コイルばね64の端部が当接する第1穴65の底面65A及び弁孔61の壁面61Aに、第1コイルばね64の端部が係合する第1凸部65B及び第2凸部61Bをそれぞれ設けるようにしている。そのため、第1穴65の底面65Aや弁孔61の壁面61Aに当接される第1コイルばね64の端部を適切に保持することができるようになる。
(3)リリーフ流路16Rを、ハウジング16A内に形成されて加圧室22で昇圧される前の燃料が流れる低圧流路16Lに接続するようにしている。そのため、リリーフ流路16Rを配管部材で構成して燃料タンク17等に接続する場合と比較して、その配管部材を省略することができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・第1穴65の底面65A及び弁孔61の壁面61Aに第1コイルばね64の端部をそれぞれ係合させるために、上記第1凸部65Bや第2凸部61Bを設けるようにしたが、この他の形状にてそうした係合部を形成するようにしてもよい。
・上記第1凸部65Bや第2凸部61Bを省略してもよい。
・小径部62Sの内部に第2弁体70や第2コイルばね72を設けるようにしたが、小径部62Sの外部、例えば外周面に第2弁体70や第2コイルばね72を設けるようにしてもよい。
・弁孔61に開口する第1高圧流路16H1の端部を第2弁座71として利用するようにしたが、そうした第1高圧流路16H1の端部に、第2弁座71を構成する部材を別途設けるようにしてもよい。
・小径部62Sが形成された側の大径部62Bの端部を第1弁座63に当接させるようにしたが、大径部62Bの外周面に突起部を設け、その突起部を弁孔61の内壁に形成された弁座に当接させるようにしてもよい。
・リリーフ流路16Rを配管部材で構成して燃料タンク17に接続するようにしてもよい。
・スピル弁23の開弁時期を調整して加圧室22への燃料の吸入量を調整することにより、燃料噴射弁11に供給される高圧燃料の燃圧を調整するようにしてもよい。
本発明にかかる高圧燃料ポンプの一実施形態について、これが適用される内燃機関の燃料供給系を示す構成図。 同実施形態における複合バルブの断面図。 同実施形態における複合バルブの断面図。 同実施形態における複合バルブの断面図。 同実施形態における複合バルブのリリーフバルブ部が開弁したときの燃圧変化を示すグラフ。
符号の説明
11…燃料噴射弁、12…デリバリパイプ、13…フィルタ、15…低圧ポンプ、16…高圧ポンプ(高圧燃料ポンプ)、16A…ハウジング、16H…高圧流路、16H1…第1高圧流路、16H2…第2高圧流路、16K…吸入口、16L…低圧流路、16R…リリーフ流路、16T…吐出口、17…燃料タンク、18…低圧燃料配管、19…分岐管、20…プレッシャレギュレータ、21…プランジャ、22…加圧室、22a…燃料吸入口、23…スピル弁、24…吸気カムシャフト、25…回転カム、26…シリンダ、27…高圧燃料配管、29…電磁ソレノイド、31…スプリング、35…弁体、36…リフタ、37…リフタスプリング、60…複合バルブ、61…弁孔、61A…壁面、61B…第2凸部、62…第1弁体、62B…大径部、62S…小径部、63…第1弁座、64…第1コイルばね、65…第1穴、65A…底面、65B…第1凸部、70…第2弁体、70A…端面、71…第2弁座、72…第2コイルばね、75…第2穴、75A…底面。

Claims (5)

  1. 筒内噴射用の燃料噴射弁に高圧燃料を送油する高圧燃料ポンプであって、
    前記高圧燃料ポンプのハウジング内には、加圧室で昇圧された高圧燃料が流れる高圧流路が形成されており、その高圧流路の途中には、高圧燃料をリリーフするリリーフ流路が接続された弁孔が設けられており、
    前記弁孔にあって前記高圧流路及び前記リリーフ流路の間には、大径部と同大径部から突出した小径部とを有する第1弁体と、同第1弁体の前記大径部を前記弁孔の内壁に形成された第1弁座に向けて付勢する第1弾性部材とが設けられており、
    前記第1弁体の前記小径部には、前記高圧流路を開閉する第2弁体と、同第2弁体を前記高圧流路に形成された第2弁座に向けて付勢する第2弾性部材とが設けられており、
    前記第1弁体の前記大径部が前記第1弁座から離間する燃料圧力が、前記第2弁体が前記第2弁座から離間する燃料圧力よりも高くなるように前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材の付勢力が設定されている
    ことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  2. 前記大径部には有底の第1穴が設けられており、前記小径部には有底の第2穴が設けられており、前記第1穴の底面及びその底面に対向する前記弁孔の壁面に前記第1弾性部材の端部がそれぞれ当接されており、前記第2穴に前記第2弁体が緩挿されており、前記第2穴の底面及びその底面に対向する前記第2弁体の端面に前記第2弾性部材の端部がそれぞれ当接されている
    請求項1に記載の高圧燃料ポンプ。
  3. 前記第1弾性部材の端部が当接する前記第1穴の底面及び前記弁孔の壁面には、前記第1弾性部材の端部が係合する係合部が設けられている
    請求項2に記載の高圧燃料ポンプ。
  4. 前記第1弾性部材はコイルばねであって、前記係合部は、前記コイルばねの端部が係合する凸部として形成されている
    請求項3に記載の高圧燃料ポンプ。
  5. 前記リリーフ流路は、前記ハウジング内に形成されて前記加圧室で昇圧される前の燃料が流れる流路に接続されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の高圧燃料ポンプ。
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