JP4872780B2 - 画像処理システム及び画像処理プログラム - Google Patents
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[1] 画像から構成要素を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された構成要素を分類する分類手段と、
前記分類手段によって分類された構成要素の外接矩形に重なりがあるもの同士を統合し、該統合した構成要素を前記分類手段によって分類させる統合処理を行う統合手段と、
前記統合手段によって統合された構成要素に対してマッチング処理を行うマッチング手段
を具備し、
前記分類手段は、構成要素の大きさを閾値と比較することによって、構成要素を大の分類、中の分類、小の分類に分類し、
前記統合手段は、分類毎に異なる方法で構成要素を統合し、構成要素を統合できなくなるまで統合処理を繰り返すようにし、該統合では、小の分類に属する構成要素同士、中の分類に属する構成要素同士、又は小の分類に属する構成要素と中の分類に属する構成要素を統合した結果、該統合した構成要素が大の分類になる場合は、該統合は行わず、中の分類に属する構成要素と大の分類に属する構成要素の統合は行わない
ことを特徴とする画像処理システム。
をさらに具備し、
前記統合手段は、前記拡大手段によって拡大された構成要素の外接矩形に対して統合処理を行う
ことを特徴とする[1]に記載の画像処理システム。
をさらに具備し、
前記マッチング手段は、前記除外手段によって除外された構成要素以外の構成要素に対してマッチング処理を行い、
前記除外手段が除外する構成要素は、前記分類手段によって大の分類又は小の分類に分類された構成要素である
ことを特徴とする[1]又は[2]に記載の画像処理システム。
前記抽出手段によって抽出された構成要素を少なくとも背景画像を含む分類に分類する分類手段と、
前記分類手段によって分類された構成要素の外接矩形に重なりがあるもの同士を統合し、該統合した構成要素を前記分類手段によって分類させる統合処理を行う統合手段と、
前記統合手段によって統合された構成要素のうち、背景画像の分類に属する構成要素はマッチング処理の対象としないマッチング手段
を具備し、
前記分類手段は、構成要素の大きさを閾値と比較することによって、構成要素を大の分類、中の分類、小の分類、背景画像の分類に分類し、
前記統合手段は、小の分類に属する構成要素同士、中の分類に属する構成要素同士、又は小の分類に属する構成要素と中の分類に属する構成要素を統合した結果、該統合した構成要素が大の分類になる場合は、該統合は行わず、中の分類に属する構成要素と大の分類に属する構成要素の統合は行わず、大の分類に属する構成要素又は小の分類に属する構成要素は背景画像の分類に統合する
ことを特徴とする画像処理システム。
画像から構成要素を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された構成要素を分類する分類手段と、
前記分類手段によって分類された構成要素の外接矩形に重なりがあるもの同士を統合し、該統合した構成要素を前記分類手段によって分類させる統合処理を行う統合手段と、
前記統合手段によって統合された構成要素に対してマッチング処理を行うマッチング手段
として機能させ、
前記分類手段は、構成要素の大きさを閾値と比較することによって、構成要素を大の分類、中の分類、小の分類に分類し、
前記統合手段は、分類毎に異なる方法で構成要素を統合し、構成要素を統合できなくなるまで統合処理を繰り返すようにし、該統合では、小の分類に属する構成要素同士、中の分類に属する構成要素同士、又は小の分類に属する構成要素と中の分類に属する構成要素を統合した結果、該統合した構成要素が大の分類になる場合は、該統合は行わず、中の分類に属する構成要素と大の分類に属する構成要素の統合は行わない
ことを特徴とする画像処理プログラム。
画像から構成要素を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された構成要素を少なくとも背景画像を含む分類に分類する分類手段と、
前記分類手段によって分類された構成要素の外接矩形に重なりがあるもの同士を統合し、該統合した構成要素を前記分類手段によって分類させる統合処理を行う統合手段と、
前記統合手段によって統合された構成要素のうち、背景画像の分類に属する構成要素はマッチング処理の対象としないマッチング手段
として機能させ、
前記分類手段は、構成要素の大きさを閾値と比較することによって、構成要素を大の分類、中の分類、小の分類、背景画像の分類に分類し、
前記統合手段は、小の分類に属する構成要素同士、中の分類に属する構成要素同士、又は小の分類に属する構成要素と中の分類に属する構成要素を統合した結果、該統合した構成要素が大の分類になる場合は、該統合は行わず、中の分類に属する構成要素と大の分類に属する構成要素の統合は行わず、大の分類に属する構成要素又は小の分類に属する構成要素は背景画像の分類に統合する
ことを特徴とする画像処理プログラム。
構成要素の統合処理を文字・図形等のパターン・マッチング技術に適用する技術がある。特に、複写機等の画像処理装置では、画像圧縮技術が用いられており、画像の構成要素である文字画像を文字コードに変換して圧縮する方式が提案されている。例えば、「ISO/IEC JTC 1 / SC 29 /WG 1 N 1359」には、JBIG2について開示されている。また、「I. H. Witten, A. Moffat, and T. C. Bell 著 「Managing Gigabytes」 Morgan Kaufmmann Publishers pp. 320-332.」には、文字の抽出方法に関する技術が開示されている。
つまり、前者では、例えば、以下に掲げる4例のような場合があるからである。
(1)文字の構成要素を統合して、正確に文字を構成したほうがよい場合(圧縮では圧縮率・高解像度化では画質向上)が多いが、完全に1文字を復元できなくてもよい場合もある。
(2)複数の文字がひとつの構成要素として切り出されたとしても(例えばイタリックの単語は、本実施の形態では統合してしまう)、その構成要素が文書画像中で繰り返されるならば、圧縮技術等にとっては問題にならない場合が多い。
(3)特に圧縮技術では、正確な統合処理よりも処理時間や装置規模が重視される場合が多い。
(4)また、ノイズ(孤立点等)、図形(罫線、絵柄等)に対しても適切な処理が求められる。
一方、文字認識における文字統合処理では、例えば、以下に掲げるような3つの性能が求められる。
(1)文字行を抽出し、正確に1文字を構成するように統合処理を行う必要がある。
(2)処理時間よりも認識率が重視される場合が多い。
(3)ノイズや図形を無視できる。
このように、圧縮技術における構成要素の統合処理は、文字認識における文字統合処理とは異なる性能が要求されるものの、前述の背景技術では、文字認識における文字統合処理に類似の技術が用いられている。
文字の構成要素のみをパターンマッチングする場合に比べて、構成要素を統合して文字を構成した場合には、パターンマッチングしやすくなり、そのパターンマッチングの結果が圧縮率・画質を向上させるからである。
例えば、「程」という文字が複数記載されている文書をスキャナで読み取って、統合処理を行った結果を図17(A)、(B)に示す。統合処理を行わずに、図17(A)、(B)の右上に位置する「口」という部分だけを取り出したものを図18(A)、(B)に示す。
この場合、図17(A)、(B)は、同じ「程」という文字であるとしてパターンマッチングされる可能性が高い。しかし、図18(A)、(B)では同じ文字としてパターンマッチングされる可能性は低い。
これは「視野」の選択による効果(飯島泰蔵 著「パターン認識理論」森北出版株式会社(1989) P.62で論じられている)として、観測が行われるスケールの拡大に応じて、無視できる差が増大するためと考えられるためである。
(1)文字・図形要素の統合に先立って、行の切り出し処理を行う必要があるため、計算量が多い。
(2)文字・図形要素の統合結果を確定するために、文字認識やパターンマッチングが行われ、計算量が多い。
(3)ノイズや罫線等、文字要素ではない図形に対して、統合処理が考慮されていない。
図1は、第1の実施の形態の概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、コンピュータ・プログラム、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能にほぼ一対一に対応しているが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(1対1通信を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。
構成要素抽出モジュール11は、分類モジュール12と接続されている。構成要素抽出モジュール11は、対象である画像から構成要素を抽出する。そして、抽出した構成要素を分類モジュール12へ渡す。なお、対象とする画像は、多値画像であってもよいが、2値画像の例を説明する。多値画像の場合は、いったん2値画像に変換して処理するようにしてもよい。また、対象とする画像は、複数枚であってもよいが、1枚であってもよい。複数枚の場合は、その枚数分だけ繰り返して処理を行うようにすればよい。
構成要素の抽出は、黒画素の塊を抽出することであり、黒画素と4連結又は8連結で連続する画素領域をいう。いわゆるラベリングと呼ばれる処理である。例えば、対象である画像を図2に示す文書画像20とする。この場合、構成要素抽出モジュール11は、図3に示すように構成要素31、32、33、34、35、36、37を抽出する。
分類モジュール12が行う分類は、例えば、図4に示す規則に従う。つまり、「Small」、「Mediam」、「Large」の3種類に分類する例を示す。
「Small」の分類は、文字画像の構成要素又はノイズのような小さなものを意図しており、その分類方法は、構成要素の外接矩形の幅、高さの両方がある閾値以下(例えば2画素等)のものとする。
「Mediam」の分類は、文字画像である構成要素を意図しており、その分類方法は、「Small」/「Large」以外の構成要素とする。
「Large」の分類は、罫線などの図形画像の構成要素を意図しており、その分類方法は、外接矩形の幅、高さの一方もしくは両方が閾値以上(例えば、256画素又は72ポイント等)のものとする。
なお、「Small」又は「Large」の一方を省略してもよい。つまり、2種類に分類(「Small」と「Mediam」に分類、「Mediam」と「Large」に分類)してもよい。
(1)外接矩形に重なりがある構成要素同士を統合し、新たな構成要素を生成する。なお、外接矩形とは、構成要素を囲む最小の矩形のことをいう。
(2)統合結果の構成要素を、再度分類モジュール12により分類し、統合可能な要素がなくなるまで繰り返し統合処理を行う。
(3)「Small」の構成要素同士、「Mediam」の構成要素同士、もしくは「Small」の構成要素と「Mediam」の構成要素を統合した結果、「Large」の構成要素が生じる場合、その統合は禁止する。
(4)「Mediam」の構成要素と「Large」の構成要素の統合は禁止する。
図5(A)〜(C)は統合処理の経過を示したものである。図5(A)に示す構成要素(構成要素32)の外接矩形は、「問」内の「口」の構成要素(構成要素33)の外接矩形と重なっている。また、構成要素32と構成要素33は分類モジュール12によって「Mediam」と分類されている。したがって、統合処理の規則(1)に従って構成要素32と構成要素33を統合した新たな構成要素(図5(B))を生成する(なお、規則(3)及び(4)には反していない)。
次に、規則(2)を適用することによって、この新たな構成要素に対する分類モジュール12による分類結果は「Mediam」である。
同様に、図5(B)の構成要素と構成要素34に対して、規則(1)が適用され、新たな構成要素(図5(C))を生成する。次に、規則(2)を適用することによって、この新たな構成要素に対する分類モジュール12による分類結果は「Mediam」である。
これによって、図5(C)に示す構成要素が新たに生成される。
ただし、この新たな構成要素を囲んでいる構成要素35とは、統合されない。つまり、図5(C)の状態から図5(D)が1つの構成要素となる状態へは進行しない。構成要素35は分類モジュール12によって「Large」と分類され、規則(4)によって、統合が禁止されるからである。
したがって、図2に示す文書画像20に対して、統合モジュール13による処理が終了した場合の構成要素は、図6に示す4つの構成要素(構成要素31、構成要素61、構成要素35、構成要素62)である。
符号化モジュール15は、マッチングモジュール14と接続されている。符号化モジュール15は、マッチングモジュール14によってマッチング処理が行われた結果に対して、圧縮処理を行う。
ステップS71で、構成要素抽出モジュール11は、入力された対象画像から構成要素を抽出する。
ステップS72で、分類モジュール12は、ステップS71で抽出された構成要素を分類する。
ステップS73で、統合モジュール13は、ステップS72で分類された構成要素を統合処理の規則に基づいて、統合する。
ステップS74で、統合モジュール13は、統合可能な構成要素がなくなるまで統合を繰り返す。つまり、統合可能な構成要素がある場合はステップS72へ戻り、それ以外の場合はステップS75へ進む。
ステップS75で、マッチングモジュール14は、統合処理された構成要素に対して、パターンマッチング処理を行う。
ステップS76で、符号化モジュール15は、ステップS75によるパターンマッチング処理の結果に対して、符号化処理を行う。
構成要素抽出モジュール11は、分類モジュール12と接続されており、分類モジュール12は、構成要素抽出モジュール11、統合モジュール13、拡大モジュール81と接続されており、拡大モジュール81は、分類モジュール12、統合モジュール13と接続されており、統合モジュール13は、分類モジュール12、マッチングモジュール14、拡大モジュール81と接続されており、マッチングモジュール14は、統合モジュール13、符号化モジュール15と接続されており、符号化モジュール15は、マッチングモジュール14と接続されている。
拡大処理は、例えば、以下の通りである。
(1)上下左右方向に、規定の値だけ外接矩形を拡大する。
(2)上下左右方向に、画像解像度に比例した値だけ(比は規定値とするようにしてもよい)外接矩形を拡大する。
(3)もとの外接矩形の大きさに比例して、その外接矩形の中心から拡大する。また、拡大率は規定値とするようにしてもよい
また、拡大処理は、前述したもの以外の他の処理であってもよい。例えば、拡大処理又は規定値は構成要素の分類別に選択できるようにしてもよい。
また、特に、「Small」に属する構成要素の外接矩形を大きく拡大することで、ディザのかかった画像を統合できることとなる。例えば、図10(A)に示すように、ディザのかかった画像を対象とした場合(図10(A)に示す例は、ディザのかかった画像の一部分である)、外接矩形を拡大することによって、図10(B)に示すように、各外接矩形を重ね合わせることができる。そして、これに対して、統合処理を行うことによって、図10(C)に示すように、ディザのかかった画像を統合できる。
ステップS111で、構成要素抽出モジュール11は、入力された対象画像から構成要素を抽出する。
ステップS112で、分類モジュール12は、ステップS111で抽出された構成要素を分類する。
ステップS113で、拡大モジュール81は、ステップS112で分類された構成要素の外接矩形を拡大する。
ステップS114で、統合モジュール13は、ステップS113で拡大処理された構成要素を統合処理の規則に基づいて、統合する。
ステップS115で、統合モジュール13は、統合可能な構成要素がなくなるまで統合を繰り返す。つまり、統合可能な構成要素がある場合はステップS112へ戻り、それ以外の場合はステップS116へ進む。
ステップS116で、マッチングモジュール14は、統合処理された構成要素に対して、パターンマッチング処理を行う。
ステップS117で、符号化モジュール15は、ステップS116によるパターンマッチング処理の結果に対して、符号化処理を行う。
構成要素抽出モジュール11は、分類モジュール12と接続されており、分類モジュール12は、構成要素抽出モジュール11、統合モジュール13と接続されており、統合モジュール13は、分類モジュール12、対象除外モジュール121と接続されており、対象除外モジュール121は、統合モジュール13、マッチングモジュール14と接続されており、マッチングモジュール14は、対象除外モジュール121、符号化モジュール15と接続されており、符号化モジュール15は、マッチングモジュール14と接続されている。
マッチングモジュール14は、対象除外モジュール121によって除外された構成要素以外の構成要素に対してマッチング処理を行う。
より具体的には、対象除外モジュール121は、統合モジュール13によって統合された各構成要素に対して、フラグを付与する。そのフラグは、マッチングモジュール14によってマッチング処理すべき対象であるか否かを示すものである。構成要素を除外する場合は、例えば、フラグをたてる。
フラグをたてる対象は、「Large」又は「Small」に属する構成要素とし、これらをパターンマッチングの対象から除外するものである。
「Large」に分類される構成要素は、罫線等の巨大な図形であり、同一とみなせる図形が繰り返し出現する可能性は低いものである。「Large」の構成要素をパターンマッチング対象から除外することで、パターンマッチングの処理負荷を軽減させることができる。
「Small」の構成要素をパターンマッチング対象から除外することで、パターンマッチングの処理負荷を軽減させることができる。「Small」に分類される構成要素は、小さな文字である可能性があり、パターンマッチングの誤判定が生じやすい。「Small」の構成要素をパターンマッチング対象から除外することで、文字化けを軽減させることができる。
ステップS131で、構成要素抽出モジュール11は、入力された対象画像から構成要素を抽出する。
ステップS132で、分類モジュール12は、ステップS131で抽出された構成要素を分類する。
ステップS133で、統合モジュール13は、ステップS132で分類された構成要素を統合処理の規則に基づいて、統合する。
ステップS134で、統合モジュール13は、統合可能な構成要素がなくなるまで統合を繰り返す。つまり、統合可能な構成要素がある場合はステップS132へ戻り、それ以外の場合はステップS135へ進む。
ステップS135で、対象除外モジュール121は、統合処理された構成要素に対して、「Large」又は「Small」に属する構成要素を除外する。
ステップS136で、マッチングモジュール14は、ステップS135で除外された構成要素以外の構成要素に対してパターンマッチング処理を行う。
ステップS137で、符号化モジュール15は、ステップS136によるパターンマッチング処理の結果に対して、符号化処理を行う。
構成要素抽出モジュール11は、分類モジュール12と接続されており、分類モジュール12は、構成要素抽出モジュール11、背景統合モジュール141と接続されており、背景統合モジュール141は、分類モジュール12、マッチングモジュール14と接続されており、マッチングモジュール14は、背景統合モジュール141、符号化モジュール15と接続されており、符号化モジュール15は、マッチングモジュール14と接続されている。
構成要素抽出モジュール11は、第1の実施の形態の構成要素抽出モジュール11による構成要素の抽出処理に加えて、背景画像という構成要素をも抽出する。背景画像の構成要素とは、第1の実施の形態による構成要素抽出モジュール11によって抽出される構成要素以外のものである。したがって、背景画像の構成要素とは、一般的には、対象画像における空白部分であり、最も面積の広い構成要素となる場合が多い。
分類モジュール12は、構成要素抽出モジュール11によって抽出された構成要素を、「背景画像」の分類、「Large」の分類、「Small」の分類、「Mediam」の分類に分類する。
具体的には、「Small」の分類、「Large」の分類の一方、もしくは両方の分類に属する構成要素は、全てひとつの要素(背景画像)に統合する。そして、背景画像はパターンマッチングの対象から除外する。このようにすることによって、前述の第3の実施の形態と同様に、「Small」の分類、「Large」の分類に属する構成要素を対象外とし、計算量を低減すること等となる。
さらに、構成要素を入力画像から抽出し、その構成要素のサイズや描画位置を記憶するように構成した場合、その記憶する情報量が増加する。特に、「Small」と分類されるような微小な構成要素が大量に含まれる場合、記憶する情報量は入力画像の数倍にもおよぶ。「Small」と分類される構成要素を背景画像に統合することで、記憶する情報量を削減できる。
特にパターンマッチングの目的がテキスト画像の圧縮である場合、前記理由から情報量が増加し、「Small」と分類される構成要素をパターン辞書に登録しても、圧縮率が逆に低下する場合がある。その場合、「Small」の構成要素を背景画像に統合することで、圧縮率の向上効果が得られる。
なお、統合処理には優先順位があり、背景画像の分類への統合は、最後に行う。
ステップS151で、構成要素抽出モジュール11は、入力された対象画像から構成要素を抽出する。
ステップS152で、分類モジュール12は、ステップS151で抽出された構成要素を分類する。
ステップS153で、背景統合モジュール141は、ステップS152で分類された構成要素を統合処理の規則(最後に、背景画像の分類への統合を含む)に基づいて、統合する。
ステップS154で、背景統合モジュール141は、統合可能な構成要素がなくなるまで統合を繰り返す。つまり、統合可能な構成要素がある場合はステップS152へ戻り、それ以外の場合はステップS155へ進む。
ステップS155で、マッチングモジュール14は、統合処理された構成要素に対して、パターンマッチング処理を行う。
ステップS156で、符号化モジュール15は、ステップS155によるパターンマッチング処理の結果に対して、符号化処理を行う。
(1)文字行の切り出しが不要で、従って、計算量をより減少させる又は装置の規模をより小さくすることができる。
(2)文字・図形等の構成要素の統合に際し、統合結果を確定するために、文字認識やパターンマッチングが不要で、従って、計算量をより減少させる又は装置の規模をより小さくすることができる。
(3)ノイズや罫線等、入力画像に繰り返し出現する可能性が低いと考えられる文字・図形等の構成要素に対しては、パターンマッチング処理回数が軽減されるように統合するか、パターンマッチング処理から除外することが可能で、従って、計算量をより減少させる又は装置の規模をより小さくすることができる。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
12…分類モジュール
13…統合モジュール
14…マッチングモジュール
15…符号化モジュール
81…拡大モジュール
121…対象除外モジュール
141…背景統合モジュール
1601…CPU
1602…ROM
1603…RAM
1604…ホストバス
1605…ブリッジ
1606…外部バス
1607…インタフェース
1608…キーボード
1609…ポインティングデバイス
1610…ディスプレイ
1611…HDD
1612…ドライブ
1613…リムーバブル記録媒体
1614…接続ポート
1615…外部接続機器
1616…通信部
1617…データ読み取り部
1618…データ出力部
Claims (6)
- 画像から構成要素を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された構成要素を分類する分類手段と、
前記分類手段によって分類された構成要素の外接矩形に重なりがあるもの同士を統合し、該統合した構成要素を前記分類手段によって分類させる統合処理を行う統合手段と、
前記統合手段によって統合された構成要素に対してマッチング処理を行うマッチング手段
を具備し、
前記分類手段は、構成要素の大きさを閾値と比較することによって、構成要素を大の分類、中の分類、小の分類に分類し、
前記統合手段は、分類毎に異なる方法で構成要素を統合し、構成要素を統合できなくなるまで統合処理を繰り返すようにし、該統合では、小の分類に属する構成要素同士、中の分類に属する構成要素同士、又は小の分類に属する構成要素と中の分類に属する構成要素を統合した結果、該統合した構成要素が大の分類になる場合は、該統合は行わず、中の分類に属する構成要素と大の分類に属する構成要素の統合は行わない
ことを特徴とする画像処理システム。 - 前記分類手段によって分類された構成要素の外接矩形を拡大する拡大手段
をさらに具備し、
前記統合手段は、前記拡大手段によって拡大された構成要素の外接矩形に対して統合処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。 - 前記統合手段によって統合された構成要素を除外する除外手段
をさらに具備し、
前記マッチング手段は、前記除外手段によって除外された構成要素以外の構成要素に対してマッチング処理を行い、
前記除外手段が除外する構成要素は、前記分類手段によって大の分類又は小の分類に分類された構成要素である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理システム。 - 画像から構成要素を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された構成要素を少なくとも背景画像を含む分類に分類する分類手段と、
前記分類手段によって分類された構成要素の外接矩形に重なりがあるもの同士を統合し、該統合した構成要素を前記分類手段によって分類させる統合処理を行う統合手段と、
前記統合手段によって統合された構成要素のうち、背景画像の分類に属する構成要素はマッチング処理の対象としないマッチング手段
を具備し、
前記分類手段は、構成要素の大きさを閾値と比較することによって、構成要素を大の分類、中の分類、小の分類、背景画像の分類に分類し、
前記統合手段は、小の分類に属する構成要素同士、中の分類に属する構成要素同士、又は小の分類に属する構成要素と中の分類に属する構成要素を統合した結果、該統合した構成要素が大の分類になる場合は、該統合は行わず、中の分類に属する構成要素と大の分類に属する構成要素の統合は行わず、大の分類に属する構成要素又は小の分類に属する構成要素は背景画像の分類に統合する
ことを特徴とする画像処理システム。 - コンピュータに、
画像から構成要素を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された構成要素を分類する分類手段と、
前記分類手段によって分類された構成要素の外接矩形に重なりがあるもの同士を統合し、該統合した構成要素を前記分類手段によって分類させる統合処理を行う統合手段と、
前記統合手段によって統合された構成要素に対してマッチング処理を行うマッチング手段
として機能させ、
前記分類手段は、構成要素の大きさを閾値と比較することによって、構成要素を大の分類、中の分類、小の分類に分類し、
前記統合手段は、分類毎に異なる方法で構成要素を統合し、構成要素を統合できなくなるまで統合処理を繰り返すようにし、該統合では、小の分類に属する構成要素同士、中の分類に属する構成要素同士、又は小の分類に属する構成要素と中の分類に属する構成要素を統合した結果、該統合した構成要素が大の分類になる場合は、該統合は行わず、中の分類に属する構成要素と大の分類に属する構成要素の統合は行わない
ことを特徴とする画像処理プログラム。 - コンピュータに、
画像から構成要素を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された構成要素を少なくとも背景画像を含む分類に分類する分類手段と、
前記分類手段によって分類された構成要素の外接矩形に重なりがあるもの同士を統合し、該統合した構成要素を前記分類手段によって分類させる統合処理を行う統合手段と、
前記統合手段によって統合された構成要素のうち、背景画像の分類に属する構成要素はマッチング処理の対象としないマッチング手段
として機能させ、
前記分類手段は、構成要素の大きさを閾値と比較することによって、構成要素を大の分類、中の分類、小の分類、背景画像の分類に分類し、
前記統合手段は、小の分類に属する構成要素同士、中の分類に属する構成要素同士、又は小の分類に属する構成要素と中の分類に属する構成要素を統合した結果、該統合した構成要素が大の分類になる場合は、該統合は行わず、中の分類に属する構成要素と大の分類に属する構成要素の統合は行わず、大の分類に属する構成要素又は小の分類に属する構成要素は背景画像の分類に統合する
ことを特徴とする画像処理プログラム。
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