JP4872310B2 - ブラックインク組成物少なくとも3種を含むインクセット - Google Patents

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Description

本発明は、ブラックインク組成物少なくとも3種を含むインクセット、前記インクセットを用いる記録方法、及び前記方法により得られた記録物に関する。本発明のインクセットは、簡単で廉価な構成にもかかわらず、充分な光沢性と短期色安定性とを備えており、更に優れた吐出安定性を兼ね備えている。
インクジェット記録方法等によって、良好な黒白モノクロ画像やグレースケールを得る目的で、黒色顔料(すなわち、カーボンブラック)の濃度が異なる3種類以上のブラックインクを含むインクセットを用いることがある。例えば、カーボンブラック濃度が異なる3種のブラックインクを用いることにより、グレーバランスの安定性とメタメリズムが飛躍的に向上する。特にグレーバランスの点で、その効果が非常に大きい。すなわち、グレーバランスを、1種類又は2種類のブラックインクだけで出力する場合に問題となるハイトーン領域(明るい領域)での粒状性が解消されるからである。
カーボンブラック濃度の異なる複数種類のブラックインク組成物をカラーインク組成物のセットと組み合わせて使用する画像記録装置及びその制御方法は、既に知られている(特許文献1)。しかしながら、この特許文献1に記載の技術は、同一の記録媒体上にカラー画像とは別に、モノクロ高階調画像を形成することを目的としており、そのモノクロ高階調画像形成のために複数種類のブラックインク組成物を用いることが記載されているのみである。
また、黒色染料濃度が異なる3種類以上のブラックインクを含むインクセットも従来から知られており、市販もされている。
特開平11−320924号公報
3種類のブラックインクの着色剤が、全て黒色染料である場合には、短期色安定性の点で問題がある。すなわち、プリンタから記録紙への出力後から徐々に色が変化してしまう現象を引き起こすので、厳密な色精度が要求されるモノクロプリントには品質が不充分である。
一方、3種類のブラックインクの着色剤が、全て黒色顔料(すなわち、カーボンブラック)である場合には、印刷品質が高く、特に前記の短期色安定性の点では問題がないが、組成が複雑になる点や光沢性の点で問題があった。すなわち、カーボンブラック濃度が薄いブラックインク組成物を用いて記録した場合には、記録画像において、蛍光灯や外光などが記録画像に反射した際、その反射光が金色のような光沢を発生する問題がある。また、中間的濃度の中間階調用ブラックインク組成物を用いて記録した場合には、記録画像において、灰色の明度がずれる部分が生じる問題がある。
本発明者は、これらの欠点を解消する技術を鋭意検討していたところ、濃度が最も高いブラックインク組成物の着色剤として顔料を用い、濃度が最も低いブラックインク組成物の着色剤として染料を用い、濃度がそれらの中間の中間階調用ブラックインク組成物の着色剤として顔料又は染料を用いることにより、樹脂成分などの添加剤を用いることなく、簡単で廉価なインク組成により、短期色安定性の点及び光沢性の点で充分な物性を有し、しかもプリンタ信頼性にも優れたインクセットを提供することができることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、濃度の異なる少なくとも3種のブラックインク組成物を含むインクセットであって、濃度が最も高いブラックインク組成物の着色剤が顔料であり、濃度が最も低いブラックインク組成物の着色剤が染料であり、濃度がそれらの中間の中間階調用ブラックインク組成物の着色剤が顔料又は染料であることを特徴とする、前記インクセットに関する。
本発明によるインクセットの好ましい態様によれば、濃度が最も高いブラックインク組成物の顔料含有量が、濃度が最も高いブラックインク組成物の全重量に対して1.5〜10重量%である。
本発明によるインクセットの別の好ましい態様によれば、濃度が最も低いブラックインク組成物の染料含有量が、濃度が最も低いブラックインク組成物の全重量に対して0.4重量%未満である。
本発明によるインクセットの更に別の好ましい態様によれば、中間階調用ブラックインク組成物の顔料又は染料の含有量が、中間階調用ブラックインク組成物の全重量に対して0.4重量%以上1.5重量%未満である。
本発明によるインクセットの更に別の好ましい態様によれば、更に、カラーインク組成物を含む。
本発明によるインクセットの更に別の好ましい態様によれば、水系である。
本発明によるインクセットの更に別の好ましい態様によれば、インクジェット記録用である。
また、本発明は、前記インクセットを用いる記録方法、及びその記録方法によって記録された記録物にも関する。
本発明によるインクセットは、簡単で廉価なインク組成であるにもかかわらず、短期色安定性の点及び光沢性の点で充分な物性を有し、しかもプリンタ信頼性にも優れている。
本発明のインクセットは、ブラックインク構成部分のみからなる(すなわち、モノクロ用インクセット)か、あるいはブラックインク構成部分とカラーインク構成成分とからなる(例えば、カラー印刷用インク)ことができる。そして、本発明のインクセットでは、そのブラックインク構成部分が、濃度の異なるブラックインク組成物少なくとも3種を含む。しかしながら、本発明インクセットのブラックインク構成部分は、濃度の異なる3種又は4種のブラックインク組成物からなることが好ましい。
前記ブラックインク構成部分が、濃度の異なる3種又は4種のブラックインク組成物からなる場合には、濃度が最も高いブラックインク組成物と、中間階調用ブラックインク組成物1種又は2種と、そして濃度が最も低いブラックインク組成物とからなることができる。
濃度が最も高いブラックインク組成物の顔料含有量は、その組成物の全重量に対して、好ましくは1.5〜10重量%、より好ましくは1.5〜8重量%である。また、濃度が最も低いブラックインク組成物の染料含有量は、その組成物の全重量に対して、好ましくは0.4重量%未満、より好ましくは0.01重量%以上で0.4重量%未満、更により好ましくは0.05重量%〜0.3重量%、最も好ましくは0.1重量%〜0.25重量%である。
中間階調用ブラックインク組成物の顔料又は染料の含有量は、好ましくは0.4重量%〜1.5重量%、より好ましくは、0.5重量%〜1.2重量%、特には0.6重量%〜1.0重量%である。本発明のインクセットに含まれる中間階調用ブラックインク組成物は、1種類又は2種以上であることができる。中間階調用ブラックインク組成物を2種以上用いる場合には、それらの各インク組成物の顔料又は染料の含有量が、それぞれ、前記の範囲内であることが好ましい。
本発明のインクセットに含まれるブラックインク組成物に用いるカーボンブラックとしては、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネスト法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。カーボンブラックとしては、具体的には、三菱化学(株)製のNo.2300,No.900,HCF88,No.33,No.40,No.45,No.52,MA7,MA8,MA100,No2200B等が、コロンビア社製のRaven5750,Raven5250,Raven5000,Raven3500,Raven1255,Raven700等が、キャボット社製のRegal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Monarch700,Monarch800,Monarch880,Monarch900,Monarch1000,Monarch1100,Monarch1300,Monarch1400等が、デグッサ社製のColor Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black FW18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex 35,Printex U,Printex V,Printex 140U,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black 4等が使用できるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明においては、表面を酸化処理したカーボンブラックを用いることができる。この場合は、分散剤を用いる必要はない。酸化処理は公知の方法で行うことができる。酸化処理によって、前記カーボンブラックの表面に、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、又はスルホン基等の親水性基を導入することができる。
カーボンブラックの粒径は、特に限定されるものではないが、10μm以下が好ましく、更に好ましくは0.1μm以下である。
また、本発明によるインクセットにおいて、各ブラックインク組成物が含有するカーボンブラックは、それぞれ同じであることも異なることもできる。
本発明のインクセット中のカーボンブラックインク組成物において、カーボンブラックは、例えば、分散剤で水性媒体中に分散させた顔料分散液としてインク組成物に添加するのが好ましい。顔料分散液を調製するのに用いられる分散剤としては、一般に顔料分散液を調製するのに用いられている分散剤、例えば、高分子分散剤や界面活性剤を使用することができる。
本発明のインクセット中のカーボンブラックインク組成物に含有される分散剤の量は特に限定されるものではないが、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%の範囲である。分散剤の含有量が0.01重量%未満になると界面活性効果が十分に得られず、10重量%を超えると結晶の析出、液晶の形成、あるいは顔料の安定性低下などによる吐出不良の原因となる場合が認められる。
分散剤としては、慣用の界面活性剤の他、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を好適に使用することができる。なお、この顔料分散液に含まれる分散剤がブラックインク組成物の分散剤及び界面活性剤としても機能するであろうことは当業者に明らかであろう。
本発明のインクセット中のカーボンブラックインク組成物は、界面活性剤を含有することができる。界面活性剤の具体例としては、アニオン性界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、ノニオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、両性界面活性剤(例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン)等を挙げることができ、これらは単独で又は二種以上を組合せて使用することができる。
本発明のインクセット中のカーボンブラックインク組成物は、アセチレングリコール系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤を含むのが好ましい。この添加によってブラックインク組成物の記録媒体への浸透性を向上することができ、種々の記録媒体においてにじみの少ない記録を期待することができる。更に、本発明のインクセット中のカーボンブラックインク組成物は、湿潤剤、乾燥速度調整剤、及び/又は安定化剤として、水溶性有機溶媒を含有することができる。
本発明のインクセット中のカーボンブラックインク組成物は、樹脂成分を、実質的な量を超えて含有する必要がない。ここで、樹脂成分の実質的な量とは、樹脂成分によって良好な光沢性の機能を得るのに必要な量を意味し、例えば、カーボンブラックインク組成物の全重量に対して4重量%以上の量である。従って、本発明のインクセット中のカーボンブラックインク組成物は、その組成物の全重量に対して4重量%を超える量の樹脂成分(固形分)を含有しないことが好ましい。
本発明のインクセットに含まれるブラックインク組成物に用いるブラック染料としては、従来からブラック染料として通常使用されている染料を使用することができる。ブラック染料としては、具体的には、C.I.アシッドブラック1,2,7,24,26,29,31,48,50,51,52,58,60,62,63,64,67,72,76,77,94,107,108,109,110,112,115,118,119,121,122,131,132,139,140,155,156,157,158,159,191,C.I.ダイレクトブラック17,19,22,32,38,51,56,62,71,74,75,77,94,105,106,107,108,112,113,117,118,132,133,146,154,164,168,195,C.I.リアクティブブラック1,3,4,5,6,8,9,10,12,13,14,18,31,35,C.I.ソルビライズパットブラック1,C.I.サルファーブラック1,又はC.I.フードブラック2等を挙げることができる。
また、本発明によるインクセットにおいて、各ブラックインク組成物が含有するブラック染料は、それぞれ同じであることも異なることもできる。
本発明のインクセットが、カラー記録用インクセットである場合には、そのインクセットを構成するインク組成物の種類や数は、前記のブラックインク組成物をインクセット構成員として含む限り特に限定されるものではないが、典型的な本発明によるインクセットとしては、例えば、イエローインク組成物、シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、及び3種又は4種のブラックインク組成物の6色若しくは7色のインクセット;前記6色若しくは7色のインクセットにライトシアンインク組成物及びライトマゼンタインク組成物を加えた8色若しくは9色のインクセット;前記8色若しくは9色インクセットにダークイエローインク組成物を加えた9色若しくは10色のインクセット;前記6色若しくは7色インクセットにレッドインク組成物、グリーンインク組成物、及びブルーインク組成物を加えた9色若しくは10色のインクセット;前記6色若しくは7色インクセットにオレンジインク組成物、グリーンインク組成物、及びブルーインク組成物を加えた9色若しくは10色のインクセット;並びに前記6色若しくは7色インクセットにオレンジインク組成物、グリーンインク組成物、及びバイオレットインク組成物を加えた9色若しくは10色のインクセット;並びに、前記の各インクセットに更に別の中間階調用ブラックインク組成物を含むインクセット;を挙げることができる。
本発明のインクセットは、前記のブラックインク組成物を含むことを除けば、従来公知のインクセットと同様に構成することができ、従来公知の各種の記録方法用インクとして利用することができる。好ましいインクセットは、水系であり、特にインクジェット記録用インクセットである。
また、本発明の記録方法は、インク組成物の液滴を吐出して、前記液滴を記録媒体に付着させて記録を行う記録方法であって、本発明のインクセットを用いる。ここで、記録方法は、本発明のインクセットが収容されたインクカートリッジ(各ブラックインク組成物が個別に収容されたインクカートリッジ)を公知のインクジェット記録装置に搭載させて、記録媒体に対して記録することにより、好適に行うことができる。
ここで、インクジェット記録装置としては、電気信号に基づいて振動可能な電歪素子が搭載されるとともに、前記電歪素子の振動によって、本発明に係るインクセットが含むインクを吐出することができるように構成されたインクジェット記録装置が好ましい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
<実施例1〜2及び比較例1〜2>
(1)カーボンブラックインク組成物の調製
以下の表1に記載の3種のカーボンブラックインク組成物に関して、各配合成分を混合し、サンドミル(安川製作所製)中でガラスビーズ〔直径=1.7mm;混合物の1.5倍量(重量)〕とともに2時間分散させ、3種のカーボンブラックインク組成物を得た。すなわち、1種類の濃いカーボンブラックインク組成物P1、1種類の中間階調用カーボンブラックインク組成物P2、並びに、1種類の薄いカーボンブラックインク組成物P3を得た。
(2)ブラック染料インク組成物の調製
以下の表1に記載の3種のブラック染料インク組成物に関して、常法によって各配合成分を混合し、3種のブラック染料インク組成物、すなわち、1種類の濃いブラック染料インク組成物D1、1種類の中間階調用ブラック染料インク組成物D2、並びに、1種類の薄いブラック染料インク組成物D3を得た。
以下の表1において、サーフィノール465は、アセチレングリコール系の界面活性剤(Air Products社)である。表1において、単位は重量%であり、純水の量は、各インク組成物全体を100重量%とする量である。
Figure 0004872310
(3)インクセットの作成
3種のカーボンブラックインク組成物P1、P2、及びP3、並びに3種のブラック染料インク組成物D1、D2、及びD3を以下に示すように組み合わせて、4種のインクセットを作成した。
インクセットE1(実施例1):「P1」+「P2」+「D3」
インクセットE2(実施例2):「P1」+「D2」+「D3」
インクセットC1(比較例1):「P1」+「P2」+「P3」
インクセットC2(比較例2):「D1」+「D2」+「D3」
〔物性評価〕
(1)記録方法
前記実施例1及び2並びに比較例1及び2の4種類のインクセットをインクジェットプリンタ専用カートリッジに充填した。具体的には、インクジェットプリンタ(MC2000;セイコーエプソン株式会社製)の専用カートリッジのブラックインク室には、濃いブラックインク組成物P1又はD1を充填し、シアンインク室には、中間階調用ブラックインク組成物P2又はD2を充填し、そしてマゼンタインク室には、薄いブラックインク組成物P3又はD3を充填した。印刷用紙としては、専用記録媒体〔写真用紙(光沢紙);セイコーエプソン株式会社製〕を用いた。
(2)光沢性の確認評価〔その1:金色気味の反射の発生〕
前記インクジェットプリンタから前記専用記録媒体に、それぞれ白から黒へのグレーの階調パターン(グレースケール)を、階調を区切らずに、無段階で出力した。出力は各インクの吐出量を分配して行った。
金色気味の反射の評価は5人の観察者によって行った。出力した記録物を室内光である蛍光灯の直下1.5mの机上に設置し、観察者を机脇に立たせた。観察者は直立した状態から光りをさえぎらないように、印刷物の右端から左端までを、種々の視角で視線を動かして印刷物を観察し、金色気味の反射発生を視認したか否かの判定を行った。その観察結果を以下の表2の「光沢性(金色)」欄に示す。なお、金色気味の反射が発生している記録物では、或る一定の角度の視線によって観察した場合に、グレーレベル140前後の範囲の黒い出力色において、蛍光灯の光りが金色気味に強く反射して見えてしまう。表2の「光沢性(金色)」欄に示す評価A〜Dの意味は、以下の通りである。
A:5人とも光沢の変化は視認しなかった。
B:1人が金色の変化を視認した。
C:3人が金色の変化を視認した。
D:全員が金色の変化を視認した。
(3)光沢性の確認評価〔その2:白く強い反射の発生〕
前記インクジェットプリンタから前記専用記録媒体に、それぞれ白から黒へのグレーの階調パターン(グレースケール)を、階調を区切らずに、無段階で出力した。出力は各インクの吐出量を分配して行った。
白く強い反射の評価は5人の観察者によって行った。出力した記録物を室内光である蛍光灯の直下1.5mの机上に設置し、観察者を机脇に立たせた。観察者は直立した状態から光りをさえぎらないように、印刷物の右端から左端までを、種々の視角で視線を動かして印刷物を観察し、白く強い反射発生を視認したか否かの判定を行った。その観察結果を以下の表2の「光沢性(強い白反射)」欄に示す。なお、白く強い反射が発生している記録物では、或る一定の角度の視線によって観察した場合に、グレーレベル40〜60の範囲の黒い出力色において、蛍光灯の光りが白く強く反射してしまい、反転したように見えてしまう。表2の「光沢性(強い白反射)」欄に示す評価A〜Dの意味は、以下の通りである。
A:5人とも光沢の変化は視認しなかった。
B:1人が白く変化することを視認した。
C:3人が白く変化することを視認した。
D:全員が白く変化することを視認した。
(4)短期色安定性の評価
前記インクジェットプリンタから前記専用紙に、白から黒へのグレースケールのパターンで、10段階の濃度に固定してパッチを出力した。
出力した10個のパッチを、それぞれ出力直後から室内に放置して、測色機(SPM−50;グレタグ社製)を用い、最大6日間までの測色値の経時変化の推移を測定した。出力直後を基準として、放置6日間までの色相変化(ΔE)を、表2の「短期色安定性」欄に4段階評価A〜Dで示す。評価A〜Dの意味は、以下の通りである。
A:色相変化(ΔE)が、1.5以内であった。
B:色相変化(ΔE)が、1.5を超え、2.5以内であった。
C:色相変化(ΔE)が、2.5を超え、4以内であった。
D:色相変化(ΔE)が、4を超えた。
(5)吐出安定性の評価
各インクセットの吐出信頼性を下記のように評価を行った。
A4一枚のほぼ全面(面積で90%領域)に縦方向に白からブラックまでのグレースケールのパターンを用いて長期印字安定性の評価を行った。環境は40℃湿度20%で行い、一日あたり8時間の印刷を行い、印刷終了後、プリンタの電源を切り放置した。この操作の繰り返しを、50日間連続して行った(但し、土曜、日曜や祝日は、電源off状態で放置)。この50日間の印刷操作において、ドット抜けや飛行曲がりなどが生じた場合には、その都度ヘッドクリーニングを行い、そのクリーニングの回数で吐出安定性を評価した。結果を表2の「吐出安定性」欄に、4段階評価A〜Dで示す。評価A〜Dの意味は、以下の通りである。
A:クリーニング回数が10回以内(1週間で1回以内)。
B:クリーニング回数が10回を超え20回以内。
C:クリーニング回数が20回を超え50回以内。
D:クリーニング回数が50回を超えた。
Figure 0004872310
本発明のインクセットは、簡単で廉価な構成にもかかわらず、充分な光沢性と短期色安定性とを備えており、更に優れた吐出安定性を兼ね備えている。

Claims (9)

  1. 濃度の異なる少なくとも3種のブラックインク組成物を含むインクセットであって、濃度が最も高いブラックインク組成物の着色剤が顔料であり、濃度が最も低いブラックインク組成物の着色剤が染料であり、濃度がそれらの中間の中間階調用ブラックインク組成物の着色剤が顔料又は染料であることを特徴とする、前記インクセット。
  2. 濃度が最も高いブラックインク組成物の顔料含有量が、濃度が最も高いブラックインク組成物の全重量に対して1.5〜10重量%である、請求項1に記載のインクセット。
  3. 濃度が最も低いブラックインク組成物の染料含有量が、濃度が最も低いブラックインク組成物の全重量に対して0.4重量%未満である、請求項1又は2に記載のインクセット。
  4. 中間階調用ブラックインク組成物の顔料又は染料の含有量が、中間階調用ブラックインク組成物の全重量に対して0.4重量%以上1.5重量%未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクセット。
  5. 更に、カラーインク組成物を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクセット。
  6. 水系である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクセット。
  7. インクジェット記録用である請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクセット。
  8. インク組成物の液滴を吐出して、前記液滴を記録媒体に付着させて記録を行う記録方法であって、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクセットを用いることを特徴とする記録方法。
  9. 請求項8に記載の記録方法によって記録されたことを特徴とする記録物。
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