JP4871881B2 - cRNAの調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、cRNAの調製方法に関する。
DNAアレイを用いた解析(例えば遺伝子発現解析)は、例えば、解析対象であるサンプル核酸とDNAアレイとを接触させ、サンプル核酸のハイブリダイズの有無を検出することにより行われる。遺伝子発現解析は、総RNA内に含まれるmRNAの定量を目的とした解析であるが、RT−PCR、PCR法等の増幅方法を利用してサンプル核酸を調製する場合、プライマーの設定の仕方によっては、調製されたサンプル核酸量が鋳型であるmRNA量の反映しない(定量性が損なわれる)可能性がある。また、mRNAは非常に不安定で壊れ易いため、極端な温度変化が生じる増幅方法を利用してサンプル核酸を調製する場合、十分量のサンプル核酸を調製できない可能性がある。
これらの問題点を解消する方法としてT7 RNAポリメラーゼプロモーター配列を含むOligo d(T)24プライマーを用いた逆転写反応が開発された。この逆転写反応を利用したサンプル核酸の調製方法は次の通りである。まず、生体材料等からmRNAを含む総RNAを抽出した後、逆転写反応によりmRNA−cDNAハイブリッドを調製する。次いで、mRNA−cDNAハイブリッドをRNaseH(リボヌクレアーゼH)で処理し、一本鎖cDNAを調製する。次いで、一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを調製する。次いで、インビトロ転写反応により二本鎖cDNAからcRNAを調製する。こうして調製されたcRNAは、RT−PCR、PCR等の増幅方法によって調製されたサンプル核酸よりも定量性が保たれており、細胞内のmRNA量を反映しているため、遺伝子発現解析の精度が向上する。
一方、核酸精製技術として、Charge Switch Technology(CST,登録商標)と呼ばれる技術が知られている(特許文献1,特許文献2,非特許文献1)。CSTにおいては、カチオン性基を表面に有する固体支持体(例えば磁性体粒子)と核酸とを、酸性条件下で接触させる。カチオン性基を表面に有する固体支持体と核酸とを、酸性条件下で接触させると、カチオン性基が正に帯電し、負に帯電している核酸がカチオン性基に静電的に結合する。固体支持体と核酸とを接触させる際、塩濃度を調節することにより、正に帯電したカチオン性基に結合できる核酸のサイズを調節することができる。したがって、固体支持体を分離することにより所望のサイズの核酸を単離することができる。正に帯電したカチオン性基に静電的に結合している核酸は、アルカリで処理してカチオン性基の電荷を中和することにより溶離させることができる。
特表2004−501054号公報 国際公開WO99/29703号パンフレット インビトロゲン(Invitrogen)社 Charge Swith PCR Clean−Up Kit カタログNo.CS12000
本発明者は、逆転写反応により調製されたmRNA−cDNAハイブリッドをRNaseHで処理して一本鎖cDNAを調製するための反応、及び一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを調製するための反応を行った後の反応液にRNaseHが変性又は失活せずに残存していると(例えば、有機溶媒、タンパク質変性剤等が反応液に含有されてない場合、反応液にはRNaseHが変性又は失活せずに残存している)、カチオン性基を表面に有する固体支持体を用いて、当該反応液から二本鎖cDNAを単離する際、RNaseHが固体支持体に結合し、単離された二本鎖cDNAにRNaseHが混入してしまうため、二本鎖cDNAからcRNAを調製する際、cRNAがRNaseHによって分解され、cRNAの収率が低下することを見出した。
そこで、本発明者は、逆転写反応により調製されたmRNA−cDNAハイブリッドをRNaseHで処理して一本鎖cDNAを調製するための反応、及び一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを調製するための反応を行った後の反応液から、カチオン性基を表面に有する固体支持体を用いて、二本鎖cDNAを単離し、二本鎖cDNAからcRNAを調製する方法であって、cRNAの収率の低下を防止することができる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のcRNAの調製方法は、下記工程(a)〜(e)を含むことを特徴とする。
(a)逆転写反応により調製されたmRNA−cDNAハイブリッドをRNaseHで処理して一本鎖cDNAを調製するための反応、及び前記一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを調製するための反応を行った後、反応液に含まれるRNaseHを失活させる工程
(b)前記反応液と、カチオン性基を表面に有する固体支持体とを、前記カチオン性基が正に帯電するpH条件下で接触させる工程
(c)前記反応液から前記固体支持体を分離する工程
(d)前記固体支持体から二本鎖cDNAを溶離させる工程
(e)前記二本鎖cDNAからcRNAを調製するための転写反応を行う工程
反応液にRNaseHが変性又は失活せずに残存している場合(例えば、有機溶媒、タンパク質変性剤等が反応液に含有されてない場合)、カチオン性基を表面に有する固体支持体を用いて反応液から二本鎖cDNAを単離する際、反応液に含まれるRNaseHが固体支持体に結合し、単離された二本鎖cDNAにRNaseHが混入してしまうため、二本鎖cDNAからcRNAを調製する際、cRNAがRNaseHによって分解され、cRNAの収率が低下してしまうが、本発明のcRNAの調製方法においては、カチオン性基を表面に有する固体支持体を用いて反応液から二本鎖cDNAを単離する前に、反応液に含まれるRNaseHを失活させるので、RNaseHによるcRNAの収率の低下を防止することができる。
本発明のcRNAの調製方法では、前記工程(b)において、前記カチオン性基が正に帯電するpH条件下かつアンモニウムイオンの存在下で、前記反応液と前記固体支持体とを接触させることが好ましい。これにより、正に帯電したカチオン性基に対するdNTPの結合を防止することができるので、正に帯電したカチオン性基に二本鎖cDNAを効率よく結合させることができる。
本発明のcRNAの調製方法は、前記工程(c)で分離した前記固体支持体をアンモニウムイオンの存在下で洗浄する工程を前記工程(d)の前に含むことが好ましい。これにより、固体支持体に結合したdNTPを離脱させることができる。
本発明のcRNAの調製方法において、前記固体支持体が粒子であることが好ましい。これにより、固体支持体を反応液中に分散させることができるので、固体支持体表面に存在するカチオン性基と二本鎖cDNAとの反応性を向上させることができる。
本発明のcRNAの調製方法において、前記粒子が磁性体粒子であることが好ましい。これにより、磁石を用いて液体中に分散している固体支持体を捕集し、固体支持体を液体から容易に分離することができるので、cRNAの調製の自動化を実現することができる。
本発明のcRNAの調製方法において、前記工程(c)において、磁石を使用して前記反応液から前記磁性体粒子を分離することが好ましい。これにより、磁石を用いて液体中に分散している固体支持体を捕集し、固体支持体を液体から容易に分離することができるので、cRNAの調製の自動化を実現することができる。
本発明のcRNAの調製方法において、前記cRNAがマイクロアレイ解析用サンプルであることが好ましい。すなわち、本発明のcRNAの調製方法は、マイクロアレイ解析用サンプルの調製に適している。
本発明によれば、逆転写反応により調製されたmRNA−cDNAハイブリッドをRNaseHで処理して一本鎖cDNAを調製するための反応、及び一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを調製するための反応を行った後の反応液から、カチオン性基を表面に有する固体支持体を用いて二本鎖cDNAを単離する前に、反応液に含まれるRNaseHを失活させるので、RNaseHの混入によるcRNAの収率の低下を効果的に防止することができる。
Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を示す図である。 Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を示す図である。 Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を示す図である。 Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を示す図である。 Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を示す図である。 Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を示す図である。 Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を示す図である。 Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を示す図である。 GeneChipプローブアレイを用いたサンプルの測定結果を示す図である。 サンプルのプロファイル間の相関関係をscatter plotにて比較した結果を示す図である。
工程(a)
工程(a)は、逆転写反応により調製されたmRNA−cDNAハイブリッドをRNaseHで処理して一本鎖cDNAを調製するための反応、及び前記一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを調製するための反応を行った後、反応液に含まれるRNaseHを失活させる工程である。
逆転写反応は、mRNAを鋳型として行われる。mRNAは、例えば、生物試料、環境試料等から常法に従って調製することができる。生物試料としては、例えば、全血、血清、バフィーコート、尿、糞便、脳脊髄液、精液、唾液、組織(例えば、癌組織、リンパ節等)、細胞培養物(例えば、哺乳動物細胞培養物、細菌培養物等)が挙げられ、環境試料としては、例えば、土壌、水、空気等が挙げられる。生物試料が由来する生物は特に限定されるものではなく、例えば、動物、植物、酵母、カビ、細菌、ウイルス等が挙げられる。mRNAは、例えば、生物試料、環境試料等をグアニジン試薬、フェノール試薬等で処理して全RNAを得た後、オリゴdT−セルロース、セファロース2Bを担体とするポリU−セファロース等を用いたアフィニティーカラム法、バッチ法等により調製することができる。
逆転写反応を行うにあたり、まずmRNAの高次構造を分解する。この際の反応温度は通常65〜75℃、好ましくは70℃であり、反応時間は通常5〜15分、好ましくは10分である。
逆転写反応による一本鎖目のcDNAの合成は常法に従って行うことができる。この際、反応温度は通常37〜45℃、好ましくは42℃であり、反応時間は通常30〜120分、好ましくは120分である。逆転写反応は、プライマー及び逆転写酵素を用いて行われる。逆転写反応に用いられるプライマーは、鋳型RNAにアニーリングできる限り特に限定されるものではなく、例えば、特定の鋳型RNAに相補的な塩基配列を有するプライマー(特異的プライマー)の他、オリゴdT(デオキシチミン)プライマー、ランダムな配列を有するプライマー(ランダムプライマー)等が挙げられる。逆転写用プライマー(例えば、発現解析に一般的に使用されるオリゴdTプライマー)の塩基長は、通常20〜50塩基、好ましくは40塩基である。プライマーは200pmol付近(通常150〜250pmol、好ましくは200pmol)の最終濃度で使用されるのが好ましい。逆転写反応に用いられる逆転写酵素は、RNAを鋳型としたcDNA合成活性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、トリ骨髄芽球症ウイルス由来逆転写酵素(AMV RTase)、モロニーネズミ白血病ウイルス由来逆転写酵素(MMLV RTase)、ラウス関連ウイルス2逆転写酵素(RAV−2 RTase)等が挙げられる。このほか、逆転写活性を併せ持つDNAポリメラーゼ(例えば、サーマス属細菌由来DNAポリメラーゼ(TthDNAポリメラーゼ等)、好熱性バチルス属細菌由来DNAポリメラーゼ(例えば、B.st由来DNAポリメラーゼ、B.ca由来DNAポリメラーゼ))等を使用することができる。なお、実施例では最も一般的に使用されているSuperScript II reverse transcriptaseを使用した。
逆転写反応により調製されたmRNA−cDNAハイブリッドをRNaseHで処理することにより、mRNA−cDNAハイブリッドのうちmRNAが分解され、一本鎖cDNAを鋳型として二本鎖目のcDNAを合成することができる。二本鎖目のcDNAは常法に従って合成することができる。一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを合成する際、DNAポリメラーゼとしては、例えば、E.Coli由来のDNAポリメラーゼ等を通常10U/μLの濃度で使用することができる。この際、反応温度は通常14〜20℃、好ましくは16℃であり、反応時間は通常120〜150分、好ましくは120分である。RNaseHによる処理は常法に従って行うことができる。RNaseHの濃度は、mRNA−cDNAハイブリッドの濃度等に応じて適宜調節することができるが、通常1〜5ユニット/μL、好ましくは2ユニット/μLである。
逆転写反応及び一本鎖cDNAからの二本鎖cDNAの調製には、DNA合成の基質として、デオキシヌクレオシド3リン酸(dNTP)が使用される。なお、「dNTP」は、dATP、dTTP、dCTP及びdGTPのうち1種又は2種以上の混合物を意味し得るが、通常は、dATP、dTTP、dCTP及びdGTPの混合物を意味する。
逆転写反応により調製されたmRNA−cDNAハイブリッドをRNaseHで処理して一本鎖cDNAを調製するための反応、及び一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを調製するための反応を行った後の反応液には、二本鎖cDNA、逆転写酵素、DNAポリメラーゼ、プライマー、デオキシヌクレオシド3リン酸(dNTP)、RNaseH等が含まれる。反応液は通常緩衝液であり、有機溶媒、タンパク質変性剤等は含まれていないため、RNaseHは変性又は失活せずに反応液に残存している。なお、「反応液」には、反応直後の反応液の他、反応直後の反応液に所望の処理(例えば、濃縮、希釈、精製等)を施したものも含まれる。
RNaseHを失活させる方法は特に限定されるものではない。例えば、発現解析用市販試薬には、通常、DTT、TCEP等の還元剤が含有されているので、こうした還元剤の存在下、通常60〜70℃、好ましくは65℃で、通常5〜15分間、好ましくは10分間、反応液を加熱することにより、反応液に含まれるRNaseHを失活させることができる。すなわち、RNaseHを失活させるために、還元剤等を新たに反応液に添加することは必ずしも必要ではなく、発現解析用市販試薬に含まれている還元剤を利用してRNaseHを失活させることができる。
工程(b)
工程(b)は、前記反応液と、カチオン性基を表面に有する固体支持体とを、前記カチオン性基が正に帯電するpH条件下で接触させる工程である。
工程(b)は、工程(a)の後に行われる。
固体支持体の形状、材質等は特に限定されるものではないが、粒子であることが好ましく、磁性体粒子であることがさらに好ましい。粒子は液体中に分散可能であるので、固体支持体として粒子を用いることにより、粒子表面に存在するカチオン性基と二本鎖cDNAとの反応性を向上させることができる。また、固体支持体として磁性体粒子を用いることにより、磁石を用いて液体中に分散している粒子を捕集し、粒子を液体から容易に分離することができるので、cRNAの調製の自動化を実現することができる。
固体支持体の形状としては、粒子の他、例えば、平板、棒状、紐状、テープ状、糸状等が挙げられる。粒子は通常球状であるが、不定形であってもよい。粒子の大きさは特に限定されるものではないが、粒径は通常0.05〜0.1μm、好ましくは0.08μmである。
固体支持体の材質としては、例えば、ガラス、シリコン、セラミックス、水不溶性ポリマー(例えば、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂(メタクリル樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート等の合成樹脂;アガロース、デキストラン、セルロース等の多糖類;ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等の蛋白質等)、これらの複合材料等が挙げられる。磁性体粒子は、水酸化鉄、酸化鉄水和物等の磁性体を含む。
カチオン性基が存在する固体支持体の「表面」とは、液体と接触し得る面を意味し、固体支持体の外面(外部表面)はもちろんのこと、液体が浸潤し得る固体支持体の内面(内部表面)(例えば、固体支持体が有する細孔の内部表面)も含まれる。
カチオン性基は、pHが酸性(通常pH6.0以下、好ましくはpH5.0)に変化すると正に帯電することができるとともに、pHが中性及びアルカリ性(通常pH7.5以上、好ましくはpH8.5)に変化すると電気的に中性になることができる官能基であり、その種類は特に限定されるものではないが、カチオン性基としては、例えば、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;イミノ基;グアニジノ基等が挙げられる。
カチオン性基を表面に有する固体支持体としては、市販されているもの(例えば、CST PCR CleanUp Kit(Invitrogen社製,Cat:CS12000)を使用してもよいし、常法に従って固体支持体の表面にカチオン性基を化学結合させたものを使用してもよい。
反応液と、カチオン性を表面に有する固体支持体とは、カチオン性基が正に帯電するpHで接触させる。
カチオン性基が正に帯電するpHは、カチオン性基の種類に応じて異なるが、通常pH6.0以下、好ましくはpH5.0である。pHの調整は、リン酸、酢酸、クエン酸等の弱酸を用いて行うことができる。
反応液と、カチオン性基を表面に有する固体支持体とを、カチオン性基が正に帯電するpH条件下で接触させることにより、正に帯電しているカチオン性基に対して負に帯電している一本鎖cDNA及び二本鎖cDNAが静電的に結合する。
反応液と、カチオン性基を表面に有する固体支持体とを接触させる際、塩濃度を調節することにより、カチオン性基に静電的に結合する核酸のサイズを調節することができる。すなわち、塩濃度を調節することにより、カチオン性基に対するプライマー等の核酸の結合を抑制し、カチオン性基に対する二本鎖cDNAの結合を効率よく生じさせることができる。
工程(b)において、カチオン性基が正に帯電するpH条件下かつアンモニウムイオンの存在下で、反応液と、カチオン性基を表面に有する固体支持体とを接触させることが好ましい。これにより、正に帯電したカチオン性基に対するdNTPの結合を防止することができるので、正に帯電したカチオン性基に二本鎖cDNAを効率よく結合させることができる。
アンモニウムイオンは、反応液と固体支持体とが接触しているいずれかの時点で存在すればよい。すなわち、アンモニウムイオンは、反応液と固体支持体とを接触させる前に予め添加しておいてもよいし、反応液と固体支持体とを接触させている間に添加してもよい。
アンモニウムイオンの供給源としては、例えば、酢酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等を用いることができる。アンモニウムイオンの濃度は特に限定されるものではなく、二本鎖cDNAの濃度、dNTPの濃度等に応じて適宜調節することができるが、通常50mM〜500mM、好ましくは100mMである。アンモニウムイオンの濃度が50mM未満であると正に帯電したカチオン性基に対するdNTPの結合を十分に防止できないおそれがある一方、アンモニウムイオンの濃度が500mMを超えると濃度増加分に対応した効果が期待できないおそれがある。アンモニウムイオンの供給源として硫酸アンモニウムを用いる場合、反応液に残留する硫酸イオンを除去するために、塩化マグネシウム等を反応液に添加することが好ましい。
工程(c)
工程(c)は、前記反応液から前記固体支持体を分離する工程である。
工程(c)は、工程(b)の後に行われる。
工程(b)により、カチオン性基に二本鎖cDNAが静電的に結合するので、反応液から固体支持体を分離することにより、二本鎖cDNAを単離することができる。固体支持体の分離は常法に従って行うことができる。固体支持体が磁性体粒子である場合には、磁石を用いて効率よく固体支持体を分離することができる。
固体支持体を分離した後、固体支持体を洗浄することが好ましい。これにより、固体支持体に付着している二本鎖cDNA以外の物質を除去することができる。固体支持体の洗浄は、カチオン性基に静電的に結合している二本鎖cDNAが離脱しないような条件で行われる。固体支持体の洗浄は常法に従って行うことができ、洗浄液としては、例えば、滅菌水、蒸留水等のpH7.0以下に調整した水溶液等を使用することができる。固体支持体が磁性体粒子である場合には、磁石を用いることにより、洗浄液への分散及び洗浄液からの捕集を効率よく行うことができる。
固体支持体を分離した後、固体支持体をアンモニウムイオンの存在下で洗浄することが好ましい。これにより、固体支持体に結合したdNTPを離脱させることができる。アンモニウムイオンの供給源としては、例えば、酢酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等を用いることができる。アンモニウムイオンの濃度は特に限定されるものではなく、二本鎖cDNAの濃度、dNTPの濃度等に応じて適宜調節することができるが、通常50mM〜500mM、好ましくは100mMである。アンモニウムイオンの供給源として硫酸アンモニウムを用いる場合、固体支持体をアンモニウムイオンの存在下で洗浄した後、固体支持体をマグネシウムイオンの存在下で洗浄することが好ましい。固体支持体に付着した硫酸イオンを除去するためである。マグネシウムイオンの供給源としては、例えば、塩化マグネシウム等を用いることができる。
工程(d)
工程(d)は、前記固体支持体から二本鎖cDNAを溶離させる工程である。
工程(d)は、工程(c)の後に行われる(但し、工程(c)の後に固体支持体を洗浄する場合、工程(d)は当該洗浄の後に行われる)。
固体支持体からの二本鎖cDNAの溶離は、例えば、固体支持体をpH8.0以上に調整したバッファー(Tris−HCl等)等のアルカリで処理し、固体支持体の表面に存在するカチオン性基を電気的に中性に戻すことにより行うことができる。
工程(e)
工程(e)は、前記二本鎖cDNAからcRNAを調製するための転写反応を行う工程である。
二本鎖cDNAからcRNAを調製するための転写反応は常法に従って行うことができる。転写反応には、例えば、in vitro転写系を使用することができる。in vitro転写反応としては、例えば、チューブ内にビオチン化したUTPをdNTPミックスとともに精製したcDNAに加え、さらにT7 RNAポリメラーゼを加え、転写反応をチューブ内で行う方法等が挙げられる。in vitro転写系を用いた転写反応における反応温度は、通常35〜40℃、好ましくは37℃であり、反応時間は通常4時間〜16時間、好ましくは14時間である。転写反応においてcRNA合成の基質として、ATP、UTP、CTP、GTP等のNTPが用いられる。
こうして調製されたcRNAは、マイクロアレイ解析用サンプルとして使用することができる。例えば、マイクロアレイ(DNAアレイ等)を用いた遺伝子発現解析のためのサンプルとして使用することができる。マイクロアレイによる解析は、例えば、解析対象であるcRNAサンプルとマイクロアレイとを接触させ、cRNAサンプルのハイブリダイズの有無(例えば蛍光)を検出することにより行うことができる。
〔試験例1〕
(1)二本鎖cDNAの調製
逆転写反応を利用して二本鎖cDNAの調製を行った。
逆転写反応は、CodeLink Expression Bioarray System(CodeLink Expression Bioarray System Kit 24反応分,GEヘルスケア/アマシャム・バイオサイエンス社製 Cat.320012)を使用して行い、作業手順は、CodeLink USER GUIDE Rev.2004−09 ver1.2を参照した。
逆転写反応による二本鎖cDNAの調製に必要とされるPoly(A)+RNA(mRNA)としては、広く一般的に使われている市販品、総RNA(Rat Liver Total RNA,Ambion社製,Cat.7910)を使用した。逆転写反応による二本鎖cDNAの調製に必要とされる1サンプル当たりのRNAの収量は、総RNAに換算して1〜15μg程度、mRNAに換算して0.2〜2μg程度が最適とされており、今回の試験においては総RNAを2μg調製し、この総RNAを使用して逆転写反応による二本鎖cDNAの調製を行った。
逆転写反応による第一鎖cDNAの調製には、2μgの総RNAに、T7 Oligo(dT)プライマー(50μM)、発現解析用バクテリア由来コントロールmRNA(0.5pg/μL)及びNuclease−Free滅菌水を加え、70℃で10分間の熱処理を行い、熱処理後すぐに4℃で2〜4分間(好ましくは3分間)の冷却処理を行い、第一鎖cDNA用合成バッファー、dNTPミックス(5〜10mM、好ましくは5mM)、RNase Inhibitor及び逆転写反応酵素(200U/μL,SuperScript II reverse transcriptase)を添加し、37℃〜50℃(好ましくは42℃)で60〜120分間(好ましくは120分間)の保温処理を行った。
逆転写反応による第二鎖cDNAの調製には、第一鎖cDNA溶液に、第二鎖cDNA用合成バッファー、dNTPミックス(5〜10mM,好ましくは5mM)、DNA Polymerase Mix(10U/μL)、E.Coli由来DNA Polymerase(10U/μL)、E.Coli由来Ligase(10U/μL)、Nuclease−Free滅菌水及びRNaseH(1〜5U/サンプル)を添加した後に、15〜17℃(好ましくは16℃)で120〜150分間(好ましくは120分間)の保温処理を行った。
(2)二本鎖cDNAの精製
逆転写反応により調製した二本鎖cDNAの精製には、サンプルと等量の有機溶媒(フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール=25:24:1)を加え、核酸を水層中に分離し、酢酸アンモニウム及びエタノールで洗浄した後、Nuclease−Free滅菌水にて抽出する方法が広く一般的に行われているが、方法1では、CodeLink USER GUIDE Rev.2004−09 ver1.2を参照して、QIAquick PCR Purification Kit(QIAquick PCR Purification Kit,QIAGEN社製,Cat.No.28104/28106)を使用して逆転写反応により調製した二本鎖cDNAの精製を行った。また、方法2では、自動化による簡便性及びサンプル間汚染防止を達成するために、磁性体粒子試薬であるCST PCR Purification Kit(CST PCR Purification Kit,Invitrogen社(販売元)/DRI社製,Cat.CS12000)及び自動核酸抽出機Magtration System−12GC(以下「12GC」という)(プレシジョン・システム・サイエン社製,Cat.A1006)を使用し、逆転写反応による二本鎖cDNAの精製を行った。
[方法1]
逆転写反応により調製した二本鎖cDNA溶液に対し、5倍量のBuffer PBを添加し、ピペッティングでよく混合した後、Buffer PBと混合した二本鎖cDNA溶液(cDNA/Buffer PB溶液)を、キット付属の2mL遠心チューブにセットしたQIAquickスピンカラムに注入した。cDNA/Buffer PB溶液を注入した後、QIAquickスピンカラムを10000×gで60秒間遠心処理した。cDNA/Buffer PB溶液を添加したQIAquickスピンカラムを遠心処理した後、QIAquickスピンカラムを通過し、2mL遠心チューブ内に残った溶液を除去し、再びQIAquickスピンカラムを搭載した。700μLのBuffer PEをQIAquickスピンカラムに添加し、10000×gで60秒間遠心処理を行った。Buffer PE溶液を添加したQIAquickスピンカラムを遠心処理した後、QIAquickスピンカラムを通過し、2mL遠心チューブ内に残った溶液を除去し、再びQIAquickスピンカラムを搭載した。再度、10000×gで60秒間で遠心処理を行った。遠心処理後、QIAquickスピンカラムを新しい1.5mLチューブに搭載し、30μLのNuclease−Free滅菌水をスピンカラム内のメンブレンに添加し、60秒間静置した後、10000×gで60秒間遠心処理を行った。さらに再度30μLのNuclease−Free滅菌水をスピンカラム内のメンブレンに添加し、30〜60秒間、好ましくは60秒間静置した後、10000×gで60秒間遠心処理を行い、総量60μLの二本鎖cDNA溶液を確保した。
[方法2]
12GC専用の試薬カートリッジの所定のウェルに、100μLのPurification Buffer(ウェル1)、20μLのCST Magnetic Beads(ウェル2)、700μLのWash Buffer 1(100mM 硫酸アンモニウム)(ウェル3)、700μLのWash Buffer 2(50mM 塩化マグネシウム)(ウェル4)、700μLのWash Buffer 3(Nuclease−Free滅菌水)(ウェル5)、及び100μLのElution Buffer(10mM Tris−HCl、pH8.5)(ウェル6)を搭載した後、12GC用プロトコールに従い、逆転写反応により調製した二本鎖cDNAの精製を実施した。12GCによるcDNAの精製工程は以下の通りである。
ウェル1内のpurification Bufferのうち80μLをチップ内に吸引した後、二本鎖cDNA溶液を含有するサンプル・チューブに吐出させた。吐出後15回ほどチップによる吸引吐出を繰り返すことにより攪拌を行い(以下、攪拌工程において同様)、サンプル・チューブ内の溶液をチップ内に吸引した後、磁性ビーズを含有するウェル2に吐出させた。吐出後300回の攪拌によりcDNAを磁性ビーズに吸着させた。ウェル2内の溶液を吸引し、磁性ビーズをチップ内面に吸着させることにより磁性ビーズを回収した後、磁性ビーズのみを、Wash Buffer 1(100mM 硫酸アンモニウム)を含有するウェル3に吐出させ、チップによる吸引吐出を繰り返すことにより洗浄した(攪拌回数80回)(以下洗浄工程において同様)。洗浄後、ウェル3内の溶液を吸引し、磁性ビーズをチップ内面に吸着させることにより磁性ビーズを回収した後、磁性ビーズのみを、Wash Buffer 2(50mM 塩化マグネシウム)を含有するウェル4に吐出させ、チップによる吸引吐出を繰り返すことにより洗浄した(攪拌回数80回)。洗浄後、ウェル4内の溶液を吸引し、磁性ビーズをチップ内面に吸着させることにより磁性ビーズを回収し、磁性ビーズのみを、Wash Buffer 3(Nuclease−Free滅菌水)を含有するウェル5に吐出させ、チップによる吸引吐出を繰り返すことにより洗浄した(攪拌回数80回)。洗浄後、ウェル5内の溶液を吸引し、磁性ビーズをチップ内面に吸着させることにより磁性ビーズを回収し、磁性ビーズのみを保持するチップ内に、ウェル6内のElution Buffer(10mM Tris−HCl,pH8.5)のうち60μLを吸引した後、磁性ビーズをElution Bufferとともにウェル7に吐出させた。チップによる吸引吐出を繰り返すことにより、磁性ビーズから二本鎖cDNAを解離させた。
(3)cRNA合成前のサンプル調製
cRNA合成(In Vitro Transcription,IVT)前のサンプル調製には、cDNA量が極力少なくなるように精製を行い、そのままの量のcDNAをcRNAの合成試薬と混合する方法が現在最も広く行われており、本実施例でもこの方法を使用した。cDNA精製量は通常10〜30μLであるが、本実施例では60μLにて精製を完了し、精製物を遠心濃縮器にて10μL程度に濃縮し、次工程(cRNA合成)に使用した。遠心濃縮器としてはDNAプチVac(WAKENYAKU社製,Cat.PV1200)を使用した。条件は、1800〜2000rpm、0.06Mpa及び55℃に設定し、この条件により約25分で60μLの溶液を10μLほどに濃縮した。
(4)in vitro転写反応(IVT)によるcRNAの調製
in vitro転写反応によるcRNAの調製には、精製した二本鎖cDNAを、transcription buffer(Ambion)、rNTPミックス(T7 ATP,T7 GTP,T7 CTP,T7 UTP/各25mM)、100mM DTT、RNase Inhibitor(Ambion)、10mM Biotin−11−UTP、及び2500U/μL T7 RNA Polymeraseに添加し、37℃で4〜一晩(約16時間)(好ましくは14時間)で処理する方法が広く一般的に行われているが、本実施例では、CodeLink USER GUIDE Rev.2004−09 ver1.2のQIAquick PCR Purification Kit(QIAquick PCR Purification Kit,QIAGEN社製,Cat.No.28104/28106)の手順に従い、以下の通りに行った。
濃縮した二本鎖cDNAを、10×T7 Reaction Buffer 4.0μL、25mM T7 ATP 4.0μL、25mM T7 GTP 4.0μL、25mM T7 CTP 4.0μL、25mM T7 UTP 3.0μL、10mM Biotin−11−UTP 7.5μL(Perkin Elmer Cat. No.NEL543)及び10×T7 Enzyme Mix 4.0μLと混合し、37℃で14時間で反応させた。
(5)cRNAの精製
cRNAの精製は以下の方法3又は4によって行った。
[方法3]
まずIVT反応液にNuclease−Free滅菌水を加えて100μLにし、350μLのBuffer RLTを添加してよく混合した。混合後、250μLの100%エタノールを添加してさらによく混合した。混合後、全量又は半分量をRNeasyミニスピンカラムに添加して8000×g前後で15秒間〜30秒間ほど遠心処理を行った。遠心後、RNeasyミニスピンカラムを通過し、2mL遠心チューブ内に残った溶液を除去した。半分量を添加した場合は同工程をもう一度行った。500μLのBuffer RPEをRNeasyミニスピンカラムに添加し、8000×gで15秒間遠心処理を行った。遠心後、RNeasyミニスピンカラムを通過し、2mL遠心チューブ内に残った溶液を除去し、再度500μLのBuffer RPEをRNeasyミニスピンカラムに添加し、8000×gで15秒間遠心処理を行った。遠心後、RNeasyミニスピンカラムを通過し、2mL遠心チューブ内に残った溶液を除去した。溶液除去後、ミニスピンカラムを遠心処理により乾燥させるため、再度遠心器に搭載し、8000×gで2分間遠心処理を行った。エタノール溶液が十分に蒸発したことを確認した上で、50μLのNuclease−Free滅菌水をRNeasyミニスピンカラムのメンブレンに添加し、10分間静置した後、8000×gで1分間遠心処理を行い、再度、50μLのNuclease−Free滅菌水をRNeasyミニスピンカラムのメンブレンに添加し、10分間静置した後、8000×gで1分間遠心処理を行い、最終的に100μLのcRNA溶液を確保した。
[方法4]
磁性体粒子試薬であるMagaZorb RNA Mini-Prep Kit(Cortex社製,Cat.MB2001,MB2004,MB2008)及び自動核酸抽出機Magtration System−12GC(プレシジョン・システム・サイエン社製,Cat.A1006)を使用して、in vitro転写反応により二本鎖cDNAから合成されたcRNAの精製を行った。
12GC専用の試薬カートリッジの所定のウェルに、300μLのBinding Buffer(ウェル1)、40μLのMagaZorb Reagent(Magnetic Beads)(ウェル2)、1000μLのWash Buffer 1(ウェル3)、1000μLのWash Buffer 2(Wash Buffer 1を1/2に希釈)(ウェル4)、100μLのElution Buffer(Nuclease−Free滅菌水)(ウェル5)を搭載した後、12GC用プロトコールに従って、in vitro転写反応により二本鎖cDNAから合成されたcRNAの精製を実施した。12GCを用いたcRNAの精製工程は以下の通りである。
ウェル1内のBinding Bufferのうち200μLをチップ内に吸引した後、cRNA溶液を含有するサンプル・チューブに吐出させた。吐出後15回ほどチップによる吸引吐出を繰り返すことにより攪拌を行い、サンプル・チューブ内の溶液をチップ内に吸引した後、ウェル1に吐出させ、ウェル1の残りのBinding Bufferと混合し、15回の攪拌を行った。攪拌後、全量をチップ内に吸引し、磁性ビーズを含有するウェル2に吐出させた。吐出後600回の攪拌によりcRNAをビーズに吸着させた。ウェル2内の溶液を吸引し、磁性ビーズをチップ内面に吸着させることにより磁性ビーズを回収した後、磁性ビーズのみを、Wash Buffer1を含有するウェル3に吐出させ、チップによる吸引吐出を繰り返すことにより洗浄した(攪拌回数50回)。洗浄後、ウェル3内の溶液を吸引し、磁性ビーズをチップ内面に吸着させることにより磁性ビーズを回収し、磁性ビーズのみを、Wash Buffer2を含有するウェル4に吐出させ、チップによる吸引吐出を繰り返すことにより洗浄した(攪拌回数50回)。洗浄後、ウェル4内の溶液を吸引し、磁性ビーズをチップ内面に吸着させることにより磁性ビーズを回収し、磁性ビーズのみを、Elution Bufferを含有するウェル5に吐出させ、チップによる吸引吐出を繰り返すことにより、in vitro転写反応により二本鎖cDNAから合成されたcRNAを磁性ビーズから解離させた。
(6)cRNAの収率
精製cRNAの濃度及び収量を以下のように算出した。精製cRNA 2μLにNuclease−Free滅菌水 98μLを添加して全量100μL(50倍希釈)とし、100μLのうち60μLをガラス・セルに添加し、分光光度計DU530 Life SCIENCE UV/Vis Spectrophotometer (Beckman Coulter社製,Cat.DU530)を用いて220nmから320nmの間における吸光度を測定した。260nm及び280nmにおける吸光度が0.15以下の場合は希釈率を20倍に下げて同様の操作を行った。cRNAの濃度は260nmにおける吸光度値から以下のように計算した。なお、320nmにおける吸光度値で260nmにおける吸光度値を補正してから上記計算式からcRNA濃度を算出した。
cRNA濃度(μg/mL)=260nmにおける吸光度値×希釈率×10/セル光路長(mm)×40(μg/mL)
なお、光路長10mmのセルを用いて260nmにおける吸光度値=1の時、cRNA濃度は40μg/mLとなる。また、今回の方法では希釈率は50となる。
cRNA収量は、算出したcRNA濃度に対して、精製cRNA溶液の全回収量(μL)を掛けることにより算出した。
精製cRNAの純度を以下のように算出した。精製cRNA 2μLに100mM Tris−HCl(pH7.5)98μLを添加して全量100μL(50倍希釈)とし、100μLのうち60μLをガラス・セルに添加し、分光光度計DU530 Life SCIENCE UV/Vis Spectrophotometer (Beckman Coulter社製,Cat.DU530)を用いて220nmから320nmの間における吸光度を測定した。260nm及び280nmにおける吸光度が0.15以下の場合は希釈率を20倍に下げて同様の操作を行った。cRNAの純度は、320nmにおける吸光度値で260nmにおける吸光度値を補正した後、260nm/280nmの吸光度比から計算した。
精製cRNAのサイズ分布を以下のように確認した。精製cRNAのサイズ分布測定には、RNA 6000 Nano LabChip Kit (RNA 6000 Nano LabChip Kit,Agilent社製,Cat.5065−4476)にサンプルを添加し、2100 Bioanalyzer(2100 Bioanalyzer,Agilent社製,Cat.G2938C)を用いて測定した。測定に必要なcRNAサンプルの調製は、Reagent Kit Guide RNA 6000 Nano アッセイ Edition October 2003の手順に従った。測定に必要なcRNAサンプルの濃度調整もReagent Kit Guide RNA 6000 Nano アッセイ Edition October 2003の基準を従って行い、RNA 6000 Nano LabChipに添加後、2100 Bioanalyzerに搭載し、測定を行った。
方法2及び方法4を組み合わせた方法を以下「自動精製法(磁性体粒子法)」といい、方法1及び方法3を組み合わせた方法を以下「従来法(スピン・カラム法)」という。なお、自動精製法(磁性体粒子法)におけるPositive Controlは、cRNA合成試薬の性能確認で使われたcRNAを方法3によって精製したものであり、従来法(スピン・カラム法)におけるPositive Controlは、cRNA合成試薬の性能確認で使われたcRNAを方法4によって精製したものである。
自動精製法(磁性体粒子法)に関する結果を表1に、従来法(スピン・カラム法)に関する結果を表2に示す。また、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を図1に示す。
表1及び2に示すように、自動精製法(磁性体粒子法)における精製cRNAの濃度及び収率は、従来法(スピン・カラム法)における精製cRNAの濃度及び収率の半分以下になってしまうことが確認できた。また、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果(図1)でも、自動精製法(磁性体粒子法)におけるcRNAの濃度は、従来法(スピン・カラム法)におけるcRNAの濃度よりも極端に劣った。しかしながら、自動精製法(磁性体粒子法)におけるPositive Controlと従来法(スピン・カラム法)におけるPositive Controlとはほぼ同様の結果であり、自動精製法(磁性体粒子法)では、cDNA又はcRNAの合成段階、あるいはcDNA又はcRNAの精製段階においてに何らかの問題が起こっていると考えられた。
〔試験例2〕
方法1及び3を組み合わせた従来法(スピン・カラム法)とともに、方法1及び方法4を組み合わせた自動精製法(磁性体粒子法)の変法を実施し、精製cRNAの純度、濃度、収量及びサンプル分布図を測定した。
自動精製法(磁性体粒子法)の変法に関する結果を表3に、従来法(スピン・カラム法)に関する結果を表4に示す。また、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を図2に示す。
表3及び4に示すように、自動精製法(磁性体粒子法)の変法と従来法(スピン・カラム法)との間に顕著な差は見られなかった。また、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果(図2)でも、自動精製法(磁性体粒子法)の変法と従来法(スピン・カラム法)との間に顕著な差は見られなかった。この結果から、自動精製法(磁性体粒子法)におけるcRNAの収率の低下は、cDNA精製後からin vitro転写反応の間に生じた問題が起因していることが判明した。
〔試験例3〕
試験例2の結果を踏まえ、方法1及び3を組み合わせた従来法(スピン・カラム法)とともに、方法2及び方法3を組み合わせた自動精製法(磁性体粒子法)の変法を実施し、精製cRNAの純度、濃度、収量及びサンプル分布図を測定した。
自動精製法(磁性体粒子法)の変法に関する結果を表5に、従来法(スピン・カラム法)に関する結果を表6に示す。また、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を図3に示す。
表5及び6に示すように、自動精製法(磁性体粒子法)の変法における精製cRNAの濃度及び収率は、従来法(スピン・カラム法)における精製cRNAの濃度及び収率よりも劣っており、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果(図3)でも両者の差が濃淡に表れた。試験例2の結果と併せると、cDNA精製時からin vitro転写反応時の間にcRNA合成を阻害するものが存在していることが判明した。この結果を受け、最も考えられる原因として二本鎖cDNA合成時に使われる試薬にRNaseHが使用されていることに着目した。従来法(スピン・カラム法)では、有機溶媒によりRNaseHが化学的に分解されているのに対し、自動精製法(磁性体粒子法)で使用される磁性粒子試薬にはRNaseHを分解する成分が含まれていないことが挙げられる。この他、cDNA精製時にcDNAの回収率が悪いこと等も原因として考えられる。
〔試験例4〕
試験例3の結果を踏まえ、方法1及び3を組み合わせた従来法(スピン・カラム法)とともに、方法2、方法1及び方法3を組み合わせた自動精製法(磁性体粒子法)の変法(方法2による二本鎖cDNAの精製の後、さらに方法1による二本鎖cDNAの精製を行う)を実施し、精製cRNAの純度、濃度、収量及びサンプル分布図を測定した。
自動精製法(磁性体粒子法)の変法に関する結果を表7に、従来法(スピン・カラム法)に関する結果を表8に示す。また、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を図4に示す。
表7及び8に示すように、自動精製法(磁性体粒子法)の変法では、従来法(スピン・カラム法)と同等又はそれ以上のcRNAの収率が得られた。また、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果(図4)でも、自動精製法(磁性体粒子法)の変法と従来法(スピン・カラム法)との間に顕著な差は見られなかった。この結果から、このことから自動精製法(磁性体粒子法)におけるin vitro転写反応でのcRNA合成不良は、RNaseHの混入が原因である可能性が高いことが判明した。
〔試験例5〕
簡便かつ効率よくRNaseHを変性するために、二本鎖cDNA合成時に各試薬に還元剤として配合されている0.1MのDTTに着目した。一般的に60〜70℃(好ましくは65℃)で10分間保温すると、DTTの働きによりRNaseHを変性又は失活させることが可能である。
方法1及び3を組み合わせた従来法(スピン・カラム法)とともに、方法2及び方法4を組み合わせた自動精製法(磁性体粒子法)を実施し、精製cRNAの純度、濃度、収量及びサンプル分布図を測定した。自動精製法(磁性体粒子法)においては、方法2により二本鎖cDNAを精製する前にサンプルを65℃で10分間保温することにより、サンプル中に含まれるRNaseを変性又は失活させた。
自動精製法(磁性体粒子法)に関する結果を表9に、従来法(スピン・カラム法)に関する結果を表10に示す。また、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を図5に示す。
表9及び10に示すように、自動精製法(磁性体粒子法)において、方法2により二本鎖cDNAを精製する前にサンプルを65℃で10分間保温することにより、従来法(スピン・カラム法)以上のcRNAの収率が得られた。また、Agilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果(図5)でも、自動精製法(磁性体粒子法)と従来法(スピン・カラム法)との間に顕著な差は見られなかった。この結果から、自動精製法(磁性体粒子法)において、方法2により二本鎖cDNAを精製する前にサンプルを65℃で10分間保温することにより、精製cRNAを効率よく調製できることが判明した。
〔試験例6〕
(1)cRNAの調製
実施例1に準じ、方法1及び3を組み合わせた従来法(スピン・カラム法)とともに、方法2及び方法4を組み合わせた自動精製法(磁性体粒子法)を実施した。自動精製法(磁性体粒子法)においては、実施例5に準じ、方法2により二本鎖cDNAを精製する前にサンプルを65℃で10分間保温することにより、サンプル中に含まれるRNaseを変性又は失活させた。
なお、総RNAとしては、Rat Liver Total RNA(Ambion社製,Cat.7910)の代わりに、Human Kidney Total RNA(Ambion社製,Cat.7976)を使用した(総RNAの使用量:2μg)。また、増幅用試薬としては、MessageAmp II Biotin Enhanced(Ambion社製,Cat.1791)を使用した(IVT時間:4時間)。
従来法(スピン・カラム法)により精製したサンプルMのAgilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を図6に、自動精製法(磁性体粒子法)により精製したサンプルA1及びA2のAgilent 2100 Bioanalyzerによるサイズ分布測定結果を図7及び8に示す。また、サンプルM、A1及びA2の収量及び純度を表11に示す。
(2)GeneChipプローブアレイを用いたサンプルの測定
eukaryotic GeneChipプローブアレイを用いたサンプルM、A1及びA2の測定は、GeneChip Expression Analysis Technical Mannual(AFFYMETRIX社)に従って行った。すなわち、cRNAサンプルを約35〜200塩基長に断片化した後、pre−Hybridization bufferをeukaryoticGeneChipプローブアレイにインサートし、プレハイブリダイゼーションを行った。プレハイブリダイゼーション後、断片化したcRNAサンプルをプローブアレイにインサートし、ハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイゼーション後、cRNAサンプルがインサートされたアレイをFluidics Station 400/450に搭載し、アレイを洗浄した後、蛍光固定化を行い、GeneArray Scaner又はGenechip scanner 3000によりシグナルを読み取った。測定結果を図9に示す。
図9の上側のグラフにおいて、4〜13は発光度合を示しており、数字が大きくなるほど発光が強いことを示す。横棒グラフは、その発光度合におけるアレイ上のスポット分布を示しており、スポットの多くは発光度合6〜8に収束していることが分かる。また、図9の下側の表は、上側のグラフの結果を数字にて表示したものであり、全スポット数を100%として各発光度合(3.490〜13.727)の割合を累積したものである。全スポットのうち約65%が発光度合5.872〜8.323にあり、全スポットのうち50%が7.103にある。
さらに、サンプルM、A1及びA2についてeukaryotic GeneChipプローブアレイで発現プロファイルを取得し、サンプルMとA1、サンプルMとA2、及びサンプルA1とA2におけるプロファイル間の相関関係をscatter plot にて比較した結果を図10に示す。また、サンプルMとA1間、サンプルMとA2間、及びサンプルA1とA2間におけるそれぞれの相関係数を表12に示す。

Claims (7)

  1. 下記工程(a)〜(e)を含むことを特徴とするcRNAの調製方法。
    (a)逆転写反応により調製されたmRNA−cDNAハイブリッドをRNaseHで処理して一本鎖cDNAを調製するための反応、及び前記一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを調製するための反応を行った後、反応液に含まれるRNaseHを失活させる工程
    (b)前記反応液と、カチオン性基を表面に有する固体支持体とを、前記カチオン性基が正に帯電するpH条件下で接触させる工程
    (c)前記反応液から前記固体支持体を分離する工程
    (d)前記固体支持体から二本鎖cDNAを溶離させる工程
    (e)前記二本鎖cDNAからcRNAを調製するための転写反応を行う工程
  2. 前記工程(b)において、前記カチオン性基が正に帯電するpH条件下かつアンモニウムイオンの存在下で、前記反応液と前記固体支持体とを接触させることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記工程(c)で分離した前記固体支持体をアンモニウムイオンの存在下で洗浄する工程を前記工程(d)の前に含むことを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記固体支持体が粒子であることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  5. 前記粒子が磁性体粒子であることを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 前記工程(c)において、磁石を使用して前記反応液から前記磁性体粒子を分離することを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 前記cRNAがマイクロアレイ解析用サンプルである請求項1又は2記載の方法。
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