JP4869401B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車等の車両に搭載される車両用交流発電機に関し、特にその冷却構造の改良に関するものである。
従来の車両用交流発電機は、回転子に固定された冷却ファンの回転により発生する冷却風により、固定子コイルのコイルエンド部の冷却を行うように構成されている(例えば、特許文献1参照)。即ち、図23に示すように、回転子軸11に固定された回転子1の軸方向両端部に固定された一対の冷却ファン21、22が回転子1と一体に回転することにより、冷却風A、Bが一対のケース31、32に設けられた吸気孔314、324からケース31、32の内部に流入する。
ケース31、32の内部に流入した冷却風A、Bは、冷却ファン21、22の回転による遠心力により軸方向から半径方向に曲げられ、固定子コイル40のコイルエンド部41、42の軸方向端面411、421に沿って流れた後、ケース31、32に設けられた排気孔315、325から外部へ放出される。このとき、夫々のコイルエンド部41、42の軸方向端面411、421は、冷却風A、Bとの熱交換により冷却される。
国際特許公開WO2005/093929A1号公報
前述のように構成された従来の車両用交流発電機に於いて、固定子コイル40のコイルエンド部41、42の冷却は、冷却ファン21、22からその半径方向に排出した冷却風A、Bがコイルエンド部41、42と熱交換することより行われる。しかしながら、固定子コイル40のコイルエンド部41、42は、固定子コア5の軸方向両端面から軸方向に延び、固定子コア5の半径方向に流れる冷却風A、Bに対して直交するよう配置されているため、冷却風A、Bとコイルエンド部41、42とが熱交換を行う部位はコイルエンド部41、42の軸方向端面411、421に限られていた。このため、従来の車載用交流発電機は、コイルエンド部41、42の冷却が不十分となるという課題があった。
この発明は、従来の車両用交流発電機に於ける前述のような課題を解決するためになされたもので、固定子コイルのコイルエンド部の冷却性能を向上させると共に、冷却風量を増加させて交流発電機全体の冷却性能をより向上させるようにした車両用交流発電機を提供することを目的とするものである。
この発明に係る車両用交流発電機は、内周部に複数個のスロットを有する固定子コアと、前記固定子コアの軸方向の一方の端部と他方の端部に夫々配置され前記固定子コアの軸方向端面に当接する当接面を有する一対のケースと、前記一対のケースと前記固定子コアとを一体に固定し前記固定子コアの外周面上で前記固定子コアの軸方向に延在する複数個の通しボルトと、前記複数個のスロットに装着され前記固定子コアの軸方向の一方の端部と他方の端部とから夫々軸方向に突出するコイルエンド部を有する固定子コイルと、前記一対のケースに回動自在に支持された回転子軸と、前記回転子軸に固定され前記固定子コアの内側空間部に配置された回転子と、前記回転子の少なくとも一方の軸方向の端部に固定された冷却ファンとを備え、前記一対のケースのうち少なくとも一方は、前記軸方向当接面と、前記固定子コアの軸方向端面の周縁から前記固定子コアの軸方向に延びる前記固定子コアの外周面の一部に当接する内周当接面とを備え、前記軸方向当接面は、前記コイルエンド部の外周面側に連通する第1の冷却風通路を備え、前記内周当接面は、前記第1の冷却風通路に連通し且つ前記固定子コアの外周面側で前記固定子コアの軸方向に開口する第2の冷却風通路を備えたものである。
又、この発明による車両用交流発電機は、内周部に複数個のスロットを有する固定子コアと、 前記固定子コアの軸方向の一方の端部と他方の端部に夫々配置され前記固定子コアの軸方向端面に当接する当接面を有する一対のケースと、前記一対のケースと前記固定子コアとを一体に固定し前記固定子コアの外周面上で前記固定子コアの軸方向に延在する複数個の通しボルトと、前記複数個のスロットに装着され前記固定子コアの軸方向の一方の端部と他方の端部とから夫々軸方向に突出するコイルエンド部を有する固定子コイルと、
前記一対のケースに回動自在に支持された回転子軸と、前記回転子軸に固定され前記固定子コアの内側空間部に配置された回転子と、前記回転子の少なくとも一方の軸方向の端
部に固定された冷却ファンとを備え、前記一対のケースのうち少なくとも一方は、前記軸方向当接面と、前記固定子コアの軸方向端面の周縁から前記固定子コアの軸方向に延びる前記固定子コアの外周面の一部に当接する内周当接面とを備え、前記軸方向当接面は、前記コイルエンド部の外周面側に連通する第1の冷却風通路を備え、前記内周当接面は、前
記第1の冷却風通路に連通し且つ前記固定子コアの外周面側で前記固定子コアの半径方向
に開口する第2の冷却風通路を備えたものである。
この発明に係る車両用交流発電機によれば、一対のケースのうち少なくとも一方の当接面は、コイルエンド部の外周面側と固定子コアの外周面側とを連通し固定子コアの外周面側で固定子コアの軸方向に開口する冷却風通路を備えたので、冷却風がコイルエンドの外周面を経由した後、冷却風通路を介して固定子コアの外周面に沿って流れ、固定子コイルのコイルエンド部の冷却性能を向上させると共に、冷却風量を増加させて交流発電機全体の冷却性能をより向上させることができる。
又、この発明による車両用交流発電機によれば、一対のケースのうち少なくとも一方の当接面は、コイルエンド部の外周面側と固定子コアの外周面側とを連通し固定子コアの外周面側で固定子コアの半径方向に開口する冷却風通路を備えたので、冷却風がコイルエンドの外周面を経由した後、冷却風通路を介してケース外部に流れ、固定子コイルのコイルエンド部の冷却性能を向上させると共に、冷却風量をより増加させて交流発電機全体の冷却性能をより一層向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機のケースを示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を一部破断して示す平面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を説明するための参考図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を説明するための参考図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機を一部破断して示す平面図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機の要部断面図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機の説明するための参考図である。 この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の要部断面図である。 この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の固定子の概略斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機の要部断面図である。 この発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機の説明図である。 この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機を一部破断して示す正面図である。 従来の車両用交流発電機の断面図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の車両用交流発電機の要部を示す断面図である。図1に於いて、車両用交流発電機100は、一対のケース31、32と、この一対のケース31、32により軸受122を介して回動自在に支持された回転子軸11と、回転子軸11に固定されたクローポール形磁極(以下、単に、磁極と称する)7と、磁極7に保持された界磁コイル8と、磁極7の軸方向両端部に固定された冷却ファン21、22とを備えている。回転子軸11と磁極7と界磁コイル8とは、回転子1を構成している。回転子軸11の一端には、内燃機関(図示せず)の出力軸にベルト等の動力伝達手段(図示せず)を介して連結されるプーリ12が固定されている。
又、車両用交流発電機100は、一対のケース31、32により軸方向両端面が挟持された固定子コア5と、この固定子コア5の内周部に設けられた複数のスロットに装着された固定子コイル40を備えている。固定子コイル40は、スロットの深さ方向に配列された複数のコイル導体により構成され、固定子コア5の軸方向両端面から軸方向に夫々突出するコイルエンド部41、42を備えている。固定子コア5と、固定子コイル40とは、固定子6を構成している。
図2は、一対のケースのうち反プーリ側に位置するケース31を示す斜視図である。図1及び図2に於いて、ケース31は、軸受121(図23参照)を固定する軸受固定部311と、車両用交流発電機100を車両の構造体(図示せず)に固定するための固定ボルト(図示せず)を挿入する貫通孔312を有する固定部材313を備えている。ケース31の軸方向の端面には、冷却ファン21に対向して開口する複数個の吸気口314が形成され、又、外周面に半径方向に開口する複数個の排気口315が形成されている。
ケース31の内周面316には、軸方向の当接面317と内周当接面としての半径方向の当接面(以下、単に、半径方向の当接面と称する)318とが形成されている。ケース31は、軸方向の当接面317が固定子コア5の軸方向端面の外縁部に当接し、半径方向の当接面318が固定子コア5の外周面の軸方向端縁に当接して、固定子コア5の反プーリ側の軸方向端面に装着される。
ケース31の軸方向の当接面317に形成された凹溝からなる第1の冷却通風路と、ケース31の半径方向の当接面318に形成された凹溝からなる第2の冷却風通路とからなる複数個の冷却風通路319が、ケース31の内周面に形成され、これらの冷却風通路319がケース31の周方向に複数個間隔を介して配置されており、軸方向の当接面317と固定子コア5の軸方向端面との接触、及び半径方向の当接面318と固定子コアの外周面との接触は、複数個の冷却風通路319により断続的となる。夫々の冷却風通路319は、ケース31の内部に於いて固定子コイル40のコイルエンド部41の外周面412に対向してケース31の半径方向に内側に向けて開口すると共に、固定子コア5の外周面側に於いて固定子コア5の軸方向に開口している。
又、プーリ側に位置するケース32は、ケース31と同様に、軸受122を固定する軸受固定部321と、車両用交流発電機100を車両の構造体に固定するための固定ボルトを挿入する貫通孔を有する固定部材(図示せず)を備えている。ケース32の軸方向の端面には、冷却ファン22に対向して開口する複数個の吸気口324が形成され、又、軸方向端面と外周面に跨って開口する複数個の排気口325が形成されている。
ケース32の内周面326には、ケース31と同様に、軸方向当接面と半径方向当接面とが形成されている。ケース32は、軸方向当接面が固定子コア5の軸方向端面の外縁部に当接し、半径方向当接面が固定子コア5の外周面の事項方向端縁に当接して固定子コア5のプーリ側の軸方向端面に装着される。
ケース32の軸方向の当接面に形成された凹溝からなる第1の冷却通風路と、ケース32の半径方向の当接面に形成された凹溝からなる第2の冷却風通路とからなる複数個の冷却風通路329が、ケース32の内周面に形成され、これらの冷却風通路329がケース32の周方向に複数個間隔を介して配置されており、軸方向の当接面と固定子コア5の軸方向端面との接触、及び半径方向の当接面と固定子コア5の外周面との接触は、複数個の冷却風通路329により断続的となる。夫々の冷却風通路329は、ケース32の内部に於いて固定子コイル40のコイルエンド部42の外周面422に対向してケース32の半径方向に内側に向けて開口すると共に、固定子コア5の外周面側に於いて固定子コア5の軸方向に開口している。
ケース31の外周部には、ケース31の軸心の回りに90度の間隔を介して通しボルト(図23に示す通しボルト9に相当する)に螺合される4個のねじ穴3110が設けられ、同様にケース32の外周部には、軸心の回りに90度の間隔を介して通しボルトを貫通させる貫通孔(図示せず)が設けられている。ケース31の4個のねじ穴3110は、ケース32の4個の貫通孔に夫々対応している。
ケース32の夫々の貫通穴にプーリ12側から軸方向に挿入された4本の通しボルトは、ケース31の夫々対応するねじ穴3110に螺合し、一対のケース31、32を互いに接近する方向に締め付けて固定子コア5を挟持する。これらの4本の通しボルトは、ケース31とケース32との間で固定子コア5の外周面上で固定子コア5の軸方向に延在する。通しボルトと固定子コア5の外周面とは、僅かな間隙を介して対向している。尚、通しボルト、一対のケース31、32、固定子コア5等の相互関係は、図23に示す従来の装置の通しボルト9、一対のケース31、32、固定子コア5の相互関係と同様である。
一対のケース31、32に設けられた冷却風通路319、329は、夫々のケース31、32の周方向に任意のピッチで、通しボルト相互の間に数個づつ配置されており、これにより、車両用交流発電機100のほぼ全周域に冷却風通路319、329が配置され、周方向の放熱性能のばらつきが抑制される。
図3は、この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を一部破断して示す平面図で、ケース31、32の一部を破断線X1、X2により一部を破断して夫々の冷却風通路319、329を明示している。図3に示すように、ケース31に設けられた複数個の冷却風通路319は、ケース32に設けられた複数個の冷却風通路329に対して固定子コア5の周方向に異なる位置に設けられており、夫々の冷却風路319、329の開口部は、互いに対向しないように配置されている。このように構成することにより、ケース31の冷却風通路319から固定子コア5の外周面に流出した冷却風A2と、ケース32の冷却風通路329から固定子コア5の外周面に流出した冷却風B2とが互いに干渉することなく流れ、損失を少なくすることができる。
これに対して、図4に示す参考図のように、ケース31に設けた冷却風通路319とケース32に設けた冷却風通路329とが、固定子コア5の周方向に同一位置に設けられている場合、夫々の冷却風通路319、329から流出した冷却風A2、B2が固定子コア5の周面上で衝突し、損失が大きくなる。実施の形態1による車両用交流発電機によれば、このような欠点は解消される。
図5、図6及び図7は、この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の説明図である。図5に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する前記冷却風通路319の壁面319aとの間の距離aは、固定子コア5の軸方向端面51とケース31に設けられた排気口315の壁面315aとの間の距離b以下に設定されている。
又、図6に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とケース31に設けられた排気口315の壁面315aとの間の距離bは、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51から軸方向に突出するコイルエンド部41の軸方向端面411との間の距離c以下に設定されている。
更に、図7に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する冷却風通路319の壁面319aとの間の距離hは、コイルエンド部41の外周面412とケース31の内周面316との間の距離iよりも大きく設定されている。
尚、ケース32についても、前述の図5、図6及び図7に示したケース31の場合と同様に構成されている。
次に、この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に於ける冷却作用について説明する。図1に於いて、回転子1が回転すると、その軸方向両端部に固定された冷却ファン21、22が回転子1と共に回転する。冷却ファン21、22の回転により、ケース31、32に夫々設けられている吸気口314、324からケース内部に冷却風A、Bが吸引され、冷却ファン21、22にその軸方向から流入する。冷却ファン21、22に流入した冷却風A、Bは、冷却ファン21、22の回転による遠心力により、冷却ファン21、22から半径方向に排出される。冷却ファン21、22から排出された冷却風A、Bは、夫々コイルエンド部41、42の軸方向端面411、421に沿って流れ、コイルエンド部41、42との熱交換によりコイルエンド部41、42を冷却する。
コイルエンド部41、42の軸方向端面411、421に沿って半径方向外側に流れた冷却風A、Bは、そのままケース31、32に設けられた排気口315、325からケース31、32の外部へ排出される冷却風A1、B1と、コイルエンド部41、42の外周面412、422に沿って軸方向に流れケース31、32に設けられた冷却風通路319、329を介して固定子コア5の外周面へ軸方向に排出される冷却風A2、B2とに分流する。分流した冷却風A2、B2は、コイルエンド部41、42の外周面412、422との熱交換によりこれを冷却する。実施の形態1では、冷却風A1、B2が流れる流路を第1の流路、冷却風A2、B2が流れる流路を第2の流路と称する。
前述したように、ケース31、32に設けられた複数個の冷却風通路319、329は、固定子コア5の外周面側で、周方向の異なる位置で開口しているので、夫々の冷却風通路319、329から固定子コア5の外周面で軸方向に排出された冷却風A2、B2は、図3に示すように互いに干渉することなくスムースに固定子コア5の外周面に沿って流れ、固定子コア5と熱交換してこれを冷却する。
図5に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する前記冷却風通路319の壁面319aとの間の距離aは、固定子コア5の軸方向端面51とケース31に設けられた排気口315の壁面315aとの間の距離b以下に設定されているので、ケース31の排気口315と冷却風通路319との間に、幅[b−a]のリブ部310がケース31の全周に亘って設けられる構造となるため、ケース31に十分な強度を持たせることが可能となる。ケース32についても、ケース31と同様にリブ部が全周に亘って設けられる。
又、図6に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とケース31に設けられた排気口315の壁面315aとの間の距離bは、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面から軸方向に突出するコイルエンド部41の軸方向端面411との間の距離c以下に設定されているので、コイルエンド部41の軸方向端面411に沿って流れる冷却風A1を、ケース1で塞ぐことなく、ケース1の排気口315から外部に流出させることができる。ケース32についても同様である。
更に、図7に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する冷却風通路319の壁面319aとの間の距離hは、コイルエンド部41の外周面412とケース31の内周面316との間の距離iよりも大きく設定されているので、冷却風A2がほぼ損失無く冷却風通路319を通過するために必要な流路幅が確保されており、圧力損失を抑えることができる。ケース32についても同様である。
図8は、この発明の実施の形態1の車両用交流発電機の説明するための参考図であり、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する冷却風通路319の壁面との間の距離hを、コイルエンド部41の外周面412とケース31の内周面316との間の距離iよりも小さく設定した場合を示している。この場合、冷却風A2がコイルエンド部41の外周面412から冷却風通路319に入る際に風路の断面積が縮小し、この発明の実施の形態1の場合に比較して圧力損失が増大し、冷却風量が低下し冷却効果は減少する。
以上述べたように、この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機によれば、従来の車両用交流発電機のケースに設けられた排気口に加えて、固定子コアの外周面側で固定子コアの軸方向に冷却風を排出する冷却風通路を設けたので、風路の面積が増大し、交流発電機全体の冷却風量が増え、コイルエンド部のみならず固定子コアやその他の発熱部分の放熱性能も向上する効果がある。
又、貫通孔冷却風通路319、329は、水抜き孔の機能を兼ね備えており、発電機内部に水がたまることにより生じる電蝕、及び、塩害の発生を防止することができる。
又、ケース31、32を、例えばダイカスト等の鋳造により製造することにより、冷却風通路319、329を形成するための追加工の必要が無く製造コストを安価にすることができる。更に、切削加工にて固定子コアにインローを設ける必要がある際には、ケースの溝に合わせて不連続に切削されるため、切り屑が工具に巻き付かず、工具の寿命を向上させることができる。
尚、ケース31、32に設けられる冷却風通路及び排気口のピッチ、数、その断面形状等は前述の例に限定されるものではない。又、前述の実施の形態1では、ケース31、32側に冷却風通路319、329を設けた場合について説明したが、固定子コア5側に冷却風通路を形成してもよく、更には、ケース31、32側と固定子コア5側の双方に冷却風通路を形成してもよい。又、冷却風通路は固定子1の何れか一方の軸方向端部にのみ設けるようにしてもよい。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機を一部破断して示す平面図であり、ケース31、32の一部を破断線X1、X2により破断して夫々の冷却風通路3191、3291を明示している。図9に於いて、ケース31に設けられた冷却風通路3191と、ケース32に設けられた冷却風通路3291は、夫々、冷却ファンの回転方向に傾斜するように形成されている。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態2による車両用交流発電機によれば、夫々のケース31、32に設けられた冷却風通路3191、3291から固定子コア5の外周面に排出された冷却風A2、B2が、固定子コア5の外周面上にて合流し、固定子コア5の周方向に流れるので、固定子コア5の放熱を促進する効果が得られる。
又、貫通孔冷却風通路3191、3291は、水抜き孔の機能を兼ね備えており、発電機内部に水がたまることにより生じる電蝕、及び、塩害の発生を防止することができる。
又、ケース31、32を、例えばダイカスト等の鋳造により製造することにより、冷却風通路3191、3291を形成するための追加工の必要が無く製造コストを安価にすることができる。更に、切削加工にて固定子コアにインローを設ける必要がある際には、ケースの溝に合わせて不連続に切削されるため、切り屑が工具に巻き付かず、工具の寿命を向上させることができる。
尚、ケース31、32に設けられる冷却風通路及び排気口のピッチ、数、その断面形状等は前述の例に限定されるものではない。又、前述の実施の形態2では、ケース31、32側に冷却風通路3191、3291を設けた場合について説明したが、固定子コア5側に冷却風通路を形成してもよく、更には、ケース31、32側と固定子コア5側の双方に冷却風通路を形成してもよい。又、冷却風通路は固定子1の何れか一方の軸方向端部にのみ設けるようにしてもよい。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機の要部を示す断面図である。図10に於いて、ケース31、32は、固定子コア5の軸方向端面及びその近傍の外周面に対向する軸方向の端面及び半径方向の端面に、ケース31、32の半径方向に貫通するノッチ状の切り欠きからなる冷却風通路3192、3292を備えている。この冷却風通路3192、3292は、コイルエンド部41、42の外周面412、422側と固定子コア5の外周面側とを連通し、固定子コア5の外周面側で固定子コア5の半径方向に開口している。
図11、図12及び図13は、この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機の説明図である。図11に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する前記冷却風通路3192の壁面3192aとの間の距離aは、固定子コア5の軸方向端面51とケース31に設けられた排気口315の壁面315aとの間の距離b以下に設定されている。
又、図12に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とケース31に設けられた排気口315の壁面315aとの間の距離bは、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面から軸方向に突出するコイルエンド部41の軸方向端面411との間の距離c以下に設定されている。
更に、図13に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する冷却風通路3192の壁面3192aとの間の距離hは、コイルエンド部41の外周面412とケース31の内周面316との間の距離iよりも大きく設定されている。
尚、ケース32についても、前述の図11、図12及び図13に示したケース31の場合と同様に構成されているものである。又、その他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、以上のように構成されたこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機に於いて、回転子1が回転すると、その軸方向両端部に固定された冷却ファン21、22が回転子1と共に回転する。冷却ファン21、22の回転により、ケース31、32に夫々設けられている吸気口314、324からケース内部に吸入された冷却風A、Bは、冷却ファン21、22にその軸方向から吸引され、ファン21、22の回転による遠心力により半径方向に排出される。冷却ファン21、22から排出された冷却風A、Bは、夫々コイルエンド部41、42の軸方向端面411、421に沿って半径方向に流れ、コイルエンド部41、42との熱交換により、コイルエンド部41、42を冷却する。
コイルエンド部41、42の軸方向端面411、421に沿って半径方向に流れた冷却風A、Bは、そのままケース31、32に設けられた排気口315、325からケース31、32の外部へ排出される冷却風A1、B1と、コイルエンド部41、42の外周面412、422に沿って軸方向に流れ、ケース31、32に設けられた冷却風通路3192、3292を介して固定子コア5の外周面側で半径方向に排出される冷却風A3、B3とに分流する。この実施の形態3では、冷却風A1、B2が流れる流路を第1の流路、冷却風A3、B3が流れる流路を第2の流路と称する。
図11に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する前記冷却風通路3192の壁面3192aとの間の距離aは、固定子コア5の軸方向端面51とケース31に設けられた排気口315の壁面315aとの間の距離b以下に設定されているので、ケース31の排気口315と冷却風通路3192との間に、幅[b−a]のリブ部310がケース31の全周に亘って設けられる構造となるため、ケース31に十分な強度を持たせることが可能となる。ケース32についても、ケース31と同様にリブ部が全周に亘って設けられる。
又、図12に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とケース31に設けられた排気口315の壁面3151との間の距離bは、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面から軸方向に突出するコイルエンド部41の軸方向端面411との間の距離c以下に設定されているので、コイルエンド部41の軸方向端面411に沿って流れる冷却風A1を、ケース1で塞ぐことなく、ケース1の排気口315から外部に流出させることができる。ケース32についても同様である。
更に、図13に示すように、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する冷却風通路3192の壁面3192aとの間の距離hは、コイルエンド部41の外周面412とケース31の内周面316との間の距離iよりも大きく設定されているので、冷却風A2がほぼ損失無く冷却風通路319を通過するために必要な流路幅が確保されており、圧力損失を抑えることができる。ケース32についても同様である。
図14は、この発明の実施の形態3の車両用交流発電機を説明するための参考図であり、固定子コア5の軸方向端面51とこの軸方向端面51に対向する冷却風通路3192の壁面3192aとの間の距離hを、コイルエンド部41の外周面412とケース31の内周面316との間の距離iよりも小さく設定した場合を示している。この場合、冷却風A3がコイルエンド部41の外周面412から冷却風通路3192に入る際に風路の断面積が縮小し、この発明の実施の形態3の場合に比較して圧力損失が増大し、冷却風量が低下し冷却効果は減少する。
以上述べたように、この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機によれば、従来の車両用交流発電機のケースに設けられた排気口に加えて、固定子コアの外周面に半径向に冷却風を排出する冷却風通路を設けたので、排気面積が増大し、交流発電機全体の冷却風量が増え、コイルエンド部のみならず固定子コアやその他の発熱部分の放熱性能も向上する効果がある。
又、貫通孔冷却風通路3192、3292は、水抜き孔の機能を兼ね備えており、発電機内部に水がたまることにより生じる電蝕、及び、塩害の発生を防止することができる。
又、ケース31、32を、例えばダイカスト等の鋳造により製造することにより、冷却風通路3192、3292を形成するための追加工の必要が無く製造コストを安価にすることができる。更に、切削加工にて固定子コアにインローを設ける必要がある際には、ケースの溝に合わせて不連続に切削されるため、切り屑が工具に巻き付かず、工具の寿命を向上させることができる。
尚、ケース31、32に設けられる冷却風通路及び排気口のピッチ、数、その断面形状等は前述の例に限定されるものではない。又、前述の実施の形態3では、ケース31、32側に冷却風通路3192、3292を設けた場合について説明したが、固定子コア5側に冷却風通路を形成してもよく、更には、ケース31、32側と固定子コア5側の双方に冷却風通路を形成してもよい。又、冷却風通路は固定子1の何れか一方の軸方向端部にのみ設けるようにしてもよい。
実施の形態4.
図15は、この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機の説明図である。図15に於いて、ケース31に形成された冷却風通路3193は、固定子コア5の外周面側で軸方向に開口し、且つその内壁3193aは、固定子コア5の軸方向に傾斜している。他方のケースに設けられた冷却風通路もケース31の場合と同様に形成されている。
その他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように構成された実施の携帯3による車両用交流発電機によれば、冷却風通路3193の内壁3193aが軸方向に傾斜して設けられているので、冷却風A2がコイルエンド部41の外周面側からスムースに冷却風通路3193内に流れ、損失を少なくすることができる。
尚、実施の形態4に於いて、冷却風通路は、固定子1の何れか一方の軸方向端部にのみ設けるようにしてもよい。
実施の形態5.
図16は、この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機の説明図である。図16に於いて、ケース31に形成された冷却風通路3194は、固定子コア5の外周面側で半径方向に開口し、且つその内壁3194aは、固定子コア5の軸方向に傾斜している。他方のケースに設けられた冷却風通路もケース31の場合と同様に形成されている。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように構成された実施の形態5による車両用交流発電機によれば、冷却風通路3194の内壁3194aが軸方向に傾斜して設けられているので、冷却風A3がコイルエンド部41の外周面412側からスムースに冷却風通路3194内に流れ、損失を少なくすることができる。
尚、実施の形態5に於いて、冷却風通路は固定子1の何れか一方の軸方向端部にのみ設けるようにしてもよい。
実施の形態6.
図17はこの発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機の要部断面図、図18はその固定子の概略斜視図である。図17及び図18に於いて、固定子コア5のスロット内にスロットの深さ方向に配列されて収納された複数のコイル導体は、固定子コア5の軸方向両端面51、52に於いてスロットから軸方向に突出してコイル根元部分列413、423を夫々形成している。
夫々のコイル根元部分列413、423は、スロットの深さ方向に延びている。そして、固定子コア5の軸方向両端面51、52に於いて、隣り合うコイル根元部分列413、423は、夫々、スロットの深さ方向、即ち固定子コア5の半径方向に延びるコア端面空間部413a、423aを形成している。これらのコア端面空間部413a、423aは、ケース31、32に形成された冷却風通路319、329のコイルエンド側の開口に対向して設けられている。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
以上のように構成された実施の形態6に係る車両用交流発電機に於いて、図19に示すように、冷却ファン21の回転により半径方向に曲げられた冷却風Aは、コイルエンド部41の内周面414に沿ってコア端面空間部413aに流入する冷却風A4と、コイル端面411に沿って流れケース31の排出口315から外部に排出される冷却風A1と、コイルエンド部41の外周面412に沿って流れる冷却風A2とに分流する。冷却風A2と冷却風A4とは冷却風通路319内に流れ込み、固定子コア5の外周面側へ軸方向に排出される。図示していないがケース32側に於いても冷却風A1、A2、A4に対応する冷却風B1、B2、B4が流れる。同様である。実施の形態6では、冷却風A1、B2が流れる流路を第1の流路、冷却風A2、B2が流れる流路を第2の流路、冷却風A4、B4が流れる流路を第3の流路と称する。
実施の形態6による車両用交流発電機によれば、コイル根元部分列413、423の相互間に、固定子コア5の軸方向端面51、52に沿ってスロットの深さ方向に延びる複数個のコア端面空間部413a、423aが形成されるので、コイルエンド部41、42の内周面414、424を介してコア端面空間部413a、423aに流れ込む冷却風A4により、コイルエンド部41、42の内周面414、424、及びコイル根元部分列413、423が冷却される。従って、冷却風A1、A2によるコイルエンド部41、42の冷却効果と相まって、極めてコイルエンド部41、42の冷却効果を高めることができる。
又、実施の形態1の場合に比して、コア端面空間部413a、423aが新たに構築されるので、風路が増加し、その結果、冷却風量が増えるため、コイルエンド部41、42のみでなく、固定子コア5等の他発熱部分の冷却効果も向上する。更に、コア端面空間部413a、423aは、ケース31、32に形成された冷却風通路319、329のコイルエンド側の開口に対向して設けられているので、コア端面空間部413a、423aを通過した冷却風A4は、ほぼ損失無くケース31、32の外部に排出され、冷却効果をより高めることができる。
又、貫通孔冷却風通路319、329は、水抜き孔の機能を兼ね備えており、発電機内部に水がたまることにより生じる電蝕、及び、塩害の発生を防止することができる。
又、ケース31、32を、例えばダイカスト等の鋳造により製造することにより、冷却風通路319、329を形成するための追加工の必要が無く製造コストを安価にすることができる。更に、切削加工にて固定子コアにインローを設ける必要がある際には、ケースの溝に合わせて不連続に切削されるため、切り屑が工具に巻き付かず、工具の寿命を向上させることができる。
尚、ケース31、32に設けられる冷却風通路及び排気口のピッチ、数、その断面形状等は前述の例に限定されるものではない。又、前述の実施の形態1では、ケース31、32側に冷却風通路319、329を設けた場合について説明したが、固定子コア5側に冷却風通路を形成してもよく、更には、ケース31、32側と固定子コア5側の双方に冷却風通路を形成してもよい。又、冷却風通路は固定子1の何れか一方の軸方向端部にのみ設けるようにしてもよい。
実施の形態7.
図20は、この発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機の要部断面図である。図20に於いて、ケース31、32には、夫々固定子コア5の軸方向端面及びその近傍の外周面に対向する軸方向端部に、ケースの半径方向に貫通するノッチ状の切り欠きからなる冷却風通路3192、3292を備えている。この冷却風通路3192、3292は、コイルエンド部41、42の外周面412、422側と固定子コア5の外周面側とを連通し、固定子コア5の外周面側で固定子コア5の半径方向に開口している。その他の構成は、実施の形態6の場合と同湯である。
以上のように構成された実施の形態7に係る車両用交流発電機に於いて、図21に示すように、冷却ファン21の回転により半径方向に曲げられた冷却風Aは、コイルエンド部41の内周面414に沿ってコア端面空間部413aに流入する冷却風A4と、コイル端面411に沿って流れケース31の排出口315から外部に排出される冷却風A1と、コイルエンド部41の外周面412に沿って流れる冷却風A2とに分流する。冷却風A2と冷却風A4とは冷却風通路3192内に流れ込み、固定子コア5の外周面側で半径方向に排出される。図示していないが、ケース32側に於いても冷却風A1、A2、A4に対応する冷却風B1、B2、B4が流れる。実施の形態7では、冷却風A1、B2が流れる流路を第1の流路、冷却風A2、B2が流れる流路を第2の流路、冷却風A4、B4が流れる流路を第3の流路と称する。
実施の形態7による車両用交流発電機によれば、コイル根元部分列413、423の相互間に、固定子コア5の軸方向端面51、52に沿ってスロットの深さ方向に延びる複数個のコア端面空間部413a、423aを形成したので、コイルエンド部41、42の内周面414、424を介してコア端面空間部413a、423aに流れ込む冷却風A4により、コイルエンド部41、42の内周面414、424、及びコイル根元部分列413、423が冷却される。従って、冷却風A1、A2によるコイルエンド部41、42の冷却効果と相まって、極めてコイルエンド部の冷却効果を高めることができる。
又、実施の形態3の場合に比して、コア端面空間部413a、423aが新たに構築されるので、風路が増加し、その結果、冷却風量が増えるため、コイルエンド部41、42のみでなく、その固定子コア5等の他発熱部分の冷却効果も向上する。更に、コア端面空間部413a、423aは、ケース31、32に形成された冷却風通路3192、3292のコイルエンド側の開口に対向して設けられているので、コア端面空間部413a、423aを通過した冷却風A4は、ほぼ損失無くケースの外部に排出され、冷却効果をより高めることができる。
又、貫通孔冷却風通路3192、3292は、水抜き孔の機能を兼ね備えており、発電機内部に水がたまることにより生じる電蝕、及び、塩害の発生を防止することができる。
又、ケース31、32を、例えばダイカスト等の鋳造により製造することにより、冷却風通路3192、3292を形成するための追加工の必要が無く製造コストを安価にすることができる。更に、切削加工にて固定子コアにインローを設ける必要がある際には、ケースの溝に合わせて不連続に切削されるため、切り屑が工具に巻き付かず、工具の寿命を向上させることができる。
尚、ケース31、32に設けられる冷却風通路3192、3292及び排気口315、325のピッチ、数、その断面形状等は前述の例に限定されるものではない。又、ケース31、32側に冷却風通路3192、3292を設けた場合について説明したが、固定子コア5側に冷却風通路を形成してもよく、更には、ケース31、32側と固定子コア5側の双方に冷却風通路を形成してもよい。又、冷却風通路は固定子1の何れか一方の軸方向端部にのみ設けるようにしてもよい。
実施の形態8.
図22は、この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機を示す正面図であり、ケース31、32の一部を破断線X1、X2により一部を破断して夫々の冷却風通路3195、3295を明示している。実施の形態8では、複数個の冷却風通路のうち、一部の冷却風通路3195、3295の周方向の幅を、他の冷却風通路の周方向の幅よりも大きく形成しているものである。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機によれば、特に冷却効果を高める必要のある部位に於ける冷却風通路の周方向の幅を大きくすれば、その部位に於ける冷却風量が増大し、冷却効果を高めることができる。
又、貫通孔冷却風通路3195、3295は、水抜き孔の機能を兼ね備えており、発電機内部に水がたまることにより生じる電蝕、及び、塩害の発生を防止することができる。
又、ケース31、32を、例えばダイカスト等の鋳造により製造することにより、冷却風通路3195、3295を形成するための追加工の必要が無く製造コストを安価にすることができる。更に、切削加工にて固定子コアにインローを設ける必要がある際には、ケースの溝に合わせて不連続に切削されるため、切り屑が工具に巻き付かず、工具の寿命を向上させることができる。
尚、ケース31、32に設けられる冷却風通路及び排気口のピッチ、数、その断面形状等は前述の例に限定されるものではない。又、ケース31、32側に冷却風通路3195、3295を設けた場合について説明したが、固定子コア5側に冷却風通路を形成してもよく、更には、ケース31、32側と固定子コア5側の双方に冷却風通路を形成してもよい。又、冷却風通路は固定子1の何れか一方の軸方向端部にのみ設けるようにしてもよい。
この発明は、自動車等の車両に搭載される交流発電機に利用することができる。

Claims (12)

  1. 内周部に複数個のスロットを有する固定子コアと、
    前記固定子コアの軸方向の一方の端部と他方の端部に夫々配置され前記固定子コアの軸方向端面に当接する当接面を有する一対のケースと、
    前記一対のケースと前記固定子コアとを一体に固定し前記固定子コアの外周面上で前記固定子コアの軸方向に延在する複数個の通しボルトと、
    前記複数個のスロットに装着され前記固定子コアの軸方向の一方の端部と他方の端部とから夫々軸方向に突出するコイルエンド部を有する固定子コイルと、
    前記一対のケースに回動自在に支持された回転子軸と、
    前記回転子軸に固定され前記固定子コアの内側空間部に配置された回転子と、
    前記回転子の少なくとも一方の軸方向の端部に固定された冷却ファンと
    を備え、
    前記一対のケースのうち少なくとも一方は、前記軸方向当接面と、前記固定子コアの軸方向端面の周縁から前記固定子コアの軸方向に延びる前記固定子コアの外周面の一部に当接する内周当接面とを備え、
    前記軸方向当接面は、前記コイルエンド部の外周面側に連通する第1の冷却風通路を備
    え、
    前記内周当接面は、前記第1の冷却風通路に連通し且つ前記固定子コアの外周面側で前
    記固定子コアの軸方向に開口する第2の冷却風通路を備える、
    ことを特徴とする車両用交流発電機。
  2. 前記一対のケースの夫々は、前記軸方向当接面と、前記固定子コアの軸方向端面の周縁から前記固定子コアの軸方向に延びる前記固定子コアの外周面の一部に当接する内周当接面とを備え、
    前記軸方向当接面は、前記コイルエンド部の外周面側に連通する第1の冷却風通路を備
    え、
    前記内周当接面は、前記第1の冷却風通路に連通し且つ前記固定子コアの外周面側で前
    記固定子コアの軸方向に開口する第2の冷却風通路を備え、
    前記一方のケースに設けられた前記第2の冷却風通路と他方のケースに設けられた前記第2の冷却風通路とは、前記固定子コアの周方向の異なる位置で開口する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用交流発電機。
  3. 前記第2の冷却風通路は、前記冷却ファンの回転方向に傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用交流発電機。
  4. 前記冷却ファンの半径方向に排出された冷却風は、前記コイルエンド部の軸方向の端面に沿って流れた後、前記ケースの前記排気口から前記ケースの外部へ流出する第1の流路と前記コイルエンド部の外周面に沿って流れ前記第1の冷却風通路前記第2の冷却風通路とを介して前記固定子コアの外周面に沿って流れる第2の流路とに分流することを特徴とする請求項1に記載の車両用交流発電機。
  5. 内周部に複数個のスロットを有する固定子コアと、
    前記固定子コアの軸方向の一方の端部と他方の端部に夫々配置され前記固定子コアの軸方向端面に当接する当接面を有する一対のケースと、
    前記一対のケースと前記固定子コアとを一体に固定し前記固定子コアの外周面上で前記固定子コアの軸方向に延在する複数個の通しボルトと、
    前記複数個のスロットに装着され前記固定子コアの軸方向の一方の端部と他方の端部とから夫々軸方向に突出するコイルエンド部を有する固定子コイルと、
    前記一対のケースに回動自在に支持された回転子軸と、
    前記回転子軸に固定され前記固定子コアの内側空間部に配置された回転子と、
    前記回転子の少なくとも一方の軸方向の端部に固定された冷却ファンとを備え、
    前記一対のケースのうち少なくとも一方は、前記軸方向当接面と、前記固定子コアの軸方向端面の周縁から前記固定子コアの軸方向に延びる前記固定子コアの外周面の一部に当接する内周当接面とを備え、
    前記軸方向当接面は、前記コイルエンド部の外周面側に連通する第1の冷却風通路を備
    え、
    前記内周当接面は、前記第1の冷却風通路に連通し且つ前記固定子コアの外周面側で前
    記固定子コアの半径方向に開口する第2の冷却風通路を備える、
    ことを特徴とする車両用交流発電機。
  6. 前記固定子コアの軸方向の端面とこの軸方向の端面に対向する前記第1の冷却風通路の壁面との間の距離は、前記固定子コアの軸方向の端面と前記排気口の軸方向の壁面との間の距離以下に設定されていることを特徴とする請求項1又は5に記載の車両用交流発電機
  7. 前記固定子コアの軸方向の端面と前記排気口の軸方向の壁面との間の距離は、前記固定子コアの軸方向の端面と前記コイルエンド部の軸方向の端面との間の距離以下に設定されていることを特徴とする請求項1又は5に記載の車両用交流発電機。
  8. 前記固定子コアの軸方向の端面とこの軸方向の端面に対向する前記冷却風通路の壁面との間の距離は、前記コイルエンド部の外周面と前記ケースの内周面との間の距離よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1又は5に記載の車両用交流発電機。
  9. 前記固定子コイルは、前記スロットの深さ方向に配列された複数個のコイル導体により構成され、前記夫々のスロットの開口部から前記軸方向に突出した前記複数個のコイル導体は、前記スロットの深さ方向に延びるコイル根元部分列を構成し、隣接する前記コイル根元部分列の間に、前記固定子コアの軸方向の端面に沿って前記スロットの深さ方向に延びるコア端面空間部が形成されていることを特徴とする請求項1又は5に記載の車両用交
    流発電機。
  10. 前記コア端面空間部は、前記第1の冷却風通路のコイルエンド側の開口に対向して配置されていることを特徴とする請求項9に記載の車両用交流発電機。
  11. 前記冷却ファンの半径方向に排出された冷却風は、前記コイルエンド部の軸方向の端面を経由して前記ケースの前記排気口から前記ケースの外部へ流出する第1の流路と、前記コイルエンド部の前記軸方向の端面及び外周面を経由して前記第1の冷却風通路と前記第2の冷却風通路とを介して前記ケースの外部へ流出する第2の流路と、前記コア端面空間部を経由して前記第1の冷却風通路と前記第2の冷却風通路とを介して前記ケースの外部へ流出する第3の流路とに分流することを特徴とする請求項9に記載の車両用交流発電機。
  12. 前記第2の冷却風通路は、前記複数個の通しボルトの相互間に少なくとも1個設けられていることを特徴とする請求項1又は5に記載の車両用交流発電機。
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